スマートフォンに代表される移動 通信方式,柔軟性 ・ 耐災害性に優れ た固定無線方式など,無線通信は電 気通信網で大きな役割を果たしてい ます.無線通信にかかわる国際標準 化組織の 1 つであるITU-Rでは,本 年の後半に無線通信総会(RA)と世 界無線通信会議(WRC)が開催され るため,特に重要な時期を迎えます. ここではITU-Rで地上無線通信の研 究を所掌する第 5 研究委員会(SG5) とその傘下の作業部会(WP)の最 近の動向と,それらに対するNTT研 究所,NTTドコモの貢献について紹 介します. ITU-Rの構成と SG5の所掌 国際電気通信連合無線通信部門 (ITU-R: International Tele com mu ni-cation Union-Radio communini-cation Sector)は無線通信に関する規則制 定と標準化を遂行するITUの部門の 1 つで,その構成を図 1 に示します. この図のうち,研究委員会(SG: Study Group)では,無線システムの 特性と品質,無線通信の周波数スペク トラムの使用,衛星軌道の使用に関す る研究を行い,勧告や報告を作成しま す.また,各周波数帯の利用方法,衛 星軌道の利用方法,無線局の運用に関 する各種規程,技術基準等をはじめと する国際的な電波秩序を規律する無線 通 信 規 則(RR: Radio Regulations) の 改 訂 を 行 う 世 界 無 線 通 信 会 議 (WRC: World Radiocommunication Conference)の議論に必要な研究を 遂行し,WRCでの解決方法を提示す ることも任務の 1 つとなっています. ITU-Rには 6 つのSGが設置されて おり,SGの構成は表 1 のようになっ ています(1). SG5は表 1 に示すように地上業務を 所掌するSGであり,今研究会期(2012 〜2015年)の議長として前研究会期 (2007〜2012年)に引き続き日本から 橋本明氏(NTTドコモ)が選出され ています. SG5傘下には表 2 に示す 4 つの常設 の 作 業 部 会(WP: Working Party) 表 1 ITU-RのSG構成 所掌範囲 SG1: スペクトラム管理 ・ 監視 スペクトラム計画,利用,技術,共用及び監視 SG3:電波伝搬 電離媒質,非電離媒質中における電波伝搬並びに電波雑音特性 SG4:衛星業務 固定衛星業務,移動衛星業務,放送衛星業務及び無線測位衛星業務のネットワークとシステム SG5:地上業務 固定業務,移動業務,無線測位業務,アマチュア及びアマチュア衛星業務のネットワークとシステム SG6:放送業務 一般公衆向け配信を目的とした映像,音声,マルチメディアとデータサービスを含む無線放送 SG7:科学業務 宇宙運用,宇宙研究,地球探査及び気象に関するシステム,受動及び能動のセンシングシステム,電波天文,標準電波及び時 報信号 世界無線通信会議 (WRC) RRの改訂 無線通信総会 (RA) 勧告・研究課題の承認 研究委員会 (SG) 研究の推進 会議準備会合 (CPM) WRCの準備 無線通信規則委員会 (RRB) 手続き規則策定・ 紛争の解決 無線アドバイザ リーグループ (RAG) 無線通信局長への助言 無線通信局長 無線通信局 図 1 ITU-Rの組織構成
ITU-R SG5の活動動向
大
おおつき槻 信
し ん や也 /硎
と ぎ琢
た く み己
† 1 † 2 NTTアクセスサービスシステム研究所†1/NTTドコモ†2グローバルスタンダード最前線
が設置され,ITU-R勧告などの実質 議論はこのWPで実施されます.NTT 研究所からは陸上移動業務を所掌する WP5Aと固定無線を所掌するWP5C, NTTドコモからはIMT(International Mobile Telecommunications)* 1を 所 掌するWP5Dに継続的に参加 ・ 活動 をしています. さらに,特定のテーマについて短期 間で議論をするタスクグループ(TG: Task Group)や複数のSGにまたがる 特定のテーマを議論するジョイントタ ス ク グ ル ー プ(JTG: Joint Task Group)が設置される場合もあります. SG5に関連するJTGとして,最近では 2015年に開催されるWRC(WRC-15) での議題である「IMT用追加周波数の 特定に向けた議題」(議題1.1)につい て必要な共用検討(IMTと既存の無線 システムの共存条件の検討)を実施す るJTG4- 5 - 6 - 7 が2012年 か ら2014 年まで設置されました.ここではこの JTG4- 5 - 6 - 7 の議論についても紹介 します. 最近のSG5 関連会合の状況 ■WP5A WP5Aは主に陸上移動無線(IMT を除く)を所掌するWPであり,対象 とする主な無線システムとしては,無線 LANを含むワイヤレスアクセスシステム (WAS: Wireless Access System),公共安全 ・ 災害救援(PPDR: Public Protection and Disaster Relief) 用
