数学教育研究,第 5 号,上越教育大学, 1 9 9 0 年 ,p p. 2 3‑3 4
共 有 の 質 らこ 影 響 を 及 8 ぎ す 要 因 一 共有プロセスの単位を中心に‑
1.はじめに
一斉授業の目標は何 らかのことを教師 と生 徒の問で共有することにある。 このとき,共 有する対象 は様 々である。例えば,数学の概 忠,数学の考え方などがある。またそれ らが 共有される過程 は多様である。例えば,関数 という概念を共有 しようとすると,様 々の概 念や考え方がかかわ りあって複雑であるため め,多様な共有の過程があるだろう。また, 比較的短期間のうちに共有できるものもあれ ば,共有 されるまでに非常に長期間を要する 数学的考え方のようなものもある。
このような様 々の共有があるわけであるが, 共有の質が問題 となる。例えば,教師が一方 的に講義を してもある程度生徒 は学習するの であって,教師と生徒の問においては何 らか
,の共有がなされる。そのとき教師 と生徒の問 では,数学を,一方的に教師が教授するもの で既にできあがった静的な ものであると共有 する場合 もある。 .そして教師が一通 りの考え 方 しか示さないのであれば,ただひとつの考 え方のみを共有することになる。
また,他方で教師 と生徒が望ま しい議論を することを通 して何 らかの数学的概念を共有 する場合は,数学 は創造 されるということを 教師 と生徒の間で共有するだろうし,そのと き多様な考え方がなされるのであれば,数学 には多様 な考 え方があ りそれぞれが価値 を もっていることが共有 されることもある。
極端ではあるが,上述のように,よ り望ま しい共有がある。より望ま しい共有を目指 し てい くためには,より望ま しいことを捉える ための枠組みが必要である。そ こで.本稿で
熊谷 光一
は,共有の質を考察 してい くための枠組みを 設定することを最終 目的に据え,共有の質に 影響を及ぼす要因を とらえることを目的 とす
る。
先に述べたように様々の共有があるわけで あるが,本稿ではまず短期的共有で数学の概 念にかかわ った部分に焦点をあてることにす
る。
上述の目的を達成するために,一斉授業を 共有プロセスの連鎖 としてとらえ,短期的共 有に対応 している共有プロセスの単位に焦点 をあてる。まず共有プロセスの単位をも・ tに しなが ら,共有の質をさ ぐるための観点を明 示する。そしてその観点に したがって,実際 の授業場面をみなが ら共有の質を考察する枠 組み設定するためのてがかりを得ることにす る.
2. 共有の質をさ ぐるための観点
個々の共有プロセスの構成要素は,.「共有 するときのてがか り ( a) 」 「同意 の内容 (r) 」 「 共有すること ( S) 」である。そ して, これ ら 3 つが,教師 と子どもによって 関係づけられたとき,共有が成立すると言い.
