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Ni基20Cr-20Co-Ni合金の焼戻時効におよぼす第4元素添加の影響

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(1)

Ni基20Cr-20Co-Ni合金の焼戻時効におよぼす第4元

素添加の影響

著者

末永 勝郎, 若原 稔

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

2

ページ

1-9

別言語のタイトル

EFFECT OF Fe, Cu, Si, Mn, Mo AND W ON THE

PROPERTIES OF 20 Cr-20 Co-Ni AUSTENITIC ALLOYS

URL

http://hdl.handle.net/10232/10628

(2)

Ni基20Cr-20Co-Ni合金の焼戻時効におよぼす第4元

素添加の影響

著者

末永 勝郎, 若原 稔

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

2

ページ

1-9

別言語のタイトル

EFFECT OF Fe, Cu, Si, Mn, Mo AND W ON THE

PROPERTIES OF 20 Cr-20 Co-Ni AUSTENITIC ALLOYS

URL

http://hdl.handle.net/10232/00002101

(3)

Ni基200r-2000-Ni合金の焼戻時効におよぼす

第4元素添加の影響

末 永 勝 郎 * ・ 若 原

稔*

EFFECrOFFe,Cu,Si,Mn,MoANDWONTHEPROPERTIESOF ZOCr−20Co−NiAUSrENITICALLOYS KatsuroSUENAGA,MinomWAKAHARA EfTectofCu,SiandMnontheagmgcharcteristicswasnotsignificant,buttheadditionof MoorWpromotedtheagehardening・ RecrystallizationtemperatureofthealloyswassomewhatelevatedbySiandMn,andre‐ markablybyMo、 TheadditionofFeloweredthereCrystallizationtemperaturewithitsconcentration、 Thebendingcreeppropertiesat700。CweredeterioratedbyFe,andimprovedbySi,Moand W・ ThecorroslonresistivityathightemperaturewasimprovedSi,whiledeterioratedbyCuand Mo. ReceivedMay31,1962. 第1表 試 料 の 配 合 組 成 1 . 緒 言 多くの工業用超耐熱合金の基礎系をなすとみられる 基Cr-Co-Ni合金への添加元素の種類と挫度と :k**機械エ学教室 ︵UOOOOOOOOOOOOOOO︿UへUOO︵0 2222222222222222227−22 OOOO12341235m12341231234 0一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 睡氏匪匪mmmq団駈馴恥地皿血伽此WWW 123 一mm犯靴 −1234

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Ni基Cr−Co−Ni合金への添加元素の種類と挫度と が,その焼戻時効性におよぼす影拶を知ることは極め て重要なことである.Ni-Cr基およびNi-Cr-Co基 合金の再結晶軟化におよぼす添加元素の影郷について Jellinghausら1)の報告があるが,彼らが実験に供した のはかなり複雑な組成の試料であって,個々の添加元 素が単独でいかなる影響を与えるかについての系統的 実 験 は 行 っ て い な い . 彼 ら 自 身 も 指 摘 し て い る ご と く,単一添加元素の作用についての詳細な報告はいま だ見当らない.木報告はCr,COの濃度をそれぞれ 20%に一定したCr-Co-Ni合金にFe,Cu,Si,Mn, Mo,Wの6種の第4元素を単独に添加した場合,こ れらの単独添加元素が合金の諸性質にいかなる影智を およぼすかを,溶‘体化水冷と溶体化水冷後冷間圧延の 二つの状態について階段的昇温焼戻,一定温度におけ る焼戻時効,曲げクリープ特性,大気中高温耐蝕性な どの諸試験結果を中心にして系統的に検討した. の高い合金を高純アルミナ質増渦中タンマン炉で急速 に熔解してシェル型に鋳造した.原料金属として, Ni,Cr,CO,Fe,Cu,Mnはそれぞれ電解精製したも のを,Si,Mo,Wも高純度のものを使用し,熔湯総 量に対し0.5%のMnで脱酸を行なった.鋳塊はこ れを900℃で20%の圧延加工の後1200°C,4hr水 冷の溶体化処理を施こして,充分な均一化と溶体化を 2.試料と実験方法 試料は第1表に示すような配合組成の21種の純度 000000000000000000000222222222222222222222 000009876987509876987 654325555555555555555 ’123 ’1234 5 10

