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―参加型学習を用いた講座実践分析―

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1.本稿の目的

 持続可能な開発という用語は、2002年の世界首脳会議(ヨハネスブルグ ・ サミット)におい て日本政府が「持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」を提案し採択されて以降、日本 国内でも環境領域を中心に広まっていった。そして、2015年の「持続可能な開発目標(SDGs)」

の国連総会採択以来、市民活動や政策において用いられるのみならず、企業の取り組みとして も広がりを見せている。本稿では、そうした持続可能な開発プロセスへの参加を学習目的とし た実践分析から参加型学習の検討を通し、持続可能な開発の理念を反映する教育方法の課題を 検討することを目的とする。具体的には、教育者が設定する持続可能な開発に関するプロジェ クトの達成を目的とした教育ではなく、学習者自身が、自らの持続可能な開発への参加を探求 していく教育方法を検討する。

2.持続可能な開発の理念とは―「変革」志向の ESD

 持続可能な開発とは、近代化論や経済開発論に代わる開発理論として形成された。1960年代 以降の国際的な開発政策の目的は、「北」の「先進工業国」をモデルとし途上国の近代化を早め ることにあった。その後、様々な開発政策がとられたが、国際レベルでの取り組みとしては、

結果的に一部の国の経済発展を促したものの先進国と途上国の経済格差はさらに拡大し、途上 研究論文

持続可能な開発の理念を反映する教育方法の検討

―参加型学習を用いた講座実践分析―

近 藤 牧 子

立正大学非常勤講師

Study of Educational Methods Reflecting Ideas of Sustainable Development

Makiko KONDO Part-timeLecturer,RisshoUniversity

要旨

 持続可能な開発という用語は、2002年の世界首脳会議(ヨハネスブルグ ・ サミット)にお いて日本政府が「持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」を提案し採択されて以降、

日本国内でも環境教育領域を中心に広まっていった。そして、2015年の「持続可能な開発目 標(SDGs)」の国連総会採択以来、市民活動や政策において用いられるのみならず、企業の 取り組みとしても広がりを見せている。本稿では、そうした持続可能な開発プロセスへの参 加を学習目的とした実践分析から参加型学習の検討を通し、持続可能な開発の理念を反映す る教育方法の課題を検討することを目的とする。具体的には、教育者が設定する持続可能な 開発に関するプロジェクトの達成を目的とした教育ではなく、学習者自身が、自らの持続可 能な開発への参加を探求していく教育方法を実践事例から検討する。

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国内の貧富の格差も増大した。また、1960年代から欧米各国、日本で公害問題が深刻化し、1972 年「国連人間環境会議」の開催を始め、同年ローマ ・ クラブの『成長の限界』、1973年、エルン スト ・ シューマッハ(Schumacher,F.E.)の『スモール ・ イズ ・ ビューティフル』発表、1975 年、ダグ ・ ハマーショルド財団の国連経済特別総会報告『何をなすべきか?』における「もう ひとつの開発」論などを通し、開発と環境の調和が主張された。

 持続可能な開発論は、そうした議論や経緯を経て、1987年の環境と開発の世界委員会(通称:

ブルントラント委員会)が発表した『我ら共有の未来』において、「将来世代がそのニーズを満 たす能力を損なうことなく、現世代のニーズを満たすような開発である(1)」と説明された。その 理念は1992年のブラジルで開催された「国連環境開発会議(地球サミット)」に引き継がれ、10 年後の2002年に南アフリカで開催された「持続可能な開発に関する世界首脳会議(ヨハネスブ ルグ ・ サミット)」において、「持続可能な開発のための教育(ESD)」が提案され、国連総会で

「国連10年」のキャンペーンとして決議された。

 さらにそれを引き継ぐ位置付けで2015年9月の国連総会にて「我々の世界を変革する:持続 可能な開発のための2030アジェンダ」が採択された。このアジェンダは、開発問題を持続可能 性という環境と開発の双方の観点から捉え(2)、格差を焦点化し、全ての国の目標とする普遍主義 をもって全世界で取り組むことの合意文書である。アジェンダの内容には、2030年を期限とす る具体的達成目標「持続可能な開発のための目標(SustainableDevelopmentGoals:SDGs)」

が含まれ、貧困問題の解消を含む17の目標と169のターゲット(3)が定められている。

 SDGs の策定経緯には、世界中の市民社会組織(CivilSocietyOrganization:CSO)による開 発問題への批判と提案の努力があった。CSO に携わる草の根の人々が貧困や格差を「解消すべ き論」の論理だけではなく具体的な結果を出すことを求めた成果といえる。そして、アジェン ダのタイトルに、「改革(reform)」ではなく「変革(transform)」が使われることで、現在の 構造の延長線上ではこの目標達成がありえず、これまでとは全く異なった別の(alternative)

