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住宅に対するニーズを考慮したカスケード型蓄熱システムの開発(その2)  

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(1)

西松建設技報VOし.21   ∪.D.C.621.483:628.8.02  

住宅に対するニーズを考慮したカスケード型蓄熱システムの開発(その2)  

DevelopmentofCascade−TypeHeatStorageSystem(Part2)  

吉田 尚弘*  

Naohiro Yoshida  佐藤 健一*  

Ken−ichiSato   杉村 正次***  

Masatsugu Sugimura 

萩谷 宏三**  

KozoHa釘ya  

城田 修司*  

SlmjiShirota  

要   約   

本研究は,温度成層型蓄熱槽の特徴を利用するカスケード型蓄熱システムの開発を目的と   している.カスケード型蓄熱システムとは,複数の熱源から得られる熟を水の密度差を利   用して温度レベル別に蓄熱し,熟のカスケード(多段階)利用を図るシステムである.   

前報では,カスケード型蓄熱の基本要素である温度成層現象を解明すべく既存評価法を使   用し実験データの検討を行った.しかし,既存の方法では蓄熱水槽内で起こる現象を充分に   評価しきれないことが明らかとなった.また,その評価法を用いてカスケード型蓄熱シス   テムの性能を決定するパラメータについて検討を行った.今回は,新たな温度成層状況の評   価方法を捷案し,その実用性について検討を行ったので報告する.  

日 ;欠  

§1.はじめに  

§2.蓄熱槽に関する実験の概要  

§3.新たな評価法の定義  

§4.実験データによる新評価法の検証  

§5.おわりに  

近年t アメニティ志向の高揚に伴い,民生部門におけ   るエネルギー消費が増大する傾向にあるが,この現象に  

対して単にエネルギー消費量を抑制するのではなくライ   フスタイルや社会的ニーズの動向を考慮しエネルギーの   有効利用を推進するといった視点が重要である.   

前報では,住まい手のニーズ調査から今現在,居住空   間に求められているものを明らかにした.さらに,住宅   内でのエネルギーの使用状況を調査し,エネルギー使用   上の間葛点について検討を行った.その結果から,住宅  

におけるエネルギーの有効利用には,蓄熱技術の住宅へ   の導入が不可欠であることが判明し,住宅用蓄熱システ   ムについて開発を進めることとした.   

具体的には,温度成層型蓄熱槽の特徴を利用するカス   ケード型蓄熱システムの開発を目標としている.カスケ   ード型蓄熱槽とは.禎数の熱源から得られた熱を温度別  

§1 はじめに  

本研究開発は,高付加価値型集合住宅を開発目標の一  

つとした通商産業省住宅開発プロジェクトの一環として   進められているものである.   

*技術研究所建築技術課  

**技術研究所環境研究諌  

***技術研究所機電課  

(2)

住宅に対するニーズを考慮したカスケード型番熟システムの開発(その2)   西手公建設技報∨OL.21  

を確認することを目的としている.そこで,実験開始前   に,槽内と同じ温度の流入水を循環させ,No.4〜No.6の   弁を瞬時に切り換えることで,ステップ人力に近い温水   流入を可能としている.   

また,今回の実験のように模型実験によって物理現象   を解析しようとする場合,現象を左右する無次元数を抽   出し,実物と模型の整合をとる必要がある.一般には,  

代表長さを人口管径としたアルキメデス数仏「血)が一  

致すれば,相似削が成立し,模型実験の結果を実物に適  

用できることが知られている.本実験では,Ar古∫乙数によ  

る相似則を適用し,実物の蓄熱槽(高さ約30m)の1/16   スケール模型実験を行う.写真−1に実験装置を示す.  

に蓄熱し,水の密度差により生じる成層部分を温度別に   利用するものである.ここでは,カスケード型蓄熱の核  

となる温度成層型蓄熱槽の基礎特性を評価する新たな方   法を提案,検証を行ったのでその結果について報告する.  

§2 蓄熱槽に関する実験の概要   

2−1実験目的   

実験では,実験水槽内の温度分布と人口温度に対する   出口の温度応答から成層状況を把握し,温度成層型蓄熱   槽の特性を解明する.さらに,温度成層状況を表わす新  

たな評価法を検証するためのデータを取得する.  

