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パリ協定を踏まえた今後の地球温暖化対策について

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(1)

平成28年7月29日 高知県地球温暖化対策実行計画改定委員会

協議事項(2)

(2)

パリ協定を踏まえた

(3)

1.地球温暖化の科学的知見

2.世界が合意したCOP21

3.我が国の約束草案/温暖化対策計画

4.2050年、さらにその先を見据えて

(4)

1.1 気候システムの観測された変化

3

• 気候システムの温暖化には疑う余地がない。また1950年代以降に観測された変化の多く

は、過去数十年から数千年間にわたり前例のないものである

• 大気と海洋は温暖化し

(左上図)

、雪氷の量は減少し

(右側図)

、海面水位は上昇している

(左下図)

出典:図, IPCC AR5 SYR SPM Fig. SPM.1(a),(b)

(IPCC AR5 SYR SPM, p.SPM-3, 22-23行目)

図.陸域と海上を合わせた世界平均地上気温偏差(上) 世界年平均海面水位の変化(下) ※基準はどちらも1986-2005年の平均

SYR SPM

WGⅠ SPM

図.北半球積雪面積の変化(春季)(上) 北極域海氷面積の変化(夏季)(下)

出典:図, IPCC AR5 WGⅠ SPM Fig. SPM.3(a),(b)

※図中の記号・文書(赤色)は原図に追加したもの (年) (年) (年) (1 0 0 万 km 2) (年) (10 0 万 km 2 )

(IPCC AR5 SYR SPM, p.SPM-3, 21-22行目)

過去の観測された指標のトレンド

(5)

(℃)

厳しい温暖化対策を

とらなかった場合、

2.6~4.8℃上昇

厳しい温暖化対策をとった場合、

0.3~1.7℃上昇

1℃上昇:極端現象(熱波、極端

な降水、沿岸域の氾濫等)によ

るリスクが高くなる。

2℃上昇:北極海氷やサンゴ礁

が非常に高いリスクにさらされる。

3℃上昇:大規模かつ不可逆的

な氷床の消失による海面上昇等

のリスクが高くなる。

1986年~2005年平均気温からの気温上昇(産業革命前と比較する際は0.61℃を加える。)

(AR5 WG2)

 ここ数十年、気候変動は、全ての大陸や海洋にわたり、自然及び人間システム

に影響を与えている。(1.3)

 地上気温は、評価された全ての排出シナリオにおいて21世紀にわたって上昇す

ると予測される。(2.2)

 現行を上回る追加的な緩和努力がないと、たとえ適応があったとしても、21世紀

末までの温暖化は、深刻で広範囲にわたる不可逆的な世界規模の影響に至る

リスクが、高いレベルから非常に高いレベルに達するだろう。(3.2)

(AR5 SYR Fig.6 編集)

4

将来の気候変動、リスク及び影響

(6)

(1861~

1880年と比較)

赤帯:

CO

2

以外の温暖化ガ

スも含めた場合

灰帯:

CO

2

の増加のみの結

5

4

3

2

1

0

(10億トン、CO2換算、 1870年以降)

人為起源のCO

2

の累積排出量

(℃)

過去の期間のモデル結果 RCPによるシミュレーションの幅 年率1%増シミュレーション 年率1%増シミュレーションの幅

出典:IPCC AR5 WG1 政策決定者向け要約、WG3 政策決定者向け要約より試算

温暖化の度合いは、排出の「累積量」で決まる

5

(7)

6

出典:図, IPCC AR5 SYR SPM Fig. SPM.11

2100年においてCO

2

換算濃度が約450ppm

以下の排出経路ならば、工業化以前と比

較して、今世紀中の温暖化が2℃未満に維

持される可能性が高い

(IPCC AR5 SYR SPM, p.SPM-15, 27-28行目)

(2100年においてCO

2

換算濃度を450ppm

以下とするためには、低炭素エネルギーの

大幅な導入などにより、)

2050年までに人

為起源のGHG排出量を40%~70%削減し、

2100年までに排出をほぼゼロ、もしくはゼ

ロ以下にする必要がある。

年間 GHG 排出量( Gt -CO 2 換算 /年) AR5データベース 全体の範囲 90パーセンタイル 中央値 10パーセンタイル 最大 最小 75 25 中央値 1 次エネルギ ー に 占める 低炭素エネルギ ー の割合( % )

(IPCC AR5 SYR SPM, p.SPM-15, 28-30行目)

• 工業化前と比べて温暖化を2℃未満に抑制するため可能性が高い経路は複数ある。

(※工業化前: 1750年)

• これらの経路の場合には、二酸化炭素及びその他の長寿命温室効果ガスについて、今後数十

年にわり大幅に排出を削減し、21世紀末までに排出をほぼゼロにすることを要するであろう。

• それらの課題は、追加的緩和の遅延や鍵となる技術が利用できない場合に増大する

SYR SPM

図:2000年から2100年までのAR5のシナリオ別GHG排出量経路(上) とシナリオ別低炭素エネルギーの規模の変化(下) パーセンタイル

温暖化を2℃に抑制する緩和(AR5/SYR/SPM 3.4)

(8)

現状以上の温暖化対策をとらなかった場合、

21世紀末には最高気温が30℃以上となる真夏日の日数が増加

※増加日数は、1984年から2004年までの平均と比較した場合の2080年から2100年の平均値 出典:環境省(2014)日本国内における気候変動による影響の評価のための気候変動予測について(お知らせ)

日本はこれからどうなるのか?

7

(9)

1.地球温暖化の科学的知見

2.世界が合意したCOP21

3.我が国の約束草案/温暖化対策計画

4.2050年、さらにその先を見据えて

(10)

米中2カ国で世界の40%以上

を排出。

気候変動枠組条約締約国194カ国中、

我が国は第5位の排出国。

今後の排出量は、先進国は微増に対し

途上国は急増する見込み。

中国 米国 EU27か国 その他

1990年

210億トン

2012年(現状)

2030年(予測)

317億トン

363億トン

IEA「CO2 emissions from fuel combustion 2014」「World Energy Outlook (2014 Edition)」に基づいて環境省作成 ※2030年はNew Policies Scenarioの値。

世界のエネルギー起源CO2排出量の推移

中国, 10.9% 米国 23.2% EU27ヵ国, 19.3% インド 2.8% ロシア 10.4% 日本 5.1% ブラジル 0.9% その他 27.5%

中国,

26.0%

米国,

16.0%

EU27ヵ国

11.0%

インド

6.2%

ロシア

5.2%

日本

3.9%

ブラジル

1.4%

その他

30.3%

中国, 28.1% 米国, 12.4% インド 9.5% EU28ヵ国 7.4% ロシア 4.6% 日本 2.5% ブラジル 1.7% その他 33.6% 9

(11)

