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はしがき

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Academic year: 2021

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奈良教育大学学術リポジトリNEAR

はしがき

著者 永田 陸郎

雑誌名 奈良教育大学教育研究所紀要

巻 7

発行年 1971‑03‑31

URL http://hdl.handle.net/10105/6218

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は  し  が  き

 ここに本紀要第7号を世に送ることができるようになったことを喜びたい。奉号で掃討べきこと1は 本学では今年皮から「へき地教育研究室」の事業賃配分をうけて,へき地教育研究を推進することに なったこと,そのしごとを当面,教育研究所折その専業の重要なひとつとして担当実施していくこ

とになったことである。奉号㌃従来どおりの教育研究所紀要論文に併せてへき地教育研究室関係の 研究報告を掲籔しているのもそのためである。

 このことは教育研究所カ\き地教育研究についての課題をこなうことになり公的性格を深めたもの になったことを意味するが,本研究所は率学教官全員をもって構成することになっている立て前から,

要するに全教官の萩極的な御参加と御協力にまつよりほかないことと思う.

 わが奈良県はもともと近畿の大部市の近郊地域であることはいうまでもない折今日,現代的な「

都市化」現象の強力な波及圏内におかれとくに北中部はまるごと急速顕署な変貌過程におかれ ている。他方で本県は県域の3分の2に及ぶといわれる巨大で典型的なへき地々域をかかえており西 日本でのへき地県のひとつとして目されていることも,今日の事態においても否定できないことであ

る。

 どころで今日の問題は,こうして;カぢての趾中部宇都市近郊,南部=へき地」という伝統的地域二分 観がそのままの形では麺用しがたくなりつつあること秘り,そこから経済的,行政的にも,また教育 的にも抗しい問題が萱場してきており,新しい困難な事態が解決を迫りつつあることである。ここで 系説の余裕もびがへき地に都市は文イ止や生繊載方そのものまでも,巨大な地域のカベさらにま た強い伝統的遺制のカベをのりこえて侵攻しつつあり,道跨卓踊通信,マスコミの昔瓦流通

経済の業展を武器として,奥地住民生活をゆり動かし,家察村落生活,経済生活を掘り崩す程の勢 がみられるといえる。

 教育も例タドでありえない。へき地教育は,かつてのように複式授為複式学級のこと,へき地指定 や特別加俸や分校経営の問題として閉鎖的にとらえられないし,また戦後のへき地校の児童にも敬育 の機会均等を,学力を他の先進地なみにと,地域カリキュラムづくりにあけくれ,一定のへき地だけ を民主的な地域化する.発想も容易に通用Lえない。へき地教育が問題となって以来の宿願であった学 校統合,単式学級,単式授業も実現L,都市にもまれなデラックス校舎の出現もみられるが,そのか げにはさまざまな問題が生活自身に潜在し,また顕在してくる。教育裁器はへき地学力向上には有力 な武器として登場Lてきたカ㌔すべてはこれからであり,その反面に,教育設備施設そのものアンバ ランス,その活用カのアンバランスも大きいといわれる。今や教育は大きな発辰の契機を含みながら 新しい次元での問題解決のために実践と研究が狩たれているようにみえる。

 本学では終軌前の昭和19年以来複式学級がおかれ複式授業研究が推進され既に一定の成果をあげ

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つつあるし,この時点にたっての批判的検討カ禍題とされつつあるようである。このようなへき地の 教育における授業の問題をはじめとして,教科外活動,学校煙鴬教育行財取地域社会と学校敏盲 にかかわるへき地教育の特色ある諸問題があり,それらについても専門的研究が妥錆されているとい

える。

 ところで,こうした地域的諸問題に対するわれわれの研究体制はどうであろうか。かりに同和教育,

文化財教育とへき地教育を地域的教育課題と考えるならば,われわれはこれらを深く研究し,カリキ ュラム化する余裕をもっているであろうか。むしろ教員養成大学として学生に対する一定の学力水準 の籔保のために,敬育,研究公務に寧日のない現状といえ乱したがって他の専門の研究根関と異 なって大きな限界もある。現在いえること1毛へき地教育について,まず岩手できるところからはじ めていくこと,それらを累萩Lていくなかマ問題をほりおこして共同の研究課理にしていくこと,

これら全体を通仁で,より基本的問題に着実にとりくんでいくこと,このようななかで研究体制を漸 次っちかい改暮していくことなどが考えられよう。

 本年皮は,へき地教育の新発足にさいして,教科敬育部℃俸盲.理科,音築英語科折調査 研究部では先ず地理学が調査研究に当った種々の制約のなかでともかくこれだけの研究成果をあげ られたことを皇びたい。いづれにしてもまだ出発点にたったにすぎす今後の継続研究によるつみあげ こそ望まれる。何分とも大方の御飯撞と抑批正をお硬いする次第である。

 終りに当って御指導と御援助をいただいた大塔村教育長並に各小学校先生方,天川村当局,教育委 員会並に小・中学被先生方.東吉野村の諸先生方,県教育委員会事務局,また研究発足に当って御指 導をいただいた県学校教育課並びに椿井小学検長川淵勝男先生1熱意を衰Lたへ

    昭和45年I・2月221ヨ

教育研嫡畏永田陸郎

参照

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