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米粒,米飯,米飯粉中の水分の状態-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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(1)

米粒,米飯,米飯粉中の水分の状態

笠井 息・鈴木 裕*・宮本敬子**・久保美樹***

STATE OFWATERIN RAW RICEGRAINS AND

COOKED RICE GRAINS

TadashiKASAI,HiroshiSuzuKI,KeikoMIYAMOTO,andMikiKuBO

The relation between moisture content and water activity of raw rice powder showed that <5%and>15%moisture contents seemed to be bound water and free

Water,reSpeCtively,forbothnon−WaXyandwaxyricegrainsHardnessofricegrains COOkedbyricecooker methoddecreasedwith theincreasingamounto董addedwater, andthedecreasewasmoremarkedinwaxyricethaninnon−WaXyricesStickinessof

Cboked waxyrice wasalmost constant betweenlOO%and200%added water,While

thoseofnon−WaXyriceswereverylowat<160%addedwater Plastogramsofcooked

ricegrainsandcooked,freeze−driedricepowderweresimilarinnon−WaXyrices,buta differencewasfoundbetweenthoseplastogramsinwaxyrice,thepeakappearedvery ear・lyandtheviscositywashighincookedricegrains Plastogr−amSOfcooked,freeze −driedricepowderscontaining62−75%moistureofal13samplesshowedthatthosedata Seemedtobelocatedon2connectedstraightlinesratherthanonastraightlinefromthe CalculationofcoefficientsofcorTelationandmobilityattheintersectionof21inesand thevaluesattheintersectionsshowedreverserelationagainstamylosecontent

KeyWords:Water activity ofraw ricegrain,Stickinessofcookedr■icewithlOO −200%addedwater,Plastogramsofcookedrice,Mobilityandamyloseofcookedrice 緒 筆者らは米の品種,貯蔵法,鴇精,炊飯法と米飯粒のテスクチャ一について長い間実験してきた が(1) ,米飯のテクスチャーには米の品種の外に米飯の水分含量が影響していることが示唆された.米

飯の水分含量と米飯のテクスチャーについては多数の報文(2,3・4)があり,米飯中の結合水及び最適

水分含量を測定しようとしているが,それらは特定の梗米品種について加水畳を変えて炊干し法で 炊飯した米飯のテクスチャーであり,低加水畳の場合,米粒ヰに均等に水が浸透し米粒中の澱粉が 充分に糊化しているかについての検討はないし,梗米と滞米でどのような差異を示すかについても 実験はなかった.

筆者らは米粒と米飯中の水分の存在状態を知るため,精米と軟質米代表としてコシヒカリ,硬質

米代表としてコガネマサリを試料として精白米粉の水分含量と水分活性値を測定したのち,加水畳

を変えて炊干し法で炊飯した米飯粒の硬さと粘りを測定してアミロース含量との関連を検討した.

また湯取法で炊飯(5)後,凍結乾燥し粉砕した米飯粉に加水混捏する際の捜拝抵抗を示すブラストグ

ラム(4)から米飯の最適水分含量を求める方法についても考察したので,その結果を報告する.

*香川大学名誉教授 …香川県庁農林部園芸特産課 …*四国化工株式会社技術部 この報文の要旨は第37回日本食品工業学会大会(平成2年3月28日)で講演した.

(2)

実 験 方 法

1、試 料 梗米の1986年産コシヒカリ,1987年産コガネマサリと精米の1986年慮クレナイモチを試料とした. 収穫調整後の精玄米をポリエチレンの袋に入れ実験時迄4◇Cの低温室に貯蔵した.精玄米はサタケ

試験拇精機TM−05により90∼91%に抵精した.揖精率は精玄米100粒に対する精白米完全粒100粒

の重畳%である.精白米の千粒重は20.2∼20.6gであった. 2精白米粉の水分含量の調節と水分活性の測定 高速粉砕機(サイクロテック,TecatorCoり)で100メッシュ以下に粉砕した精白米粉の水分含量 を10∼20%に調節するため,10∼70%の硫酸あるいは水をシャーレに入れてデシナ一夕ーの底に置 き,中板の上に精白米粉を置いて40Cの低温室に約3日放置した.時々,アスビレーターで減圧に して水分含量を−・定にした. 水分含量10%以下の試料を得るために,精白米粉を30分∼24時間真空凍結乾燥した. 水分含量は110◇C24時間乾燥法によった.

試料の水分活性測定には30◇Cに保ったNOVASINA社製Thermoconstanter HUMIDAT−TM

2に試料約4gを入れ,測定値が安定する60分後の値をとった.測定値の調整は硝酸マグネシウム (6) と塩化バリウムの飽和溶液の相対湿度51…4%と89.5%を用いた

3い アミロース含有量の測定

Wilson法(7)に準じてクレナ・jモチ澱粉から精製したアミロペクチンとICN社アミロースから検

量線を作製し,Chrastil法(8)に基づいて試料中のアミロース含量を測定した.