1.気候変動枠組条約(1992年採択)

 大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることが究極の目的

 「共通だが差異ある責任」等の原則、先進国・途上国の義務を規定

 具体的な削減目標について規定なし

2.京都議定書(1997年採択)

 先進国全体で1990年比で少なくとも5%の削減を目標

 先進国に対し、法的拘束力のある数値目標を設定

※HFC, PFC, SF6は1995年が基準年となる。

 中国を含む途上国には削減義務なし。米国は批准せず。カナダも2012年に離

脱。

第1約束期間

第2約束期間

期間

2008年~2012年の5年間

2013年~2020年の8年間

基準年

1990年※

1990年※

数値目標

日本-6%、米国(未批准-7%)、

EU-8% 等

EU-20%、豪-0.5%等

(日本、露、NZは参加せず)

すべての国が参加する

2020年以降の新たな法的枠組み(ポスト京都議定書)の合意へ

10

10

10

気候変動に関するこれまでの国際枠組み

(12)

1990

2000

京都議定書 第1約束期間 (2008-2012) 条約 採択 (1992) COP3 京都 議定書 採択 (1997) 京都 議定書 発効 (2005)

2020

COP16 カンクン 合意 (2010) COP17 ダーバン・ プラット フォーム (2011) 京都議定書 第2約束期間 (2013-2020) ※我が国は参加せず COP21 (パリ) (2015)

2015年のCOP21におい

て2020年以降の全ての

国が参加する新たな枠

組みに合意。

先進国に対して、法

的拘束力ある数値

目標の設定(途上国

は削減義務なし)

京都議定書第2約束期

間に参加しない先進国・

途上国の2020年の削減

目標・行動のルールを

設定

条約 発効 (1994) 2020年までの削減目標・行動を条約 事務局に登録・実施 ※我が国は現時点の目標として、2005年 度比3.8%減を登録 (2013年11月)

2010

2015

新枠組みの発効 準備→発効 11

国際交渉の経緯

(13)

● COP21(11月30日~12月13日、於:フランス・パリ)に

おいて、 「パリ協定」(Paris Agreement)が採択。

 「京都議定書」に代わる、

2020年以降の温室効果ガス

排出削減等のための新たな国際枠組み

 歴史上はじめて、

すべての国が参加する公平な合意

●安倍総理が首脳会合に出席。

2020年に現状の1.3倍の約1.3兆円の資金支援

を発表。

 2020年に1000億ドルという目標の達成に貢献し、合意に向けた交渉を後押し。

COP21におけるパリ協定の採択

●パリ協定には、以下の要素が盛り込まれた。

 世界共通の

長期目標として2℃目標の設定。1.5℃に抑える努力を追求すること

に言及。

 主要排出国を含む

すべての国が削減目標を5年ごとに提出・更新。

すべての国が

共通かつ柔軟な方法で実施状況を

報告し、レビュー

を受けること。

適応の長期目標

の設定、各国の

適応計画プロセスや行動

の実施、適応報告書の提出と定

期的更新。

イノベーションの重要性

の位置付け。

5年ごとに

世界全体の実施状況を確認する仕組み

(グローバル・ストックテイク)。

 先進国が資金の提供を継続するだけでなく、

途上国も自主的に資金を提供

 我が国提案の二国間クレジット制度(JCM)も含めた

市場メカニズムの活用

を位置付け。

 発効要件に

国数及び排出量

を用いること。

12

(14)

目的

世界共通の

長期目標として、産業革命前からの地球平均気温

の上昇を2℃より十分下方に保持

。また、1.5℃に抑える努力を

追求。

目標

上記の目的を達するため、

今世紀後半に温室効果ガスの人為的

な排出と吸収のバランスを達成

できるよう、排出ピークをできるだけ

早期に迎え、最新の科学に従って

急激に削減

各国の目標

各国は、約束(削減目標)を作成・提出・維持する。削減目標

の目的を達成するための国内対策をとる。

削減目標は、5年毎に

提出・更新し、従来より前進を示す

長期戦略

全ての国が長期の温室効果ガス低排出開発戦略

を策定・提出

するよう努めるべき。 (関連するCOP決定において、2020年まで

の提出を招請)

グ ロ ー バ ル ・

ストックテイク

協定の目的・長期目標のため

5年毎に全体進捗を評価するため、

協定の実施を定期的に確認

する。世界全体の実施状況の確認

結果は、各国の行動及び支援を更新する際の情報となる。

気温上昇は2℃以内に抑える(パリ協定)

13

(15)

2050年に40~70%削減し、2100年にゼロ

にすれば、

2℃目標を3

分の2の確率で達成

できる(各国が設定している

削減目標の合計は、

30年にこれを4割超過

。)

年間排出量(

GtC

O

2

/年)

過去の排出量 RCPシナリオ

(年)

AR5

WGI

II

シナ

リオデー

タベ

ース

2100

年にお

全範囲

WGIIIのシナリオ区分

ppm CO

2

換算

ppm CO

2

換算

ppm CO

2

換算

ppm CO

2

換算

ppm CO

2

換算

RCP2.6:66%超で2℃未

満に維持することを目指す代

表的シナリオ

出典:気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書統合報告書

2℃に上昇に抑えるために必要な削減

14

(16)

パリ協定の署名・締結に向けて

15

パリ協定

で、長期目標(2℃目標)の設定、全ての国が削減目標を5年毎に提出・

更新すること、前進を示すこと、長期の低排出開発戦略を提出すること等に合意。

我が国の署名・締結に向け必要な国内準備

(協定の翻訳作業等)を進める。

G7富山環境大臣会合

等の機会を捉え、

早期の発効に向け各国とも認識を共有

●パリ協定の詳細ルール構築に我が国としての提案を行い、積極的に貢献。

2020年までの想定されるスケジュール

採択

2015

2016

2020

パリ協定の

締結・発効

署名

2016.4/22~2017.4/21

締結

発効要件(55か国以上が締結、

発効?

