Initial Consonant Clusterの安定度について
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(2) Intial Consonant Clusterの 安定度ついて. ゴθδ. の上 に立 ち,そ の安 定性 とい う視点 で 音結合 を考察す る ことで あ る。指 向す ると ころは英語 の CVC構 造 の究 明 にあるので ,本 稿 で は便宜上一音節語 を 中心 とし,initialは 語頭 とい うわ くで 論議を進 め ることとす る。 頭子音連結 を特 に対象 とす る根拠 について は,(1)伝 達手段 としての 言語記 号 は initialに お いて最 も効果 的 に認知機能 を助 け るで あろ う,(2)そ のた め に頭 子音 は尾子音 に比 してよ り正 確 な記述 が 可能 で あ り,記 号 としての 固定 度 が強 いで あろ う,(3)特 に子 音連結 はその言語社会 の特性 ,ひ いてはその言 ・ 語構造 の法則性 を最 も強 く発揮す るで あろ う,と い う前提 にあ るといえ る。 さ らに結合 の「安 定度」 とい う ことは個人 において存在 す る言語 の流動性 と 相容れな い と考 え られ るか も しれ な い。 しか しなが らそれ は「英語 らし さ」 とは何 かを究 明す る一 つ の尺度 と して取 り上 げ られ ねばな らな い と考 え るの 1). で あ る。. 1. 子音音素 は英音 の場 合 も 米音 の 場合 も 半母音 を 含 め て 24で あ る。 い ま ガθπ,p.24)に も とづ いて 米音 の子音体 系を表示す ると次 ″θごπθ Gleason(レ ′ の とお りで あ る (図 表 1)。 図表 中特 に問題 とな るのは. /hノ. と半母 音 /Wryノ につ いてで あ るが ,そ の ,. ことに関 して は後述す る。要す るに英語頭子音連結 は これ ら24の 子音 が 2個. │. な い し 3個 結合 して英語 の特色 で あ るCVC構 造 の initialを 形成す ること で あ る。 英語 にお け る 音素配 列 の型 は π″θ ′ πθ S′ γ ,pp。. 24f.)に よれ ば一 音節語 で. (1)核 音 のみか ら成 るもの (劾. Trnkaの 統計. 核音 の後 に子音 の くるもの. (Cfo Kruisinga,. ,. V型 VC型. 0.31% 2。 92%. αη′ zsθ η 1)本 稿はその基盤 として,「 英語 らしさ」 の概念分析をも含 め, Yasui,Cθ β. (Kenkyusha,1962)に 負 うところが大きい。 なお言語資料 については英米両音素 にわた りす でに設定記述 されている資料,な ones 13版 (1967)お よび KenyOn‐ Knott両 発音辞典 によることと らびに D。 」 した。. Sん ι θ ″ ″ηgグ πEη ノグ Pα ′.
(3) 辻 前 秀 雄. 1 1鬼. 耳耳. SaL、. 目. 二 lml l lnl l. CV型 9。 84% に)核 音 の前後 に子 音 の くるもの CVC型 87。 0% とな り,V型 の語 の絶対 数 は10,VC型 は75,CV型 は371と 算定 してい る。 しだが って最後 の CVC型 が圧倒的 に多 く,英 語 にお ける音素結合 を音‐ 節 の構成要素 としてみれ ば,こ の CVC体 系 こそ 閉音節構造 の 中で も最 も典 (3)子 音 の後 に核音 の くる もの. :. 型 的 な英語 の特徴 といえ る。 い ま CVC型 の一 般公式 を CtVCノ で表 わせ ば Ct(=C― initial)は 3子 音 連結す なわ ち. C3C2Cl ま で ,C√ (=C― inal)は 4子 音連結す なわ ち一ClC2 )そ. C3C4ま で起 りうる。. の うち CiV― す なわ ち単子音 十母音 の型 につ いて は. Zノ の が語頭にあ らわれないこと,お ノとノ 詳細は省略す るが,英 語 ではμ//リ ノ. 2)こ. 分布 に制限がある. とを除 いて大部分 の結合 がみ られ る。. カ グ πg,pp。 17f.)は 2子 音で34種 (C3)C2Cl 構 造について は Fries(Tθ αθ. ,. C(C...)V(S)C(C...)で ある。C(C。 )は 単子音 または子 音連結,V(S)は 母音または母音 +半 母音か ら成 る核音 (nucleus)を 示す。 (Cf・ 太 田朗「米語音素論」研究社,1956,pp.145f。 ) カグ ttz,ノ カ S,ノ カ αノ πsな ど文法的機能語 に限 られる。 2)/b/の 分布 は比較的まれで ノ ,J力 ι ιな ど Gk。 系の ,2ι S′ ,zθ π /Z/も まれで本来語 としては語頭 にあ らわれず,Zθ α′ 語が多 い。. 1)Cじ VCノ は厳密には. 0。.
(4) Iθ. 8. 1ntial Consonant Clusterの 安定度ついて. 3子 音 で 5種 ,合 計39種. 1)を. あげ てい る。 い ままず頭 2子 音連結を表示す る. と,大 別して,fa)Clが /1Wryノ になるもの lな. る も の (図 表. (図 表2),lb)C2が. /S/に. 3)と が あ る。. 、 図表 2 Clノ. C2. 1. W. p. pl タノ 力 πθ. b. bl b″ ss. t. tw. d :k. g. f V. dw kl. ″ χη ,グ. ごωθ〃. kw g%グ θん. εJθ αη. gl gノ αグ. fl ノθθグ. 0. s. r. 0w. sl sノ 炒. 力″αθ力 ′. sw ttθ. y ル θ pr ′″グ br b″ θαグ tr ′″αグθ. py ψ%力 θ by☆ bπ gノθ. dr グγ(η π kr θ″θωグ gr gγ θθπ fr fγ θ Stt vy Or. 乃″グ ′ θθ. さr. sttγ グ ノ ノ. ky. ☆θπ♭θ. fy ノ劉 υzθ ω. α′. Z :き. Z. h. hw. hy. ω力α′. 力θ″. 1. m. rrly ,π. θω. n. 1)Yasui(Pα ノノθγ″πg,pp.6-7。 )で は子音連 結 が完全 な まで に記述 され,頭 子音 で 2子 音連結 は34(Friesと 同数 ),特 殊な ものを合 めて総 計 54が 表示 されて い る。 なお 同書 で Gleasonで 34,Trager_Smithで 40と 付記 されて い る。.
