大林組
社会・環境報告書
2007
OBAYASHI SOCIAL & ENVIRONMENTAL REPORT 2007
●この報告書に関するお問い合わせは
株式会社 大林組
〒108-8502 東京都港区港南2-15-2 品川インターシティB棟 http://www.obayashi.co.jp
広報室
TEL.03−5769-1014 FAX.03-5769-1910 E-mail:[email protected]
地球環境室
TEL.03−5769-1002 FAX.03-5769-1901 E-mail:[email protected]
会社概要
報告書の作成に当たって
7本報告書は、企業の情報公開のツールとして、大林組の社会活動
および環境保全活動について、分かりやすく信頼性のある報告を することを目的に作成しました。また、社会面のページの充実を はかり、タイトルを「環境報告書・社会活動報告書」から「社 会・環境報告書」にあらためました。
7報告書は、「社会活動報告書」、「環境報告書」の2部構成です。 7報告書の正確性、信頼性を担保するために第三者機関による記載
内容の審査を受け、その結果を添付しました。また、後藤氏から、 記載内容についてご意見をいただきました。
7作成にあたっては、「環境報告書ガイドライン(2003年度版):
環境省」と「GRI サスティナビリティ レポーティング ガイドラ イン2006(和訳暫定版)」を参考にしました。
7紙面の都合上、各項目の詳細な情報を掲載できませんでしたので、
ホームページのアドレスを表記しました。
報告書の基本要件
対象組織:株式会社大林組(一部グループ会社を含む)
対象期間:2006年度(2006年4月1日から2007年3月31日まで) (一部、2007年度の活動を含む)
対象分野:対象組織の社会、経済活動、および環境活動 (海外事務所は除く)
発 行 日:大林組社会・環境報告書2007(2007年9月20日発行) 〈前回〉大林組環境報告書・社会活動報告書2006
(2006年9月20日発行) 〈次回〉2008年9月発行予定 作成部署:東京本社 広報室、地球環境室
連 絡 先:TEL 03-5769-1014 FAX 03-5769-1910 E-mail [email protected]
ホームページ:http://www.obayashi.co.jp
報告書の入手方法
環境報告書・社会活動報告書のバックナンバーは、当社ホーム ページからダウンロード(PDFファイル)、または資料請求(冊子) できます。〈http://www.obayashi.co.jp/envandsoc/index.html〉
また、お問い合わせ等、本報告書に関するご質問等は、上記連絡 先の他、当社ホームページ「環境・社会活動」の中でも承っており ます。
社会性・環境性について
http://www.obayashi.co.jp/envandsoc/index.html 経済性について
http://www.obayashi.co.jp/ir/index.html
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O
N
T
E
N
T
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会社概要 ………01
トップメッセージ ………03
経営方針 ………05
主なステークホルダーとの関わり …06 社会活動報告 社会から信頼される会社になるために ∼コーポレート・ガバナンス∼ …07 良識ある行動の実践 ∼企業倫理∼ ………08
建設活動を通じて ………11
安全衛生への取り組み ………14
品質管理・向上への取り組み ………15
地域・社会への貢献 ………17
建設文化発展への取り組み …………18
良質な職場環境への取り組み ………19
環境報告 環境への関わりと責任 ………21
環境保全活動を推進する仕組み ……22
環境保全活動の目標と成果 …………23
事業活動と環境負荷 ………25
環境会計 ………27
5つの重点課題 地球温暖化対策 ………29
建設廃棄物対策 ………31
化学物質対策 ………33
生態系保全 ………35
グリーン調達 ………36
建設現場での活動 ………37
協力会社との協働 ………39
オフィスでの環境活動 ………40
グループ会社の環境活動 ………41
コミュニケーション ………43
後藤敏彦氏からの意見書 ………45
第三者審査 ………46
会 社 概 要
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事業概要
社 名:株式会社大林組
創 業:明治25年(1892年) 1月 設 立:昭和11年(1936年)12月 取締役社長:白石 達
東 京 本 社:東京都港区港南2丁目15番2号 資 本 金:577.52億円
従 業 員 数:9,373名(2007年3月31日現在) 建設業許可:大臣許可(特・般-16)第3000号 宅建業免許:大臣免許(11)第791号
事 業 内 容:国内外建設工事、地域開発・都市開発・海洋開発・環境整 備・その他建設に関する事業、およびこれらに関するエン ジニアリング・マネジメント・コンサルティング業務、不 動産事業ほか
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国内・海外事業所
7主要な営業所
東京本社 東京都港区港南2丁目15番2号 本 店 大阪市中央区北浜東4番33号
札幌支店、東北支店、(仙台市)、横浜支店、北陸支店(新潟市)、名古 屋支店、神戸支店、広島支店、四国支店(高松市)、九州支店(福岡) 7研究所
技術研究所(東京都清瀬市)
7海外事務所
ロンドン、サンフランシスコ、ホノルル、北京、大連、上海、台北、 マニラ、ジャカルタ、ハノイ、ホーチミン、プノンペン、シンガポール、 クアラルンプール、バンコック、ドバイ
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主なグループ会社
大林道路株式会社(東京都墨田区) 株式会社内外テクノス(東京都新宿区) 大林不動産株式会社(東京都新宿区) タイ大林(バンコック)
株式会社オーシー・ファイナンス(東京都港区) 大林USA(ロサンゼルス)
オーク設備工業株式会社(東京都千代田区) 大林ファシリティーズ株式会社(東京都千代田区)
●コーポレートシンボル
人と地球の潤い豊かな調和を願い、果てしなく続く美 しい地平線や水平線の彼方に大きな夢を託しつつ、逞 しく未来を創造する私たちの心を表しています。 末広がりの形で表現される下部は、あらゆるものを育 む安定した地球のイメージであり、また当社の限りな い発展への願いを込めています。
鋭く上方を指向している上部は、新たな価値を造り出 す活力ある知識集団として、常に向上を目指す大林組 の姿勢を示しています。
200
100 400 500
300
0
17,024 15,593
2,541 3,356 29
総資産 純資産
2002 2003 (年度)
2002 2003 (年度)
●売上高の推移 ●受注高の推移
