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第 1 章 権利擁護に取り組む 必要性

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権利擁護に取り組む

必要性

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権利擁護に取り組む必要性

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▶Ⅰ 権利擁護を必要とする背景

厚生労働省によると、全国の65歳以上の高齢者のうち、介護保険制度を利用している認知症高齢者※は平成 22年時点で、約280万人(65歳以上人口に対して9.5%)であるとしている(図表1)(※日常生活自立度Ⅱ 以上:日常生活に支障を来すような症状・行動や意志疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意すれば自 立できる状態)。 また、将来的に、平成27年には345万人(同10.2%)、平成32年には410万人(同11.3%)、平成37年には470万 人(同12.8%)と増加していくと推計されている(図表2)。 図表1 認知症高齢者の現状(平成22年) 出典:第47回社会保障審議会介護保険部会(平成25年9月4日)資料2「認知症施策の推進について」 持続可能な介護保険制度を確立し、安心して生活できる地域づくり。 介護保険制度を利用している認知症 高齢者(日常生活自立度Ⅱ以上) 日常生活自立度Ⅰ又は 要介護認定を受けていない人 MCIの人(正常と 認知症の中間の人) 65歳以上高齢者人口2,874万人 約280万人 約160万人 約380万人(注) 健 常 者 (注)MCIの全ての者が認知症になるわけではないことに留意 一部の人 認知症施策推進 5か年計画で対応 ●早期診断・早期対応 ●認知症の普及・啓発 ●見守りなどの生活支援  の充実など  →地域での生活継続を   可能にする 図表2 認知症高齢者の将来推計 将来推計(年) 平成22年(2010) 平成27年(2015) 平成32年(2020) 平成37年(2025) 日常生活自立度 Ⅱ以上 280 345 410 470 9.5% 10.2% 11.3% 12.8% ※平成24年(2012)を推計すると、305万人となる。 ※下段は65歳以上人口に対する比率 [算出方法] ▶将来推計人口(国立社会保障・人口問題研究所:平成24年1月推計。死亡中位出生中位)に、上記1の算出方法による平成22年9月の認知 症高齢者割合を性別年齢階級別に乗じて推計した。

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一方、平成26年4月の障害者総合支援法の改正によって、地域移行支援の対象が拡大されること等により、 今後、ますます障害者の地域移行は進むものと考えられる。 第54回「社会保障審議会障害者部会」(平成25年12月26日開催)では、「精神障害者に対する医療の提供を確 保するための指針等に関する検討会」がまとめた「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保す るための指針案」が了承された。指針案では、「入院医療中心の精神医療から地域生活を支えるための精神 医療を実現する」と明記し、「段階的に地域移行を進めることで結果的に病床を減少させる」としている (具体的な方策は新たな検討の場を設け議論される)。 続く、第55回の同部会(平成26年1月24日開催)では、平成27年度に向けた障害福祉計画の策定についての 基本指針案が了承された。基本指針案では、「地域生活支援拠点を平成29年度末までに各市町村または各圏 域に少なくとも1か所整備する」ことや「平成25年度末時点の施設入所者の12%以上が平成29年度末までに 地域生活に移行する」こと、入院中の精神障害者については、「全都道府県で平成29年6月調査時点までに、 入院後3か月時点の退院率を64%以上、入院後1年時点の退院率を91%以上にする」ことなどが示されてお り、より一層の地域移行の促進が掲げられた。 このように、認知症高齢者の増加や、知的障害者、精神障害者の地域移行が進む中にあって、こうした方々 が地域において安心して自立した生活を送るためには、判断能力や生活の状況をふまえた多様な支援が求め られており、成年後見制度や日常生活自立支援事業を中心とする権利擁護支援の枠組みを各地域で総合的に 整備することが不可欠となっている。

▶Ⅱ 成年後見制度、日常生活自立支援事業の現状

1 成年後見制度

 ▶成年後見制度については、「成年後見関係事件の概況(平成24年1月〜12月)」(最高裁判所事務総局家庭 局)によると、平成24年1年間の後見等の開始についての申立件数の合計は34,689件で、前年比11%増 (前年合計件数31,402件)であり、年々増加している状況にある(図表3)。 図表3 過去5年における申立件数の推移 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 (件) 26,459 27,397 30,079 31,402 34,689 22,582 22,983 24,905 25,905 28,472 2,539 2,837 3,375 3,708 4,268 947 1,043 1,197 1,144 1,264 441 534 602 645 685 総   数 後 見 開 始 保 佐 開 始 補 助 開 始 任 意 後 見 監督人選任 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 注)各年の件数は、それぞれ当該年の1月から12月までに申立てのあった件数である。 出典:「成年後見関係事件の概況(平成24年1月~12月)」資料1

