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小形 は参考文献,“小形, 「振動・波動」(裳華房)” を示します。

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(1)

2019 B.0.1

現象の数理

B (2019

年度後期

)

(2)

2019

現数

B.0.2

.

講義計画 No.

【入力属性回数:◎】

【学外公開】

【入力属性担当者:◎】

【学外公開】

【入力属性学修内容:◎】

【学外公開】

キーワード

【入力属性:△】

1 Lec01

  飯田 晋司

  単振動(調和振動)の運動方程式と一般解,与えられた初期条件に対する単 振動の解とグラフ

  

2 Lec02

  飯田 晋司

  複数のばねの力による振動,安定な平衡点と不安定な平衡点

   

3

Lec03

  飯田 晋司

  安定な平衡点の近くでの微小振動,単振り子の微小振動,ほぼ等速円運動 を行う惑星の運動

   4

Lec04

  飯田 晋司

2個の質点の連成振動1運動方程式,位置エネルギー,左右対称な場合の 基準座標と基準モード

  

5 Lec05

  飯田 晋司

2個の質点の連成振動2うなり,一般の場合の運動方程式の固有値

   

6

Lec06

  飯田 晋司

2個の質点の連成振動3左右対称な場合の固有値と固有ベクトルの計 算,固有値と固有ベクトルによる一般解

   7

Lec07

  飯田 晋司

2個の質点の連成振動4基準座標と固有ベクトルの関係,基準座標で表し た位置エネルギー,初期値から積分定数を求める手順

   8

Lec08

  飯田 晋司

3個の質点の連成振動 位置エネルギー,運動方程式,固有振動数と固有 モード 

   9

Lec09

  飯田 晋司

N個の質点の連成振動1 固有ベクトルを決める差分方程式と境界条 件,差分方程式の特解

  

10 Lec10

  飯田 晋司

N個の質点の連成振動2 固有ベクトルと固有値,固有振動数,固有 モードによる一般解,

Nが無限大の極限1 ばねと質点系のパラメータと弾性体の棒のパラ メータの対応関係,応力と歪の関係,ばね定数とヤング率の関係  

  

11 Lec11

  飯田 晋司

Nが無限大の極限2棒の振動状態を表す関数,固有振動数と波数の関係 (分散関係),波の速さ

   12

Lec12

  飯田 晋司

Nが無限大の極限3波動方程式の導出,境界条件 (固定端,自由端),波の 持つエネルギー

   13

Lec13

  飯田 晋司

  波動方程式の解1有限区間の固有モードによる一般解,初期値と任意定数 の関係 

  

14 Lec14

  飯田 晋司

  波動方程式の解2 有限区間の固有モードの持つエネルギー

   

15 Lec15

  飯田 晋司

  波動方程式の解3 無限区間の波動方程式のダランベール (進行波)

   

16

プリント中の

小形 は参考文献,“小形, 「振動・波動」(裳華房)” を示します。

また,以下は

1

年の科目「微積分及び演習

I,II

,

「線形代数及び演習

I,II

」や「物理数学及び演習

I,II

」での参考 文献を示します:

川薩四 は参考文献,“川野,薩摩,四ツ谷, 「微分積分+微分方程式」(裳華房) ”を示します。

三宅線形 は参考文献,“三宅『線形代数学』(培風館) ”を示します。

高木

I

は参考文献,“高木隆司, 「力学

(I)」(裳華房)”を示します。

高木

II

は参考文献,

高木隆司, 「力学

(II)

(

裳華房

)”

を示します。

オフィスアワー: 月曜

6

講時,木曜

6

講時

url: http://www.math.ryukoku.ac.jp/˜iida/lecture/lecture.html

(3)

2019 B.1

1 単振動 調和振動

物理数学

II

および演習

II

小形

§1.2

高木

I§4.1

目標

・ばねにつながれた質点の運動方程式が与えられた座標系で書ける。

・単振動の運動方程式の解が書ける。

・与えられた初期条件に対する単振動のグラフが書ける。

1.1 単振動の運動方程式

質量

m

の質点に時刻

t

に力

F(t)

が働く場合の運動方程式は

md2r(t)

dt2 =F(t), (1.1)

この講義では,質点が

x

軸上を運動する場合を考えるので

r(t) = (x(t),0,0), F(t) = (Fx(t),0, 0) (1.2)

より,運動方程式

(のx

成分は)

md2x(t)

dt2 =Fx(t) (1.3)

となる。

ばねにつながれた質点にはたらく力

ばね定数

k, 自然長

のばねの長さが

L

である場合,ばねが質点におよぼす力の大きさと向きは

・大きさ:

k|L−ℓ|(

フックの法則

)

・向き:

|L−ℓ|

が減少する向き,つまり,ばねが伸びている場合

(L > ℓ)

はばねが縮む向き,ばねが縮んでいる 場合

(L < ℓ)

はばねが伸びる向き

となる。

【問

1】

右図のように座標系をとった場合の質点の運動方程式を書きなさい。

x= 0

の位置にある壁にばねの一端が取り付けられ,ばねの他端に 質量

m

の質点がつながれている。

【答

1】

ばねの左端の座標が

0,右端の座標がx(t)