●総資産、純資産の推移 ●当期純利益の推移 ●経常利益の推移
●従業員数の推移
11,293 10,897
0 3,000 6,000 9,000 12,000 15,000
2004 2005 2006 12,944 12,994
12,531
土木 建築 不動産事業等
2002 2003 (年度)
200
100 400 500
300
0
2002 2003 (年度)
261 11,987 12,021
0 3,000 6,000 9,000 12,000 15,000
2004 2005 2006 12,130 12,742 13,114
2004 2005 438
2006 436 土木 建築 不動産事業等
2002 2003
15,851 17,102
3,528 4,701
2004 2005 17,794
5,153
2006(年度) 0
5,000 10,000 15,000 20,000
2002 2003 (年度)
4,000
2,000 12,000
10,000
8,000
6,000
0
10,418 9,960
2004 2005 9,646
9,474
2006 9,373 (単位:億円)
(単位:億円)
(単位:億円)
(単位:名) (単位:億円) (単位:億円)
294 381
471
191
2004 2005 2006 224
283
ト ッ プ メ ッ セ ー ジ ト
ッ プ メ ッ セ ー ジ
トップメッセージ
新たな大林組として健全な企業風土を構築し
建設という事業活動を通じて
地道に社会に貢献していきます。
■建設業の社会的責務
建設業は、生活・産業基盤の整備を通じて、国民生活の向上と経済の発展 に寄与し、社会に安全・安心をお届けするという重要な社会的使命を担って おり、社会に果たす役割は重大なものがあります。当社は、本業である建設 事業の社会的責務の重要性を強く認識し、事業活動を展開しなければならな いと考えています。
企業が社会の一員としての社会的責任を果たしていくことは、企業が社会 から信頼され、必要とされる存在であり続けるための必須条件です。このた め、当社は、「自然と調和し、地域社会に溶け込み、豊かな文化づくりに寄 与する」ことを企業理念の一つに掲げ、重要な使命を担う建設業の会社とし ての責務、また良き企業市民としての責務を果たすべく事業活動に取り組ん でいます。
■真に社会から信頼される新たな大林組を目指して
しかしながら、昨年来の公共工事をめぐる一連の談合事件によりステーク ホルダーの皆様方に多大なるご心配とご迷惑をお掛けする結果となりました ことを、ここに深くお詫び申し上げます。
当社は今回の事態を厳粛に受け止め、このたび経営体制を刷新し社会から の信頼回復に向けて新たなスタートを切りました。今後は、当社が真に社会 から信頼される新たな大林組に生まれ変わるよう、不退転の決意で臨む覚悟 です。
新体制においては、コンプライアンスの徹底を最重要課題と位置づけてお り、これからも当社のコンプライアンス・プログラムの個々の施策を一つ一 つ確実に実行して、全社の隅々にまでこれを浸透させることで、健全な企業 風土を構築し、建設という事業活動を通じて地道に社会に貢献していきたい と考えておりますので、皆様におかれましては、何卒格別のご理解とご支援 を賜りますようお願い申し上げます。
■全社員が日々の業務を通じて取り組む
当社は、インフラ整備や美しい街なみづくりなど建設活動そのものを通じ て社会の発展を支えるとともに、技術の開発と普及を通じて社会の安全・安 心や発展に貢献することを目指して活動しています。
環境に関しては、「地球温暖化対策」「建設廃棄物対策」「化学物質対策」 「生態系保全」及び「グリーン調達」を重点課題として活動しています。具
体的には、省燃費運転やアイドリングストップの励行などによる二酸化炭素 排出量の削減、全現場で実施しているゼロエミッション活動による建設廃棄 物の削減及び再資源化などの取り組みを行なっています。
建設業の本業は“もの造り”です。この“もの造り”を行なう中で、安 全・安心の提供、環境保全、企業倫理の推進、コンプライアンスの徹底に取 り組んでいます。これらの取り組みは、全社員が日々の業務を通じて行なう ものであり、この日々の取り組みを地道に積み重ねることによって企業の社 会的責任を果たしていきたいと考えています。
■企業としての更なる透明性向上を目指して
今後は、社会からの信頼を得られる企業となるために最優先課題であるコ ンプライアンスの徹底はもちろん環境保全、文化事業活動・地域交流などに 取り組むとともに積極的な情報発信とステークホルダーの皆様とのコミュニ ケーションの充実を図ることで企業としての透明性を一層高めて行きたいと 考えております。
ここに当社の活動内容をまとめた「社会・環境報告書2007」を作成いた しました。私どもといたしましては、この冊子をステークホルダーの皆様と の重要なコミュニケーションツールのひとつと考えておりますので、是非、 ご一読くださいますようお願い申し上げます。また、皆様からの忌憚のない ご意見をお聞かせいただければ幸いです。
情報開示手法 意見聴取手法
主 な ス テ ー ク ホ ル ダ ー と の 関 わ り 経
営 方 針
経営方針
主なステークホルダーとの関わり
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企業理念
建設業は、生活・産業基盤の整備を通じて、国民生活の向上と日本経済の 発展に寄与するという重要な社会的使命を担い、国及び地域社会に果たす役 割は重大なものがあります。大林組は、この社会的責務の重要性を強く認識 し、事業活動を展開しなければならないと考えています。
このため、企業と社会との共生、個人の尊重、株主に対する責任、国際化 の進展などを踏まえ、「企業理念」を制定し、事業の目的及び社会的役割を 明確にしています。
企業の事業活動は、ステークホルダーの皆様との様々な関わりの中で進められています。
ステークホルダーの皆様の関わりとは、当社の責任を明らかにするとともに様々な手法で皆様のご意見やご要 望をお聞きすることです。当社は、経営という事業活動の中にステークホルダーとの関わりを確実に反映させ ることで、期待と信頼に応えていくことが重要であると考えています。
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大林組企業行動規範
企業は、公正な競争を通じて適正な利益を追求するという経済的存在であ ると同時に、人間が豊かに生活していくために貢献する、社会全体にとって 有用な存在であることが求められています。そのために当社は、単に法を遵 守するにとどまらず、社会的責任を有する企業として良識をもって行動しな ければならないと考えています。
社会の適者として広く世間から好感をもって受け入れられる企業となるた め、1994年2月に事業活動を行う上での行動の指針となる「大林組企業行 動規範」を定めました。
− 企業理念 −
1. 創造力と感性を磨き、技術力と知恵を駆使して、空間に新たな価値を 造り出す。
2. 個性を伸ばし、人間性を尊重する。
