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「液状化リスク認識の変化が地価に及ぼす影響 〜東日本大震災を事例として〜」

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液状化

液状化

液状化

液状化リスク

リスク

リスク認識

リスク

認識

認識の

認識

の変化

変化

変化が

変化

が地価

地価

地価

地価に

に及

及ぼす

ぼす

ぼす

ぼす影響

影響

影響

影響

~ ~ ~ ~東日本大震災東日本大震災東日本大震災東日本大震災をををを事例事例事例として事例としてとしてとして~~~ ~ 〈 要 旨 〉 東日本大震災によって液状化現象が発生し、東京湾沿岸部に大きな被害が及ぼされたため、液 状化現象が再び注目されることとなった。 本稿では、まず、東日本大震災後において、東京湾沿岸部の液状化リスクに対する社会認識の 変化に着目し、震災によるリスク認識の変化が地価に影響を与えているかについて実証分析を行 った。次に、液状化リスクの危険度情報(ハザードマップ)の公開によって、それまで発生していた 売り手と買い手の情報の非対称が解消され、液状化リスクの存在する地点の地価を下げるという仮 説を設定し、東京都の1983年から2011年までの地価への影響について実証分析を行った。 分析の結果、東日本大震災後において、液状化リスクの社会認識の変化による地価下落は地域 によることを示した。それは被害が発生した地点からの空間的影響範囲が存在するものと予測でき る。そして、インターネットによるハザードマップの情報公開は地価を下げる影響の可能性があるこ とが示された。また、1983年から2011年までの地価のパネルデータによる検証により、液状化リス クの存在は、一定して地価を下げる要因と なっていることが観察された。さらに 、阪神淡路大震災 後においては、液状化リスクが存在するところにおいて、海岸4km圏内では標高の影響が強く地 価に反映されたことを示した。 2012年2月 政策研究大学院大学 まちづくりプログラム MJU11013 大 郷 歩

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目次

目次

目次

目次

第 第 第 第111章1章章 章 はじめにはじめにはじめにはじめに ... 1 1-1 研究の背景と目的 ... 2 1-2 先行研究と本稿の位置づけ ... 2 第 第 第 第222章2章章 章 ハザードマップハザードマップハザードマップハザードマップ導入導入の導入導入ののの背景背景背景と背景ととと実状実状実状実状 ... 3 第 第 第 第333章3章章 章 液状化リスク液状化液状化液状化リスクリスクがリスクががが地価地価に地価地価にに与に与与える与える影響えるえる影響影響影響ののの検証の検証検証検証 ... 4 3-1 東京湾沿岸部における東日本大震災後の液状化リスク認識変化の実証分析 ... 4 3-2 理論分析:液状化リスクにおける土地取得モデル ... 6 3-3 東京都における液状化リスクの経年変化の実証分析 ... 6 第 第 第 第444章4章章 章 分析結果分析結果分析結果分析結果にににに対対する対対するするする考察考察考察考察とととと政策提言政策提言政策提言政策提言 ... 10 4-1 分析結果に対する考察と今後の課題 ... 10 4-2 政策提言 ... 10 【 【 【 【参考文献参考文献参考文献参考文献】】】】 ... 11

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1

第1

1章

はじめに

はじめに

はじめに

はじめに

1111 2011年3月11日におきた東日本大震災による液状化2被害は、関東地方の一都六県において 発生し、その 被害箇所は96市区町村の184箇所に及んだ3。特に被害の大きかった東京湾沿岸 部では、被害面積が約42㎢となり、同年2月におきた、世界最大の被害であったといわれるニュー ジランド地震の被害面積約34㎢を上回ること となった4。この被害によって、液状化問題が社会を 賑わす こと に なり 、ベッ ド タウ ンと し て人気 の 東京湾沿岸部の ブラン ド 力の 低下が 、懸念 されて い る。 液状化問題と不動産市場に与える影響に関する研究としては、岡本(2011)があり、東日本大震 災による液状化発生地域が東京湾沿岸部5の住宅地価格に及ぼす影響を実証分析した結果、地 価への影響はなかったと報告している。また、田頭、平塚、大野、福留、藤原(2011)は、東日本大 震災後の東京都内において、液状化リスク6がマンション取引価格に影響を及ぼしているか実証分 析した結果、影響があったと指摘している。しかし、液状化リスクが 東京湾沿岸部の地価に 与える 影響を実証分析した研究や、2009年以前に遡って、液状化と不動産の関係を分析した研究は行 われていない。 本稿では、地理的に液状化リスクのある地域が液状化発生地域を含んでいることを前提として、 地価に影響が及ぼされているのは液状化発生地域だけに限られるのではなく、液状化リスクのある 地域においても同様に影響が及ぼされている可能性があると考え、液状化リスクのある地域に着目 した分析を行うこととする。 本稿の構成は以下の通りである。まず、第2章では、液状化リスク等の災害情報を公表している ハザードマップについての背景と現状を整理した。第3章では、東京湾沿岸部において液状化リス ク が 地 価 に 与 え る 影 響 に つ い て 、 液 状 化 リ ス ク の あ る 地 域 と 、 な い 地 域 を抽 出 し Difference-in-difference(以下 DID という)推定による実証分析を行い、地域によって影響があるこ とを明らかにした。また、東京都において液状化リスクが地価に与えている影響について、1983年 から2011年までの地価のパネルデータをOLS推定によって実証分析を行い、ハザードマップの 公開後の変化や、過去の震災後の変化を明らかにした。第4章では、それまでの考察を踏まえ、液 状化リスクの社会認識は、空間的制限があるものの、東日本大震災による液状化被害の発生によ って変化したという結論を導いた。そして、ハザードマップの インターネット公開によって地価に影 響があったことから、ハザードマップは作成するだけでなく、簡易な手段で情報を入手できるように することの必要性を示した。 1 本稿の誤りはすべて筆者の責任となります。また、本稿の見解は筆者のものであり、所属機関の見解ではありません。 2 液状化とは、砂地盤が地震の震動により、固体の性質から液体の性質に変化すること。そのため、建物が傾き、マン ホールなどの地中埋設物が浮き上がってくる現象が起きる。 3 国土交通省関東地方整備局、公益社団法人地盤工学会「東北地方太平洋沖地震による関東地方の地盤液状化現象の実 態解明」 4 毎日新聞(2012年4月16日) 5 大田区、品川区、港区、江東区。江戸川区。浦安市、市川市、船橋市、習志野市、千葉市とする。 6 自治体が公表しているハザードマップで、液状化が発生しやすい地域を、液状化リスクがある地域とする。