(4)

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2 一 い , 5 i , N C , W % O I O 2 0 3 0 4 0 − 氏 忠 0 5 1 0 1 5 2 0 − M n % 第 1 図 添 加 元 素 が 溶 体 化 硬 度 お よ び 冷 間 圧 延 硬 度 に お よ ぼ す 影 響 化水冷後20%冷間圧延材の硬度におよぼす添加元素 の種類と挫度の影響を示す.溶体化水冷材において は,Feの添加は合金を軟化せしめる傾向がみられる が,Fe以外の元素の添加は合金を硬化し,その添加

濃度の増加とともに硬度は上昇する.そしてその硬化

作用はSiがもつとも大きく,ほぼMo,Cu,W,Mn の順に小さくなる.溶体化後冷間圧延材においては, 第4元素を添加したものは基準試料0に較べて,冷間 圧延による硬化量は小さいが,硬度そのものはSi, MoあるいはWの添加の場合それらの濃度の増加と ともにほぼ増加する.またCuは4%まであまり影 響なく,MnとFeとでは却って低い硬度を示す. はかった.溶体化の後一部は20%の冷間圧延を施こ して試料とした.

第4元素を添加しない記号0のものを基準にとり,

第4元素の添加が溶体化材の析出硬化性に,また冷間

圧延材の軟化抵抗性,時効性にいかなる影響を与える

かを知るために,溶体化水冷と溶体化水冷後20%冷間

圧延の二つの状態の試料について,500°Cより1200°C

まで階段的に昇温各温度1hr水冷の繰返し焼戻しを

行なって硬度の変化を測定し,また600℃,700℃,

800℃の各温度で200hrまで焼戻時効せしめて硬度

の変化を測定した.さらに高温強度に対する影響を知

るため,溶体化水冷および溶体化水冷後20%冷間圧

延の二つの状態の試料について,700℃,8kg荷重下

(最大曲げ応力18.7kg/mm2)で100hrまでの曲げ

クリープ特性の測定を行った.更にクリープ強度と同

時に耐熱合金に対して,要求される高温耐蝕性におよ

ぼす添加元素の影響をみるために,溶体化水冷後20%

冷間圧延材について,大気中で800℃,100hr保持後

の重量増を測定した. 3−2.焼戻時効時の硬度変化におよぼす 添 加 元 素 の 影 響 溶体化水冷後冷間圧延材をある特定の温度以上に焼 戻すときは,加工歪の恢復ならびに再結晶による軟化 が起るが,この他に析出硬化性の合金においては,析 出による硬化に次いで析出物の凝集,母相への再溶 解による軟化が重畳してきて遂には加工前の状態に戻 る.そして高温強度を要求する耐・熱合金においてはこ の焼戻軟化抵抗の出来るだけ大きいことが望ましい. ここでは焼戻時効硬化性および焼戻軟化抵抗』性におよ ぼす添加元素の影響をみるために,1200°C,4hr溶体 化水冷材および溶体化水冷後20%冷間圧延材につい て,500°Cより1200℃まで階段的に昇温各温度1hr 繰返し加熱水冷の焼戻を行なって,その間の硬度変化 を測定した.また同じく溶体化材と溶体化水冷後20 %冷間圧延材とをそれぞれ600°C,700.C,800°Cの各 温度で200hrまで焼戻時効せしめて硬度の変化を測 定した. 熔体化材を焼戻すことによって,いずれの試料もわ ずかながら時効硬化I性を有することが知られた.すな わち階段的に昇温して焼戻す場合,焼戻温度の上昇に つれてわずかながら硬化して700°C∼850.Cで最高硬 度に達し,以後焼戻温度の上昇とともに軟化する.ま た600.C,700°C,800°Cで焼戻時効せしめるとき,程 度の差はあるがいずれもわずかながら硬化し,800℃ 焼展でもつとも硬化量が少なく,Fe,Cu,Si,Mn添 加の場合600°C焼戻で,Mo,W添加の場合は700℃ 焼戻でもつとも硬化量が大きい. 溶体化して冷間圧延したものを階段的に昇温して焼 戻すとき,鮫初ひずみ時効による硬化を示すが,次い で加工ひずみの恢復にともなう軟化が起り,引続き再 3.実験結果とその考察 3-1.添加元素が溶体化硬度および圧延硬度に お よ ぼ す 影 響 本実験に供した試料はいずも熱間圧延,冷間圧延と もに容易であって,格別加工に困難を感ずるごときこ とはない.また鋳造状態においては樹枝状品の発達を みるが,熱間圧延後1200.C’4hr水冷の溶体化処理

