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内田, 諭

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Academic year: 2022

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(1)

九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

対応分析とFrameNetを用いた共起語の意味分析:状 態変化を表す連結動詞を例に

内田, 諭

九州大学

http://hdl.handle.net/2324/1932609

出版情報:統計数理研究所共同研究リポート. 381, pp.39-50, 2017-03-27. 統計数理研究所 バージョン:

権利関係:

(2)

対応分析と FrameNet を用いた共起語の意味分析:

状態変化を表す連結動詞を例に

Semantic Analysis of Collocations Using Correspondence Analysis and FrameNet:

A Case Study on Linking Verbs

内田 諭

九州大学

Satoru UCHIDA

Kyushu University

1. はじめに

共起語(コロケーシ ョン)の分析は、 コー パスの進化とともに多 くの研究が 行われてきた。

Sinclair (1991), Stubbs (1995)などの言語研究を皮切 りに,言語教

育(Lewis (ed.) 2000など)、文学研究(田畑

2009など)、言語処理 (松尾・石

塚2002など)など、 様 々な分野に渡って研究 が進められている。 そ の重要性は ますます高まっていく と考えられるが、共起 語の意味の側面につい ては十分に 研究が進められている とは言えない。

本研究は、 特定の単 語 の共起語を 意味的に 分 析し、その 特徴を明 ら かにする こ と を 目 的 と し て い る 。 具 体 的 に は 状 態 変 化 を 表 す と さ れ る

become, fall, get,

grow, turnの5つの 連結 動詞を例 に取り 、こ れ らと共起 する形 容詞 が 意味内容の

点でどのよ うに異な る か (あるい は類似す る か) を明ら かにする 。 統計的手法 として多変 量解析の 一 つである対 応分析を 用 いて共起語 の分布と 特 徴を考察す る。本研究の特徴は 、

FrameNet(https://framenet.icsi.berkeley.edu/fndrupal/)

を用い て共起語が 喚起する フ レームを特 定し、そ れ らをフレー ムによっ て グルーピン グすること で共起語 の 意味特徴( フレーム の 特徴)を明 らかにす る という点で ある。以降 、2節でフ レーム意味 論と

FrameNetについて概観 し、 3節でフレーム

を用いた対応分析の手 法と結果を提示する。

4節はまとめである。

(3)

2. FrameNet 概 要

フ レ ー ム 意味 論 は

Fillmore (1982, 1985

な ど)に よ っ て 提 唱さ れ た 言 語 理 論 で 、 意 味 理 解 は フレ ー ム と 呼 ば れ る 背 景知 識 を 下 敷 き に し て 行わ れ る と 仮 定 す る 。例え ば 、

「 買 う 」 と い う 単 語 の 理 解 を 達 成 す る に は 、 「 売 り 手 」 が 「 買 い 手 」 に 「 代 金 」 と 引 き 換 え に「 商 品 」を 移 譲 す る とい う 一 連 の 商 取 引 に 関す る 知 識 が 必 要 で あ る( フ レ ー ム に 登場 す る「 売 り 手 」や「 買 い 手 」な ど の 要 素 は フレ ー ム 要 素 と 呼 ば れ る )。

同 様 の こ とは「 売 る 」と い う 単 語に も 当 て は ま り 、「 買う 」と「 売 る 」は 同 一の フ レ ー ム を 下敷 き に し た 視 点 の 異 なる 表 現 で あ る 。

フ レ ー ム 意 味 論 で は 語 句 が フ レ ー ム を 喚 起 (

evoke) す る と 考 え る 。 そ れ ぞ れ の

語 句 が 「 どの フ レ ー ム を 喚 起 す るか 」 と い う こ と を 記 して い る の が

FrameNet

で あ る 。

FrameNet

は オ ン ラ イ ン で 構 築が 進 め ら れ て い る い わば「 フ レ ー ム の 辞 書 」で 、

2017

2

月 現 在約

1200

の フ レ ー ム と そ れら を 喚 起 す る約

13000

Lexical Unit

( お お よ そ 語 義に 相 当 す る )が 収 録 さ れ て い る 。詳 細 な 説 明 は

Ruppenhofer et al. (2010)、

内 田

(2015)に 譲 る が 、最 大 の 特 徴は 単 語 が フ レ ー ム の 観点 か ら 記 述 さ れ て い ると い

う こ と で ある 。 例 え ば 、

ready (adj)は Activity_ready_state

フ レ ーム を 喚 起 す る と規 定 さ れ、こ の フ レ ー ム は 他 に

prepared (adj), set (adj)な ど に よっ て も 喚 起 さ れ る。つ

ま り こ れ らの 単 語 は フ レ ー ム を 介し て グ ル ー ピ ン グ で き、さ ら に「 活 動 の 準 備が 整 っ た 状 態 を表 す 形 容 詞 」 と い う 意味 的 な 分 類 名 を 付 与 する こ と が で き る 。