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2 1 1 1 1---1-111 研究研究研究研究のの背景のの背景背景背景ととと目的と目的目的 目的 地震大国である我が国において、地震災害は経済社会の大きなリスク要因になっている。地震 は突発的に発生するため、事前の予測が非常に困難な災害である。そして、2011年3月11日に マグニチュード9.0の東日本大震災が発生し、死者及び行方不明者が1万9,225人、建物の全壊 が128,471棟7と、甚大な被害を出すこととなった。特に、津波被害が大きく、津波によって流出し た建物を含めると、全壊区域が約99k㎡、全壊棟数が約12万棟8と 、震災による建物倒壊の大半 が津波であったことがわかる。 一方、震度5~6程度の揺れがあった関東地方では、液状化被害が深刻なものとなり、少なくとも 96市区町村で液状化が発生した。なかでも、東京湾沿岸部の埋立地域を中心に液状化現象がお き、被害の大きかった浦安市では、道路の損傷に伴い水道・ガス・下水といったライフラインである 埋設管が損傷し、37,000世帯が断水9になるなど市民の生活に混乱を生じさせた。このように、被 害が大きくなったのは、対策が不十分であったことが挙げられる。そのため、今般の大震災による 被害の発生により防災意識が高まっていることを検証したうえで、被害減少のための政策提案を行 うことを目的とした。 1 1 1 1----2222 先行研究先行研究先行研究先行研究とと本稿とと本稿本稿の本稿ののの位置位置位置位置づけづけづけづけ 地震災害リスクと地価との関係については、山鹿・中川・斎藤(2002a)「地震危険度と地価形成: 東京都の事例」や、顧濤・山鹿・中川・斎藤(2010)「活断層リスクの社会的認知と活断層帯周辺の 地価形成の関係について:上町断層帯のケース」がある。山鹿・中川・斎藤(2002a)は、東京都が 公表している地震危険度の指標が地価にどのように反映されているか検証し、危険度が高い地域 は 、相 対 的 に 安 全 な 土地に 比 べ 地価 が 下が ってい るこ と を 示した 。ま た 、顧 濤・山鹿・中川・斎藤(2010)は、阪神 淡 路 大 震 災 に よ っ て 、活 断 層 リ ス ク が ど の 程度 認知 さ れた か 検証 し た 。 そ し て 、 上 町断 層 帯 周 辺 に お い て 、 地 震 災 害リ スクが 土地価格に 強く 反映 され ることを示した。 一方で、液状化と不動産価格の関係 す る 研究 で は 、岡山 ( 20 11 ) 「 東 京湾 岸の液状化被害が住宅価格に及ぼす 影響」や、田頭、平塚、大野、福留、藤 原(2011)「災害リスクが不動産価格に 7 警察庁「被害状況と警察措置」(2012年1月20日) 8 国土交通省「東日本大震災による被災現況調査結果について(第1次報告)」(2011年8月4日) 9 浦安市「浦安市における東北地方太平洋沖地震の被害と対応」 図1-1 東京都及び東京湾沿岸部液状化リスク地帯 出所:東京都・浦安市・市川市・船橋市・習志野市・千 葉市の各液状化危険度マップより作成

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3 与える影響~液状化危険度を用いた実証分析~」がある。岡山(2011)は東日本大震災において、 液状化発生地域が地価に与える影響を検証し、影響が出ていないと示した。また、田頭、平塚、大 野、福留、藤原(2011)は、東日本大震災に おいて、液状化危険度を用いて不動産取引価格に 与える影響を検証し、影響があったことを示した。 そこで本稿では、東京都及び千葉県沿岸部自治体が公表している液状化危険度マップの指標 を使用し、液状化リスクに対する社会認識が東日本大震災後に変化したか検証する。そして、198 3年から2011年において、液状化リスクが地価にどのように影響したかについて、地価のパネルデ ータを用いて検証をする。