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 また、平成24年12月末日時点における、成年後見制度の利用者数は合計で166,289人で、前年比9%増で あり、利用者に関しても年々増加している(図表4)。 図表4 成年後見制度の利用者数の推移 140,309 153,314 166,289 117,020 126,765 136,484 15,589 17,917 20,429 6,225 6,930 7,508 1,475 1,702 1,868 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 160,000 180,000 (人) 平成22年12月末日時点 平成23年12月末日時点 平成24年12月末日時点 総  数 成年後見 保  佐 補  助 任意後見 注)1 成年後見制度の利用者とは、後見開始、保佐開始又は補助開始の審判がされ、現に成年後見人等による支援を受けている 成年被後見人、被保佐人及び被補助人並びに任意後見監督人選任の審判がされ、現に任意後見契約が効力を生じている本人 をいう。   2 成年後見制度の利用者数は、平成22年から調査を開始した。 出典:「成年後見関係事件の概況(平成24年1月~12月)」資料11

2 日常生活自立支援事業

 都道府県・指定都市社協の実施する日常生活自立支援事業の利用者の約半数は認知症高齢者であり、制度 開始から15年近くが経過したことを踏まえると、今後、判断能力が低下して成年後見制度が必要になる利 用者は確実に増加する。このため、日常生活自立支援事業から成年後見制度への円滑な移行方策も視野に 入れて、日常生活自立支援事業についての基本的な考え方を整理する必要がある。  全社協が毎月実施している調査によると、日常生活自立支援事業の利用者数も年々増加しており、平成25 年9月末時点の実利用者数は42,333人である(図表5)。制度創設以来、平成25年9月末までの契約件数 の累計は10万人を超えている。  平成24年12月末日時点で、成年後見制度と日常生活自立支援事業の両者を合わせると約20万人が利用して いることになる。

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図表5 日常生活自立支援事業の利用者数の推移 (人) 4,143 42,333 40,720 37,814 35,059 31,968 29,212 25,522 21,891 18,385 14,720 11,198 7,342 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 ※平成25年度は9月末の実利用者数 出典:日常生活自立支援事業「月次調査」(全社協調べ) 平成 25年度 平成 24年度 平成 23年度 平成 22年度 平成 21年度 平成 20年度 平成 19年度 平成 18年度 平成 17年度 平成 16年度 平成 15年度 平成 14年度 平成 13年度  実施体制としては、同じく平成25年9月末時点で、利用受付や具体的な支援を行う基幹的社協(市区町村 社協等)が1,004か所、相談支援を行う専門員は1,938人、直接支援や金銭管理を行う生活支援員は13,891 人となっている。  ただ、年間の新規契約者数の合計は、平成24年度に入り、本事業がスタートして以来はじめて減少となっ た(図表6)。 図表6 日常生活自立支援事業の年間の新規契約者数の推移 (人) 出典:日常生活自立支援事業「月次調査」(全社協調べ) 3,261 平成 13年度 4,704 平成 14年度 6,252 平成 15年度 6,488 平成 16年度 7,247 平成 17年度 7,626 平成 18年度 8,580 平成 19年度 9,142 平成 20年度 9,434 平成 21年度 10,346 平成 22年度 10,933 平成 23年度 10,885 平成 24年度 年間の新規契約者数 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000  また、平成25年度に実施した「日常生活自立支援事業所長会議事前アンケート調査結果」によると、67都 道府県・指定都市社協のうち33か所の都道府県・指定都市社協において、都道府県・指定都市社協の独自 財源を事業実施のために繰り入れているなどの状況が明らかになっている。  また、同調査によると、一人あたり35件以上の担当件数を抱えている専門員が459人(31%:分類のあっ

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た社協のみを対象)と、多数の担当件数を抱えている専門員の数は少なくない。さらに、少なくとも全国 に約2300人の待機者が存在することも明らかとなっている。  これらのことから、本事業におけるニーズや利用者数は年々高まりを見せているにも関わらず、財源不足 などにより専門員や生活支援員など体制面での整備が進まず、契約件数を増やすことのできない基幹的社 協の状況が推測される。  こうした状況をかんがみると、今後は、相談利用実績等に応じた出来高払いなどについても検討しつつ、 全市町村実施に向けた積極的な行政の支援・取り組みが求められる。