を施こすことにより,いずれも均一固溶体の一相組織

となる.第1図は1200°C,4hr溶体化水冷材と溶体 4 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 2 号

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硬度版

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(5)

M「11‐ 3 8 0 結晶による急激な軟化を示す.また同じく溶体化水冷 後冷間圧延材を600.C,700°C,800℃の各温度で焼戻 時効せしめるとき,600℃時効では加工ひずみの除去 による最初の軟化に引続き時効硬化が起り,次いで緩 '慢なる軟化に転ずる.700.C時効では600°C時効と ほぼ同じであるが,温度が高いため最初の軟化に続く 硬化が著しくない.800℃時効では加工ひずみの除去 と再結晶による軟化が徐々に起り,50∼100hrで加 工の影響は全く失われ,溶体化材を焼戻時効せしめた ときとほぼ同程度の硬度になる. 次に各添加元素毎に焼戻時効性に対する影響につい て述べる. (a)Feの影群 第2図はFe添加合金の階段的昇温焼戻による硬度 変化を,第3図∼第5図はおのおの600℃,700℃, 800℃における焼戻時効硬度の変化を示す. 溶体化材を焼戻すときFe膿度の増加とともに最大 硬化量はやや減少し,時効硬化性が少なくなる.Fe− '0は基準試料0よりむしろ軟化抵抗は大きいが,Fe 挫度の増加とともに軟化抵抗は小さくなる. (b)Cuの影群 第6図はCu添加合金の階段的昇温繰返し焼戻によ る硬度変化を,また第7図∼第9図はおのおの600℃,

700℃,800℃の各温度で焼戻時効せしめたときの硬度

変化を示したものである. Cuもわずかながら時効硬化性を与えるが,Cu濃 度の増加は時効硬化性の大勢を左右するほどの影響は 与えない.またCuの添加により溶体化水冷後冷間圧 延材の焼戻軟化抵抗が幾分小さくなるのが認められ る. (c)Siの影緋 第10図∼第13図はSi添加合金についての結果を 示したものである. 300「 U 260卜:

2 0 2 破度 HYl80卜 一一 140卜 lUIl卜 0 0 ← ー 60〒 115 3 1 0 2 0 S O │ Ⅲ 一-一一ワ00‘Cl(刈る暇時間I:r 第4図Fe添加合金を700・Cで焼戻時効 せ し め る と き の 硬 度 変 化

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一 一 8 0 0 ゥ C に 1 1 1 渇 閏 勧 叶 閉 l ↑ I 第5図Fe添カロ合金を800°Cで焼戻時効 せ し め る と き の 硬 度 変 化 100 2幻卜 以 戊 │ { 、

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末永.若原:Ni基20Cr-20Co-Ni合金の焼戻時効におよぼす第4元素添加の影靭

