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目 次 1. 東 北 大 学 の 概 観 2. 東 北 大 学 の 知 財 マネジメントに 係 る 実 態 東 北 大 学 における 知 財 マネジメントの 基 本 方 針 TLO( 東 北 テクノアーチ)と 連 携 しての 技 術 移 転 の 進 め 方 ( 業 務 モデル 実 績 効 果 ) 知

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(1)

東北大学における知財マネジメント

2016年6月27日

東北大学理事・産学連携機構長

進藤秀夫

「イノベーション創出を促進する大学の

知的財産マネジメント」 シンポジウム

(本稿には個人的見解が含まれます) 1

(2)

目次

1.東北大学の概観

2.東北大学の知財マネジメントに係る実態

• 東北大学における知財マネジメントの基本方針

• TLO(㈱東北テクノアーチ)と連携しての技術移転の進め

方 (業務モデル、実績、効果)

• 知財拠点としてのCIESの知財フレームワークの狙いと特

• 他の知財拠点事例(COI、CRIETO(準備中))

3.本格的産学連携に向けた主要な改革の方向

• 大型産学連携拠点や知財拠点の選定に向けて

• オープン&クローズ知財戦略との整合化(私見)

• 医療データの取り扱い

2

(3)

東北大学のビジョンと産学連携のポイント

研究第一

門戸開放

実学尊重

3つの建学(1907年)の精神

「ワールドクラスへの飛躍」

「大型・本格共同研究の実施」、

「拠点の整備」、

「新規産業の牽引」

「東北復興・日本新生の先導」

「地方創生への貢献

(立地促進や起業につながる

産学連携)」

3

「ワールドクラスへの飛躍」

「東北復興・日本新生の先導」

里見ビジョン(2013)

産学連携のポイント

1 概観

(4)

①研究面でのランキング

総合:世界77 位(国内5 位) 分野 世界順位 国内順位 材料科学 6位 2位 物理学 12位 2位 化学 28位 6位 Thomson Reuters ESI April 2013

帝国データバンク 大学発ベンチャー企業の実態調査(2014年)より 項目 実績 民間企業との 共同研究 毎年約8-900件、 約3-40億円 特許出願 約400件程度(国内出願約 300件、国際出願約100件) 特許登録 国内外計 2,475件 (2016.4.12現在) ライセンス 収入 約107百万円 (2014年度) ① 革新的イノベーション創出拠点(COI-STREAM)事業 ② 東北メディカルメガバンク事業 ③ 災害科学国際研究所 ④ 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT) スピントロニクス及びロボティクス技術 ⑤ 医工連携を基礎としたトランスレーショナル研究拠点 14課題採択

③近年活発な連携領域

②共同研究・特許出願実績

④2014年現在の大学発ベンチャー企業数

⑤大型プロジェクトの採択

材料、ライフサイエンス、

情報通信 等

1 概観

東北大学のポテンシャル

(5)

5

外部資金受入額(全体)の推移(2004年度~2014年度)

(参考) 2014年度東北大学 総事業予算は 1,457億円程度。

東北大学の産学連携実績 ①

2,939 3,318 3,918 5,741 7,361 9,440 11,000 15,021 17,211 12,113 13,678 8,444 9,370 10,269 10,800 11,252 10,606 10,488 11,443 11,122 11,022 10,895 3,592 4,420 4,248 4,872 6,099 4,241 4,090 4,854 4,407 3,707 3,822 0 42 79 96 107 100 75 91 115 108 111 6,149 7,358 7,927 9,101 9,131 9,563 10,008 11,397 9,587 9,216 11,140 1,675 1,827 2,028 2,086 2,459 2,692 2,956 2,840 3,084 4,127 3,549 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 その他補助金 科学研究費補助金 寄附金 学術指導費 受託研究費 共同研究費 (単位:百万円)

1 概観

(6)

医薬(リサーチ・ツー ルを含む)12.5% 医療機器、福祉 機器 13.3% 農学、食品 3.3% 材料 22.9% 化学 5.8% 環境、エネルギー 8.5% 土木、建築 0.4% 制御、計測、機 械 10.0% エレクトロニク ス、情報・通信 (ハードウェア) 17.6% 情報・通信(ソフ トウェア) 5.0% その他 0.8%