かつ締結国の排出量が全体の55% 以上)が満たされた30日後に発効

2018

パリ協定の

詳細ルール等

交渉

特別作業部会(半年に1回)、 COP22、COP23

条約事務局

2017

※パリ協定発効後、最初のCOPの 機会に開催 約束草 案統合 報告書 の更新 1.5℃目標特別 報告書作成 (IPCC)

5/2まで

進捗確認のための 促進的対話 時期未定

各国の目標

各国の 目標の更 新・提出

2020年まで

長期の低排出開発戦略の提出

2020年まで

第 1 回 パ リ 協 定 締 約 国 会 合 各種詳細ルール 等を採択予定 署名式 (4/22 ニューヨーク)

(17)

16

HSBC

バンクオブアメリカ

シュナイダー電機

ケロッグ

IKEA

Royal DSM

ユニリーバ

Statoli ミシュラン

グーグル

企業経営者がCOP21に集結

-国際交渉を後押し-

アクシオナ

(18)

電気事業分野の地球温暖化対策

 引き続き実効性・透明性の向上等を促す。

 省エネ法・エネルギー供給構造高度化法に基づき、

エネルギーミックス

と整合的な基準

を設定し、

 これらを

指導・助言・勧告・命令を含め適切に運用

当面、①②により、電力業界全体の取組の実効性を確保する。

毎年度進捗をレビュー

し、省エネ法等に基づき必要に応じ指導する。目標の達成ができないと判断さ

れる場合は、

施策の見直し

等について検討する。

 2020年頃の商用化を目指した

CCS等の技術開発の加速化、貯留適地調査

 商用化を前提に、2030年までに

石炭火力へのCCS導入を検討

CCS Ready

(将来的

なCCSの導入に発電所があらかじめ備えておくこと)の早期導入の検討。

 2050年までの稼働が想定される発電設備について、

二酸化炭素分離回収設備の実用

化に向けた技術開発

を含め、

今後の革新的な排出削減対策についても継続的に検討を

進めることを求める

東京電力の火

力電源入札に

関する関係局長

会議取りまとめ

(平成25年4

月25日)

②政策的対応

①電力業界の自主的枠組み

17

 2030年目標達成に向け、①電力業界の自主的枠組みと②

省エネ法等の政策的対応

により、電力業界

全体の取組の実効性を確保する。さらに、③

毎年度進捗をレビュー

するほか、引き続き平成25年の「局長

級とりまとめ」に沿って実効性ある対策に取り組む。

(平成28年2月環境大臣・経済産業大臣合意)

 2050年目標との関係では、「局長級取りまとめ」に基づき

CCS(二酸化炭素回収貯留)

に取り組む。

 中長期的に、

石炭火力発電への投資には、追加的施策の導入等に伴うリスクがある

(19)

1.地球温暖化の科学的知見

2.世界が合意したCOP21

3.我が国の約束草案/温暖化対策計画

(20)

○ 2014年度の総排出量は13億6,400万トン

(前年度比 -3.1%、2005年度比 -2.4%、1990年度比+7.3%) ○ 前年度と比べて排出量が減少した要因としては、電力消費量の減少や電力の排出原単位の改善に伴う電力由来のCO2排出 量の減少により、エネルギー起源のCO2排出量が減少したことなどが挙げられる。 ○ 2005年度と比べて排出量が減少した要因としては、オゾン層破壊物質からの代替に伴い、冷媒分野においてハイドロフル オロカーボン類(HFCs)の排出量が増加した一方で、産業部門や運輸部門におけるエネルギー起源のCO2排出量が減少し たことなどが挙げられる。

我が国の温室効果ガス排出量(2014年度確報値)

排出量

(億トンCO2換算)

14

11

12

13

12億7,100万トン

13億9,700万トン

2005

13

億6,400万トン

<前年度比 -3.1%> (2005年度比 -2.4%) (1990年度比 +7.3%)

2008

2009

2010

2011

2012

2014

0

13億500万トン (同 -6.6%) 13億5,500万トン (同 -3.0%) 12億5,100万トン (同 -10.5%) 13億9,000万トン (同 -0.5%) 13億2,700万トン (同 -5.0%) 13億7,800万トン (2005年度比 -1.4%) 14億1,300万トン (同 +1.1 %)

2006

2007

2013

14億800万トン (同 +0.8%)

1990

注1 「確報値」とは、我が国の温室効果ガスの排出・吸収目録として気候変動に関する国際連合枠組条約(以下、「条約」という。)事務局に正式に提出する値という意 味である。今後、各種統計データの年報値の修正、算定方法の見直し等により、今回とりまとめた確報値が再計算される場合がある。 注2 今回とりまとめた排出量は、条約の下で温室効果ガス排出・吸収目録の報告について定めたガイドラインに基づき、より正確に算定できるよう一部の算定方法に ついて更なる見直しを行ったこと、2014年度速報値(2015年11月26日公表)の算定以降に利用可能となった各種統計等の年報値に基づき排出量の再計算を行っ たことにより、2014年度速報値との間で差異が生じている。 注3 各年度の排出量及び過年度からの増減割合(「2005年度比」等)には、京都議定書に基づく吸収源活動による吸収量は加味していない。

(21)

部門別CO

CO

2

排出量の推移(電熱配分後)

2

の部門別排出量(電気・熱配分後)の推移

91 104 94 百万トン 502 457 426 百万トン 206 240 217 百万トン 137 239 261 百万トン 131 180 192 百万トン 64 54 46 百万トン 24 32 29 百万トン 1.2 1.4 1.3 百万トン (-9.6%) (-6.8%) (+9.2%) (+6.6%) (-9.5%) (-14.5%) (-8.8%) (-8.4%) 0 100 200 300 400 500 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 (単位 百万 トン CO 2 ) (年度) エネルギー転換部門(発電所等) 運輸部門(自動車等) 家庭部門 工業プロセス及び製品の使用 廃棄物(焼却等) 業務その他部門 (商業・サービス・事業所等) 産業部門(工場等) その他(農業等) (2005年度比)

(22)

◆国内の排出削減・吸収量の確保により、

2030年度に2013年度比▲26.0%

(2005年度比▲25.4%)

の水準(約10億4,200万t-CO

)にする。

◆エネルギーミックスと整合的なものとなるよう、技術的制約、コスト面の課題などを十分

に考慮した裏付けのある

対策・施策や技術の積み上げによる実現可能な削減目標

2013年度比

(2005年度比)

エネルギー起源CO2

▲21.9%

(▲20.9%)

その他温室効果ガス

(非エネルギー起源CO2、 メタン、一酸化二窒素、H FC等4ガス)

▲1.5%

( ▲1.8%)

吸収源対策

▲2.6%

( ▲2.6%)

温室効果ガス削減量

▲26.0%

(▲25.4%)

(平成27年7月17日気候変動枠組条約事務局へ提出)

21

日本の約束草案のポイント

(23)

0 1000 2000 3000 4000 5000

産業部門の省エネ等 ※産業部門で2013年度比6.5%のCO2削減

省エネ量:万kL]

燃費改善・次世代自動車の普及

交通流対策(エコドライブ等)

住宅・建築物の断熱化、高効率給湯器

LEDなど高効率照明の導入

エネルギー管理の実施

(工場、業務、家庭)

