智山学報第四十四輯
平成七年三 月
六
大
よ
り見
た
ボ
ル
ン
著
「
ア
イ
ン
シ
ュタ
イ
ン
の
相
対性
理
論
」
の
考
察
2
善
財 童
子
は自
在
主 童 子 よ
り何 を学
ん だ か里
見
秀
明
我々 は現
代
という
時代
を、 どの よ うに捕え た らい い の で あろ うか。 入 間は善
なる もの に向っ て 向 上 して い るのだ ろ うか。 人々 を確 実に理想的
な 生活
に導
きつ つ あ るとい えるの か。しか し、 現
代
の様
々な
社会
現 象 を見 る と、 なか なか その よう
に評価
で きる 状態
で はな
い 。 そ れどこ ろか、時代
に逆行
して い る よう な現 象 も見 うけ られ るe少 し
前
の時代
、 科 学が 人 類の希
望 を総て叶
えてく
れ る と 、楽
観 的幻 想が 支 配 して い た。 多 くの 入々も
そ れを
信 じて い た。 そこ か ら出発
して、 どこかで ボタン を掛 けちが っ た と しか い い よう
の ない 現 在で ある。 もとも
と出発点
の 思 想が まちが っ てい た とい っ た ほ うが 正 しい か も知 れない 。つ い 最 近まで、良心的 な科
学者
を 除 い て 、 ほ とん どの科 学 者や 知 識 人 をい われる入は 、 心 の 底では、宗教
は時 代お くれで 、人 間存
在 に とっ て 必要性
が だん だ ん薄
くな る と信 じて い た。 それ どころ か、宗教
は人 間に とっ て阿 片であ
ると極 論 する共産
主義 者
まで い た。彼等
の強 きな心情
の 背景
になっ て い たの は、科
学と技
術の進 歩 と成 功で あ っ た。 それが本
人に とっ て正 しく理解 されて い よ うとい まい と、 と に か く科学
と技術
が発達
した なちぱ、入
間に とっ て有 益 な理想社会
が実現 す
る と信
じ て い た 。 そ こに は宗教
の 入 りこ む余 地 は少 なかっ た。しか し現 実は、 彼
等
が希
望 してい た よう
に は運ば な かっ た。 現 在、 世 界 各 地 で 民族間 に争い が た えず
、殺 人や暴 力が 公 然 と行 なわ れ、 多 くの 人々 が 飢六大よ り見た ボル ン 著「ア イン シュ タ イン の相対性理論」の考察 2 え死に、数 え きれ ない ほ どの子
供達
は、満
足 に教 育 も受
け られない 。何
か が 狂っ てい るの であ
る。そ
う
ゆう
世の中
であ
っ て も、宗教
者の側か ら彼 等の失 望 を癒 や してや る だ けの 十 分 な知 識 を提
供す
るこ と は 少 ない 。 一部
に人道
的 な援 助 はあっ て も、 そ れ が彼等
の 自立 を助 けるこ とに はなっ て い ない 。 そ してその 人道援
助が社 会 正義
と混 同
されて い る。 人 道援 助が美 化 され た あ まり、 その 目的
が本
来 持 っ てい る意 義が希薄
にな り、援
助 した側
の 自己満 足に しか なっ て い ない 。 こ の 状態
が ずっ と続い てい る。 その こ とが 世界
全体 を不 安定
に してい るの で あ る。その
原
因は分 っ て い るの だが 、 その 原因 を万人に納 得
させ る だ けの根 拠が構 築
されてい ない 。 それは今
までの真実
であ
る と されて い た ことを、一部
否定す
るこ とに なる か らで ある。1
.善
財
童 子 は 自在 主 童 子か ら何
を学
ん だ か(
華
嚴経
入法
界 品第
三十 九の六) 「自在 主の 言 は く、善
男子 よ、 我昔曽
て 文殊 師利 童 子の 所に於て書 数算 印等 の 法 を修 学 して 即 ち一切 の 工巧 神通智
の 法 門に悟入す
るこ とを得
た り。善
男 子 よ、 我此の法門 に因る が 故 に世 間の書数算
印界処等
の法 を
知 るこ とを得、 亦 能 く風癇
消痩
鬼魅
の所著
、是
の如 きの 所有
る 一切 の 諸病 を療 治 し 、亦
能 く城 邑衆 落
、 園林
台観、 宮 殿 屋 宅、 種 々 の 諸処
を造立 し、亦善
く種 々 の仙
薬 を 調錬
し、 亦善
く田農商估
、 一切 の 諸 業 を営
理 し、 取捨進
退 して咸 く其の所 を 得た り。 又善
く別
して衆
生の身相
と善 を作
し悪 を作
して 、常に善
趣に生ず
べ きと当
に悪趣 に 生ず
べ きと 、 此の人は応に声聞
乘の 道 を得
るべく
、 此の人は応
に縁覚 乘
の道 を
得べ く、此の 人は応 に一切 智地 に入 るべ きとを知る。 是の 如 き等
の 事 を智悉
く能 く知 り、 亦衆
生 をして此の 法 を学
習し増
長 し決 定
して 究寛