開発の方向に向かわなければならないことが強調されている。

 そのような世界の開発政策動向の中、ESD とは近代化の中で培われた経済中心による従来の 開発観を批判的に「変革」する理念を持った教育といえる。また途上国先進国に関わらず、人々 の内発的で民主的な開発プロセスの構築を目指すゆえに、権威的で知識伝達的な教育観を批判 的に「変革」する理念も持っている。

3.日本における ESD の目的と参加型学習

 日本における ESD の目的を、文科省の実施計画(4)からみていく。ESD の目的は、「持続可能な 社会づくりに参画する個人を育むことを目指す」(p.6)とされ、環境、平和や人権等の ESD の 対象となる「様々な課題への取り組みをベースにしつつ、環境、経済、社会の各側面から学際 的にかつ総合的に取り組むことが重要」(p.10)とされている。これらは国際的に議論されてき た持続可能な開発の理念を反映している。その中で、「学び方 ・ 教え方」については、以下のよ うに述べている(下線は筆者)。

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 学び方 ・ 教え方については、「関心の喚起→理解の深化→参加する態度や問題解決能力の 育成」を通じて「具体的な行動」を促すという一連の流れの中に位置づけることが大切で す。これらの過程では、単に知識の伝達にとどまらず体験、体感を重視して、探求や実践 を重視する参加型アプローチとすることが大切です。また、活動の場で学習者の自発的な 行動を上手に引き出す「ファシリテート」の働きを重視することも大切です。これらのア プローチを通じて、学習者の参加する態度や問題解決能力を育み、参加する機会の提供に も努めることが必要です。このような学び方、教え方を実践するためには、参加体験型の 学習方法や合意形成の手法を活用することが効果的です。高校や大学等の中等教育、高等 教育においては、仕事や活動の現場で、必要な知識や技能を習得させるオンザジョブ ・ ト レーニング(on-the-jobtraining)により、具体的な実践を通じて学ぶという方法も効果的 です。

 教育や学習の現場では、学ぶ側の意見を取り込みつつ、進めることが大切です。教育や 学習の対象者すべてに一斉に同じ方法をとるのではなく、可能な限り一対一の対話を重視 して行うよう努めることが大切です。

 下線部に見られるのは、学習者の探求と実践、合意形成等の対話を促進するための参加型学 習と体験学習の教育方法を推進する志向である。そのために、教育者が学習者の声に耳を傾け、

一斉教育よりも対話を重視した教育方法を示している。

4.研究方法

⑴ 先行研究

 ESD と参加型学習に関する先行研究においては、以上のような学習者の探究と実践を軸にす る大学や学校実践および地域づくり実践の事例分析はみられるが、教育者側が設定する社会貢 献プロジェクトを通した実践分析が多く、学習者個人による社会参加の探求プロセスに基づく 研究は管見の限りみられない。

 本稿では、3に示された「関心の喚起→理解の深化→参加する態度や問題解決能力の育成」

という学習者の流れと「具体的な行動」の具体性を探求する観点から、参加型学習の教育方法 を検討する。また、参加型学習は、フィールドワークや体験型を含む広義ではなく、教室内に おける相互的な学習の形成を研究対象とする。

⑵ 研究対象実践「ソーシャル ・ アクション クラス」の概要

 分析対象となる実践は、認定 NPO 法人開発教育協会内に立ち上げられた「ソーシャル ・ ア クション ハンドブック(以下、ハンドブック)」の作成を目的としたチームによる開発教育講 座実践「ソーシャル ・ アクション クラス(以下、SAC)」である。開発教育協会の2013年か ら2017年の団体中期方針における重点事業の中の「公正な社会づくりへ参加するためのアクショ ン支援:公正な社会づくりに向けたさまざまなアクションの可能性があることを示し、アクショ

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ンの意識喚起につながる活動を実施」に位置付けられる事業として、このテーマに関心のある 有志によって活動が立ち上げられた。

 ここでの「アクション」とは、開発教育を通して社会の問題の解決になんらかの形で参加を していく「具体的行動」を意味している。よって、本研究実践活動の目的はアクションをして いく行動主体形成を明らかにし、その成果を広く共有することにあった。アクションを起こす 開発教育における行動主体とは何かという問いと、その行動主体形成の方法とはどのようなも のがあるかという二つの問いの追求と提示が活動の目的であった。2014年にチームとして構成 されたメンバーは、筆者はチームメンバーとして当初よりこの活動に参加した。