共同研究は1件当たり360万円程度。

近年の産学連携実績から見ると、材料、ライフサイエンス、情報通信というところが活発な連携領域

2014年度の研究契約及び知的財産

年度 発明届出(件) 国内出願(件) PCT出願(件) 2012年度 427 305 103 2013年度 475 356 107 2014年度 446 340 85

共同研究契約実施状況と推移

 2014年度の総件数974件の技術分野内訳

発明届出状況と推移

 2014年度の総件数446件の技術分野内訳 年度 受入件数 受入金額(単位百万円) 2012年度 831 3084 2013年度 897 4127 2014年度 974 3549 ライフサイエンス 257件 26.4% 情報通信 89件 9.2% 環境 50件 5.1% ナノテクノロ ジー・材料 329件 33.8% エネルギー 80件 8.2% 製造技術 75件 7.7% 社会基盤 33件 3.4% フロンティア 14件 1.4% その他 47件 4.8% 総件数 974件 総件数 446件

東北大学の産学連携実績 ②

1 概観

(7)

7 知財収入には、TLOである東北テクノアーチ社 (TTA)経由のもの(赤)と、 企業から直接大学が受けるもの(青)とがある。

東北大学の産学連携実績 ③

1 概観

ライセンス収入の推移(2004年度~2014年度)

(ライセンス収入からは、監修料を除いている。)

(8)

技術移転機関の整備:TLO 法

兼業規制緩和、特許料等の軽減 等

日本版バイ・ドール条項

法律制定等

大学等技術移転促進法

産業活力再生特別措置法

産業技術力強化法

1998

1999

2000

2003

東北大学

未来科学技術共同研究センター

株式会社東北テクノアーチ:TLO

2012

組織的連携開始

2004

研究推進・知的財産本部

2006

国立大学法人化

NICHe 研究本館

2013

企業単位規制緩和、大学ベンチャー投資 等

産業競争力強化法施行 (2014.1.20)

労働契約法の特例 等

改正研究開発力強化法施行 (2014.4.1)

2015

臨床研究推進センター

国際集積エレクトロニクス研究開発センター

産学連携機構

8

2014

産学連携先端材料研究開発センター

東北大学ベンチャーパートナーズ㈱

2010

試作「コインランドリ」

センター・オブ・イノベーション事業(COI)

開始

産学連携推進本部

共同研究講座・部門開始

1 概観

産学連携に係る学内環境整備の進展

(9)

機構長

(産学連携担当理事)

専任:教員、職員若干名(新規) 兼務:URA、本部事務職員 従前の産学連携推進本部(2015.4廃止) 兼務:副学長・副理事クラス

運営委員会

関係理事、関係部局長等で構成

評価委員会

外部有識者(産学連携関係大学・ 研究機関関係者、民間企業等関係 者、行政関係者等で構成) ※機構長裁定により位置付け(当面、下記の組織)

未来科学技術共同研究センター

病院臨床研究推進センター

国際集積エレクトロニクス研究開発センター

材料科学共同研究センター

産学連携先端材料研究開発センター

マイクロシステム融合研究開発センター

省エネルギー・スピントロニクス集積化システムセンター レアメタル・グリーンイノベーション研究開発センター

中 核 組 織

産学連携研究開発組織

副機構長

企画室

新設

( 旧 事 業 推 進 部 )

学内の産学連携機能の改善のため、H27.4に設置 特定研究大学(仮称)制度検討のための有識者会議(第 3回)ヒアリング

産学連携機構の設置 (2015.4)

9

1 概観

(10)

東北大学における知財マネジメントの基本方針

• 東北大学知的財産ポリシー(2004.7-)

知財の帰属の明確化、知財の社会での活用の優先、

企業との連携強化、知財の活用を通じた新たな知の創造、

知財の権利化・運用の迅速処理、透明性のある運用

• 出願・権利化事務に関しては知財部が一括取扱い

• 職務発明規定(発明者原始帰属をベース)

• どちらかというと、知財に基づくライセンスのみにこ

だわらず、知財をもとにした新しい共同研究の獲得

にも注力

10

2 知財

(11)