無線システムなどがあり,さらに陸上 移動無線のための新技術一般について も検討し,これらの勧告化 ・ 報告化を 推進しています. 前回会合(2014年10,11月開催)に おいては,コグニティブ無線システム (CRS: Cognitive Radio System)* 2に
関するレポート策定作業を完了させ, 陸上移動無線における周波数の有効利 用にCRS技術が貢献することが期待 されます. ま た,ITS(Intelligent Transport System)に関する標準化活動も活発 に行われています.ITSについては, より高精度な自動車用衝突防止に使わ れる高分解能レーダ実現を目的とし, 77-81 GHz帯を連続して本システムで カバーするために「自動車アプリケー ションのための77.5-78.0 GHzにおけ る無線標定業務の新たな周波数分配に 向けた議題」がWRC-15での議題の 1 つとなっています.WP5Aでは無線標 定業務を所掌するWP5Bと協力して 既存の無線システムとの共存問題など を検討し,両者が共存できる解決方法 を提示しています.この結果は77.5-78.0 GHzに無線標定業務の新規周波 数分配を支持している日本の方針(2)に 沿った方向となっています. ■WP5B WP5Bは海上移動業務,航空移動業 務および無線標定業務(レーダ)など を所掌としており,航空機内通信,無 人飛行体通信などWRCで議論される 多くの課題を扱っています.通信事業 者からの直接的寄与は比較的少ないで すが,NTTグループ会社ではほかの WPからのWP5Bへの連絡文書により 必要な意見を表明することを通じて対 応しています. ■WP5C WP5Cは主に固定無線を所掌する WPであり,対象とする主な無線シス テムとしては,中継用無線システム, 固 定 無 線 ア ク セ ス(FWA: Fixed Wireless Access)システム,移動通 信用基地局のためのモバイルバック ホール(MBH: Mobile BackHaul)用 無線システム,放送業務中継用固定無 線システム,災害時用臨時無線システ ムに関する勧告および報告の策定作業 を実施しています. 前回会合においては,固定無線シス テム(FWS: Fixed Wireless System) の将来動向と応用に関する新報告の策 定作業を完了させました(3).本報告の 詳細については後述します. さらに,WP5Cでの現在の検討事項 の 1 つとして,今後のIMTへのトラ フィック需要増大に対応するために, MBHにおいて固定無線システムが果 たす役割(使用周波数帯,網構成,所 要容量など)に関する新報告の策定作 業を進めています.本作業はIMTを所 掌するITU-R WP5Dや,光伝送網お よ び ア ク セ ス 網 基 盤 を 所 掌 す る ITU-T SG15など他組織との連絡文書 による情報交換を行いながら進めてい ます. 本節では上述のFWSの将来動向と 応用に関するITU-R報告について概 表 2 SG5配下のWP構成 所掌範囲 WP5A IMTを除く陸上移動業務,ワイヤレスアクセスシステム,アマチュアおよびアマチュア衛星業務 WP5B 海上移動業務,航空移動業務および無線測位(レーダ等)業務 WP5C 固定業務および30 MHz未満の固定 ・ 陸上移動業務 WP5D IMT *1 IMT:いわゆる第3世代(3G)以降の移動 通 信 シ ス テ ム で あ り,IMT-2000やIMT-Advancedを含みます. *2 コグニティブ無線システム:周囲環境(運 用地点における電波使用状況および確立さ れた運用方針など)に関する知識を習得し, これに基づきシステムの運用パラメータ(送 信出力,運用周波数など)とプロトコルを 動的かつ自律的に調整し,性能改善への再 学習機能を有する無線システムです.
