• 検索結果がありません。

モバイルネットワーク管理システム

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "モバイルネットワーク管理システム"

Copied!
7
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

あ ら ま し 富士通は,将来的に各種通信ネットワークを統合管理するシステムの開発に取り組ん でいる。本稿では,その中の一つの通信ネットワークであるモバイルネットワークを管 理するシステムについて,特徴をベースに本開発の現状と将来像を紹介する。 まず最初にネットワーク管理システムの一般論を概説した後,モバイルネットワーク を管理することの特徴やそれを実現するための課題を明示し,それら課題を解決するた めの各種方策の主要部分を説明する。つぎにそれら方策を実現するためのシステム構成 とソフトウェア構成をアーキテクチャの考え方をベースに説明する。そして,今後の管 理システムにおいて特徴的かつ他社差異化機能となるSON機能の取込み展開を紹介し, 最後に本管理システムを統合管理システムに展開していく構想を説明する。 Abstract

Fujitsu is working on the development of an integrated system to be used in the future for managing various communication networks. This paper introduces a system for managing one such communication network: a mobile network. It describes the current status of this development and how it could proceed in the future, based on the features of managing mobile networks. First, this paper gives a general introduction of systems for managing mobile networks, and then describes the features of managing networks and the problems involved. It goes on to explain the main points of various measures that can be used to solve these problems. Next, this paper explains the architectural concepts behind system and software configurations used to achieve these measures. It gives an overview of Self-Organizing Network (SON) that are characteristic of network management systems and that allow Fujitsu to differentiate itself from its competitors. The last part explains the concept of a system for managing mobile networks that can be used to develop an integrated management system. ● 河村一利   ● 村田政雄   ● 樋口晃治   ● 黒河内文保

(2)

それらネットワーク機器間を結ぶ伝送装置を主体 とする伝送ネットワークで構成される。これらの ネットワークを運用保守するための管理システム は,それぞれのネットワーク機器を直接管理する EMS(Element Management System)とそれら を統合的に管理するNMS(Network Management System)から構成される。このEMSとNMSで構 成される管理システムを総称してOPS(Operation System)と呼ぶこともある。 OPSの主な機能は以下の四つである。なお,そ れぞれの概要は後述する。 ・障害管理(Fault Management)

・構成管理(Confi guration Management) ・性能管理(Performance Management) ・セキュリティ管理(Security Management) 基地局

EMS

の特徴 本章では,基地局ネットワーク機器を管理する EMSにフォーカスし,その特徴を紹介する。 ● 基地局ネットワークの特徴と課題 (1) ユーザ端末の移動と通信品質の保証 伝送ネットワークやコアネットワークの管理で は,そのネットワークを構成するネットワーク機 器に直接EMSを接続してネットワーク機器をモニ タ・制御することにより,ネットワークの品質状 態を把握し維持することができる。一方,基地局 ネットワークの管理では,ネットワークを構成す る機器の一つであるユーザ端末は無線で接続され, 基地局

EMS

の特徴 ま え が き 富士通はモバイルネットワーク向けの管理シス テムの開発を一つのトリガとして,現在プロジェ クトごとに個別に開発している通信系管理システ ムの統合化に取り組んでいる。 本稿ではモバイルに向けた管理システムの特徴 をベースに,その実現方法,将来への機能拡大に 向けた取組みや方向について述べる。 ネットワーク管理システムとは何か 本章では,ネットワーク管理システムの一般概 論を述べる。 ネットワーク管理システムは,ネットワークを 保守・運用するオペレータに対するネットワーク とのヒューマンインタフェースとしての役割を果 たす。ネットワークを構成する各種通信機器やネッ トワークの状態を様々な観点で可視化し,ネット ワーク全体の正常性や異常状態をオペレータに知 らせるといった,ネットワークの品質維持活動に は不可欠なシステムである。 モバイルネットワークを例にしたネットワーク 管理システムの構成イメージを図-1に示す。 モバイルネットワークは,ユーザ端末(移動端末) と直接通信する移動網用基地局装置(以下,基地 局)で構成される基地局ネットワーク,および ネットワーク機器間の通信パスを設定するスイッ チング装置から成るコアネットワーク,ならびに ま え が き ネットワーク管理システムとは何か NMS コアノード 伝送装置 基地局

NMS: Network Management System

NE: Network Element EMS: Element Management System OPS: Operation System

コアノード 伝送装置 基地局

NMS:Network Management System

NE:Network Element EMS:Element Management System OPS:Operation System

伝送ネットワーク コアネットワーク 基地局ネットワーク 基地局 EMS EMS伝送 コア用 EMS 図-1 モバイルネットワーク管理 Fig.1-Mobile network management.