3. 自然と調和し、地域社会に溶け込み、豊かな文化づくりに寄与する。 これらによって、生活の向上、社会の進歩と世界の発展に貢献する。
○社会的使命の達成
1.社会の要請に応えた建設活動の推進
社会の要請、顧客のニーズを具現化する 創造的価値提案企業を目指すとともに、 経営の合理化及び技術開発の促進等を通 じ、安全の確保と生産性の向上を図り、 良質な建設生産物を供給することにより 顧客の信頼を獲得する。
2.人を大切にする企業の実現
個性・創造性を重視した人間尊重企業の 実現を目指すとともに、人を大切にする 企業として、安全対策の強化・充実をは じめ、雇用・労働条件の改善、人材の確 保・育成に努める。
3.よりよい環境の創造と保全
よりよい環境を創造するとともに、環境 保全に配慮し、特に建設副産物について はリサイクルや適正処理に万全を期す る。
4.社会との調和の促進
地域社会との良好な関係の構築、積極的 な社会貢献の推進、開かれた広報活動の 実施により、社会との調和を促進する。
5.公正な競争の推進
国際的な視点を踏まえた公正で自由な競 争を促進する。
6.健全な建設市場の確立
適正な事業活動を推進することにより、 国民経済の発展に貢献する建設市場の確 立に資する。
また、専門工事業者、資材業者等との公 正な契約の締結及び役割の明確化を図 り、合理的な生産システムを確立する。
7.国際社会への貢献
海外においては、その文化や慣習を尊重 し、現地の発展に貢献するよう努める。
○企業倫理の徹底
1.法令遵守及び良識ある行動の実践
企業倫理の徹底、すなわち、企業として の法令遵守はもちろんのこと、役職員一 人一人が倫理観の涵養に努め、企業活動 において、高い倫理観を持って良識ある 行動を実践する。
2.公正な入札の実現
建設工事、特に公共事業に関しては、刑 法、独占禁止法に違反する行為はもとよ り、入札の公正、公平を阻害する行為を 行わない。
3.政治、行政との健全で正常な関係の確立
政治、行政との関わりについては、政治 資金規正法、公職選挙法等関係法令の趣 旨を踏まえ、健全で正常な関係の確立に 努める。
4.反社会的行為の根絶
暴力団対策法等の趣旨に則り、暴力団等 からの不当な要求に応じたり、暴力団等 を利用する反社会的行為を行わない。
5.企業会計の透明化と適正な情報開示
企業会計の透明化、健全化を図るととも に、株主をはじめ社会に対して、企業情 報の適正な開示を行う。
○経営トップの役割
経営トップは、本企業行動規範の精神の実 現が自らの役割であることを認識し、実効 ある社内体制の整備を行うとともに、企業 倫理の徹底を図る。
●大林組は、左記の企業行動規範をもと に、当社が果たすべき社会的責任は以 下の7つの点であると考え、さまざま な活動に取り組んでいます。
倫理を守り、法令を遵守する
企業として、人として 倫理を守り、法令を遵守します。
〈7∼10ページ〉
社会とともに歩む
建設活動そのものを通じて 社会の安全や発展に貢献します。
〈11∼16ページ〉
地域とともに歩む
地域社会との協調を図り、 地域社会の発展に寄与します。
〈17∼18ページ〉
文化を築く
建築にかかわる文化事業に取り組み、 建設文化の発展に寄与します。
〈18ページ〉
従業員とともに歩む
従業員の安全と健康を確保し、 働きやすい良質な職場作りに
取り組みます。 〈19∼20ページ〉
環境を護る
環境に与える影響を認識し、 環境保全活動に取り組みます。
〈21∼42ページ〉
双方向コミュニケーション
ステークホルダーに対し、 情報の開示に努め、 企業の透明性を向上させます。
〈43∼44ページ〉
主なステークホルダーと
当社への期待 当社が果たすべき責任
コミュニケーション方法
株主 投資家
株主総数約53千名。発行済 株式数総約7億株(2007年 3月末)。
7企業価値の維持・向上 7利益の適正な還元 7適時適切な情報開示 7企業会計の透明化 7社会的責任投資への対応
7公開ホームページ 7年次・中間報告書 7社会・環境報告書 7メールマガジン 7会社案内
7株主総会 7決算説明会 7株主アンケート 7問合せ窓口の設置
顧客
民間企業や官公庁、個人な ど数多くのお客様がいらっ しゃいます。
7良質な建設生産物の供給 7満足度の向上
7安全、安心で価値あるサー ビスの提供
7適時適切なサポート 7お客様情報の適正な管理
7公開ホームページ 7営業マンによる説明 7社会・環境報告書 7技術パンフレット 7会社案内
7営業マンによる聴取 7アンケートの実施 7問合せ窓口の設置
行政機関 自治体
事業活動にあたって、法規 制に対する遵守状況などに ついて監督・指導を受けて います。
7法令遵守 7税金の納付
7社会的問題解決のための協力 7本業での公共インフラ整備
7公開ホームページ 7当社社員による説明・
報告
7社会・環境報告書 7会社案内
7監督諸官庁からの指導 7社員による聴取
協力会社
資材納入、建設作業、設備 メーカなど数多くの協力会 社と良好なパートナーシッ プを維持しつつ事業活動を 行っています。
7公正な取引 7公平な選定
7事業活動への協力、支援 7環境の配慮
7安全対策の強化・充実
7公開ホームページ 7購買部門からの説明 7各種研修会、講習会
7各種研修会、講習会 73Rの推進
7グリーン購入
NPO NGO
幅広い分野のNPO・NGOと 積極的に対話・協働するこ とで当社の取り組みに対す る専門的な意見をもらって います。
7積極的な社会貢献
7社会問題の解決に向けた協働 7社会貢献活動における協働 7適時適切な情報開示
7公開ホームページ 7社会・環境報告書 7会社案内
7セミナーへの参加 7シンポジウムへの参加
従業員
当社グループは当社及び子 会社70社、関連会社26社 で構成されています。(大林 組の従業員数9,373名、平 均年齢44.4歳です。)
7人材の活用と育成 7快適な職場の提供 7人権の尊重 7公正な評価、処遇 7多様な働き方の提供支援 7就業能力の維持、向上 7個人情報の保護
7イントラネット 7社内報(マンスリー
大林)
7相談窓口の設置 7適正な人事考課の実施 7各種啓発・教育
地域社会
国内だけでなく世界各国に 数多くの工事事務所を設置 しています。常にそれぞれ の地域の住民の方々と良好 な関係を構築するとともに 地域経済の活性化や雇用創 出も期待されています。
7雇用の創出
7周辺住民との良好な関係 構築
7地域文化、慣習の尊重 7地域社会への貢献活動 7環境への配慮
7工事事務所での事故、災害 防止
7災害時支援活動 7地域住民に対する説明
7地域住民に対する説明 7地域住民との意見
交換会
7現場見学会 7地域イベントへの
社 会 活 動
良 識 あ る 行 動 の 実 践 ∼ 企 業 倫 理 ∼
社 会 活 動
社 会 か ら 信 頼 さ れ る 会 社 に な る た め に ∼ コ ー ポ レ ー ト ・ ガ バ ナ ン ス ∼
社会から信頼される会社になるために
∼コーポレート・ガバナンス∼
良識ある行動の実践
∼企業倫理∼
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コーポレート・ガバナンスに
関する基本的な考え方