㈱東北テクノアーチ(TTA)と連携した技術移転の進め方

11

2 知財

知財の創出、管理、保護の面

• 発明評価(特許性/ライセンス可能性)を業務委託。評価結果を

出願要否の1次判断と、出願・権利化計画の共有に活用。

知財の活用の面

• 大学 -(サブ付独占)→ TTA -(ライセンス)→ 企業

発明評価実績

技術移転実績

0 50 100 150 200 250 300 350 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 件数 個人帰属 機関帰属 0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 0 20 40 60 80 100 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 金額 / 万円 件数 実施料収入 大学への実施料支払い ライセンス成約数 国立大学法人化 国立大学法人化

(12)

株式会社東北テクノアーチのスタイル

12

12

2 知財

Tech Transfer から Innovation Transfer へ

• ライセンス契約がゴール(=狭義のTech Transfer)ではダメ。

← 契約しても事業化されない事例が蓄積した過去の反省から

• Innovation Transfer : 「事業化」をゴールに 。

事業化に向け可能なソリューション、リソースを提案、提供するパートナーに。

<ソリューションの例>

• ライセンス+共同研究契約による開発ステージ加速提案

• 国等の事業への申請提案と実務支援による開発資金獲得

• 民間VCとの橋渡しによる資金調達活動支援

• 不足技術/シーズの探索・追加連携支援(オープンイノベーション支援)

• 企業への知財コンサル(特に中小企業向け)

• Innovation Transferのためにやること = プロジェクトマネジメント(PJM)

(13)

大学/B社

Z教授+B社共同研究

大学/A社/B社

3者共同研究

ライセンス

Y教授+A社共同研究

B社と

交渉

A社と

交渉

ライセンス

X教授+A社共同研究

2 知財

PJMの一例

① 装置の基本コンセプト(構成)

② (装置性能を左右する)必須構成要素:部品P

③ (装置性能を評価/最適化するための)シミュレーション技術

目指す製品/事業

必要な知財・技術

①関連

PJ

②関連

PJ

①②

合同PJ

②③

合同PJ

CP1:課題の顕在化(部品P開発の必要性)

TTA:独立PJ②(材料開発)との連携提案

A社:開発が進むメリット B社:用途、ユーザが広がるメリット 大学:社会実装が加速するメリット

CP2:課題の顕在化(評価技術の不足)

TTA:Z教授のシミュレーション研究の紹介

A社、B社:開発が進むメリット 大学:社会実装が加速するメリット

共願

共願

共願 (2者/3者)

共願

競争的資

金挑戦

大事なのは進捗把握、企画・提案力、そしてアクション!

13

(14)

• TTAをライセンサーとし、技術移転を任せる

• ライセンシーとの事業化へ向けた取り組みも任せる

= プロジェクトを任せる(民間同士のSpeed、Flexibilityに期待)

14 14

2 知財

産連機構 知財部

知財ポリシー、管理・保護 共同出願

本学部局

共同研究 受託研究

企業

・ライセンス/共同研究提案 ・事業化連携(支援)

TTA

技術移転 ・ライセンス/共同研究引き合い ・不足技術・シーズへの引き合い 共有(知財戦略/研究計画/交渉進捗) 提供 (ライセンス/事業化進捗) 提供 (共同研究引き合い) 助言、指導 (知財関連条項)

TTAによるPJMで目指す効果

任せる(任せられる)、ワークする理由:

(1) TTAの実績、TTAと大学部署間でコア・コンピタンスを相互尊重

(2) 水平分業の実効化(報告、共有、アクション)へのTTAの徹底した動き

知財に基づく、以下の両面を期待できる:

• 技術移転収入(特にランニングロイヤリティの占める率) ↑

• 外部資金(共同研究、国等の委託事業等)獲得率 ↑

(15)

知財拠点としてのCIESの知財フレームワークの狙いと特徴

15

2 知財

• 2013年3月竣工、集積エレクトロニクス分野における国際産

学連携コンソーシアムの構築推進が目的。

• 100%民間拠出によるサイエンスパーク型産学連携拠点。

• 我が国大学初の300mmプロセスラインを整備、宮城県・仙台

市の民間投資促進特区指定も受ける。

• 共通のミッション・ビジョンのもと、①東北大学の先端的コア

技術、②優れた施設・装置、③柔軟な契約(プログラム・コント

ラクト方式等)、知財の一元管理・戦略運用等を結集。

• 競争的資金、民間共同研究等の外部資金による自立経営。

2013年3月竣工

(16)

CIESの3つの特徴

(強み)

