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Title
授業の展開過程に位置づく教材開発のための基礎的研究
Author(s)
川㞍, 伸也
Citation
長崎大学教育学部教育科学研究報告, 45, pp.169-183; 1993
Issue Date
1993-06-30
URL
http://hdl.handle.net/10069/30860
Right
NAOSITE: Nagasaki University's Academic Output SITE
授業の展開過程に位置づく教材
開発のための基礎的研究
川 尻 伸 也
Basic Study of Teaching Mterials
Development in lesson Process
Shinya KAWASHIRI
はじめに 熟練した教師は子どもの出方に応じて変幻自在に授業を展開し,子どもの潜在能力を最 大限に引き出すことができるといわれる。これは過去に授業についての研究や実践を積み 重ね,子どもの発達段階や教材の選定・開発,その位置づけなどを十分に熟知していて, 初めて可能になることであろう。この域に達したい,域に近づきたいと願うのは,教師で あればだれしも同じであろうが,そのためには教師は,授業を構成する諸々の要素の実践 的研究を継続しなければならないだろう。ここではその手はじめとして,学生が教材の必 要性をどの様に認識して,どの様に対処しているかを手がかりに,教材の位置づけと教材 開発について述べてみたい。 1.授業における教材の役割 (1)授業を構成する要素としての教材 授業を構成する要素としての子どもと教師の問に教材・教具が存在し,すべての教科等 の授業が展開されている。構造としては簡単なものであるが,これに教科内容が入り,学 習に最適な教材を位置づけ,子どもの理解を図るとなると計り知れない数多くの態様が存 在することになる。 したがって,授業過程に位置づける教材及び指導展開はこれ一つでよいというオールマ イティのものは存在しないはずである。しかし,ある教科内容を理解させるためには不可 欠な教材とか他と比べてより優れているといった教材は,教育現場での研究や実践を通じ て,ふるいにかけられて存在しているのも事実である。 このような教材は,それぞれの教科に応じて研究書や実践書に取り上げられているため, 容易に自分のものとして取り入れることができる。しかし,教師は無批判に取り入れるも のではなく,ねらいや子どもの実態に応じて,教材を選定したり自ら開発したりして,授 業に供する責任がある。 長崎大学教育学部附属教育実践研究指導センター170 川 尻 伸 也 (2)教材・教具の意味 研究を進めるに当たって,教育現場でいろいろな意味に使われている教材,教具の意味 を明確にしておく必要がある。 授業決定の中核的要素として存在する教材については,その重要さ故に,これまで多く の研究がなされ,定義付けもいくつかの変遷を経て今日に至っている。その主なものを挙 げてみる。 城戸幡太郎は,教材とは「教育の目的におうじて学習させる必要を認められた教育の内 容」,教具を「教育の方法または手段として使用される道具」と規定している。 真船和夫は,理科教育で教授または学習の「内容」と「教材」を区別する理論を唱え, 「概念や法則は学習の内容であって教材そのものではない,内容とは具体的な教材からと らえられなければならない,その本質をいうのである。」 小川太郎は,教材とは「教えるべきことがら一要素一を子どもの学習課題として提示す るときの具体的な材料」とした。小川のいう「要素」が真船のいう「教育内容」に当たる。 柴田義松は,「教科内容」と「教材」を区別する必要があるとして,「教科内容」につ いては「科学教科」の場合,一般的には科学概念である」と述べ「それら個々の科学概念 を修得させる上に必要とされる材料(事実,文章,直感教具など)を『教材』とよぶ。」 と規定した。 中内敏夫は,この身近で多様な存在は,わかりやすいようで,その正体の大変つかみに くい世界でもある。正体をはっきりさせるために,大枠をおさえるとして,「大人と子ど も,あるいは子どもと子どもが作りだしている教育関係の中に登場し,教育の媒介となる すべての文化財」としている。 吉本均は,「教材はそれ自体を教えることが最終の目的なのではなく,ある目的を達成 するための手段,あるいは媒介物としてとらえられるということを意味している。」 「教 材は一定の教科内容を修得するために子どもたちが直接取り組む対象であるといえる。」 としている1。 これらの意味付けから,教材については柴田以下の説を,教具については城戸の説を用 いて述べることにする。 2.教師教育の場での教材に対する認識 卒業後,大半が教職に就く教育学部の学生が教育実習前,実習中,実習後に抱いている 教材に対する認識を調べることは,教材を開発し,授業過程に位置づけていく上で重要で あると考え,調査した。 (1)観察参加を終えた3年次生の教材に対する考え 《Sl(M,W,T3,M):授業を成功させるためには,導入を成功させることが重要で あるが,この導入で大きな力を発揮するのが教材である。教材は生徒の興味,関心をひく ことができ,生徒に学習意欲をわかせることができる。》 《S2(S, S, T 3,W):私が中学生だった頃,理科室で行われよく実験したような記 憶がある。その中で印象深いものをいくつかあげてみると,生きた車海老のエラの付近に
