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GDPにおける消費支出割合 の国際比較 24年 図表 アメリカ 6.6 イギリス イタリア 6.5 日本 59.2 カナダ 54.3 ドイツ 54.3 フランス 53.4 スイス 韓国 44.8 スウェーデン ノルウェー 38.6 中国

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 我が国の消費者の消費活動は、社会経済活動の中で大きなウェイトを占めています。本 章では、第1節において家計の支出の動向、家計の消費活動にも影響を及ぼす生活関連物 資の価格及び公共料金の動向等、消費活動に影響を与える社会経済情勢について、概観し ます。第2節では、日常生活における意識、商品やサービスの選択に当たっての意識、消 費者被害・トラブルについての認識を示します。また、行政への評価等についても紹介し ます。  社会経済活動の中で、消費活動は大きな ウェイトを占めています。家計が支出する 消費額の総額は、2015年に約285兆円で、 経済全体(国内総生産(GDP)=約499兆円) の約6割を占めています(図表2-1-1)。諸 外国を見ると、先進国は概して消費者が支 出する総額が経済全体の5割を超えていま す。また、米国のように消費支出が経済の 7割近いウェイトを占めている国もありま す(図表2-1-2)。  消費者の消費活動は、我が国の経済社会 全体に大きな影響を及ぼしており、経済の 持続的な発展のためには、消費者が安心し て消費活動を行える市場を構築することが 重要です。

消費者を取り巻く社会経済情勢

と消費者行動・意識

2

消費者を取り巻く社会経済情勢

第 1 節

( 1 )

家計消費、物価の動向

社会経済活動の中で大きなウェイ

トを占める消費活動

101_2-1-1 名目国内総生産に占める家計消費等の割合(2015年).xlsx 図表2-1-1 名目国内総生産に占める家計消費等の割合(2015年) (備考)  1 .内閣府「国民経済計算」により作成。2015年10-12月期 2 次速報値(2016年 3 月 8 日公表)参照。      2 .「その他」は、対家計民間非営利団体最終消費支出、政府最終消費支出、在庫品増及び純輸出の合計。      3 .四捨五入のため合計は必ずしも一致しない。 2015年 名目国内総生産(GDP)499.1兆円 家計消費 285.1兆円 57.1% 設備投資 70.0兆円 14.0% 公共投資 23.4兆円 4.7% 住宅投資 14.7兆円 2.9% その他 105.9兆円 21.2% 第1部 第2章   第1節   消費者を取り巻く社会経済情勢 71

(2)

 総務省「家計調査」により、2015年にお ける「二人以上の世帯(農林漁家世帯を除 く)」1世帯当たりの財・サービスへの支出 を見ると、教養娯楽や住居、外食等のサー ビスへの支出が占める割合は42.4%、食料 や光熱・水道等、財(商品)への支出は 57.6%です(図表2-1-3①)。経済のサービ ス化が進む中で、家計に占めるサービスへ の支出割合は、上昇傾向にあります(図表 2-1-3②)。  厚生労働省「毎月勤労統計調査」による と、2015年の名目賃金はおおむね前年同月 を上回って推移しています。また、物価の 動向を加味した実質賃金も、2015年は7月

家計の支出の 4 割超がサービスへ

の支出

賃金水準は改善するも、消費支出

は手控える傾向

102_2-1-2 GDPにおける消費支出割合の国際比較.xlsx 図表2-1-2 GDPにおける消費支出割合の国際比較(2014年) (備考)  1 .経済協力開発機構「OECD Stat.」により作成。      2 . 国内総生産のうち家計最終消費支出が占める割合 を算出(2014年)。 80 60 70 40 50 20 30 0 10 (%) 中国 ノルウェー スウェーデン 韓国 スイス フランス ドイツ カナダ 日本 イタリア イギリス アメリカ 66.5 61.6 60.5 59.2 54.3 54.3 53.4 52.6 48.0 44.8 38.6 38.2 図表2-1-3① 財・サービス支出の内訳(2015年) (備考)  1 . 総務省「家計調査(二人以上の世帯(農林漁家世帯を除 く))」により作成。2015年の一世帯当たり支出の構成比。      2 . 「その他(サービス)」とは、家具・家事用品、被服及 び履物、諸雑費の合計。      3 . 「その他(財)」とは、住居、通信、教育、諸雑費の合計。      4 .四捨五入のため合計は必ずしも一致しない。      5 . 財・サービス支出計には、「こづかい」、「贈与金」、「他 の交際費」及び「仕送り金」は含まれていない。 その他(財) 4.1% 被服及び履物 4.4% サービス への支出 42.4% 財(商品) への支出 57.6% 教養娯楽 7.2% 住居 5.9% 外食 5.5% 通信 4.8% 教育 4.2% 自動車関係 3.2% 保健医療 2.7% 交通 2.2% その他(サービス) 6.7% 保健医療 2.2% 家具・家事用品 3.8% 教養娯楽 4.4% 自動車関係 5.2% 光熱・水道 8.9% 食料 24.6% 図表2-1-3② 財・サービス支出の内訳の推移 (備考)  1 .総務省「家計調査」により作成。      2 . 二人以上の世帯(農林漁家世帯を除く)の一世帯当 たり支出の構成比。      3 . 財・サービス支出計には、「こづかい」、「贈与金」、「他 の交際費」及び「仕送り金」は含まれていない。 0 20 40 60 80 100 (%) 1990年 2000年 2010年 2015年 1980年 財(商品) サービス 32.7 37.0 41.0 42.3 42.4 67.3 63.0 59.0 57.7 57.6 72

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以降、おおむね前年同月を上回って推移し ました(図表2-1-4)。これら賃金水準の改 善は、企業業績の改善や人手不足による賃 上げによるものと思われます。  次に、家計の消費支出の動向を、総務省 「家計調査」により見ると、2015年は前年 を上回る月があるものの、9月以降総じて 前年同月を下回って推移しています(図表 2-1-5)。実質賃金が改善傾向にあっても消 費支出を手控える傾向にあることがうかが われます。  消費者の支出の意識について、「物価モ ニター調査」(【解説】参照)から見ていき ます。物価モニターの方々に、「あなたの 世帯の消費への支出額を、今後3か月の間 について、去年と比べて、どのようにして いこうと思っていますか。」と聞いたとこ ろ、2015年4月以降「減らそうと思ってい る」と回答した人の割合が11か月連続して 50%を超えています(図表2-1-6)。一方、「増 やそうと思っている」と回答した人の割合 は、4~6%台と低い状況となっています。 「減らそうと思っている」と回答した人に その理由を聞いたところ、調査を始めた 2013年10月以降、「所得が減ると思うから」 と回答した人が常に最も多く、次いで「支 出に回す額を減らして、貯蓄に回す額を増 やそうと思うから」と回答した人が多く なっています。特に、前者は2015年以降も 50%台で推移しており、所得に対する不安 から、消費者の支出に対する姿勢は慎重な 状態が継続していると考えられます(図表 2-1-7)。また、消費を減らそうと思ってい る品目グループを聞いたところ、「食料品」 と回答した人の割合が2015年4月以降、最 も多くなっています(図表2-1-8)。

消費者の支出に対する姿勢は慎重

な状態が継続

105_2-1-4 実質賃金と名目賃金.xlsx 図表2-1-4 実質賃金の動向(前年同月比) (備考)  1 . 厚生労働省「毎月勤労統計調査」(現金給与総額、 調査産業計、事業所規模 5 人以上)により作成。      2 . 実質賃金は、名目賃金指数を消費者物価指数(持 家の帰属家賃を除く総合)で除して算出。 (%) 名目賃金 実質賃金 -5 -4 -3 -2 -1 3 2 1 0 1 4 7 10 1 4 7 10 1(月) (年) 2014 2015 2016 12 106_2-1-5 家計消費.xlsx 図表2-1-5 消費支出の動向(前年同月比) (備考)  総務省「家計調査」(二人以上の世帯)により作成。 名目消費支出 実質消費支出 1 4 7 10 1 4 7 10 1 2(月) (年) 2014 2015 2016 -12 -8 -4 0 4 8 12 12 (%) 第1部 第2章   第1節   消費者を取り巻く社会経済情勢 73