フ レ ー ム によ る グ ル ー ピ ン グ の 特徴 は 、反 意 語 が 同 じ グル ー プ に 属 す る と い うこ と で あ る 。こ れ は フ レ ー ム が そ れに 含 ま れ る フ レ ー ム 要素 に よ っ て 規 定 さ れ てい る か ら で あ り、例 え ば

increase (v)と decrease (v)

Change_position_on_a_scale

フ レ ー ム を 喚 起 する と 規 定 さ れ て い る が、 こ の フ レ ー ム は

Item, Initial_value, Final_value, Difference

な ど の フ レ ー ム 要 素 を含 む 。数 量 が 増 え る 場合 も 減 る 場 合 も こ れ らの 要 素 は 共 通 であ る た め 、増 減 を 表 す表 現 は こ の フ レ ー ム を喚 起 す る と い う こ と がで き る ( 他 に

drop (v), fall (v), grow (v), jump (v)な ど ) 。

フ レ ー ム はフ レ ー ム 間 関 係 に よ って 互 い に 結 び 付 け ら れて お り 、こ の 関 係 を たど る こ と で さら に 一 般 化 し た 単 語 のグ ル ー ピ ン グ が 可 能 とな る 。フ レ ー ム 間 関 係で 最 も 結 び つ きが 強 い 関 係 は

Inheritance

で 、 こ の 関 係 を 利用 す る こ と で フ レ ー ムの 意 味 タ イ プ を特 定 す る こ と が 可 能 とな る( そ の 他 の 関 係 につ い て は

Ruppenhofer et al.

2010

を 参 照 )。 例 え ば 、

Activity_ready_state

フ レ ー ム は 図

1

が 示 す よ う に 上 位に

Process_initial_state

フ レ ー ム を 持っ て お り 、さ ら に こ のフ レ ー ム は そ の 上 位 に

State

(4)

フ レ ー ム を 有 す る 。 し た が っ て 、Activity_ready_state フ レ ー ム を 喚 起 す る 単 語 は 、 よ り 一 般 的に は

State

を 表 す と 言 うこ と が 可 能 に な る 。

1 Activity_ready_state

フ レ ー ム の フ レ ーム 間 関 係 (

FrameGrapher

よ り )

3. 共起語の分析

3.1

分 析 対 象

本 研 究 の 対象 は 状 態 変 化 を 表 す

become, fall, get, grow, turn

5

つ の 連 結 動 詞 で あ る。こ れ ら の 動 詞 は 学 校 文 法 で は第

2

文型 を 表 す 動 詞 に類 さ れ て い る。井 上

(2016)

は コ ー パ スで の 検 索 結 果 を 基 に

fall

become

の 補 語 に な る 名 詞 と 形 容 詞 に つい て 考 察 し 、fallは「 出 来 事 の 成 立 が主 語 の 意 思 に 関 わ ら ない こ と を 暗 示 す る 文 脈で 用 い ら れ る」と 指 摘 し て お り、『 ウ ィ ズ ダム 英 和 辞 典 』( 第

3

版, 2012 三省 堂 )に は

fall

の 項 で こ の 内 容 の 注 記 が 記 載さ れ て い る 。ま た 、大谷

(2015)は 同 様 に コ ーパ ス

で の 観 察 か ら

fall, grow, turn

の 共 起 形 容 詞の 違 い を 指 摘 して お り 、

fall

は 「 静 か で 力 が な い 状 態 を 表 す 形 容 詞 」 、grow は 「 体 に 起 こ る 変 化 」 や 「 目 に 見 え る 体 積の 増 加 を 表 す形 容 詞 」、turnは「 色 の変 化 を 表 す 形 容 詞 」とそ れ ぞ れ 共 起 す る 傾 向が あ る こ と を指 摘 し て い る 。