(5) 辻 前 秀. 雄. 図表 3. C2. Cl. p. Sp. t. st. s′ グ θル. k. sk. ☆sカ グ π. f. Sf. αカ ψθ. tク カι″θ. l. sl. sノ グ タ. m. sm. sttθ ノ ノ. n. sn. sπ θαカ. W. SW. Sω θα′. r. Sr. s力 γグ ′ ノ. (注 )① 図表2,図 表3の 例語 は単音節の本来. 語をあげるよ うに したが, ☆ιZgJι θ(F。 一 L。 一Gk。 ) (F.― L.)☆ Cπ わ ☆sカ グ π(Scand。 )は この頭子音連結 で 本来語 なきもの。 ②図表 3の うち /S1/SJわ と /Sw/ Sω θ α′は図表 2と 重複 している。. 次に頭3子 音連結は英語における Ctの 最大数である。これは図表2の 無声 閉鎖音 /ptk/と /1Wry/の 連結の前に/S/が 起る場合,す なわち/S/+/ptk/ 十/1Wryノ の組合せであるが,Friesで 実際に起るのは次の5種 である。 図表 4. C3Cへ Cl. ハノ ψルS力. Sp. ノW/. グ “ γθπg. ψ. St. s′. Sk. /y/. rノ ノ. 2θ sg%θ θ. ☆sθ γθιπ. ι θ πのように F.― L.系 (注 )/Skr‐ /は 上例の ☆Sθ γ. か のような SCand.系 のいずれかといっていい。. Sθ. γ θ απ. Friesを い ちお うの手 がか りと して,以 上英語 の頭子音連結 を表 示 した。 こ こで 図表 に もとづ いて頭子音連結 ,さ らに広 くは英語子音配 列 の一 般法則 な らび に各分布 ごとの法則性 を検証す べ きで あ る。 しか しなが らこの分野 に 関 して はすで に完全 な まで の記述 が行 なわれて い るので. (Cf。. 太 田朗「 米語. 音 素論」pp.151f。 ), ここで はただ一般論 的 に主 な法則 性 を要 約す るに とど め ,必 要 に応 じ,そ の つ ど検討す る こ ととす る。 まず英語 にお け る子音連結 一 般 の法則 と して は. ,.
(6) ゴヱθ. Intial Consonant Clusterの 安定度ついて. (1)同 一子音が連続 して あ らわれ ることはない。 (劾. せばめ音 (有 声 /無 声 の対立す る音)で は有声 は有声,無 声は無声 と のみ連結す る。. (3 半母音は母音 に隣接 してお こる。 14)せ ばめ音 は一番外側 にお こる。 頭子音連結 について は以上の一般法則 の外 に. ,. (5)ノ こ J ン3ノ はお こ らない。. (6)同 種の2子 音. (閉 鎖音,. 摩擦音,半 母音ならびに/1mnノ のそれぞれ ,. 2音 )が あ らわれ ることはな い。. (3)3子 音連結 で は C2Clま たは C3C2に 分解 で き,そ の 2子 音連結 が そ れぞれ 存在 してい るもので な けれ ばな らな い。 実 際 にはい くつ かの例外 や 問題点 が あ り,ま た 図表 でみ られ るよ うに法則. │. に合 致 しなが らも多 くの空 所 が 存在 す る。 われわれ はい ま法則 性 とい う こ とばを用 いて きた。 この ことは音素配夕吐論・ で は きわ めて重要 な概念 で あ り,音 素記述 に必須 の前提 で あ る。 そ こで まず 配 列 の有限性 とい う問題 か ら関連 して論を進 めて い くこ ととす る。 さきにわ. ,. れ われ は英語 の子音音素 を24と 固定 した ところか ら出発 した。 まず これを前 提 と して も,理 論 的 には24× 24=576の C2Cl 群 が可能 なはずで あ る。 その うち実 際 に生ず るの はわずか に 34(5。. j. 9%)と い う ことで あ る。 頭 3子 音 に _. 至 って は さ らに著 し く,理 論 的 に 243で 13,000以 上 の組合 せ が 可能 な計 算 に. _. な るが ,実 際 には10内 外 で あ る。 ここで方 言 や一 部 の話者 にの み あ らわれ る 特殊 な連結 を も含 め,い わゆ る周辺部 を もで きるだけ も う らしてみ よ う。 そ のため には JoneSや Kenyon‐ Knottに 取 り上 げ られ てい る もの,あ るいは. Hockett(Cθ πγSθ ,p。 87)な どにあげ られ て い る ものな どを中心 に,図 表 2の ゝ 精密表 を図式化 してみ る。.
(7) 辻 前 秀. 雄. 図表 5. pltlk. 01S. Zlm. ・ 一. I. 一 _│_│_. ・ 一〇. 上○. ・. │. ― │― │― │―│― │―. 一 o一 上. ○. T 一 n. 一一 一. ︲. 図表 5で ○ 印が Friesの 34種. 1)で. あるがこの段階で /hw‐ /を 広 く方言分. 布とい う意味で,C2+/yノ の場合 と同様, ●印 とした。 ● E口 は JOnes と 1)Friesと Yasui,Pα ′ ″ ι ηグ ηg,p.8の 図表 の +印 が数 的 に 同 じで あ る ことは前 に ふ れ たが (p.56 fn。 ),後 者 で は /hW/が (十 ),代 りに /dy/が 十 とな って い る. c,. 本稿 の この段階 で は Friesか ら. /hw/を 一段 さげ る ことと した。.