第2

2章

ハザードマップ

ハザードマップ

ハザードマップ

ハザードマップ導入

導入の

導入

導入

の背景

背景

背景

背景と

と実状

実状

実状

実状

ハザードマップは、土砂災害ハザードマップ、津波・高潮ハザードマップや火山ハザードマップ などいくつか種類がある。その中でも、公表状況が1,214市町村10と最も普及しているのが洪水ハ ザードマップであり、ここでは洪水ハザードマップに着目して議論を進める。 水害対策としては、まず堤防のようなハード整備が上げられるが、現況施設能力を上回る水害が 発生しないとは限らず、ハザードマップのようなソフト対策も必要とされるようになった。その背景に は、平成12年に東海地方を襲った東海豪雨災害があり、それをきっかけに、水防法が改正され、 浸水想定区域が指定・公表されることとなった。しかしその後、局所的な集中豪雨も発生するように なり、中小河川でも災害の危険性が高まったため、平成17年に再び水防法が改正され、浸水想定 区域の指定対象を主要な中小河川に拡大し、洪水ハザードマップ作成の義務化がされることにな った(水防法14条、15条の4)。 当時、まだ全国的にも珍しく、洪水ハザードマップの公表をしていた郡山市で発生した集中豪雨 を事例として、片田(1998)11は、「洪水ハザードマップを見た住民は、そうでない住民に比べ避難 開始が早く、また、避難行動をおこした人も多かった」と報告している。つまり、洪水ハザードマップ が災害リスク回避行動を促したという実例もあったということである。 一方で液状化という現象が、1987年の千葉県東方沖地震(マグニチュード6.7:千葉港周辺地 域)、1995年の阪神淡路大震災(マグニチュード7.3:神戸市のポートアイランド、六甲アイランド)、 2004年の新潟県中越地震(マグニチュード6.8:信濃川周辺)と過去の震災の度におきてきた。そ れに もかかわらず、減災のための 液状化ハザードマップの公開に ついては、普及が 遅れており、 現時点でも236市町村12に留まっているのが現状である。 そのような中、今般の東日本大震災の発生後においては、東京都ホームページで公開している 液状化予測図のアクセス数が劇的に増加した(図2-1)。これより、人々の液状化へのリスク認識 10 国土交通省ハザードポータルサイト(2012年1月6日) 11 片田「平成10年8月末集中豪雨災害における郡山市民の対応行動に関する調査報告書」(1998) 12 国土交通省ハザードポータルサイト(2011年4月1日)

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4 が高まっていることがその背景にあると予測することができる。

第3

3章

液状化リスク

液状化

液状化

液状化

リスク

リスクが

リスク

が地価

地価に

地価

地価

に与

与える

える影響

える

える

影響

影響

影響の

の検証

検証

検証

検証

3 3 3 3--1--11 1 東京湾沿岸部東京湾沿岸部東京湾沿岸部における東京湾沿岸部におけるにおけるにおける東日本大震災後東日本大震災後東日本大震災後の東日本大震災後の液状化のの液状化液状化リスク液状化リスクリスク認識変化リスク認識変化認識変化認識変化ののの実証分析の実証分析実証分析 実証分析 3-1-1 DID推定 実証分析 地価関数の説明変数として液状化リスクを用いることにより、液状化リスクが地価に与える影響を 分析していく。実証モデル及びそのデータについては次の通りである。 ln   α   βଵ௛ ௛ ௛ ଶ  ଷ  ସ ∗   βହ௜ ௜  ௜  β଺௜ ௜  ௜∗   β଻௜ ௜  ௜∗ ∗  ε (数式3-1) 被説明変数である地価データは、東日本大震災後に初めて公的機関が評価した、都道府県地 価調査を用いる。サンプル年度は2010年、2011年とする。また、液状化被害の大きかった居住 地及び沿岸地域(大田区、品川区、港区、中央区、江東区、江戸川区、浦安市、市川市、船橋市、 習志野市、千葉市)を対象地域として選択する。 説明変数には、表3-1で示した通り、東京駅距離、最寄駅距離13、容積率、地積(これらを主要 説明変数ということとする)に加えて、震災後ダミー、液状化リスクダミー、市・区ダミーを採用してい る。基準地は大田区、品川区、市川市、船橋市、習志野市、千葉市としている。東京駅距離に関し ては、通勤体系、鉄道以外の都心への交通利便性を考慮しなくてはならないが、範囲が広大にな 13 地価調査地点と東京駅までの距離と最寄駅までの距離はGISソフトにて測定 0 50000 100000 150000 200000 250000 300000 350000 400000 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10 月 11 月 12 月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10 月 図2-1 東京都液状化予測図ホームページアクセス数 (データ出所:東京都土木技術支援・人材育成センター) アクセス 数 2010年 2011年