墨を落とすと,エラから水が出て澄んでくる。アンモニアの噴水。水銀を机の上でころこ ろと転がす(教師が)。自由な実験でサイダーを作った。 小学校の頃は,水槽の中に水素を発生させる小さいビンを入れ出てくる泡に火を付ける。 塩水を蒸発させる。砂糖を燃やす。酸素を発生させて線香を入れる。おがくずをビーカー に入れて対流の様子を見る。等々思い出せばきりがありません。 このように,教材を使うことによって約10年たった今でも当時の授業を思い出すことが できるということは,やはり教材の力以外の何物でもないように思います。》 4年次生の実習期間中に観察参加した3年次生であるため,実習生と指導教官の授業を 参観している。このとき,授業の方向を決定する導入時の教材の重要さに気づいている。 さらに,教材によって子どもの学習活動が大きく変わることをとらえている。また,自分 の経験を通して教材が学習内容の定着とともに,子どもの記憶の中に鮮明に残ることから, その重要さについて述べている。 観察記録には,自分の子どもの頃の授業と比較して,教材の多様さを指摘しているもの が多い。教材については「自分ならばこうする」とかいった自分の主張も見られる。 (2)教育実習を終えた4年次生の教材に対する考え 《S3(T, K, S4,W):教材は生徒の理解補助において要となる重要な役割を果たし, そのため,特に授業の導入部分では必要不可欠なものである。このことは,小,中学校の 実習において,身をもって体験したことである。 (中略)以上より,教材は学習過程にお いて児童・生徒の理解を助ける上で必要不可欠であり,そのためにも教師は授業において 効果的な教材の作成を考えなければならない。》 《S4(Y, A, S4,W):授業を行う上で,教材は欠かせないものである。教材には教 科書,絵,モデル,ビデオ,等いろいろあるが,教材には教師の個性が現れると思う。教 材によっては,生徒を引き付けることができるし,逆に退屈させることもあるので,教材 には工夫が必要である。小学校の実習では,授業の準備をする中で教材作りに一番力を入 れるように言われてきた。》 教育実習で自分の授業を経験し,また,同僚の授業を見て「教材は授業に必要不可欠な ものである。」ととらえているが,せっかく時間を費やして準備したものも,「逆に退屈 させる(教材)」と,中には有効でない教材があることを指摘している。 このことは,教材開発をするだけでなく,その価値の評価が必要であること,教材を有 効にはたらかせるためには,適切な教材の提示時期やそれに付随した発問も重要であり, それらに関する研究が必要であることを示唆している。 ところで,教育学部を卒業して,彼らが教職に就いたとき教材に対してどの様に対処し ていくだろうか。S2の学生は小学校,中学校を通して子どもの興味を引く教材を持ち込 み,授業を楽しく活発なものにする教師と出会っている。この教材を用いた授業が理解を 深め,鮮明に記憶にとどめている。こういう経験をもっていると,自分がその立場に立っ たとき教材を工夫したり,開発したりして授業を進めていくことは確かであろう。B2の ような経験をもたない学生でも,教育実習で授業を担当してみて自分(教師)と子どもの 問に存在する教材がどのような役割を果たしているかを体験して,意識の改革を迫られた
172 川 尻伸 也 ことは文章から判断しても間違いない。 いずれにしても,観察参加から教育実習を通じて,さらに,後述する教材開発を含むマ イクロティーチングを取り入れた授業などで,教材なしに授業はおこなえないことを実感 した学生は,教材を最大限に利用しようという意欲をもっていると言えそうである。 3.授業過程への教材の位置づけ それでは,教材の必要性を十分に認識している教育実習生は授業場面のどこにどのよう な教材を位置づけているのか,教育実習生の指導案1を基に考察をしてみたい。 なお,この指導案1は筆者が,実習生の授業参観をしたときに配布されたものである。 (!)教育実習生の指導案における教材の位置づけ (指導案1) 5年理科指導案 1.単元 酸素と二酸化炭素 2.単元について 省略 3.単元の目標 ・火が燃えるには空気が必要であることを知る。 ・火が燃えるときには酸素が使われ二酸化炭素が発生することを知る。 ・酸素の性質を知る。 ・二酸化炭素の性質を知る。 ・空気には酸素や二酸化炭素が含まれることを知る。 4.指導計画 ・焼却炉のしくみを調べる ・円筒中でのろうそくの燃え方を調べる ・酸素を発生させ捕集する ・酸素のせいしつをしらべる ・酸素の中でさまざまな物を燃やす ・酸素を使ってびんの中で再び燃やす ・二酸化炭素を発生させ,捕集し,いろや臭いを調べる ・二酸化炭素の中で物が燃えるか調べる ・二酸化炭素が水に溶けるか調べる ・二酸化炭素と空気の重さを比較する ・酸素と二酸化炭素の性質を利用した物をさがす ・学習のまとめをする 5.本時の学習指導 (1)本時のねらい 全17時間 (1) (2)(本時1/2) (1) (1) (1) (1) (1) (1) (2) (2) (2) (2) 円筒中でのろうそくの燃え方を調べることにより,火が燃えるには空気が必要であるこ とに気付く。
