業務実績紹介-濱坂電機㈱-制御分野
本文書は弊社の制御分野業務実績を紹介するものです。内容
1. 生産指示・ポカヨケシステム ... 3 1-1 部品ピックアップ支援システム(1000 間口、3500 種類対応のポカヨケ棚) ... 3 1-2.テレビを用いた電光表示盤設置工事 ... 4 1-3.EOLP 設備 ... 5 2.制御装置・制御盤・操作箱 ... 6 2-1.ECU データ書込装置 ... 6 2-2.電光表示盤と信号機の設置 ... 7 2-3 車両座席組み立てライン-組立コンベア制御 ... 8 2-4.ISO-9141 変換ケーブルの開発 (KWP-2000) ... 9 2-5.ネットワーク呼出装置 ... 11 3.計測装置・データ収集 ... 12 3-1.QR コードラベル発行システム ... 12 3-2.テープ幅の自動計測集計、ロギング装置 ... 13 3-3.塗装工場ブース排気消臭剤塗布装置 気象観測装置増設... 15 3-4.コンプレッサーテストベンチの製作 ... 16 4.省エネ工事 ... 17 4-1.換気ファン騒音低減、省エネ工事 ... 17 4-2.デマンド監視装置の納入 ... 184-3.中熱工場換気ファンインバータ化 ... 19 5.ソフトウェア ... 22 5-1.QR コードラベル発行ソフトウェア ... 22 5-2.電波時計を使った PC の時刻同期プログラム開発 ... 23 6.問題解決・トラブルシューティング ... 24 6-1. TCP/IP 通信エラーの調査と対策 ... 24 6-2.シャープサテライトネット通信エラー解析、対策 ... 25 6-3.モーターテスター1 による 3 相誘導電動機の劣化診断 ... 26 6-4.データ表示抜け不具合の調査と対策 ... 27 7.設備やソフトウェア更新・延命化 ... 28 7-1.WindowsOS 更新による設備監視システムの延命化工事 ... 28 7-2.壊れたコンピュータのソフト的な修復・復元 ... 29 7-3.廃水処理設備電気計装設備更新 ... 30
1. 生産指示・ポカヨケシステム
1-1 部品ピックアップ支援システム(1000 間口、3500 種類対応のポカヨケ
棚)
概要・課題・問題 お客さまより 300 間口で 1000 種類以上のパタ ーンに対応したポカヨケ部品棚の製作依頼が あった。従来技術である PLC でしくみの構築 を行うと将来拡張性が困難になることや 1000 種類に対応するには PLC のメモリー不足で実 現出来ない恐れがあった。そこで、コンピュー タと PLC を組み合わせたハイブリッドシステム を提案し、構築した。 しくみ 型式に応じた部品を間違い無く取り出し籠に 入れることを支援するシステム。(いわゆる部品 棚や誤棚と呼ばれる商品)データは上位シス テムから定期的に構内モデムで送られてくる。装置はそれから型式を抽出し、対応した部品型式の 棚のランプを点灯させる。次に作業者がランプ点灯した棚より部品を取り出し、取り出し完了ボタン を押すとランプが消灯し、誤り無く部品を集めることが出来る。利用可能な間口のパターンは 3500 種類に対応し、間口の数は最大 1000 間口に対応。 適用技術・使用部品: TCP‐IP、UDP、Winodws、LabVIEW6 WAGO リモート I/O 750-342 結果・効果 当初計画では 1000 種類だったが、運用が始まると徐々に対応可能な種類の追加要求があり、最 終的には 3500 種類に対応するように仕様変更となった。しかし、コンピュータを用いたことにより、 簡単にこれに対応が出来た。(図面番号:S5161)1-2.テレビを用いた電光表示盤設置工事
概要 工場内生産状況を表 示する電光表示盤を ローコストに実現する 為に 32 型テレビ画面 上にコンピューター から電光表示するソ フトウェアを開発し納 入、施工した。電子ア ンドン-TV3 台 概要・課題・問題 お客様より工場の空 スペースの問題から ライン形状は直線で はなく、コの字形のラ インとなっているライ ンにアンドンを設置したい要望を受けた。大きなアンドンを 1 つだけ作る予算はあったが現場環境 を考慮すると1台のアンドンでは表示エリアが限定されてアンドンの目的を達しない。しかし、複数 アンドンを設置するほどの予算は無かった。そこで、市販品の 32 インチ液晶テレビにアンドン表示 することを考えた。