なので,ばねの長さは

L=x(t)

となる。従って力の大きさは

k|L−ℓ|= k|x(t)−ℓ|

となる。力の向きは

x(t)> ℓ

ばねは伸びている 力は

x

軸の負の向き

Fx(t) =−k|x(t)−ℓ|=−k(x(t)−ℓ), (1.4) x(t)< ℓ

ばねは縮んでいる 力は

x

軸の正の向き

Fx(t) = +k|x(t)−ℓ|=k(ℓ−x(t)) (1.5)

となる。どちらの場合も

Fx(t) =−k(x(t)−ℓ) (1.6)

と書ける。以上より,運動方程式は

md2x(t)

dt2 =−k(x(t)−ℓ). (1.7)

(4)

2019

現数

B.2

【問

2

右図のように座標系をとった場合の質点の運動方程式を書きなさい。

x= 4ℓ

の位置にある壁にばねの一端が取り付けられ,ばねの他端に

質量

m

の質点がつながれている。 x

( ) t

O x 4 ℓ

m k

【答

2】

ばねの左端の座標が

x(t)

,右端の座標が

4ℓ

なので,ばねの長さは

L= 4ℓ−x(t) (2.1)

となる。従って力の大きさは

k|L−ℓ|=k|3ℓ−x(t)|. (2.2)

力の向きは

3ℓ > x(t)

ばねは伸びている 力は

x

軸の正の向き

Fx(t) = +k|3ℓ−x(t)|=k(3ℓ−x(t)), (2.3) 3ℓ < x(t)

ばねは縮んでいる 力は

x

軸の負の向き

Fx(t) =−k|3ℓ−x(t)|=−k(x(t)−3ℓ) (2.4)

となる。どちらの場合も

Fx(t) =−k(x(t)−3ℓ) (2.5)

と書ける。以上より,運動方程式は

md2x(t)

dt2 =−k(x(t)−3ℓ). (2.6)

1.2 単振動の運動方程式の解

d2x(t)

dt2 +ω2x(t) =ω2x0 (2.7)

の一般解を求めよう。ここで

ω=

k

m

は 角振動数 。また, 【問

1】の場合はx0=ℓ,

【問

2】の場合はx0= 3ℓ

。 微分方程式

(2.7)

は, 「数理モデル基礎及び演習

I」の用語では 非斉次2

階定係数線形常微分方程式 と呼ばれ る:

2

: d2x(t)

dt2

が微分の最高階。

・線形:

x(t)

1

乗の形,

dnx(t)

dtn , n= 0,1,· · ·

,で現れる。

・非斉次:

x(t)

0

次の項

(非斉次項),ω2x0

,がある。

'

&

$

%

非斉次線形

2

階常微分方程式の一般解の求め方 数理モデル基礎

I

川薩四

§10.6

(i)

斉次微分方程式

(

非斉次項,つまり

x(t)

について

0

次の項,を

0

とおいた方程式

)

の一般解を求める。

u(t) =C1u1(t) +C2u2(t)

(ii)

非斉次微分方程式

(そのままの方程式)

の解を,なんとかして一つ求める

(

特解

)X(t) (iii)

非斉次微分方程式の一般解は

x(t) =u(t) +X(t) =C1u1(t) +C2u2(t) +X(t)

(5)

2019

現数

B.3

.

cos(α−β) = cos(α) cos(β) + sin(α) sin(β) e = cos(α) +isin(α)

オイラー

(Euler)

の公式

斉次微分方程式

d2u(t)/dt2+ω2u(t) = 0

の一般解を求める 単振動の

‘公式’

'

&

$

% d2u(t)

dt2 =−ω2u(t) (3.1)

の一般解は

u(t) = Ccos(ωt) +Dsin(ωt) (3.2)

= Acos(ωt−θ). (3.3)

(C, D), (A, θ)

は任意定数で互いの関係は

Acos(θ) =C , Asin(θ) =D , A=√

C2+D2. (3.4)

【問

3】

川薩四 例題

9.5

u(t) =eλt

(3.1)

の解となるように,定数

λ

を決めなさい。また,この結果を用いて

(3.1)

の一般解を求めなさい。

【答

3】

u(t) =eλt

(3.1)

に代入すると

λ2 eλt=−ω2 eλt (3.5)

となる。e

λt̸= 0

なので,λ の満たすべき式,

λ2=−ω2 (3.6)

より

λ=±iω (3.7)

が得られる。

(3.1)

の独立な

2

つの解,

e±iωt

,が得られたので,

(3.1)

の一般解は

C1, C2

を任意定数として

u(t) = C1eiωt+C2eiωt (3.8)

= (C1+C2) cos(ωt) +i(C1−C2) sin(ωt) (3.9)

= Ccos(ωt) +Dsin(ωt) (3.10)

となる。ここで

C=C1+C2

,D

=i(C1−C2).

