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「情報の時間」の単元構成の再設計とその実践について

原田 雅史

「情報の時間」のこれまでの経緯

本校では,総合学習「%,:$.2 7,0(」以下 %7 と略 記,開始当初は「びわ湖学習」と呼称を年近く続 け,実践してきた。%7においては,「学び方を学ぶ」

ことを最大の目標に掲げているが,その「学び方を学 ぶ」ことの指導において,実践上の問題をかかえてい た。インターネットが急速に普及した平成 年 年頃から,生徒が深く考えずに:HEサイトの 情報を,出典さえ示さないで丸写しして発表する傾 向が目立ち始めた。それとともに,生徒が研究を進 めるにあたって深く考えないことや,発表会などで 批判的に見て質問や意見を出さないことが,職員間 で問題視されるようになった。

加えて,本校では平成年度から情報活用能力の 育成を目的として,「情報生活科」に取り組んだ。そ の結果,%7の発表会で人の関心を引く話題提示や情 緒的な%*0の動画作品による発表など,「豊かに表現 する」ことはできるようになったが,「深く思考する」

「的確に判断する」「適切に表現する」ことについては 十分な効果を上げておらず,「情報生活科」は,主た る役割を失っていった。

そこで,平成年年度からは,「情報生活 科」を廃止して「情報科」を開設し実践した。「情報 科」は,新学習指導要領において重視されている知識 基盤社会で必要な,「知識を活用する力」を高めるた めに,文・理系双方を含む「情報学」に基づいて構築 した情報学教育で構成した。情報学教育では,コン ピュータやインターネットの利用を中心的内容とせ ず,情報の取り扱いを中心に指導した。単なる情報 機器利用や,情報を扱う上でのルールやモラルの教

育のみと考えるのではなく,生徒が情報を正しく扱 い,思考し創造する能力を身につけるための新しい 枠組みにしていくことが必要であると考えた。

さらに,平成年年度からは「研究開発学 校」 文科初第 号「平成 ~ 年度研究開発学 校」の指定を受け,「情報の時間」として新教科の創 設を視野に入れた開発研究を行った。教科の枠を 越えて教員間が協力して授業を構築し,「情報の時 間」の学習指導要領や教科書,評価規準・評価方法等 を作成した

その結果,生徒がより広い視野で情報を見つめ,

活用する力がついてきた。%7の発表において調査方 法や内容に関する議論が起こるようになったり,全 国学力・学習状況調査における無答率が減ったりと,

一定の成果を得た。また,「情報の時間」における知 識のほか,生徒同士の意見交流や思考ツールの活用 など,新学習指導要領における言語活動の充実につ ながる方策が確立できた。

しかし,「研究開発学校」指定が平成年年 度に終了すると,「情報の時間」のカリキュラム見直 しを迫られた。平成年度からすでに実施となって いた新学習指導要領において,総合的な学習の時間 の縮減と総授業時数の増加があり,総合的な学習の 時間の再設計が必要となったためである。また,「情 報の時間」を総合的な学習の時間として実施する際,

総合的な学習の時間で中心となるべき問題解決学習 との接続を考える必要があるためである。

「情報の時間」における昨今の取り組み

そこで,平成年度より総合的な学習の時間を抜 本的に見直すこととなり,「情報の時間」も内容を厳 本論の要旨

本校では,平成 年年度から「情報の時間」開始当初は「情報科」の取り組みを行い,平成 年年度~平成年年度にかけては,「研究開発学校」指定を受けて実践研究を続けてきた。

「研究開発学校」指定が終了し,現在は総合的な学習の時間の一部として実践している。

その際,総合的な学習の時間の授業時数が昨年度より削減されたことや,本校で行ってきた「%,:$.2 7,0(」など総合的な学習の時間における問題解決学習のための「情報の時間」のあり方などをふまえ,「情 報の時間」の内容を精選し,単元構成を再設計して授業実践研究を続けた。本年度は :RUG および 3RZHU3RLQW の操作・活用方法に関して,より系統的な単元構成を第二学年にて実践することができ,多 面的・多角的な見方などができるなど,一定の成果が挙げられた。表計算ソフト([FHOの操作・活用方法 については,教科の授業との連携を図ったが,運用については検討の余地を残すことになった。