当社は、広く社会から信頼される企業となるためには、 経営の健全性、透明性を高めることが重要であると考え、 コーポレート・ガバナンスに取り組んでいます。
具体的には、株主総会、取締役会、監査役会、会計監査 人などの機関は、その法律上の機能を十分に果たしており、 これに加えて随時、代表取締役を中心とするメンバーによ る経営会議で詳細かつ迅速な意思決定を実現しておりま す。なお、監査役会の独立性を高めるため、監査役5名の うち社外監査役を3名とするなど、監査機能の強化を図る ことにより企業統治の実効性を高めています。
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経営体制の改革
2005年6月の定時株主総会を経て、コーポレート・ガ バナンスをより一層充実させることを目的として執行役員 制度を導入し、より迅速で戦略性の高い経営上の意思決定 ができる体制を整えるとともに、業務執行の迅速性、効率 性を高めています。また、同制度の導入に先立ち、2005 年3月より、役員人事の決定プロセス等の明確化を図るた め、推薦委員会及び報酬委員会を設置しています。
さらに、経営環境の変化に対応して機動的に経営体制を 構築するとともに、事業年度における経営責任を一層明確 にするため、2007年6月の定時株主総会で、取締役の任 期を2年から1年に変更いたしました。
株 主 総 会
取 締 役 会
代表取締役 役付取締役
監 査 役 会
経 営 会 議
執 行 役 員
執 行 役 員 会 議
選任・解任(任期1年) 選任・解任(任期4年)
監査役(5名)
7経営の意思決定 7業務執行
7取締役及び執行役員の業務執行行為
に対する監督
7取締役会からの授権により、
取締役とともに業務を執行
社内監査役(常勤) 2名 社外監査役(非常勤) 3名
代表取締役社長 1名
代表取締役副社長 若干名
専務取締役 若干名
常務取締役 若干名
取締役 若干名
取締役(15名以内)及び執行役員若干名 必要に応じその他の執行役員、幹部社員が出席
取締役(15名以内) 執行役員(51名以内) 必要に応じ幹部社員が出席 取締役(15名以内)
専務執行役員 若干名
常務執行役員 若干名
執行役員 若干名
執行役員(51名以内) 代表取締役、 役付取締役の選定
取締役会に出席、質疑応答、適法性監査
取締役会付議事項及び報告事項の上程
→ 取締役会構成メンバー20名以内
選任・解任(任期1年) 業務執行行為の一部を委任 機能
機能 機能
機能
7経営戦略の伝達 7業務執行状況の報告
7経営上の重要事項の報告、審議、
指示、決議(取締役会からの授権範囲内)
●経営体制概要図
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企業倫理の考え方
当社では、かねてより企業理念の実践と社会や顧客から の信頼確保に努めてきました。企業としての法令遵守はも ちろんのこと、社員一人一人が倫理観の涵養に努め、企業 活動において、高い倫理観を持って良識ある行動を実践す ることが必要と考え、さまざまな施策を展開しています。
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コンプライアンス体制の強化について
当社は、和歌山県発注の国道トンネル工事及びシールド 工事、愛知県瀬戸市発注の下水道工事並びに名古屋市発注 の 下 水 道 工 事 及 び 地 下 鉄 工 事 を 巡 る 談 合 事 件 に よ り 、 2006年度中に当社元顧問及び元従業員が起訴または有罪 判決を受けました。名古屋市発注の地下鉄工事では、法人 としての当社も独占禁止法(私的独占の禁止及び公正取引 の確保に関する法律)違反容疑で起訴されました。また、 2007年6月、大阪府枚方市発注の清掃工場建設工事に関 し、競売入札妨害(談合)容疑で当社元顧問が起訴されま した。
当社は、このような事態を招いたことを極めて厳粛に受 け止め、再発防止に向けて、引き続き全社を挙げてコンプ ライアンスの徹底を図っていきます。
具体的には、2006年10月に策定した「独占禁止法遵守
プログラム」の個々の施策を確実に実行するとともに、そ の運用状況を点検し、見直し改善するための Plan → Do → Check → Action のサイクルを実践します。また、監 査役会は、2006年5月に策定した「談合等監視プログラ ム」に基づき、会社の執行体制とは独立した第三者の視点 から、法令遵守のモニタリングを実施します。
さらに、2007年6月に開催した第103回定時株主総会 で、「法令を遵守し良識ある行動を実践するとともに、談 合行為は一切行わない」旨を会社の根本規則である定款に 定めました。
当社は、法令遵守に向けた強い決意を定款に定めること で、企業倫理を含めたコンプライアンスに対する意識の一 層の徹底を図るとともに、独占禁止法遵守プログラムを確 実に実践することにより、健全な企業風土を持つ「新生大 林組」を創り上げていきます。
当社定款第3条(法令遵守及び良識ある行動の実践) 当会社においては、役職員一人一人が、法令を遵守する とともに、企業活動において高い倫理観を持って良識あ る行動を実践する。特に建設工事の受注においては、刑 法及び独占禁止法(私的独占の禁止及び公正取引の確保 に関する法律)に違反する行為など、入札の公正、公平 を阻害する行為を一切行わない。
株 主 総 会
選任・解任 選任・解任 選任・解任
監査役会
コンプライアンス室 取締役会
に出席、監査
監査・報告
報告
会計監査人 談合等監視
プログラム
企業倫理 通報制度
連携 内部
監査
監査室
監査役 2名 社外監査役 3名
選任・解任
執行役員
各事業部・本支店 グループ会社 指示・監督
各事業部 本支店 グループ事業 統括室
グループ会社 企業倫理委員会
委員長:社長
委 員:取締役 若干名 執行役員 若干名 社外監査役 1名 社外有識者 1名 職員組合委員長 事務局:東京本社総務部
取締役会
企業倫理プログラム 独占禁止法遵守プログラム
代表取締役社長・代表取締役副社長・ 専務取締役・常務取締役・取締役
社 会 活 動
良 識 あ る 行 動 の 実 践 ∼ 企 業 倫 理 ∼
社 会 活 動
良 識 あ る 行 動 の 実 践 ∼ 企 業 倫 理 ∼
良識ある行動の実践
∼企業倫理∼
区分※ 具体的な取組み
●独占禁止法遵守プログラム
※今回、当社は「独占禁止法遵守プログラム」の策定にあたり、本プログラムを有効に機能させるために、これまで行ってきた個々の取組みをCOSOモデル(内部統制シス テムの有効性を評価するためのツールであり、事実上の世界標準として知られている)に従って区分することといたしました。COSOモデルでは、企業における内部統制 の目的を3つ( ①業務の有効性、効率性 ②財務報告の信頼性 ③関連法規の遵守 )に分類しており、これらの目的を達成するためには、それぞれの目的における5つの要 素( ①統制環境 ②リスクの評価と対応 ③統制活動 ④情報と伝達 ⑤モニタリング )が日常の業務プロセスに組み込まれ、有効に機能していることが必要とされています。
「許さない雰囲気」の醸成 (統制環境)