清浄な ら しむ。」 (和 訳は国訳 一切経 )人に は そ れ ぞ れ
能力
資 質 とい う もの が あ り、 その能 力
の範
囲の 道 を得べ き で あ る。 しか しなが ら、衆
生は世
間の法で あっ て も、生 活 して い る 道 を極
め智山学報第四十四輯 て
行 け
ば、究竟
じて清浄
な る悟
りの世界
へ導 く
こ とが で き る とい っ て るの で ある。こ こ では 、現 実の 実社会 の 生 活 と、
宗教
的清
浄 の 世界の 混 同は 見 られ ない 。 人 間皆 平等的
な情緒的 言葉
だ けの慈愛
も見
ちれ ない 。人
間
に とっ て何が平等
であるの か、存 在 その もの が 平等
で あ るの か、存在
の 行 爲が 平等で ある の か、行 爲 に対 する機会 が 平等
で あ るの か、 行 爲の 結 果 が 平等で あるの か を、 正 しく整理 して認 識 しな け れ ば な ら ない 。 ここ で言 っ てい るの は、 その 道 その道 を究め て い け ば 、 そ こ に清 浄の 世界が存 在 して い る とい うの で あ る。 そこ で 例 えば 、数の 数え方
を究
め れ ば 、 それ が菩薩
の徳
を表 し、菩薩
へ の道 につ なが っ て い る とい っ てい るの である。よ くイン ドで
発
見 さ れ た数字
の0
が、 空 と関係づ けられて説明 され る が、私
は0
と清 浄 との関
係が深い と考えて い る。 「善
男 子よ 、 我亦菩薩
の算法
を知る、 謂ゆ る 一 百 洛叉を一倶 胝 と爲 し、倶 胝 を一阿 廈多 と爲 し阿廈 多の 阿廈 多 を一那 由 多と爲 し、 那 由 多の那由他
を 一頻 婆 羅 と爲 し、 頻婆
羅の 頻婆羅
を 一髀 羯羅
と爲 し、広 く説 く… … 」 こ の広く
説 くの 部 分の 数は こ こ で は省 略さ れ てい る。 省 略 さ れ た 所 は 、巻 第四 十 五 阿僧 祇 晶に全部
説い てある。 「… …矜羯羅
の 矜羯羅
を一 爾伽 羅 と爲 し… … … 」と続
くの で 、分 りや す くす るた め に17
ペ ー ジの表
に まとめ て み た 。さ らに数
学
の 一般
解説書
か ら大 きな 数 をひろっ て み る。 「虚
数i
の不思議
」 堀場 芳 数 著 (講 談 社ブル ーバ ッ クス 〉の 申の 表 か ら 引 用 した 。 これ は ど こ か ら来た か という
と、 「ゼ ロ と無限大」 堀源一郎 著 (朝E
出 版 社 〉の文中
「塵劫
記」 の 中に記 されてい る兆 よ り大 きな単位
という
こ とです
。も
と もとは中国
の 数 学書
「算
法統宗
」 に よっ た もの だ とされ てい ます。 とある。 こ こ で い う数の 数え方 と単位は、華 厳 経で 説 く数の 記 し方 とは異 っ て い る よ うで す。 即 ち 一 、 十、 百 、 千 、 とい う単位が 、万、億、 兆 、 京とい う単位 の中
で くりか え し現われ ます
。 です
か ら 十の 四乘つ つ で単位の 字が 変 ります。華
厳 経で は、 その数に その数
だけ か けた 単位
が新 しい 字にな ります
。 つ まり、 a の 薮 梁 に a の n 乘 をか け た だ け単
位が あが っ てい くの です。六大よ り見た
漢数字
一万
、 十万
、 百万
、 千万
一億 、 十億
、 百億
、 千億
一兆 、÷ 兆、百 兆、 千 兆 一京
、 十京
、 百京
、 千京
ボル ン 著「ア イ ン シ ュ タインの相対性理論」の考察2
華厳経
倶
胝x 倶 胝 阿 慶 多× 阿 廈 多 那
由
他×那由
多 頻 婆 羅×頻 婆羅ただ し、 阿僧 祇 品の注に一
洛
叉 は十 万 と して あります
。 この 計算
で い くと1
という数
が で て き ませ ん。何
か単位
の と りか た があ
るのか、今
は 理解
で き て い ませ ん。 しか し華
厳 経の 特 徴で ある十で割っ てい けば1
はで て き ます
。 と と表中
に記
した所
は、 は 百洛
叉 が 一倶
胝 の よう
に百 を単位
とす
るも
の 、 は a の n 梁× a の n 乘の よ うに した もの です。2
. ア ール ヤバ テ ィ ーヤ 「アール ヤバ テ ィーヤ J の著 者
ア ール ヤ バ タは天 文学者
・ 数 学 者で あ りAD
476
年の 生 れで ある。 丁 度 密 教が 隆 盛 になる時
期 と 一致 してい る 。 こ の 「アー ル ヤバ ティ ー ヤ」 は四章か らなっ てい る。第
一章
十のギーテ ィ詩 節
第
二章 数学
第
三章
時
の 計 算第
四章
天 球 『イン ド天 文学
・ 数学 集
』 朝 日出版社
「アール ヤバ ティーヤ」矢野
道雄 訳
の中
か ら、 一部
