山田コンサルティンググループ株式会社 このレジュメは、原則として 2018 年 10 月1日時点の法制度に基づいて執筆しています。 なお、東日本大震災の被災者等にかかる各種特例、復興特別所得税、個人住民税の均等割 加算については、特に指示のない限り記載または考慮していません。
2級FP技能検定試験
-対策レジュメ-
<出題傾向分析> 項目 2017・5 2017・9 2018・1 2018・5 2018・9 2019・1 Ⅰ.生命保険 1.生命保険 12 12、20 12、19 20 20 11 2.個人年金保険 13 13、19 12 11 12 3.医療保障商品 19 18 18 19、20 19 Ⅱ.リスク管理と生命保険設計 1.家庭経済におけるリスク 管理 19 2.企業の人的リスク管理 14 20 12 13 Ⅲ.損害保険 1.火災保険 20 16 16、20 15、19 15 2.自動車保険 17 17 16 16 3.傷害保険 18、20 18 20 19 17 17 4.その他の損害保険 20 20 19 20 Ⅳ.保険制度 1.保険法および保険契約者 保護機構 11 11 11 Ⅴ.保険と税金 1.生命保険(個人契約)と 税金 15 13 14 13 13 14、15 2.個人年金保険と税金(個 人の契約) 15 14 3.生命保険(法人契約)と 税金 16 15 15 14 14 16、18 4.損害保険と税金 19 17 17 18
Ⅰ.生命保険 1.生命保険 ●ポイント整理 ①保障性を重視した保険 種類 一般的な仕組み・特徴 定期保険 ・一定の保険期間内に被保険者が死亡または高度障害とな った場合に保険金が支払われるもの ・満期保険金がなく、保険料が安い(掛捨て) 長期平準定期保険 ・保険期間を長期に設定した定期保険 ・中途解約すると、解約時期によっては比較的高い解約返 戻金が支払われる(保険期間満了時には「0」になる) 逓減定期保険 ・保険期間の経過とともに、保険金額が一定の割合で減少 する定期保険 ・保険期間中の保険料は一定 逓増定期保険 ・保険期間の経過とともに、保険金額が一定の割合で増加 する定期保険 ・保険期間中の保険料は一定 ・中途解約すると、解約時期によっては比較的高い解約返 戻金が支払われる(保険期間満了時には「0」になる) 収入(生活)保障保険 ・一定の保険期間内に被保険者が死亡または高度障害とな った場合に保険金が年金形式で支払われるもの ・年金受取に代えて一時金受取を選択することもできるが、 一時金受取額は年金受取総額よりも少なくなる ・年金形式で受け取る保険金総額と同額の定期保険と比べ、 保険料が割安 終身保険 ・被保険者が死亡または高度障害となった場合に保険金が 支払われるもの ・保障は一生涯続く ・満期保険金はないが、経過年数に応じて解約返戻金が蓄 積される ・一時払終身保険は、契約後の早い時期に解約すると解約 返戻金が払込保険料を下回る ・低解約返戻金型終身保険は、保険料払込満了時まで解約 返戻金の額を通常の7割程度に抑えたもの
定期保険特約付終身保険 (定期付終身保険) ・主契約の終身保険に定期保険特約が付加されている ・全期型と更新型がある ・定期保険特約部分の更新後の保険料は、更新時点の年齢 および保険料率で再計算される(一般的に高くなる) ・更新型は、更新時の健康状態にかかわらず、更新できる アカウント型保険 (利率変動型積立終身保険) ・保険料を変えずに保障内容を変更することや、保険料払 込期間の途中で一時金を積立部分に投入したり、積立部 分を引き出したりすることが可能 ②保障性と貯蓄性を組み合わせた保険 種類 一般的な仕組み・特徴 養老保険 ・一定の保険期間内に被保険者が死亡または高度障害とな った場合には死亡・高度障害保険金が、満期まで生存し た場合は満期保険金が支払われるもの ・死亡・高度障害保険金と満期保険金は同額 ・満期保険金があるので、他の条件が同じである場合、定 期保険の保険料よりも割高となる ③貯蓄性を重視した保険 種類 一般的な仕組み・特徴 こども保険 ・子どもの入学・進学時期や満期時に祝い金・満期保険金 が支払われるもの(教育費などに活用できる) ・被保険者となる子の年齢は0歳でもよい ・契約者(通常は親)も被保険者(通常は子)のように扱 っており、契約者が死亡または高度障害となった場合に は、保険料の払込免除に加えて、一時金や育英年金が支 払われるものがある ・保険料の払込が免除された後も、祝い金・満期保険金は 契約どおりに支払われる ④投資性のある保険 種類 一般的な仕組み・特徴 変額保険 (終身型・有期型) ・株式や債券を中心に特別勘定で運用し、運用実績に応じ て保険金や解約返戻金が変動するもの ・死亡・高度障害保険金は基本保険金額が最低保証されて いる
★過去問にチャレンジ! <2017 年5月・問題 12> 生命保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。 1.定期保険特約付終身保険(更新型)では、定期保険特約を同じ保障内容で自動更新 した場合、更新後の保険料は変わらない。 2.逓減定期保険では、保険期間を通じて、期間の経過に伴い所定の割合で保険金額が 逓減していくが、保険料は一定である。 3.長期平準定期保険では、保険期間を通じて、保険料および死亡保険金は一定である。 4.養老保険では、被保険者が保険期間満了時まで生存している場合、死亡保険金と同 額の満期保険金を受け取ることができる。 正解 1 1.不適切。定期保険特約付終身保険(更新型)で、定期保険特約を同じ保障内容で更 新した場合は、更新時の年齢で保険料が再計算される。したがって、更新後の保険 料は、一般的に高くなる。 2.適切。なお、逓増定期保険は、保険期間を通じて、期間の経過に伴い所定の割合で 保険金額が逓増していき、保険料は一定の保険である。 3.適切。記述のとおり。 4.適切。なお、養老保険は必ず保険金(死亡保険金または満期保険金)を受け取るこ とができるため、保障内容の同じ定期保険よりも保険料は高くなる。
2.個人年金保険 ●ポイント整理 ①個人年金保険の仕組み ・個人年金保険の受取年金は、「基本年金」「増額年金」「増加年金」の合計額 「基本年金」…運用成果等にかかわらず契約時に保証されている部分 「増額年金」…年金開始時までに積み立てられた配当金によって買増しされる部分 「増加年金」…年金開始後の配当金によって買増しされる部分 ②定額個人年金保険 種類 仕組み・一般的な特徴 有期年金保険 ・一定の年金受取期間内で、かつ被保険者が生存している場合に限り、 年金が支払われるもの 確定年金保険 ・被保険者の生死に関係なく、一定の年金受取期間だけ年金が支払わ れるもの ・年金受取期間内に被保険者が死亡した場合は、残存期間の年金また はその時点の年金現価相当額の死亡一時金が遺族に支払われる ・他の条件がすべて同じであれば、確定年金保険よりも有期年金保険 のほうが保険料は安くなる 終身年金保険 ・被保険者の生存している限り、一生涯年金が支払われるもの ・他の条件がすべて同じであれば、被保険者が男性よりも女性のほう が保険料は高くなる 保証期間付終身年金 保険 ・保証期間中は被保険者の生死に関係なく年金が支払われ、その後も 生存している限り、一生涯年金が支払われるもの ・保証期間内に被保険者が死亡した場合には、保証期間のうち、残存 期間の年金またはその時点の年金現価相当額の死亡一時金が遺族 に支払われる 夫婦年金保険 ・夫婦のいずれか一方が生存している限り、年金が支払われるもの ・夫婦のいずれか一方が死亡しても、その後の年金額は変わらない ・他の条件がすべて同じであれば、終身年金保険よりも夫婦年金保険 のほうが年金額は少なくなる ③変額個人年金保険 ・国内外の株式や債券を中心に特別勘定で運用され、運用実績に応じて受け取る年金や解 約返戻金が変動するもの ・年金受取開始前に被保険者が死亡した場合は、一般的に払込保険料を最低保証とする死