考え方によってはテレビは市販品のリーズナブルな表示器と言える。コンピュー タを使ってその画面をテレビに表示することにより圧倒的なコストダウンをはかり 3 個所に電子アン ドンとしてテレビを設置した。 適用技術・使用部品 Windows LabVIEW6.1 結果・効果 32 インチと言う画面サイズはそれほど大きい画面ではないが画面表示上の工夫や分散配置の効 果により当初計画どおりの性能と目的を果たした。(図面番号 S5314)概要 世の中の多品種生産・混流生産方 式の増加の流れに従いエンジンを 制御するコンピュータ(ECU)のプロ グラム書込みを生産ライン末端に て行う設備改造を行った事例の紹 介。 概要・課題・問題 トラックの製造業界も多品種をひと つの生産ライン上に混ぜて生産す る混流生産方式に変わり、それに つれてエンジンを制御する ECU(エ ンジンコントロールユニット)と呼ば れる車両制御用コンピュータを 1 台 毎に車種や仕様に合わせてラインへ投入する必要が生じてきた。 しかし、1 台毎に異なる内容の ECU をラインへ投入する場合に事前に仕様毎に異なる ECU を準備、 保管して間違いなくラインへ同期して投入することは在庫増加、取り付け間違いの防止、短納期化 への対応と言う面で不利でありコスト増を招く可能性が高い。
そこで、EOLP(End Of Line Programming)と呼ばれる生産方式の導入が考え出された。これは、 ECU のハードウェアは同じ仕様のものをラインへ投入し、ラインの最終工程で ECU へソフトウェアを 書込み個々の仕様の違いに対応すると言う考え方である。
課題
ECU への通信方式が Keyword Protocol 2000(KWP-2000)と呼ばれる送信ラインと受信ラインが同 一ケーブル(ISO-9141)を使用する自動車業界特有の通信方式を用いて通信する必要があること。 (但し、国際規格になっている)その規格による通信は社内では初めての経験となること。複数の生 産ラインにかかわる規模の大きな開発、設計、施工となる課題があった。また、時期的にも排ガス規 制対策の為にエンジンインジェクタ噴射量を細かく調整する為に 1 気筒毎にそのデータを QR コー ドより読取り、同じく QR ラベルを発行する必要性があるなどエンジン制御への新たな技術適用が 行われた。 適用技術・使用部品
FreeBSD Ver4.6 、Oracle Database 、JDBC、PostgreSQL、Java、LabVIEW 6.1、KWP-2000 QR コード、JW33CUH1
結果・効果
設備は当初の目的を達成し生産を続けている。納入以降、細かな仕様追加が行われて現在に至 っている。(図面番号:S5096 ,S5135 ,S5258 ,S5163 ,S5172 ,S5165 ,S5164 ,S5359 ,S5355 ,S5410 ,S5591 ,S5096 ,S5135 ,S5830 ,S5092 ,S5093 ,S5094 ,S5095 ,S5134 ,S5605 ,S5100 ,S5110 ,S5836)
2.制御装置・制御盤・操作箱
2-1.ECU データ書込装置
概要 エンジン制御コンピュータ(ECU)へ KWP2000 プロトコルを使い制御データを書 込む装置。制御データは 2 次元コード(QR Code)が印刷されたラベルから 2 次元コード スキャナーを使いデータを読み取る。読み取 ったデータを ECU へ書込む装置を開発し た。 概要・課題・問題 ECU へのデータ書込みはミリ秒の時間精度 で制御をしなければデータ読み書きは不可 能である。PLC で実行すると非標準通信速 度と厳密な制御は出来ない。 適用技術・使用部品 KWP2000 ,LabVIEW6 結果・効果 組み込み用マイクロチップ等では開発コストが膨大になる恐れがありリーズナブルなコストでの開発 は難しかった。本案件ではこれらの課題をコンピュータの高精度制御により実現出来た。(図面番 号: S5249 ,S5163)2-2.電光表示盤と信号機の設置