省エネ型の家電・OA機器の普及

徹底した省エネ(5030万kL相当)、温室効果ガス26%削減の達成に「COOL CHOICE」が果たす役割について

更なる技術開発によるエネルギー

効率の向上に加えて、日本が世界

に誇る省エネ・低炭素型の「製品」

「サービス」「行動」の積極的な選択

を促す必要がある。

 徹底した省エネルギー対策により、

5,030万kL程度エネルギー需要を削減

 石油危機後並みの大幅なエネルギー効率改善

(35%程度)を実現。

 家庭・業務部門で2013年度比約40%

運輸部門で約30%

のCO2排出量の

大幅削減を達成しなければならない

約束草案で見込んでいる省エネ量の内訳

22

(24)

2030年度

(省エネ対策後)

2013年度

(実績)

エネルギー需要

最終エネルギー消費

ガソリン

都市ガス

等75%

電力

25%

361百万kl

徹底した省エネ

5,030万kl程度

(対策前比▲13%程度)

電力

28%

程度

ガソリン

都市ガス

等72%

程度

経済成長

1.7%/年

326百万kl程度

一次エネルギー供給

489百万kl程度

2030年度

自給率24.3%

程度

石油32%程度

石炭25%程度

天然ガス18%程度

原子力11~10%

程度

再エネ13~14%

程度

(参考)エネルギーミックスにおけるエネルギー需要・一次エネルギー供給

23

(25)

10,650億kWh程度 省エネ+再エネ で約4割

徹底した省エネ

1,961億kWh程度

(対策前比▲17%)

電力

9808

億kWh

程度

電力需要

電源構成

(総発電電力量) 12,780億kWh程度 (総発電電力量)

2030年度

2030年度

2013年度

(実績)

経済成長

1.7%/年

電力

9666

億kWh

石油 2%程度

石炭22%程度

LNG22%程度

原子力18~17%

程度

再エネ19~20%

程度

省エネ17%程度

再エネ22~24%

程度

原子力22~20%

程度

LNG27%程度

石炭26%程度

石油 3%程度

(送配電ロス等) 水力 8.8 ~9.2%程度 太陽光 7.0%程度 風力 1.7%程度 バイオマス 3.7~4.6%程度 地熱 1.0 ~1.1%程度

ベースロード比率

:56%程度

(参考)エネルギーミックスにおける電力需要・電源構成

24

(26)

2.地球温暖化対策の総合的・計画的な推進の基盤の整備

地球温暖化対策計画

の策定(温対本部を経て閣議決定)※毎年度進捗点検。3年に1回見直し。

地球温暖化対策推進本部

の設置(本部長:内閣総理大臣、副本部長:官房長官・環境大臣・経産大臣

 国・自治体

自らの事務・事業の排出量の削減計画

 都道府県・中核市等以上の市は、自然エネルギー促進、

公共交通の利便増進等、

自然的社会的条件に応じた区

域内の排出抑制等の施策の計画

も策定義務

 都市計画、農村振興地域計画等は実行計画と連携

政府・地方公共団体実行計画

排出抑制等指針等

 温室効果ガスを3千トン以上排出する事業者に、

排出量

を国に報告することを義務付け

、国が集計・公表

 事業者、フランチャイズチェーン単位での報告

 主務大臣が、算定方法や削減方法を技術的に助言可。

温室効果ガス算定報告公表制度

地球温暖化防止活動推進センター等

 事業活動に伴う排出抑制(高効率設備の導入、冷

暖房抑制、オフィス機器の使用合理化等)

 日常生活における排出抑制(製品等に関するCO2見

える化推進、3Rの促進等)

これら

排出抑制の有効な実施の指針を国が公表

(産業・業務・廃棄物・日常生活部門を策定済み)

 全国温暖化防止活動推進センター

(環境大臣指定)

一般社団法人地球温暖化防止全国ネットを指定

 地域温暖化防止活動推進センター

(県知事等指定)

 温暖化防止活動推進員

を県知事等が委嘱

4.そのほか

 京都メカニズムの取引制度(割当量口座簿等)

1.法目的

大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させ、地球温暖化を防止することが人類共通の課題。社会経済活動による温室効

果ガスの排出の抑制等を促進する措置等により地球温暖化対策の推進を図る。

3.温室効果ガスの排出の抑制等のための個別施策

森林等による吸収作用の保全等

地球温暖化対策の推進に関する法律の概要

25

(27)

地球温暖化対策計画について

 地球温暖化対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、政府が地球温暖化対策法に

基づいて策定する、

我が国唯一の地球温暖化に関する総合計画

 温室効果ガスの排出抑制及び吸収の目標、事業者、国民等が講ずべき措置に関する基

本的事項、目標達成のために国、地方公共団体が講ずべき施策等について記載

○策定に当たって踏まえるべき背景

地球温暖化の科学的知見

2020年以降の国際枠組みの構築に向けた

対応と貢献案(「日本の約束草案」)の提出

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によ

る第五次評価報告書(AR5)

「日本の約束草案」

パリ協定

○気候システムの温暖化には疑う余地がなく、また

1950年代以降、観測された変化の多くは数十年から

数千年間にわたり前例のないものである。

○工業化以前と比べて温暖化を2℃未満に抑制する可

能性が高い緩和経路は複数ある。21世紀にわたって

2℃未満に維持できる可能性が高いシナリオでは、

世界全体の人為起源の温室効果ガス排出量が2050

年までに2010年と比べて40から70%削減され、2100

年には排出水準がほぼゼロ又はそれ以下になるとい

う特徴がある。

○2030年度の削減目標を、2013年度比で26.0%

減(2005年度比で25.4%減)。

○主要排出国を含む全ての国が貢献を5年ごとに提

出・更新すること

○世界共通の長期目標として2℃目標の設定、1.5℃に

抑える努力を追求すること

26

(28)

