研究論文
フェーズフィールド法による
-
l
A
.
l
5 m
o
l
%
Cu
合金
融解過程の解析
中 尾 昌 夫 本 神 保
至 * 鈴 木 俊 夫 料
Numerical
Analysis
for
Melting
Process
of Al-
.
1
5
mol
発 Cu Alloy
using
a Phase
構Field
翠odel
Masao
Nakao
,t
I
aru
]imbo
and
Toshio
Suzuki
The
t
i
n
g
m
e
l
s
s
e
c
o
r
p
aluminum
f
o
.
1
5 mol
%
copper
y
o
l
l
a
was
y
a
l
l
r
i
c
u
e
m
n
d
t
e
a
u
l
m
i
s
g
i
n
u
s
a
p
h
a
s
e
-f
i
e
l
d
model
with
n
i
h
t
e
c
a
f
r
e
t
n
i
t
i
m
i
l
.
r
s
t
e
m
e
r
a
p
a
r
e
t
f
A
l
m
a
e
r
t
h
s
o
i
c
i
t
i
r
d
n
e
d
n
o
i
t
a
c
i
f
i
d
i
l
o
s
a
t
865
,
K
h
e
t
system
e
r
u
t
a
r
e
p
m
e
t
was
d
e
s
i
a
r
915
o
t
,
K
920
K o
923
r
K and
e
h
t
g
i
n
t
e
l
m
s
s
e
o
c
r
p
was
examined.
The
t
i
n
g
m
e
l
e
t
a
r
was
e
g
r
a
l
t
t
a
e
h
l
a
i
t
i
n
i
e
g
a
t
s
and
l
y
u
a
l
a
d
r
g
d
e
a
s
e
r
c
e
d
c
s
a
-
u
c
r
i
l
a
r
d
i
u
q
i
l
s
o
n
g
i
r
e
were
formed
by t
e
h
t
i
o
n
r
e
g
a
a
g
g
s
f
o
l
l
m
a
d
i
u
q
i
l
.
s
t
e
l
p
o
r
d
t
I
was
due
o
t
e
h
t
n
e
g
a
t
i
v
e
a
t
u
r
e
u
r
v
c
s
f
o
d
i
u
q
i
l
/
d
i
l
o
s
e
c
a
f
r
e
t
n
i
t
a
h
t
d
e
s
i
a
r
e
t
h
m
u
r
i
b
i
l
i
u
q
e
s
u
d
i
u
q
i
l
u
r
e
e
r
a
t
t
e
m
p
and
a
s
e
d
c
r
e
e
d
e
h
t
g
i
n
i
v
r
d
e
c
r
o
f
r
o
f
.
g
n
i
t
l
e
m
When
e
h
t
system
e
r
a
u
t
r
p
m
e
t
e
was
g
h
i
h
r
a
,
l
u
c
r
i
c
l
i
q
u
i
d
n
s
i
o
e
g
r
were
y
l
i
s
a
e
d
c
e
t
o
e
n
n
c
o
t
e
a
c
h
r
e
h
t
o
and
u
s
u
o
n
i
t
n
o
c
i
g
n
t
l
e
m
.
e
d
d
e
e
o
c
r
p
For
q
u
a
l
i
t
a
t
i
v
e
s
i
y
s
l
n
a
a
,l
a
n
n
o
i
s
m
e
i
d
-
e
n
o
s
i
s
l
y
a
n
a
was
o
s
l
a
d
e
i
r
r
a
c
ou
.
t
The
g
i
n
t
e
l
m
o
r
a
v
i
b
e
h
t
a
d
i
f
f
e
r
e
n
t
system
temp
号s
r
e
u
t
a
r
showed
r
a
l
i
i
m
s
tendency
and
d
i
l
o
s
n
o
i
t
c
a
r
f
y
l
u
s
o
i
n
u
n
t
o
c
-
e
d
c
r
e
a
s
e
d
w
i
t
h
.
e
m
i
t
The
d
i
l
o
s
and
d
i
u
q
i
l
e
t
l
u
o
s
s
n
o
a
i
t
t
r
e
n
c
n
o
c
t
a
e
h
t
e
c
a
f
r
e
t
n
i
were
y
l
t
h
g
i
l
s
h
i
g
h
e
r
than
m
i
u
i
b
r
i
l
e
q
u
n
s
i
o
a
r
t
n
t
n
c
e
o
c
u
s
e
b
e
c
a
t
f
o
e
h
c
i
t
e
n
i
k
c
e
f
f
e
.