(3)

・ハンドオーバ成功/失敗数 ・トラフィック量(スループット) また,LTEシステムにおける取得すべき項目 に つ い て は3GPP(3rd Generation Partnership Project)(2)において標準化を目的とする具体的な 要件として規定されている。 このように基地局EMSでの統計データの取得は, ネットワークの状態把握において重要な機能と なる。 (2) 無線トレース 統計的なセル端のデータ取得に加え,無線区間 の品質データを取得する機能も求められる。取得 するデータの一例として以下の項目が挙げられる。 ・無線送信電力 ・無線受信電力 ・無線干渉信号レベルなど 基地局側で本機能を実装することにより,限定 された試験端末を用いて特定の無線区間のより詳 細な品質データの取得が可能となる。 【ネットワーク最適化】 (1) 基地局パラメータ設定 上記のネットワーク状態把握の項で述べた機能 で収集したデータを基にサービスエリアの通信品 質状態を確認し,そのエリア品質を最適にするよ うに,基地局のパラメータ変更を適宜実施する必 要がある。基地局EMSは管理対象の基地局装置に パラメータを設定する機能が必要となるが,単に それを設定するだけではなくハンドオーバのパラ メータなどのように,基地局間の整合性を保って 同期して設定することも求めらる。これを実現す るために,スケジューリングによる一括設定など の機能も必要となる。 (2) 基地局制御 輻輳時の呼規制制御や基地局メンテナンスのた めの閉塞制御などの制御機能を具備する必要があ るが,ネットワークには多数の基地局が配置され るため,それぞれを個別に制御するのは非効率的 である。そのためパラメータ設定と同様に一括制 御や自律制御などにより,その作業を低減させる ための簡素化機能が求められる。 (3) 基地局プラグアンドプレイ 基地局展開時の初期設定の簡素化のためにプラ グアンドプレイ機能など,自動的に基地局を検出 それ自体がネットワーク内を移動するため,基地 局に接続されるユーザ端末は不特定多数となる。 このような不特定多数のユーザ端末がランダムに アクセスする基地局ネットワークでは,個々のユー ザ端末の通信状態を定常的にネットワーク機器の 一部として管理することは煩雑となり,基地局ネッ トワークのEMSではユーザ端末を特定して定常的 に状態を管理する機能を具備しない。 ただし,モバイルネットワークのエンドユーザ にとって重要なことはいつでもどこでも通信でき ることであり,これはオペレータにとって,エン ドユーザが移動し得る場所すべてを可能な限り サービスエリアとしてとらえ,そのサービスエリ ア全体で,一定の通信品質を保証することが課題 である。 (2) 多数の基地局への対応 オペレータは広範囲のサービスエリアを高品質 でカバーするために数万台というレベルで多数 の基地局を展開しネットワークを構成している (2011年2月末時点,日本国内の3G基地局台数: 243 214)。(1) この基地局を導入するための設備費用

(CAPEX: Capital Expenditure),また,多数の 基地局を管理するための保守・運用費用(OPEX: Operational Expenditure)は膨大になる。とくに 上記(1)で述べたサービスエリアの品質を確保す るためには,基地局ごとの細やかなパラメータ設 定が必要であり,一つ一つ基地局パラメータを設 定した場合には膨大な工数が掛かることが容易に 予想でき,その対応が課題となる。 ● 基地局

EMS

の要件 前節で述べた課題を解決するために,基地局 EMSとして以下の機能が要求される。 【ネットワーク状態把握】 (1) セル統計データ収集 ユーザ端末を特定してそれぞれの通信状態をモ ニタする代わりに,基地局としてユーザ端末と通 信する最小単位であるセル(セクタ)単位に統計 データを取得することにより,ユーザ端末と基地 局間の通信状態を統計的に把握する統計データ管 理の機能が求められる。取得するデータの一例と して以下のような項目が挙げられる。 ・発着信成功/失敗数 ・呼切断数

(4)