(8) .コ. Intial Consonant Clusterの 安定度ついて. 12. Kenyon¨. Knottで 相違 のあ る部分 で ,広 く方 言 に生ず ると考 え られ る もので. あ る。 さ らに・ 印 は特定 の話者 の もつ きわめて まれな配 列 で ,英 語 の子音連 :結 で 生. じな い とされて い るもので も,い ちお う資料 と して得 られ た ものを表. 1)し. 示 した。 ,と. たが って 数字 的 には○ 印 が33, ●印 が 6, ・ 印 が33,総 計 72種. な る。 例語 は必要 に応 じて あげ る こ ととし,次 に頭 3子 音連結 を上 の 図表 と同 じ. :要 領 で 図式化す ると次 の とお りで あ る。 :図 表. 図表 6で は Fries iこ あ る もの 5(○ 印),方. 6. 言 に あ るもの 1(● 印), 特 殊語 7(・ 印)の 計 13種 を もう らした。 以上 でわれわれ は いずれ本稿 の過 程 で 消去 され ると予想す るもの まで含 めて ,全 資料 を 提 示 したわ けで あ る。 われわれ の指 向す ると ころは音素配 列 にお ける将来 の可能性 な い し は蓋然性 までふ まえ た余す と ころな き記述 に あ るので はな い。 あ る意味 で はむ しろ逆 の方 向 に英語 的 で ない ものを 消去 し,「 不安 定」. hw l 1固 定. な ものをふ るいわ け,英 語 と して最 も安 定 し. した も のを選 別 しよ うとす る。 図表. _最 終 的 な対 象. 5, 6で 太 い 実 線 で か こん だ部 分 が. とな って い くで あ ろ う。 そ の た め に は いか な る基 準 を設 け ,い. か な る方 法 を と るべ きか が 問題 とな る。. 2 前 章 に お いて音素 の有 限性 とい う ことと,そ の配列 の規則性 とい うこ とに. 1)な お この外 に・ 印では. /ё. θで もつ話者 があると Fries(p. η,ノ %グ θ y//Jy/を θ力θ. )に あげ られ,Yasui(p・ 8)で も (+)で 表示 されて いるが音 の性質上 こ g/ れを省略 した。 さらに, HOCkett(p・ 87)で /t1/TJグ πgル ,JOnesで /罰. 18 fn。. Nagami[Dga:mi,3a:mi]が 発見 され るがあえて無視す ることとした。.
(9) I13・. 辻 前 秀 雄. ふ れ た。 も とよ り人 間 はほ とん ど無限 といえ る音 を 発す る こ とがで きる。 わ れわれ は英 語 の話者 がわ ず か に24の 子音 と 9の 母音. 1)し. か発 しえない と錯 覚. :. して はな らない。 客観 的 に耳 に と らえ られ るものだ けで も, た とえ ば ガθ れ sガ θ 力,′ ″グ 力,bθ ′ θ ′ ″,π Jπ θ s′ ,b“ ′ ′ θ π,bι θ θ 力 にお け る ノ ,θ グ ψ′. [t]は それぞれ 特. 定 の音環境 に お こ り,す べ て異 な った言語音 で ,音 声分析 の段 階 で は. t4t5t6t7t8と 区分 され ね ばな らな い (Cf.Firth,Rψ ″s,p・ 21. fne)。. tl t2 t3. 音素 /tノ. は これ らす べ ての t音 族 の総称 で あ り,グ ル ー プ名 で あ る。 Pike(P力 θπθ ttθ S,, p. 58)は ``Sounds tend to be modifed by their environments.''. とい う大. t/が 音環境 によ っ 前提 か ら彼 の音素設定 の手順 を決 定 して い る。厳密 には ノ て「 変容」 してい くので はな く,む しろ現 実 に あ るの は. tl t2 t3・. ° …° によ って. 転写 され た言語音 自体 で あ り, /tノ はそれ ら無 限 の音連続 の 中 か らの抽象 で あ ると もい え る。 われわれが い ま配列 の有 限性 とい う とき,こ の音素 的体系 と しての有 限性 を い って い るので あ り,音 声構造 との 関係 を認識 しな けれ ば. ". いた ず らに数字 の魔術 に おちい るで あろ う。 さ らに底辺 を押 しひろめて ,大 人 と子供 ,男 子 と女子 , 日本人 と欧米人 な :. どの声 の 相違 とい うこ とも問題 とな るで あろ う。 しか し これ らの点 に関 して πグ, p。 187) が生理 的基盤 は全ノ、類 │こ 共通 で はす で に JesperSen (Cfo Mα 滋グ あ り,発 音器官 は全人 種 を通 じて同様 に形成 され ,そ のわ ず かな相違 はなん′ ら言語 的重要性 はな く,解 剖学 的原 因 に帰 し うる言語 的特徴 を指摘 した もの“ はか つて ない,と 立証 して い る。 われわれの 目指す配列 の安 定度 (Stability)は これ らの広 い,限 りな い現. `. 実 の音声資料 の 中 か らす で に記述可能 とされ ,体 系 づ け られ た音素配 列 の有 限性 とい う こ とを前提 と してい る。英語 の もつ39(と 仮定 して)の 頭子音 連 結 は この意味で有 限 で あ り,極 め て少 い配 列数 といえ る。 またそのゆえ に こ そ安 定度 とい う一見 無暴 な観 点 が 成 り立 つので あ り,ま た何 よ りもそ れ ゆえ. 1)英 語 の母音音素の体系 は複雑で 容易 に 本稿 の 対象 とはな りえないが,. Trager―. グ πθ θ η,p.35に よ り,米 語母音 γ θ グπθ ノ グ Smith,0グ ′ ,p.27ゃ ,前 記 Gleason,シ ノ 音素を. /iea10au00/の 9個 とす る。.