▶Ⅲ 行政による権利擁護支援への取り組み

1 首長申立て

 成年後見開始の首長申立ては、成年後見制度利用の必要があっても親族がいなかったり、親族がいても関 係が希薄だったり、親族による虐待等の問題がある場合に、首長が代わりに申立てを行うかたちで成年後 見制度の利用へとつなげる制度である。  首長申立ては、市町村行政が生活のしづらさを抱えた住民のニーズを的確に把握し、地域のセーフティネ ットとして関係機関と連携して対応するという点で、市町村行政が果たすべき積極的な権利擁護のための 役割として位置づけられる。  首長申立ては年々確実に増加してきており、平成24年では4,543件となっている(図表7)。しかし、その 内訳をみると、年間20件に満たない地域も散見され、地域によって取り組みに格差がある(図表8)。 (割合) 0.5% 115 23 1.1% 258 1.9% 437 2.5% 509 3.0% 666 3.3% 1,033 3.1% 1,564 6.1% 1,878 7.1% 2,471 9.0% 3,108 10.3% 3,880 4,543 11.7% 13.2% 市区町村長申立件数 全申立件数のうち市区町村長申立の割合 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500 5,000 (件数) 0.0% 2.0% 4.0% 6.0% 8.0% 10.0% 12.0% 14.0% 16.0% 18.0% 20.0% 平成 12年 年度 平成 13年 年度 平成 15年 年度 平成 17年 年度 平成 18年 年度 平成 16年 年度 平成 14年 年度 平成 19年 年度 平成 20年 21年平成 22年平成 23年平成 24年平成 図表7 市区町村長申立件数の推移

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(件) 図表8 成年後見関係事件の市町村長申立件数の推移(平成20年-平成24年)(家庭裁判所管内別) 東京 横浜 さいたま 千葉 水戸 宇都宮 前橋 静岡 甲府 長野 新潟 大阪 京都 神戸 奈良 大津 和歌山 名古屋 津 岐阜 福井 金沢 富山 広島 山口 岡山 鳥取 松江 福岡 佐賀 長崎 大分 熊本 鹿児島 宮崎 那覇 仙台 福島 山形 盛岡 秋田 青森 札幌 函館 旭川 釧路 高松 徳島 高知 松山 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 0 100 200 300 400 500 600 700 800

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 平成24年度に厚生労働省社会福祉推進事業により全社協において実施した「地域における総合的な権利擁 護体制の構築に関する調査研究」(平成24年9月1日時点を調査。以下、「全社協・権利擁護体制調査研究 事業」という。)によると、首長申立は、82.3%の市町村で実施体制が整備されている(図表9)。 図表9 市区町村申立てに関する要綱の作成;人口規模別 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書    全国社会福祉協議会地域福祉権利擁護に関する検討委員会 平成25年3月 0.7% 0.0% 2.0% 0.0% 1.3% 0.0% 0.6% 全体(n=898) 30万以上 (n=46) 10万以上30万未満(n=148) 5万以上10万未満(n=176) 3万以上5万未満(n=149) 1万以上3万未満(n=201) 1万以下(n=178) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 作成している 作成していない 無回答 82.3% 17.0% 95.7% 4.3% 89.2% 8.8% 92.0% 8.0% 87.2% 11.4% 86.1% 13.9% 55.1% 44.4%  また、同調査によると、首長申立にかかわる課題としては、「親族の意向確認に時間がかかる、負担が大 きい」(57.9%)、「申立て事務の手続きが煩雑である」(55.2%)と、事務作業の煩雑さをあげた市町村が 最も多かった。ついで、「申立て事務を行う行政担当者が不足している」(37.0%)、「成年後見人のなり手 がない」(33.3%)と、人員不足を挙げた市町村が多かった(図表10)。 図表10 市町村(政令市以外)における首長申立てに関する課題 33.3% 37.0% 55.2% 57.9% 7.5% 14.0% 16.8% 29.8% 27.4% 7.1% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% (n=898) 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書    全国社会福祉協議会地域福祉権利擁護に関する検討委員会 平成25年3月 成年後見人のなり手がない 申立て事務を行う行政担当者が不足している 申立て事務の手続きが煩雑である 親族の意向確認に時間がかかる、負担が大きい 診断書の取得手続きが煩雑である 申立て事務にかかる費用が負担である 申立て後の後見人報酬の支払事務が負担である 申立ての要否を検討するための庁内体制が整備されていない 申立ての要否を検討する際に専門的知見が不足している その他