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5 るため、単純に東京駅間距離とする。また、液状化リスクダミーは、各自治体の液状化危険度マッ プよりリスクのある地点とするが、危険度のランク付け算出方法は自治体によって異なっていたため、 リスクがあるところと、ないところ(もしくはほとんどないところ)を二分化したものとする。αは定数項、 βは係数、εは誤差項を表す。 表3-1 使用するデータの説明 3-1-2推定結果 実証モデルを推定した結果は末尾に記した表3-2の通りである。 分析の結果、東京駅と最寄駅の係数が有意に負になっていることから、駅から離れる程地価を下 げる傾向にあることがわかる。また、容積率及び地積の係数が正に有意であることより、その値が大 きくなる程、地価を上昇させる傾向にある。これらは、経験的な予測と一致するものであった。 一方、液状化リスクのある地点については、基準地と比べ浦安市が震災後に地価を下げる傾向 が有意に示された。ただし、浦安市は全ての地域において液状化リスクがあるため、震災後ダミー との交差項と、震災後ダミーと液状化リスクダミーの交差項が同じ係数を示すことになる。すなわち、 年変化の影響も含んでしまっている。また、江戸川区、江東区、中央区、港区においては、震災後 は平均的に地価を上昇させる変化があったにも関わらず、同地区で震災後の液状化リスクがある 地点は、地価を下げる傾向が有意に示された。これらは、震災に よる液状化被害の影響による変 化と言える。ただし、沿岸地域全域で液状化リスクのあるところは地価が下がるという予測とは異な る結果となった。すなわち、沿岸地域の中心部である浦安市、江戸川区、江東区、中央区、港区に おいては液状化による地価下落の変化が発生したが、その他の中心部から離れた地域では地価 下落の変化が見られなかった。 変数 内容 ln  ln地価(円) 1㎡当たりの住居地の都道府県地価を対数化したもの ௛ ln東京駅距離(m) 東京駅までの直線距離を対数化したもの ln最寄駅距離(m) 最寄駅までの直線距離対数化したもの ln容積率(%) 建物の延べ床面積を敷地面積で割り対数化したもの ln地積(㎡) 土地の面積を対数化したもの YD 震災後ダミー 震災後である2011年である場合は1、そうでない場合は0 をとるダミー変数 RD 液状化リスクダミー 地価測定地が属している液状化リスクダミー変数 LD i 市・区ダミー 浦安市又は、港区、中央区、江東区、江戸川区に属する 場合は 1、そうでない場合は0とするダミー変数

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6 3 3 3 3---2-222 理論分析理論分析理論分析理論分析:::液状化:液状化リスク液状化液状化リスクリスクにおけるリスクにおけるにおけるにおける土地取得土地取得土地取得土地取得モデルモデルモデルモデル 14 東京都内において、液状化リスクが存在している地域は、沿岸部以外においても広く存在する。 しかし、必ずしもそのリスクについては十分に周知されているとは限らず、その土地を購入しようとし ている買い手が情報を持っていない場合がある。そういった場合に、売り手と買い手の間に「情報 の非対称性」が発生し、適正な市場価格で取引されない可能性が発生する。 図4-1は、情報の非対称が発生した場合の土地取得モデルである。買い手が土地の新規購入 者である場合、液状化のリスクがわかるような資料を入手することは難しく、その情報を全く持って いないことが通常である。しかし、通常、売り手はその土地の情報を収集する機会を持っているた め、既に情報を得ていることを前提に、理論分析を行う。 まず、図4-1の左図のような液状化リスクの存在するところで買い手の情報不足があるとすると、 需要曲線がDからD´に変動し、売り手の土地の付け値は適正な市場価格より高い値段となるもの の、買い手はその価格で購入することになる。反対に、図4-1の右図のような液状化リスクがない 土地に関しては、逆の現象がおきる。すなわち、買い手がリスクのない土地の適正な付け値を付け られず、需要曲線がDからD´に変動するため、安い値段でしか購入しようとしないことにより価格が 下がることになる。 図4-1 情報の非対称による土地取引価格の変化 3 3 3 3----3333 東京都東京都東京都東京都におけるにおけるにおける液状化における液状化リスク液状化液状化リスクリスクリスクのののの経年変化経年変化の経年変化経年変化のの実証分析の実証分析実証分析 実証分析 3-3-1 OLS推定 実証分析 3-2で理論分析を行った情報の非対称性の解消に対する影響をOLS推定により実証分析をす 14 モデルはアンソニー・E・ボードマン(2004),篠村(2010)を参考に作成 土地総量(Q) 情報 情報 情報 情報ののの非対称の非対称非対称非対称 地価(P) S D D

´

´

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土地総量(Q) 情報 情報情報 情報のののの非対称非対称非対称非対称 地価(P) D D

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´

´

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S 液状化 液状化 液状化 液状化リスクリスクリスクのあるリスクのあるのあるのある土地土地土地土地 液状化リスク液状化液状化液状化リスクリスクリスクのないのないのない土地のない土地土地土地