・年金額には原則として最低保証はないが、年金原資や受取年金額を最低保証する保険会 社もある ④外貨建て個人年金保険 ・死亡給付金や年金を円貨で受け取る場合、為替の変動によっては死亡給付金額や年金額 等が支払保険料相当額を下回ることがある ★過去問にチャレンジ! <2017 年5月・問題 13> 個人年金保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。 1.確定年金では、年金受給開始前に被保険者が死亡した場合、被保険者の相続人が契 約時に定められた年金受取総額を死亡給付金として受け取ることができる。 2.保証期間付終身年金では、保証期間中に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合、 被保険者の相続人が残りの保証期間に対応する年金または一時金を受け取ることが できる。 3.外貨建て個人年金保険では、円換算特約を付加することで、為替変動があっても円 貨で受け取る場合の年金受取総額が既払込保険料相当額を下回ることはない。 4.変額年金では、解約した場合に受け取る解約返戻金の額が運用実績によって増減す るが、その額は既払込保険料相当額が最低保証されている。 正解 2 1.不適切。確定年金において、年金受給開始前に被保険者が死亡した場合、被保険者 の相続人は、被保険者が死亡のときまでに払い込んだ保険料の総額を死亡給付金と して受け取るのが一般的である(有期年金や終身年金等の場合も同様)。 2.適切。記述のとおり。 3.不適切。外貨建て個人年金保険に円換算支払特約を付加していても、保険金等を円 貨で受け取れるだけのことであり、為替リスクを回避することはできない。そのた め、円貨で年金受取総額が既払込保険料相当額を下回る場合がある。 4.不適切。変額年金では、解約した場合に受け取る解約返戻金の額が運用実績によっ て増減するため、解約返戻金の額は最低保証されていない。
3.医療保障商品 ●ポイント整理 ①医療保険 ・退院日の翌日からその日を含めて 180 日以内に同じ病気やケガで再度入院した場合は、 1回の入院とみなされる ・人間ドックで異常が認められないときや正常分娩のときは、入院給付金は支払われない ・手術給付金の対象となる手術に、美容目的の手術や正常分娩による手術は含まれない ②先進医療特約 ・療養日において、公的医療保険制度の給付対象となっていない先進医療のうち、厚生労 働大臣が定めるもの(全額自己負担)に該当する治療を受けたとき、治療の内容に応じ て給付金が支払われる ・加入後に新しく認められた先進医療技術についても、保険金支払の対象となる ・先進医療特約の保障対象である治療に健康保険が適用されるようになった場合、その治 療は先進医療特約の保障対象外となる ③ガン保険 ・入院給付金は初日から支払われ、一般的に支払日数に限度はない ・契約から3ヵ月または 90 日の免責期間があり、この期間中にガンと診断されると、契約 自体が無効となる ④生前給付保険 イ.特定(3大)疾病保障保険 ・ガン・急性心筋梗塞・脳卒中のいずれかにかかり、所定の状態にあると診断されたとき に、特定(3大)疾病保険金が支払われるもの ・特定(3大)疾病保険金を受け取ることなく、死亡または高度障害となった場合には、 それぞれ死亡保険金・高度障害保険金が支払われ、特定(3大)疾病保険金・死亡保険 金・高度障害保険金のいずれかが支払われると、契約は消滅する ロ.リビング・ニーズ特約 ・余命6ヵ月以内と医師に診断された場合に、その原因にかかわらず、「死亡保険金の範囲 内」かつ「保険会社所定の金額の範囲内」で死亡保険金の前払請求ができるもの ・請求した保険金額から6ヵ月分の保険料相当額と利息相当額が差し引かれるため、特約 保険料は無料
ハ.指定代理請求人制度 ・被保険者に病名または余命を告知していない場合など、被保険者本人が特定(3大)疾 病保険金またはリビング・ニーズ特約保険金を請求できない特別な事情があるときは、 あらかじめ指定された「指定代理請求人」が保険金を請求することができる ⑤介護保障保険 ・寝たきりまたは認知症である場合に、介護一時金や介護年金などが支払われる ・給付金支払基準は、保険会社独自のものと、公的介護保険の要介護認定に連動するもの がある ★過去問にチャレンジ! <2017 年5月・問題 19> 第三分野の保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれ か。 1.ガン保険の入院給付金には、1回の入院での支払限度日数や保険期間を通じて累計 した支払限度日数は定められていない。 2.特定(三大)疾病保障定期保険では、保険期間中に特定疾病保険金の支払事由に該 当せずに死亡した場合、死亡保険金が支払われる。 3.介護保険では、被保険者が公的介護保険の介護サービスを利用した場合の自己負担 額を限度に介護年金が支払われる。 4.リビング・ニーズ特約は、被保険者の余命が6ヵ月以内と判断された場合に、死亡 保険金の一部または全部のうち保険会社が定めた金額の範囲内で生前に請求するこ とができる特約である。 正解 3 1.適切。ガン保険の入院給付金には、一般的に支払限度日数は定められていない。 2.適切。なお、特定(三大)疾病保障定期保険では、特定(三大)疾病保険金、死亡 保険金、高度障害保険金のいずれかが支払われると、保険契約は消滅する。 3.不適切。民間の介護保険には、介護保険金の支払要件が公的介護保険の要介護認定 に連動するもの等もあるが、その支払が公的介護保険の自己負担と連動するわけで はなく、契約時の所定の一時金や介護年金が支払われる。 4.適切。なお、リビング・ニーズ特約を付加するための保険料は必要ない。請求した 保険金額から6ヵ月分の保険料と利息相当分を差し引いた金額が支払われる。