 2014年12月から2015年6月までの約7ヶ月間は、ハンドブック作成に向けた検討会議がもた れた。2015年6月からは、ハンドブック作成には、チーム自身が実践の経験から学び、実践的 な経験をふまえたいという意向から、ハンドブック作成を長期的目標としながら、SAC の開催 の準備をした。SAC の実施は、第1回目は2015年10月より全6回であり、フィールドワークや アクション ・ リサーチなど、チームで自主的に行動する期間を含めて約2ヶ月間の実践であっ た。第二回目の SAC は、2016年9月より全6回同様に実施した。参加者は、20代から30代の 16名(2015年度)、14名(2016年度)であった。SAC の内容は以下表である。

表 ソーシャル・アクション クラスの内容(テーマ)

2015年度 2016年度

第1回 仲間を知ろう、どんなソーシャルアクションに興味ある? 開発教育入門

(ワークショップ「パーム油のはなし」から)

第2回 人がソーシャルアクションをするのはどんなとき? 自分たちは? 仲間を知ろう、どんなソーシャルアクション に興味ある?

第3回 作戦会議:支援系、社会のしくみ系、コミュ ニティ系、ライフスタイル系、どれからやっ てみる?

人がソーシャルアクションをするのはどんな とき?自分たちは?

第4回 グループ活動 ・ 作戦会議 作戦会議:支援系、社会のしくみ系、コミュ ニティ系、ライフスタイル系、どれからやっ てみる?

第5回 グループごとに日時、場所も自由に活動 進捗状況報告 ・ 作戦会議 第6回 発表 ・ ふりかえり 発表 ・ ふりかえり

 この実践の特殊性は、まず学習課題を具体的問題のテーマとして設定するわけではなく、自 らの取り組みたい問題を探す起点に立ってアクションの方法を模索し、自らの行動主体形成を なしていく実践を構築する目的である点である。次に、ハンドブックづくりのために会したチー ムが、2回にわたる、実際の講座開催経験をし、さらに受講生をグループ活動に巻き込みなが ら進めていった実践のダイナミズムの特殊性がある。つまり、学習提供者側と学習者側の両方 の視点から進められた実践である点である。それは、持続可能な開発の具体的な課題をテーマ として追求するのではなく、チームメンバーと講座受講生の学習者らが、互いに自らできるこ とを探りながら、行動をしていくプロセスによって、学習プログラムや教材を相互に生成した

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特殊性である。

 また、本実践は、「ハンドブックを作成する」という目的と「講座を開催して参加者にアク ションをしてもらう」という二つの目的のもとに展開された実践における主体形成の分析とな る。よって、学習者はハンドブックづくりと講座の開催をしたチームのコミュニティだけでは なく、チームメンバーと SAC 参加者を合わせたコミュニティの二つがある。それらは別のも のではなく、チームのコミュニティが SAC 実践によって拡張していったコミュニティであり、

相互の主体を形成し合った実践であるといえる。

 研究対象期間は、最初に会議を持った2014年12月から、チームのプロジェクトが完結する2017 年11月までとする。

⑶ 研究方法

 本実践研究の方法は、実践へのアクションリサーチと実践記録分析、個別インタビュー記録 の TEM 分析(5)である。実践記録はチームメンバーの間で残されていたものを相互検討し筆者が さらに記録を付記して残したものを分析した。また個別インタビューは、実践チームメンバー である2名(6)と、講座参加者である2名(7)を対象に半構造的に行い、そのうち講座参加者のインタ ビュー内容の録音記録から TEM 分析を行った。尚、いずれのインタビューにも研究目的を伝 達したうえで、音声データで記録を取る旨と、プライバシー保護、情報公開の範囲と留意事項 を書面で説明し、協力してもらう署名を得た。これらの分析をさらに総合的に分析し、チーム メンバーと講座参加者の「具体的な行動」に影響が見られた教育方法を抽出した。本稿では、

抽出した教育方法の考察から教育方法を検討していく。

5.実践分析における「具体的な行動」への影響が見られた教育方法

 実践記録分析とインタビュー、TEM 分析を通し、「具体的な行動」へと影響がみられた教育 方法が四点示された。第一が日常経験の共有、第二は、原体験を掘り下げる方法、第三は安心 ・ 安全な学習の場の醸成、第四に学習提供者のロールモデル提示である。本稿では、これらのう ち「原体験を掘り下げる方法」と「安心 ・ 安全な学習の場の醸成」を参加型学習の観点から考 察する。

⑴ 原体験を掘り下げる方法

 本実践の中で、「具体的な行動」に対する原体験を学習者自身が掘り下げる方法が考案され た。チームメンバの一人が、学習者の関心のある課題と、本人の過去の経験とを関連付ける方 法を提案し、「原体験に向き合う」活動を試行的に2015年 SAC で実施した。その際は、ファシ リテーターが、学習者が課題に関心を持つ理由を掘り下げる質問を重ね、語り合う形式で行っ た。