説します.FWSは,中継用(Transport or Trunking network)無線システム, FWAシステム,IMT等陸上移動網の バックホール(MBH),災害時などに お け る 臨 時 用 途(Temporary Use) への適用と,多種多様な役割を担って います(図 2 ).中でも,近年のスマー トフォンの普及に伴い爆発的に増大す る陸上移動網のトラフィックに対応す るため,そのMBHを実現するシステ ムの 1 つであるFWSについても同様 に大容量化への要求が高まってきてい ます.このような要求にこたえること を目的として,これまで主に使われて きた30 GHz以下の周波数帯と比較し てより広い帯域幅の利用が可能となる ミリ波帯を利用したFWS技術の研究 開発が推進されています.ITU-R報 告F.2323「固定無線方式の利用と将 来動向」(Fixed service use and future trends)は,このような背景のもとに, 近年のFWSに関する技術開発,さま ざまな周波数帯におけるFWSの将来 的な発展についてのガイダンスを提供 することを目的としています.この ITU-R報告は,FWSの現状および今 後のトレンドをまとめたものであり, その内容は主に①FWSの適用分野, ②周波数帯域ごとのFWSの利用動向, ③FWSの技術動向,④FWSのスペク トル需要の側面,から構成されていま す.NTT研究所は,本報告の取りま とめに関して主導的な立場で多くの寄 与を行い,主にFWSの応用として, FWA用機器を用いた構成例としての 列車内インターネットサービスを適用 するためのバックホール(4),60 GHz 帯を利用した無線システムをFWAに 接続しホームネットワークの伝送を行 うシステム(4),および高い周波数を利 用した無線システムの例として,120 GHzといった非常に高い周波数を利用 した無線システム技術(5)の記載を提案 し,いずれも報告に反映されています. ■WP5D WP5DはIMTを 所 掌 す るWPで あ り,IMT無線インタフェース,周波数 配置(IMT特定帯域内の周波数使用方 法),IMTと他業務との周波数共用, 将来のIMT〔第 5 世代(5G)携帯電話〕 の開発プロセス ・ コンセプトなどに関 する決議,勧告および報告の策定作業 を実施しています.NTTドコモでは, 5GをはじめWP5Dの課題に多くの貢 献をしています.以下に2020年ごろ の導入に向けて現在活発な議論が行わ れている5G関連の検討状況を概説し ます. (1) 5Gに向けた検討状況 WP5D(前身のWP8Fを含む)では, こ れ ま でIMT-2000( 第 3 世 代 )* 3, IMT-Advanced(第 4 世代)* 4の無線 インタフェースに関する研究が行わ れ,民間標準化団体などから提案され る技術仕様をITU-R勧告として採用 してきましたが,IMT-2020(第 5 世 代相当方式の仮称)* 5については新た な無線インタフェース仕様を2020年 FWAシステム 陸上移動網用バックホール (MBH) 基地局 基地局 基地局 コア ネットワーク P-P P-MP 中継局 図 2 FWSの主要適用分野 *3 IMT-2000:無線インタフェースとしては, W-CDMA,HSPA,LTEなどを含みます. *4 IMT-Advanced:無線インタフェースとして はLTE-Advancedなどを含みます. *5 IMT-2020:「第3世代(3G)」という用語は ITUを含めて広く使われていますが,「第4 世代(4G)」の表現は世代区分が明確でな いためITUでは基本的に用いられず,「第5 世代」についても同様です.ここでは仮称 としてIMT-2020を用いていますが,このほ かにIMT-2020 Connectも候補になっており 2015年10月に正式な名称が決定される予定 です.
