第2学年○組
理科学習指導案
指導者 ○○ ○○ 1 単元 「生命を維持するはたらき(消化と吸収)」 2 指導観 ○ 私たちは日常生活の中で、ごく当たり前のように食事を摂ったり、排泄をしたり、呼吸をしたり しながら生きている。当然、このような活動なしには私たちは生きられない。しかし、私たちは摂 取した食物がどのような経路で体内に取り込まれ、どのような経路で不要なものが排出されるのか など、普段の生活で意識することは少ない。 本単元では、動物が生命活動の維持するはたらきの1つとして、消化・吸収のはたらきに目を向 けさせることが重要となる。動物は生きていくために食物を摂り、必要な栄養を吸収し、不要な物 を排出している仕組みを、物質の微視的な視点で捉えさせることがねらいとなる。また、動物の消 化・吸収の学習を通して、人間のからだの巧妙なメカニズムを意識することは、生命現象が精妙な 仕組みに支えられていることに気づき、生命尊重の態度を育てる上で意義深いと考える。 生徒は、小学校第6学年で、外呼吸、消化・吸収、血液の物質運搬についての個々の基礎的な学 習を行っている。そこで本単元では、小学校での学習経験、日常生活での経験を十分に生かしなが ら、人や身近な動物の生命を維持するはたらきの 1 つである消化と吸収についての仮説を設定し、 検証する観察・実験を行い、体内に取り込まれた物質の行方やその使われ方を考え、各器官が関連 して働いていることなどを探究していく。生徒は、人や動物の体内での物質の流れやその変化を知 る本単元の学習を通して、人や動物の体のつくりやその働きの精巧さを改めて感じ、生命に対する 畏敬や生命尊重の心情が高まると考える。また、直接見ることができない事象に対して、事実を基 に分析・解釈することによって、科学的な結論を導きだすことは、科学的な根拠をもって推論し、 判断する力を育てる上でも意義深い単元である。 ○ 本学級の生徒は、35 名であり、課題追究に対しても熱心に取り組む姿勢を持っている。第 1 学 年単元「植物の蒸散」での分析・解釈する力を調査した ところ、分析Ⅰ(図や表を使って記録する力)では、A 評価が 52 %と高くなっているが、分析Ⅱ(模式図や関 係図を使ってグラフ化やモデル化する力)では、評価A が 25 %と、かなり低くなっている。これは、記録した 内容から、結果を整理し客観的事実をとらえる形でグラ フ化やモデル化する力が足りないと考えられる。解釈Ⅰ (結果の分析を根拠に仮説の正否を判断し、必要に応じ て修正をする力)では、A評価 61 %とかなり高くなっ ているが、解釈Ⅱ(修正した仮説を基に事象の性質や関係性、規則性を見いだし、説明する力)は、 A評価6%と低くなっている。これは、実験の結果を根拠に事象が起こる理由を書き表したり、説 明したりする場面が少ないことに原因があると思われる。 消化・吸収の既習学習についての定着度としては、消化管のはたらきについて説明することがで きた生徒は 58 %であった。しかし、消化・吸収に関わる器官のつくりやはたらきを図でわかりや すく表すことができていた生徒は、28 %となっている。これは、消化管のつくりやはたらきを知 識として持っているが、それを図などで説明したり、表現したりする力が不足しているためだと考 えられる。 ○ 指導にあたっては、まず、つかむ段階で、人間が食べた食物がどのように体内で消化され、どの ようにして吸収されるのか疑問を持つことによって、問題を把握させる。そこで、1 日に摂取した 食事の量と排泄した量とを比べて、少なくなったことから、身体に入った食物がどこに行って、ど うなったのかという疑問を持たせる。この疑問から、今までの既習内容や日常経験を想起させなが ら、体内でどのように消化・吸収されているのかという問題を把握させる。ここで、理論仮説設定 シートを使って、仮説設定の4つの要素のうち、<作用>の部分に絞り込んで理論仮説を設定させる。理論仮説の4つの要素を文章化させて、グループや全体で交流させる。