2−2 実験期開  

基礎実験:1996年10月28日(月)〜12月21日(土)  

1997年2月17日(月)〜2月28日(金)  

2−3 実験装置概要   

図−1に,実験装置系統図を示す.実験装置は,実験  

槽(0.6mWXl.8mLXl.8mH,1.2mWXl.8mLXl.8m11),  

冷水タンク,温水タンク,冷凍機,ヒーターで構成され   る.なお,実験槽は,可視化実験に対応できるように.前   面をガラス張りとし,壁面は鋼板で構成した(写真−り.  

また,アクリル板で水槽を分割することにより0.6mを基  

準に形状変化に対応できる.   

今回の実験は,温水をステップ状に流人させ槽内状況   写真一1実験装置  

No.1  

⑩冷水タンク循環ポンプ  

⑲ 冷凍機  

⑳温度計  

[具コ電磁二方井   関 二方弁   

㊥温水槽(ヒータ部)循環ポンプ  

◎流t計  

⑥温水系循環ポンプ  

⑨温水タンク攫梓ポンプ  

⑲冷水系循環ポンプ  

園−1実験装置系統図  

①温水槽  

㊤実験水槽  

④補助水槽  

㊤冷水格  

㊥電気ヒータ  

(3)

住宅に対するニーズを考慮したカスケード型蓄熱システムの開発(その2)  

西松建設技報VO」.21   

2−4 実験パラメータ   

表一1に示すのパラメータを組み合わせ,実験パター   ンを決定し,代表的な79通りの温水流人実験を行った.  

2−5 測定方法   

表−2に測定項目を示す.実験槽内水温,流出入水温   は,実験槽内の水の流れに影響が出ないように,CC熱電   対(素線径0.1mm)を幅15mmのアルミ棒に固定し測定   を行った.   

また,壁部分からの熱授受により,槽内温度,出口温   度は影響を受けると考えられるため,槽壁部分にあらか  

じめ断熱材(ウレタンフォーム:25mm)を施した.そ   の上で,熱流量素子を用いて実験槽からの熱授受量の測   定を行った.素子の設置位置は槽内の鋼板面およびガラ  

ス面の下端から40cmの箇所である.   

実験番号の表記は表−3に示す通りで,実験水槽形状,  

管径,流量,温度差の順に一連の4文字の英数字で示して   ある.  

表−1実験パラメータ  

槽形状    0.6×0.6×0.6(A形状)   

(W[m]×L[m]×H[m])  0.6×0.6×1.2(B形状)  

0.6×0.6×1.8(C形状)  

0.6×1.2×1.8(D形状)  

0.6×1.8×1.8(E形状)  

1.2Xl.2Xl.2(Z形状)   

流出入管形状    0.04×0.04   

([m]×[m])    0.02×0.02   

流量[mソh]    0.24,0.48,0.96   

く初期槽内温度[℃]−    く15.0−20.0〉,く15.0−25.0〉   

流入温度[℃]    く15.0−30.0〉   

表−2 測定項目  

測定箇所    測定点   

槽内温度    熱電対   270点   

出人口温度    熟電対   7点   

出人口流量    電磁流量計    各1カ所   

熱授受量    熱流量素子   3ヵ所   

§3 新たな評価法の定義  

前報で述べたように既存の蓄熱槽評価指標である混合   特性を表わす〟値により槽内の温度成層状況を表現する  

ことは難しく,さらに温度成層の形成に影響を与えると   考えられるパラメータの特性をつかむことはできなかっ  

た.そこで,新しい評価方法を捏案し,槽内成層状況に  

影響を与える各パラメータについて検討を行う.   

理想的な温度成層型蓄熱槽を,仮に槽容量に対する温   水流入量の割合である換水回数0.5のときの垂直温度分布   で表してみると.その槽内水深の1/2の地点で,初期槽内  

温度と涜入水温度が完全に分かれる完全ピストン流とな   る.しかし,実際の蓄熱槽では冷水,温水が混合した領   域が存在するため,図−2に示すように実験値による実  

測線の様な温度分布になる.  

そこで,槽内垂直温度分布において,理想的な線と実験  

値による実測線で囲んだ領域を温度的に有効に利用でき  

ない部分と仮定し,この領域を温度死水域と呼ぶことに   する.式−1に温度死水域の算出式を示す.  