非斉次微分方程式

d2x(t)/dt2+ω2x(t) =ω2x0

の特解を求める

x(t) =

定数 となる解を探すと

x(t) =x0 (3.11)

(2.7)

の特解であることがわかる。質点の位置が

x0

であるとき,質点には力がはたらず,従って質点はずっと

静止していることができる。つまり,x

0

はつりあいの位置

(

平衡点

)

である。

以上より

(2.7)

の一般解は

x(t) =x0+Ccos(ωt) +Dsin(ωt), (3.12)

あるいは

x(t) =x0+Acos(ωt−θ) (3.13)

となる。

C, D

A, θ

の関係は

(3.4)

(6)

2019

現数

B.4

1.3 与えられた初期条件に対する単振動のグラフ

【問

4】

時刻

t= 0

での物体の

x

座標が

x1

,速度

(のx

成分) が

v1

である場合の,(2.7) の解を求めなさい。また,質点の 運動する範囲を求めなさい。

【答

4】

(3.12)

より

x(0) =x0+Ccos(0) +Dsin(0) =x0+C=x1. (4.1)

また,速度

(のx

成分)v

x(t)

vx(t) = d dt

(

Ccos(ωt) +Dsin(ωt) )

=−ωCsin(ωt) +ωDcos(ωt) (4.2)

なので,

vx(0) =−ωCsin(0) +ωDcos(0) =ωD=v1. (4.3)

以上より,

C=x1−x0

D= v1

ω

なので

x(t) =x0+ (x1−x0) cos(ωt) +v1

ω sin(ωt) (4.4)

となる。(3.13) のように書くと

x(t) =x0+Acos(ωt−θ), A=

(x1−x0)2+ (v1

ω )2

(4.5)

となるので,質点は

x0−A

から

x0+A

の間を振動する。

(x0> A

の場合の) グラフは下図のようになる:

x0

x0+A

x0A

t

T

( )a ( )b ( )c ( )d

x

(縦軸)

の位置は

x1> x0, v1>0

の場合

(a)

の範囲内

(4.6) x1> x0, v1<0

の場合

(b)

の範囲内

(4.7) x1< x0, v1>0

の場合

(d)

の範囲内

(4.8) x1< x0, v1<0

の場合

(c)

の範囲内

(4.9)

のどこかとなる。ここで,

T = 2π

ω

である。

(7)

2019 B.5

単振動のいろいろな量

記号 単位 名前 意味

A [m]

振幅 平衡点からの最大距離

ω [rad/s]

角振動数 , 角周波数 単位時間あたりの位相の変化

−θ [rad]

初期位相 時刻

t= 0

における位相

ωt−θ [rad]

位相

cos

の引数

T = ω [s]

周期

高木

I (1.47)

もとの位置と速度にもどるまでの時間

f = T1 [1/s] = [Hz]

振動数 , 周波数 単位時間に何回振動するかという数

【問

5】

【問

1】の状況で,m= 1, k= 9, ℓ= 4

の場合に,初期条件,x(0) = 3

, vx(0) = 3

3,に対する解を求めてグラ

フの概形を描きなさい。

【答

5

問題の条件より

ω= 3, x0= 4

x1= 3, v1= 3

3

なので, 【問

4

】の結果より,

C=1, D=

3, A= 2, θ=2π

3 (5.1)

となる。(3.12),(3.13) より

x(t) = 4−cos(3t) +

3 sin(3t) = 4 + 2 cos (

3t2π 3

)

(5.2)

となる。質点は,平衡点

x= 4

のまわりで振幅

2,角振動数3

の単振動を行う。グラフは下図のようになる:

-1 -0.5 0.5 1 1.5 2

1 2 3 4 5 6 7

x

( )t

/ t π

2 3

T =

π

(8)

2019

現数

B.6

1.4 質点の両側にばねがつながれた場合の単振動

【問

6

右図のように,質量

m

の質点の左側にはばね定数

k1

,自然長

1= 2ℓ

のばねが,右側にはばね定数

k2

,自然長

2=

のばねがつながれて いる。左側のばねの左端は

x= 0

の位置にある壁に,右側のばねの 右端は

x= 4ℓ

の位置にある壁につながれている。この質点の運動方 程式を書きなさい。平衡点

x0

と単振動の角振動数

ω

を求めなさい。

x

( ) t

O x 4 ℓ

1

m

k k

2

2

1

【答

6

左側のばねが時刻

t

に質点に及ぼす力

(のx

成分),F

1(t)

は【問

1】でk→k1, ℓ→2ℓ

として

F1(t) =−k1

(

x(t)−2ℓ )

(6.1)

となる。右側のばねが時刻

t

に質点に及ぼす力

(

x

成分

)

F2(t)

は【問

2

】で

k→k2

として

F2(t) =−k2

(

x(t)−3ℓ )

(6.2)

となる。これより,質点の運動方程式は

md2x(t)

dt2 =F1(t) +F2(t) =( k1+k2

) x(t) +ℓ

(

2k1+ 3k2 )

(6.3)

となる。

平衡点は

(6.3)

の右辺が

0

になる位置なので

x0= 2k1+ 3k2

k1+k2 (6.4)

となる。質点は

x0

のまわりに角振動数

ω=

k1+k2

m (6.5)

の単振動を行う。

【注】

座標系を自由に選んでよい場合は,平衡点

x0

が座標系の原点になるような座標系を選んでおけば運動方程式

(2.7)