オープンイノベーション

● 国際産学連携拠点

の構築

● 次世代集積エレクト

ロニクスに資する革

新的技術の開発

復興・新生への先導

ワールドクラスへの飛躍

ハード

コア技術

● サイエンスパーク

第一号

● 東北大学キャン

パス内に300mm

プロセスライン&

評価ツール

● 研究第一主義に

基づく多様なコア

技術と&深い学術

• 材料

• デバイス

• プロセス

• システム

• アーキテクチャ

ソフト

ミッション&ビジョン

● フレキシブルな産学連携

フレームワーク

• ワールドクラスのIP群と戦略

的マネジメント

• グローバルスタンダード対応

の共同研究契約

16

2 知財

(17)

2 知財

17 (文科省オープン&クローズ戦略時代の大学知財マネジメント検討会報告書「大学の成長とイノベーション創出に資する 大学の知的財産マネジメントの在り方について」(2016.3.16)より)

共同研究活

動の促進

先進的IP

の発掘

IP価値の伸

IPの適切な

権利化

知財マネジメントを基礎とした 共同研究による R&D 活動が 新しい市場を創造するために 貢献する

革新的な技術と新しいアプリケーションの創出

基本 IP

CIESのミッション

東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター(CIES)の

ミッションにおける知財マネジメントの役割

CIESにおいては、魅力ある基本IPをバックグランドIP(BIP)として共同研究契約においてパートナに提供する。BIPは、市 場が存在することを前提にしたライセンス契約ではなく、これから市場が創設される近未来市場にチャレンジする企業 と共同研究パートナとなるためのツールとして利用している。また、共同研究活動の成果として生み出されたフォアグラ ンドIP(FIP)は、新たなパートナを引き込むための呼び水として利用している。

CIES

戦略企画部門

革新的な課題

解決策の発案

IPの蓄積と

運用

研究開発部門

コンソーシアム参加企

業への魅力的なIPの

提供

新たな技術

課題の提供

(18)

東北大学CIESにおける知的財産マネジメントの体制

2 知財

18 (文科省オープン&クローズ戦略時代の大学知財マネジメント検討会報告書「大学の成長とイノベーション創出に資する 大学の知的財産マネジメントの在り方について」(2016.3.16)より)

東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター(CIES)の知財マネジメント機構

特許庁、INPIT

CIES

知的財産部

東北大学

産学連携機構

CIESは、Chief Intellectual Property Officer(CIPO)を中心に知財マンジメントを企画・運用する独自の戦略企画部門を備えている。戦 略企画部門には、知財情報管理する知財管理システム及び知財専門家が配備されている。戦略企画部門は、大学の知的財 産部と連携をとりつつ、CIES固有の事情に反映した知財戦略の立案、戦略の運用を実行し、共同研究企業に対する満足度を 高めるために時間軸に配慮した知財マネジメントを可能にしている。

共同研究企業

発明

戦略企画部門

知財専門家 (知財PD,弁理士等)

知財管理システム

知財評価会議

(出願前)

共同研究

会議

(発明者も

参加)

特許

知財評価会議

(権利化後)

CIPO(センター長)

報告・連絡

共同研究企業

共同研究企業

人材面

の支援

(19)

19

大学と企業が10年後の将来社会像をターゲットに研究・開発・社会実装。

イノベーションを継続的に創出するプラットフォームを構築(2013年度-)

バックキャスティングによる研究・事業化

・大学・企業がアンダーワンルーフで拠点

経営(企業からPL、大学からRL)

・創出知財をパッケージ化し、参画企業が

各事業分野で活用

・プラットフォーム維持の仕組み(知財収入

、開発費の導入等)も検討

■ビジョン

・将来社会の潜在ニーズから導き出さ

れるあるべき社会の姿、暮らしの在り

方を特定。

・既存分野・組織の壁を取り払い、基礎

研究段階から実用化を目指した産学

連携による研究開発を支援。

=>

企業だけでは実現できない革新的

イノベーションを産学連携で実現。

ビジョン1:少子高齢化先進国としての持続性確保

「さりげないセンシングと日常人間ドックで実現する理想自己と家族の絆が 導くモチベーション向上社会創生」拠点

■2014社会実装成果 ジャポニカアレイ®

低コスト(十分の一以下)で全ゲノム解析を実現し 遺伝的因子の解明加速化に貢献

■プラットフォームの工夫

他の知財拠点事例(COI)

2 知財

(20)

臨床研究推進センターの紹介

(目的・組織体

「ライフサイエンス系の研究開発において、

基礎研究から橋渡し研究、さらに臨床研究・

治験への切れ目のない開発支援を行うことに

より、研究成果の実用化を目指す」

文部科学省 橋渡し研究加速

ネットワークプログラム(H25~28...)