地球温暖化対策計画(案)の全体構成

<第4章 進捗管理方法等>

<はじめに> ○地球温暖化の科学的知見 ○京都議定書第一約束期間の取組、2020年までの取組

<第1章 地球温暖化対策推進の基本的方向>

<第2章 温室効果ガス削減目標>

<第3章 目標達成のための対策・施策>

<別表(個々の対策に係る目標)>

■目指すべき方向 ①中期目標(2030年度26%減)の達成に向けた取組 ②長期的な目標(2050年80%減を目指す)を見据えた 戦略的取組 ③世界の温室効果ガスの削減に向けた取組 ■基本的考え方 ①環境・経済・社会の統合的向上 ②「日本の約束草案」に掲げられた対策の着実な実行 ③パリ協定への対応 ④研究開発の強化、優れた技術による世界の削減への貢献 ⑤全ての主体の意識の改革、行動の喚起、連携の強化 ⑥PDCAの重視 ■我が国の温室効果ガス削減目標 ・2030年度に2013年度比で26%減(2005年度比25.4%減) ・2020年度においては2005年度比3.8%減以上 ■計画期間 ・閣議決定の日から2030年度まで ○2020年以降の国際枠組みの構築、自国が決定する 貢献案の提出 ■国、地方公共団体、事業者及び国民の基本的役割 ■地球温暖化対策・施策 ○エネルギー起源CO2対策 ・部門別(産業・民生・運輸・エネ転)の対策 ○非エネルギー起源CO2、メタン、一酸化二窒素対策 ○代替フロン等4ガス対策 ○温室効果ガス吸収源対策 ○横断的施策 ○基盤的施策 ■公的機関における取組 ■地方公共団体が講ずべき措置等に関する基本的事項 ■特に排出量の多い事業者に期待される事項 ■海外での削減の推進と国際連携の確保、国際協力の推進 ・パリ協定に関する対応 ・我が国の貢献による海外における削減 -二国間クレジット制度(JCM) -産業界による取組 -森林減少・劣化に由来する排出の削減への支援 ・世界各国及び国際機関との協調的施策 ■地球温暖化対策計画の進捗管理 ・毎年進捗点検、少なくとも3年ごとに計画見直しを検討 ■エネルギー起源CO2 ■非エネルギー起源CO2 ■メタン・一酸化二窒素 ■代替フロン等4ガス ■温室効果ガス吸収源 ■横断的施策 27

(29)

地球温暖化対策の推進に関する基本的方向

地球温暖化対策は、科学的知見に基づき、国際的な協調の下で、我が国として率先的に取り組む。

中期目標(2030年度削減目標)の達成に向けた取組

長期的な目標を見据えた戦略的取組

世界の温室効果ガスの削減に向けた取組

国内の排出削減・吸収量の確保により、2030年度において、2013年度比26.0%減(2005年度比25.4%減)の水準にするとの中期 目標の達成に向けて着実に取り組む。 パリ協定を踏まえ、全ての主要国が参加する公平かつ実効性ある国際枠組みのもと、主要排出国がその能力に応じた排出削減に取り組むよ う国際社会を主導し、地球温暖化対策と経済成長を両立させながら、長期的目標として2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減を 目指す。このような大幅な排出削減は、従来の取組の延長では実現が困難である。したがって、抜本的排出削減を可能とする革新的技術の開 発・普及などイノベーションによる解決を最大限に追求するとともに、国内投資を促し、国際競争力を高め、国民に広く知恵を求めつつ、長期的、 戦略的な取組の中で大幅な排出削減を目指し、また、世界全体での削減にも貢献していくこととする。 地球温暖化対策と経済成長を両立させる鍵は、革新的技術の開発である。「環境エネルギー技術革新計画」等を踏まえつつ開発実証を進め るとともに、「エネルギー・環境イノベーション戦略」に基づき、革新的技術の研究開発を強化していく。また、我が国が有する優れた技術を活かし、 世界全体の温室効果ガスの排出削減に最大限貢献する。

○我が国の地球温暖化対策の目指す方向

○地球温暖化対策の基本的考え方

環境・経済・社会の

統合的向上

「日本の約束草案」

に掲げられた対策の

着実な実行

 パリ協定では、長期の温室効 果ガス低排出発展戦略を提出 するよう努めるべきこととされて いる。  我が国の長期的、戦略的取組 について引き続き検討。 28

研究開発の強化、

優れた技術による

世界の削減への貢献

全ての主体の意識の

改革、行動の喚起、

連携の強化

PDCAの重視

パリ協定への対応

(長期的戦略的取組の検討)

(30)

排出抑制・吸収の量に関する目標

 我が国の中期目標として、「日本の約束草案」に基づき、国内の排出削減・吸収量の確保により、2030

年度において、

2013年度比26.0%減(2005年度比25.4%減)の水準

にする。

 2020年度の温室効果ガス削減目標については、2005年度比3.8%減以上の水準にする。

2005年度実績 2013年度実績 2030年度の各部門の排出量の目安 エネルギー起源CO 1,219 1,235 927 産業部門 457 429 401 業務その他部門 239 279 168 家庭部門 180 201 122 運輸部門 240 225 163 エネルギー転換部門 104 101 73 2005年度実績 2013年度実績 2030年度の排出量の目標 非エネルギー起源CO 85.4 75.9 70.8 メタン(CH) 39.0 36.0 31.6 一酸化二窒素(NO) 25.5 22.5 21.1 2005年実績 2013年実績 2030年の排出量の目標 代替フロン等4ガス 27.7 38.6 28.9 HFCs 12.7 31.8 21.6 PFCs 8.6 3.3 4.2 SF6 5.1 2.2 2.7 NF3 1.2 1.4 0.5 単位:百万トンCO2 2005年実績 2013年実績 2030年の吸収量の目標 温室効果ガス吸収源 - - 37.0 森林吸収源対策 - - 27.8 農地土壌 炭素吸 収源 対 策 及 び 都 市 緑化 等 の推 進 - - 9.1 29

(31)

(産業部門の取組)

○低炭素社会実行計画の着実な実施と評価・検証 -BAT※の最大限導入等をもとにCO2削減目標策定、厳格な評価・検証 ○設備・機器の省エネとエネルギー管理の徹底 -省エネ性能の高い設備・機器の導入、エネルギーマネジメントシステム(FEMS)の利用

(業務その他部門の取組)

○建築物の省エネ対策 -新築建築物の省エネ基準適合義務化・既存建築物の省エネ改修、 ZEB(ネット・ゼロ・ エネルギービル)の推進 ○機器の省エネ -LED等の高効率照明を2030年度までにストックで100%、トップランナー制度 による省エネ性能向上 ○エネルギー管理の徹底 -エネルギーマネジメントシステム(BEMS)、省エネ診断等による徹底したエネルギー管理

(家庭部門の取組)

○国民運動の推進 ○住宅の省エネ対策 -新築住宅の省エネ基準適合義務化、既存住宅の断熱改修、 ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)の推進 ○機器の省エネ -LED等の高効率照明を2030年度までにストックで100%、家庭用燃料電池を 2030年時点で530万台導入、トップランナー制度による省エネ性能向上 ○エネルギー管理の徹底 -エネルギーマネジメントシステム(HEMS)、スマートメーターを利用した徹底したエネルギー管理

計画に位置付ける主要な対策・施策①

 温室効果ガス別の対策・施策を示し、

26%削減目標達成に向けた道筋を明らかに

する。

ZEBの推進 LED照明 高断熱 太陽光発電 高効率ヒートポンプ 家庭用燃料電池 HEMS LED等の高効率照明 高効率機器 複層ガラス

※BAT:Best Available Technology

(経済的に利用可能な最善の技術)

30

(32)