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一 塊 炭 私 皮 。 c 第 2 図 F e 添 加 合 金 を 階 段 的 に 昇 温 各 温 度 1 h r 繰 返 し 焼 戻 水 冷 す る と き の 硬 度 変 化 l仙卜 − 1 ' ヒ ノ ス , : 昌 尺 。 ピ ー ー メ ' t 戻 過 庇 。 c 第6図Cu添カロ合金を階段的に昇温各温度1hr 繰 返 し 焼 戻 水 冷 す る と き の 硬 度 変 化 2 0 4 0 0 6 0 0 8 0 0 1 0 0 0 1 2 0 0 − − メ ' & 戻 遇 鹿 。 じ 0.K I 刈吊F4iO6iO訓0,卿01200

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(6)

0 唾 l J I l J 2 0 S U I O I j -700・Clごおけ叩拘叫間hr 第12図Si添加合金を700.Cで焼戻時効 せ し め る と き の 硬 度 変 化 4 釦 3 1 U 2 1 J 3 0 I U U Z U U

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3DO 第10図Si添加合金を階段的に昇温各温度1hr 繰 返 し 焼 戻 水 冷 す る と き の 硬 度 変 化

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’ u ・ 弓 l j I O z O 5 1 』 ' 0 0 2 蛇 600・c唖、'f凸9諦戚lY1h↑ 第11区ISi添加合金を600°Cで焼戻時効 せ し め る と き の 硬 度 変 化 − 6 0 0 , [ に 脚 l T 4 B 繕 0 柵 h r 第7図Cu添カロ合金を600°Cで焼戻時効 せ し め る と き の 硬 度 変 化 3D0F T ヨlJOF ZbIjトヘ 1260卜 260卜

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00 副硬蜘恥 一 』 j O O T l − J w & 別 E t a M U 1 h r 第9図Cu添加合金を800°Cで焼戻'1寺効 せ し め る と き の 硬 度 変 化 3 1 0 2 0 5 0 I 凹 西 ロ 」 睡足蹄 〃0卜 lyU卜 HvI80ト 一 g c O ' c に お け b 鍔 効 吋 嗣 1 W 第13図Si添加合金を800°Cで焼戻'1寺効 せ し め る と き の 硬 度 変 化 0§ '00卜 諏 60L= 0 3?U戸 60寺 ? 0 5 0 1 0 0 7 0 5

(7)

度220卜 5 彼だⅡ 末永・若原:Ni基20Cr-20Co-Ni合金の焼戻時効におよぼす節4元素添加の影響 を示したものである. Mn濃度の相違による時効硬化性の差はほとんど認 められない.溶体化水冷後冷間圧延材の焼戻軟化抵抗 性は,Mn濃度の低い場合基準試料の0と同程度もし くはやや小さい程度であるが,Mn挫度が増加すると 軟化抵抗は少し増加する. (e)Moの影響 第18図∼第21図はMo添加合金についての結果 を示したものである. 溶体化材の焼戻による硬化量はFe,Cu,Si,Mnを ヨ卯 22U卜 2釦 荻

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0 4 『 1帥 0 0 . 5 i 3 1 0 2 0 5 0 1 0 0 2 0 0 -800‘cに封ろ鋪効菌矧1,1. 第17図Mn添加合金を800°Cで焼戻時効 せ し め る と き の 硬 度 変 化 卸獅I

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3 1 0 2 0 5 0 1 1 0 0 2 1 j O 癖伽bK鑓20%が圧材 60些一 0 30D「 T(JO 硬 0.と − ワ 0 0 . C に 湖 ろ ロ 蜘 開 組 h r 第16図Mn添加合金を700°Cで焼戻11寺効 せ し め る と き の 硬 度 変 化 ' 15 Hv,3‘I Ⅱ 600.Cにおける簡効H綱1W 第19区IMO添加合金を600°Cで焼戻時効 せ し め る と き の 硬 度 変 化 − 6 0 0 . c に J 棉 吋 効 # 棚 h r 第15図Mn添加合金を600.Cで焼戻時効 せ し め る と き の 硬 度 変 化 IDO卜 140卜 IJO卜 iUU卜 60帝 O q S I 3 1 0 2 0 S O I O O 2 0 0 − ワ 0 0 . 9 に お け 堀 劫 8 柵 h 『 第20図Mo添カロ合金を700.Cで焼戻時効 せ し め る と き の 硬 度 変 化 UL5 700「;神化北心伐20%“,汁 '401 -6 0 ー ー 0 3 1 0 2 0 s o ' 0 0 2 0 0 l4U l 00 f 1I)