分の文章 を引
用し、内容 を考
えて み た い 。es
−一章
十の ギーテ ィ詩
節
〈帰
命偈
>A
一 に してかつ 多 な るブラフマ ー 、
真
の神格
、至高
の ブ ラフマ ン に頂
礼 し、アール ヤバ タ は 「数
学
」 と 「時
の計 算
」 と 「天球
」 の 三つ 〈の章
〉を述
べ る。智痢学報 第四十四輯 以 下 ( ) 内は、 字 義の解 説 ま た は私の意 見で ある。 ( 「一 に して多 」 と は 、 一本の
木
を根
・幹
・枝
・芽 などにわ けて と らえる と 「多」 とな る。最 高
神 は唯一一di で は ある が 、 現 象一世界で は 多と して現 われ る。) 華厳 経 数 学 書 十 乘 数 i 華 厳 経 1010z 阿 伽 羅 最 勝 摩 婆 羅 華 厳 経 1 華 厳 経 最 妙 泥 羅 婆 訶 理 婆 泥 言十 細 羅 羅 羅 蒲 厳 経 無 阿 畔 出 生 我 多 青 蓮 華 鉢 頭 摩 僧 菰 華 摩 菰 祗 轉 量 轉 邊 轉 等 轉 数 轉 称 轉 思 轉 量 轉 説 轉 説 轉 菰 説 蓮 頭 趣 至 僧 師 量 邊 等 可 職 可 鰰 可 穩 可 強 可 凋繍
青 鉢 僧 阿 阿 無 無 無 無 無 無 不 不 不 不 不 不 不 不 不 不 不 不 羅 羅 茶 陀 陀 羅 羅 沙 羅 婆 羅 耶 耶 波 婆 羅 羅 羅 羅 普 羅 羅 陀 麼 多 説 蠱 擇 魯 魯 覩 母 野 麼 魏 忸 魯 魯 羅 婆 婆 婆 撮 婆 擺 麼 麼 麼 吋 跋 羅 皮 才 脚 セ 眸 謎 婆 謎 契 摩 婆 陶 迦 摩 阿 醗 薜 羯 訶 昆 嬲 摩 娑 迷 者 駄 鉢 毘 鳥 演 無 蒲 三 伽 陀 那 陀 陀 陀 摩 伏 擾 動 畢 羅 羅 羅 羅 羅 羅 羅 羅 羅 羅 羅 羅 羅 歩昼 且 且 且 蠶 咀 慣 沮 † † † † ↓ 蓐 ‘ 動 理 理 魯 魯 魯 慕 擺 魯 橋 歴 麼 歩 握 麼 麼 摩 慶 麼 慶 羅 婆 訶 詞 奚 達 訶 摩 懺 翳 摩 調 離 不 極 阿 勃 齲 那 奚 稗 鉢 尸 翳 薜 諦 煽 搴 羅 羅 分 摩 摩 鈴 婆 伽 婆 摩 羅 婆 伽 陀 詞 底 櫓 量 路 渕 耶 羅 羅 察 広 出 邏 婆 婆 婆 伽 擺 伽 薩 瞻 盛 素 婆 薄 怯 持 未 覩 婆 羯 阿 多 雰 普 禰 阿 弥 毘 毘 僧 毘 毘 毘 毘 毘 毘 毘 称 異 類 三 毘 奚 伺 周 高 鯉 Ψ 餅 餅 ぴ 鯉 鯉 酬 ぴ 肝 舮 胛 酬 碑 “ 胛 叶 鐸 胛 胛 舮 胛 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 τ よ − 三 1 } ・ ・
鞍
・轗
・韈
京 垓ー
ー
載 極驪
蝋
叉 胝 多 多 多 多 叉 胝 多 他 羅 羅 洛倶
鱇
狛
繖
舳
廈 由 婆 羯 洛 倶 隣 那 鎖 矜
第
二章
数学
く帰
命偈
>1
ブ ラフ マ ー一・ 地球 ・月 ・水 星 ・金星 ・太 陽 ・火 星 ・木 星 ・土星 ・恒星 に
六 大 より見た
ボル ン著「ア イン シ ュ タインの相対 性理論 」の考察
2
帰
命
して、 〈私こ と〉ア ール ヤバ タ は、 こ こ ク ス マ プラ 〈の 町〉 で もて は やされてい る知識 を披 露 す る。 〈位 取 り>
2
− ・千 ・ 百 ・ 千 ・万 ・十 万 さ らに 、 百 万 ・ 千万 ・
億
・十 億 〈 が10
個の位
の 名
称
であ
る。 ひ とつ の 〉位か ら 〈次の 〉 位へ と10
倍 になっ て い る 。<腕 と際 と耳の 関 係>
17ab
腕 の平 方 と際の
平 方
と 〈の 和〉は耳の 平方
である。(
これは ピタ ゴ ラ スの
定
理 と同 じこ とをい っ てい る。)第三
章 時
の 計 算く
時
の 分割 と空間の 分 割>1
1
年は12
ヶ 月で あ る。 その1
ヶ 月 と は30
日である。1
日は60
ナ ー デ ィーで あ り、
1
ナ ーデ ィ ーは60
ヴ イ ナーデ ィカ ー で ある。(
1
【1
を24
時間24
等
分 以 上 の60
等
分 したの は、バ ビ ロ ニ アか ら伝へ られ た60
進法の 影 響 と水 時 計の 水 量の 関係 と
考
えられ る)〈人間 ・ 祖 霊 ・神々 の
1
年の 長 さ>7
1
太 陽 年は人 間の年
で あ る。 その30
倍
は祖 霊の 年で ある。 祖 霊の 年の12
倍が神々 の年で ある 。(故 に神々 の年
は 人間の 年1
×30
×12
=360
年であ る)〈ユ ガの 長 さと ブ ラフ マ ーの
1
日 >8
神
々 の年
の12
,000
倍
が惑
星 全部 〈が会
合 す る〉ユ ガであ る 。 惑星の ユ ガ の1008
倍がブ ラ フ マ ーの1
日 で ある。 ユ ガの年 は360
×12
,000
=4
,320