概要 自動車会社に設置されたテストコースの利用用途と利用時間帯をドットマトリックス表示器により表 示する制御表示盤と信号機(信号灯) を設置しました。 課題・問題 ある日、お客様よりテストコース内に設 置されたテストコース運用掲示制御盤 が老朽化したのでこれを更新する相談 を受けた。単純に既設設備と同じ仕様 で更新する案も考えられたが、将来の 運用を柔軟にしたい意向があり文字を 表示可能な制御盤とする仕様となった。 問題となるのは直射日光下で判別可能 な文字を表示するにはかなり光量がな いと文字判別出来ない問題があります。 適用技術・使用部品 パトライト社製ドットマトリックス表示器、 型式:VM96A-108TL、8 文字、赤、黄、 緑 3色タイプ LED 信号灯 直径 300mm LED 式 結果・効果 屋外と言う条件で表示器の選定が 難しかったが実用に絶えうる柔軟な 運用表示盤の設置が出来ました。 図面番号(S5546)2-3 車両座席組み立てライン-組立コンベア制御
概要・課題・問題 現在製造されている車のシートは車が作られた当時からは想 像も出来ないぐらいに様々な安全対策や快適さの追求がなされて おり想像以上に複雑な製品となっている。特に安全面の追及は人 を乗せて運ぶものであるので確実な製品に仕上げることを求めら れる。例えば、現在大半のシートには人の重さを感じるセンサーや シートベルトが入っているか判断するセンサーなど入っている。ま た、モーターが内蔵されシートの傾きや前後位置調整なども電動 モーターとスイッチ、レバーなどにより自動的に移動して調整可能 になっているものもある。また、製品の種類が非常に多く、極端に 言えば1台、1台分毎に仕様が異なる製品が1つのラインに混在し て流れる「混流生産方式」となっている。この理由により作業者は 目の前の製品仕様がどのようなものかを瞬時に知りたいニーズがある。 このようなシート製造ラインと検 査を行うラインを短期間にかつ、 費用対効果の高い設備として納 入することが求められた。 適用技術・使用部品MELSEC CPU25H, UDP ブロード キャスト通信、Wake up On Lan に よる PC 自動起動、VNC による PC リモート操作, キーエンス RFID, FL-net 通信による PLC 間通信 , ファイルベースによるポカヨケデ ータ管理 (No Database !!) ,500 車種以上の多品種生産を可能と するデータ管理技術、
LabVIEW6 ,Visual Basic 5、 結果・効果
大変時間と労力を投入して完成し た。製造ラインの最大能力は1日 あたり 600 台分以上の生産を行っ ている。(図面番号 S5653)
2-4.ISO-9141 変換ケーブルの開発 (KWP-2000)
通信変換ケーブルを自社内開発した事例(プリント板設計した事例) 概要・課題・問題 従来、PC と ECU 間の通信ケ ーブルは Ser2K(サーツーケ ー)と呼ばれるドイツ Vector 社 のケーブルを使用していた。し かし、以下の問題があった。 1).一般には販売されていない 商品で入手困難。(従来は顧 客殿からの支給品)なので ECU 対象の通信関係の仕事 を当社にて単独で行うことが出 来なかった。 2).同等品として Panasonic 社 製の製品があるが、DC12V で は使えない。また通信速度上限が 10.4kbps までなので ECU 書込み 時は使えない。(38.4kbps の通信 速度が使われる為)納期が約 1 ヶ 月と遅いなどの問題があった。 3).車両に取り付けられる ECU の 個数が増え、通信ラインである K-LINE の電圧が低い状態が生じ てきて従来品では通信出来ない 問題点が生じてきたので対策が必 要となって来た。 これらの背景により K-LINE の 1 と 0 を従来品より変更した改良版の通信ケーブ ル(ISO-9141 ケーブル)を開発する必要があ った。 適用技術・使用部品 アナログ・デジタル設計技術 プリント板設計技術 (Eagle v5.7) 結果・効果 1).従来品(ser2K ケーブル)では対応出来な い(通信出来ない)問題の解決が出来た。 2).即納で顧客へ製品提供出来るようになった。 3).外部に依存せず K-LINE の通信ケーブルを使用出来る環境になった。
