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薩南海域産ゴマサバの産卵期の考察

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(1)

薩南海域産ゴマサバの産卵期の考察

著者

田ノ上 豊隆

雑誌名

鹿児島大学水産学部紀要=Memoirs of Faculty of

Fisheries Kagoshima University

5

ページ

42-52

別言語のタイトル

A Consideration on the Spawing-season of the

Mackerel (Pneumatophorus tapeinocephalus) in

the Southern Sea of Kyushu

(2)

26。

薩 南 海 域 産 ゴ マ サ バ の 産 卵 期 の 考 察

田 ノ 上 豊 隆 AConsiderationontheSpawning-seasonofthe

Mackerel(P畑伽αオ0力加州sオα力e伽c”加伽)in

theSouthernSeaofKyushu ToyotakaTANouE 1 . 緒 言

南九州沿海から東支那海の大陸棚縁辺はゴマサバの主要漁場であり,最近その生態や漁場の

海洋構造について詳細な研究が進められている.産卵に関しては,矢部')(1953)氏が魚釣島周

辺で採集稚魚と生殖腺熱度の両面から産卵始期を推定し,東支那海については村上2)(1954)氏,

国分,高橋3)(1954,,55)氏等が生殖腺熱度から,辻田4)(1954)氏は之に海況要素を併せ考察して

おり,当海域の産卵時期は大体明らかにされている. 1 2 4 。 1 2 6 が 1 2 8 , 1 ” q ・ 1 3 0 。 1 3 2rl L』 32。 30。 28P 42 128, 1 2 2 。 1 2 4 。 1 2 6 , ユ 3 0 ° 1 3 2 . Fig.1.Mapshowingthefishing-groundofmackerelandtheplaces wherethelarvawerecollected. 、 28 ⑥ ・32 30 画 。 。 。 ・26

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(3)

田ノ上豊隆:薩南海域産ゴマサバの産卵期の考察 43 鹿児島沿海の大隅群島周辺と佐多岬沖合も亦古来重要な産卵場と推定されているが,本海区 においてはまだ此の種の報告は全然ゑられない. 筆者は1953年以来の幼魚群の出現状況,生殖腺指数,稚魚採集資料,及び海況等の綜合的観 察に基いて両漁場の産卵期を検討して,鹿児島沿海漁場について概要を明らかにする事が出来, 東海南部(29.N以南)漁場では産卵盛期は従来の報告とほ壁一致する結果を得たが,始終期に 多少の相異を認めたので報告する. 2.生殖腺指数の時期的変移 資料は生殖腺の比較的肥大しているX11月からV11月までの間,主として跳釣・天秤釣・延 縄で釣獲された魚体と一部巾着網で漁獲された体長範囲27∼42cm台の約1800尾を用いた.漁 場は第1図に,雌雄別の生殖腺指数(G、W・×103/B、L、3)は第1表(鹿児島沿海),第2表(東 支那海)に示す通りである. 表中指数0.5はgonadweightは30g程度に当り,江波・相川昂)氏の説に基いてその時期 に産卵し得るものと考えた.

鹿児島沿海の魚体の指数変移について観察すると,1月は1956年の僅か15尾の資料がある

にすぎないが,魚体は37∼40cm台の大型であり,指数0.5以上が90%を占め,雌雄共に5091.

以上のgonadが50%に達している.この群は屋久島北方海域で巾着網で漁獲されたもので

4千貫余の漁獲量中殆んど全て37cm以上の大型魚で占められていた.卵粒は明瞭に認められ

ており,産卵の為接岸したものと推定される.尚湯瀬においても同時期大型魚が漁獲されてい

る.11月は大型魚(35cm以上)の指数は0.5以上が大部分を占め,上旬すでに放卵中或は放

卵后と認められる個体が出現しているので,大型魚は1月下旬から11月初旬にすでに産卵を行

っている事が窺知できる.Ⅲ月は11月と良く似た傾向を示し指数の大きさから観るとこの期

間が産卵のpeakに当っていることが判る.

1V月の指数は各階級に分散的であるが,卵巣に指数値の低いものが多数認められるのが目立

ち産卵盛期をすぎた様な傾向が窺われる.V月は指数値1.0以上は減少して0.5以下の増加が箸

るしく大部分は放卵后と認められる.1953,V月27日屋久島永田沖で漁獲された大型魚群は1.0

以上のGonadが多く産卵の為の接岸群と承られ他の年に比較して産卵期が遅れているものと

推定される.