しEMSへのデータ登録や基地局へのソフトウェア 更新およびパラメータ設定を実行するなどのオペ レータ作業を省力化する機能も重要となる。 (4) SON機能の提供 近年,極力オペレータの介在を少なくした状態 でネットワークを自律的に最適化することを目的 とした,SON(Self-Organizing Network)機能(3) の対応が求められている。EMSにおいてもこれら の機能を容易に実装可能とするアーキテクチャの 採用が重要となる。 ● 富士通製グローバル向けモバイルネットワー ク用

EMS

の機能 上記の要件を踏まえ,富士通製EMSはグローバ ル向けに以下の機能を具備している。 ・セル統計データ収集機能 ・無線トレース機能 ・パラメータスケジューリング一括設定機能 ・基地局スケジューリング一括制御機能 ・基地局プラグアンドプレイ機能 また,SON機能適用に向けたフレキシブルなアー キテクチャを採用している。

NM

アーキとその特徴 モバイルネットワーク管理システム(NMS)で は,ネットワークの規模に応じた柔軟なスケーラ ビリティが求められている。本システムでは,基 地局ネットワークのほか,伝送ネットワーク,コ アネットワークまで含めたネットワークを一つ のプラットフォームで統合管理でき,オペレー ションの標準化だけでなく,キャリアのCAPEX, OPEX削減に貢献している。 ネットワーク管理システムでは,開放型システム 間相互接続(OSI:Open Systems Interconnection) で規定される,頭文字 FCPS で表される障害管理 (Fault), 構 成 管 理(Confi guration), 性 能 管 理 (Performance),セキュリティ管理(Security)の 機能をカバーしている。 (1) 障害管理(Fault Management) モバイルネットワークの障害監視機能である。 ネットワーク機器の死活監視や,機器からのトラッ プを監視し,ユーザへ障害情報を通知する。 (2) 構成管理(Confi guration Management)

ネットワーク機器の構成情報管理,設定変更を

NM

アーキとその特徴 行う。無線リソース管理,局データ管理,ソフト ウェアアップグレードなどの機能を提供する。ま た,ネットワークに機器が増設されたことを検知 し,自動的に最新ファームウェアをダウンロード するプラグアンドプレイも提供する。 (3) 性能管理(Performance Management) ネットワークの可用性を維持するために,ネッ トワーク機器のトラフィック,無線リソース状況 を監視し,閾値超過時は障害情報としてユーザに 通知する。 (4) セキュリティ管理(Security Management) ネットワーク管理システムが管理するリソース へのアクセスを制御する(ユーザ管理,アクセス ログなど)。 このようなネットワーク管理システムの基本と なるのは,「コンポーネント指向」と「ネットワー クの仮想化」の二つの考え方である。本システム の構成を図

-2に示す。

● コンポーネント指向 エンタープライズシステムで用いられている JavaEEの非同期メッセージング技術をベースとし た分散技術を適用し,独立性の高い疎結合な機能 コンポーネントから構成される。本システムでは, 片方向・両方向の二つのメッセージモデルを定義 しており,大量トランザクションの並列処理(ロー ドバランス)やスケールアウト構成が可能となり, 要件に合わせた柔軟なシステム拡張が可能となる。 また,各機能コンポーネントを軽量化するため, 機能コンポーネントが利用する各種リソース(DB コネクション,スレッド,トランザクション,メッ セージなど)は,DI(Dependency Injection:依 存性の注入)コンテナによるプラグイン機構で実 現しており,設定ファイルの書換えだけで使用す るリソースを変更することができる(図-2)。 ● ネットワークの仮想化 ネットワークを一つのプラットフォームで統合 管理するには,通信プロコトル,データ構造が異 なる多様なネットワーク機器を一元的に管理する 必要がある。そのために,ネットワーク機器のデー タ構造をネットワーク管理システムの観点で抽象 化した「ネットワーク共通モデル」を新たに定義 している。 ネットワーク共通モデルは,3GPPなどの勧告で

(5)

用と設備費用の増大を抑制することも課題となる。 現在開発中の管理システムにおいては,上記の 課題を解決する手段を一部盛り込む計画である。 すなわち,通信ライフサイクルの各フェーズ(計画, 構築,運用)の運用保守業務のノウハウやナレッ ジを盛り込んだSON機能ソフトウェアを本管理シ ステム上で稼働するものである。これにより,高 信頼で効率の高いモバイル通信ネットワークを提 供することが可能となる。 SONを実行する構成には以下の3種類がある。 (1) Distributed-SON(D-SON) 図