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7

る。実証モデル及びそのデータについては次の通りである。

ln   α  ∑ β௛ ଵ௛ ௛ ∑ β௜ ଶ௜ ௜ ∑ β௝ ଷ௝ ௝ ∑ ௞ ௞∗ βସ βହRD  β଺lnSd  β଻lnEv 

β଼S2D  βଽS4D  βଵ଴RD ∗ lnSd  βଵଵRD ∗ lnSd ∗ S2D  βଵଶRD ∗ lnSd ∗ S4D  βଵଷRD ∗

lnEv  βଵସRD ∗ lnEv ∗ S2D  βଵହRD ∗ lnEv ∗ S4D  ε

(数式3-2) 地価関数の説明変数として液状化リスクを用いることにより、液状化リスクが地価に与える影響を 分析していくところは(数式3-1)と同様とする。また、主要説明変数についても同じものとする。 被説明変数である地価データサンプルは、1983年から2011年とする。(数式3-1)との相違点 としては、液状化リスク以外の震災リスクをコントロールするために、東京都の公表データ15より建物 倒壊危険度、火災危険度の説明変数を加えてある。また、津波リスクは2005年中央防災会議に おいて、東京湾内に直下型地震がおきた場合、最大50㎝と想定している。この度の東日本大震災 では、東京湾沿岸部において東京晴海観測所が最大1.5mを記録したが、東京都区内の防潮堤 の計画天端高は5m~6m程であり、震災による津波に十分対応できると考えられる。そのため、津 波リスクはないものとして検証 していくこととする。それらに加え、海岸からの距離データ及び標高 データ16を加え、液状化リスクとの交差項を作成していく。 表3-3 使用するデータの説明 15 東京都「地震に関する地域危険度測定調査(第6回)」(2008年2月) 16 海岸からの距離及び、標高は国土数値情報センターで入手した後にGISソフトにて加工 変数 内容 lnP ln地価(円) 東京都の1㎡当たりの都道府県地価を対数化したもの Ⅹ h 主要説明変数 数式3-1 の主要説明変数と同等 TD i 倒壊危険度ダミー 倒壊危険度をLv.1、2、3~5に3段階に分類したもの KD j 火災危険度ダミー 火災危険度をLv.1、2、3~5に3段階に分類したもの YD k 年ダミー 1983 年から2011 年までの年ダミー RD 液状化リスクダミー 地価測定地が属している液状化リスクダミー変数 lnSd ln沿岸からの距離(m) 沿岸からの距離(m)を対数化したもの lnEv ln標高(m) 標高(m)を対数化したもの S2D 沿岸から2km 圏内ダミ ー 沿岸から2km 圏内に属する地価を1として、それ以外を0とす る。 S4D 沿岸から2~4km圏内 ダミー 沿岸から2km から 4km 圏内に属する地価を1として、それ以外 を1とする。

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8 3-3-2 推定結果 実 証モデ ルを計 算し た結果であ る表3-4 か ら表3-8 を巻末に 記 す 。ま ず 、主要 説明変数 は (数式3-1)と符号は変わらず予測どおりである。そして、新たに導入した、倒壊危険度はレベル が上がるにつれて負の係数が有意に大きくなることが観察された。反対に、火災危険度は、レベル 2のランクにおいて、有意でないものの正の係数となった。これは山鹿・中川・斎藤(2002)が予測 した、商業等の 機能集積により地価に 対する直接的な影響が相殺されてしま った結果だと考えら れる。 一方で、液状化リスクは1990年代後半を除けば、一定して地価を下げる影響があることが有意 に示されている。図3-1は表3-5及び3-6で示した年ダミーと液状化リスクダミーを図示したもの であるが、この図より、地価は1980年代後半にかけて急上昇し、1990年代前半には急降下して いることがわかる。そして、地価の変移に相反して液状化リスクが変動していることも確認できる。た だし、一時的に液状化リスクの係数が正に転じるが表3-6からわかるように、有意でない期間に当 てはまっている。そして、東京低地液状化マップが1987年に、東京港湾地域液状化マップが199 1年に公開され、2006年には同マップがインターネットで公開となったが、液状化リスクのある地点 では地価下落の傾きがインターネット公開後の2006年~2007年に強くなっていることがわかる。 図3-1 各年ダミーと液状化リスクダミーの年推移 また、標高が低く、沿岸部付近が埋立地や三角州17地帯であるところは地盤が弱く液状化リスク が高いと予測できる。そのため、それらの変数が地価の下落に影響を与えると予想される。推定結 果である表3-6、表3-7、及び液状化リスクがある地点とない地点を海岸からの距離と掛け合わ せた交差ダミーの係数を図示した図3-2からは、液状化リスクがあり沿岸部に近づく程、地価下落 に影響していることが読み取れるため、予測通りとなった。逆に液状化リスクがない地点では沿岸 部に近づく程、地価上昇に繋がっていることが、1990年代後半を除けば有意に観察することがで きる。 17 河川の流れによって上流から運ばれてきた土砂が堆積した地帯 -8.000 -6.000 -4.000 -2.000 0.000 2.000 4.000 6.000 8.000 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 YD RD