t
Keywords
:
e
a
s
h
p
d
l
e
・i
f
mode
,ln
i
h
t
e
c
a
f
r
e
t
n
i
t
i
m
i
l
l
,a
c
i
r
e
m
u
n
n
o
i
t
a
l
u
m
i
s
g
,n
i
t
l
e
m
s
s
e
c
o
r
p
,u
C
.
l
A
y
o
l
l
a
1 . 緒 言
フェーズフィールド法は近年急速に発展しつつある凝 毘パターン形成の解析手法で,G
怒椴,液棺,界面領域で 連 続 的 iこ変化するスカラー鵠数を定義し,その支配方程 式を解くことにより複雑な器液界言語の発達を計算してい く.このため従来の方法に比ベプログラム作成が容易で あることに加え,界記での熱カ学的条件に適合した解が 得られる特長がある.理論導出の初期にはフェーズフィー ルド法の対象は純物質に限定されていたが)4...1 , 最 近 で は2元 合 金5-7)多相系合金船への適用も進み,応用範 囲も広がっている.また,界 l商領域で、のフェーズケィー ルドの挙動を記述するパラメータについても,温度や化 学ポテンシャル分布を考慮したn
i
h
t
t
n
i
e
巴c
a
f
r
t
i
m
i
l
の 条件が導出されるに至り,渡戸お1
設はさらに拡大し,現実 的な手法となっているト日 合金の凝毘現象とともに,議解現象lまとド溶融プロセス, 焼結,接合などのさまざまなプロセスで重要であり,興 平成11 年1月13 日 原稿受用 味深い対象である. しかし,従来の臼白境界問題の解析 手法などでは,融解時に生じる多数の液相領域与を取扱う ことは難しい.特に,界面における熱力学的関係を満足 しつつ,後雑な液棺界面の発達を予測することは緩めて 困難である。 しかし,その原理からしてフェーズフィー ルド法は滋解過程にも適用弓主主であり,今後有力な手法 となりうる,そこで本論文では,このフェーズフィール ド法による.
l
A
.
1
5m
o
l
%
Cu
合金の融解解析ぞ試み,融 解挙動の特徴,解析上の問題点などを検討した結果を報 告する.2
.
解析方法
2
.
1
支配方程式 フェーズフィールド法では回相と液絡の滋合状態にあ る系の自由エネルギーを求め定式化していく.子長の自由 エネルギーは器, ~夜裕の自由エネルギ -)
c
(
S
f
,)
C
(
L
f
と2笠井戸塑ポテンシャル Wg( φ)で与えられる5
平面 積域の過剰自由エネルギーの和として表される. * 東海大学て学部金属材料て学科 yFacult Efo egnireignn , aikoT verUni 剖yt H 東京大学工学系研究科 hoolSc E10.ginerenign eth ystiernviU Tokyo 105 1 8 鋳 造 工 学 第17 巻(1)999 第8号 f(c ,φ) = h (ゆ) fS (c)+
←
1
c
h( ゆ))fL c)( +Wg( ゆ ・H ・(1) h (ゆ)二ゆ 36(ゆ2-15 ゆ+)01g
C
ゆ)士。 2J()
2
-
o
ここで,ゅはフェーズフィールド変数を表し,液相, 界面領域,回相でそれぞれ0,0くゆく1. 1の値をとる. また, cはモル濃度W
は2重井戸型ポテンシャルの 高さ ,h (ゆ)は固相率に対応したゆが Oから 1に変化 するにつれOから lに変化する関数である. (1)式により与えられた系の自由エネルギーを用いる と,2
次元の拡散方程式及び界面異方性を含むフェーズ フィールド方程式は次式となる)12(D(
ゆ ) ¥òt
ベゴ~P;;)
・
(2)
θ。
_
u l δ ( θ2_ ゆ¥ i δ ( θ2_ ゆ¥ δ ‘I OX ¥νδXI / θz¥ O X /。
( θ ゆ¥ θ ( θ ゆ ¥ | +~。
y ¥ δ(EE''
t
'
:
'
)一一
lu-
一)ーん Wg'( φ)I
I X / O X ¥ θ Y / JO = " "J
・ ・)3( E)
e
(
= EOl
c
+δεcos(4e)) E'=
εd (e)/d8 ' (ゆ)g=
dg( ゆ)/d ゆ ここで ,f
の下付添え字はそれぞれの変数に対する偏 微分を表し ,D
(ゆ)は拡散係数で, ゅの関数としてφ
<0.9 で DL' ゆ>0.9 で Ds としている. また, θは界 面法線方向とx
軸との角度であり,界面エネルギーに関 係したパラメータE は4回対称でδεの異万性を持つ. 2 . 2 フェーズフィ- Jレドノfラメータ ( 2 ) , ()3 式にはW,Eo , M の 3 つの未知パラメータ が含まれている.これらの値は界面領域と単相領域にお ける解の接続条件であるinht ecafretni timil の条件に より,界面エネルギ- 0 ,界面領域厚み2).,カイネ y ティック係数μKと関係つ‘けられる.すなわち, 1次 元 定常状態におけるフェーズフィールド分布φ
。の関数と して与えられる界面領域の濃度分布φ
c
c
。)を用いた次 式となる10)。
2
f
.