(2)展 開 過 程 問 題 を と ら え る / 試 行 す る / ま と め る 教 材 の し く み 子どものとりくみ 1.前野に学習したこと を思い出す。 (焼却炉にあった火をう まく燃やすための工夫を 発表する) 2.透明円筒を使った実 験1について予想をする。 3.実験1を使って予想 を確かめる。 (机問巡視) 4.実験1の結果を発表 する。 5.どうずれば筒の中で 火を燃やし続けることが できるかを考える。 (実験2となる) 6.実験2を行う。 7.実験2の方法,結果 を発表する。 8。三時までのまとめを 各自ノートにまとめる。
教材と教師の援助
文カード 火をうまく燃やす ヒントを見つけよ う i①前時に見学した焼却炉にあった空気 i穴や煙突について児童が発言するよう iにして次の実験の予想につなげる。 実験1 予想 i②焼却炉の経験を用いて消える,燃え i続けるの2つの予想が立つように発問 iをする。i予紹鷲ける
準備 ろうそく,透明円筒、 マッチ,粘土台、すり} がら入れ i③児童が納得するまで行わせる。 i④安全面に注意 i ・マッチの使い方の注意 ・筒を斜めにしない 1 ・教科書、ノートをなおす 結果 1⑤「筒の中では燃え続けることはでき ・消えてしまう iない」という言葉でまとめ次の実験に ・燃え続けることがでi入りやすいようにする。 きない i⑥火は消してしまうように指導する。 実験2 文カード i ろ一そくをうまく燃i やし続けるためのよ い方法はないだろうか 1 準備 i⑦子どもに自由に実験させるために様々 割箸,ポンプ,ふた,iなものを準備しておく。 線香,ゴム管 i⑧海面巡視中・実験の方法、手順がわ からない班には焼却炉のことを思い出 1させたり,他の班を見せる。 i⑨実験が進んでいる班で空気の流れま で考えが達していない班には教師側か iら助言をして実験を進めさせる。 方法 i⑩発表させる際、どうしたら燃え続け ;るかについて発表させ,その後,空気 iの流れについて調べた班に発表させる iようにする。 結果 i⑪実験を通してわかったことや疑問を i・一トに書かせる。0
時 間 5 / 10 / 20 / 10174 川 尻 伸 也 (指導案ユについての考察) 教材と一口に言っても,指導案に位置づけた教材は,子どもが日頃見ることができる具 体物の焼却炉と子どもが「きまり(科学概念)」を発見するために操作するもの及び不必 要な要素を取り除いて簡略化したものの3種類がある2。 論を進めるに当たって便宜的に具体物を教材A,子どもが操作するものを教材B,簡略 化した物を教材Cと分類する。 教材A,B, Cの関係は,子どもが発見するべき「きまり」を共に内包していることで ある。内包してるが故にA,B, Cの位置づけが教師の教材解釈で変わることになる。 教材A,B, Cの位置づけで授業の展開がどの様に変化するか指導案1と2を比較して みたい。指導案1の教材の位置づけと分類を明確にするため図示する。 過 程 問題をとらえる / 試行する / まとめる 教 材 焼却炉(A)透明円筒(C,実験:1)/実験2(B,実験ユを工夫)/ さきの観察参加の学生Slも述べていたように,授業を成功させる目的で,導入時に子 どもの興味を引く教材として,焼却炉と透明円筒を使った実験1の装置を位置づけている。 試行する段階には,筒の中の火を燃やし続けるための,こまごましたものを含んだ実験:2 を位置づけている。焼却炉は本門には見ていないが,導入として見学させ,実験:ユの予想 につなげる,としているところがら本甲の教材としてよいであろう。 焼却炉は単元の導入を兼ねて本管の問題把握に役立てようとしているが,問題意識のな いまま見ても,何の不思議も仕組みの優れたところにも気付かないのが普通である。 教師は空気を取り入れる穴に気付かせようという意図で見学させても,子どもにとって は灰のかき出し口でしかなく,煙突にしても回りがけむくならないように高くしていると しか,とらえることができない。 日頃,見慣れた事象を取り入れても,子どもは興味や関心を示さず,問題をとらえさせ るのが難しい。だからといって,焼却炉を前にして空気穴や煙突の役目を説明をしたら, それは教師の知識の注入であり,授業を円滑に進めるための予備授業になってしまい本時 の授業は無意味になる。 そもそも理科の授業では,子どもが五感を使って自然の事象に潜むきまり(科学概念) を見つけ,それを基に科学的な見方,考え方を養うことを目標にしている。このことから 考えると,子どもが本時の問題を発見し,解決の見通しを立てて解決する手だてとして教 材の位置づけを考えなければならない。 子どもにとっての問題は,筒をかぶせたら火が消えたことである。「なぜ消えたのか」 の疑問を抱くのは,彼らがもっている先行経験の中にこのような現象がなかったからであ る。空気中で火が燃えるのは当り前のこととしていた知識と消えたという事実は矛盾や葛 藤を生む。これは子どもの知的好奇心を刺激することになる。確かめずにはおられない意 欲が次の展開へと続くことになる。こういう意味では教材Cに当たる透明円筒は適切な教 材であるといえる。しかし,焼却炉を「問題をとらえる」段階に位置づけることが妥当で あったかどうかは,次の指導案2と比較して検討してみたい。