,000
年
ブ ラフマ ーの
1
日即 ち一劫
は4
,320
,000x1
,008
=4
,354
,560
,000
年とい うこ とに な る。 こ こ で華 厳 経如 来 寿量品
第
三十一 の 仏の 日時 を引用 し て み る「此 の
娑 婆
世 界の釈
迦牟尼
仏の 刹の 一劫
は、極
楽世界
の 阿 弥陀 仏の 刹に於 て は1
日一夜
と爲 す。 極 楽世界の 一劫は 、袈 娑 幢世 界の金 剛 堅 仏の 刹に於て は一
B
一夜と爲 す。 … … …」 以下 岡 じく 不 退 転 音 声 輪世界離
垢 世 界善
燈 徴 界 妙光明 世 界難
超過世界荘
厳慧 世 界善
勝 光明蓮華
開敷
仏 法幢佛
師子仏 光明蔵
仏法
光明蓮
華 開敷 仏 一切神 通 光 明仏 智山学報第四十四輯「荘 厳
慧
世界の 一劫 は、 鏡光明 世 界の 月智 仏の 刹に於ては一m
一 夜 と爲 す。仏子 よ、
是
の如 く次 第 して 、 乃至 阿僧 祇の 世 界 を過 ぎ、 最 後の世 界の 一劫
は 、勝 蓮 華世 界の 賢 勝 仏の刹 に於 ては一 日一夜と爲 す。
普 賢菩薩及
び諸
の同行の 大 菩 薩
等
は其の中
に充満
せ り, 」と述べ られてい る よ うに。 そこ に
は類 似
性
が み られ る第
四章
天球〈地
球
の 回転
>9
〈西か ら東へ 〉船 に乘っ て
1
幀行 して い る人に は 〈本来
〉 不動
の く対岸
の 山など〉が 〈東か ら西へ 〉逆行
してい る よう
に見 え る 。 ち ょ うど そ れ と同じ よ うに 、 ラ ン カ ーに お い て は 〈囲
転す
る地 球上に い る 人 に は〉 不 動の愎星
が 〈真
東か ら〉真
西 へ動
い て い る よ うに見 え る。 (ア ー ル ヤバ タが地 球の 自転 を
認 めて い た証 拠 と して有
名 な詩
節、 もちろ ん コ ペ ル ニ クス の 地動
説 に反 論が あっ た よう
に、 こ の 説に も反論
があ
っ た。〉厂こ の考
え は正 し くな い 。 もし地 球が 回転
してい るなら世 界は海 水に よっ て大 洪水
にな るだ ろ う し、地球
の 〈回転
の 〉勢
い か ち生 じた暴
風 に よっ て木の先端 や 高い建 物 な ど は倒 壊 するだ ろ う。J こ れ に対 して の 説明 は 「ち ょ うど船 に乗っ て順 行 し て い る 人 に は動か ない もの が 逆 行 して い る ように 見え る よ うに、 プ ラ ヴ ァ ハ 風 に よっ て動 きを与 えちれて 運動
して い る恒 星 に は、 その 運動
の た めに 、 ラン カー にある 「動
か な い 」物
が逆 行 (東か ら西へ 回転 )
してい るよう
に 見 え る。 す な わ ち下で 静 止 してい る はずの 大 地が 回転 して い るかの ように 見 え る」 こ こで も、 六大の地 水 火風空 識の 風 につ い て、 我 々 が思 っ て い る六 大 よ り見た ボル ン著「アイン シ ュ タ イン の相対性理論」の考察
2
より科 学 的に解 釈 されてい る。 ラン カ ー と は赤道
直
下の こ とで あ る。 すでに
相
対的
にも
の ご とを観察
してい るの である。〈地 球の 回
転
の原因 につ い て の伝統的
な説
>10
〈天 球の地 平
線
上の 〉上 昇 と下 降の 原因 は恒 常 的 な もの で ある。 <す
なわち〉 天球 とい
う籠
は惑 星 とい っ しょ に 「プラバ ァ ハ 」 とい う風に よっ て劇激 を
与
え られ 〈回 転 す る〉。 〈す
な わち〉 ラン カ ーで は 〈真東
か ら 〉真
西へ動 く。 (即 ち天 の
動
く原 因を
プラ ヴ ァ ハ とい う風であ ると、 当時
一般には信
じ ちれてい た。)〈メール 山の
大
き さ等
>11
メール 山はナン ダナ森の 中央 にあ り、1
ヨー ジャ ナの 大き さの ま ん丸い球
であ り、 光輝
き、 ヒマ ヴ ァ ト 〈山〉 に よっ て と り囲 まれ、 宝石か らなって い る。 (プ ラ ーナ 文献 や仏 典で は頂 弥山の
直径
は十万
ヨ ー ジ ャ ナ と して いる。 「プ ラーナ を
尊
重 する人々 は 、 ナ ール 山の大
きさ は十 万 ヨ ー ジ ャ ナで ある とい
う
が これ は道理 に かなっ て い ない 。 〈 一一方〉地 球の 直 径の 大 きさ は1050
ヨ ー ジャ ナである 〈と第一章
5
節
に述
べ ら れ てい る〉 が 、これ は地 軸の
傾
きに よっ て〈数学
的に〉得 られ たの で あ り、証
明 されう
るも
の で ある。」さ らに その 理
由
を述べ て い る。 「またも
しメール 由が巨大