 その学習活動を工夫するために、2015年 SAC の活動グループの一つであった「自己肯定感」

グループによって作成された自分の経験をふり返るためのワークシートを援用し、「原体験ワー

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ク」のワークシート(図参照)を作成した。ワークシートは行動の契機となるエピソードに焦 点をあてながら経験をさかのぼるものであった。その後2016年参加者によって、さらにワーク シートが改良され、行動を起こすきっかけとなった「人との出会い」に焦点をあてたワークシー トが生み出された。「具体的な行動」のきっかけとなるエピソードには、人との出会いの経験が 大きく存在することが SAC やその後の実践によって明らかになった。よってその点を焦点化 し、社会的問題を人との関わりの経験から把握していく方が、自らの関心のある問題を再認識 しやすいのではないかという考えからであった。

図 「私のソーシャルアクション物語」ワークシート

 個人のプロセスに焦点をあてたインタビューや TEM 分析を通じて明らかになったのは、SAC に参加する当初にあった参加者の問題関心はそのまま継続するわけではなく、原体験と向き合 いながら関心内容を深めていくなかで、真の学習要求を次第に自覚し、自らが求める行動へと 連動していくプロセスであった。一方でプログラムに「原体験ワーク」の時間を設けたにも関 わらず、その時間において覚醒的に学習要求に辿り着くのではなく、SAC 期間内であってもア クティビティとは別の機会で探求が進んだことが確認された。それはアクティビティが、真の 学習要求到達を可能にするというよりは、アクティビティによって関連を見出そうとする視点 を提示し、試行的にやってみることが起点なって、その後の探求活動に活かされていくと位置 づけられる。アクティビティで、関心を持っている課題と原体験の関係の意識化を期待するの ではなく、自己の原体験に意識を向けたり、他者の経験に耳を傾けたりする経験を通して、原 体験に立ち返ってみることと自分の学習要求や活動要求が結びつく有意性に対する認識を深め る場として位置づけられる。

 参加者に両年度の SAC の事前に「今」「現在」の社会的な関心事を尋ねたところ、難民、在 留外国人、辺野古の基地問題、食育、不登校等、社会的課題を全員が三つ以上あげていた。し かし、関心がある理由を追求し始めると、それらの課題が気になったという最近の経験からさ らに掘り下げたところにある、より強い、もしくはより重要な自分の経験と結びついたときに、

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「本当に関心のあること」である真の学習要求への認識が始まった。しかしアクティビティだけ で、その気づきの経験を生成できる可能性はあまりなかった。よって、アクティビティを起点 とし、学習者がいずれかのタイミングで経験と学習要求が結びついた際に、自ら活動へと進め ていける後押しとなる土壌が、参加型学習において経験されていることが重要であった。

 一方で、原体験に向き合いたくない学習者がいることを前提とし配慮することも実践するう えでは注意しなければならない。その人にとって経験と向き合う適した環境、適したタイミン グというのは尊重されなければならない。むやみに原体験に戻ることを強調したり強要したり することは、実践者による一方向性や権威性に基づく学習の「押しつけ」になるため避ける必 要がある。それは参加の自由があることに関わり、参加しないことを保障するという観点にお ける参加型学習の実践構築のための課題ともいえる。

 以上のように、社会課題への関心の原体験を探っていく視点と経験の提示は、真の学習要求 にたどり着く起点となり、自ら語ることや対話を促進する参加型学習によって、自分らしい参 加のあり方に到達することを支える。また、原体験という個人の内面的な聴き語りから自己開 示がなされることで、学習の共同性を深めることができる。しかし、この自己開示を必要とす る活動には、次のポイントで示す信頼感があり安心できる学習の醸成も重要となる。社会課題 と自分との関係の経験を辿っていきながら学ぶ、経験から学習への参加型学習の構築が課題と して示された。

⑵ 安心 ・ 安全な学習の醸成

 チームメンバーからも SAC 参加者からも学習の場が安心 ・ 安全の場であることや「雰囲気 が良い」ことに対する評価が見られた。先に述べた原体験の聴き語りとは、極めて個人的な内 面に迫る作業である。よって、その場にいる人との信頼や安心感は不可欠となる。半年や年間 を通したプログラム、合宿形式であったりするなど、参加者同士の心理的な距離感を近づける 十分な期間や契機となるプログラムがあれば、安心 ・ 安全を感じるコミュニティの土壌を醸成 は可能である。例えば期間が長く、寝食を共にする経験もあるようなプログラムであれば参加 者同士の信頼関係も築くことができる。