Ⅵ月は0.5∼1.0の範囲も若干認められるが殆んど全て0.5以下で放卵後の卵巣であり,此

の時期には産卵は行われていないものと推察される.

体長範囲27∼32cm程度の中型魚は11月からV1月までの間を通して指数の変化は極めて小

さく,常に0.5以下の指数範囲にある事から,大多数はその年の産卵に加わらないものと推察

される.筆者の求めた若年魚の成長曲線)によると之等の中型魚群は発生後2年目に当るので

ゴマサバも1才魚は大部分が機能的の雌にならないようである.

東支那海の魚体は30∼38cm範囲で35cm台以下が多数であり,大型魚の調査数が少い為全

般の状況を把握する事は困難であるが,之までの結果ではXI,X11月は指数0.5以上は全然認

められない.1月になって生殖腺は急激に増大し0.5以上が若干認められるようになる.中,

下旬に此の傾向が明瞭に現われる.

Ⅱ,Ⅲ月は0.5以上の増加が箸るしく,1.0以上も多数認められるのでこの頃が産卵盛期と承

ることが出来る.

(4)

44 鹿 児 島 大 学 水 産 学 部 紀 要 第 5 巻 創 基 十 周 年 記 念 号 Table1.Theseasonalvariationofthegonadindex(G,W・×103/B・L3). SouthernSeaofKagoshima. Fishingground

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田ノ上豊隆:薩南海域産ゴマサバの産卵期の考察 45 Tablel.(continued) Remark

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46 鹿 児 島 大 学 水 産 学 部 紀 要 第 5 巻 創 基 十 周 年 記 念 惨 Table2.TheSeasonalvariationofthegonadindex(G、W・×103/B、L、3). EasternSeaofChina(Southof29・Nlat.)

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(7)

田ノ上豊隆:薩南海域産ゴマサバの産卵期の考察 47 Table2.(continued) Remark

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1V月は0.5以上は多数承られるが放卵後が出現しはじめV月になると殆んど全て0.5以下

で放卵後と認められるものである.この頃から指数は漸孜減少の傾向を辿りV1,V11月にはい

ると雌雄の判別困難な程度に減少する. 3.幼魚群の出現状況

鹿児島沿海からトカラ群島,奄美大島方面における1953∼1956年の幼魚群の漁獲日別の体

長(Forklength)分布は第2∼4図,その漁場は第1図に示す如くである.

ゴマサバ幼魚が漁獲されるのは筆者等の調査では奄美群島が最も早く,1954,,56両年はⅢ月

上旬に夫交5∼8cm,4∼6cmの体長範囲群が大島本島北部の笠利村東岸で抄網類其の他に

よって漁獲されている.1955年は11月25,27日に同海岸で小型魚群が漁獲されたが,測定資

料を得る事が出来なかった.聞込み調査7〕によっても11月末漁獲の記録がある事から,この近

海は11月末或はⅢ月初旬が初漁期となっているものと推定される.Ⅲ月中旬になると,ト

カラ群島,硫黄島,大隅群島の湾内入江等で漁獲されはじめ,鹿児島湾内では早い年でⅢ月

末,大体1V月に漁獲を承る.トカラ群島方面は奄美大島とほ野同時期小サバが来瀧している

ものと考えられるが,現在まだ調査記録がないので確言出来ない.魚体の大きさは各海域共大

体5∼13cm程度の大小混合群で7∼12cm範囲が多数を占めている.鹿児島太平洋側の志布

志湾方面はⅢ月上旬すでに垂口鯛と少数混漁されているらしい矢部氏8)の調査によると宮

崎県油津近海でⅢ月初旬体長5cm程度の小サバが認められているので志布志湾の群と同系

統のものと推定される.之等は屋久島周辺の早期産卵から発生した稚魚が黒潮と沿岸反流に運

ばれて来たものと考えられる.