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 首長申立ての対象となるのは成年後見制度の利用が必要で早急な対応が求められるケースがほとんどであ る。この制度趣旨をふまえると、事務の煩雑さ、人員不足を理由に首長申立てに時間を要することは大き な課題である。  特に、親族の意向確認について、同調査の自由記述やヒアリング調査等では「周囲や地域で支えるために 時間をかけて親族の理解を得ている」、「親族のかかわりを切らない、再構築するために、親族とは十分調 整する」といった意見があった。一方、首長申立てにおける親族の意向確認は「意向の確認」に過ぎず、 親族申立てにするよう「説得・調整」するものではないことについて周知する必要性を指摘する意見もあ った。  また、親族の意向確認の範囲が4親等から2親等に変更されているにもかかわらず、意向確認の範囲を縮 小していない市町村が一定割合あった。こうした制度変更に関する情報が迅速に市町村担当者に周知され れば負荷軽減できる事務がありうるため、今後の制度運用上、改善が求められる。

2 成年後見制度利用支援事業

 成年後見制度利用支援事業とは、成年後見制度の利用が必要であるにも関わらず、親族がおらず申立てを 行うことが困難な場合に首長が申立てを行ったり、本人の資力では申立費用や後見報酬の負担が困難な場 合に、市町村がその費用を助成するものである。介護保険法の地域支援事業および障害者自立支援法の地 域生活支援事業として市町村が実施しているものである。  平成20年度には対象者が拡大(市町村長による後見等の開始の審判請求のみに限定していたものを解除) された。  介護保険法においては任意事業であるが、障害者自立支援法においては平成24年4月から必須事業に格上 げされ、本事業未実施市町村においては、実施に向けた相談体制や要綱等の準備が必須となっている。  介護保険法の地域支援事業としての成年後見利用支援事業は68.7%の市区町村での実施にとどまっている (厚生労働省調べ、平成24年4月1日現在)。  また、障害者自立支援法の地域生活支援事業としての成年後見制度利用支援事業については、市町村の必 須事業にもかかわらず、76%にとどまっている(厚生労働省調べ、平成25年4月1日現在)(図表11)。 504 560 686 704 751 1,240 1,322 ※平成23年4月1日の実施状況は、被災3県を除くデータ。 出典:厚生労働省統計情報「障害者相談支援事業の実施状況等について(平成25年調査)」 0 200 400 600 800 1,000 1,200 実施市町村数 実施率 実施市町村数 0% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 10% 実施率 28% 31% 38% 40% 46% 71% 76% 平成19年 4月1日 平成20年4月1日 平成21年4月1日 平成22年4月1日 平成23年4月1日 平成24年4月1日 平成25年4月1日 図表11 成年後見制度利用支援事業の実施状況(障害者)

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 「全社協・権利擁護体制調査研究事業」によると、申立て費用助成に課している要件としては、介護保険 法、障害者自立支援法ともに「市区町村長申立てであること」が最も多く、後見報酬等の助成に課してい る要件としては、介護保険法、障害者自立支援法ともに「本人が生活保護受給者であること」が最も多く なっている。要件の割合としては、申立て費用助成、後見報酬等の助成ともに障害者自立支援法のほうが 低くなっている(図表12、13参照)。 図表12 助成において課している要件(申立て費用の助成) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 介護保険法 障害者自立支援法 67.8% 49% 40.0% 31.3% 8.6% 7.6% 8.1% 6.3% 18.1% 13.5% 4.2% 7.2% 2.9% 23.4% 37.7% 30.1% 市区町村長申立てであること 本人が生活保護受給者であること 申立人が生活保護受給者であること 本人の属する世帯の収入・資産等の状況が 一定の条件に該当すること 申立人の属する世帯の収入・資産等の状況が 一定の条件に該当すること その他 特に要件は課していない 無回答 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書より作成 図表13 助成において課している要件(後見報酬等の助成) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 54.9% 40.6% 60.1% 45.4% 52.2% 39.8% 7.5% 6.0% 22.8% 16.3% 2.8% 6.9% 市区町村長申立てであること 本人が生活保護受給者であること 本人の属する世帯の収入・資産等の状況が 一定の条件に該当すること 後見人、後見監督人等が 本人の配偶者・親族でないこと その他 特に要件は課していない

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 成年後見制度利用支援事業は、親族がいない、もしくは資力がなく、成年後見制度が必要にも関わらず、 制度を使うことができない人に対し、市町村行政が支援を行うものであるが、実施状況は決して高いもの ではなく、今後のニーズの増加に対し、市町村行政のより一層の体制整備が必要である。