概要 複数の場所から呼出表示を行う装置の 開発と設置 課題・問題 工場内において欠落している部品や問 題点の連絡など連絡を取り合う必要な状 況は多い。ひとつの工場内であれば配 線工事も容易であるが、離れた工場間と もなると配線距離の関係もありコスト的に 実現が難しくなる。工場間の距離が遠くなればなるほど電線を引くコストが膨大になるためである。 この問題を解決する為に既にインフラの整備された社内 LAN を利用する案を提案した。工場間に は既に社内 LAN が整備されているのでそこまでの配線ケーブルと通信装置があれば良い。また、 配線としてはイーサーネットによる方法を採用した。メーカー固有の通信方式では社内 LAN は使 えないがイーサーネット+TCP-IP 通信方式であれば将来追加したい場合でも容易に機器追加容 易である。 適用技術・使用部品 TCP-IP 利用のネットワーク I/O 装置 ADAM-6051,OPC サーバー技術 Advantech PCLS-OPC/MTP30,modbus/TCP 通信,開発環境: LabVIEW 6.1J 結果・効果 1).従来のメーカー固有の通信方式を使う場合に比較し て約 1/10 以下のコストで実現出来た。 2).将来的にも拡張容易なシステムの納入が出来た。 (図面番号:S6056)
3.計測装置・データ収集
3-1.QR コードラベル発行システム
概要 エンジンのインジェクタ上に印刷された 2 次元コード(QR code)を読取りデータを再構成した後、再 び 2 次元コードの印刷されたラベルを印刷するシステム。印刷時に印刷内容はデータベースに保 管される。 課題・問題 お客様よりエンジンのインジェクタ上に印刷されたインジェクタ噴射量補正値が埋め込まれた QR コ ードを読取り、データを 10 年間保存したいとの要望があった。通常の PLC でこのような仕組みを実 現するには余りにもデータ量が多い。また、コンピュータで1データを1ファイルに保存するとあとか らデータ検索が極めて困難になる。これらの問題をうまく解決する為にデータベースを使うことにし た。 適用技術・使用部品 Windows,MySQL データベース,QR コードラベル専用プリンター MR-410e,LabVIEW6,Standby disk 結果・効果 データベースは ORALCE などを使うことも考えたがコスト高である。保守費用を考えるとメリットは薄 かった。そこで、オープンソースである MySQL を使いシステム構築したところ、費用対効果とデータ 検索性の優れたデータ保存、検索のしくみを実現出来た。 本システムは国内に 2 式納入したが、後日、上海にも中国語版を納入した。(図面番号: S5096,S5135,S5258(上海向け))概要 コンピュータバックアップ用大容量テ ープ製造ラインの検査用として、レー ザー光線を用いた測定器により 10mm 近辺のテープ幅をミクロン単位 で自動計測し、統計処理、記録、保 存する装置を開発した。 課題・問題 お客様よりコンピュータバックアップ 用大容量テープ製造ラインの検査 用として、レーザー光線を用いた 測定器により 10mm 近辺のテープ 幅をミクロン単位で自動計測しデ ータ保存するシステムの開発要請 があった。テープは幅約 1m のもの を 50 本に裂いて規定幅の誤差範 囲内にあることを確認する品質管 理を行っている。テープは 50 本あ り、全数を手早く検査する必要が あった。またデータはエクセルファ イルへ保存することを求められ た。 計測器はキーエンスのレーザ ー測長器を使用した。これは 1 ミク ロン以下も高精度に測定可能なも のである。課題は高速計測と高精 度計測である。計測は遅くとも 5 分間以内に全数 50 本を次々に計測する必要があり1本あたり 5 回計測する、そして 1 本あたりの計測時間はほぼ1秒以内で次のテープの中心へ高精度位置決め 移動させる必要がある。 適用技術・使用部品 オムロン PLC 、CJ1M-CPU13、オムロン、位置決めカード NC213、キーエンス、レーザー測長器 LS-7500、LabVIEW6.1
結果・効果 高速計測が必要だったので位置決めは PLC と PLC の位置決めカードを使用した。データはコンピ ュータ上の専用計測ソフトウェアを開発した。計測に要する時間が極めて短いので計測ドライバー も自前開発を行って顧客殿要求を満たす製品を完成させた。1 本の計測時間はわずか 10ms で完 了する。後日、2 号機も納入。本装置の納入先は世界で有数のテープ製造メーカーである。(図面 番号: S5469、S5589)