その後、消化管のつくりと はたらきを、図や文章でワークシートに記入させ、グループで交流し、「だ液のはたらき」「小腸の はたらき」「胃のはたらき」など、何を調べるかの見通しを持たせる。 追究する段階では、まず、だ液のはたらきとして、口の中でだ液がどのようなはたらきをす るかを調べる実験方法を考えさせる。ここで、実験仮説検証シートを使って、実験仮説を設定 させる。実験仮説の検証として、ヨウ素液とベネジクト液を用いて実験を行なわせ、実験結果 を分析・解釈することによって、実験仮説を検証し、理論仮説を修正させる。小腸のはたらき では、なぜ、だ液でデンプンを糖に変える必要があったのかを考えさせ、養分は小さな粒にな ると柔毛の膜を通って毛細血管に吸収されるのではないかという見通しを持たせる。そこで、 小腸の壁と同じ仕組みがあるセロハンチューブの透過性から、実験仮説を設定させ、デンプンとブ ドウ糖が通過できるかを確かめる実験を行い、実験結果を分析・解釈して実験仮説を検証させ、理 論仮説検証シートを使って、理論仮説を修正させる。胃のはたらきでは、炭水化物とタンパク質で は、消化される消化液に違いがあるのかを調べるために、実験仮説を設定させ、ビニール袋を人工 胃袋と見立てて、タンパク質の分解のようすを調べる実験を行い、実験結果を分析・解釈して実験 仮説を検証し、理論仮説検証シートを使って、理論仮説を修正させる。 深める段階では、理論仮説検証シートを使って、修正された仮説を基に、図を使ってそれぞれの 器官のつくりやはたらきについてまとめる。それぞれのはたらきがつながりを持っていることを考 えながら総合的に結論を導きだし、グループで交流し全体で発表しながら説明できるように指導し ていく。 3 単元の目標 ○ 動物のようすや食べ物の消化・吸収の仕方に関心を持ち、意欲的に観察・実験を行い、動物体 内の仕組みやはたらきについて調べようとする。 【関心・意欲・態度】 ○ 消化・吸収の仕組みやはたらきから、根拠を持って仮説を設定したり、調べる方法を考えたり して観察・実験を行い、実験結果を分析・解釈することによって、関係性や規則性を見いだすこ とができる。 【科学的な思考】 ○ 消化・吸収における観察・実験の基本操作を習得するとともに、それらの現象について調べ、 表現することができる。 【技能・表現】 ○ 消化器官の機能や構造について調べ、消化・吸収の仕組みやはたらきを理解し、知識として身 につけることができる。 【知識・理解】 4 単元指導計画 (6時間) ① 養分をどのように取り入れるかを考える。 (1 時間) ② 口での消化のはたらきについて調べよう。 (1 時間) ③ 小腸での吸収のはたらきについて調べよう。 (1 時間)(本時) ④ 胃や腸での消化のはたらきについて調べよう。 (1 時間) ⑤ 養分のゆくえについてまとめよう。 (1 時間) 段 時 学習活動・内容 学習指導上の留意点 評価の観点 1/6 1 単元全体を見通す理論仮説を設定 する。 つ (1) 1日に摂取する食物が、どのくら ○朝食や給食などの例を上げ、 か いかを考える。 1 日にどのくらいの食事の量であ 興 味 を 持 っ て 、 む 1 日に摂取する食事の量約 1500g るかを予想する。 観察を行ってい 段 排泄する量(標準)200g ○摂取量と排泄量の違いから、食物 る。 階 が消化・吸収されたことに視点を (関心・態度) (2) 摂取する量と排泄する量の違いか あてさせる。 ら、疑問に思ったことは何かを考える。 予想される生徒の考え ・食べた量は多いのに、出る量は少ない