Ⅱ.リスク管理と生命保険設計 1.家庭経済におけるリスク管理 ●ポイント整理 ①必要保障額の算出方法 ・「遺族の総支出-遺族の総収入」で算出する <必要保障額の算出方法(例)> 【遺族の総支出】 【遺族の総収入】 ・末子独立までの遺族の生活費 ・末子独立後の妻の生活費 ・子どもの教育・結婚資金 ・葬儀費用、緊急予備資金など ・公的保障(遺族年金・妻の老齢年金) ・企業保障(死亡退職金・弔慰金) ・個人金融資産や遺族の収入見込額その他 必要保障額 なお、必要保障額を計算する際の主な注意点は以下のとおりである。 ・必要保障額は、一般的に末子の誕生をピークに逓減していく ・住宅ローンに団体信用生命保険が付保されていれば、返済者に万一のことがあっても 生命保険金によって住宅ローンが弁済されるので、住宅ローン残高を必要保障額に加 算する必要はない ②団体信用生命保険 ・住宅ローン返済中に返済者が死亡または高度障害といった状態になってしまったときに、 生命保険金によって住宅ローンを弁済するためのもの <団体信用生命保険のポイント> ・保険契約者および保険金受取人は債権者である金融機関等、被保険者は住宅ローン利 用者 ・被保険者の健康状態によっては加入できないこともある ・住宅ローン残高が保険金額であるので、住宅ローン残高が減少すれば、保険金額も減 少する ・特定疾病に罹患した場合に保険金が支払われる特約が付加されたものもある ・保険料は生命保険料控除の対象外 ・死亡保険金は相続税の対象外(死亡保険金は、債権者である金融機関等に支払われる ため)
2.企業の人的リスク管理 ●ポイント整理 ①従業員の福利厚生を目的とする保険 イ.養老保険 役員・従業員の福利厚生を目的として、以下の契約形態で加入する養老保険(この福利 厚生プランは「ハーフタックスプラン」とも呼ばれる)は、保険料の2分の1を損金算 入することが認められている 契約者 被保険者 保険金受取人 保険料の経理処理 満期保険金 死亡保険金 法人 役員・従業員全員 法人 被保険者の遺族 1/2を資産計上、 1/2を損金算入 なお、「ハーフタックスプラン」は、原則として役員・従業員全員を加入対象者とするが、 勤続年数などの合理的な基準によって普遍的に設けられた条件で加入対象者を定めること も可能である。 ロ.総合福祉団体定期保険 ・役員・従業員の死亡退職金・弔慰金を準備する1年更新の定期保険 ・契約形態は「契約者=法人」「被保険者=原則として役員・従業員全員」「死亡保険金受 取人=被保険者の遺族または法人」 ・保険料は企業が負担 ・従業員等の福利厚生を目的として加入するため、保険料は企業が負担し、被保険者が死 亡したときは死亡原因が業務上・業務外にかかわらず死亡保険金が支払われる ・加入にあたり、被保険者の健康状態に関する告知および被保険者となることについての 同意が必要 ・「ヒューマン・ヴァリュー特約」を付加することで、企業が負担する代替者採用、育成費 用等の諸費用(経営上の経済的損失)の財源を確保できる ハ.任意加入団体定期保険(Bグループ保険) ・サラリーマンが勤務先を通じて加入する1年更新の定期保険 ・死亡保障を目的とする掛捨ての保険であり、原則として告知のみで診査は行わない ・多くの場合、保険料は個人で加入するよりも割安になっている
②その他の企業向けの保険 長期平準定期保険 ・保険期間が長期であるため、終身保険とほぼ同様の死亡保障を確 保することができる ・保険期間の途中で解約したときに支払われる解約返戻金を生存退 職金の一部として支給することもできる 逓増定期保険 ・保険金額が逓増するため、インフレヘッジ機能がある ・保険期間の途中で解約したときに支払われる解約返戻金を生存退 職金の一部として支給することもできる ★過去問にチャレンジ! <2017 年5月・問題 14> 契約者(=保険料負担者)を企業とする総合福祉団体定期保険の一般的な商品性に関 する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。 1.総合福祉団体定期保険は、従業員の遺族の生活保障を主たる目的とした保険であり、 役員を被保険者とすることはできない。 2.総合福祉団体定期保険の保険期間は、1年から10年の範囲内で被保険者ごとに設 定することができる。 3.ヒューマン・ヴァリュー特約は、従業員の死亡等による企業の経済的損失に備える ための特約であり、特約死亡保険金の受取人は企業に限定されている。 4.災害総合保障特約は、交通事故などの不慮の事故による災害時に障害・入院給付金 が支払われる特約であり、給付金の受取人は企業に限定されている。 正解 3 1.不適切。総合福祉団体定期保険は、役員・従業員の死亡退職金・弔慰金を準備する 保険である。役員についても被保険者とすることができる。 2.不適切。総合福祉団体定期保険の保険期間は1年である。 3.適切。ヒューマン・ヴァリュー特約は、被保険者である従業員が死亡または高度障 害状態となった場合、その従業員の代替要員の採用や教育費などの補填のための特 約であり、特約死亡保険金の受取人は企業である。 4.不適切。災害総合保障特約は、交通事故などの不慮の事故による災害時に障害・入 院給付金が支払われる特約であり、給付金の受取人は企業または被保険者の遺族で ある。
Ⅲ.損害保険 1.火災保険 ●ポイント整理 ①火災保険 ・火災、落雷、破裂・爆発、風・ひょう・雪災・消防活動などによる損害を補償 ・建物と家財は、別々に契約できる ②地震保険 イ.地震保険と火災保険 a.保険の対象と契約方法 ・地震保険の対象となるのは、居住用の建物(専用住宅および併用住宅)および家財 ・地震保険単独での契約はできず、必ず住まいの火災保険(住宅火災保険や住宅総合保険 など)に付帯して契約する ・地震保険の保険期間は、主契約である火災保険の保険期間と同じであるが、火災保険の 保険期間が1年を超える場合は、1年間の自動継続または最長5年の長期契約を組み合 わせることになる b.補償内容 ・地震保険で担保される損害は、地震・噴火・津波を原因として建物や家財が火災・損壊・ 埋没または流失となった場合(ただし、家財の範囲には、自動車、通貨、有価証券、1 個または1組の価額が30万円を超える貴金属、宝石などは含まれず、地震保険の補償対 象とはならない) c.保険金額の範囲 ・地震保険の保険金額は、主契約(住宅火災保険や住宅総合保険など)の保険金額の30% ~50%の範囲内で別個に定める(ただし、建物は5,000万円、家財は1,000万円を限度と する) ロ.保険料と保険金の支払 a.保険料 ・地震保険の保険料は、建物の構造と所在地によって異なる ・補償内容が同じであれば、どの損害保険会社であっても保険料は同じ ・地震保険の保険料には、「建築年割引(10%)」「耐震等級割引(10%、30%、50%)」「免 震建築物割引(50%)」「耐震診断割引(10%)」という割引制度があり、いずれか1つの 適用を受けることができる
b.保険金の支払 保険金額に損害区分に応じた一定の率を乗じたものが保険金として支払われる <損害区分と支払割合> 2016 年 12 月 31 日以前 2017 年1月1日以後 全損 保険金額の 100% 全損 保険金額の 100% 半損 保険金額の 50% 大半損 保険金額の 60% 小半損 保険金額の 30% 一部損 保険金額の5% 一部損 保険金額の5% (注)時価にそれぞれの率を乗じたものが限度となる。 ★過去問にチャレンジ! <2017 年9月・問題 16> 地震保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。 1.地震保険は、火災保険の加入と同時に付帯する必要があり、火災保険の保険期間の 中途では付帯することはできない。 2.地震保険の保険料には、建築年割引、耐震等級割引、免震建築物割引、耐震診断割 引の4種類の割引制度があるが、これらは重複して適用を受けることはできない。 3.地震保険では、家財を対象とした契約をする場合、貴金属、宝石、骨とう等は、そ の価額にかかわらず、契約時に申込書に明記することにより、保険の対象とするこ とができる。 4.契約の始期が平成29年1月1日以降となる地震保険契約について、適用される損 害区分は「全損」「半損」「一部損」の3区分とされた。 正解 2 1.不適切。火災保険の保険期間の途中であっても地震保険を付帯することもできる。 2.適切。地震保険の保険料割引制度は、いずれか1つしか適用することができない。 3.不適切。地震保険では、1個または1組の価額が 30 万円を超える貴金属・宝石・骨 とう、通貨、有価証券(小切手、株券、商品券等)、預貯金証書、印紙、切手、自動 車等は、保険の対象とすることができない。 4.不適切。現在の地震保険契約において適用される損害区分は、「全損」「大半損」「小 半損」「一部損」の4区分である。