3 成年後見にかかる体制整備(市民後見人の養成)

 平成24年4月施行の老人福祉法の改正では、市町村の努力義務として、市町村長による後見等の審判請求 が円滑に実施されるよう、後見等に係る体制の整備を行うことが規定(老人福祉法第32条の2第1項)さ れるとともに、都道府県の努力義務として、市町村の後見等に係る体制の整備の実施に関し助言その他の 援助を行うことが規定(同法同条第2項)されている。  また、平成25年4月施行の障害者総合支援法では、市町村が実施する地域生活支援事業の必須事業として、 「市民後見人等の人材の育成・活用を図るための研修」が追加され、平成25年4月改正の知的障害者福祉 法においては、市町村・都道府県に対し、後見、保佐及び補助の業務を適正に行うことができる人材の活 用を図るため、後見等の業務を適正に行うことができる者を家庭裁判所に推薦すること等の努力義務が課 されている(知的障害者福祉法第28条の2)。  成年後見制度に対するニーズや諸課題に対応するためには、親族や弁護士などの専門職による後見人(専 門職後見人)がその役割を担うだけではカバーできず、専門職後見人以外の市民を含めた後見人(市民後 見人)も重要な役割を果たすことが求められる。  平成23年度から、市町村において市民後見人を確保できる体制を整備・強化し、地域における市民後見人 の活動を推進することを目的に、市民後見推進事業が開始されることとなった〔平成23年度には37市区町 (26都道府県)が実施、平成24年度には87市区町(33都道府県)、平成25年度には94市区町村(34都道府 県)が実施〕。  また、平成25年度から29年度までの「認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン)」では、将来的にす べての市町村において、市民後見人の育成・支援組織の体制の整備することをうたっており、市民後見推 進事業の継続実施などが予定されている。  しかし、「全社協・権利擁護体制調査研究事業」によると、市町村における市民後見人の養成に関する取 り組みは、「市民後見人を養成している」が7.1%、「現在は行っていないが実施に向けて検討中」が14.5% となっている(図表14)。 図表14 市町村(政令市以外)における市民後見人の養成に関する取り組み 市民後見人を養成している 市民後見人を養成する団体等に費用助成を行っている 管内で養成された市民後見人の情報を集約し、 必要に応じて紹介できるようにしている 現在は行っていないが、実施に向けて検討中 7.1% 2.1% 0.9% 14.5% 0% 5% 10% 15% 20% 市町村(n=898) 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書    全国社会福祉協議会地域福祉権利擁護に関する検討委員会 平成25年3月

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 また、市町村における市民後見人の活動支援に関する取り組みは、「市民後見人の受任調整を行っている」 「市民後見人の実務の支援を行っている」が2.2%、「現在は行っていないが、実施に向けて検討中」が12.5 %であった(図表15)。 その他 図表15 市町村(政令市以外)における市民後見人の活動支援に関する取り組み 2.2% 2.2% 2.4% 1.8% 12.5% 0% 5% 10% 15% 20% 市民後見人の受任調整を行っている 市民後見人の実務の支援を行っている 市民後見人の活動支援を行っている団体等に 費用助成を行っている 現在は行っていないが、実施に向けて検討中 市町村(n=898) 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書    全国社会福祉協議会地域福祉権利擁護に関する検討委員会 平成25年3月  市町村における市民後見人の養成・活動支援の課題としては、「市民後見人を監督、バックアップする体 制が十分でない」61.2%が最も多く、「養成研修の企画運営が難しい」51.9%、「適性のある候補者の確保 が難しい」47.9%が続いていた(図表16)。 図表16 市町村における市民後見人の養成・活動支援に関する課題 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 市民後見人の養成研修プログラムの作成、 講師確保等、研修の企画運営が難しい 市民後見人としての適性のある候補者の確保が難しい 市民後見人の行動規範がない 市民後見人を監督、バックアップする体制が十分でない 市民後見人が受任するのにふさわしい事案の申立てが少ない 自らの市町村単独では対応が難しいが、 都道府県・周辺市町村との広域連携ができていない 専門職後見人と市民後見人の役割分担が不明確 市民後見の報酬のあり方に課題がある その他 市町村(n=898) 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書 51.9% 47.9% 22.9% 61.2% 22.8% 22.3% 19.8% 19.7% 7.2%