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2側 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 2 号 −600。[に測る時勤碕lW111r 第23図W添加合金を600.Cで焼戻時効 せ し め る と き の 硬 度 変 化 ヲ00

300『 6 塞仏農化7IC4h後20%睡粘 240卜 画 破度 破童閉 22叶 HvI別 I別卜 140 1判卜

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添加したもののそれに較べてかなり大きい.またFe, Cu,Si,Mnを添加した合金の最高硬度を示す焼戻温 度が600°Cであるに対し,Mo添加合金は700℃焼 戻でもつとも硬化量が大きいことが注目される.また Moの添加は溶体化水冷後冷間圧延材の焼戻軟化抵抗 をかなり著しく大きくする. (f)Wの影響 第22図∼第25図はW添加合金についての結果を 示したものである. 溶体化材を焼戻すときの硬化量はMo添加合金よ り少しく小さい程度であって,W濃度の相異による

000邸詑附

虚訳度州 140 100 6 0一 一 − 1 0 0 5 3 1 0 2 0 5 0 1 0 0 2 0 0 800.cに坤聡吋厨hr 第25図W添加合金を800℃で焼戻時効 せ し め る と き の 硬 度 変 化 差はMd添加の場合と同様ほとんど認められない. 最高硬度を与える焼戻温度はMo添加合金と同じく 700°Cである.また3%までのWの添加は溶体化 後冷間圧延材の焼戻軟化抵抗をあまり左右しないとい ってよい. 3-3.焼戻時効後の顕微鏡組織について 焼艮時効後の顕微鏡組織をみるに,Fe,W,Moを 添加した合金においては粒内,粒界に析出物が認めら れるが,SiMnを添加した合金においてはほとんど 析出物は認められない.Cu添加合金においてはCu 濃度が高く焼戻時効温度が比較的低い場合に析出物が 認められる.写真1は1200.C,4hr溶体化水冷材の 600°C,200hr焼戻時効後の組織を示す.Si−3,Mn−10 においては基準試料の0と同様析出物はほとんど認め られないのに対し,Fe-40,Mo-4,W−3においては粒 界に沿うての析出のほか粒内に方向性をもった析出物 が認められる.Fe添加合金の析出について武田,花 井,湯川2)3)はCo-Cr-Ni-Fe4元合金(CO=。= Ni,FeO∼40%)において。相の析出を認め,Fe濃 度の増加とともに析出量の減少することを報告してい 麺 「 2 0

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第22図W添加合金を階段的に昇温各温度1hr 繰 返 し 焼 戻 水 冷 す る と き の 硬 度 変 化 IUD卜 I密IL 開?戸

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(9)

⋮i⋮齢亨1177 7 ’︲# タ 第 2 6 図 溶 体 化 後 冷 間 圧 延 材 の 曲 げ ク リ ー プ 特 性 に お よ ぼ す F e 添 加 の 影 響 0 . 2 0 4 0 6 0 8 0 ’ 0 0 聴聞l1r り,かつFe挫度の増加とともに著しく抗クリープ性 の劣化するのが認められる.その原因はFe濃度の増 加とともに焼戻軟化抵抗が小さくなり,また硬度が低 下することにあるものとみられる. 第27図はCu添加合金についての結果である.Cu の添加はCu−3の挑み速度がやや大きい以外は焼み 壁,挑み速度にほとんど影響を与えないとみ,てよい. I E I 、 $ I 迅 〃

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鱗 辱 鴛 鳥 、 . 1 (f)Mo−4合金 ×400 (b)Fe-40合金 ×400 (a)基準試料0 ×400