概要 塗装関係の工場では薬品の臭 いが周囲住民に影響を与えるの で消臭対策を行う場合がある。 この事例では風向きと強さを測 定して消臭制御した事例を紹介 する。 課題・問題 ---工事前の状況(お客様よ り)---工事前は、工場の周辺住 人からの異臭苦情対策として 稼働中は常に消臭剤を最大に 排気へ散布していた。しかし、常 に最大限に消臭剤を散布しなく ともよいことが分かった。つまり、 異臭有りの排気が向かっても問 題ない方向があることが分かった。 ---濱坂電機が行った改造工事--- 排気がどの方向へ向かうかは気象条件が関係していることから、気象データの収集と気象条件に 基づき消臭剤の散布量を変更でき るように改造を行った。 また、問題発生時に顧客殿が迅速 に対応およびそれ以後の対策が 立てられるように、気象データの記 録を行えるように改造を行った。 適用技術・使用部品 (1)[Vaisala] ウェザートランスミッタ ー(気象センサ) WXT520 (2)[三菱電機] 高速データロガー ユニット QD81DL96 結果・効果 納入直後)では気象データに基づ く消臭剤散布量の変更は行わず、気象データの記録・収集に留まっている。 データが整い次第、運用を開始するとのことであった。(図面番号: HS-S5910)
3-4.コンプレッサーテストベンチの製作
概要 工場内のエアーツール(締め付け工具など)は圧縮空気 により駆動されることが多い。この圧縮空気をつくるのがコ ンプレッサーと呼ばれる装置である。ここでは、この心臓 部である空気圧縮部の性能検証を行う装置のテスト装置、 すなわちテストベンチを製作した事例を紹介する。 課題・問題 多数のバルブや計測装置の統合化、振動を抑えたモー ターの選定や組み立て、PLC と PC のハイブリッド構成、 精密な空気流量の計測手法、品質確保の手法。 適用技術・使用部品 総合的な計装技術、PLC, LabVIEW ,品質管理、ネット ワーク技術 結果・効果 水量の変動幅を抑える為に電磁流量計の検出特性に問 題があることが分かり、流量計の交換など問題解決に苦 労したが最終的にはうまく動作し、試験装置として稼働に こぎつけた。運転してみると全自動の評価装置であること の良さが得られた。作業者は起動ボタンを押したら試験 完了まで装置につきっきりにならなくて済むためである。 この時間は 30 分程度とかなり長い時間である。(図面番 号:S6518)4.省エネ工事
4-1.換気ファン騒音低減、省エネ工事
概要 印刷会社の屋上に設置された 11kW のモーターの起動騒音低減と省エネ対策 の為にスターデルタ方式ではないモーター起動方法を適用、また、インバータ と PI コントローラーにより省エネルギー運転を実現した。 課題・問題 お客様より建物の屋上に設置した換気ファンの起動時騒音が大きいこと、省エ ネしたいことなどの要望を受け設備の費用対効果を最大限にしてモーター駆 動系を設備更新したい要望が出された。しかし、単純にインバータ駆動への更 新は屋外なので制御盤の冷却コストの問題や、あらたに大きな制御盤を設置 するには設置場所の制限やコストの問題があり、計画に困難な点があった。 そこで、モーター起動方法を一部インバータに更新し、大半のモー ターをスマートコントローラー(SMC)と呼ばれるモーター1次電圧制 御方式の制御装置に更新する提案を行った。また、制御盤を低コス トに冷却する為に電子冷却ではなく水冷方式にすることの提案や制 御盤の製作は 1 面だけにして既存の盤内に SMC を収納する工夫を 提案した。 適用技術・使用部品 ロックウェル、スマートモーターコントローラー SMC-3,山武 PI コン トーローラー SDC25,富士電機インバーター FRENIC 5000G11S/P11S,計装ループ制御技術 結果・効果 当初計画を達成し、使用決定後に判明した換気空気圧の抑制対策 も含め目的を満たす制御盤設置、装置運用が出来た。(図面番号: S5498 )4-2.デマンド監視装置の納入
概要 自動車会社内に設置された 6.6kV 高圧配電盤のデマンド制御の為にデマンド制御装置を納入。 課題・問題 お客様より 6600V 高圧受電設備の受電電力が夏場になるとオーバーしそうなのでデマンド制御を 行いたい旨要望が出されたのでこれに対応した。 適用技術・使用部品 デマンド制御,タケモトデ ンキ(株) デマンドコント ローラー CSA-92A 結果・効果 比較的低コストで十分な 機器を用いて分かりやす いしくみが構築出来た。 (図面番号:S5576)4-3.中熱工場換気ファンインバータ化