本 研 究 で は 、

become, fall, get, grow, turn

5

つ の 動 詞 と 共起 す る 形 容 詞 を フ レ ー ム の 観 点 から 分 析 し 、先 行 研 究 の指 摘 の 正 当 性 を 意 味 の観 点 か ら 立 証 す る こ とを 試 み る 。フ レー ム を 用 い る こ と の メリ ッ ト は 、意 味 内 容 を具 体 化 で き る と い う こと で あ る 。 ま た 、

FrameNet

を 用 い る こ と で 一 定 の 基 準 に 基 づ い た 体 系 的 な 分 析 が 可 能 と な る 。

(5)

3.2

データと手法

本研究で用いるデータ は

2016

年版の

Corpus of Contemporary American English

(以降

COCA)である。 COCA

1990

年から

2015

年の各年の出版 物やオンライ

ンの記事などをそれぞ れ約

2000

万語ずつ含む汎用コーパスで、総 語数は

5

2000

万語以上に及ぶ。本論文では

become, fall, get, grow, turn

をレマ 形で検索し、

その直後にくる共起形 容詞(

[j*])を集計した。それぞれの動詞の 頻度を基に相

対化し、

1

万語あたり

50

以上の頻度のある ものを分析の対象とし た(111 件)。

分析対象は

111(共起 語)×5(分析対象の 連結動詞)の分割表で あるが、変

数が多く目 視での特 徴 抽出は難し い。本研 究 では多変量 解析の手 法 の一つであ る対応分析 を用いて そ れぞれの動 詞と共起 語 の関係性を 見出すこ と を試みる。

対応分析は 言語研究 で 広く用いら れている 手 法であり、 その有効 性 が示されて いる(後藤

2007、田畑 2009

など。主成分分析との違いについて は水本

2009

に 詳しい)。視覚的な出 力が可能で、関連する 項目が

2

次元の座標軸 上に 近接し て配置される。

3.3

フレームの付与手 順

共起語の意味内容を 分析するため、それぞれの形容詞に対して

FrameNet

の情 報を基にフレームを付 与した。例えば、

angry

FrameNet

では

Emotion_directed

フレームを喚起すると 規定されているため、フレーム名に置き換え て記録した。

この他、bored, excited, upset なども

Emotion_directed

フレームを喚 起するため、

これらの単 語をこの フ レーム名の もとに分 類 することが 可能とな る 。多義語に ついてはノ ードとな る 動詞との組 み合わせ で 意味を類推 し、フレ ー ムを決定し た 。 例 え ば 、

tough

は 難 易 度 を 表 す

Difficulty

フ レ ー ム と 物 の 丈 夫 さ 表 す

Level_of_force_resistance

フレームを喚起す るが、

get

とのコロケー ションであれ ば 前 者 の ほ う が 適 切 だ と 判 断 で き る 。 な お 、 フ レ ー ム の 決 定 に あ た っ て は

FrameNet

のアノテーションレポートなども 参照し、慎重に判定し た(

tough

場合、

Difficulty

フレー ムのアノテーション に

get tough

の用例が 含まれている)。

なお、FrameNet に登録のない形 容詞につ い てはフレー ム分析 の 対 象外とした 。 例えば、

golden

FrameNet

に登録がない。この単語は

black

などと 同様 に

Color

フレームを 喚起する と 考えられる が、 一貫 性 を保つため 、分析対 象 からは除外 した。その他、available, obsessed, pregnant など

15

単語が対象外となった。

(6)

3.4

結果と考察

分析対象となるデー タに対して、統計ソフ トの

R(ver. 3.3.1)を用いて対応

分析を行った。対応分 析の計算には

MASS

ライブラリの

corresp

関数を用い、

描画には

wordcloud

パッケージの

textplot

関数を使用した。以下、

(1)単語ベー

スでの分析、(2)フレームベースでの分析、(3)become, get, grow の

3

語に絞った フレーム分析の順に結 果を提示し、さらに

3.5

節で上位フレームレベルでの分 析結果について考察す る。

2 単語単位での対応分析の結果 (nf=5)