①あらゆる機会を通じた経営トップ層による独占禁止法遵守の表明、宣言 ②違反した場合の厳正な社内処罰の実施
③経営トップの決意表明、社内処罰など必要な情報を適時に開示 ④「企業倫理」携帯カードの配布
リスクの評価と対応 ①独占禁止法違反リスクに即したマニュアルの整備②独占禁止法に関する相談窓口の設置(東京本社法務部)
①情報が適時・的確に伝達される体制の整備
7内部通報制度として企業倫理通報制度を整備(監査役会の下に執行部門から独立したコ
ンプライアンス室が運用する)
①独占禁止法遵守の観点からの定期的な監査の実施
7「談合等監視プログラム」等に基づく監査役、監査役会及びコンプライアンス室による
モニタリング
7監査室によるモニタリング
7企業倫理委員会のメンバーである社外有識者や職員組合委員長など、第三者の視点から
のモニタリング
②企業倫理責任者、推進者による自己点検の実施
7企業倫理推進者による自部門の自己点検の定期的な実施
7企業倫理責任者は企業倫理推進者が行う職場内倫理研修、自己点検の実施状況を把握する 7企業倫理推進担当部門(東京本社総務部)は、本プログラムの項目ごとに自己点検を実
施し、企業倫理委員会に報告するとともに、必要な見直しを行う ①独占禁止法遵守のための行動指針の制定、体制の整備
7「大林組企業行動規範」の制定及び見直し 7企業倫理委員会の設置・運営(委員長:社長)
(メンバーに社外有識者と職員組合委員長を招聘)
7企業倫理推進体制の整備
・企業倫理責任者:事業部長、本支店長(東京本社は当該部門の常務担当役員) ・企業倫理推進者:部門長
・企業倫理推進担当部門:東京本社総務部
②独占禁止法遵守マニュアル等の周知徹底、実施状況の把握 ③役員・従業員に対する定期的かつ継続的な講習会・研修会の実施
7企業倫理責任者(事業部長、本支店長)による企業倫理推進者(部門長)研修の実施 7企業倫理推進者(部門長)による職場内倫理研修の実施
7職場内倫理研修終了後、全役職員を対象としたeラーニングを実施し、効果を測定する 7階層別研修において独禁法遵守研修を実施
④個別具体的な統制・管理
7全店の部長職以上の役職員から「独占禁止法を遵守し、違反する行為は絶対に行わない」
旨の誓約書を徴収
(本人はもとより、部下が違反した場合であっても、その上司を含めて厳しく処分する という内容)
7同業者との会合等(電話、メールも含む)は全て上司に報告させる 7営業担当者の定期的配置転換を行う
7工事応札に際しての社内決裁書類に「独占禁止法遵守誓約捺印欄」を設ける
7社外団体入会時には、規約等に独占禁止法上の問題がないか、担当部署によるチェック
を受ける
7国家公務員倫理法の適用対象者(国家公務員、地方公務員、みなし公務員)と会食等を
した場合には、書面により報告させる
「させない仕組み」の構築 (統制活動)
適時的確な情報の伝達 (情報と伝達)
監視と改善 (モニタリング)
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q
企業倫理プログラム
また、当社では、企業としての法令遵守はもちろんのこ と、社員一人一人が倫理観の涵養に努め、企業活動におい て、高い倫理観を持って良識ある行動を実践することが必 要と考えています。その実現のために、2006年10月、 「企業倫理プログラム」を策定しました。
q
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企業倫理職場内研修を実施
当社は、談合事件の反省を踏まえ、「企業倫理プログラム」及 び「独占禁止法遵守プログラム」に基づき、コンプライアンス徹 底のためにさまざまな取り組みを行っています。
その取り組みの一つとして、2007年4月、常設部門をはじめ、 全国約1,000ヶ所に点在する工事事務所や海外事務所にいたるま で、全役職員約10,000名を対象とした企業倫理職場内研修を実 施しました。(今後も年1回定期的に実施)
各職場では、法令遵守のみならず、企業がその社会的責任を果 たすために持つべき倫理観、いわゆる「社会常識」や「良識」に ついて対話形式で研修を行いました。企業倫理徹底のため、「大 林組企業行動規範」に定める行動指針について、各々の職場でケ ーススタディを行うことにより、企業倫理に対する知識と意識を 深めました。
また、研修実施にあわせ、役職員全員に対して「迷ったときの セルフチェック」を記載した「倫理カード」を配布しました。今 後は各自が「倫理カード」を常に携帯して自らの行動を折りに触 れ確認し、業務を進めるうえでの指針とします。
今後も当社はコンプライアンス徹底のために個々の取り組みを 一つ一つ確実に実行し、健全な企業風土を持つ「新生大林組」を 創り上げていきます。
このプログラムでは、当社の企業倫理確立のための取り 組みを下図の3つの取り組み(※)に整理分類したうえで、
真に実効ある運用、継続的な改善を行うこととしています。
●企業倫理プログラムのイメージ
企業倫理携帯カード
企業倫理職場内研修用教材
∼企業倫理確立のための方針・基準の制定∼
∼企業倫理を徹底するための体制の整備∼
∼「企業倫理確立に向けた具体策」の導入、実践、検証、改善∼
定 款 企業理念
「企業倫理通報制度」の導入
「企業倫理委員会」の設置 「企業倫理責任者」 「企業倫理推進者」の設置
②企業倫理確立のための研修 の実施
①企業倫理確立のための 個別分野規定、マニュアル に整備、運用
③企業倫理の浸透、定着状況を測定、 評価するための仕組みの策定
モニタリング
実践
大林組企業行動規範
①企業倫理確立のための個別分野規定、 マニュアルの整備、運用
「独禁法遵守プログラム」 「労働安全衛生マニュアル」 「品質マニュアル」 など ②企業倫理確立のための研修の実施
7役員向け社外セミナーや役職員を対象
とする定期的な研修会を実施する
7社内の企業倫理研修会で使用する教材
を作成する
③企業倫理の浸透、定着状況を測定、評価 する仕組みの策定
7監査役会による談合等監視プログラム
や監査室による内部監査により、企業 倫理プログラムの実施状況をモニタリ ングする
7企業倫理推進者による自部門の定期的
な企業倫理研修会とその後のeラーニ ングを実施する
7職員組合の活動のなかで、企業倫理に
関する組合員の意見を収集する 「企業倫理確立に向けた具体策」の
導入、実践、検証、改善
※・企業倫理確立のための方針・基準の制定 ・企業倫理を徹底するための体制の整備
社 会 活 動
建 設 活 動 を 通 じ て
大林組は、本業である建設活動そのものを通じて、インフラ整備や美しい街なみづくりなど、社会の発展を支 えています。また、技術開発と普及を通じて、社会の安全や発展に貢献しています。
■ 台湾の二大都市を結ぶ台湾高速鉄道が開業
台湾の二大都市・台北と高雄を結ぶ「台湾高速鉄道」が、 2007年1月に開業しました。345kmを1時間半で結ぶ新 幹線のうち、当社は、高架橋やトンネル、軌道部分などの 土木工事と、駅舎などの建築工事を担当しました。
台湾を南北に貫く大動脈ができたことで、今後の台湾全 土の経済や観光産業の発展に大きく貢献していくことが期 待されています。