・ 1 ‘ : 末永・若原:Ni基20Cr−20Co−Ni合金の焼戻時効におよぼす節4元室添加の影響 試 駿 払 度 : 7 0 0 ℃ 試 験 荷 堂 : 8 K 9 (9)W−3合金 ×400 溶体化水冷材の600。C200hr時効後の顕微鏡組織 10%准酸水溶液中電解腐触 1.2 γ $ ・

OUN 弱-10 録、啓 鯨 ∼ 丑 宙 (e)Mr1−10合金 ×400 (d)Si−3合金 ×400 屍-20 セツ孫.30 写 真 1

る.木研究においてもFe挫度の増加とともに焼辰時

効硬度,時効硬化量が減少しており,かつFe股度の

増加とともに時効析出物の減少する傾向が認められる

が,Fe濃度の増加とともに。相の素地固溝体への溶

解度が増すためとみられる.Cu−4においては粒内全

面に分散した微細な析出が認められるが,この析出物

は17-4PHステンレス鋼にみられると同様Cuに富

む相と考えられる. 3-4.添加元素が曲げクリープ特性におよぼす 影 響 に つ い て IMIげクリープ特性におよぼす合金北素の影裡をみる ため,1200℃,4hr溶体化水冷後20%冷間ハミ延材に ついて700°C,8kg荷近ドのIOOhrまでの'''1げクリ ープ。試験を行なった.第26図はFe添加合金の曲げ クリープ特性を示したものである.わずかのFeの添 加は埜準試料0に対・し'111げクリープ特性を幾分改善す るが,Fe20%以上になると基準試料0より弱くな 20『 筏 。L卜 nm E 『 0

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d n b O 卯 I U U Ⅲ劇1bOgOlm 第 3 0 図 溶 体 化 後 冷 間 圧 延 材 の 曲 げ ク リ ー プ 特性におよぼすMo添加の影響 第 2 7 図 溶 体 化 後 冷 間 圧 延 材 の 曲 げ ク リ ー プ 特性におよぼすCu添加の影響 第 3 1 図 溶 体 化 後 冷 間 圧 延 材 の 曲 げ ク リ ー プ 特 性 に お よ ぼ す W 添 加 の 影 響 少 ・ ザ って,wの添加は前述のごとく特に焼戻軟化抵抗を 大きくする傾向は認められないが,Mo添加の場合と 同程度に曲げクリープ特性を改善する. 3-5.添加元素が高温耐蝕性におよぼす影響 に つ い て 大気中高温腐蝕抵抗におよぼす合金元素の影響をみ るために,1200℃,4hr溶体化水冷後20%冷間圧延 した試料を3.5×5.6×35.0mmの寸法にエメリーペー パ−03まで仕上げて,大気中で800℃に加熱,同温 度にl00hr保持した後炉中放冷して加熱前後の重量 変化を測定した.この場合いずれの試料も重量増加を

焼み”

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〆 三 三 三 一 雷

O I O ? 0 J O 4 0 − 凡 船 0 5 1 0 1 5 2 0 − ノ ル w 〆 第 3 2 図 添 加 元 素 が 高 温 耐 蝕 性 に お よ ぼ す 影 響 m I Q E 第 2 8 図 溶 体 化 後 冷 間 圧 延 材 の 曲 げ ク リ ー プ 特性におよぼすSi添加の影響 第28図はSi添加の場合の結果を示す.2%まで のSiの添加はその濃度の増加とともに溶体化硬度, 冷間圧延硬度を高め焼戻軟化抵抗を大きくするので曲 げクリープをもかなり改善するが,Si−3はもつとも硬 度が高く軟化抵抗も大きいにもかかわらず榛み速度が 著しく大きくなる. 第29図はMn添加合金についての結果であって, Mn添加合金の曲げクリープ特性は基準試料0のそれ とほとんど差はないが,焼戻軟化抵抗の大きいMn− 10がMn−5より榛み速度がやや小さい. 第30図はMo添加合金についての結果を示したも のであるが,Moの添加がその濃度の増加に伴なって 硬度を高め焼戻軟化抵抗を大きくすることに対応し て,曲げクリープ特性を著しく改善する. 第31図はW添加の場合の結果を示したものであ