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107_2-1-6 消費税率引上げ前後で支出に関する意識に変化.xlsx 図表2-1-6 支出に関する消費者の意識の動向 (備考)  1 .消費者庁「物価モニター調査」により作成。      2 .横軸の(年)(月)は調査実施年月。      3 . 「あなたの世帯の消費への支出額を、今後 3 か月の間について、去年と比べて、どのようにしていこうと思っていますか。」と の問に対する回答。 0 70 60 50 40 30 20 10 10 1 3 4 6 8 10 12 2 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 2013 2014 2015 2016 (月)(年) (%) 増やそうと思っている 減らそうと思っている 特段増やそうとも減らそうとも思っていない 無回答 図表2-1-7 支出を減らそうと思う理由 (備考)  1 .消費者庁「物価モニター調査」により作成。      2 .横軸の(年)(月)は調査実施年月。      3 . 「今後 3 か月の間に消費への支出額を去年の同期間と比べて減らそうと思っている」と回答した人のうち、各理由により「支 出を減らす」と回答した人の割合。 0 70 60 50 40 30 20 10 10 1 3 4 6 8 10 12 2 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 2013 2014 2015 2016 (月)(年) (%) 所得が減ると思うから 去年の同期間よりも必要な支出が減ると見込まれるから 支出に回す額を減らして、貯蓄に回す額を増やそうと思うから 保有している金融資産・不動産等が値下がりすると思うから 物価が下落することにより、普段購入しているモノ・サービスの価格が下がると思うから その他 74

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15)消費者庁「物価モニター調査」結果URL:http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/price_measures/ index.html#price_monitor 109_2-1-8 支出を減らそうと思っている品目.xlsx 図表2-1-8 支出を減らそうと思う品目グループ (備考)  1 .消費者庁「物価モニター調査」により作成。      2 .横軸の(年)(月)は調査実施年月。      3 . 「今後 3 か月の間に消費への支出額を去年の同期間と比べて減らそうと思っている」と回答した人のうち、各品目グループに ついて「支出を減らす」と回答した人の割合。 0 90 80 70 60 50 40 30 20 10 10 1 3 4 6 8 10 12 2 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 2013 2014 2015 2016 (月)(年) (%) 食料品 日用・家事用品 耐久消費財 サービス等 その他 【解説】物価モニター調査の実施  「物価モニター調査」とは、原油価格や為替レートなどの動向が生活関連物資等の 価格に及ぼす影響、物価動向についての意識等を正確・迅速に把握し、消費者等への タイムリーな情報提供を行うことを目的として消費者庁が行っている調査です。  広く一般から募集した全国2,000名の物価モニターによる調査です。その内容は、 価格調査と意識調査があり、価格調査は、消費者庁が指定した調査対象25品目(図表 2-1-9)の価格の見取調査で、毎回の調査において同一店舗で同一商品の店頭表示価 格を継続して調査するものです。特売品も含め、消費者に身近な品目、日頃よく購入 する品目の価格を把握します。また、意識調査は、物価モニターに対し、消費や物価 動向についての意識の変化を調査するものです。  2013年10月から調査を行い、2013年度は3回、2014年度は6回、2015年度は12回の 調査を行いました。また、2015年4月以降は調査回数を毎月の12回に増やし、調査結 果をタイムリーに公表しています15 110_2-1-9 調査対象品目.xlsx 図表2-1-9 物価モニター調査対象品目(2015年 4 月以降) 品目グループ 品   目 食料品 (18品目) 食パン、生中華麺、カップ麺、ソーセージ、豚肉(ロース)、豆腐、牛乳、ヨーグルト、 卵、茶飲料、果実飲料、ポテトチップス、アイスクリーム、食用油、からあげ弁当、 冷凍コロッケ、おにぎり、ビール 雑貨・衣料等 ( 4 品目) 洗濯用洗剤、ティッシュペーパー、紙おむつ、シャンプー サービス等 ( 3 品目) 洗濯代、理髪代又はカット代、中華そば(ラーメン) 第1部 第2章   第1節   消費者を取り巻く社会経済情勢 75

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 消費者が購入する財・サービスの価格の 動きについては、総務省「消費者物価指数」 によると、2014年4月の消費税率引上げ後、 横ばいとなっていましたが、2015年に入り、 上昇する動きも見られます(図表2-1-10)。  消費者が購入する財・サービス全体の価 格の動きを示す「総合」指数は、2015年9 月に前年比0.0%となりましたが、その後 は小幅ながら前年比を上回って推移してい ます(図表2-1-11)。また、「総合」から、 天候等による価格変動が大きい生鮮食品を 除いた価格の動きを示す「生鮮食品を除く 総合」指数(いわゆる「コア」指数)は、 2015年8月に前年比でマイナスに転じた 後、2015年11月には再度前年比プラスとな りました。ただし、2014年4月の消費税率 引上げの影響の一巡や、原油安による電気 代やガソリン価格といったエネルギー価格 の下落の影響を受けて、総合指数、コア指 数とも上昇率は2014年を下回っています。 一方、「総合」から食料(酒類を除く)及 びエネルギーを除いた価格の動きを示す指 数は、2015年上昇傾向で推移し、食料品や エネルギー以外の財・サービスの価格は上 昇傾向にあると考えられます。  総合指数の前年比の動きについて項目別 の寄与度(各要因が全体の動きにどれだけ 影響しているかの度合い)を見てみると、 エネルギーの寄与度は、2015年1月にマイ ナスに転じ、2015年9月にかけてそのマイ ナス幅は拡大しています。世界的に需給が 緩んでいることを背景とした原油安の影響 等により、エネルギーが物価にマイナスに 寄与している一方、原料費の高騰などによ り価格が上昇している食料品や、その他の 財・サービスは、物価の上昇に寄与してい ます(図表2-1-12)。

2015年に消費者物価は緩やかに上

図表2-1-10 消費者物価指数の動向 (備考)  1 . 総務省「消費者物価指数」(季節調整値)により 作成。      2 . 「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合」 は、「総合」から食料(米類、生鮮食品、鶏卵に 加え、菓子類など酒類以外の他の食料すべて)及 び電気代、都市ガス代、プロパンガス、灯油、ガ ソリンを除いたもの。 (2010年=100) (月) (年) 総合 生鮮食品を除く総合 食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合 98 99 100 101 102 103 104 105 7 10 1 4 1 4 7 10 1 2 2014 2015 2016 消費税率引上げ (5%→8%) 図表2-1-11 消費者物価指数(前年同月比)の動向 (備考)  1 .総務省「消費者物価指数」により作成。      2 . 「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合」 は、「総合」から食料(米類、生鮮食品、鶏卵に 加え、菓子類など酒類以外の他の食料すべて)及 び電気代、都市ガス代、プロパンガス、灯油、ガ ソリンを除いたもの。 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 1 4 7 10 1 4 7 10 1 2 2014 2015 2016 (%) (月) (年) 総合 生鮮食品を除く総合 食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合 76

(7)

 一般的に灯油やガソリンの店頭価格は、 原油コストを踏まえつつ需給状況や地域に おける競争環境等も反映した形で市場の中 で決定されていくため、灯油・ガソリン店 頭価格の推移を見ると原油価格の動向に影 響を受けていることが分かります。2000年 代末以降の長期的な推移を見ると、2008年 9月のアメリカ大手投資銀行リーマン・ブ ラザーズの破綻を契機として世界経済が落 ち込む中、原油価格の大幅な下落を受けて、 灯油とガソリンの店頭価格も大幅に下落し ました。2009年以降は上昇傾向が続きまし たが、2014年の半ば以降は、シェール革命 による米国の原油生産が増えたことなどに より、供給過剰感による原油安の影響を受 けて下落傾向に転じました。2015年前半は 一旦上昇に転じたものの、米国の生産が底 堅 く 推 移 し た こ と や 石 油 輸 出 国 機 構 (OPEC)の減産見送りなどによる原油安 の影響を受けて2015年後半以降再び下落傾 向に転じました。(図表2-1-13)。  原油価格とガソリン価格の関係について は、原油価格の動きをおおむね1か月遅れ てガゾリン価格が反映するような形で動い ています(図表2-1-14)。これは、国内の石