■ 交通渋滞を緩和するURUP工法
当社は、都心部の道路等の立体交差を、より短工期でス ムーズに施工するURUP工法を開発しています。従来工法 と比較して1/3程度の期間で施工できるため、工事に伴い 発生する交通渋滞や騒音を大幅に緩和することが可能です。
本工法は、国土交通省の「公共工事等における新技術活 用システム」において、社会ニーズ等に対応した画期的な 技術として「平成19年度推奨技術候補」に選定されました。
■ 工期短縮と高い品質を実現するLRV工法を開発
LRV工法は、鉄筋コンクリート構造の高層集合住宅等を、 高品質を確保しつつ短工期で施工する技術です。オールプ レキャスト化※を目指した工法で、従来現場で行われていた
柱梁接合部の複雑な配筋・コンクリート打設作業が大幅に 軽減されるため、短工期と高い品質を確保することができ ます。
建設活動を通じて
■ なんばパークスでの屋上緑化の取り組み
大 阪 の 中 心 地 に あ る 「 な ん ば パ ー ク ス 」 の 屋 上 約 11,500m2は、300種、約7万株の植栽に覆われています。
この国内最大規模の屋上公園は、都市のオアシスとして、 ヒートアイランド現象の緩和に貢献しています。
また、散策路には、大林組が開発した湿潤舗装システム 「打ち水ペーブ」が採用されています。
屋上公園の緑化部分や「打ち水ペーブ」を施工した部分 の表面温度は、周辺に比べ大幅に低くなっており、訪れた 人々に“涼”空間を提供しています。
■ 壁面緑化システムを開発、実適用
景観および暑熱環境を改善する緑化対策として、維持管 理が容易な壁面緑化システムを開発しました。外壁を二重 化し、格子枠や通路を壁面に取り付けることで、植物を容 易に管理することができます。通路に草花を植え込むプラ ンターを配置し、ツタ類などの植物を格子に絡ませながら 成長させて壁面全体を覆う仕組みです。すでに実適用され ており、建物の外観を楽しませています。
資生堂美容技術専門学校(東京都)
「資生堂美容技術専門学校」は、資生堂によっ て設立された美容師・エステシャンのプロを 育てる専門学校で、多様化・高度化する美容 ニーズに応えられる人材を育成する施設とし て、当社の設計施工で建設されました。伝統 ある企業イメージを継承した学校作りと、地 域・地球環境に配慮し、高いコミュニケーシ ョン能力の育成を支える教育環境を実現して います。
2006年10月受賞
グッドデザイン賞を受賞
横浜郵船ビル(神奈川県)
2003年に「横浜郵船ビル」の外観を元の姿 に復元するとともに、耐震補強と設備リニュ ーアル工事を行いました。当ビルは、築70年 経過したコリント式の列柱を有する歴史的建 造物で、1階部分は竣工当時の内装を忠実に 残し「日本郵船歴史博物館」として生まれ変 わりました。建物外観の保存により街並みと の調和や景観を保ちながら、現在は博物館と して地域の活性化に寄与しています。
2006年2月受賞
第15回BELCA賞
(ベストリフォーム部門)を受賞 ※プレキャスト(PCa):建物の骨組みを全て工場で製作すること
社 会 活 動
建 設 活 動 を 通 じ て
なんばパークス
湿潤舗装システム 打ち水ペーブ
給水パイプと導水シートを用いて路面の下から 自動給水を行います。路面から水が蒸発するこ とで、表面温度を低減することができます。子 どもや高齢者に対する熱中症予防にもなる「人 に優しい舗装」です。
特別な資材を必要としない 壁面緑化システム 桃園駅の改札口
台北と高雄を 結ぶ新幹線
社 会 活 動
安 全 衛 生 へ の 取 り 組 み
社 会 活 動
建 設 活 動 を 通 じ て
建設活動を通じて
安全衛生への取り組み
大林組は、「人間尊重」の基本理念に従い、「現場で働く人全員の安全と健康を確保し、快適な職場環境の形成 を促進する」ことを安全衛生理念とし、日々の安全衛生活動を推進しています。
■ 安全衛生目標と重点施策
当社では、毎年、安全衛生施策の基本方針となる「中央 安全衛生対策要項」を策定し、取り組むべき安全衛生目標 と重点施策を定めています。2007年度は、「重大な災害の 絶滅」を安全衛生目標とし、目標を実現するために以下の 重点施策を実施しています。
①安全帯不使用による墜落災害を撲滅するため、高所作 業での安全帯完全使用を徹底しています。
②移動式クレーンによる災害を防止するため、次の事項 を徹底しています。
7玉掛け作業時の災害を防止するため、地切時の吊荷
の一旦停止を励行しています。また、大林組協力会 社災害防止協会の主催する「玉掛技能向上教育」の 推進を支援しています。
7移動式クレーンの転倒による災害を防止するため、安
全装置解除キーの工事事務所での保管の徹底及びオペ レータによる離席時のエンジンキーの抜き取りを徹底 しています。
③協力会社の自主的安全衛生管理向上に向けて、新規採 用協力会社への安全衛生教育の実施、協力会社が実施 する「送り出し教育」、「協力会社自主パトロール」を 指導・支援しています。
■ 労働安全衛生マネジメントシステムの実施・運用
当社は、平成12年4月に労働安全衛生マネジメントシス テムを建設業の中ではいち早く導入し、日常の安全衛生管 理活動に取り組んできました。現場の安全を確保するため に重要なことは、労働安全衛生マネジメントシステムの基 本であるリスクアセスメントを確実に実施して、事前に危 険・有害要因を特定し、その除去・低減策を立てて実施す ることです。その結果、災害の危険性の無い職場にするこ とが重要であると考えています。
2007年度は、リスクアセスメントとその結果に基づく 対策の確実な実施と、実施されたかどうか社員が自分自身 の目で確認することを徹底しています。
■ 協力会社
当社の工事に従事する協力会社で組織する大林組協力会 社災害防止協会は、昭和51年に創立され、現在約11,200 社が加盟しています。安全衛生教育、安全にかかわる情報 や資料の提供などを通じて労働災害防止に大きく寄与する とともに、会員会社の自主的な安全管理向上をめざし、管 理体制の整備や充実をはかるための指導・支援を行ってい ます。
■ 2002∼2006年度安全成績
当社では、社員教育を各階層別に行い、社員の安全管理能力の向上を図るとともに、すべての災害を水平展開して災 害の再発防止に努めています。協力会社に対しては、大林組協力会社災害防止協会と一体となって様々な安全衛生教 育を行っており、昨年度から実施している「玉掛技能向上教育」には全国で2007年7月現在約900名が受講し、有 資格者の能力向上に積極的に取り組んでいます。また、安全教育ビデオをはじめとする安全衛生教材の制作にも力を 入れており、特に「安全法令ダイジェスト」は、出版社からも外販され、建設業界はもちろん他産業でも広く活用さ れています。
安全衛生教育 ■安全衛生方針
安全衛生理念に基づき、安全衛生方針として以下の3つを掲げています。
①労働安全衛生法その他の関係法令及び当社社内規定を遵守する ②労働安全衛生マネジメントシステムを適切に実施し、運用する ③協力会社の自主的安全衛生管理を向上させる
玉掛技能向上教育の様子 災害発生件数 度数率 強度率
0 100
50
1.00
0.50 150