-3に示すように,基地局同士で関係する基地

局やセルの管理を行い,基地局間の判断でSONを 実行する。 (2) Centralized-SON(C-SON) 図-3に示すように,基地局やセルの状況は上位 管理層で管理し,各基地局への制御は上位管理層 での判断と指示により実行する。 (3) Hybrid-SON(H-SON) D-SONとC-SONを融合した構成である。 本稿で紹介している管理システムでは,これら SONの機能を自社ネットワークエレメント(NE) に対しH-SONで実行する計画である。 今後の展開 顧客が管理するモバイルネットワークシステム 今後の展開 規定されている標準管理モデルをベースにネット ワーク機器が提供する属性,操作を抽象化している。 ネットワーク共通モデルをひな型とし,機能コ ンポーネントが取り扱う標準インタフェースクラ スを作成することで,機能コンポーネントはネッ トワーク機器のデータ構造に依存しない構成を持 つことができる。これにより,機能コンポーネン トの再利用性が高まり,統合したネットワーク上 の異なるネットワーク機器でも共通的に使用する ことが可能となる(図-2)。 今後のネットワーク管理システムでは,これら の管理機能だけでなく,OPEXを削減するSON機 能の実現や,他社製SONサーバとの接続など,必 要に応じて柔軟に機能を拡張していく。

SON

機能の展開

SONはNGMN(Next Generation Mobile Network)や3GPPで検討・議論されている機能 であり,通信網オペレータのOPEX/CAPEXの削 減を当面の目的とした新たな高度通信網管理機能 である。 モバイル通信環境は今後,通信トラフィックの 巨大化,基地局数の増加が明らかであり,このよ うな中,安心していつでも満足して使えるモバイ ルネットワークの構築が課題であり,また通信オ ペレータの観点からはそれらを実現する際の運用費

SON

機能の展開 DI コンテナ DI

DI(Dependency Injection)(Dependency Injection) コンテナコンテナ DBコネクション DBコネクション DBコネクション スレッドスレッドスレッド トランザクショントランザクショントランザクション メッセージメッセージメッセージ SONサーバ ・・・ GUI プレゼンテーションレイヤ インタフェース統合レイヤ 障害管理 コンポーネント障害管理 コンポーネント コンポーネントコンポーネント構成管理構成管理 コンポーネントコンポーネント性能管理性能管理 セキュリティ管理セキュリティ管理コンポーネントコンポーネント 障害属性 定義 障害属性 定義 セキュリティ 属性定義セキュリティ 属性定義 構成属性 定義 構成属性 定義 性能属性 定義 性能属性 定義 標準I/F 標準I/F DI

DIDIDI(Dependency Injection)(Dependency Injection)(Dependency Injection)コンテナコンテナコンテナコンテナ DBコネクション DBDBコネクションコネクション スレッド メッセージ DBコネクション スレッドスレッド トランザクション メッセージメッセージ レイヤ プレゼンテーションレイヤ レイヤ

SBI(Southbound Interface)レイヤ

レイヤ

NBI(Northbound Interface)レイヤ

インタフェース インタフェース統合レイヤ 障害管理 コンポーネント障害管理 コンポーネント障害管理 コンポーネントコンポーネント構成管理構成管理 コンポーネント性能管理 コンポーネント コンポーネントコンポーネント構成管理構成管理 コンポーネントコンポーネント性能管理性能管理 セキュリティ管理コンポーネントコンポーネント ネットワーク管理システム 基地局ネットワーク コア・伝送ネットワーク 障害属性 定義 障害属性 定義 セキュリティ 属性定義 構成属性 定義 構成属性 定義 性能属性 定義 性能属性 定義 障害属性 定義 障害属性 定義 障害属性 定義 障害属性 定義 セキュリティ 属性定義セキュリティ セキュリティ 属性定義 構成属性 定義 構成属性 定義 構成属性 定義 構成属性 定義 性能属性 定義 性能属性 定義 性能属性 定義 性能属性 定義 標準I/F 標準標準標準I/FI/FI/F

ネットワーク共通モデル

図-2 モバイルネットワーク管理システムの構造 Fig.2-Structure of mobile network management system.