温度死水城=Jご≡ごfハ∬)血+∬≡こJ ′(£)血注1  

・・・式−1  

(注1九:無次元高さ(槽の高さを1としたときの垂直位置)  

f:換水回数 r(幻:理想的な線一美測線r)  

また,評価を行う上で,温度死水域を除いた温度的に  

有効に利用できる領域が槽全体に対してどのくらいの割  

合を占めているのかを検討し,有効温度域形成率として  

*本案願は形状を変化させるのでポイント政は    実験槽容量が最大時のものである。  

表−3 実験番号の表記  

実験槽形状    管径    流量    温度差   

A′−E    1[0.04m]  2[0.24m3/h]  1[5℃差]   

Z    2[0.02m]  3[0.48m3/h]  2[10℃差]  

4[0.96m3/h]  3[15℃差〕   

︵8   7   6   5   4   3   クー   0   ︵U   ︽U  一U   ︵U O n︶   

﹁︼エ⁚仙拒眠寛厳  

○_5   1.0   0 5   10  

無次元温度トコ   無次元温度ト]  

図−2 槽内状況模式図  

(4)

住宅に対するニーズを考慮したカスケード型蓄熱システムの開発(その2)   西松建設技報VOL.21  

定義した.式−2に有効温度域形成率の算出式を示す.  

題度死水城  

有効渥度城桝率匝】=1−    ×100  

槽全体  

・‥式−2   

定義した有効温度域形成率は,図−2の模式図に示す   ように,実測線が理想的な温度分布から離れることにな   り,混合域が増加する事を示し,近づくことにより混合   域が減少する事を示している.   

方法として,槽内温度分布と垂直温度分布で検討する   方法が挙げられる.しかし,この2つの方法には,次の   ような欠点が存在する.   

図−3に示すような槽内温度分布図だけでは,現実に   は実験パラメータの異なる実験の槽内状況も同様である  

と判断できる.しかし,図−4に示す垂直温度分布図を   参照すると右に示したC121実験の方が明らかに槽内が乱   れていることが確認できる.このように,二つの温度分   布図を参照することで槽内状況を確認することができる.  

しかし,この方法では槽内を視覚的に捉えることしかで   きず,蓄熱効率といった定量的な評価は困難である.  

現状では,温度成層型蓄熱槽の槽内状況を捉える.そこ   で,定量的な評価を行うために有効温度域形成率を用い   る有効性について述べる.有効温度域形成率は,図−5  

〜7に示す様な下に凸の二次曲掛二似た変動をする傾向   を示す.その曲線において値の変動が比較的少ない図−  

無次元高さ﹇⊥  

無次元高さ﹇⊥   

11.31  

0・25 鮮0.9−1.0節入温齢   0・19;川.1−0.9仲間温度】  

・0・14:・0.0−0.1卿期槽内温】  

わ.08   0.03  

A−3 A−1   A−3 A−1  

図−3 槽内温度分布の例  

慧岩  慧岩   かや.〇  

かや○   M叫占   やM.〇  仰催眠ポ廉  

︻⊥仙崎眠毒巌   ︹叫.〇  ¢M占   00 聞 帥 70 00 50  1   

﹇盟甘唱染野世頑薫煙  

かl占  

か1.U  

√㌣普ヨ/耳?  

訂惹ず∴ 0こ、、廿一計一日一号一冒′ノニ′ケー0  

む′.β ̄  一一−く>−−−B221 一−−か−8222  

︹U.〇  

ゝ一 ムー1ゝ−一d一  

︹〇.〇  

_♂   一一⊂−B223  

ム B232  

− く>一B241  

− {}一 B243   o B231  

{} B233  

△− B242   も_ _○  

l.0   0.5  

無次元温度ト]  

1.O   D.0   0,5  

無次元温度ト]  

0.0  

0   0.5   1   1.5  

換水回数ト]  

図−6 B2形状の有効温度域形成率   図−4 槽内垂直温度分布   

﹇盟轍唱錠警世蛸頑博   ﹇正勝増袈軍噛蛸覇脾  

90   80   80  

70  

0  0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4  

換水回数ト】  

図−5 有効温度域形成率(C121,C241)  

0・5換水回削−]1   

1・5  

図−7 Cl形状の有効温度域形成率   

(5)

住宅に対するニーズを考慮したカスケード型蓄熱システムの開発(その2)  

西松建設技報VOL.21   

6中のB223実験は,図−8の垂直温度分布より成層状態   が保たれることが確認できる.また,値が大きく変化し   ているB241実験は,成層状態が乱れていることが確認で   きる.従って,有効温度域形成率は時々刻々変化し,そ   の変化の幅が大きい程,成層状態が悪いという事になる.   