(10) Intial Consonant Clusterの 安定度ついて. 」14. 1に. こそ,伝 達記号 と しての initia11)の 機能 が発揮 され るので あ る。 記号体系 としての有 限性 とい う ことか ら,ま ず これ らが用 い られ る頻度 と. lい. う こ とも無視 す べ きで はな い。音素 論 ない しは音素配 列論 の立 場 で は頻度. とい う概念 は受 け い れ られな いで あろ う。 しか し,い ま記 述 され た音素体 系 を 手 中 に して,真 に「英語 らしい」 記 号 として ,可 能 な 限 り OVerallな 伝達 媒介 と して現実 の言語社会 に還 元す る立 場 とい うものを 予想 してみ る。 ほ と ん どあ らわれ る こ とのない記 号 ,極 め て 特殊 な話 者 しか発 しない連結音 はた とえそれ らが英語 に異 質 な もので な くとも,そ の言語社会 に定着 して い ると 言 いえないで あろ う。 そ こで 連結 の頻度 とい う こ とも重要 な契機 で あ ると考 え るので , この点 を い くつかの面 か ら考察 してみ る。 われわれ は 日本語 と極 め て対 照的 で あ るとい う点 で ,英 語 の もつ 典型 的 な 閉音節構成 か ら子音特 に子 音連結 に着 目 し,子 音 の 占め る位置 を解 明 したい と考 え るので あ るが ,音 素論 において は「なぜ」とい う問 いに対 して はなん ら の 答 も帰 って こな いよ うで あ る。「安 定度」 とい う尺度 へ の概念規定を急 が ないの もそのためで ,原 則 を ,あ るいは事実 を叙述す る こ とか ら可能 なか ぎ りに帰納 してい こ う とす るわ けで あ る。 まず B100mield¢ α突彩αr,p.137) は教材 中 の全音素数 を. 100%と して ,子 音音素 の頻度 を%で 示 した表 を あげ. て い る。 図表 7. 04. g. 。 74. j. .60. 24. 3. 3。. 43. p. t. 7.13. z. 2。. 97. f. r. 6.88. m. 2.78. b. l。. 81. t∫. s. 4.55. k 2.71. h. l。. 81. d3 .44. d. 4。 31. v. 28. 0. 。96. 0. .37. 1. 3。. 74. w. ∫. .82. 3. 。05. n. 7。. 2。. 2.08. 2。. l.84. 52 。. の関連 を主体 とす るので,中 間子音 ,尾 子音 の連 結 にふれな い と思 うが Friesは 尾子音 連結 と して屈折語 音 を加 えて総計 151の 配 列を あげて い πg,pp.18-20) る。(Cf・ η%θ カグ. 1)本 稿 で は intialと.
(11) ″5. 辻 前 秀 雄. 母音 については彼は “ too confused"で 簡単 には計数できないが,最 も頻 度 の高 い /e/で 8%以 上,次 が /iy/の 6%以 上,/8/が 5%く らいと付記 し 3。. ている。子音頻度の総数が60%を 越え ること,逆 に音節中に成節子音を除い. ては必ず母音を合みながら,そ の最高の /eノ が8%と いうことから,英 語子 音 の 占め る率 とい うものが 特色 づ け られ る。 安 井教授 の 「英語学研究」. 104)に は. (p.. G.Deweyの 2子 音連結頻度表 が 引照 されてい るが,次 にかか げ. る表 は 2種 類 の文学 作 品を教材 と して 試 み た頭子音連結 の頻度表 で あ る。 一 方は. Maugham,. 膨 zα 6√ 二απbθ ′ 力(1897), lL方 は Salinger, T力 θCα ′ ″ θ 力θ. づ π′ 力ι 民″ (1951)で あ る。年代 は多少 開 きが あ るが ,前 者 が平 明 な文体 と 用語 を駆使 す る. Maughamの. 赤裸 な “Cockney world''の 描 出で あ り,後. 者 は20世 紀後 半 の アメ リカ国語 を代表 す るといわ れ ,戦 後 の アメ リカ青年 の 言 動 を生 々 し く描 いてい る もの として語学 的 に も興 味が あ ったか らで あ る。 ただ特定 の教材 を選 ん だ こ と,両 者 に総語数 の上でかな りの差 が あ る こ と, さ らに は Bloomieldの 警告 のよ うに印刷 され た文 字 を音素 と混 合 す ること. を恐れて,/hw/あ るいは C2+/y/の 連結 は頻度表か ら除外 したことな どで 信頼度 は疑わ しいが,反 面 い くつかの興味ある結果 も得 られた。 図表 8で 頻度 に%の 欄を加えたのは両者 の母集団 の相違が大 きく,比 較 し 難 いので, それぞれの連結総和を 100%と して比率で示 した もので ある。興. 味あることは/st/が 両者 に差はあるにして も予想された /pr/や. /tr/に. 比 して. 圧倒的に多か ったこと,同 様 に 3子 音 として /Strノ が高率を占めたことであ る。 さら│こ /St/で は Maughamで は .s′. sガ 〃(32),s」 α π グ(31),s′ θ θ グ(24),. ″ α ′(22)だ けで総頻度の半分を占めたこと,Salingerで は. s′. α ″ ′(190),. s物ノ (95),sガ 〃(73),s′ α πグ(49),s′ ψ (47)で ノ st/の 60%を 占めているこ. 1)/str/は. とは重要である。. Maughamで は Vere. 頭 3子 音を代表す ることは予想されていたが. ,. Streetが 物語の舞台であった こと,Salingerで は主. 1)な お JOnesで 最 高 の語 数 を もつ /pr/(700語 ,/St/は 490語 )も 特 に Salingerに ″ノ (116),″ θbα b′ 夕 (82),″ αθ お いて,語 数 29,頻 度 も ″ θ ノ グ θ α′ ′ ノ (43)の 3 語 の くり返 しで /pr/の 78.5%を 占めて い る こと も興 味深 い。.