(2)展 開 (指導案2) 過 程 問 題 を と ら え る / 予 想 す る / 検 証 す る / 概 念 化 す る / 適 用 化 す る 教 材 の し く み 子どものとりくみ 1.提示事象を見ながら 自分なりの予想をする。 ・燃え続けるだろう ・消えるかもしれない 2.火が消えたことに疑 問をもち,問題を作る。 ・空気がなくなった ・空気が入らないから ・燃やす力がないから 3.予想を確かめる実験 方法を考える。 4.実験方法を発表する。 5.実験方法にしたがっ て実験する。 (手際よい順序)
教材と教師の援助
盤
提示事象 i①「燃えているろうそくに筒をかぶせ iたら火はどうなるだろうか」の発問で i観察の視点をはっきりさせ,結果を予 ;想させる。 …②「なぜ、どうしての言葉を使って問 題を作ってごらん」の発問でノートに 問題を書かせる。 i③筒をかぶせたら(原因)火が消えた (結果)ことから実験方法を考えさせ る。筒をかぶせたまま燃やすことがで iきないか。 i④小黒板(西洋紙)に書いた実験図を 掲示し,方法を確認する。必要な道具 をとらせる。 準備 i ろうそく,透明円筒、i⑤危険防止、器具の破損防止及び実験 粘土台,マッチ,すりiの停滞しているグループの指導のため がら入れ,割箸,ボンi机問巡視をする。実験結果は絵図にま プ,ふた,線香,ゴム1とめさせる。管 i
実験方法 ふたをする 風船 ポンプ 燃えた 燃えた 空気を入れたら燃えた 6.実験の結果を発表す る。 7.実験結果からきまり をみつけノートし,発表 する。 8.きまりを身辺の事象 に当てはめてみる。 きまり 空気の出入口があると 火は燃え続ける きまり ・新しい空気 ・空気の出入口 焼却炉の見取図 アルコールランプのふ た フライパンの火託
しばらくして消えた消えた 消えた i⑥結果を発表させ,実験図の下に記録 して,きまりを発見しやすくする。 i⑦発表や板書した結果から,きまりを i見つけにくい子のためにキーワードを ;示す。 i⑧空気の出入りをよくして燃えるよう iに工夫したものや逆のものが身近にな iいか考えさせ,適用化を図る。 時 間 15 / 20 / 10⊥76 川 尻 伸 也 (2)指導案2における教材の位置づけ 実習生の指導案1と同一の教材,透明円筒燃焼装置(教材C)と焼却炉(教材A),及 び子どもが操作する装置(教材B)を使い,その位置づけを変えて指導したのが指導案2 の例である。指導案1の教材の位置づけと分類を明確にするため図示する。 過 程 問題をとらえる /予想する/検証する /概念化する /適用化する
教材
透明円筒(C,実験1)/ /実験2(B,実験1を工夫)/焼却炉(A,図) 指導案1との違いは,二つある。一つは過程が5段階あることである。これは科学的な 追求過程として用いられる方法であり,子どもが科学的な見方や考え方を進めるために必 要である。もう一つは具体的な事象として存在する焼却炉(教材A)を適用段階に位置づ けたことである。それは次の3つの理由による。 ・焼却炉は問題把握に必要な要素以外のものを含み,問題をとらえにくいこと。 ・掃除のゴミ捨ての時に日頃,見慣れていて問題意識を抱きにくいということ。 ・「きまり」を当てはめ,燃焼についての概念を拡大させるには適当であること。 教材の位置づけ方で教師の発問も変わり,それに伴い展開が変わるのは当然である。こ の違いによって授業の展開がどの様に変わってくるかを考察してみたい。 授業の初発に実験1の提示事象を見せると,子どもの視点は炎に注がれ,それぞれが燃 え続ける,消えるのいずれかの予測をもって観察する。装置は同じでも,焼却炉の予備学 習がないことから,結果を注目してくる。問題を確実にとらえるためには観察の視点(炎) がはっきりしていること,子どもの興味・関心が高いことなどが重要である。 消えるという予測が当っても,消える根拠がはっきりしないことが子どもの知識のずれ を生じさせる。燃え続けるという予測をもって炎を注目していた子にとっては,このずれ は大きい。このずれを埋めるために個人内の葛藤があり,それがつぶやきの「おかしい」 「不思議だ」になって表れる。それが「なぜ」「どうして」へと意識は変わり,それが外 に出て,それぞれの葛藤はやがて共通の問題に発展する。 「筒をかぶせるとなぜ消えるのだろうか」の問題は次の活動を誘発することになる。