キーワード 総合的な学習の時間 問題解決学習 カリキュラム・マネジメント

(2)

2 情報

「情報の時間」の単元構成の再設計とその実践について

原田 雅史

「情報の時間」のこれまでの経緯

本校では,総合学習「%,:$.2 7,0(」以下 %7 と略 記,開始当初は「びわ湖学習」と呼称を年近く続 け,実践してきた。%7においては,「学び方を学ぶ」

ことを最大の目標に掲げているが,その「学び方を学 ぶ」ことの指導において,実践上の問題をかかえてい た。インターネットが急速に普及した平成 年 年頃から,生徒が深く考えずに:HEサイトの 情報を,出典さえ示さないで丸写しして発表する傾 向が目立ち始めた。それとともに,生徒が研究を進 めるにあたって深く考えないことや,発表会などで 批判的に見て質問や意見を出さないことが,職員間 で問題視されるようになった。

加えて,本校では平成年度から情報活用能力の 育成を目的として,「情報生活科」に取り組んだ。そ の結果,%7の発表会で人の関心を引く話題提示や情 緒的な%*0の動画作品による発表など,「豊かに表現 する」ことはできるようになったが,「深く思考する」

「的確に判断する」「適切に表現する」ことについては 十分な効果を上げておらず,「情報生活科」は,主た る役割を失っていった。

そこで,平成年年度からは,「情報生活 科」を廃止して「情報科」を開設し実践した。「情報 科」は,新学習指導要領において重視されている知識 基盤社会で必要な,「知識を活用する力」を高めるた めに,文・理系双方を含む「情報学」に基づいて構築 した情報学教育で構成した。情報学教育では,コン ピュータやインターネットの利用を中心的内容とせ ず,情報の取り扱いを中心に指導した。単なる情報 機器利用や,情報を扱う上でのルールやモラルの教

育のみと考えるのではなく,生徒が情報を正しく扱 い,思考し創造する能力を身につけるための新しい 枠組みにしていくことが必要であると考えた。

さらに,平成年年度からは「研究開発学 校」 文科初第 号「平成 ~ 年度研究開発学 校」の指定を受け,「情報の時間」として新教科の創 設を視野に入れた開発研究を行った。教科の枠を 越えて教員間が協力して授業を構築し,「情報の時 間」の学習指導要領や教科書,評価規準・評価方法等 を作成した

その結果,生徒がより広い視野で情報を見つめ,

活用する力がついてきた。%7の発表において調査方 法や内容に関する議論が起こるようになったり,全 国学力・学習状況調査における無答率が減ったりと,

一定の成果を得た。また,「情報の時間」における知 識のほか,生徒同士の意見交流や思考ツールの活用 など,新学習指導要領における言語活動の充実につ ながる方策が確立できた。

しかし,「研究開発学校」指定が平成年年 度に終了すると,「情報の時間」のカリキュラム見直 しを迫られた。平成年度からすでに実施となって いた新学習指導要領において,総合的な学習の時間 の縮減と総授業時数の増加があり,総合的な学習の 時間の再設計が必要となったためである。また,「情 報の時間」を総合的な学習の時間として実施する際,

総合的な学習の時間で中心となるべき問題解決学習 との接続を考える必要があるためである。

「情報の時間」における昨今の取り組み

そこで,平成年度より総合的な学習の時間を抜 本的に見直すこととなり,「情報の時間」も内容を厳 本論の要旨

本校では,平成 年年度から「情報の時間」開始当初は「情報科」の取り組みを行い,平成 年年度~平成年年度にかけては,「研究開発学校」指定を受けて実践研究を続けてきた。