に非斉次項は現れない。ただし,平衡点の位置ははじめにはわからない場合もある。

(9)

2019 B.7

2 平衡点のまわりの微小振動

目標

・平衡点

(力のつりあう点)

を求められる。

・安定な平衡点のまわりの微小振動を単振動で近似して

,

その周期を求められる。

2.1 平衡点

平衡点

(のx

成分)

Fx(x) = 0

となる点

x=x0

を平衡点という。

平衡点

x0

Fx(x0) = 0

を解いて求められる。

その点にそっと

(=初速度0

で) 置いたら, 物体はずっとその位置にとどまる。

単振動の場合

Fx(x)

x

1

次式で,F

x(x0) = 0

なので,F

x(x) =−k(x−x0)

となる。(k は定数。) 運動方程式は

md2x(t)

dt2 =−k (

x(t)−x0

)

. (7.1)

(ω=√

k/m

とすると,(7.1) は

(2.7)

と同じ式。)

x(t) =x0

は非斉次方程式

(7.1)

の特解。

平衡点

x0

が座標系の原点になるような座標系を

u

を選ぶと

u(t) =x(t)−x0, (7.2)

du(t)

dt = dx(t)

dt , d2u(t)

dt2 =dx2(t)

dt2 (7.3)

なので,u(t) についての運動方程式は

md2u(t)

dt2 =−ku(t). (7.4)

となる。つまり,

「斉次方程式を考える」

=

「平衡点を基準にした座標で考える」

x

( )t O

x

u x

0

O

u

( )t

一般解は

x(t) =x0+Acos(ωt−θ), ω=

k

m (7.5)

となるが,解を計算しなくても,平衡点の近くで振動しそうなこと は力の向きからわかる:

x < x0 Fx>0

右向き

(x

軸の正の向き) の力

,

x0< x Fx<0

左向き

(x

軸の負の向き) の力

. (7.6)

常に平衡点

x = x0

に質点を引き戻そうとする力

(

復元力

)

が はたらくので,質点は平衡点のまわりに振動しそう。平衡点

x

x0

は 安定な 平衡点。

-1 1 2 3 4

-6 -4 -2 2 4 6 8

x

( )

xx

F

x0

(10)

2019

現数

B.8

2.2 安定な平衡点・不安定な平衡点

単振り子の場合

小形

p.6

高木

I p.73

長さ

の伸び縮みしない質量の無視できる棒の先端に質量

m

の質点が取り付けられている。棒の他端は回転軸 に取り付けられ,棒と質点は鉛直面内を摩擦なく回転できるとする。このように,質量が棒の先端に集中してい ると理想化した振り子を 単振り子 と呼ぶ。

θ

m

x y

z

F

g

r F

T

r ℓ

v r

O

図では,y 軸を鉛直上向きにとり,z 軸を回転軸としている。質点と棒は

x-y

平面内を運動する。鉛直下向きか らの棒の角度を

θ

とするとこの系の運動方程式は

d2θ(t) dt2 =−g

sin(θ(t))

小形

(1.8) (8.1)

となる。θ 方向の力に相当するのは

−g

sin(θ)

なので,(0

≤θ <

の範囲で) 平衡点は

θ= 0(振り子が真下を向い

た場合

)

θ=π(

振り子が真上を向いた場合

)

がある。

θ= 0

が安定な平衡点で,

θ=π

が不安定な平衡点となる。

0.5 1.0 1.5 2.0

-4 -3 -2 -1

1

୙ Ᏻ ᐃ

ᴟᑠ ᴟ኱

q p

sinq

-

cosq 3

- -

振動の振幅が小さい場合

(|θ(t)| ≪1),テイラー展開

sin(θ)) =θ+· · · (8.2)

より,θ

= 0

のまわりの微小振動は

d2θ(t)

dt2 =−ω2θ(t), ω=

g

(8.3)

で表される。

単振り子の微小振動の周期

'

&

$

%

単振り子の微小振動の周期

T = 2π

g (8.4)

は糸の長さ,ℓ,と重力加速度の大きさ,g,により決まり,振幅の大きさやおもりの質量に依存しない。これを

振り子の 等時性 と呼ぶ。

(11)

2019 B.9 (参考)(8.1)

の導出

・導出1:角運度量の時間変化より求める。

(原点O

に関する) 角運動量 の時間変化が 力のモーメント に等しいという式

dL

dt =N

高木

I (6.16) (9.1)

を用いる。

L=r(t)×mv(t) =m



sin(θ(t))

−ℓcos(θ(t)) 0

×



cos(θ(t))dθ(t)dt sin(θ(t))dθ(t)dt

0

=

 0 0 mℓ2dθ(t)dt

. (9.2)

質点には重力

Fg= (

0,−mg , 0 )

, g

は重力加速度の大きさ

, (9.3)

と棒からの力

FT =

(−T(t) sin(θ(t)), T(t) cos(θ(t)),0 )

, T(t)

は棒方向の力の成分

(9.4)