つ まり,空気中ではいつまでも燃えていたものが,筒をかぶせて消えたことから,いままで 意識していなかった空気が関係しているのではないかとの予想へ発展し,それを調べる実 験方法へと発展した。多様な実験方法に対応するために,教師が予め子どもの考えを予測 して準備しておき,子どもの要求があったときに提供できるようにしておく。 いくつかの実験の結果から,燃焼に関わる「きまり」を発見することができる。このき まりの発見で終わっては子どもの学ぶ喜びは半分しか満たされない。きまりを身辺の事象 に当てはめてみて,いままで理解できなかった事象や見過ごしていた事象が解明できたと きの喜びは大きい。そのために位置づけた教材が焼却炉である。空気の入口が下に,出口 が煙突になっている焼却炉は,「きまり」をうまく利用した物であることに気付いて納得 するのである。この時点では,灰のかき出し口という別の要素が入っていても,両方の役 目を十分に理解することができるのである。(3)子どもの追求過程にそった教材の位置づけ 指導案2を教材の位置づけと授業の流れがわかりやすいように,図示してみる。 (手旨三田各案) 問題 しばらくすると消えたのはなぜだろうか。 ○ 透明円筒 粘土 教材C 予想 A 空気がなくなった B 空気が入らない C 燃やす力がなくなった D もえかすが残った まず,授業の流れを単純化してみる。 これは,教師が授業の流れを構想しやす いということと子どもは学習の手順がわ かり,習慣化を図れること,理解しやす いというメリットがある。 指導案では前時に焼却炉を見せ,本時 の実験1と2のヒントにしているが,こ のような方法は,本時の子どもの発言を 引き出すための誘導実験であり,好まし くない。 実験1の事象から問題を作らせること ができる。問題に対して子どもは自分の 学習や生活の経験から,それぞれの予想 をたててくる。 調べ方 ふた .頓 燃えた わりばし
@風船
│ンプ
燃えた 燃えた し 底を ふさぐぐ 消えたしばらくして消えた消えた7肖えた 教材B 空気の出入りをよくしたら燃えた 空気の出入口をふさいだら消えた まとめ ・火は新しい空気を入れないと消 える ・火は空気の出入口がないとよく 燃えない応用
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ぬれた布を かぶせる皿…
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アルコール ランプのふたぎΩ
焼却炉 フライパンの火 教材A178
川 尻伸也
指導案2を簡略化して,教材とその位置づけがわかるようにした今案である。これを基 に,教材と子どもの意識の変化,それを促す教師の手だてを考えてみたい。 提示事象の筒をかぶせる前の,①の教師の発問で,「火は燃え続けるだろう。」 「火が 消えるだろう。」の二者択一の選択をしている。上が開いている円筒をかぶせてしばらく すると,火が消えることが不思議である。ランプと同じように燃え続けると思っていたこ とが逆の結果になったことで,子どもは,これまであまり意識していなかった物の燃え方 について,疑問をもつことになる。つまり,普通に燃えているろうそくに,上が開いてい る筒をかぶせただけで火が消えることが不思議なのである。 これで,子どもの心の中に矛盾や葛藤が生ずることになる。その矛盾や葛藤は「どうし て筒をかぶせただけで火が消えるのかな。」「筒の中には空気があるのに,なぜ火が消え たのかな。」というつぶやきとなる。教師がこの時点で,「なぜ,どうしてを使って問題 を作ってごらん。」 というだけで,子どもはつぶやきの言葉を問題として挙げてくる。 予想は問題ができると必然的に促される活動であるが,中には問題と並行して予想や実 験方法を考えている子もいる。空気が関係していることに気付き,それぞれの予想を出し 合う中で,既習経験から判断しておかしいものは予想から除外される。予想Aはその例で ある。空気は上が開いていても底のないものでも存在するという既習経験をもっている。 軌道修正を余儀なくされて新たな考えを取り入れなければならない。 次は予想を確かめるため.に実験方法を考えることになるが,予想の観点から実験方法が 変わることになる。Bの「空気が入らないから消えたのだろう。」という予想の子どもは, 空気を入れると燃え続けるか,筒の上から空気が入っていないかを確かめる実験方法を考 える。CやDの予想の子どもは空気が入らないから,「燃やす力がなくなった。」 「燃え かすが残った。」との考えから閉じた容器の中で火が消えるかを確かめる方法を考えてき た。 いくつかの方法が挙がるとそれを皆,実験しようと意欲を燃やす。それには,当然,協 力や実験の段取りが必要になる。必要に迫られるとそれが習慣になってくる。 ここで子どもが考えた方法を見てみると,提示教材をそのまま使った方法もある。また, 前述の問題把握の教材Cとして使えるものが見られる。言い替えれば,互換性のあるもの があるということである。そういう意味から,ここで出される子どもの考えを記録してお くことは貴重である。 実験結果を発表し合う場では,そこに共通する「きまり」を発見しようと,他の結果に 注目することになる。