(6)

社製品を含む対応を進めていくことも必要となる。 さらに顧客に対しOPSを提供するということは, 運用・保守業務において親和性の高いNEの提案が 容易になり,OPSとNEを組み合わせた富士通独 自の差異化機能の実現を可能とする。したがって, 今後もNEとの一層の協調開発を進め,ヒューマン セントリックな運用・保守業務の実現と市場への 提供を図っていく。 む  す  び 本稿では,モバイルネットワーク管理システム について述べた。 現時点での管理対象は,モバイル機器とその基 地局ネットワーク(マクロ,フェムト,ピコなど) であるが,継続して各種通信ネットワークも統合 できる管理システムに発展させるとともに,管理 すべき項目の増大・複雑化に伴う一層の高性能, 高信頼といった基本性能の向上はもちろんのこと, 差異化技術としてのSON機能をタイムリに導入す るよう一層の技術力向上とシステム構築力の向上 を図り,オペレータの要求に応えつつ管理システ ム市場の拡大に貢献する所存である。 参 考 文 献 (1) 総務省 無線局統計情報.集計時点分析 地方局-無線 局種(分析対象年月:2011年2月). http://www.tele.soumu.go.jp/j/musen/toukei/ index.htm (2) 3GPP TS 32.425 Telecommunication management; Performance Management (PM);Performance measurements Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN).

(3) NGMN Use Cases related to Self Organizing Network,Overall Description. http://www.ngmn.org/uploads/media/ NGMN_Use_Cases_related_to_Self_Organising_ Network__Overall_Description.pdf む  す  び は,3G基地局,LTE基地局,MBH(Mobile Back Haul)などのエントランス通信装置(無線,光), コアネットワーク装置など,多種多様なネットワー ク製品(NE)で構成され,今後も被管理装置の多 様化が進むと思われる。したがって,EMSによる 運用・保守業務においては,それぞれの装置ごと の部分最適では不十分であり,ネットワークシス テム全体をサービス起点でマネジメントするOPS を構築することが必要である。 具体的には,あるエリアのトラフィック増加を 検知した際,セルの増設が必要と判断された場合, 基地局へのセル増設制御にとどまらず,増設対象 基地局向けエントランス通信装置(無線,光)の 帯域増加制御,コアネットワークへの各種パラ メータ設定制御をワンストップで実現するといっ たネットワークシステム全体での最適化を図るこ とにより,オペレータの負荷を軽減し,さらなる OPEX削減を可能とすることが重要となる。 このような統合制御を実現するためには,ネッ トワークの構成要素全般にわたる管理を可能とす る必要があり,将来的には富士通製品のみならず他 eNodeB Centralized SON Distributed SON Centralized-SON Distributed-SON EMS/NMS 図-3 SON構成 Fig.3-SON structure.

(7)

河村一利(かわむら かずとし) アクセスネットワーク事業本部モバイ ルプロダクト開発センター 所属 現在,移動通信網,無線通信網用EMS の開発,およびSONの調査企画に従事。 村田政雄(むらた まさお) 共通開発本部第三ソフトウェア開発統 括部 所属 現在,EMSプラットフォーム開発に 従事。 黒河内文保(くろこうち ふみやす) アクセスネットワーク事業本部モバイ ルプロダクト開発センター 所属 現在,海外向け基地局EMSシステムの 開発に従事。 樋口晃治(ひぐち しょうじ) 共通開発本部第二ソフトウェア開発統 括部 所属 現在,海外向け基地局EMSソフトウェ アの開発に従事。 著 者 紹 介

参照

関連したドキュメント

This study was performed to examine attitudes toward evacuation(wish to stay at home, access evacuation sites)among elderly community residents that were able to choose

学術関係者だけでなく、ヘリウム供給に関わる企業や 報道関係などの幅広い参加者を交えてヘリウム供給 の現状と今後の方策についての

本節では本研究で実際にスレッドのトレースを行うた めに用いた Linux ftrace 及び ftrace を利用する Android Systrace について説明する.. 2.1

The input specification of the process of generating db schema of one appli- cation system, supported by IIS*Case, is the union of sets of form types of a chosen application system

Adaptive image approximation by linear splines over locally optimal Delaunay triangulations.. IEEE Signal Processing Letters

また適切な音量で音が聞 こえる音響設備を常設設 備として備えている なお、常設設備の効果が適 切に得られない場合、クラ

連携DB 営業店AP お客さま番号.

6 Baker, CC and McCafferty, DB (2005) “Accident database review of human element concerns: What do the results mean for classification?” Proc. Michael Barnett, et al.,