 しかし、充分な時間や契機の確保が難しい中での取組みには、そうであるからこそ場づくり の配慮、心の準備や段階を踏んで自分自身に向き合える工夫が、最大に力を発揮されることが 重要となる。特に場づくりのためには、学習者の信頼した関係構築に加え、ハード面も看過で きない。教室や会議室の机を無機質につけただけの場所であったり、少人数グループとはいえ 他者の声、時に笑いなどが間近に聞こえ、その空間で語りに集中できない状況は、人によって は安心した自己開示の環境には適さない。参加型学習における場づくりには、学習者間や実践 者との雰囲気づくりだけではなく、空間づくりも含まれる。2015年 SAC の「自己肯定感」グ ループが開催したカフェでのワークショップは、2015年 SAC 活動の一つに位置づき、十分に 時間をかけたわけではない。しかし、最終発表での報告からは、あらゆる条件がその機会を最 大に活用できるよう工夫されていたことがわかった。

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 学習者が感じる安心や安全には、「否定されない」という安心がある。参加型学習では、学習 者の対話や協働の経験やスキルの差異を埋めるため、共通する最低限の規範を作ることが求め られる。こうした参加のルールは、「グランド ・ ルール」「対話のルール」、「この時間の約束ご と」などと表現する。学習者同士でルールを作成することもあれば、あらかじめ実践者が用意 をし、紙に書いたものをその時間、誰にでも目が触れるように掲示しておくこともある(8)。ルー ルに不可欠なのは、「相手が思うこと感じることを否定しない」という「私メッセージ(9)」の原則 である。学習者にとっては「雰囲気」としての「良さ」や「あたたかさ」として認められたが、

教育学的にはその学習の場において互いが尊重される学習を醸成していく意義がある。よって、

学習者間だけではなく、実践者と学習者の間にもそのルールが課されているという認識も重要 である。それに付随し、「感じたこと、思ったことを言葉にして伝えてみよう」「立派なことじゃ なくても大丈夫」といったルールは、特に学校教育において「正しい発言」「空気を読んだ発 言」「立派な発言」が尊重される経験を持つ傾向から、「間違った発言」「場違いな発言」「大し たことのない発言」も全く問題ない、もしくは「間違い」「場違い」はないのだというメッセー ジを伝え続けることから、表現や対話の活性化を図り、参加の機会を醸成することである。そ れは SAC のみならず、チームのミーティングでも互いに相手を受け入れるような配慮を近況 報告にて行ったり、議論の中の調整を図っていったりなどをしていた。

 SAC では、参加型学習の参加のルールを「グラウンド ・ ルール」として示し、実践者側もそ の配慮を意識することで、学習者にもその意図が伝わっていた。学習の場が、「安心 ・ 安全な 場」であることは、楽しい時間の創出のためだけではなく、相手と自分の意見や感想が異なっ たとしても、思ったことや感じたことを表しても大丈夫なのだという、議論や対話、協働の活 性化の前提になる。さらに、インタビューからは、そうした配慮が活動を後押しする要素に位 置づけられた。

 参加型学習によるグループの関係が「その場の盛り上がり」で終わってしまう点は、参加型 学習の問題点の一つとして指摘されている(10)。そして実践におけるチームの議論でも最終課題と して残された。その場での盛り上がりは、楽しさや心地よさを共有するだけの関係を意味して おり、厳しい吟味に欠けることで学習を深化させることが不十分となる関係である。よって学 習の場が「安心 ・ 安全の場」となることの保障とは、議論や対話のできる学習のコミュニティ を生成するのに必要な土台の醸成ではあるが、あくまでもそれが目的なのではなく、それを土 台として異なった意見も受け入れられる安心感の醸成をするということを意味している。

 また「安心 ・ 安全の場」を醸成するための活動は、導入の緊張をほぐすために行うアイスブ レーキングそのものとして位置付くのではなく、より学習の歩を進めた学習内容として位置付 くものである。さらに長い時間のスパンでみれば、尊重や認め合う関係づくりから、自己肯定 感の支えの活動となる期待もある。チームで交わされた議論の記録分析や個別インタビューか ら、行動につながる要素には自己肯定感が得られる、高まることとの関連がみられた。自分を 認め、「できるかもしれない」という感覚につながる環境づくりの一環としての意義がある。