S (a, r, S) と書 く。 これ らの 3 つの構 成要素の関係が成立するまでには相互作用が あり,そして,共有するときのてがかり,同 意の内容,共有することの関係が成立 した後 に,次の相互作用を通 して,さらに新 しく共 有するときのてがか り,同意の内容,共有す ることが生ずる。そこで, 1 つの S (a, r,
S )の 3 つ要素の関係が成立するまでの相互 作用を共有プロセスの単位 とする。 l )
‑2 3‑
共有プロセスの単位において,共有するこ とは目標である。同意の内容 とは,共有する ことに関係づけられている経験 ・知識である。
同意の内容が変わると共有プロセスは異なる。
例えば,共有することSが 「グラフが直線で ある」ときの同意の内容が r 1 「 変化の割合 が一定だか ら」という場合 と r 2 「グラフを 措いてみると直線だか ら 」 という場合を想定 する。 これ ら 2 つの同意の内容をみるとき, 両者 ともに数学の対象である。すなわち, r
l は式をみて変化の割合に着 目している,こ れに対 して r 2 はグラフに措いてグラフその ものに着 目している。両者 とも数学の対象で はあるが,対象 としているものが式 ,グラフ というよに異なっているという違いがある。
また,同意の内容 と共有することの間の関 係をみると,同意の内容 r lと Sの場合には, 変化の割合が一定であることか らグラフが直 線であることを証明できるということを根拠 にしている。 この意味において数学の論理に 従 っているのである。 これに対 して,固意の 内容が r 2 の場合は,グラフに措いてみてと いうことで直観的なものである。数学の論理 に従 っているのではな く,視覚的,経験的な 根拠をもとにした関係づけである。
このとき同意の内容が異なると共有の質, 特に数学の内容の面で質が異なる。 さらに同 意の内容 と共有することの関係 も違いがある。
この点 も共有の質に影響を及ぼす と考える。
上述の例では,数学の根拠を示す上での数学 的質の違いが生 じている。
このように,同意の内容,そして同意の内 容 と共有することの関係づけに着目すること で共有プロセスの質を考察する可能性がある。
次に,小学校 4 年生 「 計算による面積の求 め方 」 という授業の一部のプロ トコフルを取 り上げる。 2) 以下に示 した場面は児童の 「 縦 と横の長さを測 ってかけました」, r4×6
‑2 4 となる」という発言の意味を教師が問 う ている場面である。
‑2 4‑
〔 場面 Ⅰ〕
T 51 : では,なぜ 4×6 なのか,説明で きるように友だちと相談 しなが ら 考えて下さい。
P 5 2: 〔 子 どもは 4×6 の意味について 考えている〕
T 5 3: 4 は何のことか。 6 は何のことか。
P 5 4: 子どもの活動 〔 縦が 4 c m で,横が 6 c m)
T 5 5: では, 2 年生のときのことをお話 します。 ここにお菓子 4 個人の箱 が 6 箱あります。お菓子 は全部で 何個ありますか。
それと同 じように考えることがで きますよ。
P 5 6: わかった。わか った。
P 5 7: 〔グルーブ内での話 し合い〕
T 5 8: では,ある程度わか ったようなの で,みんなで確記 しま しょう。
こんなことでしたね。 このことを もう一度考えて, 4×6 の意味を まとめて下 さい。では何人かの人 に発表 してもらいましょう。
p 5 9T J : 縦 4 個の横 6 倍だか ら, 4×6 に なりました。
P 6 0: 縦の個数が 4 個で横の長 さが 6 な ので, 4×6 になりま した。
P 61 : 1 か ら 2 4 までの数字を書いて,縦 4 つで横 6 列あるか ら, 4×6 ‑ 2 4 と計算 しました。
P 6 2: 2 4 のなか に4 は 6 あるか ら 4×6 としました。
P 6 3: 4 が 6 つあると考えたので, 4 ×
6 としました。
T 6 4: だいたいわかりましたね。
(この場面の共有プロセスは図 1 にある) 3)