Ⅳ月は鹿児島沿海から奄美大島沿岸に至る各地で漁獲が承られ,体長6∼15cmの広範囲の

魚体が出現している.7∼8cm或いはそれ以下の小型魚は奄美大島,トカラ群島方面に多く,

鹿児島沿海は10∼15cm程度の大型が多い.之は漁具,漁法の撰択性による相異が大きく影響

(8)

2,8,14Kagoshjm lOAkuseki1. 11,12,15Kasari 鹿 児 島 大 学 水 産 学 部 紀 要 第 5 巻 創 基 十 周 年 記 念 号 APRIL しているものと考えられる.奄美大 島方面ではこの小型魚の出現状況に よって,遅れて発生した小型の群が 逐吹添加されているものと推察され る.Ⅳ月後半は8∼15cm程度の体 長群が多獲される.天草沿海におい てもこの時期から体長11cm内外の 小サバが来齢する事が,塚原・塩川9〕 氏によって報告されているので,南 九州一帯に小サバが来沸している事 が明らかである. V月は小型の出現はみられず体長 9∼17cmの分布範囲で10∼14cm が 最 も 多 い 奄 美 大 島 , ト カ ラ 群 島 沿海においてはこの頃から漁獲は皆 無となるが,その周辺漁場で釣獲さ れた鰹約500尾のstomachの10∼ 15%に小サバが発見された.体長は 11∼15cm台であり,鹿児島沿海で 同時期漁獲される小サバとほ雪同大 であった.即ち7∼8cmの小型魚 はこの時期に当海域に補充されてい ない事が推察される. V1月は小型魚は少く,1953年に 屋久島一湊港内で9∼10cmの群 を漁獲したにすぎない.生長の早い 個体はすでに20cm程度に達して いる. V11,V'11月は10cm以下は認め られず,最小12cm程度であり,体長 、odeの移行が早くなり,小型魚の 14

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(9)

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雪の頃岩ぢぬ日口寓 一 k 18,19KagoshimaBay 21Yakushima 25Akune 28Shibushi 24 JUNE 田ノ上豊隆:薩南海域産ゴマサバの産卵期の考察 21 20 l 9 b D − U − L 9 D b − ● 一 Bodylength Datel…31 Fig.4.Bodylengthdistributionofthe ている.叉一湊沖の春漁期中大型魚は水温youngstageofmackerelin July-August,1954-1956. 21℃で好漁を呈し水温の上昇に伴い漁獲 1 9 5 4 - × − 1 9 5 5 − ○ 一 の減少する傾向も認められている.この外 1956−●−Datel…31 に屋久島漁場周辺において鹿児島水産試験 場の照洋丸による観測があるので此の結果を第5図に示す.図によって明らかな様に,1月か

らV月初旬までの表面から100m層附近までは大体18∼22°C台にあり,塩分は34.3∼34.8%

の範囲にあり,この水域は黒潮系水と沿岸水の混合水塊と承られる.水温の面では東海漁場

(18∼21℃)と大なる差異は認められない

春漁期は一般に屋久島周辺がI∼11月から漁期にはいりV月まで続き,佐多岬はⅢ∼1V月

からはじまりⅥ月上旬頃まで続いている.本学の隼人丸(12ton)による佐多岬沖の漁場観測

は別に報告12)しているが1956年のⅣ∼V月の調査では表層から100m層までが水温は18∼

19℃台,塩分は342∼34.7%の範囲にある事が大体明らかである.尚宮崎県遠洋漁業指導所

の本海域における調査結果13)によっても水温範囲は18∼23℃台で同じ結果を得ている.

従って1V,V月に屋久島周辺の水温が24∼25℃程度に上昇すると漁場は佐多岬沖と種子島

北方海域に移行する傾向が認められ,産卵の時期と併せ考察すると18∼23℃台が産卵時の水

温範囲であり,尚34.3∼34.7%程度の比較的高鹸水帯において産卵するものと推察される.

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(10)