灯油及びガソリンの店頭価格は

2015年半ば以降再び下落傾向

113_2-1-12 消費者物価指数(総合)の品目別寄与度.xlsx 図表2-1-12 消費者物価指数(総合)の項目別寄与度(前年同月比) (備考)  1 .総務省「消費者物価指数」により作成。      2 . エネルギーは、電気代、都市ガス代、プロパンガス、 灯油及びガソリンを含む。 (%) 総合 -1.5 -1.0 -0.50.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 食料 エネルギー その他 (月) (年) 1 4 7 10 1 4 7 10 1 2 2014 2015 2016 114_2-1-13 灯油・ガソリン店頭価格の動き.xlsx 図表2-1-13 灯油・ガソリン店頭価格の動向 (備考)  1 .資源エネルギー庁「石油製品価格調査」により作成。      2 . 店頭価格ベース、現金価格(消費税込み)(灯油:円/18リットル、ガソリン:円/ 1 リットル)。 (年) 900 1,100 1,300 1,500 1,700 1,900 2,100 2,300 2,500 2,700 (円/18リットル) 100 110 120 130 140 150 160 170 180 190 (円/1リットル) 灯油(北海道局)(左目盛) 灯油(東北局)(左目盛) 灯油(全国)(左目盛) レギュラーガソリン(右目盛) 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 第1部 第2章   第1節   消費者を取り巻く社会経済情勢 77

(8)

油元売事業者が、中東などの産油国から原 油を輸入し、ガソリンを生産、その後小売 業者に販売(配送)されるといった生産・ 流通過程に一定の時間が掛かることから、 国内の小売業者が原油価格の変動を反映し て売値を変更するまでに時間が掛かってい るためと考えられます。  食料品、日用・家事用品、サービスといっ たカテゴリー別に物価モニター調査対象品 目のうち前月比で値上げした品目数と値下 げした品目数を見ると、2015年4月以降10 か月連続で値上げした品目数が値下げした 品目数を上回りました(図表2-1-15)。  前月比の平均価格変化率の推移を見る と、全品目(25品目)の平均値は2015年5 月以降拡大・縮小を繰り返しながらも上昇 率は縮小傾向となっています。この動きは、 品目数の多い食料品(18品目)を反映して おり、日用・家事用品(4品目)について もおおむね同様の傾向です。また、サービ

2015年は値上がりした品目が多

かった生活関連物資

115_2-1-14 ドバイ原油価格(円建て)と店頭ガソリン価格との比較.xlsx 図表2-1-14 ドバイ原油価格(円建て)と店頭ガソリン価格との比較

(備考)  1 . ドバイ原油価格(円ベース)は、インターバンク月中平均の為替(ドル・円)とIMF primary commodity pricesのドバイ原 油価格(ドル/バレル)から算出。      2 . 店頭ガソリン価格は、資源エネルギー庁「石油製品価格調査」の全国店頭レギュラーガソリン価格から月平均を算出。 2,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 (円/バレル) (円/1リットル) 100.0 150.0 140.0 130.0 120.0 110.0 160.0 170.0 7 4 1 10 7 4 1 10 7 4 1 10 3(月) (年) 1 2012 2013 2014 1 4 20157 10 2016 ドバイ原油価格(左目盛) 店頭ガソリン価格(右目盛) 図表2-1-15 上昇した品目数と下落した品目数(前回調査比及び前月比) (備考)  1 .消費者庁「物価モニター調査」により作成。      2 .横軸の(年)(月)は調査実施年月。      3 . 2015年 4 月以前の調査については前回調査比、 5 月 以降の調査については前月比でそれぞれ税抜価格が 上昇した品目数及び下落した品目数を示す。      4 . 2015年 4 月以降は、それまでのまぐろ(ツナ)缶詰、 マヨネーズ、カレールウ、灯油、ガソリンの 5 品目 に代えて、ヨーグルト、からあげ弁当、冷凍コロッケ、 理髪代又はカット代、中華そばの 5 品目を調査。 3 2 1 12 11 10 9 8 7 6 5 4 2 12 10 8 6 4 25 25 20 15 10 5 0 5 10 15 20 -25 25 20 15 10 5 0 -5 -10 -15 -20 (品目数) (年) (月) (上昇した品目数-下落した品目数) 2014 2015 2016 上昇した品目数(左目盛) 下落した品目数(左目盛) 上昇した品目数-下落した品目数(右目盛) 78

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ス(3品目)については、わずかながら前 年を上回る動きが続いています。生活関連 物資の値上げは継続しているものの、全体 として値上げ幅は縮小傾向にあることが分 かります(図表2-1-16)。  卵は長年、価格が上昇しなかったことか ら、物価の優等生と呼ばれていましたが、 2015年は一年を通じて価格が上昇傾向にあ りました。卵の価格は季節によって変動し ます。春は、行楽シーズンのお弁当のおか ずなどとして需要が増えるため、価格は上 昇し、夏は、食中毒などに対する懸念から 需要が減るため、下落します。秋には、行 楽用等の需要といった春と同様の理由によ り価格が上昇し始め、12月まではおでんや ケーキの材料としての需要が増えるため上 昇し、1月以降は下落します。  消費者物価指数や物価モニター調査結果 を見ると2014年は季節による価格変動を確 認することができますが、2015年は夏場に 価格がほとんど下落しないまま、年末にか けて価格が上昇しました。その主な理由と して、円安方向への推移による飼料価格の 上昇が挙げられます。  また、物価モニターに「今後3か月で上 昇すると思う品目」を聞いたところ、卵と 回答した人の割合は、価格が上昇するに 従って増加しました。卵は購入頻度が高く、 スーパーなどの目玉商品となりやすいた め、消費者は価格の変化を敏感に感じ取っ ていると考えられます(図表2-1-17)。  物価モニターに、1年後の物価について

物価の優等生である卵の価格は

2015年上昇傾向

物価モニターの 1 年後の物価上昇

期待は縮小傾向

117_2-1-16 物価モニター時系列表(単純計算).xlsx 図表2-1-16 物価モニター価格調査結果におけるカテゴリー別平均 変化率の推移 (備考)  1 .消費者庁「物価モニター調査」により作成。      2 .横軸の(年)(月)は調査実施年月。      3 . 縦軸の値は、それぞれのカテゴリーにおける前月 比の平均変化率を単純平均したもの。 10 11 8 7 9 6 12 5 1 2 3 2016 2015 全品目 食料品 -0.20 -0.100.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 (%) 日用・家事用品 サービス 118_2-1-17 上昇すると思う品目下落すると思う品目.xlsx 図表2-1-17 卵の消費者物価指数及び価 格調査結果の推移と今後 3 か月で上昇(下落)すると 思う人の割合 (備考)  1 .消費者庁「物価モニター調査」により作成。      2 .横軸の(年)(月)は調査実施年月。      3 . 消費者物価指数は、総務省「消費者物価指数」の「鶏 卵」を物価モニターの価格調査と同じく2015年 4 月の値を100として指数化したもの。 -30.0 30.0 20.0 10.0 0.0 -10.0 -20.0 90 110 108 106 104 102 100 98 96 94 92 3 2 1 12 11 10 9 8 7 6 5 4 2 12 10 8 6 4 (年) (月) 2014 2015 2016 (2015年4月=100) (%) 今後3か月で上昇すると思う人の割合 今後3か月で下落すると思う人の割合 消費者物価指数(2015年4月=100)(右目盛) 価格調査結果(指数)(右目盛) 第1部 第2章   第1節   消費者を取り巻く社会経済情勢 79

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聞いたところ、調査を始めた2014年12月か ら2015年7月までは、「上昇すると思う」 と回答した人の割合は、80%を超えていま したが、2015年8月以降は減少傾向となっ ています(図表2-1-18)。  「上昇(下落)すると思う」と答えた人 に1年後どれくらい上昇(下落)するか聞 いた結果を加重平均したところ、調査を始 めた2014年12月は2.5%でしたが、直近の 調査では1.5%となっており、縮小傾向と なっています。また、内閣府が行っている 消費動向調査でも同様に物価の上昇期待が 縮小傾向となっています(図表2-1-19)。  消費者は、生活関連物資の値上げの一服 感や物価上昇率の予想に関する報道情報な どから、1年後の物価の上昇幅は小さくなる と予想しているのではないかと考えられます。  家計の消費支出の約20%を占める公共料 金は、電気代、ガス代を中心に2015年4月 頃から下落傾向となっています。この要因 としては、原油価格の下落により、電気や ガスの燃料費が下落したことが、原燃料費 調整制度16により、それぞれ電気料金ガス 料金に反映されたことが挙げられます。原 油価格の下落は、当面は電気代、ガス代を 押し下げる要因になることが考えられます (図表2-1-20)。また、電気料金については、 2016年4月以降、電力小売全面自由化の影 響を受けることも考えられます(第4章第 5節(6)参照。)。