子 どもが,お菓子の個数を求める方法の話 と 実際の活動∴そして,提示 された長方形の中 にある単位正方形の個数を数える方法につい ての話 と実際に数える活動を もとに して, 4
×6 の意味を明 らかにしようとしている場面
である。そのときの同意の内容 は,お菓子の
個数は,縦 4 価,横 6 列だか ら 4×6 で 2 4 個
であるという r 3 1 「 箱の中のお菓子の個数を
求める方法 」と,縦 と横の個数をかけて正方
形の個数を求めるという r 3 2 「長方形の中の
4 個 6 列の正方形の個数を求める方法 」の 2
つがみ られる。
これ らの同意の内容のうち,最初に示され た r 31 は以前に学習した乗法の概念を実際の 場面 として提示 したものである。また,次の 同意の内容 r 3 2 は現在の学習場面 とほとんど 類似の形で,教師が乗法の意味 と単位面積を 関係づけた図 として提示 した。
これ らの二つの同意の内容 は,学習場面 と の類似性 ,または子どもの学習経験 とのかか わりという意味で質の異なるものである。そ
して,これ らの順序が重要である。すなわち, r 31 の場合は,乗法の意味が壕調され, 4 ×
6 の意味を再考察させ る意味がある。そして r 3 2 の場合は,より学習場面に近 く, 4×6 の意味が明 らかになった時点で一つのますが
lc dであることが加わっている。逆になると この共有プロセスはまた別のものになる可能 性がある。
次に,同意の内容がどのように して生 じて いるのか という点に着 目する。教師がどのよ うにかかわっているのかということでる。質 を考えてい く点において,教師が同意の内容 を提示 しているのか ,子どもが撞示 している のか という点 も考慮する必要があると考える。
この場面で,教師は 「では, 2 年生のときの ことをお話 します。 ここにお菓子 4 個人の箱 が 6 箱あります。お菓子は全部で何個ありま すか。それと同じように考えることができま すよ 」 ( T55) と発問することで,直接に 4×
6の意味を示すのではな く,既習の場面を提 示することで 4×6 の意味を子 どもに発見 さ せようとしている。同意の内容 r 3 2 について も同様である。
さらに,同意の内容 r31 と共有すること S 3 を関係つけるために,教師は 「・ 、・それと 同じように考えることができますよ 」 と発間 している。すなわち,何 らかの同 じアイデ ィ アを子どもが利用することを示唆することで, 教師は同意の内容 と共有することを関係づけ ることを試みている.
このように,共有プロセスの質をさぐろう とするとき,同意の内容 とかかわって 4 つの 観点がある。
・同意の内容は何か。
・同意の内容 と共有するこ・ とを関係つけてい る論理は何か。
教師がどのようにかかわっているのか。
・同意の内容の形成
・同意の内容 と共有することの関係つけ これ らの観点か ら以下幾つかの事例をみるこ とで共有プロセスの質について考察するため の要因を兄い出す。
3. 共有プロセスの質に影響を及ぼす要因
̲ 1 )単線型
まず中学校 3 年生の三平方の定理を確立 し 共有する授業 4) をとりあげる。 この場面 ‡は, 教師が提示 した問題②
「 Xの値を求めよ 」
に対 して生徒 ( Kc) が次のような解決を示 し
1 十 1十1十1十1
== x 2
その生徒 (Kc) が説明を したとき以下のよう な発間応答がなされた。教師 は,生徒 ( Kc) の説明の前に‑反発間 ( T l ) を したのみで説 明が終わるまで他の発問を していない。
〔 場面 ‡〕
T 1; これが 2, これが 1, これが Ⅹ はいどうぞ。
・・・・ 〔 生徒の説明〕 ・・・ ・
‑2 5‑
T 2; ということで,ず っとみていた ようですがどうですか。 とりあえ ず,質問 ,問題 はないか な。 ( O A) 1回です っかりわかった。す ぼらしい。大丈夫かな。 じゃ 1段 階ずつ確認 してお く。ない. のかな。
理解できなか ったという人はとり あえずないようだけど。