厚生労働省 臨床研究中核病院(H25~)

医療法に基づく臨床研究中核病院(H27~)

・東北大学の強みである医療機器の開発支援 ・新規医薬品の開発や、難病・希少疾患・小児疾患 に対する新たな診断・治療法の開発支援 ・東北地方の各大学病院や市中病院とも連携 ・東北発の先端医療を世界に向けて発信 20

2 知財

他の知財拠点候補事例

(大学病院臨床研究推進センター(CRIETO))

研究者及び部門間の連携により 実現可能性の高い戦略を策定 技術移転戦略 薬事戦略 知財戦略 実用化

特許戦略と薬事戦略とを一体で策定

実用化に向けた最短距離を伴走

(21)

臨床研究推進センターの紹介

2 知財

他の知財拠点候補事例

(目的・組織体

(大学病院臨床研究推進センター(CRIETO))

基礎研究 非臨床研究

治験準備

治験実施

治験終了

承認申請製造販売 企 業 総括 報告 医師主導治験 実施 治験届 企 業 治験機器等提供 公的機関(AMED等) 公的資金 資金調達 動物による 性能評価 安全性 試験 書類 準備 安全管理 患者エンロール モニタリング 監査 PMDA 相談 プロト コール 作成 総括報告書 作成 データマネジメント データ解析 終了監査 IRB報告 利用許諾 契約 治験契約

開発推進

薬事戦略

知財戦略

プロトコール作成

治験実施

CRC

データ解析管理

進捗管理

支援

機能

実用化 承認 申請 特許 出願 権利 化 特許ライセ ンス契約 パッケージング 21

特許と臨床試験データとをパッケージング化して

製造販売企業等への導出

(22)

1.東北大学の基本的方向性

3 改革

本格産学連携拠点や知財拠点の選定に向けて

(1)大学として組織的に推進する重点研究領域を特定。

*具体事例:CIESなどの取組等をヒントに、「社会にインパクトあ

る研究」の取組に乗り出す。

(2)重点研究領域のうち産学連携に係るもの(産学連携共創拠

点(仮称))については、専任担当者を配置する等して規模

を大型化。

・企画し、企業に対して提案する。

・目標・計画等を明確に設定し、成果を出す。

・外部資金を適切に確保。

(3)こうした体制強化に必要な経費のために間接経費の増が必要

というロジックを明確化。

(23)

2.知的財産業務の本部・拠点間の

業務・権限の分担

23

戦略的産学共創拠点(仮称)の中で、特許、成果有体物、商標、意匠、著作物など知的財産の

管理体制が、以下の3つの項目すべてを必要とする場合、当該拠点における知財集中的管理の可

能性を検討。

①特定領域の技術及び事業に関する高度な専門性 ②迅速かつ集中的な企業との契約交渉(技術移転、共同研究・開発) ③拠点としての戦略的な取組 (例:事業化戦略に基づく知財バスケット、拠点の持続性確保のための収入(研究費、知財収入など の確保)、治験データの利用許諾と特許の実施許諾のパッケージ化)

⇒ このうち次項の要件をすべて満たすものは、拠点が望めば、知財業務の業務・権限の

一部分担を認める。

⑵ 知的財産業務の業務・権限の分担を認める要件

戦略的産学共創拠点が、効果的に産学共創を推進する機能の整備を目的として、知的財産部と拠

点の間で知的財産業務の業務・権限を一部分担するためには、次の要件を満たしていることが必要。

・拠点の知的財産業務の業務・権限分担の必要性(前項(1)拠点における知的財産業務の集中的管理の必 要性)を満たしていること ・拠点に知的財産業務を実施するために必要なスキルを有し且つ知財関連学内手続きを十分に理解した担当者が いること (*1) ・知的財産部が実施する知的財産管理業務との間で、必要な情報共有・連携体制を有すること(*2) ・拠点として知的財産を確保・維持するための予算を有すること(*3) ・技術移転活動の体制が整備されていること (*1~3)は、拠点との協議の上、知的財産部が要件確認を行う