のはなぜか。 ・食べたものは、身体の中でどこへ行っ たのか。どうなったのか。 (3) 出てきた疑問を基に、単元の問題を ○身体の中に入った食べ物が体内で 設定する。 どのようになるのか、自分の考え ・出てきた疑問について、自分がどう考 を書かせ、そのあと、全体で意見 えるかをシートに記入する。 交流を行う。 ・全体で意見を発表し、考えをまとめる。 めあて 動物のからだの中に入った食べ物は、体内でどのように 消化吸収するか理論仮説を立てよう。 つ (4) 発表したことから、図を使って消化 ○既習事項から、自分で考えて、記 か 吸収のつくりとはたらきについての理 入させる。自分で書ける分だけで む 論仮説を書く。 よいことを伝える。 段 ・つくりとはたらきについて理論仮説設 ○つくりとはたらきについて、個人 階 定シートに図や言葉を使って記入す で記入ができるように援助する。 る。 ○ 青い 付せ ん(知っている こと)と ・グループで意見交流を行い、知ってい 黄色い付せん(わからないこと) ること、わからないことを付せんに書 に分け、視点を明らかにして書け き、グループでまとめる。 るようにする。 ・学級全体で確認を行う。 ○グループで検討した後、2 つの内 自 分 の 考 え を グ 各器官について、知っていることと、 容を発表し、黒板にまとめる。 ル ー プ や 全 体 で 調べることを発表する。 ○ 理論 仮説 設定シー トを使って <操 発 表 す る こ と が ・図で書いたつくりやはたらきを基に、 作>は つくり、<作用>ははたらき できる 文章で理論仮説を設定する。 を中心に理論仮説を4 つの要素で (技能・表現) 記入させる。 予想される理論仮説 条件 操作(つくり) 作用(はたらき) 現象 口から取 口 や 、胃 、 小 腸 の は だ 液 や 胃 液 に よ っ て 消 化 体 内 に 取 り り入れら たらきによって、 さ れ 、 小 腸 か ら 吸 収 さ れ 入 れ ら れ る れた食物 て だろう。 は、 (5) 次の時間の学習内容を考える。 ○調べる内容を確認し、次の時間は、 だ液による消化のはたらきについ て調べることを伝える。 2/6 2 だ液のはたらきについての実験仮説 を設定する。 (1) 口の中でだ液がどのようなはたらき ○実験方法を、生徒が話し合い、 実 験 の 結 果 の 予 をするかを調べる実験方法を考える。 出てきた内容を全体で確認しなが 想 と そ の 理 由 か 追 予想される生徒の考え ら進めていく。 ら 、 実 験 仮 説 を 究 ・デンプンが消化されたかをヨウ素液 設定できる。 す で確認する。 (科学的な思考) る ・デンプンが糖に変わるのではないか ○ヨウ素液とベネジクト液の使い方 段 という見通しからベネジクト液で確 と反応のようすを説明する。 階 認する。 ヨウ素反応やベ めあて ヨウ素液とベネジクト液を使って、だ液のはたらきを調べよう。 ネ ジ ク ト 反 応 の 操 作 を 正 し く 行 (2) 結果の予想を考え、実験仮説を設定 ○2 つの実験結果を分析させるた うことができる。 する。 め、2 つの実験仮説を設定させる。 (技能・表現)
○実験仮説検証シートを使って4 つ の要素のうち、<作用>と<現象>の 部分を記入させる。 結果を分析して、 予想される実験仮説 結 論 を 解 釈 し 、 ○ヨウ素液の実験 関 係 性 を 見 い だ 条件 操作 作用 現象 すことができる。 デンプンに ヨウ素液を加え デ ン プ ン が 別 の ヨ ウ 素 液 が 反 応 (科学的な思考) だ液を入れ ると 物質になるので しないだろう。 ○ベネジクト液の実験 条件 操作 作用 現象 追 デンプンに ベネジクト液を デ ン プ ン が 糖 に 赤 褐 色 に 変 化 す 消 化 の 仕 組 み を 究 だ液を入れ 加え加熱すると 変わるので るであろう。 理 解 す る こ と が す できる。 る (3) グループごとに実験を行う。 ○グループでの実験がスムーズにい (知識・理解) 段 3/6 (4) 結果を分析し、客観的事実をシート くように、実験内容などを確認さ 階 に記入する。 せ、実験が進んでいないグループ (5) 分析結果の解釈として、実験仮説の には補足説明をするなどの支援を 検証を行い、実験のまとめを行う。 行う。 (6) 理論仮説が検証されたかを確認し、 ○だ液のはたらきでわかったことか 修正を行う。 