公共料金は電気代、ガス代を中心

に下落

16)発電に掛かる燃料費やガス製造に掛かる原料費の変動に応じて料金が変化する制度で、原燃料の貿易統計価格の 3か月平均値に基づき、料金を毎月調整します。原燃料価格の大幅な上昇時の需要家に対する影響を緩和するため に、自動的に調整される幅に一定の上限を設定し、原燃料費が高騰しても、需要家料金への反映には一定の抑制を します。 119_2-1-18 1年後の物価について.xlsx 図表2-1-18 1 年後の生活関連物資全般の物価動向について (備考)  1 .消費者庁「物価モニター調査」により作成。      2 . 「あなたが普段購入している生活関連物資全般の価格は、現時点と比べて 1 年後には、上昇すると思いますか、下落すると思 いますか。」との問に対する回答。 0 20 40 60 80 100 2016年3月調査(N=1,816人) 2016年2月調査(N=1,834人) 2016年1月調査(N=1,829人) 2015年12月調査(N=1,850人) 2015年11月調査(N=1,829人) 2015年10月調査(N=1,666人) 2015年9月調査(N=1,700人) 2015年8月調査(N=1,669人) 2015年7月調査(N=1,718人) 2015年6月調査(N=1,753人) 2015年5月調査(N=1,718人) 2015年4月調査(N=1,755人) 2015年2月調査(N=1,609人) 2014年12月調査(N=1,621人) 10.5 12.7 9.4 11.6 10.8 8.9 12.9 13.6 14.5 17.0 18.6 16.5 16.5 16.6 81.4 80.0 82.6 80.0 81.7 83.2 77.8 76.8 74.6 69.5 69.1 70.9 68.4 69.6 0.9 0.9 2.8 1.3 1.5 1.5 1.6 1.4 1.7 1.3 1.1 1.2 1.7 1.7 4.9 4.8 3.6 5.6 5.0 4.9 5.6 6.0 5.5 8.0 8.2 8.1 8.6 7.5 2.3 1.6 1.6 1.4 1.0 1.4 2.1 2.2 3.8 4.2 3.0 3.3 4.7 4.6 上昇すると思う 変わらないと思う 下落すると思う 分からない 無回答 (%)

(11)

 クレジットカードや電子マネー等による キャッシュレス決済の利用が拡大していま す。一般社団法人日本クレジット協会「年 次統計」によると、クレジットカードショッ ピングの信用供与額は2010年の35兆9800億 円から2015年には49兆8341億円と約1.4倍 に増えています。また、日本銀行「電子マ ネー計数」によると、電子マネーによる決 済金額は2010年の1兆6363億円から2014年 には4兆140億円へ約2.5倍へと大幅に増加 しています。2020年東京オリンピック競技 大会・東京パラリンピック競技大会に向け、 キャッシュレス決済の普及への取組が進め られており、今後更に拡大していくと考え られます。  金融広報中央委員会「家計の金融行動に 関する世論調査」(2015年)によると、家 計の日常的な支払の主な資金決済手段は、 1,000円以下の小口の決済では現金が87.2% となっていますが、10,000円超ではクレ ジットカードが主な決済手段であるとの回 答 は50 % を 超 え 現 金 と 同 水 準 と な り、 50,000円超では現金での決済より高い割合 を占めています。また、電子マネーも1,000 円超5,000円以下では9.6%、1,000円以下で は12.3%が主な決済手段としています。こ のように、日常の消費生活においてキャッ シュレスでの決済は一般的になっています (図表2-1-21)。

( 2 )

消費生活を取り巻く環境

変化の動向

クレジットカードや電子マネー等に

よるキャッシュレス決済が一般化

120_2-1-19 1年後期待インフレ率について.xlsx 図表2-1-19 消費者が予想する 1 年後の期待インフレ率 (備考)  1 . 内閣府「消費動向調査(物価の見通し、二人以上 の世帯)」、消費者庁「物価モニター調査」により 作成。      2 .横軸の(年)(月)は調査実施年月。      3 . 内閣府「消費動向調査(物価の見通し、二人以上 の世帯)」については、「− 5 %以下低下」を− 5 %、 「− 5 %未満∼− 2 %以上低下」を−3.5%、「− 2 % 未満低下」を− 1 %、「 2 %未満上昇」を+ 1 %、 「 2 %以上∼ 5 %未満上昇」を+3.5%、「 5 %以 上上昇」を+ 5 %のインフレ率をそれぞれ予想し ているとして計算。      4 . 消費者庁「物価モニター調査」については、「− 5 % 超」、「− 5 %程度」は− 5 %、「− 4 %程度」は − 4 %、「− 3 %程度」は− 3 %、「− 2 %程度」 は− 2 %、「− 1 %程度」は− 1 %、「+ 1 %程度」 は+ 1 %、「+ 2 %程度」は+ 2 %、「+ 3 %程度」 は+ 3 %、「+ 4 %程度」は+ 4 %、「+ 5 %程度」、 「+ 5 %超」は+ 5 %のインフレ率をそれぞれ予 想しているとして計算。なお、2015年 1 月と 3 月 については、物価モニター調査は行っていない。 3 2 1 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 12 1.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 (%) (年) (月) 2015 2016 2014 消費動向調査 物価モニター調査 図表2-1-20 主な公共料金の動向 121_2-1-20 主な公共料金の動き.xlsx (備考) 総務省「消費者物価指数」により作成。 95 (2010年=100) 120 115 110 105 100 125 135 130 2(月) (年) 1 7 4 1 10 1 4 7 10 2014 2015 2016 総合 電気代 上下水道料 公共料金 都市ガス代 交通 第1部 第2章   第1節   消費者を取り巻く社会経済情勢 81

(12)

 インターネットの利用拡大に伴い、より スムーズにインターネットを利用できる通 信回線として固定系ブロードバンドの利用 が拡大しています。総務省「電気通信サー ビスの契約数及びシェアに関する四半期 データの公表」によると、固定系ブロード バンド契約数は2009年度末の3286万世帯か ら2014年度末には3680万世帯に増加し、そ の中でも光ファイバー回線によるブロード バンド契約であるFTTHが1780万世帯から 2661万世帯へと大きく増加しています(図 表2-1-22)。  また、固定系ブロードバンドの契約数の 増加等に伴い、固定電話におけるIP電話の 利用番号数も増加しており、2013年度末に NTT東西加入電話の契約数は固定電話全 体の契約数の半分以下となり、2014年度末 には42.9%となっています。  総務省「通信利用動向調査」によると、 個人のインターネット利用率は全ての年齢 層で高くなっており、2014年末には13歳か ら49歳までの層で100%に近くなっています。  また、60歳代と70歳代では、2010年末と 2014年末との比較で10ポイント以上増加し ており、高齢層でも利用が拡大しています (図表2-1-23)。高齢層での利用率の高ま りは、インターネットの利用が全世代に広 がり生活に浸透してきていることを表して います。  同じく、総務省「通信利用動向調査」に よると、スマートフォンを含む携帯電話は 7割以上が保有しており、中でもパソコン と同等の機能を携帯電話で利用できるス

インターネット接続回線のブロードバン

ド利用が拡大し、近年特に光回線が増加

インターネットの利用が拡大し、

高齢者にも広がっている

スマートフォンの普及が急速に進む

122_2-1-21 金額別決済手段.xlsx 図表2-1-21 金額階層別日常の主な決済手段 (備考)  1 .金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」により作成。      2 . 日常的な支払(買い物代金等)の主な資金決済手段について 2 つまでの複数回答による。 50,000円超 10,000円超 50,000円以下 5,000円超 10,000円以下 1,000円超 5,000円以下 1,000円以下 0 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 (%) 87.2 6.212.3 0.4 9.0 81.2 19.3 9.6 0.4 8.3 72.4 32.2 5.2 0.7 8.2 55.9 51.0 2.21.47.9 44.5 55.6 1.23.6 9.7 クレジット・カード 現金(紙幣及び硬貨) 電子マネー(デビット・カード含む。) その他 無回答

(13)