=
;
;
X
石市川。
2,) =三 L[09--L-d2
1
ゆo JO.1j 雨。)
f
.
H(
φ。)=
G (ゆ)0 十W〆
l
c
ゆ2) -・ )(4…
)(5 残るパラメータのM は,界面速度と熱力学的駆動力 の関係から導かれ,上で求めたW とEo の値を用いた 次式により求められる. ~竺_,_(_0_ -,- 三.L!:¥ f 1 K RT (l -ke
) \ ME~ ,'
2
1
ノド 1o~9 (1o~O ん (c
o, ø~日¥1;) 叫)
一 ¥ 一一D(
弘
、
)
H ゆ . "J。
, φ ' AU、 ノ 一 、
ノ
』 O φ一
φ ' f , -o 一 o 崎 C 一 、c
/ { 土 / t ¥ d c rん一 F ん ×…
(6) ここで,V
m は合金のモル体積,mc は平衡液相線勾配, kc は平衡分配係数である.なお,界面厚み 2),の{直は入 力値として与えることができるがW
の値を正とする 条件から次の制約が課せられる.ι~9
必
(
1
/
弓
) ) 0φ
d
。
2
),豆ことム一一一一一一←一一一1
0
1f
G
C
供
。
)d ゆo また,パラメータM についても正値条件からカイネテイツ ク係数には次の制約が必要となる. μ くi
五町(l -k
,
)
K ~ ,,;vm
,
EO( 2 . 3 数値計算方法 数値計算には ()2 , ()3 式を空間微分については 2 次 オーダーの差分,時間微分については前進差分により離 散化した陽的差分解法プログラムを用いた また,対象 とした-IA .15 mol % Cu 合金3-AI( 4.5 mass % Cu 合金) の熱力学データは文献値〔文献(1 )3 中のTable )9 を用 い,平衡分配係数,平衡液相線温度勾配は自由エネルギ一 関数から求めた値とした.界面エネルギーは計算時間短 縮のため通常の5.4 倍であるσ
二0
4.18511m
2,カイネッ ティック係数μK=
020.0 m/Ks , モル体積 Vm ニ.106 x 10 -8m
3/mol
,拡散係数 D L 二0.3 X 1O- 9m
2/s , Ds = 0.3 X 10- 31 m2s/ の各値を用いた)14 ‘ これらの物性 値及び界面領域厚み 2 ),=
4Lh の値より, )4( -(6) 式 から3つのパラメータの値を温度の関数として求めた. なお,使用計算機は DEC Alpha Server 8400 5/350である. 計算領域は正方形とし,これをX,Y方向ともに500 X 500 の均一要素に分割した.要素サイズはム
x=
ムy = 5.7 X 1O- 9m で,計算領域サイズは5.73 X --01 6 m , 時間刻みは収束条件よりムtニ7.0 ム x)2/4DL( とした.G
(
φ
。)=
f(~ (φ。), φ。 )-fS(c~)-(~( φ。 ) _C~);;e 擬固過程の計算では一定温度865 K での等温デンドラ;
;
'
=
(J L(c1) -fs(c~))/(c1-c~) イ卜成長させた.この系の液相線温度は 925 K である ここで, c~ , 1c は与えられた温度での平衡固相濃度, ので,過冷度は60K となる.なお,計算は固相率 99 平衡液相濃度である.この (4) ,()5 式 に 界 面 エ ネ ル ギ % で 打 切 り と し , こ れ を 初 期 条 件 と し て 融 解 解 析 を 行 っ U と仮定する界面領域厚み2),の値を適用すれば,パラ た 融解過程では, 915K , 920K , 923K の一定温度 メータ W とEO が決定できる. に系を保持した.(
a
)
F i g . 1 Snoitaicfdiilo pro 四88 of A-I .15 mol % Cu aylol ta 865 K. ()a 3566.x
01 -6 S )b( .1146x
01 5 s ()c 2 . 2 9 7x
10 -5 SFig.2 Melting cesspro Aof -I .15 mol % Cu aoyll 915 ta (.K )a 2‘953 x 10 -5 S )b( 229.4 x 10- 5 s ()c 389.3
x