2.自動車保険 ●ポイント整理 ①自賠責保険 ・自動車損害賠償保障法(自賠法)によって加入が義務づけられた自動車保険 ・人身事故の被害者救済を目的とした強制保険で、原則としてすべての自動車(原動機付 自転車を含む)を対象としている ・被保険者(加害者)だけでなく被害者からも、保険会社に対して保険金の支払を請求す ることができる <保険金の支払限度額(被害者1名につき)> 死亡保険金 3,000 万円 後遺障害保険金 後遺障害の程度に応じて 75 万円~4,000 万円 傷害保険金 死亡保険金・後遺障害保険金とは別枠で 120 万円 (注)被害者が被保険者の父母や配偶者、子の場合も、保険金支払の対象となる。 ②任意保険 対人賠償保険 ・自賠責保険の上乗せ保険 ・自動車事故により、他人を死傷させ、法律上の損害賠償責任を負 うことによって生じた損害のうち、自賠責保険の金額を超える部 分を補償する ・死傷者が、被保険者、父母、配偶者、子である場合には、保険金 は支払われない 対物賠償保険 ・自動車事故により、他人の財物に損害を与え、法律上の損害賠償 責任を負うことによって生じた損害を補償する ・破損等した財物の所有者が、被保険者、父母、配偶者、子である 場合には、保険金は支払われない 人身傷害補償保険 ・自動車に乗車中や歩行中に、自動車事故で死傷または後遺障害と なった場合に補償の対象となる ・過失割合に関係なく保険金額の範囲内で、示談成立を待たず損害 額の全額について保険金が支払われる 車両保険 ・衝突・接触、墜落・転覆、物の飛来・落下、火災・爆発、盗難、 台風・洪水・高潮などの偶然な事故によって、自動車に生じた損 害(地震・噴火またはこれらによる津波による損害は対象外)が 補償の対象となる
★過去問にチャレンジ! <2017 年5月・問題 17> 任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なもの はどれか。なお、特約は考慮しないものとする。 1.ノンフリート等級別料率制度は、契約者の前契約の有無や事故歴に応じて1等級か ら20等級に区分し、等級ごとに保険料の割増・割引を行う制度である。 2.対物賠償保険では、被保険者が被保険自動車の運転中の事故により他の自動車に損 害を与えた場合、損害賠償として支払われる保険金の額は、被害者の過失割合に応 じて減額される。 3.人身傷害保険では、被保険者が被保険自動車の運転中に単独事故を起こして後遺障 害を負った場合は、補償の対象とならない。 4.対人賠償保険では、被保険者が被保険自動車の運転中の事故により同居している自 分の子にケガをさせた場合は、補償の対象とならない。 正解 3 1.適切。ノンフリート等級別料率制度は、契約者の前契約の有無や事故歴に応じて1 等級から 20 等級に区分されている。前契約で保険事故がないときは更新時に1等級 上がり、20 等級に近づくほど割引率が高くなる(1等級から3等級は割増)。 2.適切。記述のとおり。 3.不適切。人身傷害補償保険では、過失割合に関係なく保険金額の範囲内で損害額の 全額が支払われる保険である。したがって、単独事故であっても後遺障害を負った ときは補償の対象となる。 4.適切。対人賠償保険では、死傷した被害者が被保険者の父母、配偶者、子の場合は 保険金の支払の対象とならない。
3.傷害保険 ●ポイント整理 ①主な傷害保険 普通傷害保険 ・国内・国外を問わず、家庭内、就業中、通勤途上、旅行中 など、日常生活における傷害を補償する ・被保険者の職業・職務の危険度によって保険料が異なる 家族傷害保険 ・1保険証券で家族全員を被保険者として普通傷害保険と同 様の補償をする、普通傷害保険の家族版 ・本人(生計維持者)のほか、事故発生時におけるその配偶 者、本人または配偶者と生計を一にする同居の親族および 別居の未婚の子が、自動的に被保険者となる 交通事故傷害保険 ・国内・国外を問わず、交通事故や駅構内(改札口の内側) での事故、エスカレーター・エレベーターでの事故、道路 通行中に建物等から物が落下した場合および建物や交通 乗用具(電車・バス・自動車等)の火災によって傷害を被 った場合に補償する ファミリー交通傷害保険 ・1保険証券で家族全員を被保険者として、交通事故傷害保 険と同様の補償をする、交通事故傷害保険の家族版 国内旅行(傷害)保険 ・国内旅行行程中(旅行の目的を持って住居を出発してから 住居に帰着するまで)に被った傷害を補償する ・普通傷害保険などでは対象外の細菌性食物中毒についても 補償の対象になる 海外旅行(傷害)保険 ・海外旅行行程中(旅行の目的を持って住居を出発してから 住居に帰着するまで)に被った傷害を補償する ・普通傷害保険などでは対象外の細菌性食物中毒、地震・噴 火・津波による傷害についても補償の対象になる ②傷害保険の類似商品 所得補償保険 ・国内・国外を問わず、病気やケガで就業不能になった場合 に、その間の所得を補償する ・入院をしているか否かは問われない
★過去問にチャレンジ! <2017 年5月・問題 18> 傷害保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、 特約は考慮しないものとする。 1.普通傷害保険では、就業中に発生した事故によるケガは補償の対象とならない。 2.普通傷害保険では、海外旅行中の事故によるケガは補償の対象とならない。 3.国内旅行傷害保険では、旅行中に発生した地震、噴火またはこれらによる津波によ るケガは補償の対象とならない。 4.海外旅行(傷害)保険では、旅行の行程にある日本国内の移動中の事故によるケガ については補償の対象とならない。 正解 3 1.不適切。普通傷害保険は、国内・国外を問わず、家庭内、就業中、通勤途上、旅行 中など、日常生活における多くの場面で発生した事故による傷害が補償の対象とな る。 2.不適切。上記1.のとおり。 3.適切。国内旅行傷害保険では、普通傷害保険の取扱いと同様に、地震・噴火・津波 による傷害は補償の対象とならない。なお、海外旅行(傷害)保険では、地震・噴 火・津波による傷害も補償の対象となる。 4.不適切。海外旅行(傷害)保険は、旅行行程中(被保険者が住居を出発してから住 居に帰着するまで)の事故による傷害が補償の対象となる。