がはたらく。

(T

0

の場合,図と力の向きが逆になる。

)r(t)×FT =0

なので力のモーメントは

N =r(t)×Fg=



sin(θ(t))

−ℓcos(θ(t)) 0

×

 0

−mg 0

=



0 0

−mgℓsin(θ(t))

 (9.5)

となる。(9.1) の

z

成分が

(8.1)

となる。

・導出2:質点の運動方程式より求める。

質点の座標を

r(t) = (x(t), y(t),0)

とすると,質点の運動方程式

md2r(t)

dt2 =Fg+FT (9.6)

x,y

成分は

md2x(t)

dt2 =−T(t) sin(θ(t)), md2y(t)

dt2 =−mg+T(t) cos(θ(t)) (9.7)

となる。一方,

x(t) =ℓsin(θ(t)), y(t) =−ℓcos(θ(t)) (9.8)

より

d2x(t) dt2 =

(

cos(θ(t))d2θ(t)

dt2 sin(θ(t)) (dθ(t)

dt )2)

(9.9) d2y(t)

dt2 = (

sin(θ(t))d2θ(t)

dt2 + cos(θ(t)) (dθ(t)

dt )2)

(9.10)

となるので,

(9.7)

mℓ (

cos(θ(t))d2θ(t)

dt2 sin(θ(t)) (dθ(t)

dt )2)

= −T(t) sin(θ(t)) (9.11)

mℓ (

sin(θ(t))d2θ(t)

dt2 + cos(θ(t)) (dθ(t)

dt )2)

= −mg+T(t) cos(θ(t)) (9.12)

となる。(9.11)

×cos(θ(t)) + (9.12)×sin(θ(t))

より

(8.1)

が得られる。また,

(9.11)×sin(θ(t)) + (9.12)×cos(θ(t))

より

T(t) =mgcos(θ(t)) +mℓ (dθ(t)

dt )2

(9.13)

が得られる。

(12)

2019

現数

B.10

安定な平衡点・不安定な平衡点

'

&

$

%

力,

Fx(x)

を受けて

x

軸上を運動する質量

m

の質点を考える。運動方程式は

md2x(t)

dt2 =Fx(x). (10.1)

定義

Fx(x0) = 0⇔x0

は平衡点。F

x(x) = dFx(x)

dx

Fx(x)

の導関数とすると,

Fx(x0)>0⇒x0

は不安定な平衡点。

Fx(x0)<0⇒x0

は安定な平衡点。

Fx(x0) = 0⇒x0

が安定か不安定かは場合による。

性質

平衡点にそっとおいた物体は, ずっと平衡点にとどまる。

安定な平衡点の近くでは物体に復元力がはたらき物体は微小振動できる。

不安定な平衡点の近くに物体をそっとおくと, 平衡点から離れていく。

力のポテンシャル

力のポテンシャル

(

位置エネルギー とも呼ばれる),U

(x),と力Fx(x)

の関係:

Fx(x) =−dU(x)

dx (10.2)

【注】x 軸上の運動に限らない一般の場合には

Fx(r) =−∂U(r)

∂x , Fy(r) =−∂U(r)

∂y , Fz(r) =−∂U(r)

∂z ,

ここで

r= (x, y, z). (10.3)

【問

10】

【問

6】の場合に,質点にはたらく力に対する力のポテンシャルを求めなさい。

【答

10】

dU(x)

dx =−Fx(x) = (

k1+k2

)

x−2k1ℓ−3k2 (10.4)

を満たす

U(x)

を求める。(10.4) の右辺を積分して

U(x) =

∫ ((

k1+k2

)

x−2k1ℓ−3k2 ))

dx=k1+k2

2 x2(

2k1+ 3k2 )

x . (10.5)

(10.5)

は次のようにも表せる:

U(x) = k1

2 (

x−2ℓ )2

+k2

2 (

3ℓ−x )2

2k129k2

2 2. (10.6)

(10.6)

は力のポテンシャルが

(定数の差を除いて)

それぞれのばねの力のポテンシャル

k1

2 (

x−2ℓ )2

k2

2 (

4ℓ−x−ℓ )2

の和であることを示す。

【注】力のポテンシャルには定数だけの不定性がある。

(13)

2019 B.11

安定

/

不安定平衡点と力のポテンシャル

川薩四

§7.1 '

&

$

%

x0

は平衡点

dU(x) dx

x=x0

= 0 x=x0

U(x)

は 極値 をとる。

x0

は 不安定 な平衡点

d2U(x) dx2

x=x0

<0⇔x=x0

U(x)

は 極大 となる。

x0

は 安定 な平衡点

d2U(x) dx2

x=x0

>0 ⇔x=x0

U(x)

は 極小 となる。

【問

11

x

軸上を運動する質量

m

の質点に力

Fx(x) =x26x+ 8 (11.1)

がはたらく場合を考えよう。運動方程式は

md2x(t)

dt2 =x(t)26x(t) + 8 (11.2)

となる。

(

この方程式の解は

3

角関数では表せない。

)

平衡点を求めて安定な平衡点か不安定な平衡点かを判定し なさい。また,力のポテンシャルを求めなさい。

【答

11

】平衡点は

0 =Fx(x0) =x206x0+ 8 = (x02)(x04) (11.3)