4い 炊飯法と炊飯時間の測定

前報(1)に準じた.炊飯時間は19∼21分であった.

5け 米飯の硬さと粘りの測定

前報(1)に準じ,Texturometerを用いた.

6い ブラストグラム測定

Brabender社のPlastographを用いる安松らの方法(4)に準じた.湯取法米飯を真空凍結乾燥後,

100メッシュ以下に粉砕して米飯粉を得た.水分含量が62∼75%となるように米飯粉と水の畳を計算

して求め,全量を70gとした.300Cに保ったミキサーに米飯粉を入れて30秒撹拝後,300Cの蒸留水

を一度に加え,そのまま撹拝を続けた. プラストグラムのピークの高さと,その5分後の値の0…2倍を披拝抵抗とし,その逆数の1,000倍 した値を流動性とした.比較のために300Cに30分放置した湯取法米飯70gについてもプラストグラ ムを測定した.測定後の試料から水分含量を求めた. 錆果及び考察

1、試料の水分含量とアミロース含量

精白米粉と米飯粉の水分とアミロース含量を表1と表2に示す.乾物中のアミロース含量は湯取 TablelMoistureandAmyloseContentsofMi11edRicePowder

Variety Moistur■eContent(%) AmyloseContent(%)

ⅩogallemaSar・i ll.7 Koshihikari 13 4 Kurenai,mOChi 12 2 155±057* 128±055 O 7f0 22 *Mean±StandardDeviation

(3)

Table2MoistureandAmyloseContentsofCooked*1andFreeze−

Dried Rice PowdeI

Variety MoistureContent(%) AmyloseContent(%)

171±074*2 138±054 0。8±074 7 9 3 4 4 5 Koganemasari Koshihikari Kurenai−mOChi *1CookedbyExcessWaterMethod *2Mean±StandardDeviation

_斗

10 02 04 06 08 Water activity 02 04 06 08 Water activity Fig1RelationbetweenMoistureContentandWaterActivity 法炊飯によっても大きく変化しなかった. 2い 精白米粉の水分含量と水分活性 クレナイモチとコシヒカリの水分含量と水分活性の図を図1のAとBに示す.稀と梗の両方とも 殆ど同一・の曲線を示した.図より水分5%付近迄が結合水,約15%以上が自由水の状態にあると思

われる.従来,米については水分5%以上の関係湿度についての報告(9−10)のみであるので,この報

告が初めて米の結合水について明確にしたものと考える.

(4)

 ̄ ̄‥ ̄ ̄ ̄←− ̄ ̄ 一 ̄ ̄−−−−−−_._⊥

 ̄ ̄ ̄、 ̄ ̄ ̄■ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄、・、・−■ − ̄ − ∴−−−−−−−−−−一一−−−−−・一: T⊥■ ×︵Y⊥

_ミ.− ̄ ̄‥ ̄− ̄ ̄− ̄.

・こ・ ̄−−−−−、−・−−−−..

 ̄−− ̄\ニーー・・−−・ン 一 Excess Water Metho(1 王 12 14 16 18 2O

Added Water by Rice Cooker Method

、主.・・−−−、

16 18 2O Excess

Water 12

AddedWater by RiceCooker Method

Method

Fig.2 Hardness(A)andStickiness(B)ofRiceGrainsCookedbyRiceCookerMethodandExcess Water Method SymboIs:●Koganemasari,×Koshihikari,OKurenai−mOChi 3‖ 加水量を変えて炊干し法で炊飯した米飯の硬さと粘り 図2Aに示すように加水畳が1倍から2倍と増えてもコガネマサリ米飯の硬さは大差ない.コシ ヒカリは減少傾向を示し,クレイモ≠では加水量1‖4倍以上で硬さは低下した.湯取法米飯は梗米で は炊干し法米飯より軟らかく,精米では加水畳1い3∼1け4倍の場合と同じ硬さとなった. 図2Bから明らかなように精米の粘りは加水畳1∼2倍で大差なかった.梗米では加水畳が1り4倍 を超えると粘りが大きくなったが,コシヒカリの方が粘りが大きい傾向であった.湯取法米飯はコ ガネマサリで加水畳1い6∼1い8倍,コシヒカリで1.6∼2.0倍の場合と同様の粘りを示したが,精米で は炊干し法米飯より粘る傾向を示した. 硬さと粘りともアミロース含量と相関があることが見てとれる. 4い 米飯と米飯粉のプラストグラム コシヒカリとクレナイモチの湯取法米飯と米飯粉のブラストグラムを図3A,Bに示す.コガネ

(5)

Fig3 PlastogramsofCookedRice(A)andCookedandFreeze−DriedRicePowder(B)