(12) Intial Consonant Clusterの 安定度ついて 図表 8 五叩. 度. 頻. I Maugham l sdhger. 数. l M I__里. ≡土 1量1士│ギ1士1士 T TI正. │%11二 1互 正 │ 面 │. 正 ‐. 生. L型 堕. 戸 丁 │ ‐ IL =型. 4匡 生 1瀦 ュ. 正 正 巨正. “. ≡ ■ 1士1土1丑 1士 Or 弓 41L41 661 L91_lQ__1 5 蔓. =│‐. 型 1型 コ. 5」. Tこ _旦]75 II正 │ 24 26. T. 21. 平 ≡│≡│≡│≡ │ │≡ T二 塁1丁コ 互コ L31 rl“ 36. 1. 1. ゴ. __型. 生. 125 1 1431 421 16. 平 ≡ │≡│≡│≡ 1丑 丑≡ ≡ ≧五 主 T 91Q51 471201 5. │ゴ. ■基_L_」 生 巨 生. 0.3. sk w 計. 1,853. │五 │五│五 __墜 │_堕 L_L 1. 1. │十 11+li 100%13,398 100%1 488. 6 一5 5 2. ≧土 1士1土 1丑 1土 : 亜≡│‐ 暉 三覇 耳 襲. 三. 16 0 9 13 1. 17 11. 7. 483.
(13) 辻 前 秀. ゴ17. 雄. 人 公 と同室 の悪童 が Stradlaterで 彼 の名 が全篇通 じて約 90回 も繰返 され た こ とに もよ る。 次表 は図表 8を 結合別 に グ ラ フに した もので ,図 表 5,. 6の 大線 内の縦 の. 線 を あ る程 度結合度 とい う. 0 語数 5. 図表 9 ロ. M augham. 点 で立 証 して い る。. Saling. 図表 9で は C2+ノ r′ とくに. t=5. 閉鎖音 +ノ r≠ の 分布 が 上 位 で 均衡 して いること,特 に Bloom■ eldが 前記 の子音頻度 ptkノ bdgノ の対 立子音 表で ノ :≠. にあってはそれぞれ無声子音 が有声子音 より頻度 が高 いと 立証 した ことをほぼ裏書 きじ 1). ■kl―. ている。. drofr. その他 の 結合 につ いて は検 一sk」. 一sk―. 証 を省 略す るが ,わ れわれ は 頻度 の 高率 な ものを 中心 に. 一tw¬ )pr,sk lpliskl. ,. それ らがす べ て 図表 5の 大線 内 に含 まれ ,ま たC2も しくは Clに よ って 結合度 に相対 的 な 差異 が あ る こ とな どを立証 し. よ う と した。 ここで焦 点 を頻 度 の低 い もの に転 ず ると,図 表 8で 表示 されていな い結合 について は,た だ Salingerで ぉm/Sθ 力πJグ ′が 4回 あ らわれ た以 外 は皆無 で あ った。両 作 品 あわせて総語 数 は概 数 10万 語 に近 い と考 え られ るので ,図 表. 5,6の 太線 外 の・. 1)Maughamに. 印は もはや この あ た りで 無視 で きるで あろ う。 わ く内 i. お ける /kr/:/gr/だ け例外 とな った。ただ頻度のグラフは紙面 の 関係 で割愛 したが,Maughamの 方 で /br//dr//gr/が すべて /pr//tr//kr/´ を上 まわ った (図 表 8参 照 )こ とは皮肉である。.
(14) 」ゴ8. Intial COnsOnant Clusterの 安定度ついて. の領域 について も ・ 印は同様一度 も生 じなか ったが,こ の中 に Sυ. g%ノ θ s,Zθ %S,. θ ″θを合んでい るので,こ の 3種 は次章 まで残す ことにして,後 は直輸入. の 外来語,あ るいは固有名詞であるので,わ く外 と同 じく, ここで消去 して いいであろ う。 さらに ●印 についてはここで は検証で きないが,○ 印の うち dWノ グ ク が ωθ ノ ノ ノSf/が 両作品通 じて一度 も生 じなか ったこと, ノ. Maugham. で一 回だけあ らわれた こと,/こ r/も 頻度 の低 いこと,頭 3子 音 はノ Strノ を除 い て は極めて低 いことなどを確認 しておきたい。. 3 音素論 の分野 に あ って は 自然科学 ない しは社 会 科学 に お け る組織 の構成 と 分 析 の原理 が 導入 され ,科 学 的記 述 と分析 が厳 し く規制 されてい る。広 く言 語 学 の分野 に して ,そ こで は「 語」 あ るいは「意味」 とい う概念 も手 離 しで は持 ち こみを許 され ない。安 定度 とい う漠然 と した概念 は この意味ですで に 端 緒 に して異 質 で あ った といえ る。 しか し ここで はあ る意 味 で 科学 的分析 と 逆行 しつつ ,流 動す る こ とばを 捕 らえ,い わ ば共 時 的立場 と通 時 的立場 の接 点 に立 って,英 語 の もつ音韻構造 を位 置 づ け たいわ けで あ る。安 定度 とはそ の ための一 つの尺度で あ り,英 語 の音韻体系 を独 自の もの ,固 定 した もの :深. ,. く英語社会 に定着 した もの と して見究 めよ うとす る。 この視点 か らわれわれ は さきに音素配列 の法則性 とい う こ とにふれ た。言. 語 社会 にお け る伝 達記号 の法則性 とい う こ とは以上 の視点 か ら最 も重要 な契 機 で あ る。 い ま この 問題 を中心 に,英 語 の 音素 的構造 その ものを音声的特徴 との関係 にお いて検 討 してみ る。 しか しなが らすで に指 向 して きた ごと く. ,. πθ こ こで い う音 素構造 の安 定性 とは必ず しも JOnes(Cf.P力 θπη ,ch。 27,28) のい う. Diaphoneゃ Variphonel)と 直接 関係 がない。. 1)Diaphone(ま SOuthern Enghshに. λる gθ ′(D/e/(Э Variety, Variphone らオ ″ θ の /r/が 個人語 において もあ らわれる Varietyを い う。 は 日本語 の「 コレ」々θ いずれも「不安定」 といえるが本稿でい う安定度は このよ うな音声環境を基盤 と J己. せ ず結合の固定性を問題 としている。.