より,

2

4

Fx(x) = dFx(x)

dx = 2x6 (11.4)

より,

Fx(2) =2, Fx(4) = 2 (11.5)

なので,

x= 2

が安定な平衡点で,

x= 4

が不安定な平衡点となる。

(11.1)

に対する力のポテンシャルは

U(x) =−x3

3 + 3x28x . (11.6)

Fx(x)

U(x)

の図は下の様になる:

2 3 4 5

-2 -1 1 2 3

x

( )

x x

F

( ) x 4 U +

቟ ቯ

቟ ቯ

ᭂዊ ᭂᄢ

平衡点

x0= 2

は復元力がはたらくので,その近くで振動がおきそう。平衡点

x0= 4

は,近くに置いた質点が

平衡点から離れていくので,そのまわりでの振動はおきないだろう。

(14)

2019

現数

B.12

.

f(x)

x=a

におけるテイラー展開

川薩四

§6.5 f(x) =f(a) +

n=1

dnf(x) dxn

x=a

(x−a)n n!

2.3 安定な平衡点の近くでの微小振動

運動方程式

(11.2)(

簡単のため

m= 1

とする

)

d2x(t)

dt2 =x(t)26x(t) + 8 (12.1)

の安定な平衡点

x= 2

の近くでの様子を考えよう。F

x(x) =x26x+ 8

を平衡点

x= 2

においてテイラー展開 する:

Fx(x) = Fx(2) + dFx(x) dx

x=2

(x2) + d2Fx(x) dx2

x=2

(x2)2 2

= |{z}0

平衡点だから

Fx(2) = 0

+ (2)

|{z}

安定だから

Fx(2)<0

(x2) + 1 (x2)2

= 2(x2) +O((x2)2). (12.2)

x= 2

近くの運動なら

, (|x−2|

が小いので

), 2

(

以上

)

の項,

O((x2)2)

,を無視した運動方程式:

d2x(t) dt2 =2

( x(t)−2

)

(12.3)

で近似できるだろう。これは

x= 2

のまわりの角振動数

ω=

2

の単振動を表す。

安定な平衡点の近くの微小振動

小形

§1.4 '

&

$

%

質量

m

の質点が運動方程式

md2x(t)

dt2 =Fx(x(t)) (12.4)

に従って運動するとき,安定な平衡点

x=x0

の近くの運動は,運動方程式

md2x(t)

dt2 =Fx(x0) (

x(t)−x0

)

(12.5)

で表される単振動で近似できる。ここで,F

x(x) =dFx(x)

dx

Fx(x)

の導関数。単振動の角振動数

ω

と周期

T

ω=

|Fx(x0)|

m , T = 2π ω = 2π

m

|Fx(x0)| (12.6)

となる。力のポテンシャル

U(x)

を用いると,F

x(x) =−dU(x)

dx

なので,(12.5) は

md2x(t)

dt2 =−U′′(x0) (

x(t)−x0 )

(12.7)

となる。ここで,U

′′(x) = d2U(x)

dx2

。角振動数

ω

と周期

T

ω=

U′′(x0)

m , T =2π ω = 2π

m

U′′(x0). (12.8)

(15)

2019 B.13

.

【問

13-1】

図に描かれたような

Fx(x)

の場合,安定な平衡点はどれか?選択肢から一つ選んでください。

2 3 4 5

-1.5 -1 -0.5

0.5 1 1.5

x

( )

x x

F

(1) (2) (3)

(4) (5)

1.

(1)

2.

(2)

3.

(3)

4.

(4)

5.

(5)

6.

(1)

(5)

【答

13-1】 3.

【問

13-2】

図の力のポテンシャルのもとで運動する物体を考える。物体が

(

単振動で近似できるような

)

微小振動を行う 場合がある力学的エネルギーの値はどれか? 選択肢から一つ選んでください。

U(x)

E E

E E E1

2 3 4 5

x

a b c d e f g h i j k l

E6

w

1.E

1

より少し大きい 2.E

3

より少し大きい 3.E

5

より少し大きい 4.E

1

より少し大きい, と

E3

より少し大きい

5.E

1

より少し大きい, と

E3

より少し大きい, と

E5

より少し大きい

【注】 力学的エネルギー の保存

高木

I§5.3

質点が力のポテンシャル

U(x)

による力のみをうけて運動する場合,力学的エネルギー,E,

E=m

2vx(t)2+U(x(t)) (13.1)

は運動の過程で一定の値となる。運動エネルギーは非負なので,質点は不等式

E≥U(x(t)) (13.2)

を満たす領域内を運動する。

【答

13-2】 4.

(16)

2019

現数

B.14

・微小振動の例:ほぼ等速円運動を行う惑星の運動

高木

I§6.4

原点

O

に固定された質量

M

の物体からの万有引力を受けて運動する質量

m

の質点の角運動量の大きさが

L

であるとする。原点

O

から質点までの距離

r(t)

の満たす微分方程式は

md2r(t)

dt2 =−dUeff(r)

dr (14.1)

となる。ここで,

Ueff(r) =−a r + b

2r2, a=GmM , b=L2

m (14.2)

である。G は 万有引力定数 と呼ばれ,以下の値を持つ:

G= 6.67· · · ×1011 m3/(s2kg).