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 今後のニーズ増加に対応するためには専門職後見人以外の市民を含めた後見人(市民後見人)も役割を果 たすことが重要であり、法制度上でも市民後見人の活用に向けた動きがとられているにもかかわらず、以 上見てきたように、市町村における市民後見人の養成や活動支援の取り組みはまだまだ進んでいない。今 後、成年後見制度に対するニーズや諸課題に対応するためには、市町村の積極的な取り組みが求められる。

4 そのほか権利擁護支援をめぐる行政・制度の動向

 成年後見制度においては、個人のみではなく、法人も後見人等になることができる。法人が後見人等とな ることで、長期的な支援が可能であることや複数の職員が連携して支援ができることの利点があげられる。 最高裁判所の成年後見関係事件の概況によると、平成24年に法人が後見人等となったのは1,286件(4.0%) (平成23年は1,122件(3.8%))で年々増加傾向にあるものの、いまだに少ない状況にある。  平成25年からは、障害者総合支援法の地域生活支援事業において、「成年後見制度法人後見支援事業」が 市町村の必須事業となった。これは、法人後見を実施する団体に対する研修や、安定的な実施のための組 織体制の構築、専門職による支援体制の構築などの支援を行うものであり、地域における権利擁護支援体 制を構築するために、この事業を活用することも求められる。  高齢者の虐待防止という点では、平成18年に施行された高齢者虐待防止法において、高齢者虐待の防止、 虐待を受けた高齢者の迅速かつ適切な保護及び養護者に対する適切な支援について、市町村が第一義的に 責任を持つことが規定されている。  一方、障害者の虐待防止といった点では、障害者虐待防止法において、市町村は、市町村障害者虐待防止 センターを設置又は委託し、その周知を図るとともに、養護者、障害者福祉施設従事者等、使用者による 障害者虐待についての通報又は届出を受けた場合の速やかな障害者の安全確認、通報等に係る事実確認、 障害者虐待対応協力者との対応に関する協議等を行うことが義務づけられている。  そのほか、生活困窮者全般に係る支援のあり方として、平成27年4月1日から施行される「生活困窮者自 立支援法」において、福祉事務所設置自治体は、「自立相談支援事業」(就労その他の自立に関する相談支 援、事業利用のためのプラン作成等)の実施や、離職により住宅を失った生活困窮者等に対し家賃相当の 「住居確保給付金」(有期)の実施が必須事業と課される予定である。  以上見てきたような、成年後見制度における首長申立て、市民後見人の養成・活動支援、虐待防止、生活 困窮者支援などの権利擁護に関わる諸対応については、行政の持つ法的な権限を十分に発揮したうえで、 今後は、成年後見制度や日常生活自立支援事業、さらにその利用にあたっての相談、人材養成、地域での 理解づくりを含めた地域における権利擁護の支援に向けて、行政・社協・住民・NPOなどさまざまな主 体が連携して、地域における権利擁護体制の構築を推進していく必要がある。

▶Ⅳ 「権利擁護センター等」の設置

1 「権利擁護センター等」設置の状況

 「全社協・権利擁護体制調査研究事業」では、これまで見てきたような権利擁護支援に関する課題に対応 し、地域において権利擁護支援体制を構築するためには、「権利擁護センター等」の設置が有効であるこ とを明らかにした。  「権利擁護センター等」の設置状況をみてみると、「権利擁護センター等」を設置していると回答した市 町村(政令市以外)は13.7%であった(「全社協・権利擁護体制調査研究事業」)(図表17)。

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図表17 市町村(政令市以外)における「権利擁護センター等」の設置状況 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書    全国社会福祉協議会地域福祉権利擁護に関する検討委員会 平成25年3月 13.7% 86.1% 0.2% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 全体(n=898) 設置している 設置していない 無回答  また、「権利擁護センター等」設置あり市町村における運営主体は「市町村社協」61.0%が最も多く、「特 定非営利活動法人」15.4%、「市区町村」8.1%が続いていた(図表18)。  一方、「権利擁護センター等」を設置していると回答した市町村社協(政令市以外)は13.6%であった (図表19)。 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 都道府県 市区町村 広域連合・一部事務組合 都道府県・指定都市社会福祉協議会 市区町村社会福祉協議会 社会福祉法人(社会福祉協議会以外) 医療法人 営利法人(株式・合名・合資・合同) 特定非営利活動法人(NPO) その他(社団・財団、農協、生協等) 無回答 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書    全国社会福祉協議会地域福祉権利擁護に関する検討委員会 平成25年3月 8.1% 3.3%1.6% 61.0% 0.8% 15.4% 8.9%0.8% 全体(n=123) 図表18 市町村(政令市以外)における「権利擁護センター等」の運営主体【設置している場合】 図表19 市町村社協(政令市以外)における「権利擁護センター等」の設置状況 13.6% 85.7% 0.7% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 全体(n=1,293) 設置している 設置していない 無回答 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書    全国社会福祉協議会地域福祉権利擁護に関する検討委員会 平成25年3月