ら理論仮説検証シートを使って、 (7)次に調べることを考える 理論仮説の検証を行わせる。 4/6 3 小腸での吸収のはたらきについて、 実 験 の 結 果 の 予 理論仮説を設定する。 想 と そ の 理 由 か (1)なぜ、小さい粒に消化されなければ ○小腸の柔毛に写真を提示し、毛細 ら 、 実 験 仮 説 を ならないのかを考える。 血管から血液中に養分が流れてい 設定できる。 ることを説明する。 (科学的な思考) めあて セロハンチューブを使って、小腸では、どのように養分が 本 吸収されるのかを調べよう。 ヨ ウ 素 反 応 や ベ 時 (2) 実験結果の予想を考え、実験仮説を ○実験仮説検証シートを使って、仮 ネ ジ ク ト 反 応 の 設定する。 説設定の 4 つの要素のうち、<作 操 作 を 正 し く 行 用>の部分を考えさせる。 うことができる。 予想される実験仮説 (技能・表現) 条件 操作 作用 現象 小腸の中に、 デ ン プ ン と ブ ド 消 化 さ れ た 小 さ 養 分 が 吸 収 さ れ 結果を分析して、 ウ糖を入れると い 粒 だ け が 通 過 るだろう。 結 論 を 解 釈 し 、 し、 関 係 性 を 見 い だ すことができる。 (3) グループごとに実験を行う。 ○ 分析 結果 から、自分の実 験仮説の (科学的な思考) (4) 段階的に結果を分析し、客観的事実 正否を確認させる。 をシートに記入する。 小 腸 の 壁 か ら 吸 (5) 分析結果の解釈として、実験仮説の ○吸収のはたらきについて、わかっ 収 さ れ る 仕 組 み 検証を行い、実験のまとめを行う。 たことから、理論仮説検証シート を 理 解 す る こ と (6) 理論仮説が検証されたかを確認し、 を使って、理論仮説の検証を行わ ができる。 修正を行う。 せる。 (知識・理解) (7)次に調べることを考える 5/6 3 胃のはたらきについての実験仮説を 実 験 の 結 果 の 予 設定する。 想とその理由か (1) 胃のはたらきについての実験方法を ら 、 実 験 仮 説 を 考える。 設定できる。 (科学的な思考)
予想される生徒の考え ○胃液の成分やそのはたらきについ ・胃液によってタンパク質が分解され て、知っていることを発表させ、 る。 どのようなことを調べるかを考え させる。 タ ン パ ク 質 の 分 めあて 人工胃袋を使ってタンパク質が、消化酵素のはたらきによって、 解 に つ い て 実 験 分解されるか調べよう。 操 作 を 正 し く 行 (2)結果の予想を考え、実験仮説を設定 ○実験仮説検証シートを使って、仮 うことができる。 する。 説設 定の 4つの要 素のうち、 <作 (技能・表現) 用>と<現象>の部分を考えさせる。 予想される実験仮説 条件 操作 作用 現象 人 工 胃 袋 の 中 胃液などの消化 タ ン パ ク 質 が 分 ど ろ ど ろ の 状 態 に、 酵 素 の は た ら き 解されて と な り 消 化 さ れ 結果を分析して、 にって るであろう。 結 論 を 解 釈 し 、 関 係 性 を 見 い だ (3) グループごとに実験を行う。 ○デンプンはヨウ素液、カツオ節は、 すことができる。 ・チャックつきビニール袋を人工胃袋と 溶ける様子を目で見て判断させ (科学的な思考) 見なし、だ液と人工胃液を入れて、デ る。 ンプンやカツオ節がどのように変化す るかを調べる。 消 化 酵 素 そ の 働 (4) グループごとに実験を行う。 ○ 分析 結果 から、自分の実 験仮説の き を 理 解 す る こ (5) 結果を分析し、客観的事実をシート 正否を確認させる。 とができる に記入する。 (知識・理解) (6) 分析結果の解釈として、実験仮説の ○消化酵素についてわかったことな 検証を行い、実験のまとめを行う。 どを理論仮説検証シートを使っ (7) 理論仮説が検証されたかを確認し、 て、理論仮説の修正を記入させる。 修正を行う。 (8) 次に調べることを考える 6/6 5 理論仮説を検証し、結論を導きだす。 深 (1) 理論仮説検証シートに、修正された ○消化吸収のしくみとはたらきにつ 理 論 仮 説 の 修 正 め 仮説を確認する。 いて、修正した場所をお互いに交 し た 部 分 を グ ル る 流させ、たりない部分などは、付 ー プ や 全 体 で 意 段 加修正させる。 見 交 流 す る こ と 階 めあて 動物の消化吸収のしくみとはたらきについて説明しよう。 ができる (技能・表現) (2) 理論仮説検証シートの修正部分をグ ○単元全体を振り返り、最初に立て ループで交流し、検証された内容をま た理論仮説を修正させ、結論を記 理 論 仮 説 の 検 証 とめ、結論を記入する。 述させる。 修 正 に よ っ て 、 (3) 8つのグループで2、3分程度で説 ○結論として記述した内容を、図や 結 論 を 導 き だ し 明を行う。 絵を使いながら発表できるよう支 説 明 す る こ と が (4) 学級全体の発表を聞いて、シートの 援する。 できる。 結論を修正し、科学的な結論を記述す (科学的な思考) る。
5 本時 平成21年○月○日(○) 第○校時 第2理科室 (1) 主眼 セロハンチューブの中にデンプンとブドウ糖を入れると、粒の小さなブドウ糖だげがセロハン 膜の小さな穴を通過することを実験で確かめ、消化されたデンプンが、小さな粒のブドウ糖とな り、小腸にある柔毛の小さい穴から吸収されていることを説明することができる。 (2) 本時の授業仮説 セロハンチューブを小腸の吸収のモデルとして用いて調べる場面において、実験仮説検証シ ートと理論仮説検証シートの2つのシートを活用して、要素を絞り込んで実験仮説を設定し、 実験結果を段階的に分析・解釈し、理論仮説の検証や修正を行えば、小腸の吸収のしくみを物質 交換の視点で捉え、吸収のはたらきを説明することができるであろう。 【細目】 ①実験仮説を設定する段階で、粒の大きさに着目し、実験仮説検証シートを活用して、4つの要素 のうち<作用>の部分に絞り込んで記入すれば、実験仮説を設定することができ、見通しを持っ て観察・実験に取り組むことができるであろう。 ②実験仮説を検証する段階で、実験結果をステップに沿って段階的に分析・解釈する実験仮説検証 シートを活用すれば、ヨウ素反応やベネジクト反応によって出てきた結果を表として整理し、デ ンプンや糖を粒として図を使って表し、客観的事実を導き出すことができ、小腸の吸収のしくみ を物質交換の視点で捉えることができるであろう。 ③理論仮説を検証や修正する段階で、実験仮説の検証を基に、理論仮説の検証や修正を行う理論仮 説検証シートを活用すれば、小腸のはたらきの結論を導き出し、吸収のはたらきを説明すること ができるであろう。 (3) 準備 ①実験仮説検証シート ②理論仮説検証シート ③セロハンチューブ ④デンプン ⑤だ液 ⑥ヨウ素液 ⑦ベネジクト液 ⑧加熱器具 ⑨ビーカー ⑩ お湯 (4) 本時 段階 学習活動・内容 手だての内容・方法・留意点 配時 導入 1 学習のめあてを確認する。 ○ デンプンはだ液のはたらきによって、 ○ 前時の授業で、だ液のはたらきに なぜ、糖に変わったかを考える。 よってデンプンは小さい粒である 糖に変わったことを思い出すよう 考えられる生徒の考え 援助する。 ・消化されやすい形になったから ○ 小腸の柔毛の顕微鏡写真を提示し、 5 ・小腸で吸収するときに、小さい粒にな 血 液中 に 養分 が流 れ、 細胞 に養分 が らないと体内に入っていかない。 いきわたることを説明する。
めあて
セロハンチューブを使って、小腸では、どのように養分が
吸収されるのかを調べよう。