4.その他の損害保険 ●ポイント整理 ①個人向けの賠償責任保険 個人賠償責任保険 ・個人が日常生活において生じた偶然な事故によって、他人 の身体または財物に損害を与え、法律上の損害賠償責任を 負うことによって被る損害を補償する ・職務の遂行中、借り物・預り品に対する賠償責任、地震・ 噴火・津波を原因とする損害については、対象にならない ・被保険者には記名被保険者のほか、その配偶者、本人また は配偶者と生計を一にする同居の親族および別居の未婚の 子が含まれる ②企業向けの賠償責任保険 生産物賠償責任保険 (PL保険) ・製造、販売した商品などの財物を他人に引渡後、または仕事 の終了後、その財物の欠陥や仕事の結果に伴って生じた偶然 な事故によって、他人の身体または財物に損害を与え、法律 上の損害賠償責任を負うことによって被る損害を補償する 施設所有管理者 賠償責任保険 ・工場・店舗などの各種施設の所有・使用・管理またはその施設 における仕事の遂行に伴って生じた偶然な事故によって、他 人の身体または財物に損害を与え、法律上の損害賠償責任を 負うことによって被る損害を補償する 請負業者賠償責任保険 ・建築工事・土木工事の請負による仕事の遂行または遂行のため の施設の所有・使用・管理に伴って生じた偶然な事故によって、 他人の身体または財物に損害を与え、法律上の損害賠償責任を 負うことによって被る損害を補償する ③その他の企業向け保険 労働災害総合保険 ・被用者が政府労災保険などの対象となる業務上の災害を被っ たとき、事業主が法定外補償(法定給付の上乗せ)によって 被る損害および使用者としての法律上の損害賠償責任によっ て被る損害を補償する 機械保険 ・ショートなどの電気的現象、設計・製作の欠陥、折損・亀裂 などの機械的現象、物理的原因による破裂・爆発などの偶発 的な事故によって、機械設備が被る損害を補償する ・火災事故は補償の対象外
火災利益保険 ・事務所・工場・倉庫などを対象として、火災や爆発などによ って企業活動が休止・阻害されたために生じた喪失利益や収 益減少防止費用などの損失を補償する ★過去問にチャレンジ! <2019 年1月・問題 20> 損害保険を活用した事業活動のリスク管理に関する次の記述のうち、最も適切なもの はどれか。なお、特約については考慮しないものとする。 1.製造業を営む事業者が、工場の機械が火災により滅失するリスクに備えて、機械保 険を契約した。 2.飲食店を営む事業者が、食中毒による休業により売上が減少するリスクに備えて、 生産物賠償責任保険(PL保険)を契約した。 3.設備工事業を営む事業者が、役員・従業員の業務中のケガによるリスクに備えて、 普通傷害保険を契約した。 4.建設業を営む事業者が、注文住宅の新築工事中に誤って隣家の財物を壊してしまう リスクに備えて、施設所有(管理)者賠償責任保険を契約した。 正解 3 1.不適切。機械保険は、ショートなどの電気的現象、設計・製作の欠陥、折損・亀裂 等の機械的現象、物理的原因による破裂・爆発等の偶発的な事故によって、機械設 備が被る災害に備える保険である。ただし、火災事故は補償の対象外である。 2.不適切。生産物賠償責任保険(PL保険)は、製造もしくは販売した商品などの財 物を他人に引き渡した後、または仕事を行い終了した後、その財物の欠陥や仕事の 結果に伴って生じた偶然な事故により、他人の身体または財物に損害を与え、法律 上の損害賠償責任を負うことによって被る損害に備える保険である。休業による売 上や欠陥製品の回収・修理・交換費用等は、補償されない。 3.適切。普通傷害保険は、国内・国外、業務中・業務外を問わず、急激かつ偶然かつ 外来の事故によるケガ等に備えることができる。 4.不適切。施設所有(管理)者賠償責任保険は、工場・店舗などの各種施設の所有・ 使用・管理の不備等またはその施設における仕事の遂行に伴って生じた偶然な事故 により、他人の身体または財物に損害を与え、法律上の損害賠償責任を負うことに よって被る損害に備える保険である。
Ⅳ.保険制度 1.保険法および保険契約者保護機構 ①保険法の概要 イ.共済契約にも適用範囲を拡大 ロ.傷害疾病保険に関する規定を新設 ハ.保険契約者等の保護 a.契約締結時の告知についてのルールを整備 ・告知義務を保険者からの質問に応答する義務に変更 ・保険募集人による告知妨害等があった場合のルールを新設 b.保険金の支払時期についての規定を新設 ・適正な保険金の支払に必要な調査のための合理的な期間が経過したときから保険者は履 行遅滞の責任を負担 c.一部規定に片面的強行規定を導入 ・法律の規定よりも保険契約者等に不利な内容の約款の定めは無効 ニ.被保険者の同意 ・保険契約者と被保険者が異なる死亡保険契約は、被保険者の同意が必要 ・保険契約者と被保険者が異なる傷害疾病定額保険契約も、一定の場合を除き、被保険者 の同意が必要 ホ.損害保険についてのルールの柔軟化 ・超過保険や重複保険について、保険金額が目的物の価額を超える部分の契約も有効 ・事業リスクのための契約については、片面的強行規定の適用を除外 ヘ.責任保険における被害者の優先権の確保 ・被保険者が倒産した場合でも、被害者が保険金から優先的に被害回復を受けられるよう にするための先取特権の規定を新設 ト.保険金受取人の変更ルールの整備 ・保険金受取人の変更の意思表示の相手方は保険者であること、遺言による受取人の変更 も可能であること等を明文で規定 チ.モラルリスクの防止 ・重大な事由があった場合に保険者が契約を解除できる旨の規定を新設
なお、保険法の規定は、原則として施行日以後に締結された保険契約に適用される。た だし、保険金の支払時期や重大事由による解除などについては、施行日よりも前に締結さ れた保険契約にも適用される。 ②告知事項 イ.保険契約者または被保険者 ・保険契約者または被保険者になる者は、生命保険契約の締結に際し、支払事由の発生の 可能性に関する重要な事項のうち保険会社が求める告知事項について、事実の告知をし なければならない ・保険契約者または被保険者が、告知事項について故意または重大な過失により事実の告 知をしなかった場合、原則として保険会社は当該生命保険契約を解除することができる ロ.生命保険募集人 ・生命保険募集人が、保険契約者または被保険者に対して、告知事項について事実の告知 を妨害した場合や不実の告知をすることを勧めた場合、原則として保険会社は当該生命 保険契約を解除することができない ・告知義務違反による生命保険会社の契約解除権は、「生命保険会社が解除の原因を知った ときから1ヵ月間行使しないとき」または「契約の締結時から5年(約款では一般的に 2年)を経過したとき」に消滅する ③保険契約者保護機構の概要 ・破綻保険会社の保険契約の継続を支援し、保険契約の移転等の円滑な実施を行うため、 救済保険会社に対する資金援助を行うほか、救済保険会社が現れない場合は自らが破綻 保険会社の保険契約の引受等を行う ・日本国内で営業を行うすべての保険会社は、その免許の種類に応じて、生命保険契約者 保護機構または損害保険契約者保護機構のいずれかに強制加入することになっている ・共済、少額短期保険業者の保険は、保険契約者保護機構の対象外 ・民営化前に加入した簡易生命保険の契約は、政府による保険金等の支払保証があり、生 命保険契約者保護機構の対象外 ・民営化後に加入したかんぽ生命保険の契約は、他の生命保険会社と同様に、生命保険契 約者保護機構の対象 ④生命保険契約者保護機構の補償対象契約と補償割合 ・原則として国内における元受保険契約(運用実績連動型保険契約の特定特別勘定に係る 部分を除く)を対象として、破綻時点の責任準備金の 90%を補償する(ただし、高予定