高木

I (5.7) (14.3)

質点の力学的エネルギーは

E=m 2

(dr(t) dt

)2

+Ueff(r)

高木

I (6.23)’ (14.4)

なので,r(t) の動く領域は

E≥Ueff(r(t)) (14.5)

となる。U

eff(r)

1

次の導関数

dUeff(r) dr = a

r2 b

r3 =ar−b

r3 (14.6)

の符号と

0

となる点を表にまとめると

r 0 · · · b/a · · · ∞

dUeff(r)

dr 0 +

Ueff(r) ∞ ↘ a2

2b 0

極小

(14.7)

となる。これから

Ueff(r)

の概形を次のように描くことができる:

a r b

2 eff

b U a

0 ≤ E

A B

C D

2

2 0 a E

b < <

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

-0.5 0.5

2

b a

U

14.1 Ueff(r)

の概形 質点のエネルギーが

E=−a2

2b

の場合,原点

O

からの距離は一定値

r(t) = b

a (点B

に対応) となり,質点は円周 上を運動する。また,角速度も一定値

dt = a2

√mb3

となるので,質点は 等速円運動 を行う。

(17)

2019 B.15

【問

15

】質点のエネルギーが

E=−a2

2b

より少し大きい場合,原点

O

からの距離

r(t)

r= b

a (

B

に対応

)

のま わりに微小振動を行う。この微小振動を単振動で近似した場合の角振動数

ω

を求めなさい。

【答

15】

d2Ueff(r) dr2

r=b/a

= (

2a r3 + 3 b

r4 )

r=b/a

=a4

b3 (15.1)

より,(12.8) を用いて,

ω= a2

√mb3 =G2m3M2

L3 (15.2)

となる。

(

参考

) r

方向の微小振動の周期

T = 2π

ω

と角度

θ

方向の周期

dθ/dt

が等しいので,質点の軌道は閉曲線となる

(

この結 果は

r

方向の運動が微小振動でない場合にも成り立つ。

)

1.0 0.5 0.5 1.0

1.0 0.5 0.5 1.0

2

2 E a

= − b

ࡢ෇㌶㐨

2

2 E a

b

ࡼࡾᑡࡋ኱ࡁ࠸㌶㐨

15.1 m=a=b= 1

の場合の軌道。

初期条件は

{x(0) = 1, y(0) = 0, vx(0) = 0, vy(0) = 1}

{x(0) = 1, y(0) = 0, vx(0) = 0.1, vy(0) = 1}.

(18)

2019

現数

B.16

.

3 連成振動

目標

2

個以上の物体とばねがあるときに運動方程式を書ける。

・連成振動の微分方程式を基準

(固有)

モードの方法で解ける。

【問

16】復習

右図のように,質量

m

の質点の左側にはばね定数

k1

,自然長

1

の ばねが,右側にはばね定数

k2

,自然長

2

のばねがつながれている。

左側のばねの左端は

x=xL

の位置にある壁に,右側のばねの右端 は

x=xR

の位置にある壁につながれている。この質点の運動方程 式を書きなさい。平衡点

x0

と単振動の角振動数

ω

を求めなさい。

x

1

m

k k

2

2

1

O x

L

x

R ( )t

x

【答

16】左側のばねの時刻t

の長さは

x(t)−xL

なので,質点に及ぼす力

(のx

成分),F

1(t)

F1(t) =−k1

(

x(t)−xL−ℓ1 )

(16.1)

となる。右側のばねの時刻

t

の長さは

xR−x(t)

なので,質点に及ぼす力

(

x

成分

)

F2(t)

F2(t) =k2

(

xR−x(t)−ℓ2

)

(16.2)

となる。これより,質点の運動方程式は

md2x(t)

dt2 =F1(t) +F2(t) =( k1+k2

)

x(t) +k1 (

xL+1 )

+k2 (

xR−ℓ2 )

(16.3)

となる。

平衡点は

(16.3)

の右辺が

0

になる位置なので

x0= k1

( xL+1

) +k2

( xR−ℓ2

) k1+k2

(16.4)

となる。質点は

x0

のまわりに角振動数

ω=

k1+k2

m (16.5)

の単振動を行う。

時刻

t= 0

での物体の

x

座標が

x1

,速度

(のx

成分) が

v1

である場合の,(16.3) の解は

x(t) =x0+ (x1−x0) cos(ωt) +v1

ω sin(ωt) (16.6)

となる。この場合,単振動の振幅

A

A=

(x1−x0)2+ (v1

ω )2

(16.7)

となる。

(19)

2019 B.17

3.1 2 個の質点の連成振動

小形

§2.1

【問

17】

質量

m

の2つの質点が,下図のように,自然長

,ばね定数がそれぞれ

k1

k2

k3

のばねにつながれている。

17.1

のように座標系をとった場合の2つの質点の運動方程式を書きなさい。

x

O

m m

1

( ) t

x x

2

( ) t

k

1

k

2

k

3

3 ℓ

17.1 2

個の質点の連成振動

【答

17】一番左のばねが時刻t

に左の質点におよぼす力

(のx

成分),F

L(t),は【問16】でxL= 0,ℓ1=

と考 えて

FL(t) =−k1

(

x1(t)−ℓ )