「研究開発学校」指定が終了し,現在は総合的な学習の時間の一部として実践している。

その際,総合的な学習の時間の授業時数が昨年度より削減されたことや,本校で行ってきた「%,:$.2 7,0(」など総合的な学習の時間における問題解決学習のための「情報の時間」のあり方などをふまえ,「情 報の時間」の内容を精選し,単元構成を再設計して授業実践研究を続けた。本年度は :RUG および 3RZHU3RLQW の操作・活用方法に関して,より系統的な単元構成を第二学年にて実践することができ,多 面的・多角的な見方などができるなど,一定の成果が挙げられた。表計算ソフト([FHOの操作・活用方法 については,教科の授業との連携を図ったが,運用については検討の余地を残すことになった。

キーワード 総合的な学習の時間 問題解決学習 カリキュラム・マネジメント

選し,時間数を各学年時間に削減となった。そ の 中 で , 「情 報 の 時 間 」を ,%7 や 「&20081,&$7,21 7,0(以下 &7」における問題解決学習のための学習 であると位置づけ,カリキュラムを整理した。現在 では単元を各学年 単元第三学年のみ 単元と設 定,単元は時間に再設計した経緯がある。

このように,「情報の時間」は時代とともに変化 し続けているが,基本的な考え方の一つに「紙と鉛 筆から始める情報教育」がある。これは時代が変わ っても,情報活用能力のみに特化せず,物事を多面 的にとらえ,情報を整理し,論理的に意見を述べる ことを目指し,情報にかかわる基礎的・実践的な力 を身に付けさせることを目指していくべきだとす る,情報の時間の根幹に関わる考え方である。

「情報の時間」における本年度の取り組み

「情報の時間」の指導目標

本年度の指導目標を「実践的・体験的な活動を通 して,情報活用のために必要な実践力や,主体的・

積極的に情報を活用するための科学的な知識を習得 することで,情報社会に参画する態度を養う。」と 定めた。

年間指導計画と内容

これまで実施されてきた年間指導計画を,文部科 学省が示す情報教育の目標の観点①~③と要

素ア~ク(表)と照合していくと,情報活用の実

践力や情報の科学的な理解を習得していきながら,

最終的に情報社会に参画する態度が育まれるよう に,三年間の学習内容が系統的に設定されているこ とがわかる。

一方で,単元ごとに実践的で体験的な活動が設定 されているが,メディアや,&7機器の操作や簡単な 活用方法について触れるだけの単元も存在している こと,第一・二学年では「情報活用の実践力」に関 連する内容項目が集中していて,「情報社会に参画 する態度」に関する内容項目がほとんど該当しない こと等の検討事項が挙げられた。これは,%7との関 連性を重視してカリキュラムに手を加えた際,学習 内容を行ったために生じたものと考えられる。

そこで,単元の学習内容の整理・精選が必要と判 断できるものをカリキュラム・マネジメントの視点 で検討した後,年間指導計画に反映し,学習内容お よび授業時数での指導を計画・実践するものとした。

本年度指導計画の具体的な変更

第二学年「4情報収集の加工と収集」および「5情 報の発信と発表」については,学習内容の整理・精 選・補完を検討し,実践を行う。

「4情報収集の加工と収集」については,「情報の 適切な扱い方や情報の加工の仕方」だけでなく,

「著作権や知的財産を保護する必要性について」

の学習内容を補完する。

「5情報の発信と発表」については,「発表を通し て情報の効果的な伝え方とその意味を考える」活 動だけでなく,「情報の発信に伴って発生する可 能性のある問題と,発信者としての責任について」

の学習内容を補完する。

なお,:RUG・3RZHU3RLQWの操作および活用方法に ついては,これまで通り「情報の時間」にて取り扱 うこととする。([FHO については,数学科の授業に て,多くの資料を整理する場合において,([FHOに入 力し,処理したグラフ等の結果を基に資料の傾向を 読み取ったり予測したりする活動ができないか,検 討することにした。以上より,本年度の年間指導計 画を表に示す。