0864

1重部噛桐崎齢佃 秘狩 m、 h』 時IW1hr 第 2 9 図 溶 体 化 後 冷 間 圧 延 材 の 曲 げ ク リ ー プ 特 性 に お よ ぼ す M n 添 加 の 影 響 2 J 4 Q S i N o W % 2 0 1 0

(11)

末永・若原:Ni基20Cr-20Co Ni合金の焼戻時効におよぼす第4元素添加の影響

示した.これは大部分酸化によるものであるが,酸化

のほかに窒化もある程度考えられる.第32図に単位

面積当りの重量増加におよぼす合金元素の祇類と濃度

の影響を示す. siの添加は大気中加熱による竜量増加を少なくし,

高温耐蝕性を改善することを示す.Fe,Mn,Wの添

加は高温耐蝕性にほとんど影響は与えないが,Fe,Mn

についてはその添加濃度の高いところでは耐蝕性を著

しく悪くする.Cu,Moの添加は高温耐蝕性を著しく

悪くし,特にMoの場合顕著である.これはMoの

添加が軟化抵抗を高め,抗クリープ性を著しくよくす

る事実ときわめて対照的である.但しCu,Moの湛

度の変化による影響はきわめて小さい. 4 . 総 括 20Cr-20Co Ni合金にFe,Cu,Si,Mn,Mo,W

の6種の第4元素を単独に添加したとき,これらの添

加元素が焼戻軟化抵抗,焼戻時効性,顕微鏡組織,111

げクリープ特性および高温耐蝕性におよぼす影響につ

いて実験的研究を行なって次の諸点を明らかにした.

(1)Feの添加は溶体化硬度,溶体化後の冷間圧延

硬度を低くするが,Cu,Si,Mo,Wの添加はその濃

度の増加とともに合金を硬化する.Mnの添加によっ

て溶体化硬度は大きくなるが,溶体化後の冷間圧延硬

度はかえって小さくなる.

(2)いずれの組成の試料も溶体化状態ではγ単相

であるが,これを焼戻すときわずかながら時効硬化性

が認められ,Mo,Wの効果は比較的大きい.Fe,Cu,

Mo,Wを添加した合金には焼戻時効後微細な析出物

が認められるが,Si,Mnを添加したものには析出物

(ま認められない.

(3)溶体化後の冷間圧延材を焼戻すときの焼戻軟

化抵抗性はFeの添加によりかなり小さくなり,Cu

の添加によってもやや小さくなる.Si,Mnの添加は その濃度が高くなると軟化抵抗を大きくする.Moの

添加はかなり著しく軟化抵抗を高めるが,wは3%の

範囲ではあまり影郷を与えない.

(4)溶体化水冷後冷間圧延材の抗クリープ性を,

Feの添加はその汲度の増加とともに著しく劣化する.

その原因はFe濃度の増加とともに焼戻軟化抵抗が小

さくなり,また硬度も低下することにあるとみられ る.Si,Mo,Wを添加したものは曲げクリープ特性

が優れている.Cu,Mnの添加は抗クリープ性に特別

な影響は与えない.

(5)大気中高温腐蝕抵抗はSiの添加により改善さ

れるが,Cu,Moの添加により著しく劣化する.Fe, Mn,Wの添加は高温耐蝕性に余り著しい影響は与え ないが,Fe,Mnの場合は添加濃度が高くなると高温 、仙性を劣化せしめる. 終りに本研究遂行に当り,終始御懇篤なる御指導御 援助を頂いた東京工業大学教授岡本正三先生に深甚な る謝意を捧げる. 文 献 1)W、Jellinghaus,W・Wink:Arch・EisenhU枕en, 29(1958),559. 2)武田,花井,湯川:鉄と鋼,41(1955),320,43 (1957),299. 3)武田,花井,湯川:F│木学術振興会耐熱金属材料 研究委員会報告集,1960-11,197.

参照

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