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文化事象を中核とした中学校社会科歴史的分野の授業開発とその評価

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Academic year: 2021

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(1)文化事象を中核とした中学校社会科歴史的分野の授業開発とその評価   教育実践高度化専攻 授業実践リ」ダーコース         P08026D        三河 祐太. 1問題の所在.  なる文化史の授業モデルを作成する。.  現行の社会科歴史教育における文化史学習は,. (4)実習で実践した文化史学習の報告を行い,. 政治・経済史学習の後に位置づけられており,.  その授業の特徴を示す。. 常に付随的な扱いで学習が行われてきた。この. (5)授業実践で収集したデータを分析・検討し,. ことは,文化事象の羅列的な注入と,生徒に暗.  今後の文化史学習の課題を明らかにする。. 記を強いる学習となる1つの原因となっている。. 4論文の構成 2研究の目的.  序論.  本研究は,文化事象に関連した問いを中核に.  第I章 社会科教育における文化史学習. 据え,政治・経済事象と文化事象とのつながり.  第皿章 現行社会科に組み込まれた文化史学. を理解させる授業開発を行い,その有効性を検.     晋の分析. 証することを目的とする。.  第皿章 文化事象を中核とした文化史学習の     構成. 3研究の方法 (1)先行研究の整理より,本研究におけるr文.   化」を定義する。本研究における文化を定.  第IV章 実習における社会科授業の実践.  第V章 授業実践における成果と課題  結論.   義した上で、社会認識教育では,文化史は   どのように学習すべきであるのか明確にす. 5研究の概要 (1)社会科教育における文化史学習.   る。. (2)過去の学習指導要領から,文化史がどのよ.   文化人類学,歴史学,社会科教育学の視点.   うに位置づけられているのか検討する。そ.  より本研究における文化を定義し,社会科教.   して,学習指導要領の記載との整合性を確.  育学の視点をもとに,文化史学習で扱う文化.   かめるため,教科書の記載内容から問いと.  を分類した。そして,社会科教育学の視点よ.   知識を分類し,文化史学習の先行実践を整.  り,。文化事象から社会の仕組みを捉えること.   現する。.  の意義を以下の2点にまとめることができた。. (3)学習指導要領と教科書の記載内容の検討結. ① 文化事象を通して社会の仕組みを理解す.   果,先行実践の分析結果から,文化事象を.   ることで、社会科としての文化史学習を行.   中核として,豊かな社会認識形成が可能と.   うことができる。. 一50一.

(2) ② 文化事象から政治・経済事象にアプロー. い。.  チすることで,時代像をイメージしやすく. ③ 文化事象を中核として授業を行って.  なる。.  も,政治・経済事象が印象に強く残る場. (2)現行社会科の文化史学習の分析.  会もある。.   学習指導要領の検討,教科書記載の分析,. ④文化事象を中核に据えると,文化事象.  先行研究の分析よりわかった社会認識形成.  の基底にあるものまで理解することが.  に有効な文化史学習は以下の通りである。.  容易になる。. ① 教科書の記載内容や教科書以外の社会諸.  科学の研究成果などを素材として,なぜ疑. 6研究の成果と課題.  問に対応した説明的知識を習得させる学習。 ② 「問題発見→仮説→検証」の概念探究過  程をとる学習。. ③あるミクロな文化事象を中核とし,通史. (1)研究の成果.   ① 先行研究の分析より,現行の文化史学.    晋の改善プランは,ある1つの時代を学    んだ後,文化史の単元において,文化事.  の中にも文化事象をちりぱめていく「中.    象を中核に据えた「中核・文化分離型」.  核・一体型」の授業形式を用いた学習。.    が限界であるということ。. (3)文化事象を中核とした文化史学習の構成.   ② 「中核・一体型」という文化史学習の.  これまでの研究成果をもとに,小単元r鎌.    理念型を提案でき,その理念型をもとに. 倉幕府の成立」で,「寄木造り」を中核的題材.    授業開発ができたこと。. とし,小単元r近世から近代へ」ではr反射.   ③「中核・一体型」の文化史学習を実践. 炉」を中核的題材とした授業のモデルを作成.    した結果,37名中20名近くの生徒が文. した。.    化事象と他事象とを関連づけて捉える. (4)実習における社会科授業の実践.    ことができていたということ。.  実習では,小単元r近世から近代へ」,ギ近. (2)研究の課題. 代目本の社会と文化」,「大正デモクラシーの.   ①「中核・一体型」の授業を多く開発し,. 時代」の3つの実践を行い,小単元r大正デ.    他の授業形式との比較が必要であると. モクラシー」の時代において,r中核・一体型」.    いうこと。. の授業形式で学習を行った。.   ②他の授業形式の授業を実践し,比較す. (5)授業実践における成果と課題.    ることで,「中核・一体型」の授業が杜.  本実践で導き出せた成果と課題は以下の4.    会認識形成に有効であるのか,さらなる. 点である。.    検証が必要であるということ。. ① 「中核・一体型」の授業を行えば,文化  事象と政治・経済事象を関連づけて捉える. 修学指導教員 大根哲治.  ことができる。.        永田智子. ②r中核・一体型」の授業を行ったからと.   指導教員 吉水裕他.  いって必ずしも知識量が増えるとは限らな. 一51一.

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