01 -4 S 2 次 元 解 析 で は 長 時 間 の 計 算 が 必 要 な こ と か ら 次 テ、ンドライトアーム中心部の溶質濃度については,大 元解析も試みた,ここでは, 2次元解析照プログラムで きな成長速度で生じる溶質捕そくのため ,k,C o (C o は y 方向の要素数を3 として1次元解析を行った.計算領 平均濃度)の鐙に比べ大きくなっている,滋予言の凝関条 竣サイズは標準的な凝居条件に対応した2次アーム間 件ではミクロ録析により縁関きB
液拐の溶繁濃度は共嘉濃 腐を想定し, 30x
10- 6m とした.使潟物性鐙/'1ラ 度iこ途する.しかし, Fig.l' こ示した計算総菜では溶質 メータ値は2次元解析のものと同様である. 捕そくの影響iこよりミクロ偏析は低減し器紛塁手99%3
.
結果及び考察
3 . 1 2次元解析における凝聞過程 Fig.1 ,こ等温デンドライトの成長過程を示す.以下 の図では,見やすさの観点から悶相部分の溶質濃度のみ を濃淡で表し,液相部分は濃度にかかわらず白い領域と して表示しているE 計算では比較的大きな過冷度でのデ ンドライト成長を設定しているため,通常の擬留組織で 観察される3次アームが2次アームから発達した複雑 な形状は現れない.そして, 2次アームは液相に向かつ て次々と成長し,それから綬い3次アームが形成され ている.凝固の進行 iこつれ, 2次, 3次アームの樹間部 には溶質濃化液相が取り残され,小さな液相領域を形成 していくことが分かる. でも共品濃度に達していない.系を完全凝閣させるため にはさらに計算を続ける必要がある. しかし,融解時の 液相核生成の取扱いが困難であるため,ここでは閲相率 が99% に漆した時点で計算を打切り,融解過稼の解析 へ移行することとした. このため,計算終了時点、では小 さな米凝悶液栢が随所に分散した状態となる. 3 . 2 2次元解析における融解過程 F i g . l )c( の状態から系の温度を915 K Iこ上げた場合 の量生解遜稼をFig.21 こ示す,議解は未凝箆液拐の海辺 の間総から開始し,急速に進む.そして,議終の遂行に つれ近傍の液相!司土は合体 粗大化して形を変えながら, 孤立した円形領域を形成する.giF( 2 ()b ))c( 旬 この段 階に至ると,融解速度は急速に減じる.これらの円形液 相領域の閲液界面は負の曲率を持ち,曲率効巣により平5 2
0 鋳 造 工 学 第17 巻(1)999 第8号
Fig.3 Melting essproc of A-I . 5 mol 1 % Cu aoyll 920 at K. ()a 3592. x 10 5 s ()b 9224. x 10 -5 S )c( 383.9
x 10 -4 S F i g . 4 Melting ssproce Aof -I . 5 mol 1
%
Cu aylol t 923 a K. ()a 9532. x 10 -5 s ()b 182.3 x 10 -5 S )c( 4.823 X 10- 5 S 衡j夜相線温度が上昇する.このため融解の駆動力は減少 いずれの温度でも初期の融解速度は極めて大きい.保持 し,融解速度が減少することになる 特にFig.2 )c( で 温度が915 .K 920 K の 場 合 に は , 円 形 液 相 領 域 の 形 は,円形液相領域の径は1/ 10μm 以 下 と 小 さ く , 曲 率 成に対応して,曲率効果による融解速度の減少している 効果による平衡温度上昇は0 K1 程度に達している.ま ことが分かる.また. 923 K の 場 合 に は 前 述 の よ う に た,界面エネルギーとして通常より大きな値を用いてい 曲率効果の影響がなく,連続的に固相が融解する結果が ることも,その効果を増大させる結果になっている. 示されている. Fig.3 に920 K における融解過程を示す. ここでは 3.3 1 次元解析における融解過程 円形液相領域の形成に引続き,線上にならぶ高濃度国相 前述の2次 元 解 析 結 果 に よ り , 固 相 中 の 高 濃 度 領 域 領域が次々に融解,結合して細長い液相領域が形成され から優先的に融解が進む様子が把握できた. しかし,計 た後,より大きな円形の液相領域が形成されていくこと 算の制約から対象領域サイズが小さく,曲率効果による になる.この段階に至ると,前述の融解速度の停滞傾向 影響が過大に評価される傾向があった そこで,曲率効 が見られるようになる. これに対し Fig.4 に示す923 果の影響を減少させ,より現実的な状況での融解過程を K の結果では, ミクロ偏析線に沿った融解が急速に進 検討するために1次元の解析を行った.