な大 きさを もつ も の なら ば、 メ ール 山 よ り北の恒 星 はメール 山の項 上 にさえぎ られ て 見 る ことが で きない で あろ う」 と、
(
まっ た く理 論的
に正 しい決
論が導
か れている。 ナ ン ダ ナ森は 神 々 が住む歓 喜の森。 ヒマ ヴ ァ ト山 は雪の ある山 ヒマ ラ
ヤ
を
さす)
〈メ ール 山 とバ ダヴ ァ ー ム カ>
12
天 国 とメ ール 山は陸 地の 中央にあ り、
奈
落 とヴ タ ヴ ァ ーム カ は く海
〉水の
中
央にある。 神 々 と悪魔
た ち は た がい に相 手が い つ も 〈自分の 〉真
下 にい ると
考
えて い る。 (バ ダヴ ァーム カ は 「ロ バ の 口 」大海
の水 をむ さぼ り飲む
火
。 こ の 文は天 国 と地 獄が 階層 的にあるの で はな く、藻の 対極
にあること
を
あらわ してい る。)〈神々 ・死霊 ・祖霊 ・人間の 畳 の 長 さ〉
智山学報第四十四輯
17
神々 は一太陽の半分 くの期 間〉、上 昇 した 〈ま まの 〉太陽 を見 る。 死 霊たち も同 様に、〈残 りの 半分の 間太陽 を見 る。 月へ 行っ た祖 霊た ち は 、太陰 月
の半分へ の期 間〉、 こ の く地 上〉 にい る人 間た ちは 、 地球 日の 半分 (
す
なわち昼の
間)
〈太 陽 を見 る〉。 (こ こ で 述べ られて い るこ とは、地 球の 動 きと太 陽と月との 関係が は っ きり と認 識 されてい るこ とで ある。 即 ち 地 球 は た だ 円球が 回転 して い る だ けで はな く、 赤 道 面 が 北 に行 っ た り南 に行 っ た り し てい るこ とが 分 っ てい た。 そ こ で北 極 点に い る神々 に とっ て 昼は春 分か ら秋 分 まで の 半 年で 、南極 点に い る死 霊は
秋
分 か ら春
分 までの 半年
で ある。南
の国
イン ドで、北極
では白
夜がある とい うこ とを予 測 して い たの で ある)こ の よ うに大 乘 仏
教
か ら密 教が興 る時 点で 現代
とほ と ん ど変 らない 宇宙観 が 見 られ るの で ある。 コ ペ ル ニ クス (1543
年 )が地 動 説 を とな え たの は 、 ア ール ヤバ タの 千 年 後である 。 密教は科学
的立場
を十 分に ふ まえた 、 現代
を救 う宗教
で あると認識 して お く必要
が あ る。3
. 平 面上の 運動
以下 「 」 の 中の 引 用文は 「ア イ ン シ ュ タ インの相 対性理 論」 ボル ン著、 林 一 訳 東京
図書
に よる。 「平面
上の 点の 運動
を研 究す
る とき は 、直線
運動
の 場合
の表
示法 を拡 張 して 利用 するこ とが で きる。 平 面 上の xy 座標 系 をと り、つ ぎに こ の 両軸 と直
交 す る よう
にt 軸
を立て る。 た と え ば、 時 刻t
=0
、1
、2
、3
、… … に対 応す
る空 間 直線上 の点 をxy 平 面 上に射 影 す れば 、位 置の 変 化が直線上 で等間隔に お こっ て い るこ と が わか る。 下 図1
」六 大 よ り見た ボル ン著「ア イン シ ュ タ イ ンの相対性理論 」の考 察
2
/
図
3 摺 「加速
運動
は拶 倥 間中
で は任意
の 曲線に よっ て表 わ される(
上2
図)
。 こ の曲
線
の xy 平 面へ の 射 影は、 平 面 上 にお ける軌 道 (平面軌 道)
で ある。」これはあ たか もxyz
軸
の 立方
体の如 く、 三次 元の立体 に み える。 た だ し2軸
が時 間t
軸に な っ て い るの で 、 立軸の 方 向は時間の 経過 を あら わ して い る。「上で直 線 運
動
に つ い て定義
され た概念
は 、 こ の射
影 された運動
に適用す
るこ とが で きる。 そこ で 、2
つ の 速 度 成 分vx 、 vy お よび加 速度
成分bx
、by
が 得 られるが 、 こ れ が与
えられ た瞬 間の運動
す る点の 速 度 と加 速 度は定め る。 平 面 運 動の場 合 (そして空 間 内の 運 動にお い て も)
、速度
お よび 加速 度は方 向 を もつ 量(
ベ ク トル )で あ る。 そ れ は 一 定の方 向 と大 きさを もっ て い る。 こ れ は成分 か ら計算
で き る。2
辺が vx とay
で ある長 方形 をつ くれ ば、 その 対角
線か ら速度
の 大 きさと方 向
が求
め られ る (3
図 )た とえば、大 きさv は ピタ ゴ ラ ス の定
理 に よっ て v = vx2 + vy 2 加 速度
の場合
に も まっ た く同
じこ とが成立す
る。智山 学 報 第 四 十 四 輯 y VJ v Vs
3
図
4
図