表 情報教育の目標の3観点①~③と8要素 ア~ク

①情報活用の実践力

課題や目的に応じて情報手段を適切に活用する ことを含めて,必要な情報を主体的に収集・判断・

表現・処理・創造し,受け手の状況などを踏まえ て発信・伝達できる能力。

ア 課題や目的に応じた情報手段の適切な活用 イ 必要な情報の主体的な収集・判断・表現・処

理・創造

ウ 受け手の状況などを踏まえた発信・伝達

②情報の科学的な理解

情報活用の基礎となる情報手段の特性の理解と,

情報を適切に扱ったり,自らの情報活用を評価・

改善したりするための基礎的な理論や方法の理 解。

エ 情報活用の基礎となる情報手段の特性の理 解

情報を適切に扱ったり,自らの情報活用を評 価・改善したりするための基礎的な理論や方 法の理解。

③情報社会に参画する態度

社会生活の中で情報や情報技術が果たしている 役割や及ぼしている影響を理解し,情報モラルの 必要性や情報に対する責任について考え,望まし い情報社会の創造に参画しようとする態度。

カ 社会生活の中で情報や情報技術が果たして いる役割や及ぼしている影響の理解 キ 情報モラルの必要性や情報に対する責任 ク 望ましい情報社会に創造に参画しようとす

る態度

情 報 の 時 間

(3)

表 情報の時間の年間指導計画

評価規準の改訂

のように単元を再設計したことで,評価規準に

ついても,再設計されて新たに生じた単元について 見直した。「情報の時間」の学習指導要領における指 導事項と,各単元の学習内容を対応させた上で,評 価ルーブリックを作成した。

第二学年「情報収集の加工と収集」の実践事例 単元の設計にあたって

一期~月に学習させる単元である。著作権や 知的財産を保護する必要性については,ディジタル カメラの操作・撮影を行う前に取り扱い,ワークシ ートも補助的に活用した。

また,単元のテーマを「画像の中の附属中」と設 定し,グループ内で①架空の事件写真,②616映え,

③学校紹介写真,④みんなが知らないマニアック情 報を知らせる,を撮影の条件として与え,画像に意 味づけさせながら効果的に活用できたかどうかを評 価させるようにした。

図 第一時でのスライド資料

単元の学習目標

ネットワークを介した情報共有や画像データの収 集について,正しい加工・処理方法や考え方を理解 した上で,効果的に活用することができる。

評価ルーブリック

表 「情報収集の加工と収集」の評価ルーブリック

単元の展開全時間

①画像データの取り扱いについて

日常生活において,「より詳しい情報・たくさん の情報がほしい」と思った時,さまざまな方法で目 的に応じた内容データの入手をすることになる が,第一時では,「情報」と「データ」との違いにつ いて学習することとした。

データとは,「文字・数字・記号の集まり」で,情 報とは,「データに意味を持たせたもの」を指す。

目的のない情報は「データ」となり,活用しにくい ことについて具体例を示しながら理解させた。

また,データを入手する際に,マスメディア以外 のさまざまなメディアカメラ・,&レコーダー等を 活用する場面について取り挙げた。実際に,ディジ タルカメラの操作について,スライド資料を用いて 具体的な方法について指導した。ディジタルカメラ を使う前に,肖像権について知り,むやみに写真を 撮影して複製・加工・発信することはいけないこと

(4)

表 情報の時間の年間指導計画

評価規準の改訂

のように単元を再設計したことで,評価規準に

ついても,再設計されて新たに生じた単元について 見直した。「情報の時間」の学習指導要領における指 導事項と,各単元の学習内容を対応させた上で,評 価ルーブリックを作成した。

第二学年「情報収集の加工と収集」の実践事例 単元の設計にあたって

一期~月に学習させる単元である。著作権や 知的財産を保護する必要性については,ディジタル カメラの操作・撮影を行う前に取り扱い,ワークシ ートも補助的に活用した。