(分野横断的施策)

<目標達成のための分野横断的な施策> ○J-クレジット制度の推進 ○国民運動の展開 ○低炭素型の都市・地域構造及び社会経済システムの形成 <その他の関連する分野横断的な施策> ○水素社会の実現 ○温室効果ガス排出抑制等指針に基づく取組 ○温室効果ガス算定・報告・公表制度 ○事業活動における環境への配慮の促進 ○二国間クレジット制度(JCM) ○税制のグリーン化に向けた対応及び地球温暖化対策税の有効活用 ○金融のグリーン化 ○国内排出量取引制度

(運輸部門の取組)

○次世代自動車の普及、燃費改善 -次世代自動車(EV,FCV等)の新車販売に占める割合を5割~7割に ○その他運輸部門対策 -交通流対策の推進、エコドライブ、公共交通機関の利用促進、低炭素物流の 推進、モーダルシフト

(エネルギー転換部門の取組)

○再生可能エネルギーの最大限の導入 -固定価格買取制度の適切な運用・見直し、系統整備や系統運用ルール の整備 ○火力発電の高効率化等 -省エネ法等の基準の強化等による電力業界全体の取組の実効性確保、 BATの採用、小規模火力発電への対応 ○安全性が確認された原子力発電の活用

(その他温室効果ガス及び温室効果ガス吸収源対策)

○非エネ起源CO2、CH4、N2O、代替フロン等4ガス、森林吸収源対策等の推進

計画に位置付ける主要な対策・施策②

31

(基盤的施策、国際協力の推進等)

○技術開発と社会実装、観測・監視体制の強化 -GaN(窒化ガリウム)、セルロースナノファイバー、蓄電 池、海洋エネルギー、いぶき ー2050年頃を見据えた「エネルギー・環境イノベーション戦略」 ○公的機関の取組 -国、地方公共団体の率先的取組 ○国際協力の推進 -パリ協定への対応、JCM、REDD+ -世界各国、国際機関との協調 ○計画の進捗管理 -毎年進捗点検、3年ごとに見直しを検討 -パリ協定の目標の提出・更新サイクルを踏まえ対応 次世代自動車 太陽光発電 国民運動の展開

(33)

32

地球温暖化対策の進捗管理

 地球温暖化対策推進本部は、関係審議会等による定期的な評価・検討も

踏まえつつ、温室効果ガス別その他の区分ごとの目標の達成状況、関連

指標、個別の対策・施策の進捗状況等の点検を

毎年厳格に行う

 我が国の温室効果ガスの排出及び吸収の量の状況その他の事情を勘案し

て、

3年ごとに計画の見直しを検討

○地球温暖化対策計画の進捗管理方法

(34)

1.地球温暖化の科学的知見

2.世界が合意したCOP21

3.我が国の約束草案/温暖化対策計画

(35)

我が国の長期目標

長期的な目標を見据えた戦略的取組

産業革命以前と比べ世界平均気温の上昇を2℃以内にとどめるために温室効果ガス排出量を

大幅に削減する必要があることを認識し、2050 年までに世界全体の温室効果ガスの排出量を

少なくとも半減するとの目標をすべての国と共有するよう努める。

また、

長期的な目標として2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減を目指す。

パリ協定を踏まえ、全ての主要国が参加する公平かつ実効性ある国際枠組みのもと、主要排

出国がその能力に応じた排出削減に取り組むよう国際社会を主導し、地球温暖化対策と経済

成長を両立させながら、

長期的目標として2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減を

目指す

。 このような大幅な排出削減は、従来の取組の延長では実現が困難である。したがって、

抜本的排出削減を可能とする革新的技術の開発・普及などイノベーションによる解決を最大限

に追求するとともに、国内投資を促し、国際競争力を高め、国民に広く知恵を求めつつ、長期的、

戦略的な取組の中で大幅な排出削減を目指し、また、世界全体での削減にも貢献していくこと

とする。

○我が国の地球温暖化対策の目指す方向

第4次環境基本計画(2012年4月閣議決定)

34

地球温暖化対策計画(案)(2016年3月地球温暖化対策本部決定)

(36)

〇長期における温室効果ガスの大幅削減と、我が国が直面する構造的な経済的・社会的課題の同時解決を目指し、

我が国の新たな「気候変動・経済社会戦略」の考え方を議論するため、平成27年10月に設置。

〇委 員 名 簿(敬称略、五十音順)(◎座長 )

浅野 直人 福岡大学名誉教授、 伊藤 元重 東京大学院経済研究科 教授、

◎大西 隆 豊橋技術科学大学学長、 川口 順子 明治大学 国際総合研究所 特任教授

住 明正 国立研究開発法人国立環境研究所理事長、 安井 至 一般財団法人持続性推進機構理事長

Ⅱ. 提 言 の 概 要

〇平成28年2月26日に提言を公表。(

https://www.env.go.jp/press/102179.html

〇提言は以下で構成。

気候変動問題 1.気候変動の科学的知見と国際社会のコンセンサス

2.温室効果ガスの長期大幅削減の絵姿とその道筋

経済・社会的問題 3.我が国の経済・社会的課題と解決の方向性

4.「温室効果ガスの長期大幅削減」と「経済社会的課題」の同時解決に向けて

○温室効果ガスの長期大幅削減のための社会構造のイノベーションは、経済・社会的課題の解決のための

きっかけに。

温室効果ガスの長期大幅削減と経済・社会的課題解決の方向性は同じ

○社会構造のイノベーションの見通しを明確化するためにも、

2050年に向けた長期戦略を策定

○同時に、社会構造のイノベーションを後押しするため、以下のような適切な施策を実施

【経済成長】

グリーン新市場の創造と環境価値をテコとした経済の高付加価値化を通じて、経済成長を重視

【地方創生】

再エネなど地域の自然資本の活用を通じ、エネルギー収支の黒字化等を図り地方創生を後押し

【安全保障】

世界の気候変動対策への貢献を通じ、気候安全保障の強化と国益の確保

Ⅰ. 懇 談 会 の 設 置

気候変動長期戦略懇談会の提言

35

(37)

2050年80%削減の低炭素社会を実現するためには大幅な社会変革が必要不可欠。

①エネ

ルギー消費量の削減、②使用するエネルギーの低炭素化、③利用エネルギーの転換

を総合的に

進めていくことが重要。

構造物や都市インフラ等は寿命が長く、現在の意思決定が長期にわたって影響

を及ぼし続ける

ため、2050年80%削減を実現していく時間軸を意識して、長期的視点に基づく対策の実施が

重要。

36 ③利用エネルギーの転換 ・ガソリン自動車から電気自動車 ・暖房・給湯のヒートポンプ利用 等 電 気 熱 ②エネルギーの低炭素化 ・低炭素電源(再生可能エネルギー等)の 利用拡大 電気 熱 電 気 熱 ①エネルギー消費量の削減 ・可能な限りエネルギー需要の削減 ・機器のエネルギー効率改善 等