グローバルスタンダード最前線
ごろに確定することを目指していま す.また,IMT-2020を含む将来IMT の研究プロセスに関する決議案や, IMT-2020の利用シーン ・ アプリケー ション,要求条件,技術トレンドなど を含む勧告(Vision勧告)案の議論が 活発に行われています.ITU-Rでは 過去のIMT研究でも同様の進め方が 採用されていますが,5Gでは検討開 始から導入までが約 8 年とより短く なっています(図 3 ). (2) 5G Vision勧告案 Vision勧告案では,IMT-2020につ いて大きく 3 つの利用シーンが想定さ れています.スマートフォンをはじめ とするモバイルブロードバンドのさら なる発展に相当する利用(Enhanced Mobile Broadband),IoT(Internet of Things),IoE(Internet of Every-thing)時代の多数の端末間通信によ る利用(Massive Machine Type Com-munications), お よ びV2V(Vehicle to Vehicle)や公衆安全システムなど 高信頼性が要求される利用(Ultra-reli able and Low Latency Com mu ni-ca tions) で す.Vision勧 告 案 で は, IMT-2020システムに 8 つの要求項目 が検討されていますが,2003年に策 定 さ れ たIMT-2000,IMT-Advanced のVisionに関するITU-R勧告M.1645(6) では高速移動,ピーク伝送速度の 2 項 目のみが規定されており* 6,その後 技術の進展とともにIMTに期待され る役割が多種 ・ 多様に及んでいること が分かります(表 3 ).なお,表 3 の 値はあくまで目安であり,最終的な要 求項目 ・ 要求値はVision勧告策定後に 改めて議論されます. ■JTG4- 5 - 6 - 7 前回WRC12で「IMTの追加特定帯 域」がWRC-15の議題に採択されまし た(議題1.1).本議題の対象帯域を使 用する既存業務が多岐に及ぶため,関 連するSGをまたがるJTG4- 5 - 6 - 7 (JTG)が議題の責任グループとして 1985 SQ Adopted FPLMTS 2000 IMT-2000 M.1457 (1st release) Development of IMT-2000 Deployment* of IMT-2000*Deployment timing may vary across countries.
Vision Vision Developmentof “IMT-2020” Development* of “IMT-2020” Development of IMT-Advanced Deployment* of IMT-Advanced 15年 9 年 2003 Vision M.1645 2012 IMT-Advanced M.2012 (1st release) 2015 “IMT-2020” Vision 2020 “IMT-2020” 図 3 IMTの開発・導入スケジュール(Vision勧告案より抜粋) 表 3 IMT-2020とIMT-Advancedのシステム要求項目 ・ 目標値比較 ITU-R勧告M.1645
(IMT-2000/IMT-Advanced) (IMT-Advanced)ITU-R報告M.2134 (IMT-2020)Vision勧告案
勧告 ・ 報告策定年次 2003年 2008年 2015年
端末移動速度 250 km/h 350 km/h 500 km/h
ピーク伝送速度 0.1ー 1 Gbit/s 1 Gbit/s 20 Gbit/s
ユーザ実効伝送速度 ー 10 Mbit/s 0.1ー 1 Gbit/s 接続端末密度 ー 105/km2 106/km2 許容遅延(無線区間) ー 10 ms 1 ms 消費電力効率(/bit) ー ー 100倍(IMT-Advanced比) 周波数利用効率 ー ー 2 〜 5 倍(IMT-Advanced比) エリアトラフィック容量 ー 0.1 Mbit/s/m2 10 Mbit/s/m2 *6 ITU-R勧告M.1645策定後,2008年にITU-R 報告M.2134で要求項目 ・ 要求値を追加 ・ アップデイトしました.