115 50 9.“/Ⅲ6 鹿兇島大学水産学部紀要第5巻創基十周年記念号 5 . 考 察 と 論 議 生殖腺指数の観察結果では鹿児島沿海,東支那海南部漁場(29.N以南)共に,その漁期中に 産卵するものと推定される個体が1月に出現しはじめ,11,Ⅲ月に最も多く,Ⅳ月にはすで に何回か産卵したとふられる個体が多数出現し,V月はその数が大多数を占め,Ⅵ月以後生 殖腺指数は減少の傾向を辿っている. 鹿児島沿海中屋久島方面と湯瀬(梅吉曽根)近海では1月中∼下旬に熟卵に近く肥大した卵 巣が認められ,11月上旬すでに産卵したものと確認される個体が出現しているので1月下旬か ら11月はじめに産卵が行われているものと推定される.東支那海の場合は11月の資料が少く 生殖腺指数だけから1月の産卵を断定する事は不可能である. 本学部と鹿児島水産試験場で之までに採集されたサバの稚魚中ゴマサバと推定(今井貞彦助 教授査定)されるものは, 屋久島北方海域で1954,IIItotallength7mml尾 28.-48'N,127.-24'Eで1955,1V−28〃6∼8mm14尾 28.−7'N,128.-59'Eで1956,11−23〃34mm1尾 がある.長崎水産試験場においては 27.-23'N,125。-53'Eで1955,11−1〃10.3mm1尾 2 7 . - 2 6 ' N , 1 2 3 。 - 5 4 ' E 〃 〃 7 . 6 8 m m 1 尾 を採集している.之等の資料によると東海でI月末産卵がはじまりⅣ月末まで続いている事 が実証される. 幼魚群が漁獲されはじめる11月末からⅢ月初旬の体長は4∼7cm範囲が多く,’11月下旬 ∼Ⅳ月上旬には12,13cmに、odeを有する群が多獲される.

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(11)

田ノ上豊隆:陸南海域産ゴマサバの産卵期の考察 51 ゴマサバの発生後の生長はまだ確められていない.従って北海道水試の推定したホンサバ (P"e"”αオoP肋γ"sjaPo"伽s)の生長例'4)をみると,1ケ月後4cm,2ケ月後8cm程度に 生育している事がわかる.ゴマサパの漁場環境条件はホンサパの場,合と相異し,特に水温が高 いので生育はホンサパに較べて梢早いものと推察される.しかし箸るしい相異はないものと考 えて前記幼魚群の発生期を推定すると,1月下旬からⅡ月はじめとなり稚魚採集結果ブ生殖腺 指数による判定期とほ壁一致する.尚発生時期の遅い小型魚群とふられるVⅢ月5日の体長 model4cmの群は,12cm程度からの生長が梢低下する事'5)を考慮すると3ケ月半位を経過 した事となり,Ⅳ月中∼下旬の発生と見徹される.之までの調査で最も遅れて発生したと思わ れるのは1953,Ⅸ,16日一湊沖で漁獲した13∼14cmの群であり,V月中∼下旬に発生してい る事となるが,之は前記の永田沖の大型魚群がV月末生殖腺指数の大きかった特異現象を裏付 けるものと承られる. 来瀧幼魚群が何れの産卵群に属するか今のところ良く解らないが早期奄美大島方面に来淋す るのは季節風の影響と黒潮の流れによって東海方面から運ばれたものと推察される.鹿児島周 辺の場合は魚体の大きさ,海況から両漁場の発生群が混圃合しているものと考えられる.最小型 の群は之までの記述結果から鹿児島沿海或はその西方の近海で発生した群と推察される. 従って鹿児島沿海の産卵期は例年Ⅳ月末で終るけれども,v月に産卵が行われる年もある ものと推定される. 従来の東海漁場における調査では,村Lk氏がⅢ1月下旬一V1月まで続き1V月盛期となる事 を報告している.奄美大島でⅢ月初旬幼魚が漁獲されるので産卵始期としては遅いようであ り,漁場が梢北部に移動してからの資料によるのではないかと考えられる.国分氏はI月末を 推定しており筆者の結果と一致している.辻田氏は台湾近海で11月初旬から産卵が行われ18∼ 21°Cの水帯の移行を追って北上しV月末大部分の産卵が終るものと推定しており,矢部氏も 魚釣島周辺で11月産卵が行われるとのべている.魚釣島周辺の鯖については盛田16)(1953)氏の 報告もありその沿海に大型魚の棲息している事は明らかにされているが,調査期間がX∼X1月 であり生殖腺は未熱であった事を報告している.当海域の資料が少いので前掲の結果について 言及出来ないが,東海や奄美大島方面の幼魚群の出現状況,漁場位置等から判断すると1月中に 産卵が行われるのではないかと推察される.東支那海漁場の産卵終期がv月或はⅥ月となっ ているのは漁場が東海北部に及んでいる結果と思われる. 鹿児島沿海の産卵期の水温範囲は18∼23℃程度と承られ,東海漁場における辻田氏の調査と 下限は一致しており,ゴマサパは棲息位置の地理的相異にかkわらず大体18∼23℃程度の水温 範囲を求めて産卵するのではないかと考えられる. 6 . 要 約 鹿児島南方海域と東支那海南部(29.N以南)におけるゴマサバの産卵時期を生殖腺指数,幼 魚の体長分布,採集稚魚の大きさ,海況等から推定し,孜の如き結果を得た. 1)ゴマサパは鹿児島南方海域においてはI月末からⅣ月の間に産卵するがV月まで続い て産卵する年もある. 産卵は水温18∼23°C,塩分34.2∼34.7%範囲の水帯で行われるようである. 2)東支那海南部(29.N以南)においては,ゴマサバの産卵はI月末から1V月に行われる.