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9 図3-2 沿岸からの距離に関する年推移 図3-3は、標高に関わるダミー係数を選択して図示している。これによると、地価の各年の変 動に影響されずに、液状化リスクのあるところは、標高が高いほど地価を下落させる傾向に変動し、 液状化リスクのないところでは、標高が高いほど地価を上昇させる傾向が強くなることがわかる。一 方で、液状化リスクがあり、2km圏内と4km圏内の標高に関わる推移については似通った変動を している。そして、これらは、1995年におきた阪神淡路大震災後に急上昇していることがわかる。 また、4km圏内の係数においては、1995年から有意な数値となり、2km圏内の係数においては、 2000年から有意な数値となっていることが観察できる。これは、阪神淡路大震災でおきた沿岸部 での液状化被害の影響を強く反映しているためと推測できる。1987年12月に起きた千葉県東方 沖地震では、東京湾沿岸部で被害が発生し、その後にも2km圏内、4km圏内の液状化リスクがあ るところで有意ではなかったが阪神淡路大震災後と同じ現象がおきている。 図3-3 標高に関する年推移 -1.000 -0.800 -0.600 -0.400 -0.200 0.000 0.200 0.400 0.600 0.800 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 Sd RD×lnSd -0.300 -0.200 -0.100 0.000 0.100 0.200 0.300 0.400 0.500 0.600 0.700 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011

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第4

4章

分析結果

分析結果に

分析結果

分析結果

に対

対する

する

する考察

する

考察

考察

考察と

と政策提言

政策提言

政策提言

政策提言

4 4 4 4--1--11 1 分析結果分析結果分析結果に分析結果ににに対対対対するする考察するする考察考察考察とととと今後今後今後今後のののの課題課題課題課題 第3章で示した、東日本大震災後の液状化リスク認識の変化の実証分析結果からは、地域を限 定して地価への影響があったと言えた。実際に被害の大きかった浦安市を中心として、その周りの 地区が影響を受けていることから、リスク認識の影響については空間的制限があるものと予測でき る。そのため、浦安市のような被害の激しかった地域から遠ざかるとその影響は薄れ、変化が生じ なくなるものと推察される。特に、浦安市は液状化被害が激しく地価調査不可能になった地点もあ るため今後も注目が必要である。また、西村、清水(2002)によると、公的機関による地価調査は 実際の取引事例に後追いする形で変動する傾向があることを示している。 一方で、阪神淡路大震災後に 、沿岸から4km圏内において、液状化リスクがあり、なおかつ標 高が高い程、地価を上げる傾向が見られたことから、阪神淡路地域でも同様の結果が得られるか 確認する必要がある。また、それが2km圏内よりも4km圏内に強く影響が出ていたのは、埋立地を 考慮しての選択行動の可能性がある。現に、ほとんどの埋立地が沿岸から2km圏内に収まってい るため、埋立地の液状化リスクを回避していることを仮定し今後実証分析する必要もある。 次に、ハザードマップが公表されていない地域で土地売買が行われる場合、売り手と買い手に 情報の非対称が発生し、市場の歪みを生じさせているのではないかと仮定したが、分析からは、液 状化危険度マップの公開時は液状化リスクのある土地において地価が下落していなかった。しかし、 インターネットによる公開をしたところ、公開後に地価下落を促進されている可能性があることを示 した。この変動は微小なものではあったが、インターネット閲覧者による効果であるとすると、情報の 非対称の解消に寄与できたと予測できる。 4 4 4 4----222 2 政策提言政策提言政策提言政策提言 インターネットでの液状化リスクの公開後に、リスクが存在するところの地価が下落傾向にあるこ とから、多くの買い手がインターネットにより情報を入手し、売り手との情報の非対称を解消したと予 測できる。このため、情報入手の簡易さが 、情報格差を無くすのに効率的な手段であるといえる。 つまり、液状化マップの作成は前提となるが、それに加えて簡易に情報を得られる手法を提供する ことが重要であるといえる。また、液状化マップが元々公開されているに関わらず、震災後の液状 化リスクによる影響が大きく変動していることより、常日頃から液状化リスクを認識させる必要がある と 考えられる。その ためには、先に述べた情報入手の簡易さに加え、各自治体が発行している市 報(区報)や、テレビ・ラジオといった防災情報にも活用できるメディアによる反復した提示が有効的 であると考えられる。 また、田頭、平塚、大野、福留、藤原(2011)が述べているように 、液状化リスクを認識させるた めに、宅地建物取引業法の改正が必要と考えられる。それは、宅地建物取引業法の第35条の重 要事項の説明等の義務付けが記されているが 、液状化に 対する説明義務は課されていないから である。買い手がリスク回避行動を取るためには、情報の入手が不可欠のため、重要事項説明に 液状化に関する項目を追加することにより、情報の周知に役立てることができると考えられる。その ためにも、まずはハザードマップを作成・公開していくことが必要となってくるであろう。

