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旧大乗院庭園の調査 一第424次

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Academic year: 2021

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旧大乗院庭園の調査

一第424次

         1 はじめに

 奈良文化財研究所は、㈱日本ナショナルトラストから の委託を受け、復原整備の基礎データを得るため、平成 7年度より継続的に旧大乗院庭園の発掘調査をおこなっ てきた。今回の調査は、その成果に基づく西小池の復元 整備工事にともなう補足調査である。

 調査地は西小池南西の旧建物基礎内部(西調査区)およ び西小池の南池東岸部分(東調査区)の2箇所である。調 査期間は2007年9月10日〜9月19日、調査面積は27.8 「 である。このうち、西調査区は第390次調査(2005年度)で 検出した鎌倉〜室町時代のSB8983の西側の続きを確認 することを主な目的として調査をおこなったが、近代に 標高89.5m付近まで大きく削平されていたことが判明 し、顕著な遺構は検出できなかった。したがって、ここ では西調査区の報告は割愛し、東調査区の成果について 報告する。

         2 東調査区

 第310次調査(1999年度)および第352次調査(2002年度) において土層観察用の畔として残された部分だが、西小 池南側が大池方向と池尻方向の二股に分かれる岬に位置 するため、汀線と護岸状況の確認を目的として調査をお こなった。

 基本層序は図191に示すように上から表土(①)、現代 盛土(②)、近代客土⑤)、堆積土③・⑤、護岸時の盛 土⑤)となっている。⑤層上面で土坑を検出したが、土 坑からは近世前半の軒平瓦が出土した。

 ⑤層を除去すると、調査区のほぼ中央で護岸の基底石 を確認し、汀線を確定できた。護岸は、径約20〜30cm大 の傑を積み上げているが、大型傑の下には小傑が大量に 確認でき、裏込めをしながら比較的急傾斜で傑を積み上 げたことがわかる。一方、池底には、径約5〜10cmほど の小傑を敷いているが、敷石面は基底石から1.5mほど 続いたところで途切れ、そこから急激に池底に向かって 深くなっている。

154 奈文研紀要 2008

        3 まとめ

 今回の調査では、西小池南西の旧建物基礎内が近代に 大きく削平されていた状況および西小池東岸の汀線と護 岸状況を確認した。昨年度までの調査成果と合わせるこ とで、図192のように西小池の全体像が明らかになった。

      (城倉正祥)

A

90.5m

90.0m

①表土 ②黄褐色土 ③黒色土 ④灰褐色土 ⑤暗褐色土 ⑥青灰褐色砂質土

−・14

図191 第424次調査遺構平面図・断面図(東調査区)1:40

(2)

図192 西小池全体図と第424次調査区の位置 1 : 300

Ⅲ‑2 平城京と寺院の調査 155

参照

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