4
図はイメ ー ジ と して大切 な図です。 エ ネル ギ ーの あり方が、 なに も無い 空 間に、様々 な形状 をつ くるこ とを表 してい ます。こ うゆ う一 見機械 的 な 運
動
が、有
機的 な 形 を作
っ て ゆ くこ とにな ります。 つ ま り、エ ネル ギ ー とい う原因が あれ ば 、空 間 を取 り ま く諸 条 件即 ち縁に よ り、 生 命とい う結果が 自然に 生 じて くる とい うこ と を表 してい ます。こ こで重要 な
考
えは 、一昔 前の 科学
者が信 じてい た、物質
の 様々 な組 合せ に よっ て、 偶 然牛命
が生 れて 来た とい うの で はな く、 因縁 果の 必然に よっ て 、 生命が生 れて きたの です。4
.FJ
運動
「一 定の 速 さで 円軌
道上 を動
く点の 運動
を特
に詳
しく研 究 し よ う (5
図)上 で述べ た こ とに よれ ば 、 これ は速度
の方向
が絶えず
変化 す
る か ら加速度
運動
で ある 。か りに、加 速の ない 運 動であれ ば、点はA
か らまっ す ぐに一様 な速 度v で前
進 して い くであろ う。 だが 、 実 際に は 、点は円E
に と ど まっ て い るの で ある か ら、速 度の 追 加 す なわ ち中
心M
に向か っ て速 度が なければ ならない 。 これ は求心加 速度
と呼ば れ る。 点A
にお け る速度
と、A
か ら短 い時
間t
で到 達 す る 隣 接 した点B
に お け る 速度が異 なる方 向 を もつ の は、 この た め で あ る。」六大 より見た ボル ン著「ア イン シュ タ イン の相対性理論」の考察 2
<
D
「5
図の 右の 図で は、A
お よ びB
に お け る速 度が、 … …点C
を始
点に して描
か れ てい る。 … …速 度 を表わす
2
本の 矢 印の先端
D
お よびE
を結
べ ば 、 … … 底 辺が w 、他の2
辺 が vで ある2
等
辺 三角
形CDE
が得 られるが、 その頂
角α が 、弧
AB
に対す
る中
心角
に等
しい こ と はす ぐわ か る。 な ぜ な ら、A
、B
で の 速 度は半径MA
お よびMB
にそ れ ぞ れ直
角になっ て い るか らで ある。 この た め 、2
つ の 二等
辺 三角形MAB
とCDE
は相似
で あ り、 つ ぎの比例
式が得
られ る。DE
AB
CD
MA
い ま、DE
= zv 、CD
= v で あ り、 さらにMA
は半 径r に等
しい 。AB
は時
間 間隔 雌 十 分小さ く選べ ば 、 ほぼ弧
AB
の 長 さsに等
しい の で、⊥ = 一旦 ま た は w =
sv @ 7 r となる. この 両辺 を
t
で割 り書
一鍔
訓 ・臆 す れ ば、加速度
b
はつ ぎの よ うに求め られ る。b
=L2
γ 言い か え れ ば 、求心 加速 度は 円運 動の 速 さの2
乘 を半径で割 っ た もの に等
し い 。」 「こ の等
速 円運動
が xytZ 間で どの よ うなグ ラフ で表
わ さ れ る か をは っ き り智山学報第四十四輯 知 っ て お くこ と は、 お そ ら く
無
駄で は あるまい 。 この グラフは 、点 を円 運動
を行 ない つ つ 、t 軸
に平行
に原則
的に 上 昇 させ るこ とに よっ て得 られ る。 こう
して、 ら線が得 られ るが 、 それ は軌
道の形 と同 時に、 その上 にお け る点の瞬 間瞬間
の位
置 を も完全 に表わ してい る。6
図で は、 xy 平面 に底 面 を もつ 円柱
の 表 面に そ っ て描かれて い る。 」6
図
5
.円 運動
の 視覚
化 下 図 はいず
れ も円 運動
であ
る。7
図
7
図A
は地球 と月の 関係
で間に働
い てい るの は引力
で ある。B
は石で も砲 丸で も同
じで あるが、 紐 に く くりつ けて ふ り回す と、勢
い よい 回る。 人 と石
をつ ない で い るの は紐である。C
は水の 入 っ たバ ケ ッ を手に持っ て勢
い よ く 速 く回転
させ る と水は頭の 真 上 に来て も落ち るこ とは ない 。 バ ケ ツの 水 と人 とつ ない で い るの はの ば した人の 手で ある。こ の よ うに回 転 す る もの は
何等
かの力
に よっ て結
びつ い て い な ければ なら ない 。 これは原子、 素粒 子の世 界 も例 外
で はない 。六 大 よ り見た ポル ン著「アイン シ ュ タインの相対性理論」の考察
2
8
図
チ
∂
オ
ー7
ノ’lea ン
Pt
一 ノクオー
7
e
8
図A
は原子で、核子 と電 子 が電磁 力に よっ て つ なが っ て い る 。B
は核