2002 2003 2004 2005 2006 1.50
0.00 度数率 強度率
( )
災害発生 件数
( )
0.26 0.82
104 101 107 105 119
0.45 0.43 0.30 0.82
0.31
0.82 0.82 0.94 ■ BCM※の達成度を簡易に診断
近年、大規模な地震や風水害などの災害が全国で多発し ていることから、災害発生時に事業を継続するための経営 管理手法であるBCMに対する意識が高まっています。しか しながら、自社のBCMが実効性のあるものかを客観的に判 断するツールがありませんでした。当社が開発した「BCM 達成度診断システム」は、被災時に事業継続するうえで必 要となる人員や体制などを約50項目のチェックリストを 用いて短時間で診断するシステムです。
BCMの達成度がレーダーチャートなどで分かりやすく 出力されるため、BCMの達成度や事業継続に必要な経営 資源の整備状況などを容易に把握することができます。ま た、当システムは、現状の防災対策も診断できるので、 BCMに取り組んでいない企業であっても、既存の経営資 源を生かしながらBCMにレベルアップすることも可能に します。
■ 非常用水を確保する地下巨大タンクを開発
当社は地震などの災害時に非常用水を確保する巨大な地 下タンクを開発しました。工場内の緑地スペースなどを利 用し、その地下に特殊な構造をした巨大な貯水タンクを設 置するものです。地震などで停電しても圧縮空気を使って 水をくみあげることができるため、消火用水・工業用水と して使用するだけでなく、被災した近隣住民に飲料水や生 活用水として約10日間(試算:1万人分)提供することが 可能です。
BCMを推進するうえで、必要とされる経営資源などの整 備状況が評価できます。
具体的には、組織運営、情報のバックアップ、施設・設 備の補強、財務手当て、分析と戦略などの達成度を明らか にします。
その結果、どの経営資源に対してどのような対策を講じ ればよいか、またどの部署が対応すべきかを明らかにでき ます。
BCMでは、上図のように基本方針の策定からリスクの分 析、BCPの策定、対策の実施・運用、教育・訓練を経て継 続的に改善するというBCMサイクルが重要となります。 当システムでは、BCMサイクルにおける各フェーズの取り 組み状況について、
の3段階で結果が表示されます。
その結果、どのフェーズを重点的に改善すべきか明らか にできます。
名古屋商工会議所(愛知県)
築39年が経つ「名古屋商工会議所」はフレキ シビリティに富んだオフィス空間を持ち、耐 震安全性も高く、また熱源負荷低減にも配慮 された建物です。既存設備を活かしながら、 省エネルギーにも考慮した計画的で、無理の ない改修を行いました。また長年にわたり適 切な維持管理が実施されており、長く親しま れている、環境にも優しい建物です。
2006年2月受賞
第15回BELCA賞
(ロングライフ部門)を受賞 ※BCM:Business Continuity Managementの略で、企業の事業継続マネジメン
トのこと
●BCMサイクルから見た達成度を提示
●BCMを支える経営資源の整備状況を提示
基本方針と 推進体制
BCM達成度 「低」
リスク分析 ビジネス影響度分析
1
2
BCM戦略の決定 BCP策定
3
実施・運用
4
教育・訓練 点検・見直し
5
5
4
3
2
1 0
分析と戦略
組織運営
情報・施設 バックアップ
施設・設備補強 供給関係・
財務手当て 訓練・ 維持管理
十分に行われている 改良すべき点がある
事業が長期間停止する可能性あり
地下タンクの概要図
社 会 活 動
品 質 管 理 ・ 向 上 へ の 取 り 組 み
社 会 活 動
品 質 管 理 ・ 向 上 へ の 取 り 組 み
品質管理・向上への取り組み
大林組の建設物は、国際規格ISO9001:2000に適合し、かつ当社が長い歴史の中で培ってきた技術や手法を 組み込んだ品質マネジメントシステム(QMS)により、企画・設計・施工・アフターサービスの各段階でマネ ジメントを行って、顧客・社会に提供しています。
顧客要求の実現と、その要求を満たすための継続的改善の重要性を建設に従事する社内外の関係者に周知し、顧客が満足す る建設物を提供することによって当社への信頼を高め、会社の一層の発展を図ることを、それぞれ品質方針に定めて活動し ています。
【品質方針】
顧客満足の向上を目指した継続的改善の 実践に基づき、顧客が安心し、満足し、 誇りをもって使うことができる建物を提 供し、もって、当社に対する信頼を深め、 会社の一層の発展を図る。
(建築部門)
【基本目標】
① 顧客のニーズを的確に把握する。
② 顧客のニーズを専門的立場から、適切な品質に展開し、適合 させる。
③ 適用される法令、基準、規格を満足させる。また、環境条件、 社会条件に適合させる。
④ 常に技術開発を行い、最適な保有技術を用いる。 ⑤ 経済性を保つ。
⑥ 工期を守る。 ⑦ 安全に施工する。
⑧ 不具合の再発を防止する。
⑨ 完成した建物について、顧客のニーズに適切に対応する。 ⑩ 常に業務の改善、向上を図る。
(建築部門)
■ QMS概念図
このQMSは、図のとおり、顧客からの要求事項など、社外からの諸条件を踏まえ、PLAN−DO−CHECK−ACTION (P.D.C.A)のサイクルで運用しています。
要求
事項 顧客 満足
品質マネジメントシステムの継続的改善
マネジメントレビュー 経営者
役割・責任
経営資源の
運用管理 チェック及び 改善
プロジェクトの実現 営業→設計→施工 把握
引き渡し
建設物
■ QMS組織図
経営層に相当するQMS最高責任者のもと、本部・事業部・店単位ごとにQMS責任者・管理者を配置し、QMSを運用してい ます。
■ 設計施工における品質管理の流れ
個々のプロジェクトにおいては、企画・設計・施工・アフターサービスの各段階において、常に顧客とコミュニケーション をとってそのニーズを的確に把握し、それぞれのプロセスにおいてP.D.C.Aを回しながら、顧客にとって安心と満足のいく 建設物やサービスを提供しています。
●全店
●本部・事業部・各店
QMS管理者 各部門 QMS最高責任者
QMS管理責任者
全店QMS事務局
土木本部 土木技術本部 東京土木事業部 各店
機械部(機械工場含む)
●全店
●本部・事業部・各店 QMS責任者 QMS最高責任者
QMS管理責任者
全店QMS事務局
建築本部 設計本部 原子力本部 東京建築事業部 海外建築事業部 各店
各部門
QMS管理者
〈土木部門〉 〈建築部門〉
不具合・改善FB情報シート(建築)の検索画面
過去の品質不具合については、その原因を分 析して再発防止対策を立案し、フィードバッ クシートとしてまとめて社内に水平展開して います。関係各所ではこれらのシートを体系 的に整理し、設計や工事における日常業務の 中で積極的に活用して、品質の確保と向上に 努めています。
不具合・改善F B シートの作成
利活用の推進
不具合発生の低減 品質の確保と向上への取り組み事例
顧客
当初のニーズ
安心と満足
安心と満足 建設物使用 安心と満足
大林組
キックオフミーティング
着工
工事請負契約
