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附属養護学校の研究 1)石川裕康

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Academic year: 2021

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附属養護学校の研究

1)石川裕康

D茨城大学教育学部附属養護学校,〒312−0032茨城県ひたちなか市津田1955

壕 研究の形態(校務組織上の分類)

躍 課題別研究(全校でテーマを決めて取り組む研究)

囲 形態別研究(教科・領域・指導の形態別に組織,県の研究に対応)

2 課題別研究について

(1)ねらい

 附属学校の存在意義である,先進性,着実性に対し研究的姿勢で取り組み,その成 果を研究会という形で県内外に示し,参考にしてもらうことを目指す。

(2)方法

囲 2〜4年計画で研究主題(大テーマ)を設定し,その主題の下,具体的,計画的に   研究を進める。

圏 研究主題を細分化したり,具体的表現にしたり段階性を追って進めるためなどの   目的で,副主題を年度ごとに設定することが多い。

圏 学校組織上,3学部制(小学部,中学部,高等部)を生かし,各部での研究の総体   (まとめ)という形態をとるが,全校の方向性を決めるための(提案という形を取   るが)研究推進委員会が組織されている。

麗 実践研究が主体であるが,文献研究や各種研修会などでの研修が生かされること   も多い。

睡 大学(障善児教青講座他)にお願いし,部ごとに助言者を決め指導,助言を求め   ている。

3 近年の研究について

 昭和54年(!979)に養議学校が義務化になり(本校が特殊学級から養護学校に変わ った時期),入学者の障害が重度化し,その傾向は後に「重度・重複化・多様化」を呼 ばれるようになった。特殊教育においては,児童生徒一人一人の実態が違うことが当 然で,その一人一人に対応する(指導内容,指導方法など)必要が,ここ10年程度(平 成元年度版(1989)学習指導要領が出てから)さらに強調されることとなった。

 そこで,平成4年から研究主題「一人一人に即した指導法の探究」というテーマの下,

副主題を「よりよい指導の個別化をめざして」と設定し研究に取り組んだ。この研究 では,「個人カルテ」と「指導プログラム」を作成・活用を目指し,平成7年度完結時 には,完成し活用を始あることができた。

 「個人カルテ」は,7領域(身辺自立,集団参加,言語,数量,作業,情報,体力)の 下位項目に小学部入学から高等部卒業までに身につけさせたい力を,チェックリスト 形式にして児重生徒の実態を把握するためのものである。これは,本校の教育・研究 の根幹である「生活力の育成」をより具現化するため,その目標となる,児童生徒に

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備わって欲しいカを具体的に表したものといえる。さらにこの「生活力」とは,卒業 後の社会生活を自立的に過ごすために必要な力である。教師は,このチェックを参考 に,不足している部分の力やより伸ばしたい部分の力をつけさせるために指導する。こ の指針的役割をもつ「個人カルテ」のもう一つの意義は,小中高一貫教育のために,児 童生徒一人一人に備え,次の年度の担任に引き継ぐという,情報源としての役割であ

る。一人一人実態が異なる児童生徒を担任する教師が,新年度になってその実態をよ り早くつかむことができるという利点である。

 「指導プログラム」とは,「個人カルテ」でつかんだ実態に対し,どういう指導をす るかを一定の書式に従って作成するもので,具体的,実際的の指導の計画と指導記録 の二つの内容をもつ。すなわち実態から目標を設定し,その目標に対する指導の手だ てをスモールステップに立てて指導をして,その変容を記録する。この意義を,「指導 の明確化」と位置づけ,もう一つの意義は,「指導法の蓄積」である。教師が,過去の 指導プログラムを見て今の児童生徒に生かすことを目指し,指導方法の改善と指導計 画立案の効率化に役立つと考えている。

 平成8年度(1996)から,研究主題を「個人カルテと指導プログラムを活用した指 導法の探究」として,それ以前(平成4〜7年度)の研究成果の具体的活用を目指して いる。前出のそれぞれの要素を,学校の教育活動の中に組み込み実践している。この 活用の形態を我々は「指導システム」と呼び,現在特殊教育が注目している「個別の 指導計画」の一形態であると考えている。r個別の指導計画」とは,アメリカでのIEP

(Individualized Education Program,1975アメリカの全障害児教育法のなかにもりこま れている)を参考につくられたもので,茨城県でも平成7・8年度「個別指導計画」の 書式づくりに取り組み報告書が出され,県内特殊教育諸学校,特殊学級でも試行的実 践がなされている。この県の書式は,本校とは別の形式であるが,本校の場合は,そ れらがすべてシステム化されているところが特徴である。さらにそれは,「個入カルテ」

を保護者にもチェックしてもらい希望指導項目を聞いたり,年間の各領域の指導目標 を確認しあったり,指導の結果(経過)を個別面談と改訂された「通信票」で伝えた

りと,保護者との相互情報交換を行う点でも有効なシステムとなっている。

 そのなかで,平成8・9年度は,「個人カルテ」の数量領域,平成10年度は,言語領 域に焦点を当て,「生活年齢に応じた言語指導,数量指導」を副主題にして取り組み,

一定の成果を得た。

4 昨今の特殊教育の課題

翻 学習指導要領の改訂とそれに伴う,教育課程の編成,「個別の指導計画」,「養護・

  訓練」が名称変更「自立活動」,「総合的な学習の時間」の扱い

囲QOL:ノーマライゼイション,インテグレイション,インクルージョン 醗 卒業後の進路に関する諸問題:早期教育,教育相談,交流教育など 表1 個人カルテの領域と下位項目

領 域      下    位    項    目

身辺自立 食事 排泄 衣服 清潔 健康管理

集団参加 きまり 役割 交際 公共施設

考       壼五口      口口

聞く 話す 読む 書く

数    量 数 計算 量 時刻・時間 金銭 図形 作    業 運搬手指道具・器具の扱い 清掃調理

情    操 音楽 造形 =豊かな感情 体    力 持久力 調整力

ll

(3)

本校の指導システム

個人力

学  校     指導の過程     家

@  ルテー一一実態把握 一生活と学習のあゆみ

指導目標一一一一一一目標設定 希望指i麺爵一一

一 一 E ﹂ i

長期

@指導  短期 罇j

連絡帳など

個別指導計画の一形態

指導プログラム 指導計画 重点目標指導計画

ケ1ス会議

指導の

ス指導方 ステップ

@eに即し

達絡帳など

個別面談

観人カル 指導の実際

ケース会議資料一   指導の評価 w導目標へのフィードバック

通 信 票

図1 本校研究の構造図(研究収録第19集より)

一人一人を大切にした教育をしZいます

保護者が家庭で

lwu一一maN

個人力ルテ(生活と学習のあゆみ);

身辺自立、集団繕加、醤語、数 躍、作簸、偶操、俸力など7領域 について発達段階をとらえます。

〈窩別面絞〉

 層 擦   重

〈鱈喜フDグラム〉

 学 習   壷

〈偲別面麟〉

 遷健顕

教師が学校で

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 ,淵・,r討沁♂典、  .き

目標について結し合います。

一人一人に8わせた指灘をします。

学習の成粟を確かめます。

図2 学校案内「わたしたちの学校」より

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