2

は単語の相対頻度 による対応分析の結果 で、中心語とコロケー ションの 関係性を描画したもの である(第

1

次元の寄 与率は

28.19%、第 2

次 元 は

27.61%)。

この結果から読み取れ ることは、

fall

turn

の特異性と

become, get, grow

の類 似性である。特に

fall

のみが第

1

次元がプラ スになっており、もっ とも特異な 振る舞いをすることが 読み取れる。その共起 語は

silent, short, dead, asleep, flat, open

などである。fall flat は転倒することを 、fall open 唖然として口が開く こと

-1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0

-2-101

C ontri buti on: 28.19%

Contribution: 27.61%

accustomed acti ve

angry apparent

asleep avai lable

aware

bad

better bi gger

black blue

bored

bri ght

brown clear

cold common

commonplace concerned

convi nced

dark

darker

dead

deadly di ffi cult

drunk

evi dent

exci ted exti nct fami li ar

famous

faster free flat

golden good

gray green

hi gh hot

hurt

i mpati ent

i mportant i nfected i nterested

i nvolved

ki lled

large larger

loose lost

louder lucky

mad marri ed

necessary

new

obsessed

obvi ous old

older

open

pale pi nk

popular possi ble

pregnant

professi onal

purple

qui et ready

real

red

ri ch seri ous

short

si ck

si lent smaller

sour

strong

stronger

stuck taller

ti red tough

ugly

upset used

vi olent

weary

whi te

wi de wi ld

worse

yellow B E C OME

F AL L GE T

GR OW

T U R N

-1.1 -0.6 -0.1 0.4 0.9 1.4 1.9

-2.3-1.8-1.3-0.8-0.30.20.71.2

(7)

を意味するが、それぞ れ慣用的な側面が強い 。

turn

brown, pink, white, yellow

などの色を表す形容詞 が目立つ。

become, get, grow

についてはこの図からは判 別がつきにくいため、 後半でこれらを独立し た対応分析を行い議論 する。

単語をその まま使う 場 合のメリッ トは、中 心 語と実際の 共起語を 対 応付ける ことができ るという こ とである。 一方で単 語 の意味内容 の検証に つ いては分析 者の主観に 委ねられ る 。また、項 目数が多 い ため、視覚 的に判別 し にくいとい うデメリットも挙げら れる。

3 フレーム単位での対応分析の結果 (nf=5)

3

は単語に付与した フレームをベースに対 応分析を行った結果で ある。寄

与率は第

1

次元が

30.08%、第 2

次元が

28%となり、僅かではある が説明率の

向上が見られる。図

2

と上下左右が反転した 形であるが、中心語の配置関係に 変化はなく、フレーム ベースの対応分析にお いても中心語間の関係 性は保持さ れているといえる。単 語ベースの場合と同様 、fallの特異性が目を 引くが、そ のフレームは

Sleep, Volubility, Dead_or_alive

などであるとわかり、その意味内

-2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0

-2-1012

C ontri buti on: 30.08%

Contribution: 28%

A cti vi ty_ready_state A estheti cs

A ge

A wareness B ei ng_acti ve B ei ng_attached

B ei ng_detached

B ei ng_necessary B i ologi cal_urge

C ertai nty C hemi cal-sense_descri pti on

C olor C olor_quali ti es

D ead_or_ali ve

D esi rabi li ty

D esi ri ng D i ffi culty D i mensi on D urati on_descri pti on

E moti on_di rected E xi stence

E xpensi veness E xperti se

F ame

Importance

Infecti ng Intoxi cati on

K i lli ng Level_of_force_exerti on Level_of_li ght

Li keli hood Luck Obvi ousness P arti ci pati on

P eople_by_vocati on

P ercepti on_body

P ersonal_relati onshi p

P opulari ty

P osi ti on_on_a_scale

Rashness Rate_descri pti on

S i ze S leep

S ound_level

Temperature

Typi cali ty V olubi li ty

Wealthi ness

B E C OME F AL L

GE T GR OW

T U R N

-2.1 -1.7 -1.3 -0.9 -0.5 -0.1 0.3 0.7

-2.0-1.4-0.8-0.20.41.01.6

(8)

容がより具体的にわか る。turn に注目すると 、Color_qualities, Color が近接す ることから色を表す形 容詞が特徴的であるこ とが読み取れる。 他 に

Aesthetics (ugly), Chemical-sense_description (sour), Being_detached (turn loose

で解放する という意味の慣用表現

)などが turn

と関連性 が強い 。

4 become, get, grow

の共起フレームによる 対応分析の結果(nf=3)