MoistureContent(%) Upper Curves Koshihikari 仏)701 (B)696 Lower CurvesKurenai−mOChi(刃 699 (B)70O

Table3TimetoReachtheMaximumViscosity(minute)

C一

variety

Cooked*RiceGrains 憲

1 li0 12 1,0±014 22±0。93 Koganemasari l1±006 Koshihikari O 8t0 08 Kurenairmochi Ol±005 *CookedbyExcessWaterMethod Table4ComparisonofCoefficentsofCorrelation CoefficientsofCorrelationbetween var・iety MobilityandMoistureContent

AtthePeak 5Minafter Peak 0933 O 967 0,975 O 983 0999 O 999 AsaStraightLine AsTwoConnectedStraightLines Koganemasari O 984 O 995 O 994 O 958 0 976 0984 AsaStraightLine AsTwoConnectedStr’aight AsaStraightLine AsTwoConnectedStraight 7 6 8 7 0 8 6 7 9 4 5 6 9 9 9 9 9 9 0 0 0 0 0 0 i .−1く−し Koshihikar i Kurenaトmochi マサリのプラストグラムはコシヒカリと殆ど重なるので図示しなかった.

コシヒカリはAB間で大差はない.クレナイモチの米飯はピークに至る時間が極めて短いが,米

飯粉ではかなり長くなっており,それぞれを表3に示した.図2Bの湯取法米飯の粘りの大きいク

レナイモチがミキサーの中で早く粒が潰れて撹拝抵抗での最高値に早く到達するのは理解できる

(6)

︵衣︶盲む盲8巴n眉。ヨ ︵次︶召む召8巴n薫○害

ぞ三ニ

] ︵次︶盲む盲OU巴n薫○ヨ

60 O

10 20 30 40 50 60 Mobility(B.PUlxlO3)

Fig 4 Relation between Mobility and Moisture Content

SymboIs:●AtthePeak,OFiveMin afterthePeak

Table5MobilityandMoisturIeContentsattheInter・SeCtionofTwo StraightLines

Mobility MoistureContent(%) Variety

AtthePeak af昆畿ak AtthePeak afak

Koganemasari 130 189 714 71 4 Koshihikari 147 213 72.7 72 7 Kurenai−mOChi 278 294 692 684

(7)

が,米飯粉での到達時間が長くなる原因については更に検討が必要である.

米飯粉についてのピ・−ク時と5分後の流動性と水分含量の関係を囲4に示す.これらの点を結ぶ

回帰直線を叫直線と仮定するか,安松ら(4)に準じて相交わる二直線とみるかの検討骨相関係数の大

小で判断しようとした.表4に示すように,ピーク時の数値よりもピークから5分後の数値の方が

相関係数が大きい.−・直線と仮定した場合の相関係数より大きな相関係数を示す相交わる二盾線は

図4に記入してあり,その相関係数の各数値は表4に示してある.ニ直線の交点の水分含量と流動

性を表5に示す.水分含量は70%付近で湯取法米飯の水分含量(1)に近い.流動性はアミロース含量

の高いものが小さく,精が−・番大きかった. 要 約 1クレナイモチとコシヒカリの精白米粉は水分5%付近迄は結合水,約15%以上は自由水 と考えられ,稀と横間に大差はなかった. 2。加水塵を変えて炊飯した場合,米飯の硬さはアミロ・−ス含量の少ないもの程加水畳と共 に低下した.加水量1∼2倍の間で精米は略−・定の粘りを示したが,梗米では1.6倍付近か ら急増した. 3梗米飯粉のプラストグラムは米飯のと類似していたが,滞米飯粉ではピークヘの到達時 間が長く,ピークが低くなった.水分含塵と流動性の関係を相関係数から検討し,それらは 一盾線上に在るとするよりも折線上に在るとした方が良く,折線の交点の流動性の値はア ミロース含量と逆の傾向を示した. 謝 辞 ブラストグラムを使用させていただいた香川県農業試験場多田正敏氏に感謝します. 引 用 文 献 (1)鈴木 裕,外11名:香川大農学報,41,75(1989).(6)高分子学会,高分子と吸湿委員会:材料と水分ハン (2)江備守衛,平沢恵子:日作紀,51,235(1982). ドブック,pp251∼252,共立出版,東京(1968).

(3)関千恵子,貝沼やす子,松元文子:調理科学,8, (7)WtLSON EJ,ScHOC札TJhand HuDSON,CS”:

191(1975). /A∽Cゐe∽50(リ65,1380(1943)

(4)YASUMATSU,Kand FuJITA,E‥CeYealChemリ (8)CHRASTILJ:CaYbo々ydrResリ159,154(1987)

39,364(1962) (9)埠 忠一・:食糧 その科学と技術,13,1(1970).

(5)鈴木 裕,志岐淳一・,井上タツ:栄食詰,36, (10)堤 忠一・,永原太郎:食研報,19,194(1965).

参照

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