2050年のCO2排出量

電気

現状のCO2排出量

エネルギー消費量 CO 2 排出強度 (「温室効果ガス削減中長期ビジョン検討会 とりまとめ」 (平成27年12月16日)より)

2050年80%削減の低炭素社会実現に向けた方向性について(イメージ図)

(38)

産業部門

〇エネルギー多消費産業

・ 革新的技術の開発・普及、新たな素材生産プロセスの

確立、低炭素社会を支える製品の開発・供給

〇業種横断的な技術

・ 高効率機器の普及,産業用ヒートポンプの導入,低

炭素燃料への転換等

〇CO2大規模発生源

・ 産業用CCS

家庭部門・業務部門

〇住宅・建築物

・ 断熱性の向上等の住宅本体の工夫、省エネ機器の

利用等により、無駄を省き必要最小限のエネルギーを

利用

〇利用エネルギー

・ 低炭素化した電力や水素、再生可能エネルギーの利

用によりゼロエミッション化

〇再エネの最大活用

・ 情報通信技術とヒートポンプ式給湯機等の活用により

再エネの変動性を吸収するシステムを構築

運輸部門

〇自動車

・ 乗用車ではモータ駆動の自動車が主流でそのエネルギー

源は電力や水素

・ 貨物車では燃費改善やバイオ燃料・天然ガスの利用、

モータ駆動自動車(電気・水素)の普及

・ 先進的情報通信技術等を通じた高度自動車利用

〇交通流

・ 都市構造の変革や効率的な輸送手段の組み合わせ等

により人や貨物の移動は大幅に合理化

〇再エネの最大活用

・ 電気自動車のバッテリーや燃料電池自動車が消費する

水素は電力需給の調整力としても機能

エネルギー転換部門

〇発電

・ 再生可能エネルギー等の低炭素電源が大量に導入さ

れ、火力発電所にはCCSが設置

〇再エネの最大活用

・ 高度情報化された通信システムが双方の情報から、需

給量に応じた需要量の自律的な制御、双方に存在す

る蓄電装置の効率的な稼動、揚水発電や火力・水力

発電所の調整能力を活用等

(「温室効果ガス削減中長期ビジョン検討会 とりまとめ」(平成27年12月16日)より)

2050年の具体的な絵姿

37

(39)

0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1990 2005 2013 2050 温室効果ガス 排出量( 百万 トン C O2 ) 非エネルギー起源 転換 運輸貨物 運輸旅客 業務 家庭 産業 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 1990 2005 2013 2050 発電電力量( 億 k W h ) 再エネ 原子力 火力発電 (CCSなし) 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 1990 2005 2013 2050 最終エネ ルギー消費量( 百万 原油換 算 kL ) 貨物 輸送 旅客 輸送 業務 家庭 産業 約40%削 減 8割削減 低炭素電源 9割超 最終エネルギー消費量 発電電力量 温室効果ガス排出量

• 2050年に向けて、エネルギー消費量の削減、使用するエネルギーの低炭素化、利用エネル

ギーの転換等による温室効果ガス80%削減の可能性について検討。

• その結果、試算の一例として、以下のような技術的可能性を見出すことができた。

• こうした低炭素型社会への大転換・変革を進めるため、

技術やライフスタイル、経済社会 シ

ステムのイノベーション

を引き起こしていくことが必要。

産業:農林水産業,鉱業,建設業,製造業 業務:商業・飲食・宿泊・公務・娯楽・教育研究・医療保健福祉などサービス業 (「温室効果ガス削減中長期ビジョン検討会 とりまとめ」(平成27年12月16日)より)

2050年80%削減に向けた試算の一例

約40%削減

低炭素電源9割超

8割削減

38

(40)

 我が国を代表する企業も2050年をターゲットとした長期ビジョンの策定

を開始。

サントリー

「環境ビジョン2050」

・ 事業活動における環境負荷

(自社工場での水使用、バリュー

チェーン全体のCO2排出)を

2050年までに半減

東芝

「環境ビジョン2050」

・ 2050年度に2000年度比で

世界の環境効率を10倍に改善

大林組

「グリーンビジョン2050」

ブリヂストン

「Ready for 2050」

リコー

「長期環境ビジョン」

・ 2050年度に先進国・新興国を

含むグループ全体で、

「グローバル目標への貢献

(50%以上削減)」

・ グループライフサイクルでのCO2

排出総量(5ガスのCO2換算値を

含む)を、2000年度比で2050年

までに87.5%削減

・ 自社施設の低炭素化や低炭素

型の施工など直接的な貢献で

2050年までに85%削減

・技術や資材の開発、省エネ建設の

提案など間接的な貢献で2050年

までに45%削減

トヨタ

「環境チャレンジ2050」

・ 新車CO2排出を2050年までに

2010年比90%低減

・ ライフサイクルCO2ゼロ

(目標年特定せず)

・ 工場CO2排出を2050年にゼロ

<長期ビジョンを策定している企業の例>

39

国内企業の2050年に向けた戦略

(各社HPより環境省作成)

(41)

適応計画策定にかかる具体的な進め方や

適応に関する最新の動向について

(42)

温暖化

海面の上昇

自然生態系

自然環境

人間社会

・生物種の減少・

絶滅リスク増大

・湿地、森林の減少

沿岸域

・沿岸域の氾濫・

海岸浸食

水資源

・干ばつによる水

不足

農林水産業

・主要作物の気温上昇

による収量減予測

・高緯度への海洋漁獲

量の拡大による低緯度

の供給・雇用減

国土の保全

・水管理システムへ

の影響

・低平地の途上国や

小島嶼国の浸水

産業・エネルギー

・住宅及び商業部門の

冷房エネルギー需要増

世界レベルで

のリスク増大

健康

・熱中症、感染症など

の増加、拡大

金融業

・保険損害の増加

疾病率、死亡率増大

人々の流動と移住

気候の極端

現象増加

人間の生命への打撃

経済への打撃

紛争リスクの増大

水・農業・食料安全保障・

林業・健康・観光分野

リスクにさらされる人口と

資本の増加

世界の安全への打撃

国のインフラや領域

保全への影響

気候変動はグローバルリスク

災害による資産損失

IPCC 報告書(SREX及びAR5 WG2 SPM)を基に作成 1

(43)

図: 洪水被害の事例 (写真提供:国土交通省中部地方整備局) 図 サンゴの白化(写真提供:環境省) 農山村の過疎化や狩猟人口の減少等に加え、 積雪の減少も一因と考えられる。 農林産物や高山植物等の食害が発生