2 実験方法を考え、結果の予想を行う。 展開 ○ 実験の準備を行う。 ○ 小腸 を 直接 、調 べる こと ができ な ・セロハンチューブに いので、小腸の構造とよく似ている デンプンとブドウ セロハンを使うことを説明する。 糖を入れて、水の ○ グル ー プで 、実 験の 準備 を行い 、 入ったビーカーに入 結果を出すまでに10 分間待つ。 れておく。○ 結果の予想を行う。 ○ も し、 デ ンプ ンや ブド ウ糖 の粒が 目 ・シートに結果の予想を図を使って記入 で 見え る とし たら 、ど のよ うにな る する。 かを予想させる。 ・グループで話し合い、画用紙に図を記 ○ グ ルー プ で交 流を 行い 、予 想の図 を 入する。 黒板に貼り、意見交流させる。 ○4つの要素から、実験仮説を設定する。 ○4つの要素を板書しておく。 ・4つの要素の説明を聞き、それぞれ 条件・・小腸の中に の要素をワークシートに記入する。 操作・・デンプンとブドウ糖を 25 ・4つの要素のうち作用を実験結果の 入れると 理由から考える。 作 用 ・ ・( 自 分 の 実 験 結 果の 予 想 か ・実験仮説をワークシートに記入す ら理由から考える。) る。 現象・・養分が吸収されるだろう。 予想される実験仮説 ○4つの要素のうち、作用の部分を 考えさせる。 条件 操作 作用 現象 小腸において、 消化液によって消化 消化された小さい 小腸から養分が吸収 された物質が入って 粒だけが通過する されるだろう。 くると、 ので、 ○実際にブドウ糖の小さい粒だけが吸収 ○ ヨ ウ素 反 応と ベネ ジク ト反 応の操 作 されるのかを確かめてみる。 方法は、前回の実験を思い出させ、 ・ビーカー内の液体を2cm3 づつ、 すばやく実験できるように支援する。 2本の試験管にとり、片方に、ヨウ素 液を入れる。もう一方に、ベネジクト 液を入れて加熱する。 3 実験結果の分析を行う ○実験の結果をシートの分析Ⅰに記入 ○ 結 果の 分 析を 表で あら わす ことが で する。 き るよ う に、 ワー クシ ート の中に 、 ・実験の結果を表に記入する。 表を挿入し、実験結果を記入しやす ビーカー内の液体 いようにしておく。 ヨウ素液 変化なし ベネジクト液 赤褐色 ○実験の結果をシートの分析Ⅱに記入 ○ デ ンプ ン や糖 の動 きが 目で 見える と する。 仮定して、粒として記述できるよう ・結果を図を使って シ ート の 中に 記入 でき るよ うに、 図 記入する。 を挿入しておく。 6 ○実験の結果をシートの分析Ⅲに記入 ○ 分 析Ⅱ の 粒の よう すか らデ ンプン と する。 糖 の粒 の 動き から 判断 して 客観的 な ・客観的な事実を文章として記述する。 事実を記述できるように援助する。 予想される生徒の考え ・セロハンチューブは、大きな粒であるデ ンプンは通さないが、小さな粒であるブ ドウ糖を通すことができる。
4 結果の分析から解釈を行う ○実験仮説が検証されているかを判断し、 ○ 実 験仮 説 の検 証の 正否 を確 認させ 、 シートの解釈Ⅰに記入する。 自 分の 考 えと 実験 の分 析が あって い 予想される生徒の考え る かを 判 断さ せ、 その 中か らわか る ・実験仮説は検証されていた。 こ とを 個 人で 記入 でき るよ う援助 を 仮説通り、ブドウ糖の小さい粒だけが、 行う。 吸収されたと考えられる。 7 ○実験仮説の検証を基に、導きだされた ○ 小 腸の は たら きが 、消 化酵 素によ っ 結論をシートに記入する。 て 分解 さ れた 小さ い粒 だけ を体内 に 予想される生徒の考え 吸 収す る しく みが ある こと に気づ く ・小腸では、消化されて小さい粒となった よう支援する。 ブドウ糖が吸収される。 5 理論仮説の修正を行う。 ○理論仮説検証シートを使って、理論 ○ 仮 説と 実 験結 果の 結論 を結 び付け さ 仮説を検証し、修正を図る。 せ、考える場を設定する。 5 ・小腸のつくりやはたらきについて、 ○理論仮説で修正した内容を、学級全体 シートに書き加える。 で交流する。 終末 6 次時の確認を行う ○次の時間は、理論仮説を修正したもの 2 から消化・吸収のはたらきをまとめる ことを確認する。