マートフォンは、2014年末で44.7%が保有 しており、前年の39.1%から5.6ポイント増 加しました(図表2-1-24)。  スマートフォンの保有状況を年齢層別に 見ると、2014年末で20歳代が88.9%、30歳 代が79.0%、13~19歳が71.7%と若い世代 で保有割合が高くなっていますが、2013年 末から2014年末にかけての増加幅では40歳 代が10.7ポイント、50歳代が9.1ポイントと、 より高い年齢層への広がりが見られ、幅広 124_2-1-23 年齢階層別インターネット利用状況.xlsx 図表2-1-23 年齢層別インターネットの利用状況(個人) (備考)  1 .総務省「通信利用動向調査」により作成。      2 .年齢層別インターネット利用率の推移。 82.8 71.6 97.8 99.2 97.8 96.6 91.3 75.2 50.2 21.2 78.2 65.5 95.6 97.4 95.1 94.2 86.6 64.4 39.2 20.3 0 100 (%) 30 40 10 20 50 60 90 70 80 全体 6~12歳 13~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳 80歳以上 2014年末(N=38,110) 2010年末(N=59,346) 123○0408_2-1-22 情報通信白書ブロードバンド契約数n1103010.xlsx 図表2-1-22 固定系ブロードバンド契約数の推移 (備考)  1 . 総務省「電気通信サービス契約数及びシェアに関する四半期データの公表」(2015年度第 3 四半期(12月末)により作成。      2 . FWAは無線、CATVはケーブルテレビ回線、DSLはメタルケーブル、FTTHは光ファイバーケーブルによるブロードバンド契約を 示す。 2014 2013 2012 2011 2010 2009 0 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 (万契約) (年度) 1 1 1 1 1 1 531 567 591 601 623 643 974 820 670 542 447 375 1,780 2,022 2,230 2,385 2,531 2,661 3,286 3,410 3,493 3,530 3,601 3,680 DSL(メタルケーブル) FTTH(光ファイバー) CATV(ケーブルテレビ) FWA(無線) 第1部 第2章   第1節   消費者を取り巻く社会経済情勢 83

(14)

い年齢層でスマートフォンが利用されるよ うになっていることが分かります。こうし た手軽な端末の普及がインターネットの利 用拡大に寄与しているとも考えられます。  携帯電話の利用の拡大に伴い、携帯電話 の通信料の支払額も増加しています。総務 省「家計調査」によると、二人以上の世帯 の家計の移動電話通信料の平均支出額は増 加傾向にあり、2014年には年間10万円を超 えました(図表2-1-25)。  また、世帯主が60歳代の世帯では2010年 まで金額が低く推移していましたが、ここ 数年で大幅に増加しており、2005年には3.9 万円であったものが2015年には8.9万円と 2倍以上になっています。先に述べた携帯 電話普及率の増加や、スマートフォンの普 及に伴って、利用頻度、通信量が拡大した ことなどが理由として考えられます。  経済産業省「電子商取引に関する市場調 査」によると、我が国の消費者向け電子商 取引の市場規模は年々拡大しており、2010 年の7.8兆円から2014年には12.8兆円と1.5 倍以上となり、消費者がインターネットを 利用する取引が大幅に拡大しています。こ

携帯電話の通信料の支出は増加

情報化の進展で、インターネット

を利用する取引は年々増加

図表2-1-24 年齢層別携帯電話保有率 125_2-1-24 年齢層別携帯電話普及率.xlsx (備考) 総務省「通信利用動向調査」により作成。 0 100 (%) 80 60 40 20 2014年末 2013年末 2014年末 2013年末 2014年末 2013年末 2014年末 2013年末 2014年末 2013年末 80歳以上 70歳代 60歳代 50歳代 40歳代 2014年末 2013年末 30歳代 2014年末 2013年末 20歳代 2014年末 2013年末 13~19歳 2014年末 2013年末 6~12歳 2014年末 2013年末 全体 39.1 44.7 17.9 20.5 64.3 71.7 83.7 88.9 72.1 79.0 53.9 64.6 33.4 42.5 11.0 16.2 3.7 5.3 1.6 1.2 71.4 73.7 27.9 32.3 78.3 80.5 95.8 95.6 93.0 93.2 88.6 90.5 84.5 85.5 67.2 71.6 46.5 51.0 20.0 25.7 うち、スマートフォン

(15)

うしたインターネットを利用した取引の増 加は、前述したキャッシュレス決済の利用 の拡大の一つの要因と考えられます(図表 2-1-26)。  その内訳を見ると、物販系分野の取引金 額が6.8兆円と、過半を占めています。  総務省「家計消費状況調査」によると、 インターネット利用料は2015年には1世帯 当たり月平均で11,890円となっています。

家計のインターネット利用に関す

る支出は年々増加

126_2-1-25 移動電話通信料2.xlsx 図表2-1-25 家計における移動電話通信料の支出額推移 (備考)  1 .総務省「家計調査(収入・支出編)」により作成。      2 .世帯主の年齢層別の数値。二人以上の世帯。 1.9 2.3 2.5 2.6 2.9 3.2 3.2 3.2 3.5 3.8 4.0 3.9 4.6 4.8 5.5 5.8 5.9 6.2 6.8 7.2 8.3 8.9 10.1 11.2 11.9 13.0 13.3 13.4 13.9 14.2 14.7 12.3 12.8 14.0 14.3 14.6 14.5 15.0 15.8 15.2 14.5 13.4 14.0 12.5 13.2 13.7 13.5 14.9 14.9 10.0 16.2 16.8 10.5 11.6 12.3 15.8 12.9 14.0 14.4 14.4 15.3 15.1 15.9 16.7 16.2 16.2 7.7 8.4 8.7 9.2 9.5 9.7 9.6 9.8 10.0 10.5 11.1 2015 (年) 2014 2013 2012 2011 2010 2009 2008 2007 2006 2005 0 20 (万円) 15 10 5 平均 30歳未満 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70歳以上 127_2-1-26 消費者向け電子商取引の市場規模の推移.xlsx 図表2-1-26 消費者向け電子商取引の市場規模の推移 (備考)  1 .経済産業省「電子商取引に関する市場調査」により作成。      2 .我が国のBtoC電子商取引の市場規模。      3 .( )内の数値は構成比。 2014 2013 2012 2011 2010 0 15 10 5 (兆円) (年) 7.8 8.5 9.5 11.2 12.8 6.0(53.7%) 4.1(36.5%) 6.8(53.2%) 4.5(35.0%) 1.1(9.9%) 1.5(11.8%) デジタル分野 サービス分野 物販系分野 第1部 第2章   第1節   消費者を取り巻く社会経済情勢 85

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また、ネットショッピングを利用した1世 帯当たり月平均支出額は2015年では7,742 円となっており年々増加傾向にあります (図表2-1-27)。両者の支出額を合わせる と2015年は1世帯当たり月平均で19,632円 となり、支出総額の7.1%を占めています。  ネットショッピングを利用した世帯の月 平均支出7,742円の内訳を見ると、宿泊料、 運賃、パック旅行費等の旅行関係費が 20.6%と最も多く、次いで食料品、飲料、 出前等の食料の13.1%、書籍・音楽映像ソ フト、パソコン用ソフト、デジタルコンテ ンツ、チケットの13.1%と続きます(図表 2-1-28)。幅広い商品やサービスでネット ショッピングを利用した支出がなされてい ます。  宅配サービスについては、近年、インターネット通信販売利用の普及により、取扱 いが増加しており、そのサービス内容も消費者の様々なニーズに応じて多様化してい ます。一方で、受取人の不在等により多くの「再配達」、「再々配達」などが生じてい ることにより、輸送に掛かるエネルギーの増加に伴う二酸化炭素(以下「CO2」と いいます。)の排出の増加や、輸送費用の上昇、ドライバーの不足などが社会的な問 題となっています。また、注文して同日に受け取る「即日配達」のサービスは配送頻 度が増えてしまう、「送料無料」のサービスにも輸送コストは掛かっている、という 指摘もあります。  事業者の取組や消費者の意識を変えることにより、効率的・効果的な受取方法が選 択され、再配達を削減し、配達に伴うCO2排出増やコスト増などの社会的な損失を減 らすことができる余地があります。  消費者庁では、宅配サービスについて消費者がどのような意識を持っているか、店 頭で購入した商品や通信販売で注文した商品を宅配で受け取る場合について、調査を 実施しました。 ①再配達を削減するための取組として、協力できること  9割近くの人が「配送日、時間帯を指定する」、4割近くの人が「都合が悪くなっ た際変更連絡をする」、「業者からの配送通知サービスを利用する」ことを挙げていま す(図表2 1 29)。受取側の都合や配送状況をきめ細かく情報共有することで、再配 達を減らすことができると考えられます。