(15) J19. 辻 前 秀 雄. まず英語 に お け る子音結合 の構造 が と くにせ ばめ音 の 相 関 に お いて求 め ら iれ. ,消 去 され ,あ るいは将来 の可能 性 ,蓋 然性 を予想す る こ とはす で に立証. :さ. れ て い る(Cf.Yasui,グ bグ グ。 た とぇば図表 5の うち,(1)閉 鎖音 で は図 表 10 )。. 図表10 0pl‐. ・. pw_. Opr‐. Opy‐. Obl‐. ・ bw‐. Obr‐. OtW‐. ⊂)tr‐. Oby‐ ●ty‐. OdW‐. Odr‐. ● dy‐. OkW‐. Okr‐. Oky‐. gw―. Ogr‐. ・ gy‐. Okl¨ Ogl‐ `の. ・. ごとく/ptk/:/bdg/の 対立 と結合の相関関係があざやかに浮きばりされる。 1)と. *dl‐ すなわち英語に /*tlイ がないのは ノ ノ. ともに構造上の欠如であり ,. が極めてまれであるのはこの相関表か ら偶然の穴 (accidental /gW‐ /と ノ hOle)と いえる。閉 同様の相関によって摩擦音も律 しられるべ きであるが gy― ノ. ,. :頭 子音連結で,(a)お :極. S≠ は が生 じない,(J/Zノ も極めてまれである,(C)逆 にノ ノ. *sr/の めて多 くの Clと 結 びつ く,は )/Sr/と ノ 交換は調音の問題 によるであ. ろうが前者は頻度の点で限 られている,な どいろいろの条件が混合 している. ,結 論的に /s/+C12),/f/十 Clが 最も安定 している。13)/hW/は い うまで 3)生 もなく日常頻度の非常に高い 来の英語的連結であるが広 く地域的,方 言. :が. 1的. ということで第二次 にランクされている。(4)同 様の こと_が Cl+ノ y/に つい. ていえるが,ノ yア の連結は JOnes 1)/tl‐ //dl‐ /の 欠如は. で も Kenyon‐. Knottで. も固定 して い な い. [t][d][1] の調音点 の近接による調音 と認知の困難が考え. られ よ う。. 2)/s/十 Clで 問題 となるのは. /Sf/で ある。JOneSで は /Sf/が. 9語 あが っている. ι η″ の 2語 である。 この結合は「 摩擦音 +摩 ″ ,ψ カグ が, 日常用 いうるのは ψ力θ 擦音」 とい うことで例外 であるが,前 章 で Sυ ι ιを保留 したのは この /Sf/と の J′. 相関 のゆえである。. 3)/hw/の 頻度は前章第 8図 表 で省略 したが,Salingerで ω力αノ,"力 θπ,ω カノ な ど が /hW/で あるものとして測定 した結果, 最高 の /St/と ほとん ど 同数 の頻 度 (約 700回 )が み られた。.
(16) Intial Consonant Clusterの 安定度 について. 12θ. ので ,両 者 の語 数 比較 か ら方言分布 を比較 してみ よ う。 図表 11が その対 照麦 gyノ gπ ノ 賀 が一イ 固しか生じないのは偶然の' である。 この図表でもたとえば ノ. 図表11. 穴であるなど,あ る程度の相関がみられ JOneS. Kenyon. るが,そ れよ りも問題 はある連結 (○ 印) はCl+ノ yノ が優勢であ り,他 の連結. (●. O py O by. 44. 46. 23. 32. 印)は Cl+(y)と なるとい う限界 である。. ty. 49. 36. これはClの 音声的特徴 によ って次 の ごと. dy O ky ・ gy O fy O Vy. 96. 68. く区男」され る。 (Cf Yasui,グ b燿 ,pp.15f.). 53. 55. 1. 1. 48. 40. 3. 1. 1. 1. ● ●. Oy Sy ● Zy O hy ●. ●. ●. ly. ● . 3子 音 についてはほとん ど. zy,ly,nyノ. Styノ が比較的多 く起 るく 問題 とな らず ノ 1). 45. 43. 35. 以上われわれは頭子音連結 の音素的構. 592. 456. 造を音声的性質 との相関において検討 し. (63). (66). た。配列 の法則性 とい うのも結局 は この. らいで あ る。. 関係 において説明 され る。 ことばが伝達. 8. の機能 を果 しうるのは,話 し手 と聞 き手. 0. の間 に,言 語記号 の安定 した有限性 と共. 1. 通の音韻構造があ るか らである。 2つ の '. 22. 1. 0. hwy. ている場合 (Cl+(y))ノ ty,dy,Oy,sy,. 0. pfy. Clの 調音点 が /y/の それに近接 し. 0. smy. 0. (冽. 55. 5. .. sky. 95. by,ky,gy,fy,vy,hy,Inyノ. 9. .. spy sty. 8(63). 1(1). /yノ )/py,. 4. ny. 85. (65). 後 に遠 ざか っている場合 (Cl十. 2. ●. 2. yノ の調音点 か ら前 (1)Clの 調音点 が ノ. 5. O my. 82. ,. 23. 個人語 (idiOlect)が 全 く重な りあ うこと. p/と は不可能である。/pr_ノ における ノ. 1)KenyOnの みにある. Zυ π,"力 θ は音配列上興味深 いが, これ らは 2子 音 の タカθ η とともに,い ずれ も擬声語 で あ り,意 図的な表現記号 としての言語 /pこ /pS力 α. といえないであろう。また /Smy/の. Sttθ Zυ. は両者 とも発見 されなかった。.