また,単元のテーマを「画像の中の附属中」と設 定し,グループ内で①架空の事件写真,②616映え,

③学校紹介写真,④みんなが知らないマニアック情 報を知らせる,を撮影の条件として与え,画像に意 味づけさせながら効果的に活用できたかどうかを評 価させるようにした。

図 第一時でのスライド資料

単元の学習目標

ネットワークを介した情報共有や画像データの収 集について,正しい加工・処理方法や考え方を理解 した上で,効果的に活用することができる。

評価ルーブリック

表 「情報収集の加工と収集」の評価ルーブリック

単元の展開全時間

①画像データの取り扱いについて

日常生活において,「より詳しい情報・たくさん の情報がほしい」と思った時,さまざまな方法で目 的に応じた内容データの入手をすることになる が,第一時では,「情報」と「データ」との違いにつ いて学習することとした。

データとは,「文字・数字・記号の集まり」で,情 報とは,「データに意味を持たせたもの」を指す。

目的のない情報は「データ」となり,活用しにくい ことについて具体例を示しながら理解させた。

また,データを入手する際に,マスメディア以外 のさまざまなメディアカメラ・,&レコーダー等を 活用する場面について取り挙げた。実際に,ディジ タルカメラの操作について,スライド資料を用いて 具体的な方法について指導した。ディジタルカメラ を使う前に,肖像権について知り,むやみに写真を 撮影して複製・加工・発信することはいけないこと

であるということを理解させたうえで,撮影の際の 留意点はないか話し合わせた。

②データの収集と意識

画像データに限らず,データを扱う際には留意す べき点があることを著作権や特許権が認められる事 例を紹介して考えさせた。

データを複製すると,どのようなメリット・デメ リットが考えられるか,意見交流し,原データがコ ピーしても状態が変化しないことについて理解した うえで,必要に応じた複製を行うことが重要である と気づかせた。ディジタルカメラによる写真撮影に ついては,前述のとおりである。

③④「収集したデータの加工・処理(:RUGの活用練 習)」

第二時で撮影した画像データを活用して,説得力 のあるポスター作品を:RUGにて制作させた。

図 第三時・第四時での生徒作品 学校紹介写真を活用

第二学年「情報収集の発信と発表」の実践事例 単元の設計にあたって

二期~月に学習させる単元である。情報の発 信に伴って発生する可能性のある問題と,発信者と しての責任については,3RZHU3RLQWによるプレゼン 資料を作成する前に取り扱い,ワークシートも補助 的に活用した。

単元の学習目標

対象者に向けて情報をより効率的・効果的に伝え る活動を通して,情報の効果的な伝え方,情報の発 信に伴って発生する可能性のある問題,発信者とし ての責任についての理解を身につけている。

評価ルーブリック

表 「情報収集の発信と発表」の評価ルーブリック

単元の展開全時間

①ネットワークによる発信と情報活用

インターネット上の無料サービス検索エンジン や動画配信などの利点を話し合い,企業が多くの情 報ビッグデータ解析を集めて販売や経営に活かし ていることや情報の持つ価値を理解させた。そのう えで,対象者に向けて情報をより効率的・効果的に 伝える活動が大切であるということを踏まえ,本単 元での課題「学校説明会で附属中の良さをプレゼン しよう」を伝えた。

②プレゼン用の資料をつくろう3RZHU3RLQW の活用 練習

プレゼン用資料の作成に取り組む前に,プレゼン テーションを行ううえで大切にしたい五つの意識 図を伝えた。聞き手がどのような情報を求めて いるか分析・整理し,図のワークシートに従っ て,原稿・シナリオの作成に取り組ませた。

発表の骨子となる要素として,「主張」「根拠」

「理由づけ」の点を挙げ,それぞれについて生徒 の考えを記入させたものを,授業者が添削をして指 導を行った。

発表の骨子が決まると,原稿の作成に取り組ませ た。その際に,①一貫性があるか,②相手意識・目 的意識があるか,③学校教育目標に関連付けられた ものか,といった留意点に触れながら指導にあたっ た。