 以上から、参加型学習の参加のルールを学習活動で合意することは、学習において、安心し

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て自己表現ができる環境を醸成し、お互いにあるがままの自己の意見や要求を大事にしていく 活動を構築していくこととなる。またその点が、学習者間だけではなく学習支援者とも合意さ れていることが重要である。学習支援者こそ、率先して参加のルールに則って進行しなければ ならない立場にある。よって、参加型学習において参加のルールを確認し、学習者一人ひとり の参加を保証する意義が参加の理念として共有されることが実践構築のための課題となる。一 方で、心地よい関係を築きすぎると、相違を恐れ「仲良しグループ」になり学習の共同性が築 かれない課題があげられる。その点は、学習支援者の介入の課題にも関わっていく。

 そしてアイスブレーキングが、「場を和ます」機能以上に共同性を生成するアクティビティと して位置づけられる必要性がみられた。参加型学習においてアイスブレーキングは、緊張した 学習者の関係や雰囲気を「ブレーク」する目的がある。よって内容に関係のないゲームや逆に 内容にかかわるクイズをしたり、学習者同士のお互いの情報を簡単に紹介しあったりしたりす る。このようにアイスブレーキングは、学習者の関係性を一過的により善くすることを目的に なされるが、例えばチームのミーティングの導入に互いの近況報告を必ず入れることによって、

互いの状況把握と調整が、対話という表現方法を通し、互いの関係性をほぐす以上の意味を持っ た。時間が経つと、学習活動の導入を越えて互いの経験から学びあい、自らの経験や特性を相 対化するに及んでいた。また SAC では、参加者自らが二人組のボランティアになって、次回 のアイスブレーキングを考えて実施する方法をとった。これは、ボランティア同士が相談して 協力することと、考案したアイスブレーキングを実施する際に参加者の仲間が実施するという 協力姿勢をもつなどの、「和ませる」以上の効果がみられた。以上から、学習活動の導入で行う 活動を、共同性を支えるものに位置づけていく参加型学習の実践構築のための課題が示された。

6.参加型学習の理論的実践課題との整合性

⑴ 参加の学習化と省察

 以上みてきた「原体験を掘り下げる方法」「安心 ・ 安全な学習の醸成」に共通するのは、参加 を学習化する点である。従来の ESD の目的に見られる、「関心の喚起→理解の深化→参加する 態度や問題解決能力の育成」は、自己の外部にある問題やそのリアリティに気づいたり実感し たりし、問題解決の道筋に参加していくということが目標の一つであった。そして、途上国の 貧困や世界の格差、環境破壊、他者の人権というものをまずは自己の「外部」にある社会的問 題として捉え、自らがいかに気づいてアウトリーチしていくかという、「学習→参加」という方 向性の学習から外部の問題に至る参加論が展開されてきた。

 しかし、ここで示されるのは外部化している問題を自己に内部化する方法であり、実際に行 動して参加している問題を学習者内部に引き寄せる「参加→学習」の方向性の観点である。そ れは、問題に対する自己に埋め込まれた参加の経験を問い直し、問題の内在性を明らかにして いく行為の省察理論に基づいた学習主体形成のプロセスである。学習者がもっている経験を学 習によって自らに位置づけ、経験を再構築するための参加型学習である。

 参加の経験を省察するうえでの対象は二つある。一つ目が行動主体としての自己認識であり、

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二つ目が自らの学習過程である。行動主体としての自己認識とは、開発教育の行動主体形成に 向けた学習課題の一つに示した「自らの価値観」である。物事を認識していくうえで、自らの 価値はどこに置かれるのか、何を基軸にしているのか、といった省察である。

 二つ目の自らの学習過程を省察する教育理論の一つに、プロセス ・ エデュケーション(11)がある。

学習主体として自分や他者が学習過程でどのような役割を担って動いているのか、何を感じた のかなどを省察し評価していくことで自らの学習の力量形成を支える理論である。共同した学 習への参加の役割には多様性があることを理解しつつ、自らの学習への参加の方法を見つけて いくことを可能にする。それは、自分の得意不得意とする学び方の特性や、適した学びの参加 の方法を自認し、学習への参加の主体性を支え、学習への自分らしい参加を追求していくプロ セスである(12)

 本研究対象の実践でも、プロセス ・ エデュケーションの理論的な援用から、SAC とチームの 双方で自らの学び方の自己評価、相互評価といった省察を行ってきた。SAC の振り返りや、年 度末のプロジェクト全体評価では、時系列でプロセスを省察し、開発教育の評価の指標を利用 しながら、相互に持ち寄った評価を語り合いながらしていく形から、プロジェクトとして遂行 していくだけではなく、それを通した互いの変容や認識を認め課題を明らかにしていった。そ のことは、プロジェクトが終了しても、それぞれが行動主体として実践していく際の新たな課 題から次なる問題の探求や吟味へと連動していた。自らの中にある学習や社会への参加経験や 参加方法を学習化する教育方法から、新たな参加を構築していくことが示された。