前述のように, むため,孤立した円形液相領域は形成されず,棒状に残っ 過冷状態での等温凝固では溶質捕そくが生じ, ミクロ偏 た固相がその太さを減少するように融解が進むことにな 析は実際の場合とは異なったものとなる そこで凝固過 る.なお. Fig.4 の計算では,固相率の急速な減少によ 程の計算を省略し 2次 ア ー ム 間 隔 に 相 当 す る 30 l[m り界面が不安定になるため. .g.2Fi 3の場合に比べ短 の領域にleihSc の式に従った固相溶質濃度分布を与え 時間で計算を打切っている. た初期状態を想定した. これを初期条件とし. 915 K. 上に示した各温度における融解過程の計算結果から固 920 .K 923 K に等温保持した場合の融解過程を解析し 相率の時間変化を算出,整理したものをFig.5 に示す. た.なお,液相濃度が共品濃度を上回る部分は,加熱時1 . 0 1 . 0 0 . 9 0 . 8 0 . 9 915K 0 . 7 0 . 8 915K c 06. 0 4コ 8 0 5 L 至。4 0 ω 0 . 3 02. 920K C o .70 結 』 L 豆 .60 0 ω 0 . 5 04. 0 . 1 0 . 1 8 F i g . 7 Sdlio onctifra .sv time during eth ngmelti p r o c e s s of A-l .15 mol % Cu aylol oni ne-dimensional s i r n u l a t i o n s . 015 0 . 1 2 0 . 0 9 Time sI 0 . 0 6 0 . 0 3 0 . 0 0 . 0 0 5 . 0 x 1 0 4 F i g . 5. dliSo noticarf .sv enrit during the melting p r o c e s s of AI- .15 rlon % Cu aoyll twni かalionensrndi s i r n u l a t i o n s . 4 . 0 x 1 0 4 2 . 0 x 1 0 4 x103.0 4 Time sI 1 . 0 x 1 0 4 0 . 3 0 . 0 に律速されること,大きな融解速度を得るために界面近 傍に大きな濃度勾配が必要になることに対応している. ただし,大きな融解速度にもかかわらず,界面における 固相,
i
夜相の溶質度は,わずかに局所平衡の値を上回る 程度にとどまっている.なお,回相中のピーク状の拡散 層は融解の進行につれ徐々に解消されていく. Fig.7 は各融解温度における間相率の時間変化を示 す. Fig.5 に示した2次元解析結果に比べると融解挙 動の保持温度による差は小さい.特に, Fig.5 に見られ た915 K , 920 K における融解遅延の傾向は現れず,国 相率は時間とともに連続的に減少し比較的短時間で平 衡固相率に近づくことが分かる. これは, 1 次元解析で は曲率効果が生じないためである.なお, Fig.7 に示さ れた融解時の固相率変化は,線形則や放物則といった簡 単な関数では表せない. 融解過程を考える上で,曲率効果とともに動力学的効 果も重要である.本解析では凝固の場合と同じカイネ y ティソク係数を融解にも用いているが,一般に融解に対 する駆動力は凝固のそれに比べ小さいと考えられている. したがって, このような条件の下での融解速度はFig.7 の結果より大きくなると予測される.ただし,カイネッ ティ yク係数に大きな値を用いるとパラメータM の値 も大きくなるので,計算時間の増加は避けられない.こ のような融解過程におけるカイネッティックスの影響に ついては今後検討すべき課題であろう. , , "v
"
" . I j .V i ,ー
・'
一 戸4・
'
一一一一一「一! 一一一一一 1=05 -ー一一 1"0x156.=6 5 1 = 3 . 2 8 x 1 0 - 3 S 一一一一 13= .目10x82 2 s 1 8 6。