(17) 121. 辻 前 秀 雄. /r/は それぞれ plp2p3… ,rlr2r3… と音声環境 によって変容 した多 くの音群か rノ と同じ音価ではない。 rノ は中西部米語 のノ ら成 っている。また南部英語のノ. .OEに おける/rノ も決して現在のノ rノ と同一ではない。 しかも伝達が果 される 、 pr_ノ 体系が共有 され安定 しているか らである。 のは地域と歴史とを結んで ノ l筆 者 はさきにわれわれの分野が共時性 と通時性 の接点 に立 っているといった。. まこれ らの音素配列が英語社会の中で共有 され安定 しているとい うことは. lい. ,. それ らが歴史的に伝統的に継承 されてきたことを意味する。言いかえれば彼 らにとって極めて familiarな ものが定着 してきたと考え られる。 事実前記. ,C2+ハ ノ 体系群 は OE以 来一貫 して伝承されてきた。rprノ ,/trノ な ど多量にラテン系の導入はあったが,そ れは音素構造の輸入 というよりは語 1)ノ ,い の増強といえる。 dWノ 10W/も 語いこそ少数であるが,こ の伝統性とい. 'C2+ノ. rノ. う意味で/Sfノ と同一視できない。 さ らに また言語音 は推移す るとい う こ とは長 い歴史が証 明 して い るが ,英 語 にお ける頭子音連結 の消長 を た ど ってみ ると,結 論的 には単純化 (Simpli―. ication)の 方 向 に向 ってい る (Cf.B100mield,Lα π多″″ ,p。. 370)。. OEの. gnノ もその /hr,hl,hnノ はすべて lhノ を消失 し,ノ Wr/も 17世 紀中ば,ノ knノ ノ 1後 半 ごろにはC2を 失った。 さらにC2+ノ yノ. ゃlhWノ は地域的に連結をといた。. pt‐ ,pS‐ ,pn‐ ,bd‐ /な :異 質な連結 とされるノ. どのラテン,ギ リシア系連結は当 2). '初. からC2を 黙字 (mute)と したと考えられる。 i変. この よ うに観察すれ ば英語 に お ける頭子 音連結 は決 して 流動. 々 して きた. ので はな く,単 純化 の一途 をた ど り,単 純化 が退化で あ るか 否 かは別 とし て ,い っそ う安 定 した方 向へ 進 ん だ といい う るで あろ う。 以上 われわれ は英 語 にお け る頭子音連結 の有 限性 と,そ れ に ともな う規則 J陛 を. 音韻構 造 の 中 に見 いだ し,言 語社会 に お ける頻度 か ら親近性 とい う面 を. OE以 来 の音素結合体系 の輸入 としては. π,な ど J,sり ,sθ πθ λθ θ ‐ のラテン系な らびに北方系の /Sk‐ //Skr_/だ けである。OEの Sθ は /も /で あ. 1)厳 密 にいって った。. 2)Cf.JeSpersen,燿 G,pt。. 1。. Sθ.
(18) 122. Intial CΘ nsonant Clusterの. 安定度につ いて. もあわ せ ,さ らに長 い歴史 と伝統 の 中 に生 き残 り定着 して きた固 有性 も無 視 、 で きな い こ とを 強調 して きた。連結体系 が「安定」 してい るとは この よ うな 尺度 に耐 え うるものを い う。 い ま結論 的 に上記 のす べ ての条件 を 具 え る もの '. を 1度 として ,図 表 5,. 6の 分布 を「安 定度」 とい う基準 で修 正 すれ ば次 の. 1)図. よ うにな るで あろ う。. :. 表 12に お いて(1)は 上記 の条件 を全部. 2)具. えて最 も. 安 定 してい る連結 ,(冽 は(1)に 準 ず るが地 域 的分布 で 流動 してい る連結,(31は 英語 の伝統 的音素構造 を 具 えて い るが ,頻 度 が比 較的低 い もの ,に )は イ)13)に 準 ず るが頻度 が極 め て小 さい もの ,伸 )外 来 系 で あ り,極 め て まれ に しか生 じ ないが ,結 合 が本 来構 造 に合 致 して い る もの ,ケ ヽ外来 系 で 音素構造 も例外的 図表 12. l. pr pl. br bl. tr kl. dr. kr. gr. gl. fl. sl. py. kw sw by ky. fy. Sp. st. sm. tw. sk. hy. Or. my. sn. str. 2. ty hw. dy. Sy. ly. ny. sty. 3. dW. Ow. Sr. spr. 4. gy. skr. spl. skw. vy. Oy. Zy. Sf. spy. sky. 1)図 表 5, 6に おいて太い実線外 の特殊連結は紙面 の関係 もあ り,文 字 どお り日の 目も見ず してすでに消去 した。 したが って ここではわ く内の連結に限 られる。. 2)さ きに /Sk/が ラテ ン系な らびに北方系 の移入 と説明 したが,OE時 代 にお ける ことで あるので問題 はないとした。また,こ のグループの中で も頻度 という面で は差があるが,6)と 比較すれば確然 としている。.