子 は 陽子 と中性子か らで きて お り、 それ を結び つ けて い るの は中間 子で ある。C
は核 子即ち素粒子 を構
成 してい る とおもわ れて い る ク オー クを結びつ けて い るの は グル ー オ ン と よ ば れる文 字 通 りの 粒子で あ る。す
べ ての もの は、 その もの が他の もの と くっ つ い て お くに は 、何 等かの 力 が 必要で ある。前
の7
図、8
図は中学校 高 等 学 校で 一度は学
ん だ 、誰で も知 っ てい るこ とで ある。 しか しあ えて視覚
化 した。 そ れが正確
に もの ご とを表
してい な くても
、 イメ ー ジ が大切 なの で ある 。 即 ち形 が大
切 なの で ある。6
光は
何
故波
であ り、不確 定性が あ るの か前の4
図 を思 い 出 して も らい た い 。 これ は放物線
をえが く物体の 力の 形である。 こ れ を円に あて は め て み る。 x 、y
の 交 点0
を中
心 に し た円で 、 a 点の所で は立長の形で ある。b
点の 所 も同 じで あ るが、C
点の 所で は横 長に なっ て い る。 そ して ac 、 cb の中
間 点で は四角
にな っ て い る。x
智 山学報第四十四輯
A
璽
B
10
図A
は9
図の 部分 を大 き くし た もの で ある。B
図は 円の 一部で ある な ら 、 円は どこ も特 殊 な場 所は ない か ら、 どの 点で もイ、 ロ 、 ハ の条件
が そな わっ てい る と見 なけ れ ばならない 。 円の円 周には特
別な場所
はない とい うこ とで 次の 図 を考 えて見 る。/ /
図
か点ほ どの 小 さい 粒 子で あ るとする な ら ば、 様々 な形の どこ にい よう
と力学
的に ゆ る さ れ るの で あ る。11
図は円周の どこ で もい ろい ろな力
の 角 形が 書 けるこ と を示 してい る。 そ して 不 思議 なこ とに、 こ れが 原子 の模
型 図に似てい るこ と で ある。 つ ま り、 もの の まわ りを円運動
して い る もの は、 ど んな角形
でも
あては ま るとい うこと を示 してい る。 つ まりある巾 を持っ て い る とい うこ とで あ る。 もし電子 が点六大よ り見た
ボル ン著「ア イン シ ュ タ イン の相対性理論」の考察
2
“ ・ ・蕊
蟻
.整
夢
。
μ審
幹
’孩
. . 贈 、馬
、 . ∴蜜
12
図は水 素 原子の イメ ー ジ図で ある。 電 子は8
図A
の よ うなは っ き りし た軌 道
で はな
く、 雲の よう
な軌
道が核
子 をと りまい てい るの であ る。前
6
図
につ い て考
えて み る。 上の13
図 をこれ を簡 略 化 した もの で あ る。 xy
平面 を と る。t
軸にそ っ て時
間が 経 過 する と、 回転
して い る粒子E
は 、 螺 旋 を えが い て 、時
間の 経 過 する方へ伸
び てゆ く 。つ ぎ に xyz の 立体 を
考
えてみ る。 通 常の x 、y
、 z軸
の と りか た とは異 なっ てい る。 こ れ は時
間t
軸 を考
えた場合
に比較 しや すい た め で あ る 。x
14
図A
は、 私 達が 日常経 験 して い る 円 運動
で あ る。 い くら時 間が 経 過 して も同 じ ところ をぐ る ぐる 回 っ て い る。B
は13
図の 螺 旋 をA
の中
にえが い た図智山 学報第四十四輯 で ある。 す る とこ れは何 を
表
して い るの だ ろ うか ?A
図で は、 一回転す
る時 間
を一秒
とす
ると一 秒後
に は もとの ところ に もど っ てい る。B
図で は 一秒後
に は元の とこ ろにも
ど らず
、時
問の経 過 分だ けず
れ てい る。 一回転分 だ け くわ し くか くと15
図 になる 。 つ ま り時 間が経
過す
る と予 想さ れ た とこ ろに は もど らない とい うこ とになる。/
6
図
私 はすで に 「も の は如何に存在す
るか 、時間 と空間の 量 子 化 につ い て 」 の中
で、時
間 と空 間につ い て次
の2
つ の式 を述べ た。t
=Ea
チ
=
!
xyz = a式は
15
図に見る如 く、時 間はエ ネル ギー と加 速 度に同 じで あるこ と で あ る。 しか し現 実に は14
図A
を私達
は見てい るの で ある。 そこ に時 間
はない 。 しか し時 間は経 過 して い る。 つ ぎの 表 を見る。六大よ り見た
ボル ン著「ア イン シ ュ タイン の相 対 性理論」の考察.
2
表
ノ
回
蓴
ミ!
2
3
(
e
・一!
)
0
/
i
〜
3 4
ク
z
(
n
t
!