宅配サービス受取方法の現状と消費者意識

C

O L U M N 4

図表2-1-29 再配達を削減するための取組 (備考)  1 .消費者庁「消費者意識基本調査」(2015年度)により作成。      2 . 「あなたが、店頭で購入した商品や通信販売で注文した商品を、宅配で受け取る場合、再配達を削減するための取組として、協力 できること(現在取組まれていることも含みます。)はありますか。」という問に対する回答(複数回答)。 0 100 (%) 90 80 70 60 50 40 30 20 10 その他(上記以外の取組) 再配達削減の為協力できる取組ない 宅配ボックスで受け取るようにする 特典サービスがあれば気を付ける コンビニや駅などでの受取利用する 都合が悪くなった際変更連絡をする 業者からの通知サービスを利用する 配送日、時間帯を指定する 0.8 2.5 10.9 20.1 20.5 39.4 39.9 87.9 (N=6,513、M.T.=222.8%) 128_2-1-27 一世帯当たりのインターネットに関する支出の推移.xlsx 図表2-1-27 1 世帯当たりのインターネット利用に関連する支出の推移 (備考)  1 .総務省「家計消費状況調査結果(総世帯)」により作成。      2 . 「インターネット利用料」はインターネット接続料(プロバイダー料と通信料)とスマートフォン・携帯電話・PHSの通信・通話 使用料の合計金額。「インターネットを利用した支出」は、インターネット上で商品・サービスの注文や予約をした場合の支出総額。 金額は 1 月当たりの支出額。      3 . 「インターネット利用料とインターネット利用金額の合計の家計支出に占める割合」は 1 か月の支出総額に占める「インターネッ ト利用料」と「インターネットを利用した支出額」の合計金額の割合。      4 .2015年以降、調査項目等を変更したため、2014年以前のデータとは厳密な比較はできない。 2013 2014 2012 2011 2010 2009 0 (円) (%) (年) 0 インターネット利用料とインターネット利用金額の合計の 家計支出に占める割合(右目盛) 2,500 5,000 7,500 10,000 12,500 15,000 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 2006 2007 2008 2015 インターネット利用料(左目盛) インターネットを利用した支出額(左目盛) 8,782 9,136 9,510 9,862 10,265 10,471 10,314 10,901 11,400 11,890 2,591 3,059 3,228 3,736 3,879 4,103 4,624 5,256 6,000 7,742 3.6 3.9 4.1 4.5 4.8 5.1 5.2 5.6 5.9 7.1 図表2-1-28 ングを利用した項目別支出割合1 世帯当たりのネットショッピ (備考)  1 . 総務省「家計消費状況調査結果(総世帯)」(2015年) により作成。      2 . インターネットを利用した支出額に占める各項目の割合。 旅行関係費 (宿泊料、運賃、 パック旅行費) 20.6% 食料 (食料品、 飲料、出前) 13.1% その他 13.1% 保健・医療 ・化粧品 8.3% 家電・家具 10.5% 書籍・音楽映像ソフト、 パソコン用ソフト、 デジタルコンテンツ、チケット 13.1% 衣類・履物 10.6% 贈答品 4.5% 保険 4.4% 自動車等 関係用品 1.8% ネットショッピング を利用した1か月の 支出額:7,742円 86

(17)

 宅配サービスについては、近年、インターネット通信販売利用の普及により、取扱 いが増加しており、そのサービス内容も消費者の様々なニーズに応じて多様化してい ます。一方で、受取人の不在等により多くの「再配達」、「再々配達」などが生じてい ることにより、輸送に掛かるエネルギーの増加に伴う二酸化炭素(以下「CO2」と いいます。)の排出の増加や、輸送費用の上昇、ドライバーの不足などが社会的な問 題となっています。また、注文して同日に受け取る「即日配達」のサービスは配送頻 度が増えてしまう、「送料無料」のサービスにも輸送コストは掛かっている、という 指摘もあります。  事業者の取組や消費者の意識を変えることにより、効率的・効果的な受取方法が選 択され、再配達を削減し、配達に伴うCO2排出増やコスト増などの社会的な損失を減 らすことができる余地があります。  消費者庁では、宅配サービスについて消費者がどのような意識を持っているか、店 頭で購入した商品や通信販売で注文した商品を宅配で受け取る場合について、調査を 実施しました。 ①再配達を削減するための取組として、協力できること  9割近くの人が「配送日、時間帯を指定する」、4割近くの人が「都合が悪くなっ た際変更連絡をする」、「業者からの配送通知サービスを利用する」ことを挙げていま す(図表2 1 29)。受取側の都合や配送状況をきめ細かく情報共有することで、再配 達を減らすことができると考えられます。

宅配サービス受取方法の現状と消費者意識

C

O L U M N 4

図表2-1-29 再配達を削減するための取組 (備考)  1 .消費者庁「消費者意識基本調査」(2015年度)により作成。      2 . 「あなたが、店頭で購入した商品や通信販売で注文した商品を、宅配で受け取る場合、再配達を削減するための取組として、協力 できること(現在取組まれていることも含みます。)はありますか。」という問に対する回答(複数回答)。 0 100 (%) 90 80 70 60 50 40 30 20 10 その他(上記以外の取組) 再配達削減の為協力できる取組ない 宅配ボックスで受け取るようにする 特典サービスがあれば気を付ける コンビニや駅などでの受取利用する 都合が悪くなった際変更連絡をする 業者からの通知サービスを利用する 配送日、時間帯を指定する 0.8 2.5 10.9 20.1 20.5 39.4 39.9 87.9 (N=6,513、M.T.=222.8%) 第1部 第2章   第1節   消費者を取り巻く社会経済情勢 87

(18)

②最速のタイミングで受け取るなら追加料金が掛かるとした場合の選択  約6割の人が、「追加料金が掛かるなら、最速のタイミングで受け取らなくてもよい」 を選んでいます(図表2 1 30)。必ずしもスピードが重視されているわけではなく、コ ストとの兼ね合いで選択がされることが分かります。  なお、事業者の取組を含めた宅配の受取方法の多様化については、2015年度に国土 交通省を中心として検討が行われ報告が取りまとめられています。  国土交通省「宅配の再配達の削減に向けた受取方法の多様化の促進等に関する検討 会」報告書の公表について (URL)http://www.mlit.go.jp/report/press/tokatsu01_hh_000234.html 図表2-1-30 最速のタイミングで受け取るなら追加料金が掛かる場 合の選択 (備考)  1 . 消費者庁「消費者意識基本調査」(2015年度)に より作成。      2 . 「あなたが、店頭で購入した商品や通信販売で注 文した商品を、宅配で受け取る際、最速のタイミ ングで受け取るなら追加料金が掛かるとした場 合、以下のどれを選びますか。」という問に対す る回答。 確実に最速タイミング で受け取りたい 5.4% 料金が掛かるなら 最速でなくてもよい 60.8% 品目や状況 によって 使い分けたい 32.8% 無回答 1.0% (N=6,513)

(19)

 総務省「人口推計」によると、我が国の 高齢化率17は、1980年の9.1%から2015年に は26.7%に増加しています。5歳刻みで人 口の年齢構造をピラミッドに表すと、65~ 69歳の第一次ベビーブーム世代と、40~44 歳の第二次ベビーブーム世代の2つの膨ら みが目立ちますが、いわゆる「釣鐘型」と なっています(図表2-1-31)。  国立社会保障・人口問題研究所「日本の 将来推計人口」によると今後2060年には 39.9%まで上昇すると見込まれるなど、高 齢化が進展しています。  また、厚生労働省「国民生活基礎調査」 によると、1世帯当たりの平均世帯人員は 減少しており、1980年には1世帯当たり 3.28人、1992年には2.99人と3人未満とな り、2000年には2.76人、2014年には2.49人 となっています。  また、単独世帯は2004年に全体の23.4% でしたが、2014年には27.1%と増加してい ます。この間、高齢以外の単独世帯の割合 は横ばいで推移する中で、高齢単独世帯の 割合が8.1%から11.8%へ上昇し、2014年に は単独世帯の約4割を占めています。また、 2人以上の世帯においても、65歳以上の夫 婦のみの世帯の割合が2004年の8.4%から 2014年に11.5%へと上昇しています(図表 2-1-32)。  高齢者の単独世帯や高齢夫婦のみの世帯 が増えていくことは、高齢者が在宅時にト ラブルに巻き込まれたときに、家族や周囲 の目が届かない、すぐに誰かに相談するこ とができない等の状況が発生する可能性が 高くなっていることを意味します。