この時,簡潔な絵,図に記入された結果はわかりやすい。 小学校の理科の学習は「きまり」を証明するために実験・観察するのではなく,いくつ かの実験・観察をした結果から「きまり」を見つける帰納法的性格をもっている。 「きまり」を発見しただけで終わってしまっては,子どもの科学概念は拡大・深化され ないばかりか,他に転移する力ともならない。「きまり」を身辺の事象に当てはめてみる ことを通して,科学概念は再構成されていくものであろう。このことが広い視野に立った ものの見方,考え方ができることにつながるのであろう。 適用段階では演繹的な見方をすることになるが,自分の五感を使って発見した「きまり」 を当てはめてみることから,複数の要素を含んだものでも理解することができる。4.教材の位置づけを考慮した教材開発 (1)授業過程へ位置づける教材の開発 授業過程に位置づけた教材を,便宜的に具体物を教材A,子どもが操作するものを教材 B,簡略化した物を教材Cとすること,教材A,B, Cは,「きまり」を共に内包してい ることはさきに述べた。きまりを内包しているから,教材は教師の教材解釈でどこに位置 づけてもよいというものではなく,子どもの追求過程にそって位置づけられるべきもので あることは当然であろう。 それでは,それぞれの段階に位置つく教材は,どの様な教材であればよいか検討してみ たい。 ○問題をとらえる段階 子どもの発達段階を考慮して,中学年では,「おもしろそうだ,やってみたい。」とい う興味や関心を引き付けるもの,高学年は,これまでの科学的な知識にずれや矛盾を感じ るもの,知的好奇心を刺激するものを提示事象にするとよいようである。また,過去の学 習経験や生活経験を基にすると,ある程度の解決の見通しが立ち,自力で解決ができそう なものが望ましい。いずれもある程度の抵抗を感じるものが,子どもの追求意欲を刺激す る。 ここで位置づける教材Cは,子どもが問題をとらえやすくするために,不必要な要素を 捨象し,視点をはっきりさせることである。このような条件のものを問題提示とするが, それには,教師が事象を提示して問題をとらえさせる場合と,子どもが教材を操作して事 象から問題をとらえる場合とが考えられる。より興味をもつのは後者の方であるが,これ は問題となる事象が確実にとらえられる場合に限られるだろう。 指導案2が教師の問題提示で展開する例で,指導案1が児童に操作させたものである。 児童が操作したものは,ろうそくに火をつけて筒をかぶせたとき,下に隙間ができて火 が消えないグループがいくつかあり,教師が意図した筒をかぶせると火が消える現象を見 るのに時間がかかった。結局,教師が筒を粘土板に強く押し付けてやっと消えた。 このようになるのは,教師は空気を入れないというはつきりとした意図をもって提示実 験を見せることができるが,子どもはただ筒をかぶせるという行為だけであるからである。 このように提示事象から問題をとらえることが難しい場合は,子どもの興味よりも問題 をとらえやすくすることを優先すべきであろう。子どもの興味は提示事象の意外性や予想 を確かめる実験で満たされることになるからである。 子どもがとらえる問題とは,提示事象を見たときにつぶやく,「どうして∼すると∼に なるのだろうか。」 「なぜ∼したら∼になるのだろうか。」であって,教師が指示する 「きょうは○○について調べましょう。」ではないはずである。 教材が有効に働くには,教材そのものの価値とそれに付随した適切な発問が欠かせない。 問題を発見した段階では「どうしてとかなぜを使って問題を作ってごらん。」は,基本的 な発問といえるだろう。学習方法になれてくると,このような発問は不用となり,提示事 象を見ただけで問題をとらえ,自分なりの問題を作ることができるようになる。
180 川 尻伸 也 ○予想をたてる段階 (因果関係 類的関係) それぞれの子どもが問題をとらえると,当然,解決のための手順として次は予想をして くる。このときは特別に教材は必要としないが,子どもはそれぞれ,先行経験を想起し, これを手がかりに予想をたててくる。子どもの頭の中には教材や類似の事象等が浮かびそ れを根拠に予想を発表する。教師はこれに備えて,子どもの先行経験を調べ,場合によっ ては,子どもの予想の根拠になる教材(絵,図,具体物)を用意することが必要であろう。 子どものもつ科学概念を系統づけるためにも必要な場合がある。 予想が相反する場合があるが,それが授業の展開を面白くするし,子どもは学習の必要 性を感じてくる。このために教師が意図的にそのような場を作ることもある。 ○検証する段階 基本的な実験方法は教科書に挙げられているから,子どもがその方法を挙げてくること が考えられる。さらに,この一つの方法だけで「きまり」を見つけることができる。 だから教師は教科書の方法だけを準備しておけばよい,という考えも成り立つ。しかし, この段階が子どもの創造力が最も発揮されるところであることを考えると,ただ与えられ た教材を無批判に子どもに与えることは控えたいものである3。 「子どもが考えた方法はできるだけ保証する。」