概要・課題・問題 ある日、お客様より電話があり、現在商用直入れ起動している 2.2kW の換気ファンをインバータ駆 動化したい依頼があった。設置場所は中熱工場と呼ばれる大きな工業炉が部品の焼き入れの為 に 24 時間運転している工場である。現場の作業環境は真夏の場合で換気無しの場合 50℃あるい はそれ以上に気温が上昇する為に換気ファン無しでの運転は考えられない。しかし、商用運転直 入れで運転すると 18 台の換気ファンが発する風切り音は耐えがたいことや夏場以外の季節には省 エネに反する不必要な運転を行なっていた。 そこで、インバータ化す ることになったが、インバ ータ化を行う際に問題と なる課題や制約条件は 以下の点である。 1).吸気と排気のバラン スが崩れると建物が差 圧により壁がゆがむので 建物内外の差圧を極端 に崩さないように注意が 必要なこと。 2).常時インバータ全て が運転した状態で最低 周波数の運転を行う状 況になると(例えば冬場 の場合など)インバータとモーターの損失が無視出来なくなる。特にこの事例のように 18 台ものファ ンを運転する場合にはかなりの損失になってしまう。平均的なインバータの場合、インバータ運転 周波数に無関係に定格出力の 4%から 8%程度の損失があり、モーター単体でも 2.2kW 近辺のモー ターの場合 8%から 15%以上の損失がある。両者の損失を合計すると概ね 12%から 23%程度の損失 が発生してしまう。低速領域の場合、運転消費電力と損失が半々と言う状況になりかねない。そこ で、このような状態を避けるためにはなるべく少ない運転台数で高い周波数領域で運転することに より損失を最小化する運転が望ましい。 3).工業炉が要求する最低運転台数以上の運転を守ること。酸欠防止の観点からも重要。 4).騒音低減の為にファンの回転周波数を最大周波数から僅かに低い周波数(定格周波数の-5% から-10%)を上限とする上限周波数制限することにより騒音は-6dB となりかなりの効果が期待出来 る。これを実現したい。5).換気が 100%であれば室内温度と外気温の差は 0℃になり理想的である。しかし、その為に必要 となる換気量は極めて大きくなり設備容量がかなりのものとなってしまう。そこで、外気と室内温度が 数℃以内になる設計とすることにより効率的な設備容量とすることが可能となる。温度差が小さい 場合でも通常の PI ループ制御では温度差を 0 にすべく最大出力で運転してしまうが、温度差が 数℃以内に収まる場合にはインバータ周波数の上限リミットをかけて不要な換気を行わない工夫 が必要。 適用技術・使用部品 PI ループ制御とループ制御出力の飽和検出による運転台数制御技術 インバータ 富士電機 AC200V , 2.2kW 用インバータ, FRN2.2C1S-2J 温度調節計 山武ハネウェル SDC35 シリーズ, C35TDDUA1000 測温抵抗体 Pt100, チノー、R030-3,PLC シャープ, JW22CUH 効果検証用 USB 温度計測モジュール, Lascar 社 ,EL-USB-1 結果・効果 見方によっては異論が出るかもしれないが、VA(Value Analsys)を行い、インバータが壊れた際の商 用運転コンタクタの省略による大幅なコストダウンが出来た。(但し、直ぐに交換可能とするように制 御盤内に実装予備品を設置する対策を提案し実行)商用切替回路を実装すると制御盤サイズは 3 倍以上、コストは 4 倍以上になることが想定された。 また、温度調節計によるループ制御とインバータをグループに分けてグループ単位にて運転や停 止を行う運転台数最小化の実現を行い運転損失を最小化して当初計画の意図を満足する運転が 実現出来た。現場の作業者にとってはなるべく快適な環境となり、かつ、気温が低い時に騒音を低 減しつつ、不必要に換気してしまう既存の問題点を解決出来た。本手法は多くの換気をテーマと する事例で応用が可能であり、効果が期待出来る。本設備は現在も省エネ効果の検証を積み重 ねつつ快調に運転している。(図面番号:S5778)
5.ソフトウェア
5-1.QR コードラベル発行ソフトウェア