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11 【参考文献】 ○ アンソニー・E・ボードマン、デヴィッド・H・グリーンバーグ、アイダン・R・ヴァイニング、デヴィ ッド・L・ワイマー(2004)『費用便益分析』ピアソンエデュケーション ○ 岡山正雄(2011)「東京湾岸の液状化被害が住宅価格に及ぼす影響」 ○ 小野宏哉・清水千尋(1997)「市場データを用いた震災前後の神戸市における地価構造 分析」 ○ 片田『平成10年8月末集中豪雨災害における郡山市民の対応行動に関する調査報告書』 (1998) ○ 川脇康生(2007)「地震リスク認識のバイアスと地価:阪神・淡路大震災被災地での実証」、 『不動産学会誌』第21巻第1号、104-105 ○ 顧濤濤・山鹿久木・中川雅之・齋藤誠(2010)「活断層リスクの社会的認知と活断層帯周辺 の地価形成の関係について:上町断層帯のケース」 ○ 篠村進(2009)「都市型水害におけるハザードマップ効果の考察」 ○ 田頭範子、平塚智太郎、大野潤也、福留圭輔、藤原杏子(2011)「災害リスクが不動産価 格に与える影響~液状化危険度を用いた実証分析~」 ○ 中川雅之(2008)『公共経済学と都市政策』日本評論社 ○ 西岡敏郎・清水千弘(1996)「震災地域における土地価格の考え方‐不動産鑑定評価の可 能性の模索‐」 ○ 西村清彦、清水千弘、2002、「地価情報のゆがみ:取引事例と鑑定価格の誤差」、西村清 彦編『不動産市場の経済分析』日本経済新聞社、19-66 ○ 山鹿久木・中川雅之・齋藤誠(2002a)「地震危険度と地価形成:東京都の事例」 ○ 山鹿久木・中川雅之・齋藤誠(2003b)「市場メカニズムを通じた防災対策について」 謝 謝 謝 謝 辞辞辞辞 本稿の執筆にあたり、主査の中川先生、副査の久米先生、北野先生、三井先生には、お忙しい 中親切ご丁寧に指導して頂きましたことに、御礼申し上げます。そして、一年間の研究生活を支え て頂いた、まちづくり・知財プログラム学生諸氏に心より感謝の意を表します。各派遣元に帰還され た後も、変わらずお付き合い頂けることを、お願い申し上げます。 おわりに おわりに おわりに おわりに 東日本大震災により被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。この度の震災を教訓とし、 本研究が、これからの社会の防災・減災に少しでも寄与できることを願います。

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12 表3-2 数式3-1の地価関数による推定結果 ln地価 係数(Robust修正) 標準誤差 ln東京駅距離 -1.0242 *** 0.0453 ln最寄駅距離 -0.1746 *** 0.0225 ln容積率 0.1025 ** 0.0442 ln地積 0.2610 *** 0.0451 震災後ダミー -0.0351 0.0364 液状化リスクダミー 0.0355 0.0400 液状化リスクダミー×震災後ダミー 0.0476 0.0586 浦安市ダミー 0.0525 0.0786 江戸川区・江東区・中央区・港区ダミー・・・① -0.1298 * 0.0666 ①×震災後ダミー 0.2378 ** 0.1003 浦安市ダミー×震災後ダミー×液状化リスクダミー -0.3035 *** 0.0978 ①×震災後ダミー×液状化リスクダミー -0.3421 *** 0.1266 定数項 19.1077 *** 0.5167 ***,**,*は、それぞれ有意水準1%,5%,10%を満たしていることを示す サンプル数 448 自由度調整済み決定係数 0.8552 表3-4 数式3-2の地価関数による推定結果1 ln地価 係数 標準誤差 ln東京駅距離 -0.6791 *** 0.0058 ln最寄駅距離 -0.2728 *** 0.0027 ln容積率 0.1902 *** 0.0038 ln地積 0.0305 *** 0.0040 倒壊危険度Lv.2 ダミー -0.0383 *** 0.0066 倒壊危険度 Lv.3,Lv.4,Lv.5 ダミー -0.0881 *** 0.0099 火災危険度Lv.2 ダミー 0.0277 0.0066 火災危険度 Lv.3,Lv.4,Lv.5 ダミー -0.1166 *** 0.0082 定数項 21.5143 *** 0.2954 ***,**,*は、それぞれ有意水準1%,5%,10%を満たしていることを示す サンプル数 34515 F値 508.54 自由度調整済み決定係数 0.8392