4 2 1 6 A 品 守 q , ι 《 U ポ -D F 炉 』 ¥ C O Z E H E由 UE00 」 由 且 且 コ Q 3 0 F i g . 6 Change sni eutlo concentration selfiorp dur -ing het melting sproces Aof -I .15 rlon % Cu aoyll ta 920 .K 25 1 0 15 20 D i s l a n c e 1μm。
に速やかに融解すると考えられるので,計算ではこの領 域は j夜相のままとした. このため,計算開始時の初期固 相率は約93% となる. Fig.6 に保持温度920 K で の 融 解 過 程 に お け る 溶 質 濃度分布の時間変化を示す.初期の融解速度は大きく, 液相中の濃度は必ずしも均一化されない状態で融解が進 行する.また,界面近傍で固相濃度は鋭くピーク状に低 下しているのに対し,液相側の濃度はほぼ同じレベルに 保たれている これは,融解過程が主として固相の拡散5 2 2 鋳 造 工 学 第17 巻(1)999 第8号
4
.
結 号室5・ E フェーズフィールド法を用い,従来は困難であった A l . .15 mol%
Cu 合金の融解過程の解析を試みた.解析 では,2
次元の過冷デンドライト凝固によってミクロ偏 析パターンを生成させ,これを基にして等温状態での融 解を検討した.融解は微小液相周辺の固相に始まり,融 解した液相は速やかに合体-粗大化すること,孤立した 円形液相領域が形成されると曲率効果により融解速度が 減少すること,保持温度が高い場合には液相領域は速や かに結合し融解の遅延は見られないことを示した.また, l次元の解析結果では曲率効果が生じないために,連続 した融解過程が見られた.いずれの解析結果でも融解過 程は短時間で進行し,速やかに平衡固相率に達すること が推定できた. これらの結果より,フェーズフィールド 法が融解過程の解析手法として極めて有効であり,その 定量的な評価も可能であると結論できる. 文 献 1 ) Caginalp .G : Pys.h .veR ,A 39 1()989 5887 2 ) .R Kobayashi ・icasyhP D, 63 1( 993) 410 3) B.G . McFadd 巴n, A.A Wheeler. , ].R. Braun and
S
. C.Rlleiro : Ps.yh Rev. E, 48 1( 993) 2016
4
) .B .T Murray , .A .A Wheeler and M. .E
Glicksman : ]. ltaysCr Growth , 154 1( 995) 386 5 ) .A .A Wh 田rel ,W. .] ignttBeo 巴r and .G .B McFadden : Pys.h R巴. Av , 45 1( 992) 7 424 6 ) .A .A Warren and W. .] reignettoB .tacA Metal .lMate,.r 43 1( 995) 689 7
) .].F McCarthy : Acta Mate,.r 45 1( 99 7) 4 077
8
) .A .A Wheeler , .G .B McFadden and W. ].
B o e t t i n g e r : P.cor S.R .oc Lond. ,A 452 1( 996) 495 9
) . Karma A and .]-.W Rappel : Ps.hy Rev. E, 57
(
1 998) 4323
1 0
) G.S Kim. , W. T Kim . and Suzuki .T : Pys.h .Rev
E, 58 1( 998) 3316 1)1 A.N Ahmad. , .A .A Wheel 巴r,W. ]. gerttinBoe and B.G . McFadden : P.ysh Rev. E, 58 1( 998) 3436 1 2
) .].S Lee and Suzuki .T : IJIS lnaioatnerntI , 39
( 1 998) 1 3 ) .].L Murray : In
.
t
lseatM Reviews , 30 1( 985) 211 1 4) W. Kurz and .D .] hresiF ・“Fundamentals fo
S o l i d i f i c a t i o n , rd3 Ed 人 Trans Tech -caibluP t i o n s , 1(992) 292