概要 Windows 上で QR コードを含んだデータファイルを作成するソフトウェアの開発 課題・問題 お客様より ECU に貼り付ける QR ラベルが製品から脱落した場合や紛失した場合に QR ラベルを 急いで送りたいがどうすればよいかの相談を受けた。実際にデータからラベルを再印字すると輸送 時間がかかってしまい緊急対応に間に合わない。 そこで、データを HTML ファイルに変換してメールで遠方に送り、そこで HTML ファイルを印刷して QR ラベルを発行することにより緊急対応を可能とする手法を提案した。 本ソフトウェアはデータファイルを読取り、そのデ ータから 2 次元コード(QR code)を生成し、通常の Windows プリンターで打ち出せる HTML ファイル を作成します。 適用技術・使用部品 開発環境:LabVIEW6 使用した OCX:QRmaker Pro 結果・効果 遠く離れた海外であってもメールでファイルを送 れば QR ラベル印字出来るメリットは即応性と言う 点で優れている。また、QR コード印字専用プリン ターは高価なことから普通のプリンターで印字出 来ることはメリットが大きい。(図面番号:S5172) ^5-2.電波時計を使った PC の時刻同期プログラム開発
概要 自動車会社に設置されたコンピュータ内部時計を正確な時刻に修正するプログラム開発を行いました。 電波時計(型式 JST-2000)が検出した正確な時刻を元にデータ管理を行うコンピュータの内部時計 を検出時刻に合わせます。 課題・問題 ある日、お客様よりコンピュータ内部の時刻を正確に会わせたいと言う要望があった。時刻を正確 に合わせるだけであれば市販の電波時計とその添付ソフトウェアを使う方法も考えられたが、残念 なことに添付ソフトウェアは時刻のみを正確に合わせることは出来るものの日時をも含めて時刻を 正確に合わせる機能が無かった。 そこで、この欠点を克服したソフトウェアを独自に開発することにした。 適用技術・使用部品 シーデックス(株)、電波時計(型式 JST-2000),LabVIEW6.1 電波時計 JST-2000 外観 結果・効果 簡単な仕様しか公開されていなかったが、実機との動作確認を得て実用に耐えるソフトウェアの開 発が出来た。開発したソフトウェアにていつでも好きな時にコンピュータ内部時刻を正確に簡単に 設定(校正)することが出来るようになった。(図面番号:S5543)6.問題解決・トラブルシューティング
6-1. TCP/IP 通信エラーの調査と対策
概要 PLC と上位コンピュータ間の通信エラー原因をオープンソースであるイーサーリアルを用いてパケ ット内容を分析し TCP/IP 通信エラーの調査対策を行った。(S5623) 課題・問題 ある日、お客様より生産管理システムの上位部分を更新した後に下位 PLC が通信エラーを時々発 生する現象があり、生産が時々止まるので困っている相談を受けた。イーサーネット上の信号をキ ャプチャーし、どこに問題があるかを調査、検討、対策した。 適用技術・使用部品 Ethereal Ver.0.99,シャープ PLC イーサネットカード JW-25TCM 結果・効果 問題は、上位システム更新前は比較的小規模なネットワーク構成だったものが更新後は大規模ネ ットワーク構成に変わった。この時、下位 PLC の通信ファームウェアは昔の通信規約の解釈が上位 と不一致であった為にパケットを正しく送信出来ない現象であることが分かった。そこで、上位から 送信するデータ形式を変更してもらい、下位も新しい Ethernet カードに交換することにより問題解 決した。 問題が下位の深い階層の問題であり、RFC と呼ばれる英文規約を解釈して問題解決にあたるのは 極めて困難な作業であった。 現在は順調に運転している。(図面番号:S5623)概要・課題・問題 ある日、お客様より通信エラーが多発し、稼動モニタのデータ表示が更新されない不具合があると の障害連絡を受けました。そこでエラー発生する特性要因について検討し、調査対策を行いまし た。 現象 工場運転中に可動モニタ通信回線の通信エラーが多発し、通信断になる現象が多発する。発生 はネートワーク(0)に多く見られるとのことでした。 適用技術・使用部品 特性要因図、トラブルシューティング技術 結果・効果 調査の結果、何回にもわたる通信経路の増設や追加にて通信ケーブル全長が仕様オーバーの状 態であることが分かりました。このような状態は複数業者が工事にかかわる現場では容易に起こりえ るものです。対策として通信経路の途中にリピーターを挿入して見かけ上の通信可能距離を延長 し安定した通信を可能としました。このリピーターは ME-NET 用のものでカタログには出てこない製 品です。(図面番号:S5230,S5559)