⑤損害保険契約者保護機構の補償対象契約と補償割合 ・原則として日本における元受保険契約一般を対象としているが、補償割合は保険種類な どによって異なる <損害保険契約者保護機構の補償割合> 保険種類 保険金支払 解約返戻金・満期返戻金 など 下記以 外の 損害 保険 自賠責保険、家計地震保険 補償割合 100% 自動車保険 ・破綻後3ヵ月は 補償割合 100% ・3ヵ月経過後は 補償割合 80% 補償割合 80% 火災保険(注1) その他の損害保険(注1) (賠償責任保険、動産総合保険、海 上保険、運送保険、信用保険、労働 者災害補償責任保険など) 疾病・ 傷病 に関 する 保険 短期傷害保険(保険期間1年以内) 海外旅行傷害保険 年金払積立傷害保険 財形貯蓄傷害保険 確定拠出年金傷害保険 補償割合 90%(注2) 補償割合 90%(注2) その他の疾病・傷害保険 (上記以外の傷害保険、所得補償保 険、医療・介護(費用)保険など) 補償割合 90%(注2)(積立 型 保 険 の 積 立 部 分 は 80%) (注1)「火災保険」と「その他の損害保険」は、契約者が個人、小規模法人、マンション 管理組合であるものに限られる。 (注2)高予定利率契約に該当する場合は、補償割合が 90%から追加で引き下げられる。
★過去問にチャレンジ! <2018 年1月・問題 11> 保険法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。 1.保険法は、生命保険契約、損害保険契約だけでなく保険契約と同等の内容を有する 共済契約も対象に含まれる。 2.保険契約者または被保険者になる者は、生命保険契約の締結に際し、保険会社から 告知を求められた事項以外に保険事故の発生の可能性に関する重要な事項があれば、 その者が自発的に判断して事実の告知をしなければならない。 3.保険契約者や被保険者が故意に告知義務に違反した場合、保険会社は、原則として、 保険契約を解除することができる。 4.火災保険の超過保険契約があった場合に、その超過したことについて保険契約者お よび被保険者が善意でかつ重大な過失もないときは、その保険契約者は、原則とし て、超過部分について契約を取り消すことができる。 正解 2 1.適切。商法に規定されている保険と実質的に同等の内容を有するものについては、 共済契約その他いかなる名称であるかを問わず、保険法が適用される。 2.不適切。保険契約者または被保険者になる者は、生命保険契約の締結に際し、保険 会社から告知を求められた事項について告知の義務はあるが、告知を求められた事 項以外についてその義務はない(「自発的申告義務」ではなく、「質問応答義務」が ある)。 3.適切。記述のとおり。 4.適切。保険法の施行前、超過保険契約はその超過部分は「無効」とされていたが、 保険法の施行により、「取消し可能」(=取消しされるまでは有効)へ変更された。 損害保険契約の締結の時において、保険金額が保険の目的物の価額(保険価額)を超 えていたことにつき、保険契約者および被保険者が善意でかつ重大な過失がなかっ た場合、保険契約者は、その超過部分について、当該損害保険契約を取り消すこと ができる。
Ⅴ.保険と税金 1.生命保険(個人契約)と税金 ●ポイント整理 ①生命保険料控除 イ.適用が受けられる場合 生命保険料控除は、納税者本人が一定の生命保険契約等または個人年金保険契約等の保 険料または掛金を支払った場合に適用が受けられる。 a.対象となる生命保険契約等 ・生命保険会社、損害保険会社などによる一定の契約 ・保険金受取人が本人、配偶者、親族 ※財形保険、保険期間5年未満の貯蓄保険、団体信用生命保険、少額短期保険契約は、 生命保険料控除の対象外である。 b.対象となる個人年金保険契約等 次のすべての要件を満たす「個人年金保険料税制適格特約」を付加した契約 ①年金受取人は保険契約者(保険料負担者)またはその配偶者のいずれかであること ②年金受取人は被保険者と同一人であること ③保険料払込期間は 10 年以上であること(一時払は対象外) ④年金種類が確定年金、有期年金である場合、年金受取開始日における被保険者の年齢 は 60 歳以上、かつ年金受取期間は 10 年以上であること。または終身年金であること (年齢要件なし) (注)個人年金保険契約等であっても、上記の要件をすべて満たしていない契約は、一般 の生命保険契約等となる(年金受取人が本人、配偶者、親族の場合に限る)。 ロ.控除額 <2011(平成 23)年 12 月 31 日以前に締結した保険契約等(旧制度)> 一般生命保険料控除 個人年金保険料控除 控除限度額 所得税:50,000 円 住民税:35,000 円 所得税:50,000 円 住民税:35,000 円 合計控除限度額 所得税:100,000 円 住民税: 70,000 円
<2012(平成 24)年1月1日以後に締結した保険契約等(新制度)> 一般生命保険料控除 個人年金保険料控除 介護医療保険料控除 控除限度額 所得税:40,000 円 住民税:28,000 円 所得税:40,000 円 住民税:28,000 円 所得税:40,000 円 住民税:28,000 円 合計控除限度額 所得税:120,000 円 住民税: 70,000 円 ・一般生命保険料控除と個人年金保険料控除は、旧制度と新制度でそれぞれ計算して合計 することができ、各控除額は所得税が最高4万円、住民税が最高 2.8 万円となる。また、 旧制度と新制度のいずれかのみを任意に選択することもできる。なお、各控除額を合計 した制度全体としては、所得税が最高 12 万円、住民税が最高7万円となる。 ・2011(平成 23)年 12 月 31 日以前の契約であっても、2012(平成 24 年)年1月1日以後 に契約の更新や特約の中途付加など(更新等)をした場合には、主契約を含めその契約 全体について更新等の日以後の保険料が新しい生命保険料控除の対象となる。 ②死亡保険金と税金 契約者 (保険料負担者) 被保険者 死 亡 保 険 金 受取人 税金の種類 契約者(保険料負担者)と被保 険者が同一人の場合で、死亡保 険金受取人が相続人の場合 父 父 - 相続税(注) 契約者(保険料負担者)と死亡 保険金受取人が同一人の場合 子 父 子 所得税・住民税 (一時所得) 契約者(保険料負担者)、被保 険者、死亡保険金受取人がそれ ぞれ異なる場合 母 父 子 贈与税 (注)死亡保険金受取人が相続人のときは、「500 万円×法定相続人の数(相続を放棄した者 も含む)」の非課税枠の適用が受けられる。 ③満期保険金と税金 契約者 (保険料負担者) 被保険者 死亡保険金受取人 税金の種類 父 - 父 所得税・住民税(一時所得)(注) 父 - 母 贈与税 (注)契約者(保険料負担者)と死亡保険金受取人が同一人の場合であっても、保険期間 5年以下の一時払い養老保険などのように金融類似商品とみなされるものは、例外