プロジェクトコンサルテーション デザインレビュー
P
D C A 保有技術
ノウハウ
P
D C
A 不具合予防
保有技術 ノウハウ
P
D C A VE保有技術
ノウハウ
P
D C A
企画情報 最適技術 の提供 設計情報 最適技術 の提供
不具合予防 保有技術 ノウハウ
施工状況報告 P
D C
A 品質・原価
工程・安全 環境管理
P
D C
A 不具合予防
保有技術 ノウハウ
設計時のニーズ
施工時のニーズ
工事現場監視
使用時のニーズ
各種情報 最適技術 の提供
アフター サービス情報 最適技術の 情報
当社規定に基づく調査 メンテナンス提案 リニューアル提案
技術基準書 標準仕様書 施工品質 管理標準書 工事監理
企画提案
設計図書
見積書 基本工事計画
竣工時各種検査
竣工
建設物引渡し 設計時のニーズ
計画情報 最適技術 の提供
不具合事例の把握 原因の究明
再発防止対策の立案
社 会 活 動
地 域 ・ 社 会 へ の 貢 献 / 建 設 文 化 発 展 へ の 取 り 組 み
当社では毎月いずれかの支店で震災訓練を行うよう にしていますが、2006年9月と2007年3月に東京 本社で首都直下型地震を想定した対策訓練を実施し ました。3月の訓練時には、震災時の初動対応に重点 を置き、東京本社から10㎞圏内に住む約200人の従 業員が実際に徒歩で通勤し、初動対応体制の整備状 況を確認しました。当社では、社会全体の早期復旧 を使命と認識し、日ごろより震災発生時の対策体制 を整えています。
BCPに沿った震災対策訓練を実施 社
会 活 動
地 域 ・ 社 会 へ の 貢 献
地域・社会への貢献
建設文化発展への取り組み
建設活動を通じて、地域社会との協調を図り、企業市民として社会の発展に貢献しています。 都市や建築にかかわる文化事業に積極的に取り組 み、建設文化の発展に寄与しています。
■ 山古志トンネルが開通
2004年の新潟中越地震により大きな被害を被った旧山 古志村(現・長岡市古志)では、住民のライフラインである 国道が各地で損壊しました。当社は、寸断された国道に代 わる新たなトンネルの建設に取り組み、復旧にあたってき ましたが、2006年9月に、トンネルを含めた国道全線が 開通しました。開通後、車が絶えず行き来しており、山古 志村のライフラインの一部として地域に貢献しています。
■ 高速道路の早期復旧への取り組み
2005年9月の台風14号による集中豪雨で、山陽自動車 道のうち山口県の岩国IC∼玖珂IC間の道路が上下線とも通 行不能になりました。当社は、24時間体制で工事を進め、 中国地方の大動脈である高速道路の早期復旧に、総力を挙 げて取り組みました。これにより、当社の岩国土木工事事 務所が、西日本高速道路(株)から感謝状が贈られました。
■ 大林組震災時BCP※
地震をはじめとした自然災害は、人々の暮らしや企業の 経営に大きな損失を与えます。
当社では、「大林組震災時BCP」を制定し、社会全体の 早期復旧および顧客の事業継続支援の観点から、①インフ ラ復旧工事への協力、②施工中現場の早期再開、③施工済 物件の迅速な復旧支援を、震災時に優先すべき継続業務と 考えています。
当社が開発した「Quake Mapper」は、地理情報シス テムに地盤、活断層、歴史地震、建物等のデータを組み込 み、地震被害をシミュレーションするもので、大林組震災 時BCPの中核システムとして活用しています。パソコンを 使って、任意の地震の震源と規模を入力することで、建物 の被害度や液状化危険度の分布などを予測します。
このシステムを活用することで、迅速かつ効果的な復旧 作業を行うことが可能になります。
■ 現場見学会や体験学習などの取り組み
森吉山ダムJV工事事務所では、国土交通省主催で、ダ ム・自然・歴史・文化等を現地の体験を通して、その恵み を学ぶイベントを実施しています。施工を担当している当 社も、その取り組みに参加し、セミナーの講師を務めるな ど、体験学習や現場見学会でのサポートを行っています。 森吉山麓たなばた火まつり(北秋田市)では、記念イベン トとして、子ども達が自らダム工事現場で大型機械に試乗 し、また遺跡発掘調査や土偶石器等を調べる体験をしまし た。参加者からは「建設機械の大きさや多さにびっくりし た」「ダムの完成が楽しみ」などの声が聞かれました。
配水管のシールド工事を進めている南水元JV事務所で は、工事への理解促進のために現場見学会を開催、また現 場便りの発行や、工事の実演会を開いて作業の内容をわか りやすく説明するなど、さまざまなイベントを通じて地域 の方々との交流を図っています。
東京都水道局が主催する「平成18年度 水道工事イメー ジアップコンクール」では、同工事事務所が最優秀賞を受 賞しました。
■ TN プローブ
当社では、都市や建築のあり方を議論する場を提供し社 会に貢献する事を目的に、1995年、TN プローブを発足 させました。TN プローブではこれまで、建設にかかわる 様々な分野を取り上げ、シンポジウムや展覧会などを一般 の方々に向けて開催すると共に、出版、WEBを通しての情 報発信も行ってきました。また、執筆やプログラムづくり の参加など、あらゆる場面で若手建築関係者に活動の機会 を提供し、次代を担う若者をバックアップしています。
2006年度は、急激な近代化が進むペルシャ湾岸や中国の 状況をご紹介するほか、若手建築家の講演なども開催しま した。<http://www.tnprobe.com/>
■役員を大学講師として派遣
当社役員が、2002年より大阪大学工学部地球総合工学 科で「プロジェクトマネジメント」の授業の講師を務めて います。公共事業について業務内容や社会的意義を体系的 に教示するだけではなく、100年の寿命を持つインフラ整 備を、資金運用や経済の観点から考えていく、実社会に即 した内容となっています。
講義を受講した学生からは、「普段の授業では聞けない 新鮮な内容で興味深かった」「実際の建設現場における安 全管理や地域との交流の大切さが良くわかった」などの感 想が寄せられました。
■大林都市研究振興財団
同財団は、都市に関する学術研究や、研究者の招聘・派 遣、国際交流および国際会議等に対する助成事業を行うこ とを目的に、1998年に設立されました。2006年度は、 32名の研究者と3件の国際会議への助成が決定しました。 また、2006年9月29日には、第4回大林賞を受賞したカ ール・ガンザー氏に対する授賞式と受賞記念シンポジウム 「サスティナブルな地域のデザイン:ドイツ・エムシャー
パークの挑戦」を開催しました。
<http://www.obayashifoundation.org/> ※BCP:Business Continuity Planの略で、事業継続計画のこと
開通後、車の往来 が絶えない山古志 トンネル
昼夜兼行で進めた 復旧工事
訓練では、地震発生30分以内に
震災対策本部を設置 被災した現場まで自転車で支援物資を届ける訓練も
建設機械を間近にみる子どもたち
現場見学会で工事の進め方を紹介 暑い中、子どもたちは
真剣に耳を傾けました
「Quake Mapper」被害予測状況
建築家のフェリペ・ ロンドーニョ氏と 内藤廣氏による講演会