行われました.これを基にJTGでは IMTと他業務との共用検討,候補周波 数帯の取りまとめ,IMT用周波数とし て特定する場合の無線通信規則(RR: Radio Regulations)改訂を行い,結 果をCPM Report* 7案としてまとめ ました. (1) IMT所要周波数帯域幅 2020年時点のIMT所要周波数幅と し て,1340 MHz( 低 需 要 ) 〜1960 MHz(高需要)とすることが合意さ れました.これらの検討結果はNTT ドコモがWP5D会合に多くの寄与を 行い,算出方法から算出ツールの作成, 結果の導出までを主導したものであ り,ITU-R報告M.2290(7)として2013 年12月のSG5で承認されています. (2) 候補帯域 IMT追加特定の候補帯域について は,多くの国からの提案を取りまとめ て,以下の周波数帯とすることが合意 されました. 470〜694/698 MHz,1350〜1400 MHz,1427〜1452 MHz,1452〜1492 MHz,1492〜1518 MHz,1518〜1525 MHz,1695〜1710 MHz,2700〜2900 MHz,3300〜3400 MHz,3400〜3600 MHz,3600〜3700 MHz,3700〜3800 MHz,3800〜4200 MHz,4400〜4500 MHz,4500〜4800 MHz,4800〜4990 MHz,5925〜6425 MHz. WRC-15ではこのうちの一部がIMT 用周波数として追加特定される見込み ですが,日本が支持するCバンド(3400 〜4200 MHz,4400〜4900 MHz)とL バンド(1427.9〜1462.9 MHz,1475.9 IMTの共用検討を行い,双方が周波数 共用を行うための条件(離隔距離や出 力制限など)や,干渉低減技術,共用 可能性の分析などがまとめられまし た.この共用検討に使用するIMTパラ メータ(出力,アンテナ高,基地局 ・ 端末密度など)は主としてNTTドコ モの寄与によりWP5Dで検討され, ITU-R報告M.2292(8)として2013年12 月のSG5で承認されました. Cバンドについては,IMTと固定衛 星業務との共用が主たる課題となりま すが,IMT基地局に低出力,低所設置 スモールセルの採用による干渉低減効 果や最新の伝搬モデルを反映する干渉 モデルを採用した検討をNTTドコモ から入力して,固定衛星業務とIMTの 共用条件が緩和されることを示すこと に貢献しています. また,Lバンドについては,候補帯 域に隣接する1400〜1427 MHzを使用 する地球探査衛星業務へのIMT不要 発射の影響が重要な課題の 1 つです が,日本から国内で運用中の基地局, 移動局の不要発射の測定値を示し,科 学業務に影響を与えず隣接帯域での IMT運用が可能であることを主張し, 日本の見解が関連文書に反映されてい ます. 2015年度会合へ 向けての活動 WP5Dで議論されている第 5 世代 IMTのVisionに関する勧告,開発プロ セスおよび名称に関する決議は2015 年 7 月のSG5会合で採択される見込み です(その後関連決議については2015 年10月のRAで承認予定). 一方JTGで取りまとめたWRC-15議 題1.1(IMT用追加周波数の特定)の 検討結果は2015年 3 月に開催される 年11月のWRC-15でどの周波数帯をど のような条件でIMT用周波数として 特定するかが決定されます. 今後の展望 2015年はITU-RでRA-15およびWRC-15など大規模会合が開催される年と なっています.WRCでは我が国全体 にとって重要な議論としてIMT用周 波数割当の議題がありますが,それ以 外にもNTTグループで利用している 無線周波数帯にほかの新規業務が参入 し今後国際的に共存が求められるよう な議論もあります. さらに,WRC-15ではその次に開催 されるWRC(現時点では2019年を想 定)での議論項目案も決定される予定 であり,NTTドコモでは総務省の指 導のもとに2020年以降のIMT向け周 波数に関する新たな議題を提案してい ます.無線スペクトラム利用に対する 需要は年々増大しており,より広範な 周波数帯について多種多様な議論が予 想されるため,NTTグループ全体に とって好ましい周波数利用のあり方を 意識して,引き続きITU-R活動を推 進したいと考えています. ■参考文献 (1) 橋本:“無線通信の国際標準化,” 日本ITU協 会,2014. 9. (2) http://www.soumu.go.jp/main_content/000337779.pdf (3) http://www.itu.int/pub/R-REP-F.2323 (4) 大槻 ・ 植田:“ITU-R新報告「固定無線方式の 利用と将来動向」(その1)─新報告策定への 取 組 と 今 後 の 課 題 ─,” ITUジ ャ ー ナ ル, Vol.44,No.3,pp.6-9,2014. (5) 枚田:“ITU-R新報告「固定無線方式の利用と 将来動向」(その2)─ミリ波関連研究開発の 動 向 ─,” ITUジ ャ ー ナ ル,Vol.44,No.3, pp.10-14,2014. (6) http://www.itu.int/rec/R-REC-M.1645 (7) http://www.itu.int/pub/R-REP-M.2290 (8) http://www.itu.int/pub/R-REP-M.2292 *7 CPM Report:WRC議題の技術的検討結 果,それに基づく議題の解決方法,無線通 信規則改訂案の例示などを取りまとめWRC へ提示するReportです.WRCの約半年前に 開催されるCPM(会議準備会合)で審議の うえ最終化されます.