(19) 123. 辻 前 秀 雄. 1),と. で ,ま れ に しか生 じないが ,例 語 が英語 で 比較的安 定 してい る もの. い. う段 階 に分 かれて い る。 音素論 にか ぎ らず ,下 部構造 で は いわゆ る周辺 的 な要素 につ いてその 帰属 が 問題 とな るが ,い ちお う以上 が英 語 の 頭子音連結 に関す る一 つ の解釈 で あ る。 われわれの指 向す ると ころは英語 とい う言語体系 の基 本構成 で あ る。 す な わ ち英 語 の もつ CVC構 造 の解 明 に あ る。 そのためには 当然尾子音連結 につ いて対 比 的 な考察 が な さね ばな らな い。母音体系 の研究 はそれ以上 に重要で あ ろ う。 しか しなが ら本稿を. Ctの み に限定 したのは結局 は「安 定度」 とい. う尺度 に お った。 Crは もとよ り, 母音 に至 って は と うてい この尺度 で 計沢じ しきれ ないで あろ う。 また ばな らな い。 しか し. Ctと. C√. は Ct以 上 に 閉音 節 の 解 明 には重要視 されね. C√. とは少 し くそ の役害Jり を異 に し,Cノ は また. 別 の尺度 を 必要 とす るで あろ うとの 仮説 に基 づ いて い る。 Ctに とっては .. Hockett(Cθ πγ Sθ ,p.85)の い う “ OnSet''と しての「 声立 て」 が必 要 で あ ろ う し,C√ には “coda"と してのおだやかな「 声 とめ」 が行 なわれ よ う。 いい =. かえれ ば. Ctに は伝達記 号 の initialと して ドイツ語 の声 門閉鎖音. (glottal. StOp)の よ うな強 い発信合 図 で あ る こ とが必要 で あろ う。 そ のため には限定. :. 1)C√ され た音構成 で安 定 し,認 知を あや ま らな い もので な けれ ばな らな い。 は これ に反 して ,連 結体系 も複雑で ,同 質音素 の配列 な どを重 ね つつ も,お だやかな終 曲 と して音節 を閉 じてい く。 したが って反面 そ こに は音 の省 略. ,. 同化 ,自 由変異 な ど不安 定 な 流動を含 んで い る。 これ らの こ とに 関 して は稿 を あ らためね ばな らな い が ,最 後 に CVC体 系. 1. の核音 といわれ る母音 につ いて一言 だけ してお く必要 があろ う。筆者 は英 語 ― の音節体系 のルー トはむ しろ Ct― 一 Crに あ り,Vは その 中で prOminence 属 す る も の は /Oy/′ 力θη (S),/Spy/Qρ θω .(口 )は /gy/gπ ′ιS,/Zy/Zθ %S" θ グ γ ι,ψ カグ η.│ゞ に /Sf/ψ 力θ π%を 含 め る ことと した。 ,/sky/S力 ι /Vy/υ 1)HOCkettは この連結 の厳 しい有 限性 を伝達理論 にお け る “redundancy"と ぃ ぅ考 ‐. 1)(4)の 0に. ttυ. え方 か ら支 持 して い る。 (Cf.HOCkett,Cθ %雰 θ ,pp.87f。. ).
(20) J24. 1ntial Consonant Clusterの 安定度について. グ πθ ,§ 101)を にな うもので あると考える。「 き こえ」 の最小 (Cf.JOnes,0″ ノ な点 か らしだいに /1rwy/と SOnOrousに な り,Vの peakか らまた しだい に下降 して閉 じる。 このような体系 を描 くと,Vの 位置づ けはともか くとし て,本 稿 の C2+ノ lrWyノ の安定性 や,S′ ″κgチ カが英語国民 にとって決 して異 常 な音 でない ことが考 え られよう。本稿の. Cじ. 体系 の考察 は これ らのことを. 指 向 した「声立 て」 で あるといえよ う。. 書. 考. 参. 目. 末尾の ( )内 は本文中に使用した略号 Bloolnield,L.ι ακg%α♂ 。George Allen,London,1933. π ニグ sノ グ .Oxford,1957。 Firth,JoRo Pc′ θだ グ 雰) ″gπ グ (Pα ′θ “ gカ g&二 g Eη gJグs力 gη θ π α″κグ αs α ttπ グ ttα ηJttι α夕・ Ann Fries,C.C,Tθ α グπ ηg) Arbor,Michigan,1945。 (1酔 αθカグ 磁′ γθグ%θ Jグ θκ ′ 」 θDθsθ γゎ′ υ θLグ πgπ グ ブ sノ グ θ s.Holt,. Gleason, HoA.4π 1961.(乃. cノ. Hockett,C.F.4 Cθ. Jespersen,0.4. πgttι グ sノ グ θ s.Ⅳ Iacmillan, 1958。 πだθルz Msaθ /π ニグ. 一. (Cθ πttθ ). 肋 グθ/π Eκ ノ グ s力 Gγ αZ“ α″ .Part lo George Allen,London,. 1965(reprinted)(」. Maκ 々グηグ,. New York,. /θ グ%θ ノ グ θη). 7EG). υグ θκ ακグ ル ググ グπα′ グ . George Allen, London,1946. Nαノ. πグ) (Maπ カグ. Jones,D.4η. _. πθ S力 Pあ θ ′ ′ 。9th ed.HeFner,Cambridge,1960。 Oπ ′ ηθ 9/Eπ ノ グ Jグ. “. グ πθ) (0%ノ ′. rれ θPヵ θηθ. ι′is NaJπ ″ι αηグE/7sθ 。2nd ed. Heffner, Cambrige, 1962.. `“. πθ πθ) (P力 θ. Kmisinga,E.T力 θ P力 θπθガθ 3″ ππ ‐. θ Sカ フ 物 γグs.Bern,1942.(3γ デ Eη ノ グ. θ) %θ ノ πγ. Pike,KoL.P力 θηθ%η グθso Ann Arbor,Michigan,1947.. Yasui,Mo Cθ ηsθ παπ′ fbノ ノθγηグπgグ π Eη ノ グsλ .Kenkyusha,1962.(Pα 大 田. 朗. 「 米 語 音 素 論 」 研 究 社 1962. 安井. 稔. 「 英 語 学 研 究 」 研 究 社 1960. Jones,D.Eυ θγノ 1967.. KenyOn_Knott。. απ'S “. Ettgtグ s力 Pγ θ πθ%η θ πg グ. ′グ θπα 4 Pttπ θππεグ πg Dグ θ `り. Springneld, 1953.. Dグθ′ θπαγノ グ ・ 13th θ ノ. ηg) ″ι γκグ. ed.Dent,London,. 4π θ″グ θακ Eπ g′ グ s力 。Merrian,.
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図
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