( o n),まず,聞 きます。 これ x 2 てなんですか。 これはなんです か。
P 3; ( O A)大 きな正方形の T 4; ん,なんで x 2 になるの。
P5; ( b)一辺が Xで他の辺が x だ か ら。 x 2 になる。
T 6; ん。はい。 ち ょうどこの大 きい 正方形の面積。大きい正方形の面 積 〔 板書)。
なるほど。 と ( Y j) この 1 と 1 と 1
は ‑ ●' 7 P
ど 亡 と 1 ,5 う 耶り い い ー う つ足 しているけど, これ う え の 意 咲 だ ○ と そ
の,前の 4 つの は,それは三角形の 4 つの面積の和で,
T 8; あっと,これなんで 1 なの。
P 9; ( Y j) えと,底辺 ×高さで, 1
×2÷2
TI O; 1×2 ・・でこれ面積 1 という わけだ。で, 1, 1, 1, 1
。Pl l; ( Y j) それで,真ん中の正方形 が,
T1 2; はい。 これが l
P1 3; ( Y j) 最後の 1 は,真ん中の正 方形の面積。
T1 4; これは真ん中の正方形のこの面 積。 (Kr) なんで この真ん中の正 方形の面積 1なの。
P 1 5; (Kr) その三角形の高 さは 2 で, えと,
T1 6; 高さが 2, ん。
P1 7; ( Kr) それで,重なるといった ら,その部分のが底辺で 1 セ ンチ になるか ら , 2‑ 1‑ 1
T1 8; あー, ここが 1というわけだね。
ここも 1,全部 1 . はい。たせば 5. (Sk) だか らなんだって。
P1 9; ( S k)
T2 0; もう最後の確認だけど。だか ら P21; ( Sk) うん と。
T2 2; この式か ら。
P2 3; ( Sk) だか ら, うんと 。 x 2 が 5 になるか ら。 Xはルー トのプラ ス,マイナス 5 になって, T2 4; ± 5 になる。
P2 5; ( S k) マイナスになることはな いか ら
T2 6; そう。
P2 7; ( Sk) 正の数でルー ト 5.
T2 8; はい。え っと (K c) いま確認 し たけど, これでいいですか。 はい。
〔 場面 Ⅰの共有プロセスは図 2〕
この場面の共有すること S2 は 「正方形を 作 って面積を計算 して Ⅹ = √5 」である。そ して同意の内容が 5 ある。最初にある同意の 内容 rl lは 「直角三角形の斜辺が正方形の一 辺 となるように 4 つの三角形を組み合わせて 正方形をつ くる 」 ということである。すなわ ち三角形の並べ方である。また,同意の内容 r 1 2 「大 きい正方形の面積が x 2 となる
」 ,r 1 3 「面積 1 の直角三角形が 4 つ と面積が 1 の小 さい正方形が 1 つある
」 ,r 1 5 「 大 きい 正方形の面積は直角三角形 4 つ と小 さい正方 形の面積の和に等 しい」は,図形 と式の対応 について述べて いる。そ して同意内容 r 1 4
「小 さい正方形 の 1 辺 の長 さが 2‑ 1 だか ら」は,式を構成 している値の根拠である。
最後の同意の内容 r 1 6 「x ‑± √5 となるが, ここでは正の値のみで x‑ 十 √ 5」 は問題の 意味 と式による処理の関係についてである。
同意の内容 と共有することを関係づ けてい る根拠をみると,同意の内容 rl lと共有する こと S2 を関係づ けている根拠 は正方形の並 べ方が結論を出すための思考の前提 となって いるとういことである。同意の内容 r 1 2, r 1 3 , r 1 5 と共有することの間を関係づけてい る根拠 は,式は図形の置 き換え,表現を変え たのみ,であるので対応があるということで ある。そ して同意内容 r 1 4 の関係づ けには図 形 と式 は対応 しているという根拠がある。最 後の同意の内容 r 1 6 の関係づけには,式によ る形式的処理 と問題の条件のかかわ りに関す る根拠がある。
次にこれ らの同意の内容がどのようにして 生 じたのか ,または共有することと関係つけ
られたのかについてみる。