2 「権利擁護センター等」の設置による効果 

 「全社協・権利擁護体制調査研究事業」によると、「権利擁護センター等」設置あり市町村は、設置なし 市町村に比べて権利擁護の取り組みが進んでいることが下記のとおり分かっている。権利擁護に関する個

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 実際に、首長申立ての要綱の作成状況は、センター設置あり市町村が設置なし市町村に比べて多く、セン ター設置により制度利用が促進されている状況がくみ取れた(図表20)。 図表20 市町村(政令市以外)における首長申立ての要綱作成状況;センター有無別 0.7% 1.6% 0.5% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 全体(n=898) 設置している(n=123) 設置していない(n=773) 作成している 作成していない 無回答 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書    全国社会福祉協議会地域福祉権利擁護に関する検討委員会 平成25年3月 82.3% 90.2% 81.0% 17.0% 8.1% 18.5%  また、首長申立てに関する課題は、全般にセンター設置あり市町村が、設置なし市町村に比べて比率が低 く、センター設置により課題が解決できている可能性がうかがえた。  特に「成年後見のなり手がいない」「庁内体制が整備されていない」「専門的知見が不足している」といっ た項目でその差が大きかった。一方で、「親族の意向確認に時間がかかる」といった実務が動き始めてい るからこそ気づく項目については、センター設置あり市町村が課題としてあげる比率のほうが高かった (図表21)。 図表21 市区町村長申立ての課題 (複数回答) ;権利擁護センター有無別 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 成年後見人のなり手がない 申立て事務を行う行政担当者が不足している 申立て事務の手続きが煩雑である 親族の意向確認に時間がかかる、負担が大きい 診断書の取得手続きが煩雑である 申立て事務にかかる費用が負担である 申立て後の後見人報酬の支払事務が負担である 申立ての要否を検討するための 庁内体制が整備されていない 申立ての要否を検討する際に 専門的知見が不足している その他 設置している(n=123) 設置していない(n=773) 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書    全国社会福祉協議会地域福祉権利擁護に関する検討委員会 平成25年3月 20.3% 34.1% 54.5% 68.3% 5.7% 14.6% 15.4% 19.5% 10.6% 13.0% 35.3% 37.3% 55.2% 56.3% 7.8% 13.8% 16.8% 31.4% 30.0% 6.2%

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 また、市町村における市民後見人の養成・活動支援の取り組み比率は、いずれの項目でもセンター設置あ り市町村が設置なし市町村を上回っており、センター設置により市民後見人の養成・活動支援が促進され ている状況がうかがえた(図表22、23)。市町村における市民後見人の養成・活動支援に関する課題は、 全般にセンター設置あり市町村が設置なし市町村に比べて比率が低く、センター設置により課題が解決で きている可能性がうかがえた(図表24)。 図表22 市町村(政令市以外)における市民後見人の養成に関する取り組み;センター有無別 0% 5% 10% 15% 20% 25% 市民後見人を養成している 現在は行っていないが、実施に向けて検討中 市民後見人を養成する団体等に費用助成を 行っている 管内で養成された市民後見人の情報を集約し、 必要に応じて紹介できるようにしている 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書    全国社会福祉協議会地域福祉権利擁護に関する検討委員会 平成25年3月 21.1% 21.1% 8.9% 8.9% 2.4% 2.4% 17.9% 17.9% 4.9% 4.9% 1.0% 1.0% 0.6% 0.6% 13.8% 13.8% 設置している(n=123) 設置していない(n=773) 図表23 市町村(政令市以外)における市民後見人の活動支援に関する取り組み;センター有無別 設置している(n=123) 設置していない(n=773) 0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% 14% 市民後見人の受任調整を行っている 市民後見人の実務の支援を行っている その他 現在は行っていないが、実施に向けて検討中 市民後見人の活動支援を行っている 団体等に費用助成を行っている 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書    全国社会福祉協議会地域福祉権利擁護に関する検討委員会 平成25年3月 9.8% 9.8% 9.8% 9.8% 11.4% 11.4% 4.1% 4.1% 12.2% 12.2% 1.0% 1.0% 1.0% 1.0% 1.0% 1.0% 1.4% 1.4% 12.4% 12.4%

