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カンキツ果実の樹冠内着果部位による品質の違いについて

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Academic year: 2021

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(1)

カンキツ果実の樹冠内着果部位による品質の違いに

ついて

著者

谷村 音樹

雑誌名

鹿児島大学農学部農場技術調査報告書

6

ページ

8-9

URL

http://hdl.handle.net/10232/10060

(2)

カ ン キ ツ 果 実 の 樹 冠 内 着 果 部 位 に よ る 品 質 の 違 い に つ い て 谷 村 音 樹 緒 言 カ ン キ ツ類 の 果 実 は,樹 冠 内 の 着 果 部 位(着 果 位 置 の 高 さ,主 幹 か ら の 距 離 や 方 位)に よ り果 実 の 形 や 果 こ う枝 径 に 差 異 が あ り,さ ら に 果 実 の 品 質(糖 度 や 酸 含 量)に も違 い が あ る もの と 考 え ら れ る 。 そ こ で,着 果 部 位 に よ り果 実 の 形,果 こ う枝 の 径,さ ら に は 果 実 品 質 が どの よ う に 違 う の か を,唐 湊 果 樹 園 で 栽 培 し て い る 高 糖 系 温 州 で あ る 青 島 温 州 を 用 い て 調 査 を 行 っ た 。 材 料 と 方 法 樹 齢33年 生 の 宮 迫 温 州 に 高 接 ぎ し て7年 目の 青 島 温 州1樹 を 供 試 した 。1996年12月13日 に 樹 冠 を 東 西 南 北 の4方 位 に 分 け,そ れ らの 各 方 位 か ら,図 に 示 す よ う に,着 果 位 置 別 に 天 な り果,中 間 な り果,す そ な り果, 内 な り果 を 各 々10個 ず つ 採 取 し た 。 採 取 した 果 物 は,1996年12月24日,25日 に 果 物 の 形 状 と品 質 を調 査 した 。 調 査 項 目 は 果 実 重,果 こ う枝 の 径,果 実 の 横 径 と縦 径(図 参 照),着 色,果 汁 の 糖 度(Brix)と 滴 定 酸(%) お よ び 糖 酸 比 と し た 。 着 色 は 観 察 に よ り0(完 全 緑 色)か ら10(完 全 着 色)ま で の11段 階 に 分 け て,果 実 の 大 き さ は 慣 行 に よ り2S(5.5cm以 下),S(5.6∼6cm),M(6.1∼6.5cm),L(6.6∼7.5cm),2L(7.6∼8.0cm), 3L(8.1cm以 上)の6段 階 に 区 分 した 。 果 こ う枝 径 果 実 の横径 果 実 の 縦 径 天 な り果 中間 な りの果 実 す そ な り果 着 果部位 図 習 内 な り果 結 果 と考 察 第1∼8図 に,青 島 温 州 の 樹 冠 内 の 各 着 果 部 位 別 の 果 実 の 品 質 と形 質 を,東 西 南 北 の 方 位 別 に 示 した 。 糖 度(Brix)に つ い て み る と(第1図),天 な り果 で は 北 側,中 間 な り果 で は 南 側 と西 側,す そ な り果 で は 南 側,内 な り果 で は 西 側 の 果 実 で 高 く,樹 冠 全 体 で み て も南 側 の 果 実 で 高 く,東 側 の 果 実 で 低 か っ た 。 ク エ ン 酸 含 量 に つ い て み る と(第2図),天 な り果 で 北 側 果 実 で 低 か っ た が,そ れ ら以 外 の 部 位 で は 南 側 果 実 で 低 か っ た 。 樹 冠 全 体 で み て も,南 側 果 実 で ク エ ン酸 含 量 が 低 か っ た 。 こ の よ う に,糖 度 と ク エ ン 酸 含 量 か ら み る と,南 側 の 着 果 部 位 で は 高 品 質 果 実 が 生 産 で き る こ と が 明 ら か で あ っ た 。 特 に,南 側 で は す そ な り果 で も 品 質 が 良 い も の と考 え ら れ た 。 糖 酸 比 も 同 様 で あ っ た(第3図)。 果 実 の 大 き さ に つ い て み る と,供 試 し た 青 島 温 州 は 大 玉 系 統 で あ り,調 査 し た 果 実 はLサ イ ズ 以 上 の も の が 多 か っ た(第4,7,8図)。 果 実 重 は い ず れ の 方 位 で も 天 な り果 で 大 き く,中 間 な り果,す そ な り果, 内 な り果 で 小 さ い 傾 向 に あ っ た 。 西 側 果 実 は 他 方 位 の 果 実 よ り小 さ か っ た(第4図)。 着 色 は 着 果 部 位,方 位 に よ る 差 異 は小 さ か っ た(第5図)。 果 実 の 横 径,縦 径 を み る と,食 味 が 良 好 な 南 側 の 果 実 は 大 き く,ほ と ん ど3L以 上 で あ り,果 こ う枝 径 も大 きか っ た(第6,7,8図)。 一 方,西 側 の 果 実 は 果 こ う 枝 径 も小 さ く,Lお よ び2Lサ イ ズ の 果 実 が 多 く生 産 さ れ,販 売 上 有 益 で あ っ た 。 本 調 査 の 結 果,南 側 の 着 果 部 位 で は 果 実 の 品 質 は 良 好 で あ る が,果 実 が 大 き くな りす ぎ る こ とが 示 され た 。 こ の よ う に,大 玉 系 統 の 青 島 温 州 で は,消 費 者 が 最 も好 むM,Lサ イ ズ の 果 実 を 生 産 す る 工 夫 が 必 要 で あ る 。 そ の た め に は,肥 培 管 理 や 摘 果 な ど の 栽 培 技 術 を合 理 的 に 利 用 す る 工 夫 が 大 切 で あ る 。 今 後 は,立 地 条 件 の 異 な る 場 所 に 栽 培 さ れ て い る 青 島 温 州 や 他 の 品 種 も調 査 の 対 象 に し て い き た い 。

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糖 度 (° 東 西 南 北 ク エ ン 酸 東 西 南 北 (%〉 着 果 部 位 第1図 着 果 部 位 に よ る糖 度 の 差 着 果 部 位 第2図 着 果 部位 に よ る クエ ン酸 の差 糖 酸 比 東 西 南 北 重 量 (9) 東 西 南 北 着 果 部 位 第3図 着 果 部 位 に よ る糖 酸 比 の差 着 果 部 位 第4図 着 果 部 位 に よ る果 実 重 の 差 着 色 東 西 南 北 果 実 の 縦 径 東 西 南 北 (mm) 着 果 部 位 第5図 着 果 部 位 に よ る果 実 の 着 色 程 度 の 差 着 果 部 位 第6図 着 果 部位 に よ る果 実 の 縦径 の差 果 実 の 横 径 (mm) 東 西 南 北 果 こ う 枝 径 (mm) 東 西 南 北 着 果 部 位 第7図 着果 部位 に よ る果 実 の横 径 の差 着 果 部 位 第8図 着 果 部 位 に よ る果 こ う枝 径 の 差

参照

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