3RZHU3RLQWの基本的な操作方法は,前単元の :RUGによるポスター作品作成時に習得したオブジ ェクトの挿入,文字入力等の技能が活用されること になる。加えて,アニメーション効果の追加,スラ イドショー等のプレゼンテーションに必要な技能を 中心に指導した。

情 報 の 時 間

(5)

③よりよく伝えるためには?発表と交流

人グループを組編成し,ノート3&を台ずつ 設置してグループ内での交流を行った図 。制限 時間は一人当たり分とし,発表者は①聞き手への 目配り,②適切な声量,③話すスピードやテンポ,

⑤良い間の取り方を工夫することを意識づけた。

聞き手は発表を聞きながら,スライド資料の構成 や工夫点良いところ・参考にしたいところ・新たな 発見について評価を行わせた図。

④コミュニケーションで大切なこと

本単元では,情報を発信する場面における指導を主 としたが,コミュニケーションを取る場面について の情報モラルを考えさせた。通信技術の発展により,

離れている場所にいる人と即時に直接的なコミュニ

ケーションがとれるようになってきたことで,実際 に目と目を合わせながらコミュニケーションが取れ ないような状況のコミュニケーションがある。コミ ュニケーションアプリや616アプリのダイレクトメ ールの発信者情報開示や電子メールの送信者特定 は,刑事事件であれば犯人特定が可能となっている ことなどを例に挙げ,発信者としての責任について の理解につなげた。

コミュニケーションの利便性が向上したとして も,人との適切な接し方を今一度考え,「情報を吟 味する姿勢」が大切になってくるということを伝え た。

.成果と課題・今後の展望 授業での取り組みについて

いくつか変更点を加えて今年度の「情報の時間」に 取り組んできた。成果としては,第二学年の「情報 の時間」担当者間で連携しながら,系統的な単元構 成を綿密に計画し,実施することができた点が挙げ られる。また,評価ルーブリックを設定することで,

学習のねらいが生徒に伝わりやすく,生徒の取り組 みの効率化も図れたように思う。熱心に学習に取り 組む生徒が多く,授業時間以外に有志対象とした補 図 第二時でのスライド資料

図 第二時でのワークシート

図 第三時での発表・交流の様子

図 生徒作品スライド資料の一部

図 評価シートに記入している様子

(6)

③よりよく伝えるためには?発表と交流

人グループを組編成し,ノート3&を台ずつ 設置してグループ内での交流を行った図 。制限 時間は一人当たり分とし,発表者は①聞き手への 目配り,②適切な声量,③話すスピードやテンポ,

⑤良い間の取り方を工夫することを意識づけた。

聞き手は発表を聞きながら,スライド資料の構成 や工夫点良いところ・参考にしたいところ・新たな 発見について評価を行わせた図。

④コミュニケーションで大切なこと

本単元では,情報を発信する場面における指導を主 としたが,コミュニケーションを取る場面について の情報モラルを考えさせた。通信技術の発展により,

離れている場所にいる人と即時に直接的なコミュニ

ケーションがとれるようになってきたことで,実際 に目と目を合わせながらコミュニケーションが取れ ないような状況のコミュニケーションがある。コミ ュニケーションアプリや616アプリのダイレクトメ ールの発信者情報開示や電子メールの送信者特定 は,刑事事件であれば犯人特定が可能となっている ことなどを例に挙げ,発信者としての責任について の理解につなげた。

コミュニケーションの利便性が向上したとして も,人との適切な接し方を今一度考え,「情報を吟 味する姿勢」が大切になってくるということを伝え た。

.成果と課題・今後の展望 授業での取り組みについて

いくつか変更点を加えて今年度の「情報の時間」に 取り組んできた。成果としては,第二学年の「情報 の時間」担当者間で連携しながら,系統的な単元構 成を綿密に計画し,実施することができた点が挙げ られる。また,評価ルーブリックを設定することで,

学習のねらいが生徒に伝わりやすく,生徒の取り組 みの効率化も図れたように思う。熱心に学習に取り 組む生徒が多く,授業時間以外に有志対象とした補 図 第二時でのスライド資料