まず ,生徒の ( K c) が説明のための由を書 いた とき
,「これが 2 , これが 1 , これが
Ⅹ 」 ( Tl) という発問を し,三角形をどのよう に 4 つな らべたのかを確認 した。 これによっ て同意の内容 rl l が生 じている。共有するこ
‑2 6 ‑
ととの関係づけのためには何 もなされていな い。そ して生徒 (Kc) の説明の後に ,教師は
「・・じゃ 1段階 ずつ確認 して お く ・ ・」
( T2) と述べ生徒 (Kc) 以外の生徒に幾つかの 発問を した。具体的には, 「まず,聞 きます。
これ x 2 てなんでてすか 」( T4 ) 「この 1 と 1 と 1と 1 ,5 つ足 しているけど, これはどう いう意味だ 。 」 ( T6) 「これは真ん中の正方形 のこの面積。 (Kr) なんで この真ん中の正方 形の面積 1なの 」( T1 4) とという発間によっ て同意の内容 r 1 2 , r 1 3 , r 1 5 が生 じている。
そ して これ らの共有することとの関係づ けの ためには教師 も生徒 も特に何 もしていない。
また, 「あっと, これなんで 1 なの 」( T8) と いう発間 し同意の内容 r 1 4 を生 じさせている。
そして最後に,教師は 「もう最後の確認だけ ど。だか ら 」 ( T20) , 「この式 ( Ⅹ 2 ‑ 5) か ら 」 ( T22) と発間 し同意の内容 r 1 5 を生 じ
させている。
同意の内容の順序 は最初に生徒 ( Kc) が説 呪↓ た順序に したが っている。
同意の内容に教師がどのよ うにかかわ った のかについて述べる。教師は最初の説明を生 徒に任せているが,次の段階で個 々に先に述 べたような式 と図の対応 とい うよ うな観点を 示 し, さらに生徒に説明をさせている。 さら に同意の内容 と共有することの関係づ けにつ いて教師は特別の配慮を しているわけではな
く,生徒が自然に反応 している。
以上の分析か ら,同意の内容 の構造につい て次のよ うにまとめる。
場面 1の同意の内容 は,単線的構造を有 し ている。すなわ ち,ある同意の内容が他の同 意の内容に依存 しているわけではないが, し か し一連のつなが りがあってはじめて共有す ることを保証 している。同意 の内容がひとつ でも欠 けると共有プロセスが成立 しな くなる。
このように考えると個 々の同意の内容が何か, そ してその系列はどのようになっているのか ということが質を考えてい くとき問題 となる
はずである。
教師のかかわ り方をみると,場面 Ⅰでは同 意の内容を形成するために,教師がその観点
を提示 しているのをみることができる。
(2 )独立型
次 に (場面 正)に続 いてみ られた 〔場面
Ⅱ〕 について検討する。 この場面では場面 Ⅱ での解決をどのように して思いついたのかを 教師が聞いている。
〔 場面 Ⅱ )
○ ) ̲ あ KW と ( え ●1 1
P 2 T 3 P 4
(K仙) 同 じだったわけね。
と ( K c ‑ )と。二人だけ。
(Kc) に聞 くけどさ。なん でなんで, こういう見 るのうまい な。なんでこんなふ うのに気付い たの。 4 つを並 べ る とか て. ち ょっと。そこが知 りたい。
(Kc) えと。あの,その 1 で その 1で
(Kc) 正方形に してそれで xX
x ‑なんとか という形で解いたの があって
T 5; あ。なんか うま くその 1のこな いか ら写 さな くていいか ら,その 1 で,正方形に してなんかてあっ たんだっけ,はいはい
P 6; (Kc) それで,なん とか正方形 に して考えてみたいと思ったで, そういうふ うに しま した。
T 7; なるほど,あー正方形にしてな んかや ってみたいと思 ったら,こ うなんかあいちゃったけど, こう いうものがでてきた。 (lt d ) は何 で,同 じ質問だ,何で こんな こと に気づいたの。
P 8; 十J ‑+‑ (Kh I ) ■ ・ ●1 あ,だか ら,あの。 ■ ■ ′■ ◆ヽ一T A J L l) ̲一 ‑. ■ ・ ● ̲ J ■t̲ 9 0 度, 」 角形だか ら焦 りの角をたす になるか ら。