また,有効温度域形成率を用いて,式−2による温度   死水域と涜出口下の死水域を考慮すれば,槽内の混合部   分を予測することも可能である.   

また,有効温度域形成率は数値として算出できるため,  

定量的な評価ができ,成層状況を判断する場合において   有効な手段であると考えられる.  

図−6,7に示す有効温度域形成率に関する共通の傾向   としては,換水回数0.0〜0.4にかけて徐々に値が減少し,  

換水回数0.4−0.6で最小値をとり.その後,再び値が増   加する.換水回数1.0以上では,算出定義の性質上値が   100%に近づいていく傾向となっている.また.図−6,  

7に示すB,C実験における最も流量の少ない実験(流量   0.24【m3瓜】の実験)に関しては,時間が進むにつれて値   が低下している.この原因としては,その他の実験より   も実巌時間が長く,夜間に実験を行ったことにより壁体  

からの熟損失の影響がわずかにあらわれたことが考えら  

れる.また,他の形状についても同様の現象がみられる   ため,それらについては再実験を行い補正していく予定  

である.  

0 9 8 7 6 5 q 3 2 1  1 0 0 0 0 0 0 0 0 0  上⁚聾   

14.0 19.0  24.0  2!I.0  

温度【℃]   

図−8 B2刀実験の垂直温度分布  

5   0  2    つ▲  0    0   J    ︵U  ll  ︵U   ︵U  T﹈‡罵鰐世蛸  

1.5   0.6   0.9   1.2   換水回数卜]  

0   0.3  

国−9 対向壁の影響(1)  

(流速0.167Ⅱ晦温度差15℃)   

§4 実験データによる新評価法の検証   

有効温度域形成率は換水回数0.5前後で最小値を取る傾   向がある.その最小値を推定することができれば,有効   温度域形成率の曲線を予測することが可能である.今後,  

最小値の推定式を求めることが,重要であると考えられ   る.そこで,有効温度域形成率の影響をおよぽすパラメ  

ータに関しての分析を行う.   

有効温度域形成率に影響を及ぼすパラメータとしては,  

水深,温度差,管径,流速などが挙げられる.これらの要素   が相互に関与しながら,値を左右していると考えられる   ため,各パラメータごとに,有効温度域形成率の影響を  

考察する.  

4−1対向壁による有効温度形成率に対する影曹   

図一9に示すような,流速(0.167m鳥),温度差(15℃)  

の条件下では,対向壁による影響は見られない.しかし,  

図−10のような流速(0.667m/s)の場合,対向壁の影響   があらわれる.これは,流速が遅いときは槽内を流速に  

よる撹拝力より浮力による影響のほうが強いことが原因  

である.また,図−‖に示すような対向壁のみの変化で  

1.5   d o.3  0.6  0.9  1.2  

換水回数ト】   

図−10 対向壁の影響(2)  

(流速0価7m侃温度差15℃)   

は,温度差による影響も見られ,温度差が小さい程対向   壁による影響があらわれることが確認できる.  

4−2 水深による有効温度域形成率に対する影響    水深による影響においても対向壁による影響と同様の  

(6)

住宅に対するニーズを考慮したカスケード型蓄熱システムの開発(その2)   西松建設技報∨O」.21   

つ︺     1  つJ  000  T﹈智者隊咄蛸   ﹇⊥甘者蹴憾蛸   3     つ  0    ∩︶  

0   0.3   0.6   0.9   1.2   換水回数ト]   

図−15 蓄熱槽内流速の影響(1)  

(流速0.鵬3,0.33In烏,温度差5,10,15℃)  

1.5   1.5  

0   0.3   0,6   0.9   1.2   換水回数卜]  

図−11対向壁の影響(3)  

(涜速0.167m侃温度差5,10,15℃)  

4    3    つ︼    1  0   〇.  n肌   〇.  