という態度で臨めば,子どもは多くの 方法を考え出すことができる。それを出し合う(小黒板,西洋紙記録)ことによって,同 一のもの,類似のものが整理され,自分たちの知識や技能で解決できるもの,子どもにとっ て面白そうなものが残る。さらに,限られた時間内で実験観察をするためには,その順序 を考えなければならない。そのため子どもは,グループで協力し,手際のよい実験観察の 順序を決めることができるようになる。 子どもが考えた方法から,この時期の子どもがどの様な考えをもっているのかが理解で きる。収集しておけば貴重なデータとなって,その学年だけでなく前後の学年の指導に役 立てることができる。この段階では教師が教えるという立場ではなく,子どもから学ぶと いう態度で臨めば,多くの貴重な理科教材の資料が収集できる事になる。 この段階では逆に,子どもに考えさせるのではなく,基本的な事項を教師が教えなけれ ばならない実験や観察の方法がある。例えば,理科室に保管している教具の中で次のよう なものを初めて使用するときである。温度計やメスシリンダー等の計測器類,アルコール ランプや鉄製三脚等の加熱器具類,ルーペや顕微鏡等の観察器具類,電源装置や電流計等 の器具類,酸素や二酸化炭素の捕集装置類,石灰水やリトマス紙等の指示薬の使い方など である。 ○概念化の段階(きまり) 与えられた時間の中でいくつかの実験をして,結果を発表しあい,その結果を総合して 「きまり」を見つけることができる。その実験が結果として残っていれば,それを示しな がら説明ができる。したがって,この過程に位置つく教材は検証段階の結果ということに なる。また,黒板には,子どもが実験方法として挙げた図があり,それに書き込みながら 結果を発表する。この実験方法図(実験図)は検証する段階と概念化の段階の教材という ことになる。
○適用化の段階(きまりの応用) きまりを発見した子どもは,そのきまりを身辺の事象に当てはめてみて,これまでもっ ていた科学概念を組替えたり膨らませたりする。子どもが発見するであろう適用例は前もっ て準備しておくことが望ましいが,すべて実物で示すことができない場合もある。従って, この段階に位置つく教材は適用事例の実物または写真,VTR,説明図等である。 (2)大学における教材開発研究 どの段階にどのような教材を位置づければよいかについては,中等理科教育IIで実際に 学生が教材を開発し,生徒役の学生を前にして,いわゆるマイクロティーチングをおこなっ て研究している。そこでは教材価値の評価とともにそれに付随する発問についても検討さ れている。教師の授業計画と子どもの出方が違うときの教師の判断,意志決定等が即時的 に要求されて対応を迫られている。特に導入部分が授業の展開の方向を決めるという考え からこの部分に力を入れている。 これらは,水越敏行氏の「いま教育で何が問われているか」日本教育方法学会19回大会 での二つの提案を受けた形で実践されてい都。 客観的な立場からこの授業を観察できる聴講生は,この授業について次のように述べて いる。 S5:教壇に立つ,授業を始める,生徒とコミュニケーションを取る……と15分の導入部 だけであっても,教師志望の学生にとっては現場にいく前に,本授業のような経験をもつ ことは,とても有意義だと思われる。指導案作成と並行しての教材研究を実際にする,と いう点でも貴重であるが,やはり一人で教壇に立つときの自己の精神的状況を知るという 点で今後の役に立つのではないだろうか。 (3)子どもの実態に応じた教材開発 上記のような大学での授業を通じて,教科専門の内容をふまえ教材の位置づけを考えな がらの教材開発は,現場での指導に直接結び付く方法であり,実践的な能力を培う上で適 切な取り組みだと思う。限られた時間内に一人が担当する部分は少ないが,教材開発を現 場で実践するための方法を示したことは,実践を重ねながら研究を深めるために有効には たらくことであろう。 教職に就いた現場では,毎日の授業が研究となるはずである。特に,子どもの考え方が 発達段階によって違ってくることを考えると,教師の一方的な教材解釈に基づく教材開発 では子どもの理解が得られない場合が出てくる。このようなとき,教師が教えるという考 えから子どもから学ぶという考えへ発想を転換していくことがよいのではないだろうか。 特に担当する学年が初めての場合には,このことは大切であろう。 ある事柄に対する学年の特徴的な考えは,記録・収集しておくことによって,二時の学 習や他学年の学習に生かすことができる。 この考え方は同じ学年の子どもは,同じことを学習してきたから,同じ様な考えをもち, 同じように理解するという,一見,無茶な考えのようであるが,類似する考えをもってい ることは確かである。これは附属小学校や郡部の子どもたちも筆者が飛び込みで授業した,
