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ウラン鉱物及びウラン資源に関する諸問題 (11) リン鉱石の塩素処理によるウランの揮発回収方法の研究(第1報)

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Academic year: 2021

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リン鉱石 の塩素処理 に よるウ ラン

の揮発 回収方法 の研 究 (

1

報)

東 京 工 業 試 験 所

リン鉱石には既に知 られてい るよ うに0.01 -0・020/o前後の酸化 ウラン (U。08) が含有 さ れてい る.一方本邦の リン鉱石の需要量 は年 間120万 トンに達す るので,そのウ ランの量 は相当大 きな もの とな り本邦のよ うにその資 源に望みの少 ない国ではこれを軽視す ること はで きない. リン鉱石か らウランを回収す る 工業 は末だ本格的操業 とは認 め難 いなが ら, 既にアメ リカにおいて,-,二の工場で実施 されてい る模様であ り,わが国に お い て も 二,三 カ所でその研究が開始 されてい る. こ れ らの処理法 はほ とん ど総て硫酸処理によ り リン酸 を製造 し, さらにこれか ら重 過 リ ン 酸,硫 リン安,その他の化成肥料を得 る際そ の何処かの工程で ウラン分 を分離採取す る方 法である.す なわ ち,必ず一度 リン鉱石 を 7) ン酸の形 とし,この リン酸分 とウラン分 とを 分離す るのである. したが って リン鉱石か ら 一度 リン酸 を造 ってこれか ら肥料を造 る場合 には都合が よいが, リン鉱石 のお もな用途で ある過 リン酸石灰,溶成 リン肥,焼成 リン肥 等の製造についてはこの処理法 は不適 当であ る.わが国においては リン酸肥料の大部分 は 過 リン酸石灰であ り,続いて溶成 リン肥で, 重過 リン酸,硫 リン安等は生産 も,需要 も未 だ微 々たるものである.従 ってこれ ら大量 に 処理 され る過 リン酸石灰,潜成 リン肥等の製 造工程 に大 きな支障を来 たきない ウラン回収

方法の確__lrIJjJ,<必要である.本研究はこの主旨 に添 った きわめて簡単な方法である. 方法の概要 リン鉱石中の ウラン分が どんな形で存在す るかば末だ明 らかではないが,恐 らくは Ca (UO 2)2 (Pod)として存在 し, しか も吸着型 であるといわれ,物理選鉱 は相当困難 な もの と考 え られ る.一方 リン鉱石の主成分 は リン 酸 カル シウムCa3(Poヰ)2あるいはフ ッ素 ア パ タイ ト3〔Ca。(Poヰ)2〕・CaF2であ り, この 外,各10%前後の炭酸 カル シウム CaCO3, ケイ酸Si02等 を含有 し, さらに1-2%の酸 化鉄,アル ミナ等を含有 してい る.本研究の 方法 は リン鉱石 を600-900oCに加熱 して 少 量かつ低濃度の塩素 と一酸化炭素の混合ガス で処理 し,その中の鉄,ウ ラン分だ けを揮発 回収 し,他の成分 はそのま ゝ残 して リン酸肥 料その他に しよ うとす る方法である. この際の化学方程式 は

Ca (UO2)2(Pod)2+8C12+10CO

UC14+2POC13+10CO2十CaC12---(1) Fe203+3C12+3CO

2FeC13+3CO2- (2)

その外1部分 は次 のよ うな変化 をす る. CaCO3+C12十CO

CaC12+2CO2-・- (3) しか してその他の成分 はそのま ゝ残 るよ うに 処理条件 を選ぶのである. さらにこれを工程 図で書 けば

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塩化物 分別

蒸 留

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却 処 理 残 留 物 粗 ウ ラ ン 塩 化 物 (U3085-10%) 塩 化 物 U 。0 8 0.5-10/a リ ン 酸 肥 料 炭酸 ソーダ溶解 ウラン酸 ナ トリウム (Na2U207) ア ル カ リ 溶 液 水 酸 化 鉄 必要によ り上記Na2U207については さらに精 第1表 に試料および参考試料の一般化学成分 製 を行 うのである. を,第

2

表 に酸化 ウラン含有量 とカウン ト数 (i)試 料 を掲 げた. 試 料 としてはフロリダ産 リン鉱石 を用いた.