4

become, get, grow

を取り出してフレー ムベースで分類したも のである

(寄与率は第

1

次元

61.91%、第 2

次元

38.09%)。図 2、3

では近接していた

3

つの語だが 、この分 析 によりそれ ぞれの 共 起 語が喚起す るフレー ム によって 峻 別 で き て い る こ と が 読 み 取 れ る 。

become

は 特 に

Certainty, Likelihood, Obviousness

フ レ ー ム と の 近 接 か ら 蓋 然 性 や 判 断 に 関 わ る 形 容 詞 が 多 い こ と が わかる。

get

で特に注目すべき特徴的なフレー ムは

Emotion_directed、 Desirability

な ど で 感 情 や 願 望 を 表 す 意 味 内 容 が 多 い こ と が 示 唆 さ れ る 。 そ の 他 、

Perception_body, Expensiveness

フレームなどが

get

ラベルの付近に観察される。

-1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0

-1.5-1.0-0.50.00.51.0

C ontri buti on: 61.91%

Contribution: 38.09%

A cti vi ty_ready_state A ge

A wareness B ei ng_acti ve

B ei ng_attached

B ei ng_necessary B i ologi cal_urge

C ertai nty

D esi rabi li ty

D esi ri ng

D i ffi culty D i mensi on

E moti on_di rected

E xi stence E xpensi veness

E xperti se F ame

Importance

Infecti ng

Intoxi cati on K i lli ng Level_of_force_exerti on

Level_of_li ght

Li keli hood

Luck

Obvi ousness

P arti ci pati on

P ercepti on_body P ersonal_relati onshi p

P opulari ty

P osi ti on_on_a_scale Rashness

Rate_descri pti on

S i ze

S ound_level Temperature

Typi cali ty V olubi li ty

Wealthi ness

B E C OME

GE T GR OW

-1.1 -0.5 0.1 0.7 1.3 1.9

-1.6-1.0-0.40.20.8

(9)

また、growでは

Size, Temperature, Age, Rate_description

などスケールを伴う 形 容詞と特徴的に共起す ることが読み取れる。

3.5

上位フレームでの 分析

これまでの 分析の結 果 、フレーム レベルの 分 析において も単語の 関 係性が十 分に維持さ れ、かつ 意 味内容をよ り具体的 に 検討できる ことがわ か る。本 節で は、さらに 共起語を 大 きな分類で 考察する た め 、上位フ レームの レ ベルで 分析 を行った。フレームの 一般化には

Inheritance

の関係のみを用い、可 能な限り上 位 の フ レ ー ム を た ど っ た 。 例 え ば 、

Age

フ レ ー ム は

Measurable_attributes ->

Gradable_attributes -> Attributes

と上位にたどることができるの で

Attribute

タイ プ と し て 分 類 し た 。 な お 、

Inheritance

の 関 係 で 上 位 フ レ ー ム が な い フ レ ー ム

Emotion_directed

フレームなど)に関しては 下位のフレーム名をそ のまま用い

た。分析に用いたデー タを表

1、結果を図 5

に示す。

1 上位レベルでのフレームの集計結果

Super frames BECOME FALL GET GROW TURN

Attributes 2710 3205 2945 5654 5848

Being_detached 0 0 0 0 228

Being_necessary 129 0 0 0 0

Dimension 0 0 0 246 0

Emotion_directed 100 0 706 137 0

Expensiveness 0 0 103 0 0

Experiencer_focused_emotion 198 0 0 0 0

Importance 145 0 128 0 257

Mental_activity 663 0 0 0 0

Objective_influence 119 0 130 0 152

Participation 423 0 484 0 0

People 0 0 0 0 157

Perception_body 0 0 256 0 0

Personal_relationship 0 0 102 0 0

State 0 5286 1192 0 0

(10)

5 上位フレーム単位での対応分析の結果 (nf=5)

単語のグルーピングが 大きくなったことで 図

5

は図

2, 3

などと比 べて可読性が 高く、寄与率も非常に 高い(第

1

次元:

49.75%、第 2

次元

25.47%)。表 1

をみ ると、どの動詞も

Attributes

タイプのフレ ームが多く、 このラベ ルはそれぞれ の動詞の中間点に配置 されていることがわか る。このことは

become, fall, get,

grow, turn

の全ての 動詞が属性を表す形容詞 と共起することを 示し 、これらの動

詞に共通性があること が 示唆される。

次に、それぞれの 動詞 の特徴を見ていくと、fall に関しては

State

タイプのフ レームともっとも密接 な関係にある ことがわ かる 。get, becomeに関 しては前述 の観察とほぼ同様の結 果を読み取ることがで きる。

grow, turn

については解釈に 注意が必要である。こ れらは

Being_detached, People, Dimension

に近接している が、表

1

から前者

2

つについては

turn

のみ、Dimension については

grow

のみに 出現するこ とがわか る 。この結果 は変数を 圧 縮したこと により大 き な値を持つ 項目が出現し、その影 響が大きく出たことに よる。ここでは

Attributes

の値が

-1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5

-2-101

Contribution: 49.75%

Contribution: 25.47%

Attributes

Being_detached

Being_necessary Dimension

Emotion_directed Expensiveness

Experiencer_focused_emotion Importance

Mental_activity Objective_influence

Participation People

Perception_body Personal_relationship State

BECOME FALL

GET

GROWTURN

-1.7 -1.1 -0.5 0.1 0.7 1.3

-2.5-1.7-0.9-0.10.7

(11)

grow:5654

件、

turn:5848

件と近い値になっており、

Dimension

などのフレー ムにおける 頻度の 違 い よりこちら が重みを 持 つ結果にな っている 。 なお、図

6

Attributes

フレーム を排除した結果である 。

fall, get, become

の 結果は同様の 解釈ができるが、growは

Dimension

タイプ のフレームとの親和性 が もっとも高 く、他の動詞とは異な る振る舞いを示すこと がわかる。

6 Attributes

を排除 した場合の対応分析の 結果

(nf=5)

4. まと め

本 論 文 では 状 態 変 化 を 表 す

5

つの 連 結 動 詞

become, fall, get, grow, turn

を 例 に 、 そ の 共 起 語の 意 味 分 析 を フ レ ー ム意 味 論 の 観 点 か ら 行 った 。フ レ ー ム を 用 い るこ と で、体 系 的 な 分 析 が 可 能 と な り、意 味 内 容 の 具 体 化 が 可能 と な っ た 。ま た 、単語 の グ ル ー ピ ング に

FrameNet

を 用 い る こ とで 対 応 分 析 等 の 統計 的 手 法 を 用 い る 際 に項 目 を 集 約 して 変 数 を 減 ら す こ と が可 能 に な る こ と を 示 した 。上 位 フ レ ー ム に よる 分

-1 0 1 2

0246

C ontri buti on: 33.42%

Contribution: 28.82%

B ei ng_detached B ei ng_necessary

D i mensi on

E moti on_di rected

E xpensi veness E xperi encer_focused_emoti on Importance

Mental_acti vi ty

Objecti ve_i nfluence P arti ci pati on

P eople P ercepti on_body

P ersonal_relati onshi p

S tate B E C OME

F AL L

GE T

GR OW

T U R N

-1.0 -0.2 0.6 1.4 2.2

-1.50.11.73.34.96.5

(12)

析 は 、よ り一 般 的 な 意 味 タ イ プ で分 析 で き る こ と が 明 らか に な っ た が 、一 方 で過 剰 な 一 般 化 の危 険 性 が あ る こ と も 指摘 し た 。

今 後 の 課 題と し て 、本 研 究 の 手 法を 他 の 単 語 の 共 起 語 分析 に 応 用 可 能 か ど う かを 明 ら か に する こ と 、フ レ ー ム を 用い た 単 語 の グ ル ー ピ ング の 際 に ど の レ ベ ル が 最 適 か を 検 証 する こ と 、 意 味 タ イ プ の一 般 化 で

Inheritance

以 外 の フ レ ー ム 間 関 係 の有 効 性 を 調 査す る こ と な ど が 挙 げ られ る 。

参考文献

Fillmore, C. J. (1982) Frame semantics. In Yang, I. (ed.), Linguistics in the morning calm: Selected papers from SICOL-1981. pp.111-137. Seoul: Hanshin.

Fillmore, C. J. (1985) Frames and the semantics of understanding. Quaderni di Semantica, 6 (2). pp.222-254.

後 藤 一 章 (2007)「 統語 機 能 別 頻 度分 布 に 基 づ く 名 詞 の 特徴 的 コ ロ ケ ー シ ョ ン の発 見 」『 多 変 量 解 析 を 用 い た テ キ スト 分 析 研 究 』 統 計数 理 研 究 所 共 同 研 究 リ ポ ー ト

201. pp.1-23.

井 上 永 幸 (2016) 「 語 法 研 究 の 要―副 詞 : コ ー パ ス を 活 用 し た 辞 書 編 集 の 立 場 か ら 」 『 英 語語 法 文 法 研 究 』 第

23

号. pp. 20-35.

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