182 川 尻 伸 也 離島の子どもたちも同じ的な考えをもっていたことから,どこの学校の子どもの考えでも 貴重な記録になることは間違いないだろうと思うのである。 子どもの考えを貰うためには,教師がそれなりの努力をしないと,子どものよい面は出 てこないのはもちろんである。かといって,毎時間の指導案を書き続けることはなかなか できない。そこでこれに変わるものとして略案がある。子どもの考えを取り入れた教材開 発と授業展開を考慮した記録・収集の仕方として,177頁のような略案形式にまとめて蓄 積していく方法があろう。また,最近では,パソコンとイメージスキャナーを利用して保 存し,必要に応じてデータを呼び出したり累加記録したりする方法もある。 5.今後の課題 子どもの思考過程にそった教材の開発とその位置づけについて一つの例を示した。 これは教育実習生から現場の教師まで実践できる方法であるが,子どもの出方に応じて 柔軟に対応するためには,子どもの追求の方法にそった教材を開発,選定することが必要 であろう。また,逆に教材そのものがもつ子どもの追求の方向性についてもデータを収集 することが必要であろう。いずれも授業の形式が変わっても,子どもと教師を媒介する教 材には変わりはない。指導要領が改訂されて,新しい教科内容が示され実践されている現 在,早い段階で教師は授業の実践と並行して,これらの研究を重ねていかなければならな い。教師教育の場(大学,教育センター,新任研修等)でも実践的研究を推進するための 手だてを講じなければならないだろう。 おわりに この小論をまとめるに当たり鳴門教育大学の八田昭平教授及び本学部理科教育の橋本健 夫教授には助言と方向性を与えていただいた。理科教育のゼミの学生諸君には多くの示唆 に富む意見をいただいた。特に,観察記録,実習記録,中等理科教育IIの授業の感想等普 段は各担当者以外の目に触れないような貴重な記録を提供していただき,講i義,実習,教 育実習,事後指導に至る一連の過程を通して教師教育が進められることの重要さを再認識 することができた。また,面接では,文面に現れない細かい部分について知ることができ た。多忙な時期にご教授とご協力をいただいたことに謝意を申し上げたい。 註 1.授業改革事典1 授業の理論P309∼311編集代表 東 洋 第一法規 1982 2.重松四号「教育哲学の新生」P58 上田 薫 編 黎明書房 1964 わたくしは教材に三つの種類ないし段階を区別したい。その一つは事実そのものである。 その二つは事実そのものの現在における最高の把握ないし叙述である。その三は被教育者 のために簡約し変形させたところの事実の把握ないし叙述である。この三つのものは教育 者と被教育者との媒介物になるなり方が違うという意味で三種であるが,結局第一の事実
そのものを究めさせる方向に働いていくという意味では三つの段階といってもいい。 3.八田昭平「子どもの思考と社会科指導」P129 社会科の初志をつらぬく会著 明治図書 1967 “与えられた教材”というめは,教材について無自覚であり,無批判であることをいう のであり,結局は,無自覚,無比判である態度を子どもたちに養っているのであるが,あ る種の勢力がそういう単なる受容者である教師と子どもをむしろ期待しているとしても, 教師はまずここから脱却しなければならないだろう。 4.水越敏行「いま教育で何が問われているか」日本教育方法学会19回大会での提案 P188∼189 日本教育方法学会編 1984 今日の教師教育のかかえる問題点は次の2点からとらえることができる。まず第一にカ リキュラムの問題である。現在教員養成大学・学部カリキュラムは,「学問」のためとい うより,もっぱら教員免許規程を満たすのに必要な科目を基盤として構成されている。こ うした中で,専門科目に最新の学問領域の成果を導入することが大変困難になっている。 このことに起因して,教職に関する専門科目,教科教育法,教材研究の内実が乏しいもの になっている。 (中略) 第二はマイクロティーチングの問題である。ともすると,狭い意味での教授スキルを教 え込むことだけに陥りがちである。そこでは教師が「この場」でどうしたらよいかという 意志決定についての研究は十分に教えきれないし,教育内容からはなれた研究になりやす い。これでは教師教育において何より大切な,内容研究,教材研究が軽視されることにな る。 参考文献 学校改善実践全集 子どもに根ざす教材開発 小泉秀夫編著 ぎょうせい 講座現代教育学5 現代教授学 吉本均編著 福村出版株式会社 教育叢書6 小学校教材論 授業学研究会 長田久男 他 教育出版センター 授業改革事典1 授業改革事典2 授業改革事典3 新教育の事典 授業の理論 授業の設計 授業の実践 編集代表 編集代表 編集代表 編集代表 東 洋 東 洋 東 洋 下中邦彦 第一法規 第一法規 第一法規 平凡社 子どもの思考と社会科指導 社会科の初志をつらぬく会著 明治図書 いま授業で何が問われているか 教育方法13 日本教育方法学会編 明治図書 新しい授業の条件と方法 種田俊夫 編著 ぎょうせいP324 P328 教材と教具の理論 内村敏夫 著 教員養成を考える 小林哲也編 勤草書房 教育哲学の新生 上田 薫 編 黎明書房 1986 1980 1986 1982 1982 1982 1979 ユ967 1984 1977 1978 1982 1964