)
(
A
)
(
8
)
表1
のA
は、E
が一 回転 する とエ ネル ギー を使用するの で、 國転 数が ふ え るご と にエ ネル ギー が失 な
わ れ てい ることを示 して い る。B
は1
、2
、3
… … 回転 をす
る こ とに斜線
の部
分にエ ネル ギー が加 わっ てい る こ とを表 してい る 。 現実
に は原
子 はA
の よう
に で はな く、B
の よ うにふ る まっ て い る。こ こ では
く
わ しく
論ず
るス ペ ース がない が、 六大の 形 を認識す
るこ とに よ っ て 、 もの ご とが異っ た角
度か ら正 し く見えて くる という
こ とで ある。 ア ー ル ヤバ タが 、1500
年
も前
に 地球
が丸
く、かつ 回転
してい るこ とを認識 して い た よ うに、 六 大 は現代
科 学
に通 じる大
切な
思 想で あ ると言う
こ とが で きる。7
.形の応 用い ま まで形 につ い て
考察
して きた が、 これを
現実
にあて は め る と、 どの よう
なこ とがわか るか を一例
だ け示 してみ る。物価
と景
気につ い て イン フ レ とデフ レが ある。 つ まり、 イン フ レ ー シ ョ ン (社 会の需 要につ れて通 貨が膨 張し、 物 価が あが る。 貨 幣が物 量に比 較 して 、多
量に発行
され、各
種の財
、 サ ー ビス の価格
上昇
を逢して ひ き趨 され る一般
物価
水準
の持 続
的上 昇)
とデ フ レー シ ョ ン(
通貨
の 量が減 っ て、貨幣価値
が 上 が り、物
価 は さが る。有
効 需 要が供
給に対 して不 足す
る た め、 生活が低 下 し、雇溺 も減 退 してい く。 不 況 とな る。)さ らに1970
年
以 降ス タ グフ レ ー シ ョ ン (景気
が停滞
しなが ら、 物 価が上昇 す る〉が 先進 国で 一般
化 した 。智山学報 第四十四輯
い ま世 界 経
済
はイン フ レ をさける た め 、 デフ レ政策
をとっ て い る。 そ れは 累 赤字を減 ち して子孫につ けを
回 さない た めだ と説明 されて い る。 は た して、 正 しい政 策で あろう
か。 多分 ま ちが っ た政策
を推進
して い るの で ある。 子 孫 に借
金 をい 残 さない 政 策が 、膨 大な借 金をつ くっ てい る結 果 に なっ てい るの で ある。 これにつ い て検
討 し て み る。乘物の 運
賃
につ い て み る と、東
京
一長 崎 間の 航空
運賃
は約5
万
円である 。 一般の 人がス ペ ース シ ャ トル に乗
っ て宇宙
の 旅 をする運賃 を
現在
5000
万
円 と して考
えて み る。さて
戦 後
ま もな く月給1000
円の時代
が あっ た。 そ こ か ら出発 して 、年10
% の 賃 金上 昇、12
%、14
% さ らに参 考の た め に3
%
につ い て もみ る こ とにする。50
年 後 までの 成 長 率 を5
年 目毎
に表
に した。 各パ ーセ ン トは小 数 点以下切 り 捨て たの で % 弱になっ て い る。 成 長 率 年 数10
% 弱12
%弱14
% 弱3
%弱5
年 後1
,464
1
,572
1
,687
1
,123
10
年 後2
,356
2
,767
3
,245
1
,298
15
年 後3
,792
4
,874
6
,244
1
,502
20
年 後6
,105
8
,583
12
,019
1
,739
25
年 後9
,829
15
,122
23
,138
2
,013
30
年 後15
,827
26
,648
44
,546
2
,331
35
年 後25
,476
46
,950
85
,766
2
,700
40
年 後41
,026
82
,741
165
,133
3
,128
45
年 後66
,070
145
,811
317
,947
3
,623
50
年 後106
,404
256
,966
612
,177
4
,197
こ の 表 は 月給千 円で 出発 した 人が 、
10
% 弱の 賃金 上昇 なら50
年後
に は10
万
6
千 円余
に なり、12
%な ら約25
万7
千 円、 もし14
% なら61
万2
千 円余
の 月給 になっ て い るこ とを しめ して い る。 もし3
%しか上昇 しな かっ た ら約4
千2
百円 しか もらえ ない こ とになる。 丁 度現 在の中国
の 田舎の 月収である。六大よ り見た
ボル ン著「ア イン シ ュ タ インの相 対性理論」の考察
2
NK7
.9cec
禽
ユ
2
¢価tSA3ceet
P
.’
Cxv
ホ
o
午
こん度は、 年収 に
直
して考
えてみ る。今年
年 収1
千 万 円の人 を考
える と、3
%
成 長の場
合50
年 後には わず
か約4
千2
百万
円 ほ どに しかな らない 。 しか し10
%の上昇 な ら約
1
億
6
千万
円にな り、12
% な ら約
25
億
7
千
万 円になる。 っ ま リス ペ ース シャ トル で 宇 宙 旅 行も夢
で はない 成 長 を とげるの で ある。 ス ペ ース シャ トル の 旅費 も
上 るこ とを考 慮
にい れて も、 多 くの 利 用者 を考慮
に い れれ ば その 分マ イナス にな
るの で、 宇宙旅行
の夢
が実現 す
るこ とにな る。 さて上の 表に10
% と12
%の間に斜 線
を引
い た。 これは こ の 間の給 料 を赤 字国
債
の返済
に 当て れば十 分 苦労
な く返 済で き る という
こ とである。イン フ レ ー シ ョ ン は
悪
で ありデ フ レ ー シ ョ ン は善
で あ る よう
な発
想は これ か らの 経 済に当
て は まらない だ ろう
。 くわ し くは述べ ない が、 結 論 だ け云う
とイン フ レ は未来
の労働
の評価
であ り、 デ フ レ は過 去の労働
の評価
である。 日本
が3
%
成 長率
を と り、中
国が15
%の 成 長 率を
と る と、50
年後
に は 日本 と中国
の1
人 当 りの レ ベ ル は同じ にな
る という
こ と になる。陽 子や
電
子が、 それ を造る造形 子に よっ て宇宙の どこ で も同
じ性質
の間
じ 大 き さの もの が で き る よう
に、 生命
あるも
のも
、 一一つ の 形に よ っ て存
在 して い るの である。 存 在の 方法 は様
々 で あ るが 、 形 という も
の を離れ て、何
もの智山学 報第四十四 輯 も存 在 しない の で ある。