高齢化の下で高齢単独世帯の増加

傾向は続く

17)65歳以上の高齢者人口が総人口に占める割合。 132_2-1-31 人口ピラミッド.xlsx 図表2-1-31 人口ピラミッド(2015年) (備考)  総務省「人口推計」(平成27年国勢調査人口速報集計による。人口を基準とした平成27年10月 1 日現在確定値。)により 作成。 0 0 6,000 (千人) 6,000 4,000 2,000 2,000 4,000 0~4 5~9 10~14 15~19 20~24 25~29 30~34 35~39 40~44 45~49 50~54 55~59 60~64 65~69 70~74 75~79 80~84 85~89 90~94 95~99100~ 男性 女性 54 321 1,045 2,094 3,004 3,541 4,166 5,031 4,329 3,808 3,992 4,342 4,842 4,123 3,603 3,180 3,029 2,918 2,735 2,588 2,532 8 69 344 1,081 2,019 2,824 3,622 4,697 4,178 3,762 4,011 4,404 4,965 4,236 3,721 3,350 3,221 3,065 2,872 2,714 2,667 第1部 第2章   第1節   消費者を取り巻く社会経済情勢 89

(20)

 総務省「家計調査」により1世帯当たり の貯蓄・負債額、持家率を年齢層別に見る と、世帯主が30歳未満の世帯では平均純貯 蓄額(貯蓄額から負債額を引いた額)がマ イナス290万円、持家率が30.4%ですが、年 齢層が上がるにつれ貯蓄額と持ち家率が増 加しています(図表2-1-33)。一般的に引 退し始める年齢層でもある60歳代の世帯で は、平均純貯蓄額は2271万円と2000万円を 超え、持家率は94.0%まで上がるなど、高 齢層ほど資産が多くなっています。高齢者 は平均的に見ると、家も含め資産を多く保 有していますが、こうした資産は高齢者に とっては生活や病気等への備えに重要です。

高齢者は貯蓄が多く持ち家率も高い

図表2-1-33 世帯主年齢層別世帯平均貯蓄・負債額と平均世帯年収、持家率 (備考)  1 .総務省「家計調査結果(貯蓄・負債編)」(2014年)により作成。      2 . 世帯主の年齢層別の数値。二人以上の世帯。      3 .純貯蓄のマイナスとなっている金額は、貯蓄より負債の金額が多くなっていることを示している。 (万円) (%) 持家率(右目盛) 30歳未満 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70歳以上 1,500 1,000 500 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 0 20 40 60 80 100 558 995 1,051 654 213 78 268 610 1,030 2,484 2,452 30.4 56.6 74.8 86.5 94.0 93.9 ▲385 ▲290 ▲21 1,009 2,271 2,374 貯蓄 負債 金融機関外 住宅ローン 住宅ローン以外の負債 有価証券 預貯金(通貨性、定期性) 生命保険など 〈455万円〉 〈598万円〉〈729万円〉〈819万円〉 〈569万円〉〈457万円〉 平均純貯蓄額 1,663 〈 〉平均年間収入額 133_2-1-32 家族類型の構成比の推移(3段階).xlsx 図表2-1-32 家族類型の構成比の推移 (備考) 厚生労働省「国民生活基礎調査」により作成。 0 20 40 60 80 100 (%) 2004年 2009年 2014年 65歳未満の単独世帯 高齢単独世帯 2人以上世帯 高齢夫婦のみ世帯 76.7 23.4 75.1 24.9 72.9 27.1 8.4 9.7 11.5 68.2 65.4 61.4 8.1 9.6 11.8 15.3 15.3 15.3 90

(21)

 消費者は、自ら進んでその消費生活に関 して、必要な知識を修得し、必要な情報を 収集する等、自主的かつ合理的な行動に努 めていく必要があります18  消費者庁が実施した「消費者意識基本調 査」では、消費者として心掛けている行動 について聞いています。「表示や説明を十 分確認し、その内容を理解した上で商品や サービスを選択する」ことについては、 2015年度の調査で78.4%が「心掛けている」 (「かなり心掛けている」+「ある程度心 掛けている」。以下同じ。)と回答しており、 2012年度調査時の66.6%から3年間で、 11.8ポイント増加しました(図表2-2-1)。  「トラブルに備えて、対処方法をあらか じめ準備・確認しておく」ことについては、 37.2%が「心掛けている」と回答しており、 2012年度調査時の28.5%から、8.7ポイント 上昇しました。  「個人情報の管理について理解し、適切 な行動をとる」ことについては、「心掛け ている」が63.2%と、2012年度調査時の 55.7%から7.5ポイント増加しています。  商品やサービスの表示や説明についての 内容の理解、トラブルへの対処方法、個人 情報の管理等について意識し、積極的に行 動する消費者が増えていることがうかがえ ます。  また、2015年度の同調査で商品やサービ スを選ぶときに意識する項目について聞い たところ、「よく意識する」(「常に意識する」 +「よく意識する」。以下同じ。)項目とし て、「価格」(92.9%)、「機能」(89.8%)、「安 全性」(83.5%)といった商品やサービス の内容について「よく意識する」との回答 の割合はいずれも8割以上となりました。  消費者が価格に敏感であり、商品・サー ビスの機能や安全性について重要視してい ることが分かります(図表2-2-2)。  また、「苦情や要望に対する対応」、「商 品やサービスが環境に及ぼす影響」、「経営 方針や理念、社会貢献活動」については、 年代別に見ると特徴が表れており、いずれ の項目も年齢層が高くなるに従って、「よ く意識する」と答えた人の割合が高い傾向 にあることが分かりました(図表2-2-3)。  高年齢層が商品やサービスを選択する際、 事業者の消費者対応や社会に与える影響を 意識している人が多いことが分かります。  内閣府が2015年9月に実施した「消費者

消費者行動・意識の状況

第 2 節

( 1 )

商品やサービスを選ぶ際の

消費者としての行動や意識

積極的な行動を心掛ける消費者が

増加

「価格」、「機能」、「安全性」を意識

して商品を選択する消費者が多数

「食品の安全性」、「偽装表示、誇大広告

など」については依然として関心が高い

18)消費者基本法第7条第1項では、「消費者は、自ら進んで、その消費生活に関して、必要な知識を修得し、及び、 必要な情報を収集する等自主的かつ合理的に行動するよう努めなければならない」と消費者の努力義務が定められ ている。 第1部 第2章   第2節   消費者行動・意識の状況 91

(22)

行政の推進に関する世論調査」において、 この1、2年に生じた消費者問題に「関心 がある」と回答した人の割合は約7割でした。  消費者問題に「関心がある」と回答した 人に対して、どの分野の消費者問題に関心 があるか聞いたところ、「食中毒事故の問 題などの食品の安全性について」と回答し た人が最も多く64.8%で、次いで「偽装表 示、誇大広告など、事業者による商品やサー ビスに関する偽りの情報について」の 135○0405_2-2-1 消費者として心掛けている行動.xlsx 図表2-2-1 消費者として心掛けている行動 (備考)  1 .消費者庁「消費者意識基本調査」(2015年度)により作成。      2 . 「あなたは、消費者として、以下の行動をどの程度心掛けていますか。」との問に対する回答。      3 . 回答者数は2012年度は6,690人、2013年度は6,528人、2014年度は6,449人、2015年度は6,513人。      4 . 四捨五入のため合計は必ずしも一致しない。 2012年度 2013年度 2014年度 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 (%) 2015年度 0.4 0.1 0.1 0.3 1.6 1.7 1.3 1.6 8.3 7.4 5.7 5.5 23.1 17.0 14.8 14.3 51.4 66.6 73.7 78.1 78.4 54.2 57.4 57.6 15.3 19.5 20.7 20.8 表示や説明を十分確認し、その内容を理解した上で商品やサービスを選択する 2012年度 2013年度 2014年度 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 (%) 2015年度 0.4 0.2 0.3 0.4 4.1 4.1 3.8 3.6 11.3 12.1 10.6 10.1 28.6 26.8 23.6 22.7 42.6 42.6 44.9 46.5 13.0 14.2 16.8 16.7 55.7 56.7 61.7 63.2 個人情報の管理について理解し、適切な行動をとる 2012年度 2013年度 2014年度 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 (%) 2015年度 かなり心掛けている あまり心掛けていない ある程度心掛けている どちらとも言えない ほとんど・全く心掛けていない 無回答 0.4 0.2 0.2 0.3 8.6 7.8 6.9 7.3 26.6 25.6 23.8 23.4 35.8 34.2 31.9 31.8 23.9 27.7 31.2 30.8 4.6 4.5 6.0 6.3 28.5 32.2 37.2 37.2 トラブルに備えて、対処方法をあらかじめ準備・確認しておく