直角三 と 9 0 度
T 9・ , 焦 りというのはこれ とこれの話。
ち ょっとまって ,こことここたせ ば 9 0 度 ,これ も書いてお こう。 こ ことここをた して 9 0 度。はい P l o; (lt d ) だか ら,それで三角形を
そういうふ うに並べるた ら,いい ん じゃないかと思 って ,そういう ふ うにやった ら,そのいまやった ように ・・
Tl l; あーなるほどね。 はい。相似 , 正方形 ,正方形を作 ってみる;そ
うすればできそうだ,できたよ。
その1, その 1①で ,正方形つ くっ たりしたよ。正方形つ くってみた。
大丈夫かな。
( 場面 Ⅲの共有プロセスは図 3 である〕
ー2 7‑
この場面 Ⅲでの同意の内容 は. r 2 1 「前時 に正方形に して Ⅹ×X として解いた」と r 2 2
「直角三角形の直角以外の角の和 は 9 0 o だか ら並べ ると正方形になる」ということである。
同意 の内容 r 2 1 は前時 の解決 の方法で あ り, 同意の内容 r 2 2 は直角三角形の性質である。
この場面での共有すること S2 は 「直角三 角形を 4 つ組み合わせて正方形をつ くること を想起することができる」である。 このとき の同意 の内容 と共有することの関係の根拠 は 二つでは異なるよ う‑ である。同意の内容 r 2 1 の場合 は,問題解決において類似の問題には 類似の解決方法を通用す ることができるとい う根拠である。同意の内容 r 2 2 の場合 は直角 三角形の性質に着 目す ることで想起すること ができるという根拠である。前者 は一般的な ス トラテジーであ牲一 ,後者 は概念にかかわ っ たス トラテジーである。
この場面での同意 の内容の形成 は次のよう になされている。
教師が 「( Kc) に聞 くけどさ。なんでなんで, こうい う見 るのうまいな。なんで こんなふ う のに気付 いたの。 4 つ を並 べ る とかて, ち ょっと。そこが知 りたい」( T l )と発問 し,な ぜそのよ うな解決を思いついたかを聞 くとき, 特に 「4 つ並べるとか 」( T l )と発間 し思いつ いた部分を限定 して開いている。同様の解決 を した生徒に対 しては 「( l t d )は何で,同 じ 質問だ,何で こん琴ことに気づいたの 」( T 7 )
と,限定 はわか ったこととして発問 している。
上述の分析をみると,場面 Ⅱの同意の内容 は, ー独立型の構造を有 している。すなわち, いずれの同意の内容 も互いに依存 していない。
どれかひとつ欠 けたとして も共有プロセスは 成立 したままである.
このように考えると,幾つかの同意の内容 が生ずるときその多様性が質にかかわ って く るはずである。
場面 Ⅱでの教師のかかわ り方をみると,敬 師 は二つの同意の内容を生 じさせている。
‑2 8‑
(3 )複合型
ここで取 り上 げる事例 は,中学校 1 年生を 対象 とした授業で ,問題 「 家 と蒙の間を直接 電話で結ぶ ことに します。いま ,どの蒙 とど の豪の間に もち ょうど 1 本ずつの電話線をつ けることに します。家の数が 2 0 軒の とき,電 話線 の数 は全部で何本か求めなさい 。 」 が解 決 された。 5 )その解決の一つが共有 される場 面を取 り上 げる。
〔 場面 Ⅳ〕
T1 5 0 ・はい ,だれか らで も,今 井か らいこう。
S1 3 9; うん と,うん っと,僕 は , 最取 囲をかいてや ってみたんだけど
T1 51; そ っか , ・ ・先生 ・・今井 に や った,今井のはさっき先生がきい たんだな, ・・ち ょっと図をかいて みて ,図をかいて って とい う感 じね, だいたいの図かいてみなさい。
S1 4 0; に ,2 0 個書 くとたいへんだか ら, 1 0 個にす るけど
T 1 51 ; はい。
S1 4 1; この,四角いのが豪だとすると, たぷ ん̲ ,こうや って電 話線 がつ な
ノ