6-3.モーターテスター1 による 3 相誘導電動機の劣化診断
概要 異常が予想された 3 相誘導電動機の巻線劣化状態を専用測定器を使うことにより劣化診断した。 課題・問題 ある日、お客様よりモーターの欠相故障が発生するとの相談 を受け、3 相誘導電動機の異常診断を行った。利用したのは モーターテスター1 と呼ばれる測定器でモーター巻線のインピ ーダンス不平衡や位相角ばらつきの測定が手軽に出来るも のである。 適用技術・使用部品 モーターテスター1 結果・効果 本測定器の測定結果からは明らかな巻線のレアショートが疑われた。顧客はモーターの交換を決 断し、計画的な保守が出来た。劣化の兆候を比較的簡単な方法で判定出来ることにより突然の故 障による操業停止を未然に防止出来た。(図面番号:N/A)6-4.データ表示抜け不具合の調査と対策
概要・課題・問題 ある日、お客様から納入してしば らく時間が経過した生産指示設 備のデータ表示が時々(1日に 1、 2 回程度)表示されないデータ抜 けの不具合がある連絡があった。 正しいデータが表示されないと生 産現場作業者は製品出荷順番の 判断を誤ってしまう不具合となっ てしまう。そこで、本問題の原因の 特定と対策を行った事例を紹介し ます。 適用技術・使用部品 PLC シャープ JW-30 シリーズ,FL-net 結果・効果 調査の結果、データ受信回路の一部に通信時間に依存する要因が発見出来た。対策としてはタイ マーによるデータ受信完了とデータ判別回路の一部をタイマーに依存しない方法に変更する改造 を行い問題解決した。(図面番号:S5767)7.設備やソフトウェア更新・延命化
7-1.WindowsOS 更新による設備監視システムの延命化工事
概要 Winodws95 上で動作していた設備稼動状況を表示するコンピューターを Winodws98 上で動作する ようにハード、ソフトを更新した。(RN 可動モニター更新) 課題・問題 お客様より、ラインの稼動状況を表示するシステムのダウンが激しいのでどうにかしたい相談があっ た。システムは構築後 10 年を経過しており、ハード、ソフト共にボロボロの状態であった。システム 全体を更新してしまえば確かに故障に悩まされることは無い。しかしながら、それには膨大なコスト が必要となる。(数百万以上のコストと推定。) そこで、膨大な追加コストの投入を避けて現状の性能を維持する提案を行った。具体的には Windows95 から Windows98SE への更新である。この状態にしてハードウェアとしてのコンピュータを 更新すれば相当年数の利用が可能となる。設備の全面更新に比べてはるかに費用対効果の良い 設備利用が可能となる。 適用技術・使用部品 旧 Windows を新しい Winodws へ乗せかえる技術 結果・効果 全ての更新はうまく行き、設備は快調に運転している。当初システム開発から既に 15 年を経過して いるが初期投資を犠牲にすることなく運用継続していた。更に数年後に全面更新を行った。(図面 番号:S5476)7-2.壊れたコンピュータのソフト的な修復・復元
概要 自動車会社内に設置された 10 年前に納入された設備運用実績データ保存用データベースサバ ー(WinodwsNT4、InterBase)が壊れたので、このソフトを回収し Windows2000 上で動作するように 修復した。(モニターサーバー修復)(S7476) 課題・問題 ある日、顧客殿から設備運用監視モニターにデータを表示しているサーバーが立ち上がらなくな ったと連絡を受け、現場に行ったら SCSI ディスクを内蔵した WindowsNT4 Server(システム構築後 10 年以上経過)のディスク障害で起動出来ない状態になっていた。早急な復旧を依頼された。 適用技術・使用部品Windows NT Server,Inter Base(database),壊れたハードディスクからのデータ回収技術。
結果・効果
コンピュータ内部の SCSI ディスクを回収し、出来る限りのデータ回収を行い、新しいコンピュータへ 復元した。この復元がうまく行かない場合は停止時間が相当の月単位での停止と再開発になると 思われ極めてインパクトがあった。しかし、修復出来たことによりシステムは運用出来た。本システム は数年後に全面更新された。(図面番号:S5476)