図 第二時でのワークシート

図 第三時での発表・交流の様子

図 生徒作品スライド資料の一部

図 評価シートに記入している様子

習に参加する生徒も多く,作品制作への関心・意欲 が高まっていたのではないだろうか。また,作品交 流の場面において,お互いの評価を相互に交流し合 うことで,多面的・多角的な見方ができるなど,%7に 通じる場面が多く見られた。今後の展望として,%7 における生徒の研究の方向性を吟味させる場面や,

発表会で調査内容や研究方法について双方向からの 議論の場面など,「情報の時間」で培われた力が活用 されることを期待する。

全般について

これまで %7 との接続を優先させてきたことで,

「情報の時間」が本来担ってきた「情報活用能力」の育 成に関する学習の必要性について優先順位の低さが 感じられたが,単元構成の再設計や「情報の時間」

内でのカリキュラム・マネジメントを行ううえで,

改善が見られたように思う。今後の生徒の様子を経 年で観察することによって,本年度の取り組みの評 価は続けていくべきと考える。

一方で,課題もいくつか見られた。本年度につい ては,学習指導要領が示す通り,教科の授業との連 携を図りながら指導内容を計画・実践したが,各学 年の教科の限られた時数の中で,情報活用能力の学 習内容をどう精選させて設計していくか,%7との接 続を優先させるのか,といった懸案事項を解決でき ないままとなってしまった。

昨今,「*,*$スクール構想の実現」に向けての動 向を鑑みても,ワープロソフト・表計算ソフト・プ レゼンテーション用ソフト操作および活用方法の指 導を一層充実させていかなければならない。多様な 生徒を誰一人取り残すことなく,公正に個別最適化 され,資質・能力が一層確実に育成していくことは,

これからの日本の教育が目指すところであり,汎用 性・実用性の高い情報スキルの習得は,全ての生徒 において均等になされるべき事項であろう。

「情報の時間」を今後も本校で実践するにあたり,

本年度のような単元構成で続けていくことを前提と しながらも,各教科に取り組ませていくべき技能等 についてはもうしばらく議論や試行錯誤を重ねなが ら実践を続けていきたい。

■文献

%7 について,詳しくは本誌の %7に関する稿を参 考されたい。

河野卓也,澤田一彦,保木康宏,七里広志「紙と鉛 筆から始める情報学教育の実践言葉と体験,習得 と探究をつなぐ『活用する力』を高めるために」,

『情報学教育研究』,情報学教育研究会,SS

~,

「研究開発実施報告書 第年次 教科等ならび に総合的な学習の時間における言語活用能力の向 上を図るための,教科横断型『情報の時間』開設 を核とした教育課程の研究開発」,滋賀大学教育 学部附属中学校,,「滋賀大学学術情報リポ ジトリ」にて電子情報として閲覧が可能 KWWSKGOKDQGOHQHW

舟橋秀晃「本校教育課程の今後のあり方研究開発 学校指定年間のまとめとして」,『滋賀大学教 育学部附属中学校研究紀要第集』,滋賀大学教 育学部附属中学校,SS~,,「滋賀大学学 術情報リポジトリ」にて電子情報として閲覧が可 能

KWWSKGOKDQGOHQHW

「研究開発実施報告書 別冊資料 教科書,学習 指導要領,評価規準・評価方法等 合本 第年 次」,滋賀大学教育学部附属中学校,,「滋賀 大学学術情報リポジトリ」にて電子情報として閲 覧が可能

KWWSKGOKDQGOHQHW

本校の今年度における総合的な学習の時間の見直 しに関する全体像については,本誌の「第 章総 論」を参照されたい。

「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制 限及び発信者情報の開示に関する法律」プロバ イダ責任法,年施行)

「*,*$スクール構想の実現」に関する補助事業の 概要について,文部科学省,

■参考

・教育の情報化に関する手引,文部科学省,

情 報 の 時 間

参照

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