④生前給付保険金・給付金等と税金 生前給付保険金・給付金等 税金 特定(3大)疾病保険金、リビング・ニ ーズ特約保険金 被保険者または指定代理請求人が受け取るも のは非課税 高度障害保険金 入院給付金、通院給付金、手術給付金 被保険者または配偶者・直系血族・生計を一 にするその他の親族が受け取るものは非課税 介護保険金(介護一時金・介護年金) ⑤「生命保険契約に関する権利」の相続税評価額 ・被相続人が、保険金支払事由の発生していない生命保険契約(被保険者が子である場合 など)の保険料を負担していた場合、この生命保険契約は被相続人(保険料負担者)の 相続財産となるが、相続財産としての評価額は、相続開始時におけるその生命保険契約 の「解約返戻金の額」となる ★過去問にチャレンジ! <2018 年1月・問題 14> 生命保険料控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。 1.所得税における「介護医療保険料控除」の控除限度額は、4万円である。 2.一時払い個人年金保険の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象とはならず、「一 般の生命保険料控除」の対象となる。 3.変額個人年金保険の保険料は、「一般の生命保険料控除」の対象とはならず、「個人 年金保険料控除」の対象となる。 4.平成23年12月31日以前に契約した定期保険特約付終身保険の定期保険特約部 分を平成24年1月1日以後に更新した場合、生命保険料控除においては平成24 年1月1日以後に新規に契約した保険契約と同様の取扱いとなる。 正解 3 1.適切。平成 24 年1月1日以後に締結した保険の場合、所得税の生命保険料控除は、 「一般生命保険料控除」「個人年金保険料控除」「介護医療保険料控除」のいずれも 4万円が上限であり、3つの控除を合計した最高控除額は 12 万円となる。 2.適切。個人年金保険を一時払いで契約した場合、「一般の生命保険料控除」の対象と なり、「個人年金保険料控除」の対象とはならない。個人年金保険料控除が適用され るには、「10 年以上の期間にわたり定期的に保険料を払い込む」等の要件がある。
3.不適切。変額個人年金保険の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象とはならない が、要件を満たしていれば「一般の生命保険料控除」の対象となる。 4.適切。平成 23 年 12 月 31 日以前に締結した保険であっても、平成 24 年1月1日以後 に契更新等を行うと、以後は当該契約のすべてに新制度が適用される。 <2017 年9月・問題 14> 個人年金保険の税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、契 約者(=保険料負担者)、被保険者および年金受取人は同一人の個人であるものとする。 1.保険料払込期間が10年以上あることなどの条件を満たし「個人年金保険料税制適 格特約」を付加した生命保険契約の保険料は、個人年金保険料控除の対象となる。 2.個人年金保険において、毎年受け取る年金は一時所得として所得税の課税対象となる。 3.個人年金保険の被保険者が年金受取開始前に死亡して、死亡給付金が法定相続人で ある遺族に支払われた場合、死亡給付金は相続税の課税対象となり、死亡保険金の 非課税金額の規定が適用される。 4.保証期間付終身年金保険において、保証期間中に被保険者が死亡したために、残り の保証期間について遺族が受け取る年金の受給権は、相続税の課税対象となる。 正解 2 1.適切。記述のとおり。 2.不適切。個人年金保険において、毎年受け取る年金は、雑所得として所得税の課税 対象となる。 3.適切。なお、死亡保険金の非課税枠は、「500 万円×法定相続人の数」である。 4.適切。なお、遺族が受け取る年金は、雑所得として所得税の課税対象となる。この ときの雑所得の金額は、年金受取初年度にはゼロとなり、2年目以降は非課税部分 (相続税の課税対象となった部分)が原則として徐々に減少していく。
2.個人年金保険と税金(個人の契約) ●ポイント整理 ①「契約者(保険料負担者)=年金受取人」の場合 ・年金受取時 →雑所得として所得税・住民税の対象 ②「契約者(保険料負担者)≠年金受取人」の場合 ・年金受取開始時 →年金受給権の評価額(注)が贈与税の対象 ・年金受取時(2回目以後) →雑所得として所得税・住民税の対象(所得金額の計算方法 が「契約者(保険料負担者)=年金受取人」の場合とは異なる) (注)年金受給権の評価額について、相続・贈与が年金受取開始以後の場合は、「解約 返戻金の額」「年金に代えて一時金の給付を受けられる場合は一時金の金額」「予 定利率などを基に算出した金額」のいずれか多い額となる。相続・贈与が年金受 取開始よりも前の場合は、原則として解約返戻金相当額となる。 3.生命保険(法人契約)と税金 ●ポイント整理 ①保険料の経理処理 イ.定期保険(長期平準定期保険・逓増定期保険を除く) 契約者 被保険者 保険金受取人 保険料の経理処理 法人 役員・従業員 法人 損金算入 (注1) 被保険者の遺族 損金算入(注2、3) (注1)期間の経過に応じて損金算入する。 (注2)普遍的加入の要件を満たす場合は福利厚生費として損金算入する。普遍的加入の 要件を満たさない場合は給与となる。 (注3)給与となる場合において、役員に対するものについては、保険料の支払方法等に よって損金に算入できない場合がある。 ロ.終身保険 契約者 被保険者 保険金受取人 保険料の経理処理 法人 役員・従業員 法人 資産計上 被保険者の遺族 損金算入(注1、2) (注1)被保険者の給与となる。 (注2)給与となる場合において、役員に対するものについては、保険料の支払方法等に よって損金に算入できない場合がある。
ハ.養老保険 契約者 被保険者 保険金受取人 保険料の経理処理 満期保険金 死亡保険金 法人 役員・従業員 法人 法人 資産計上 法人 被保険者の遺族 1/2を資産計上、 1/2を損金算入(注1、2) (注1)普遍的加入の要件を満たす場合は福利厚生費として損金算入する。普遍的加入の 要件を満たさない場合は給与となる。 (注2)給与となる場合において、役員に対するものについては、保険料の支払方法等に よって損金に算入できない場合がある。 ニ.長期平準定期保険・逓増定期保険 契約者 被保険者 保険金受取人 保険料の経理処理 長期平準定期保険 逓増定期保険 法人 役員・従業員 法人 ①保険期間の前半6割期間 1/2を資産計上(注)、 1/2を損金算入 1/2、2/3または 3/4を資産計上 1/2、1/3または 1/4を損金算入 ②保険期間の後半4割期間 ・支払保険料全額を損金算入 ・前半6割期間の資産計上額を按分して損金算入 (注)前払保険料として資産計上する。
