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挨 拶 比田勝 尚喜

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Academic year: 2021

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- 13 -

調印式

挨 拶

比田勝 尚喜

対馬市長の比田勝です。本日は

ESD

研究連携に関する覚書を締結させていただきました ことに、吉岡総長や阿部所長をはじめ、立教大学の皆様に心より感謝申し上げます。

当市は

1950

年から

1951

年の

2

年間、「九学会連合」が日本初となる共同調査を実施した 場所として知られております。民俗学者で日本銀行総裁、大蔵大臣などを務められた渋沢 敬三先生が生みの親でありますこの九学会連合には、当時の日本を代表するフィールド科 学者が数多く参加し、離島振興法の成立に尽力された民俗学者、宮本常一先生もその一人 でございます。立教大学からは、文学部教授で民俗学者の宮本馨太郎先生が共同調査に参 加され、対馬の民俗の研究に取り組まれております。宮本馨太郎先生は、民具研究の必要 性を主張する立場から、文化財保護法や博物館法制定の立役者で、民具の保護・保存事業 の推進を図り、博物館の整理や学芸員の養成に尽力されたと聞いております。

このように対馬というフィールドは、高度経済成長に伴い地域文化が均質化する中、日 本人や日本文化の姿を後世に伝える上で重要な役割を担ってきたのではないか。また、対 馬の経験が戦後日本を形づくる上で役に立ったのではないかと考えています。

この「九学会連合」共同調査をはじめ、対馬は学術的なフィールドとして、自然・人文 科学ともに研究対象となり、数々の研究成果が蓄積されてきた島です。立教大学におかれ ましても、近世文学がご専門の渡辺憲司先生(現・名誉教授)をはじめとする文学部の先 生方が、対馬の歴史について学術研究に取り組まれてきました。

対馬は、研究的な価値もさることながら、学びの価値が高い島でもあります。当市では 地域と大学が連携し、地域づくりと人づくりを同時に行う「域学連携」を重要政策の一つ としています。大学が身近に存在しない対馬において、大学での学びの力で地域に活力を 与えていただき、そして地域の力、現場の学びが、明日の地域を担う人づくりにつながる のではないかと考えているところです。

2015

年度におきましては、国内外約

60

の大学より

650

名の学生、約

150

名の大学の先 生方が来島され、インターンや調査研究活動に取り組まれました。殊に立教大学におかれ ましては、阿部治先生や観光学部の東徹先生に当市の域学連携の実行委員としてご協力を いただいており、域学連携へのご助言のみならず、多くの学生をインターンシップやフィ ールドワークで派遣していただいております。

2013

年より

10

数名の学生を受け入れており、中には何度も対馬に足を運び、対馬をテ ーマに卒業論文を執筆したり、都内で行われる対馬関連のイベントに顔を出したり、対馬 のファン、宣伝大使として関わり続けてくれている学生もおります。また対馬で阿部先生 に出会ったことをきっかけに立教大学の大学院に進学し、阿部先生のもとで学んでいる大 学院生もいると聞いております。こうした取り組みに深く感謝し、この場をお借りして御 礼申し上げます。

(2)

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このように、対馬での「場の教育」は、対馬に限らず国内外で活躍できるグローカルな 人材の育成につながっていると言えます。そのような中、今の地方創生における人づくり がどうあるべきか、

ESD

がどのような可能性を有するのか、対馬を対象に実践研究したい というお話を阿部先生からいただきまして、

ESD

研究連携に関する覚書を締結させていた だくことになりました。

当市は第二次総合計画におきまして、人づくりを大きな施策の柱として掲げ、

ESD

の推 進を明記しております。

ESD

は郷土愛を育み、世界的な視野で自主的に地域実践活動をで きる人づくりを行うためには、非常に重要であると捉えております。立教大学

ESD

研究所 は、我が国で初めて設置された

ESD

研究機関であり、阿部先生ご自身が

ESD

を提唱され、

国内外に普及されている研究者であられます。本覚書の締結を機に、専門的な知見やご助 言、さまざまな支援が対馬にもたらされ、当市の

ESD

の推進と島内外、国内外で活躍でき るグローカルな人材が対馬から生まれることを願いまして、覚書締結の挨拶とさせていた だきます。本日はまことにありがとうございました。

(ひたかつ・なおき 対馬市市長)

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