我が国において既に起こりつつある気候変動の影響

熱中症・

感染症

異常気象・災害

2013年夏、 20都市・地区計で15,189人の熱中 症患者が救急車で病院に運ばれた。 (国立環境研究所 熱中症患者速報より) 日降水量200ミリ以上の大雨の発生日数が増加傾向 (写真提供:中静透)

米・果樹

・水稲の登熟期(出穂・開花から収穫までの期間)の 日平均気温が27℃を上回ると玄米の全部又は一部 が乳白化したり、粒が細くなる「白未熟粒」が多発。 ・特に、登熟期の平均気温が上昇傾向にある九州地方 等で深刻化。 成熟後の高温・多雨により、果皮と果肉が 分離する。(品質・貯蔵性の低下) 図: 水稲の白未熟粒(写真提供:農林水産省) 図: みかんの浮皮症 (写真提供:農林水産省) 米が白濁するなど品 質の低下が頻発。 図 ヒトスジシマカ (写真提供:国立感染症研究所 昆虫医科学部)

生態系

サンゴの白化・ニホンジカの生息域拡大 デング熱の媒介生物 であるヒトスジシマカ の分布北上 (出典:気候変動監視レポート2013(気象庁)) 2

(44)

気候変動の影響への適応とは

○緩和とは: 地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出抑制等

適応

とは: 既に起こりつつある、あるいは起こりうる

気候変動の影響に対して、自然や社会のあり方を調整

(45)

COP21

に向けた我が国の貢献となるよう、政府の適応計画を策定

(11月27日 閣議決定)

気候変動の

影響

への適応に関する関係府省庁連絡会議において、

政府の

「気候変動の影響への適応計画(案)」を取りまとめ

(平成27年10月23日)

政府の適応計画策定までの経緯

中央環境審議会地球環境部会に「気候変動影響評価等小委員会」を設置(平成25年7月)

⇒気候変動の影響及びリスク評価と今後の課題を整理し、意見具申を取りまとめ

(平成27年3月)

「気候変動の影響への適応に関する関係府省庁連絡会議(局長級)」を設置

(平成27年9月11日)

平成27年10月23日~11月6日の間、パブリックコメント実施

※気候変動枠組条約第21回締約国会議 11/30~ 12/13(パリ) 4

(46)

気候変動影響評価結果の概要

分野 大項目 小項目 重大性 緊急性 確信度 農業・ 林業・ 水産業 農業 水稲 野菜 - 果樹 麦、大豆、飼料作物等 畜産 病害虫・雑草 農業生産基盤 林業 木材生産(人工林等) 特用林産物(きのこ類等) 水産業 回遊性魚介類(魚類等の生態) 増養殖等 水環境・ 水資源 水環境 湖沼・ダム湖 河川 沿岸域及び閉鎖性海域 水資源 水供給(地表水) 水供給(地下水) 水需要 自然生態 *「生態系」に対 する評価のみ 記載 陸域生態系 高山帯・亜高山帯 自然林・二次林 里地・里山生態系 人工林 野生鳥獣による影響 - 物質収支 淡水生態系 湖沼 河川 湿原 沿岸生態系 亜熱帯 温帯・亜寒帯 海洋生態系 分野 大項目 小項目 重大性 緊急性 確信度 自然生態 生物季節 分布・個体群の変動 自然災 害・沿岸 河川 洪水 内水 沿岸 海面上昇 高潮・高波 海岸侵食 山地 土石流・地すべり等 その他 強風等 健康 冬季の温暖化 冬季死亡率 暑熱 死亡リスク 熱中症 感染症 水系・食品媒介性感染症 - - 節足動物媒介感染症 その他の感染症 - - - その他 - 産業・ 経済活動 製造業 エネルギー エネルギー需給 商業 - - 金融・保険 観光業 レジャー 建設業 - - - 医療 - - - その他 その他(海外影響等) - - 国民生 活・都市 生活 都市インフラ、ライフライン 水道、交通等 文化・歴史を感じる暮 らし 生物季節 伝統行事・地場産業等 - その他 暑熱による生活への影響等 【重大性】 :特に大きい :「特に大きい」とは言えない -:現状では評価できない 【緊急性】 :高い :中程度 :低い -:現状では評価できない 【確信度】 :高い :中程度 :低い -:現状では評価できない *「在来」の「生態系」に対す る評価のみ記載 *「複合影響」に対する評価のみ記載 *「日本における気候変動による影響の評価に関する報告と今後の課題について(意見具申)」から作成 http://www.env.go.jp/press/upload/upfile/100480/27461.pdf 5 5

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気候変動の影響への適応計画について(構成)

<基本的考え方(第1部)>

■目指すべき社会の姿

○気候変動の影響への適応策の推進により、当該影響による国民の生命、財産及び生活、経済、自然環境等

への被害を最小化あるいは回避し、迅速に回復できる、安全・安心で持続可能な社会の構築

■対象期間

○21世紀末までの長期的な展望を意識しつつ、

今後おおむね10年間における基本的方向を示す

■基本的な進め方

○観測・監視や予測を行い、気候変動影響評価を実施し、その結

果を踏まえ適応策の検討・実施を行い、進捗状況を把握し、必要

に応じ見直す。このサイクルを繰り返し行う。

○おおむね5年程度を目途に気候変動影響評価を実施し、

必要に応じて計画の見直しを行う。

■基本戦略

(1)政府施策への適応の組み込み

(2)科学的知見の充実

(3)気候リスク情報等の共有と提供を

通じた理解と協力の促進

(4)地域での適応の推進

(5)国際協力・貢献の推進

<分野別施策(第2部)>

■農業、森林・林業、水産業

■水環境・水資源

■自然生態系

■自然災害・沿岸域

○IPCC第5次評価報告書によれば、温室効果ガスの削減を進めても世界の平均気温が上昇すると予測 ○気候変動の影響に対処するためには、「適応」を進めることが必要 ○平成27年3月に中央環境審議会は気候変動影響評価報告書を取りまとめ(意見具申) ○我が国の気候変動 【現状】 年平均気温は100年あたり1.14℃上昇、日降水量100mm以上の日数が増加傾向 【将来予測】 厳しい温暖化対策をとった場合 :平均1.1℃(0.5~1.7℃)上昇 温室効果ガスの排出量が非常に多い場合 :平均4.4℃(3.4~5.4℃)上昇 ※20世紀末と21世紀末を比較

■観測・監視、調査・研究

■気候リスク情報等の共有と提供

■地域での適応の推進

■国際的施策

<基盤的・国際的施策(第3部)>

■健康

■産業・経済活動

■国民生活・都市生活

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参照

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