︻⊥管玉蹴也痍  

一○−D141r¢D142  

○・・D143「■−−D241  

−〉ムー−D242・‥■∵,−D243   

っJ     ﹁′−  ︵UO  ﹇⊥智者隊世相  

0   0.3   0.6   0.9   1.2   1.5   換水目数卜】  

図−16 蓄熱槽内流速の影響(2)  

(涜連0,167,0.駈7m血,温度差5,10,15℃)  

0   0.3   0.6   0.9   1.2   1.5   換水回数卜]   

図−12 蓄熱水槽水深の影響(1)  

(流速0価7m海,温度差5,10℃)   

4   っJ   つ﹂  0   爪U O   ﹇⊥郵害隊咄蛸   ﹇⊥甘煮蹴犠蛸   .3   つ止 0     0  

1.5   0.6   0.9   1.2   1.5  

換水回数ト]  

0   0.3   0.6   0.9   1.2   換水回数卜]  

図−13 蓄熱水槽水深の影響(2)  

(流速0.駈7,0.刀3ⅠⅠ晦温度差5℃)  

0   0.3  

図−17 蓄熱槽内流速の影響(3)  

(流速0価7,0.167Ⅰ鴫温度差5,10,150c)  

傾向を示しており,流速と温度差によって水深別で異な   る影響を受けていることが図−12,13によって判断でき   る.しかし,対向壁による影響と異なり,流速が遅く,温   度差が大きい場合においても水深による影響を及ぼすこ  

とが図−14より判断できることである.また,水深によ   る影響は対向壁による影響より大きいと考えられる.  

4−3 流速に対する影響   

図−15に示す流速のみが変化(同種の線)する槽容量   が小さい場合においては,涜速,温度差によって有効温度   域形成率は影響される.しかし,図一16に示す槽容量が   大きい場合においては,流速による影響がより大きくな   

5   4   つJ   つん   1  0   0   0   爪U O  

︻⊥ぜ素厭世蛸   

1.5  

0   0.3   0.6   0・9    1・2   換水回数ト】  

国一14 蓄熱水槽水深の影響(3)  

(流速0.167In也温度差15℃)  

(7)

住宅に対するニーズを考慮したカスケード型蓄熱システムの開発(その2)  

西松建設技報∨OL,21   

今後,有効温度域形成率の傾向を明確にし温度成層型   蓄熱槽の特性把握することを目的として研究を進める.  

さらに,カスケード型蓄熱槽を開発するための設計資料   としても,充実させていく予定である.  

なお,本研究開発は,通商産業省の「生活価値創造住宅   開発プロジェクト」の一環として実施されたものである.  

また,蓄熱槽に関する実験は工学院大学建築学科中島研   究室の協力を得て行われた.ここに深く謝意を表するもの   である.  

る.さらに.流速が大きく,温度差が小さい程,その影   響が大きくなることが確認できる.これも,浮力と槽内  

を横枠する力の関係によるものであると考えられる.  

4−4 温度差による有効温度域形成率に対する影響    図−17のような流速,槽容量を固定(同種の線)して評   価を行った場合では,温度差が小さいほど有効温度域形   成率に大きな影響があることが確認できる.  

§5 おわりに  

今回の報告では実験の結果より,温度成層型蓄熱槽の   評価法として,有効温度域形成率の定義を行った.これ  

まで,槽内状況を確認するために槽内温度分布,垂直湿   度分布を参照してきた.しかし,それでは,槽内を視覚   的に見ることしかできず,定量的に評価することができ   なかった.そこで,有効温度域形成率を定義したことで,  

定量的な評価をすることが可能となった.また,有効温  

度域形成率の傾向および影響因子の特性をおおよそ捉え   ることができた.  

参考文献  

1)中島康孝:蓄熱槽(1)−(7),空気調和衛生工学   

VOL.54,No.5〜No.11,1979〜1980.  

2)中島康孝:蓄熱槽の熱的重みに関する研究(その1),  

日本建築学会論文報告集第199号,1972.  

3)空気調和・衛生工学全編:蓄熱式空調システム 基    礎と応用,丸善(株),1995.  

4)関信弘編:蓄熱工学2 応用編,森北出版(株),   

1995.  

参照

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