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52 鹿 兇 島 大 学 水 産 学 部 紀 要 第 5 巻 創 基 十 周 年 記 念 号 稿を終るに当り,研究に御指導御鞭擢を賜った本学金森政治教授,今井貞彦助教授,稚魚資 料を貸与された長崎水試星野逼技師,鹿児島水試上野茂技師,東海鯖資料の入手に御尽力され た中川水産福永博氏等に深く感謝の意を表する. 尚本研究は対馬暖流調査の一環として実施したもので,経費は主として同研究費から支弁し た.記して謝意を表する. R c s u m e Aboutthespawning-seasonofmackerel(P,fape伽oceP"αノ"s)inthesouthern seaofKagoshimaandtheEasternseaofChina(Southof29°N1at.)thefollowing resultswerederivedfromsomerepeatedinvestigationsonthestateofthegonad index(G、W・×103/B・L3);thebodylengthdistributionofyoungmackerelpermo‐ nth;total-1engthofthecollectedlarva;andthesea-conditionsoffishingground、 1)IntheneighbourhoodofthesouthernseaofKagoshima,thespawningsea‐ sonofmackerel(P.f”“"ocgp伽Z"s)istobefixedwithinthetermfromtheend ofJanuarytothatofApril,butrarelyintheexceptionalyearitmaybeextendedto themonthofMay・Therangeofthewater-temperatureandsalinityappropriate tothespawningisfixedtobel8∼23℃;34.3∼34.7%respectively、 2)IntheEasternseaofChina(Southof29oN1at.),thespawningseasonof P・オα加加oceP伽ノ"slieswithinthetermfromtheendofJanuarytothatofApril. 文 献 1)矢部博:ゴマサパと推定される後期仔魚と稚魚(予報),南海区水研究業績集,1号(1953) 2)村上子郎:東海のサバについて,対馬暖流開発調査論文集,第1号,水産庁(1954) 3)国分三郎:東海並九州西岸鯖の生殖腺重量の推移,対馬暖流開発調査論文集,第1号,水産庁(1954) 4)辻田時美:東海及九州西方の大陸棚上の海況とその生態的作用,同上. 5)江波澄雄,相川広秋:サバの資源生物学的研究,対馬暖流調査報告,第3号,九州大学水産学教室, (1956) 6)田ノ上豊隆:ゴマサバ若年魚群の成長度,対馬暖流開発調査研究報告,第4号(1956) 7)盛田友弐:奄美大島のサバについて,対馬暖流開発調査資料,第2号,鹿大水産学部(1955) 8)矢部博:南海区水研業績集,第1号(1953) 9)塚原,塩川,本田:天草西海岸のマアジ,ゴマサバの生長について,対馬暖流開発調査研究報告,第 2号,水産庁(1955) 10)村上子郎:サバ魚類組成の地域差異並びに季節的変化について.対馬暖流開発調査論文集,第3号, 水産庁(1955) 11)田ノ上豊隆:鹿児島沿海の鯖漁況と水温流向について,鹿大水産学部紀要,第2巻,第1号(1952) 12)金森政治外:対馬暖流開発調査資料,第2号,第3号,鹿大水産学部(1955),(1956) 13)宮崎県遠洋漁業指導所:鯖はね釣漁業調査報告,1955Ⅷ,1955X,No.12, 14)笠原具,伊東英世:サバの生態,水産庁(1953) 15)田ノ上豊隆:ゴマサバ若年魚群の成長度,対馬暖流開発調査報告,第4号(1956) 16)盛田友弐:10月に魚釣島近海に出現したカジキ,サバに関する二,三の知見,鹿大水産学部紀要, 第3巻,1号(1953)

参照

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