(3)

リン鉱 石 の塩 素処 理 に よるウ ランの揮発 回収方 法 の研究 第 1表 試料および参考試料の成分 91 第 2表 試 料の ウラン含有量 とカウン ト数 注1)試料 の多 くは 日産化学 工業 株式 会社 か ら分与 され た もので あ る 注2)カウン ト数測定 には東大教養学 部 の装 置 を借用 した・ (ii)実験装置および方法 塩素処理実験装麿の,主要部分 は塩素,戻 酸 ガス等のボンベ,一酸化炭素発生装置,也 素化炉,捕収 フ ラスコ等で,その他 は付属装置 である.塩素化炉には外径40mm,高 さ400 mmの石英管 を入れ, これに リン鉱石 をつめ て塩素処理 を行 った. すなわ ち第1表1の リン鉱 石 (80mesh全 通程度) を水でね って0.5-1cmのブ リケ ッ ト状 とし, これを乾燥 して毎回100gず つ用 いた.塩素は塩素 ボンベか ら,一酸化炭素は 炭酸 ガスを約100OoCに加熱 した木炭層 を通 して造 り, これを用いた.塩素処理 によって 得 た揮発物 は捕収 フラスコに捕赦 し,後 これ を希塩酸で回収 した. この際石英管の底部, フ ラスコとの接続哲に も相当凝集物が たまる ので, これ も同様 に溶解回収 した. 回収 した液について ウラン分 を分析 し, こ の ウランと リン鉱石中の全 ウランに対す る百 分率 を求 めて ウランの回収率 を算出 し各実験 について比較 した. ウラン分析法 は主 として 容量法 を用い,時に重量法 を併用 して互にそ の精度 を比較 し,結果の検討に資 した.一方 塩素処理残留物の ウラン含有量の測定, カウ ン ト数の測定等を行い更 に結果 を確 めた. (iii) 実験結果 とその考察 第3表 に塩素処理条件 とウランの回収率 と の関係 を掲 げる.また第4表 には塩素,一顧

(4)

92 化炭素 の 伸 ここれ に窒素 を加 えて塩 素 を うす めて行 った処理結 果 を掲 げ る.第3表 の処理 物 の カウン ト数 , ウラン回収率等 に よ り,塩 素処理 によって ウランの大部分が揮発 回収 さ れ ることは明 らかであ る.

1

時間処理 の場 合 は800oC以上が回収率 よ く,2時間処 理 の場 合 は600oCで も回収率 は相 当良好 で あ る.堤 素 の量 を少 な くしてゆ くと一般 には ウランの 木 質 第

4

表 に よ り窒素 で うす めたガ スを使 って ゆ くと,塩素量 を落 して もウランの回収率 は 減少 しない こ とが確 め られ てい る.特 に実験 24は リン鉱石100gに対 し塩 素 3月しか使 用 し てい ないが, ウランはほ とん ど完全 に揮発 回 収 され てい る. なお第5表 に第3表実験1- 3の塩 素処理 物の全 分析 お よび リン酸 の溶率 の測 定結 果 を 第 3表 塩 素処理 とウランの回収率 回収率 が悪 くな るが,塩 素量 に比例 しては悪 くな らない ことが認 め られ る. 掲 げ る.表 に よ って リン鉱 石 は この程度 の塩 素処理 で はほ とん ど変 化 の ない こ とは明 らか

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リン鉱 石 の塩 素処理 に よ るウ ランの揮発 回収方 法 の研 究 93

で, したが って塩素, リン等の損失は極 めて ク溶化はこの処理だ けでは十分でない ことら 少量であることは確かである. また リン酸の わか るのである.

第 4蓑 窒素で うす めた場合の塩素処理 とウラン回収率

参照

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