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Ablation of cardiac TIGAR preserves myocardial energetics and cardiac function in the pressure overload heart failure model.

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Academic year: 2021

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論 文 内 容 の 要 旨

論文提出者氏名 大川 善文

論 文 題 目

Ablation of cardiac TIGAR preserves myocardial energetics and cardiac function in the pressure overload heart failure model

論文内容の要旨

今後増加の一途である心不全に対して既存薬を越える新しい治療が求められている。エ ネルギー代謝の変化が心不全増悪の背景にあり、代謝の調整が新しい心不全治療へのアプ ローチとして注目されている。腫瘍抑制遺伝子p53は多くのメカニズムを通じて代謝性の 変化に反応しており、心不全において腫瘍抑制遺伝子p53増加に伴う様々な影響が、報告 されているが、p53の下流標的の一つであるTIGAR(TP53-induced glycolysis and apoptosis regulator)は虚血によるダメージにより発現が増加し、

Fructose-bisphosphataseとして解糖系代謝を抑制する以外にROSを減少させ、オートファ ジーを抑制することが知られている。しかし心不全におけるTIGARの役割は明らかにされ ていない。TAC (Transverse Aortic Constriction)による圧負荷心不全モデルマウスの解 析で野生型(WT)マウスの心臓でTIGARが有意に上昇していた。そこで今回我々はTIGARの役 割を調べるため、全身のTIGARを欠損させた遺伝子改変マウス(TIGARKOマウス)を作成し、 その表現型を検証した。 修飾を加えない状態ではWTマウスと大きな違いはなかったが、TAC後のWTマウスにおけ る左室収縮能はTIGARの増加とともに低下したが、TIGARKOマウスでは心機能は有意に維持 された。TAC8週後の心筋重量の増加はTIGARKOマウスではWTマウスに比べて有意差をもって 抑制される傾向にあり、TAC8週後の肺重量の増加はTIGARKOマウスではWTマウスに比べて有 意に抑制されていた。またWGA染色においてもTIGARKOマウスではWTマウスの比し、心筋細 胞サイズの肥大は軽減されていた。心不全の末期像の一つの変化として認められる心室壁 の線維化に関しては、TIGARKOマウスではWTマウスの比し、線維化は有意に少なかった。mRNA による定量PCRでは、BNP及び線維化促進に関連する遺伝子発現について、TAC後の増加が TIGARKOマウスで有意に抑制されていた。これらの結果からTIGARの欠損は心機能の低下を 抑制し、心臓リモデリングと心不全の進行を有意に抑制すると考えられた。 次に酸化ストレス状態を調べるために、8OHdG 染色を行った。WT マウスと TIGARKO マウ スの sham 間では違いを認められなかったが、TAC 後の WT マウスでは圧負荷により心臓内に 酸化ストレスが増加していた。一方で TAC 後の TIGARKO マウスでは酸化ストレスの増加は 認められなかった。オートファジーによる効果を検証するためにクロロキンでオートファ ジーを阻害したが、また TIGAR 欠損により保護効果を打ち消すことはできなかった。更 に TIGAR の欠損が心臓でのエネルギー状態と細胞死、代謝に与える変化を検討した。 High-performance liquid chromatography (HPLC)を用いて TAC 後における高エネルギーリ ン酸代謝の評価を行った。TIGAR の欠損により心臓での ATP および Phosphocreatine は有意 に保たれていた。また TUNEL 染色において TIGAR の欠損により TAC 後の心臓で生じたアポ トーシスを抑制するといった結果が得られた。代謝におけるエネルギー状態の改善が、心 不全への進展を妨げることがわかったが、脂肪酸や糖利用がどのように変化しているかを 評価するために、ランゲンドルフ灌流にて検討したところ TIGARKO マウスでは、糖利用が 増えてエネルギー状態が改善していたことがわかった。 最後にタモキシフェン投与により心筋特異的に TIGAR を欠損できるマウスを用いて心 不全期に TIGAR を欠損させ、同様の検討を行った。全身の TIGAR 欠損マウスと同様に心臓 特異的に TIGAR を欠損した群では圧負荷心不全における左室収縮能は有意に維持されてお り、心重量および肺重量の増加は有意に抑制され、BNP も有意に抑制されていた。 上記の結果より、心不全期に TIGAR を阻害すると心臓の糖代謝が維持されることでエネル ギー状態を改善し、心不全において心保護的に働いた。心臓における TIGAR を標的とし た治療は心不全コントロールの新しい戦略になると考えられる。

参照

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