⑴ 対象拠点:知財業務の集中的管理の必要性

3 改革

(24)

⑶ 知財部と拠点の知財業務の業務・権限分担

に係る管理経費

24

選択と集中投資によるハイリターンや、知的財産を起点とする企業等からの研究開発費獲得を期待。

その一部を知的財産業務の経費(インセンティブ)として考慮。

発明者 創作者 研究費 研究費 本部 本部

特許

MTA

50% 30% 20% 30% 30% 40% 業務・権限の分担に応じた組織の充実を目的に、 経費として収入の一部を拠点に配分。

⑷ 知的財産業務の業務・権限分担の事例

発掘 活用 啓発 研 究 開 発 ・ 事 業 化 の 状 況 に 基 づ く 知 財 戦 略 立 案 研 究 内 容 ・ 成 果 把 握 戦 略 に 基 づ く 知 財 管 理 ア ク シ ョ ン ( 出 願 ・ 中 間 対 応 ) を 知 的 財 産 部 と 実 施 共 願 先 企 業 や 技 術 移 転 先 企 業 と の 連 絡 調 整 ラ イ セ ン ス ・ 譲 渡 等 の 活 用 に 向 け た 営 業 活 動 及 び 技 術 移 転 契 約 支 援 学 内 外 周 知 ・ マ ニ ュ ア ル ・ 法 改 正 対 応 期 限 管 理 、 包 袋 管 理 、 本 部 知 財 予 算 管 理 発 明 届 出 受 け 帰 属 判 定 ・ 評 価 部 会 ・ 知 財 審 査 会 共 同 出 願 契 約 や 技 術 移 転 契 約 の 管 理 ・ ラ イ セ ン ス 収 入 や 譲 渡 収 入 の 管 理 知的財産部 (一部TTAに委託) ○ ○ ○ ○ ○ ● ● ● ● 戦略的産学共創拠点 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ △ ●知的財産部が、全学共通ルールで実施すべき項目 ◎:業務主導 ○:業務支援 △拠点のIP確保に関する啓発 戦略的産学共創拠点(仮称)の業務 知的財産部の業務 ※希望する拠点を対象とするもので、望まない拠点に新たな負荷を強いるものではない。

3 改革

(25)

3.オープン&クローズ知財戦略との整合化(私見)

• 大型の産学連携共創拠点(仮称)の中で、とく

に知財拠点に関しては、効果的な知財群構

築のため、当該領域に係る「オープン&クロー

ズ戦略」を踏まえた形で、基盤技術領域やイ

ンタフェース領域のイメージを設定することが

必要。

• 上記見地から、学内知財関係者のスキル・戦

略眼の向上を目指す。

25

3 改革

(26)

26

3 改革

4.医療データの取り扱いについて

• 知的財産あるいは財産権としての扱いがこれまで学内規定上

不明確。しかしながら、今後事例は増加するとみられる。

• 医師主導治験から得られた臨床試験データを企業に導出する

にあたっての取扱・財産価値評価等のルールを決めておく必

要がある。

• 医師主導治験の費用は、自主財源、補助金、委託事業などで調達→企業から運営費の補てん

や、治験薬・治療機器の提供を受ける場合もあるが、その際は透明性、独立性が求められる。

• 医師主導治験のデータは、企業が製造販売(事業化)を行うための承認申請データに直接使用

できる ⇒財産的価値を有する(企業に導出して事業化を目指すのが前提)

• 臨床研究などで扱うデータについて(ゲノム情報、病歴情報を含むもの、医療ビックデータなど)の扱い 方の検討も必要。GCP法令などで取扱に一定のルールがある(医師主導)治験よりも慎重な対応が必 要。 → アカデミアで創出される「医療データ」の活用をはかり、様々な形で医療技術としての実用化、社会実 装を加速させたい。 ・財産的価値評価(例) - 治験実施機関の支出費用(試験費用、管理費用)をベース(コストアプローチ) - 将来の期待される(導出先企業の)収益の現在価値をベース(インカムアプローチ) - 資金提供者(公的機関など)の提供趣旨を考慮 - 医療上の意義など公益性や社会的価値を考慮 - 企業の追加費用負担など、事業化達成条件も考慮 早い段階での医療データ取扱についてのルール作りが必要。

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参照

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