⑵ 共同性の構築

 アクションに関する経験や原体験の省察を可能にするには、安心 ・ 安全を感じられる関係の 醸成があった。学習に関わる者同士の関係を共同性として位置付け、省察を可能にする共同性 のある関係と参加型学習を検討するため、参加型学習を通して構築可能な学習者間の関係をみ る。

 学習への参加には、方法的な協働作業に参加する協働性と、それを包括した共に力を合わせ て関係を構築しながら取り組む共同性ある関係構築への参加の意味がある。ではその共同性と は具体的にどういったものであろうか。本研究の実践分析を通し、参加型学習を通して構築で きる共同性のある関係として以下四点をあげる。

 ① 話を聴いてもらえ、語れる関係  ② 議論ができる関係

 ③ 協力して役割を果たしあえる関係  ④ やりたいことをともに実現できる関係

 ④は作業的な実現ではなく「学習→参加」のプロセスを自己決定および相互決定的に遂行す るという意味である。四点はすべて不可欠であり、特に②や自己決定や相互決定を伴う④を含

(11)

まない関係構築は、創造的な活動には至らない「仲良しグループ」の形成に留まる。そして④ までのプロセスに①②③の関係構築は不可欠である。その過程は、学習主体形成の教育方法で ある対話の促進ともなる。

 学習の共同性を育む参加型学習は、対話を促進し、「学習→参加」「参加→学習」の往還を可 能にする。それは、省察をする学習は共同性のもとで築かれる信頼関係から可能となることと、

築いた関係を基盤にした他者と共に進める学習の往還である。それらを通して、自ら課題の考 察を深めて学習や社会に参加をしていく自立した学習者となることを目標とするのが、「具体的 な行動」に向けた参加型学習となる。

7.結 論

 社会の「変革」を志向する ESD は、探求や実践を重視し、対話的に合意形成を進めていきな がら「具体的な行動」を求め、リアリティのある実践による教育方法を求めて参加型学習を推 進してきた。また、その中で参加型の教育方法そのものが、市民が参加をして社会をつくって いく理念を体現したものであり、社会に参加をしていくいわば「練習」としての参加型学習の 位置づけがある。それらの理念を改めて行動主体の形成に向けた観点からみると、これまでの ESD の参加型学習にあった学習によって社会参加を導くという「学習→参加」の方向性に加 え、自らの社会への参加の経験を省察的に学習していく「参加→学習」の方向性が明らかになっ た。そのことが主体形成において重要となるのは、自らの学習や社会への参加のあり方を追求 していくことが公正や共生の価値や理念を、自ら新たに生成していくことになるからである。

そうした学習を可能にするためには、学習の共同性は不可欠であり、その共同性構築が主体形 成において重要となる。

 よって、「具体的な行動」を育む観点からみた参加型学習には、参加の学習化をより重視する ことで、一つに、社会や学習に対して自らの参加を追求し真の学習要求にたどり着く参加に向 けた実践構築課題があり、もう一つは、学習や社会への参加のための共同性の構築をする実践 構築課題がある。

 本研究の実践分析を通じたその他の論点による分析についてはまた別の機会に提示する。

(1)“Ⅰ.GlobalChallenge”における“3.SustainableDevelopment”、27パラグラフ。

(2)SDGs 策定プロセスには、貧困削減を目的としたポスト MDGs のプロセスと、2012年に開催さ れた地球環境サミット(リオ+20)からの二つのプロセスがある。

(3)目標達成のための具体的成果を意味する。

(4)「国連持続可能な開発のための教育の10年」関係省庁連絡会議(2006年)『我が国における「国 連持続可能な開発のための教育の10年実施計画」「ESD 実施の指針」pp.10-11

(5)TEM 分析は、ヤーン ・ ヴァルシナー(Valsiner,J.)の創案に基づいた、人の径路を時間ととも に描く質的研究の方法であり、特徴は、人間を開放システムと捉えるシステム論に依拠し、時間 を捨象して外在的に扱うことをせずに、個人に経験された時間の流れを重視する二点にある(安

(12)

田裕子、サトウタツヤ『TEM でわかる人生の径路―質的研究の新展開』誠信書房、2012年、

p.6)。また、個々人の歩みは多様であるが、等しく収束していくポイントとして「等至点(Equifi- nality Point;EFP)」と概念化する。等至点に到達する間には、選択や出来事があり、径路が分 かれていくが、それを「分岐点(BifurcationPoint;BEF)」と呼ぶ。選択をしながら人生の歩み を進めていく際の後押しとなる援助的影響を「社会的ガイド(Social Guidance;SG)」と呼び、