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図表24 市町村(政令市以外)における市民後見人の養成・活動支援に関する課題;センター有無別 市民後見人の行動規範がない 市民後見の報酬のあり方に課題がある その他 市民後見人の養成研修プログラムの作成、 講師確保等、研修の企画運営が難しい 市民後見人としての適性のある候補者の 確保が難しい 市民後見人を監督、バックアップする 体制が十分でない 市民後見人が受任するのにふさわしい 事案の申立てが少ない 自らの市町村単独では対応が難しいが、 都道府県・周辺市町村との広域連携が できていない 専門職後見人と市民後見人の役割分担が 不明確 設置している(n=123) 設置していない(n=773) 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書    全国社会福祉協議会地域福祉権利擁護に関する検討委員会 平成25年3月 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 41.5% 41.5% 46.3% 46.3% 18.7% 18.7% 51.2% 51.2% 21.1% 21.1% 12.2% 12.2% 16.3% 16.3% 24.4% 24.4% 11.4% 11.4% 53.6% 53.6% 48.0% 48.0% 23.5% 23.5% 62.7% 62.7% 23.0% 23.0% 23.8% 23.8% 20.3% 20.3% 18.9% 18.9% 6.6% 6.6%  さらに、権利擁護に関する事業を進めるにあたっての行政と市町村社協との連携は、いずれの項目でもセ ンター設置あり市町村がセンター設置なし市町村を上回っており、センター設置により権利擁護に関する 事業を進めるにあたっての行政と市町村社協との連携が促進されている可能性がくみ取れた(図表25)。

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9.8% 9.8% 図表25 市町村(政令市以外)における権利擁護に関する事業を進める際の市町村社協との連携状況; センター有無別 権利擁護に関する研修の講師を依頼している 事例検討会や勉強会等のメンバーとして 参画してもらっている 権利擁護を必要とする要支援者を 発見してもらっている 個別ケースについてアドバイスを 受けている、相談している 専門相談を実施してもらっている 家庭裁判所との連携・調整等を してもらっている 特に連携は行っていない (年度の事業報告を受ける程度) 日常生活自立支援事業の件数等の概略について 定期的に報告を受けている 日常生活自立支援事業の専門員等と個別 ケースについて情報交換を行っている 日常生活自立支援事業から成年後見制度への 利用移行が円滑に進む仕組みを構築している 社会福祉協議会が行う成年後見制度、日常生活 自立支援事業をはじめとした権利擁護に関する 事業に対して公費を支出している 出典:「地域における総合的な権利擁護体制の構築に関する調査研究」報告書    全国社会福祉協議会地域福祉権利擁護に関する検討委員会 平成25年3月 設置している(n=123) 設置していない(n=773) その他 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 20.3% 20.3% 36.6% 36.6% 18.7% 18.7% 44.7% 44.7% 9.8% 9.8% 35.0% 35.0% 29.3% 29.3% 51.2% 51.2% 36.6% 36.6% 16.3% 16.3% 4.9% 4.9% 4.1% 4.1% 42.3% 42.3% 4.3% 4.3% 5.6% 5.6% 2.6% 2.6% 18.6% 18.6% 16.0% 16.0% 39.7% 39.7% 6.0% 6.0% 0.6% 0.6% 3.2% 3.2% 23.9% 23.9%

3 「権利擁護センター等」の設置推進に向けて

 このように、「全社協・権利擁護体制調査研究事業」においては、「権利擁護センター等」の設置が、首長 申立て、社協による法人後見、市民後見人の養成・活動支援、日常生活自立支援事業等の権利擁護に関す る個別課題を一元的にとらえ解決に向けて調整するために有効に機能していることが明らかにされた。  国において、平成25年度から実施されている「安心生活基盤構築事業」のうち「安心生活創造推進事業」 は、権利擁護の推進や分野横断的な相談支援体制の構築等を実施する総合的な取り組みであり、その「選 択事業」として、「権利擁護の包括的な取組を行う権利擁護推進センターの設置」があげられている。権 利擁護推進センターは、「権利擁護に関する相談支援」、「法人後見等成年後見制度支援」、「日常生活自立 支援事業」を一体的に取り組むものとされており、平成25年度、権利擁護推進センターの設置を実施して いる市町村は全部で16市町村である。  地域で安心して生活できる基盤づくりに欠かせないものとして、市町村においては、今後、一層、「権利 擁護推進センター等」の設置に向けた積極的な取り組みが期待される。  また、先ほど述べたとおり、行政が「権利擁護センター等」を設置する場合、6割以上は社協に運営を委

参照

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