②死亡保険金・満期保険金・解約返戻金・給付金を受け取った場合の経理処理(法人受取 の場合) 生命保険 仕訳 借方 貸方 死亡保険金 養老保険・終身保険・定期付 養老保険・定期付終身保険 現金・預金 保険料積立金 配当金積立金 雑収入 定期保険(月払・半年払・ 年払) 配当金積立金 雑収入 長期平準定期保険・逓増定 期保険 前払保険料 配当金積立金 雑収入 満期保険金 養老保険(2分の1養老保 険(ハーフタックスプラン) を含む) 現金・預金 保険料積立金 配当金積立金 雑収入 解約返戻金※ 養老保険(2分の1養老保 険(ハーフタックスプラン) を含む)・終身保険・定期付 養老保険・定期付終身保険 (支払保険料の全額が給与 となるケースを除く) 現金・預金 保険料積立金 配当金積立金 定期保険(年払)、および養 老保険・終身保険・定期付 養老保険・定期付終身保険 で支払保険料全額が給与と なるケース 配当金積立金 定期保険(一時払) 前払保険料 配当金積立金 長期平準定期保険・逓増定 期保険(年払・一時払) 前払保険料 配当金積立金 給付金 - 現金・預金 雑収入 ※差額は雑収入または雑損失
★過去問にチャレンジ! <2018 年1月・問題 15> 契約者(=保険料負担者)を法人とする生命保険契約の保険料の経理処理に関する次 の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとし、 いずれも保険料は毎月平準払いで支払われているものとする。 1.被保険者が役員、死亡保険金受取人および満期保険金受取人がいずれも法人である 養老保険の保険料は、その全額を資産に計上する。 2.被保険者が役員・従業員全員、死亡保険金受取人が被保険者の遺族である定期保険 (無配当保険)の保険料は、その全額を資産に計上する。 3.被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である終身保険の保険料は、その全額を 資産に計上する。 4.被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である長期平準定期保険の保険料は、保 険期間の前半6割相当期間においては、その2分の1相当額を資産に計上し、残額 を損金に算入することができる。 正解 2 1.適切。死亡保険金受取人および満期保険金受取人がいずれも法人である養老保険の 保険料は、その全額を保険料積立金として資産に計上する。 2.不適切。被保険者が役員・従業員全員、死亡保険金受取人が被保険者の遺族である 定期保険(無配当保険)の保険料は、福利厚生費として損金算入する。 3.適切。記述のとおり。 4.適切。死亡保険金受取人が法人である長期平準定期保険について、保険期間の前半 6割相当期間においては、保険料の2分の1を資産計上し、残る2分の1を損金算 入する。
4.損害保険と税金 ●ポイント整理 ①地震保険料控除 ・控除額は地震保険料の支払額全額(ただし、所得税は 50,000 円、住民税は 25,000 円が 限度) ②個人事業主・法人の契約(満期返戻金のない保険期間1年の契約) ・個人事業主が事業所得を生ずべき業務に関連して支払った保険料は、必要経費となる ・法人が事業に関連して支払った保険料は、損金となる ③保険金と税金 イ.個人の契約と保険金 課税関係 火災保険、車両保険 建物・動産・車両にかかわる 保険金(注) 非課税 傷害保険、所得補償保険、 自動車保険(搭乗者傷害、 自損事故、無保険車・人身 傷害) 身体の傷害にかかわる保険金 (医療保険金、後遺障害保険 金、所得補償保険金) 非課税 自動車保険(搭乗者傷害・ 自損事故・人身傷害(自己 過失部分))、傷害保険 死亡保険金 保険料負担者 ・死亡者本人…相続税 ・保険金受取人…所得税・ 住民税(一時所得) ・第三者…贈与税 自動車保険(無保険車・人 身傷害(加害者過失部分)) 非課税 (注)受け取った損害賠償金も同じである。 ロ.個人事業主の契約と保険金 課税関係 自動車保険 自賠責、対人・対物賠償 通常、課税関係は生じない 搭乗者傷害、自損事故 傷害保険と同様 車両 廃車 非課税 ・損失額-受取保険金=必要経費 修理 収入金額に算入 ・支払修理費=必要経費
傷害保険 ・個人事業主が受け取る保険金は収入金額に算入 ・見舞金等の支給額(社会通念上、妥当な金額)は福利厚生費 火災保険 店舗・什器等 非課税 ・損失額-受取保険金=必要経費 棚卸資産(商品) 収入金額に算入 ・棚卸資産の損失額=必要経費 ハ.法人の契約と保険金 課税関係 自動車保険 自賠責、対人・対物賠償 通常、課税関係は生じない 搭乗者傷害、自損事故 傷害保険と同様 車両 益金に算入 修理 修理費=損金 代替車取得 圧縮記帳(注)の適用がある 傷害保険 ・法人が受け取る保険金は益金に算入 ・見舞金等の支給額(社会通念上、妥当な金額)は福利厚生費 火災保険 益金に算入 ・資産の被害部分の帳簿価額=損金 ※代替資産取得のときは圧縮記帳(注)の適用がある (注)圧縮記帳とは、本来、課税所得として発生している特定の利益について、一定の要 件のもとにその課税を将来に繰り延べる制度をいう。 ニ.満期返戻金と税金 20%源泉分離課税 総合課税 個人の契約 ・保険料の払込方法が一時払(注1) ・保険期間が5年以下(注2) ・補償倍率が5倍未満 ・「契約者(保険料負担者)=受取人」 の場合、一時所得として総合課税 ・課税対象額=(満期返戻金+契約者 配当金)-払込保険料総額(注3)- 特別控除<最高 50 万円> 個 人 事 業 主 の契約 法人の契約 ・積立保険料の資産計上額を取り崩し、受取額との差額が課税対象額となる ・課税対象額=(満期返戻金+契約者配当金)-積立保険料総額 (注1)一時払に準ずるものを含む。 (注2)保険期間が5年を超える契約で、契約日から5年以内に解約されたものを含む。 (注3)個人事業主の契約では、「積立保険料総額」となる。
★過去問にチャレンジ! <2018 年5月・問題 17> 契約者(=保険料負担者)を法人とする損害保険契約の経理処理に関する次の記述の うち、最も不適切なものはどれか。 1.すべての従業員を被保険者とする普通傷害保険の月払保険料は、支払った保険料の 全額を損金に算入する。 2.法人が所有する業務用自動車が事故で全損したことにより受け取った自動車保険の 車両保険金で同一年度内に代替の車両を取得した場合、所定の要件に基づき圧縮記 帳が認められる。 3.業務中の事故で従業員が死亡し、普通傷害保険の死亡保険金を従業員の遺族が保険 会社から受け取った場合、法人は死亡保険金相当額を死亡退職金として損金に算入 する。 4.積立火災保険の満期返戻金と契約者配当金を法人が受け取った場合、受け取った全 額を益金に算入し、それまで資産計上していた積立保険料の累計額を損金に算入す る。 正解 3 1.適切。すべての従業員を被保険者とする普通傷害保険の月払い保険料は、その全額 を支払った事業年度における福利厚生費として損金算入できる。 2.適切。なお、圧縮記帳の対象となるのは、法人所有の固定資産(自動車・建物等)に 限られ、棚卸資産には適用されない。 3.不適切。傷害保険の死亡保険金受取人が被保険者の遺族である場合、法人は経理処 理が不要である。 4.適切。なお、法人が建物その他の資産の損害に対して受け取った保険金は、益金に 算入し、被害を受けた資産の被害部分の帳簿価額は損金に算入するが、一定要件を 満たした場合、圧縮記帳の対象となる。