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高性能・多機能フリーウェアを使用した映像表現の可能性

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Academic year: 2021

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高性能・多機能フリーウェアを使用した映像表現の可能性

Possibility of visual expression using high-performance and multi-functional freeware

5111E016-3 中島 裕之  指導教員 菅野 由弘 教授

NAKAJIMA Hiroyuki        Prof. KANNO Yoshihiro

概要:今回の研究の最大のテーマは、「無料でどこまでの映像表現が可能か」という点である。現在、多くの映像編 集ソフトウェア・動画編集ソフトウェアが映像業界に広まっている。しかし、誰もが手軽に映像制作に触れられる 状況ではない。そんな中、2010年前後から新たな動きが活発化している。「AviUtl」という無料の動画編集ソフトウ ェアで数多くの映像作品がインターネット上に多数投稿され始めている。また、「AviUtl」の機能を説明した動画な ども多数投稿されている。更に、ここ2、3年で「AviUtl」はソフトウェアとしても急激な発展を遂げている。その発 展の経緯を記載しながら、「AviUtl」の高性能・多機能さを紹介する。そして、他の有料デジタル映像制作ソフトウェ アと比較し、「共通点」、「利点」、「欠点」を分類して、現時点で「AviUtl」がどこまでの映像表現が可能なのか分析する。

最後にこれらの研究結果を基に、「AviUtl」というソフトウェアの今後の展開も踏まえながら、映像表現の可能性を 論じる。

キーワード:映像表現、フリーウェア、AviUtl、拡張編集、Lua

Keywords: visual expression, freeware, AviUtl, Advanced Editing, Lua

1.はじめに

 映像制作について、研究を重ねる上で作品を発 表してきた。初めて映像制作に触れた時期から、

現在までにパソコンの性能が向上したり、関連書 籍が増えたりなどしている。このため、以前に比 べると映像制作を行いやすい環境が整いつつあ る。

 しかし、作品を制作する一方で、いくつかの課 題が出ていた。それはソフトウェアの問題である 特に、集団制作をする際、ソフトウェアのバージ ョンの違いなどにより、スムーズに映像制作が行 えない事態が生じた時もあった。

 そこから、様々な機能を持ち、かつ互換性の問 題を解決してくれるソフトウェアを研究テーマ として考えるようになった。

2.高性能・多機能フリーウェア「AviUtl」

 そんな中、今回、研究テーマとして取り上げる のは「AviUtl」というソフトウェアである。このソ フトウェア自体の歴史は古い。1997年の 11月か ら開発が始まっている。

 ただこのソフトウェア自体は、動画編集ソフト

ウェアである。この単語の意味などはここでは割 愛するが、要するに今回の研究テーマのような映 像制作ではまったく注目されていなかった。

 それが急激に注目されるようになった要因は 、 2008年に搭載された「拡張編集」の機能である。

この機能によって、「AviUtl」は映像制作において 注目されるようになる。

 では、実際にこのソフトウェアを使用してどの ような映像ができるのか。ここでは詳細は割愛さ せていただくが、フリーウェアとは思えない程ク オリティが高い。

1

図1 「AviUtl」のインターフェース

(2)

 なぜこれほどのフリーウェアが登場している か。特徴的な要因として、動画共有サイト、特にニ コニコ動画の影響力が強い。

 2013 年 02 月現在、ニコニコ動画内(ニコニコミ ュニティ)に「AviUtl」専用のコミュニティ(*3)が あり、その数は1万3000人を突破する勢いで ある。(同じ映像制作のソフトウェア「 After Effects」のコミュニティ(*4)は2013 年 02 月現 在、約2000人である)

 ここで集まった熱意ある有志の方々による活 動や開発、そして開発者の度重なる更新によって

「AviUtl」は瞬く間に発展を遂げていく。

3.有料ソフトウェアとの比較

 しかし、あくまで「AviUtl」はフリーウェアであ る。実際の有料ソフトウェアに比べて、「AviUtl」

はどのような性能の差があるのか。ここでは、特 筆すべき利点と欠点について取り上げる。

 まず、その特筆すべき利点とは、自分でスクリ プト(プログラム)を書くことにより、エフェク トを作成することができるということだ。これも 2010 年 11月に新たに搭載された機能の一つで、

「Lua」という言語を使うことによってスクリプト を書くことができる。更に他の言語のようなコン パイルの作業を、こちらからする必要がなく、 モ帳一つでスクリプトを書くことができる。

 欠点としては、「AviUtl」はWindows専用のソフ トウェアであり、Macintosh では使えない点など がある。また音ズレなどの音に対する脆弱性が見 られるのが、実際に使用してみて感じられる。

4.結論(まとめ)

 Lua言語によるエフェクトの開発も簡単に取 り掛かることができ、かつ映像制作・映像表現が できる「AviUtl」は、工学とアートの融合をテーマ とする我が学科・専攻に適したソフトウェアで あるかもしれない。

 「AviUtl」という高性能・多機能フリーウェア による映像表現は、他の有料ソフトウェアと遜色 無い程の可能性を秘めている。理由としては、現 在の段階でも非常に多くの映像表現が整ってい る点もあるが、もう1つ将来における期待値の大 きさがある。

 2013 年現在でも開発者が更新を続けていたり、

有志の方が自分で作成したスクリプトを配布し ている。これだけの熱意をもって取り組んでいる 点でも非常にこれからの動向に期待できると考 える。

注:

*1 AviUtl愛好会-ニコニコミュニテイ  

http://com.nicovideo.jp/community/co556462 2013 年 02 月01日閲覧。

*2 AfterEffects-ニコニコミュニテイ

http://com.nicovideo.jp/community/co1067 2013 年 02 月01日閲覧。

2 図2 「Lua」言語で書かれたプログラム

参照

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