阻害、抑制的に働く影響を「社会的方向づけ(Social Direction;SD)」と呼ぶ。これらの概念を 用いて、人生の歩みを可視化していくのが TEM である。TEM で扱うデータ数については、「1 ・ 4 ・ 9の法則」が提唱されている。「同じような」経験をした人を対象とし、1名であれば個人の 経験の深みを探ることができ、4名であれば経験の多様性を描くことができ、9名であれば径路 の類型を把握することができるとされる(前掲書、pp.15-18)。本研究では、類型化の把握を目的 としておらず、SAC とチームの参加メンバーが、どのように主体形成のプロセスを経ていったの かという選択や心理的変容を、多様性を損なうことなく明らかにするという研究目的に沿った研 究方法として TEM を採用する。

(6)この2名に協力依頼をした理由は、開発教育協会の活動においては、開発教育の目的とする行 動とは何かということが、各事業においてなんらか問われるテーマであり続けてきているため、

他のメンバーは個別に模索してきている過程をもっているが、2人は、この活動を通して改めて 学んでいるという点で、研究の客観性が保てることを考慮したからである。Cへのインタビュー は、2018年3月22日実施。Fへのインタビューは、同年4月6日実施。

(7)この2名に協力を依頼した理由は、SAC への参加を契機に、自らの納得のいくテーマと活動を 自ら探し当て、現在取り組んでいることにある。Qへの実施は2018年3月12日、Rへの実施は同 年3月26日である。

(8)ロバート ・ チェンバースは、アジア ・ アフリカの農村開発のコンサルタントに長年従事し、構 造の「下位」にいる者を「上位」にする参加型開発の実践論を展開した。チェンバースが、2002 年に“ParticipatoryWorkshops”(Routledge)を発行した。それは、あらゆる現場で参加を実践 しようとする人向けの手引書である。そこに「準備のプロセス」として「規範をつくる」には、

参加者同士でつくること、参加者とファシリテーター全員でお互いに望むことを出し合うこと、

参加者はファシリテーターにどう振る舞って欲しいのかという規範を出し合うこと、またはファ シリテーター自身の規範を自分でつくっておくことなどが示されている。

(9)「私」を主語にして自分の気持ちを相手に伝える自己表現方法である。相手に対する評価を聞く ことになるあなたを主語にした「あなたメッセージ」に対するものとして位置づけられる。

(10)山西優二「参加型学習の特集にあたって」開発教育協議会編発行『開発教育』第42号、2000年、

p.3。

(11)プロセス ・ エデュケーションという用語は、1970年代中頃に用いられるようになった。多様な 教育理論、プロセス、教具を統合し、学習者の自己形成を生み出すためのアセスメント原則を通 じて継続的な学習の力量形成に焦点をあてた「パフォーマンスに基づく教育の哲学(perfor- mance-basedphilosophyofeducation)」である。達成度ではなく学習者がより上手に学習するこ とを学ぶことができるようにすることと、教育者が学習スキルの構築によって学習者にとっての 学習が強化されることを原則としている(Burke.K,Lawrence.B,El-Sayed.M,Apple.D‘Process Education:Past, Present, and Future’“ InternationalJournalofProcessEducation”June2009, Vol1Issue1)。日本のプロセス ・ エデュケーションの研究については、南山大学人間関係研究セ

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ンターが2000年より開設され、人間関係のプロセスから学ぶラボラトリー方式の体験学習研究に 取り組んできている。南山大学人文学心理人間学科監修として、『人間関係トレーニング:私を育 てる教育への人間学的アプローチ』(ナカニシヤ出版、2005年)『ファシリテーター ・ トレーニン グ:自己実現を促す教育ファシリテーションへのアプローチ』(ナカニシヤ出版、2011年)を発行 し、実践教材としても活用できる『プロセス ・ エデュケーション』(津村俊充、金子書房、2012 年)をまとめている。

(12)認知心理学では、学習過程の省察は、自らの学習方法や能力などをモニタリングする力である メタ認知を深化させるとされた。「ある文脈で学習したことを別の新しい文脈で活かす」(米国学 術研究推進会議『授業を変える:認知心理学のさらなる挑戦』北大路書房、2002年、p.51)学習 の転移を生じさせていく方法が重要になり、そのためには、いくつかの条件があり、学習の時間 と量の適切さや、既有知識は新しい学習を促進するが阻害することもあることへの留意、単一文 脈の学習よりも復習文脈の学習をするといったことがある(『授業を変える』p.76)。特に教育内 容が精緻化するほどに、獲得される知識が学習時の文脈に限定される問題は、1980年代から PBL

(ProblemBasedLearning)といった実践構築のための課題解決の学習において議論されており、

学習を複数文脈に広げ柔軟な知識表象が求められる点を示した。

参照

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