. (17.1)

また,一番右のばねが時刻

t

に右の質点におよぼす力

(のx

成分),F

R(t),は【問16】でxR= 3ℓ,k2=k3

,ℓ

2=

と考えて

FR(t) =−k3

(

x2(t)2ℓ )

. (17.2)

次に,中央のばねが,時刻

t

に左の質点におよぼす力,

FM1

,を考える。これは, 【問

16

】の右側のばねが質点 に及ぼす力で,x

R=x2(t),ℓ2=

とした場合と同じになるので,

FM1(t) =k2

(

x2(t)−x1(t)−ℓ )

(17.3)

となる。

(17.3)

を確かめておく。時刻

t

でのばねの長さは

x2(t)−x1(t)

なので,ばねが質点におよぼす力の大きさは

k2|x2(t)−x1(t)−ℓ|

となる。力の向きは

x2(t)−x1(t)> ℓ

ばねは伸びている 力は

x

軸の正の向き

FM1(t) = +k2|x2(t)−x1(t)−ℓ|=k2 (

x2(t)−x1(t)−ℓ )

, (17.4) x2(t)−x1(t)< ℓ

ばねは縮んでいる 力は

x

軸の負の向き

FM1(t) =−k2|x2(t)−x1(t)−ℓ|=−k2 (

ℓ−x2(t) +x1(t) )

(17.5)

となる。どちらの場合も

(17.3)

となる。

同様に,中央のばねが,時刻

t

に右の質点におよぼす力,

FM2

,は【問

16

】の左側のばねが質点に及ぼす力で,

xL=x1(t),ℓ1=

とした場合と同じになるので,

FM2(t) =−FM1(t) =−k2 (

x2(t)−x1(t)−ℓ )

(17.6)

となる。

以上より運動方程式は次のような連立微分方程式となる:

md2x1(t)

dt2 = FL(t) +FM1(t) =−k1 (

x1(t)−ℓ )

+k2 (

x2(t)−x1(t)−ℓ )

, (17.7)

md2x2(t)

dt2 = FR(t) +FM2(t) =−k3

(

x2(t)2ℓ )−k2

(

x2(t)−x1(t)−ℓ )

. (17.8)

(20)

2019

現数

B.18

.

【問

18-1】

【問

17】の場合を考える。3つのばねに蓄えられる位置エネルギー(力のポテンシャル)U(x1, x2)

から,それぞ

れの質点にはたらく力を求めなさい。

【答

18-1

ばねに蓄えられる位置エネルギー

=

ばね定数

2 ×(

ばねの長さ

自然長

)2

高木

I (5.15)’ (18.1)

を用いる。左のばねに蓄えられる位置エネルギーは

k1

2 (

x1−ℓ )2

,中央のばねに蓄えれる位置エネルギーは

k2

2 (

x2−x1−ℓ )2

,右のばねに蓄えられる位置エネルギーは

k3

2 (

2ℓ−x2

)2

,なので,

U(x1, x2) =k1

2 (

x1−ℓ )2

+k2

2 (

x2−x1−ℓ )2

+k3

2 (

2ℓ−x2

)2

(18.2)

となる。これより

左の質点に働く力

=−∂U(x1, x2)

∂x1

= −k1 (

x1−ℓ )

+k2 (

x2−x1−ℓ )

(18.3)

右の質点に働く力

=−∂U(x1, x2)

∂x2 = −k2

(

x2−x1−ℓ )

+k3

( 2ℓ−x2

)

(18.4)

が得られる。確かに

(17.7)

(17.8)

の右辺に一致している。

平衡点からの変位で表した運動方程式

平衡点は3つのばねが全て自然長の場合で

x1=ℓ,x2= 2ℓ

となる。平衡点からの変位

u1(t) =x1(t)−ℓ , u2(t) =x2(t)2ℓ (18.5)

を用いて運動方程式

(17.7), (17.8)

を書くと

md2u1(t)

dt2 = (k1+k2)u1(t) +k2u2(t) (18.6) md2u2(t)

dt2 = k2u1(t)(k2+k3)u2(t) (18.7)

となる。

【問

18-2】平衡点からの変位{u1, u2}(18.5)

を用いて位置エネルギー

(18.2)

を表しなさい。表された位置エネル ギー

U(u1, u2)

から運動方程式

(18.6)

(18.7)

を求めなさい。

【答

18-2】

U(u1, u2) =k1

2 u21+k2

2 (

u2−u1 )2

+k3

2 u22= k1+k2

2 u21−k2u1u2+k2+k3

2 u22. (18.8)

左の質点にはたらく力は

∂U

∂u1

=(k1+k2)u1+k2u2, (18.9)

右の質点にはたらく力は

∂U

∂u2

=k2u1(k2+k3)u2, (18.10)

となり,運動方程式

(18.6),(18.7)

の右辺が得られる。

参照

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