(23)

58.7%で、食品の安全性や偽装表示、誇大 広告などについては、消費者の関心が高い と考えられます(図表2-2-4)。  「強引な勧誘や不正な利殖商法などの悪 質商法について」(48.1%)、「交流サイト、 ゲーム、ネット通販等のインターネット利 用により生じるトラブル」(46.3%)の回 答割合は、半数近くを占め、消費者が悪質 商法による消費者被害やインターネット利 用によるトラブルについて関心を寄せてい ることが分かります。  年齢層別で見ると、20歳代と70歳以上で、 それぞれ特徴が分かれます。  20歳代では、「食品の安全性」への関心 が他の年代に比べ最も高くなっており、ま た、「インターネットトラブル」への関心 も5割以上と高くなっています。一方で「悪 質商法」については、他の年代と比べ最も 低くなっています。  対して70歳以上では、「インターネット トラブル」が他の年代に比べ最も低く、3 割以下となっています。一方で、「悪質商法」 については、他の年代に比べ最も高くなっ ており、多くの高齢者が関心を寄せている ことが分かります。 136○0405_2-2-2 商品やサービスを選ぶときに意識すること.xlsx 図表2-2-2 商品やサービスを選ぶ際に意識すること (備考)  1 .消費者庁「消費者意識基本調査」(2015年度)により作成。      2 .「あなたは商品やサービスを選ぶとき、以下の項目を意識することがどの程度ありますか。」との問に対する回答。      3 .四捨五入のため合計は必ずしも一致しない。 100 50 0 25 75 (%) 常に意識する よく意識する たまに意識する ほとんど・全く意識しない 無回答 価格 (N=6,513) 機能 安全性 評判 購入(利用)時の説明や対応等の接客態度 苦情や要望に対する対応 ブランドイメージ 特典(ポイントカード、景品等) 商品やサービスが環境に及ぼす影響 広告 経営方針や理念、社会貢献活動 64.8 45.7 45.6 16.8 17.2 12.8 8.7 11.0 10.1 7.8 4.2 28.1 44.1 37.9 42.7 40.3 31.9 31.1 26.1 27.0 24.4 14.8 5.9 8.3 13.9 32.9 34.2 39.5 42.9 40.2 43.3 51.5 40.4 6.9 7.8 15.1 16.7 22.1 19.0 15.8 40.0 0.7 0.6 0.6 0.7 0.5 0.6 1.0 1.6 2.2 0.2 0.4 0.4 0.7 0.6 89.8 57.4 37.1 44.7 39.8 32.2 59.5 83.5 37.0 19.0 92.9 第1部 第2章   第2節   消費者行動・意識の状況 93

(24)

501○0418_2-2-3 商品やサービスを選ぶときに意識すること.xlsx 図表2-2-3 商品やサービスを選ぶ際に意識すること(年齢層別) (備考)  1 .消費者庁「消費者意識基本調査」(2015年度)により作成。      2 .「あなたは商品やサービスを選ぶとき、以下の項目を意識することがどの程度ありますか。」との問に対する回答。      3 .四捨五入のため合計は必ずしも一致しない。 0.2 0.4 0.4 0.3 0.9 1.6 33.6 32.5 26.3 18.3 16.2 11.3 15.5 39.9 43.7 46.9 49.3 49.3 40.1 34.5 17.6 19.1 19.8 24.9 24.3 34.7 33.3 9.0 4.5 6.6 7.0 9.9 13.0 15.0 0.0 26.6 23.7 26.4 31.9 34.2 47.7 48.3 0 100 (%) 80 60 40 20 70歳以上 60~69歳 50~59歳 40~49歳 30~39歳 20~29歳 15~19歳 経営方針や理念、社会貢献活動 0.3 0.2 0.1 0.3 1.2 1.4 56.8 57.0 52.5 42.9 41.0 27.6 29.8 30.2 31.1 35.3 43.7 41.6 45.2 41.3 9.0 9.4 9.4 10.8 13.2 20.8 20.5 4.0 2.1 2.5 2.6 3.9 5.2 7.1 0.0 13.0 11.5 12.0 13.4 17.1 26.0 27.6 0 100 (%) 80 60 40 20 70歳以上 60~69歳 50~59歳 40~49歳 30~39歳 20~29歳 15~19歳 商品やサービスが環境に及ぼす影響 24.3 35.5 37.6 43.0 47.2 53.8 48.1 0 100 (%) 80 60 40 20 70歳以上 60~69歳 50~59歳 40~49歳 30~39歳 20~29歳 15~19歳 苦情や要望に対する対応 常に意識する よく意識する たまに意識する ほとんど・全く意識しない 無回答 0.2 0.6 0.4 0.5 0.9 1.5 31.9 23.8 18.0 12.7 13.1 9.4 15.1 43.9 40.5 43.8 43.8 39.2 35.9 35.3 17.6 27.5 26.9 32.1 33.1 38.7 32.3 6.6 8.0 10.6 11.0 14.2 15.1 15.8 0.0 (N=6,513)

(25)

137○0418_2-2-4 消費者問題に関心がある人の関心分野 年齢別.xlsx 図表2-2-4 消費者問題に関心がある人の関心分野(年齢層別) (備考)  1 .内閣府「消費者行政の推進に関する世論調査」(2015年 9 月調査)により作成。      2 . 「あなたは、この 1 、 2 年くらいの間に生じた消費者問題に対して関心がありますか。それともありませんか。」との問 に「ある」 と回答した人に対して、「どの分野の消費問題に対して関心がありますか。」との問に対する回答(複数回答)。      3 . それぞれの項目の正式名称は、「食中毒事故の問題などの食品の安全性について」、「偽装表示、誇大広告など、事業者による商品やサー ビスに関する偽りの情報について」、「強引な勧誘や不正な利殖商法などの悪質商法について」、「交流サイト、ゲーム、ネット通販な どのインターネット利用により生じるトラブルについて」、「製品・施設の欠陥により生じる事故について」、「サービスの提供上の問 題(技能不足など)により生じる事故について」となっている。 (%) (N=1,136、  M.T.=284.2%) 64.8 58.7 48.1 46.3 41.7 23.8 食品の安全性

総数

偽装表示、 誇大広告など 悪質商法 インターネットトラブル 製品等の 欠陥事故 サービス提供 による事故 食品の安全性 偽装表示、 誇大広告など 悪質商法 インターネットトラブル 製品等の 欠陥事故 サービス提供 による事故 食品の安全性 偽装表示、 誇大広告など 悪質商法 インターネットトラブル 製品等の 欠陥事故 サービス提供 による事故 食品の安全性 偽装表示、 誇大広告など 悪質商法 インターネットトラブル 製品等の 欠陥事故 サービス提供 による事故 食品の安全性 偽装表示、 誇大広告など 悪質商法 インターネットトラブル 製品等の 欠陥事故 サービス提供 による事故 食品の安全性 偽装表示、 誇大広告など 悪質商法 インターネットトラブル 製品等の 欠陥事故 サービス提供 による事故 食品の安全性 偽装表示、 誇大広告など 悪質商法 インターネットトラブル 製品等の 欠陥事故 サービス提供 による事故 74.4 44.2 25.6 55.8 37.2 34.9 20~29歳 30~39歳 66.2 61.6 46.1 58.0 42.9 24.7 40~49歳 59.1 59.7 51.6 48.4 46.8 22.6 50~59歳 63.9 58.8 53.3 38.5 39.2 21.3 60~69歳 62.5 64.9 55.3 29.8 40.4 24.0 70歳以上 69.2 52.7 39.0 59.6 43.2 21.9 第1部 第2章   第2節   消費者行動・意識の状況 95

参照

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