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13 表3-5 数式3-2の地価関数による推定結果2(各年ダミーとの交差項) 西暦 年ダミー 沿岸2km圏内ダミー 沿岸4km圏内ダミー 係数 標準誤差 係数 標準誤差 係数 標準誤差 1983 0.0000 -0.1097 0.1309 -0.1910 ** 0.0852 1984 0.5858 0.4195 -0.2451 * 0.1442 -0.1768 ** 0.0827 1985 1.8901 *** 0.4218 -0.3360 ** 0.1448 -0.1916 ** 0.0824 1986 6.3446 *** 0.3990 -0.8604 *** 0.1284 -0.5290 *** 0.0713 1987 6.6076 *** 0.4004 -0.8534 *** 0.1323 -0.5406 *** 0.0727 1988 5.7276 *** 0.3996 -0.6885 *** 0.1324 -0.4477 *** 0.0730 1989 3.7280 *** 0.3924 -0.3253 *** 0.1211 -0.2825 *** 0.0665 1990 3.7205 *** 0.3928 -0.3303 *** 0.1241 -0.2871 *** 0.0662 1991 3.7043 *** 0.3917 -0.3619 *** 0.1239 -0.2799 *** 0.0663 1992 2.7385 *** 0.3916 -0.2184 * 0.1208 -0.1910 *** 0.0663 1993 1.4289 *** 0.3887 -0.0839 0.1203 -0.1332 ** 0.0647 1994 0.0671 0.3893 -0.0108 0.1204 -0.1093 * 0.0645 1995 -1.0236 *** 0.3891 0.0784 0.1204 -0.0717 0.0644 1996 -1.7678 *** 0.3898 0.1481 0.1205 -0.0395 0.0646 1997 -2.0312 *** 0.3883 0.1789 0.1203 -0.0294 0.0644 1998 -2.0438 *** 0.3877 0.1908 0.1204 -0.0242 0.0644 1999 -1.6436 *** 0.4033 0.1174 0.1376 -0.1003 0.0700 2000 -1.4556 *** 0.4050 0.1161 0.1429 -0.1156 0.0708 2001 -1.1555 *** 0.4037 0.0477 0.1383 -0.1466 ** 0.0707 2002 -0.8638 ** 0.4036 0.0099 0.1383 -0.1627 ** 0.0708 2003 -0.5718 0.4035 -0.0301 0.1383 -0.1850 *** 0.0708 2004 -0.2953 0.4040 -0.0681 0.1382 -0.2032 *** 0.0707 2005 -0.1028 0.4071 -0.0441 0.1552 -0.2105 *** 0.0715 2006 0.3596 0.4091 -0.0039 0.1555 -0.2024 *** 0.0718 2007 1.2093 *** 0.4137 -0.0403 0.1635 -0.2604 *** 0.0740 2008 1.1784 *** 0.4125 -0.0315 0.1634 -0.2361 *** 0.0742 2009 0.7766 * 0.4124 -0.0134 0.1728 -0.2211 *** 0.0742 2010 0.7718 * 0.4123 -0.0511 0.1728 -0.2530 *** 0.0742 2011 0.7368 * 0.4120 -0.0590 0.1728 -0.2761 *** 0.0747 ***,**,*は、それぞれ有意水準1%,5%,10%を満たしていることを示す

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14 表3-6 数式3-2の地価関数による推定結果3(各年ダミーとの交差項) 西暦 液状化リスクダミー ln沿岸距離 ln標高 係数 標準誤差 係数 標準誤差 係数 標準誤差 1983 -1.7265 *** 0.5787 -0.2294 *** 0.0380 0.0870 *** 0.0284 1984 -2.4480 *** 0.5817 -0.2875 *** 0.0392 0.0935 *** 0.0295 1985 -3.8039 *** 0.5864 -0.4242 *** 0.0395 0.1183 *** 0.0295 1986 -7.1419 *** 0.5497 -0.8682 *** 0.0354 0.1520 *** 0.0264 1987 -6.1966 *** 0.5670 -0.8275 *** 0.0357 0.1567 *** 0.0266 1988 -3.8658 *** 0.6735 -0.7279 *** 0.0355 0.1464 *** 0.0265 1989 -2.2215 *** 0.6521 -0.5087 *** 0.0337 0.1831 *** 0.0251 1990 -2.7612 *** 0.6335 -0.5008 *** 0.0337 0.1700 *** 0.0249 1991 -3.0268 *** 0.6038 -0.4992 *** 0.0334 0.1638 *** 0.0245 1992 -2.3214 *** 0.6128 -0.4058 *** 0.0334 0.1376 *** 0.0245 1993 -1.5033 *** 0.5760 -0.2886 *** 0.0330 0.1286 *** 0.0243 1994 -0.6192 0.5758 -0.1572 *** 0.0331 0.1161 *** 0.0245 1995 -0.0440 0.5757 -0.0589 * 0.0331 0.1276 *** 0.0245 1996 0.3104 0.5733 0.0033 0.0332 0.1401 *** 0.0245 1997 0.3730 0.5506 0.0187 0.0328 0.1570 *** 0.0241 1998 0.2129 0.5499 0.0113 0.0327 0.1668 *** 0.0241 1999 -0.3352 0.5808 -0.0392 0.0356 0.1703 *** 0.0256 2000 -0.5365 0.5703 -0.0685 * 0.0359 0.1779 *** 0.0258 2001 -0.7521 0.6094 -0.1114 *** 0.0357 0.1953 *** 0.0258 2002 -1.0287 * 0.6098 -0.1507 *** 0.0357 0.2045 *** 0.0258 2003 -1.4312 ** 0.6099 -0.1878 *** 0.0356 0.2107 *** 0.0257 2004 -1.5655 *** 0.6101 -0.2209 *** 0.0358 0.2139 *** 0.0261 2005 -1.7242 *** 0.6178 -0.2400 *** 0.0365 0.2108 *** 0.0269 2006 -2.3913 *** 0.6248 -0.2877 *** 0.0368 0.2226 *** 0.0270 2007 -2.9307 *** 0.6659 -0.3612 *** 0.0379 0.2177 *** 0.0283 2008 -2.9977 *** 0.6631 -0.3528 *** 0.0377 0.2115 *** 0.0282 2009 -2.7241 *** 0.6641 -0.3238 *** 0.0377 0.2161 *** 0.0282 2010 -2.7480 *** 0.6640 -0.3321 *** 0.0377 0.2289 *** 0.0282 2011 -2.8348 *** 0.6660 -0.3314 *** 0.0376 0.2320 *** 0.0282 ***,**,*は、それぞれ有意水準1%,5%,10%を満たしていることを示す

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15 表3-7 数式3-2の地価関数による推定結果4(各年ダミーとの交差項) 西暦 液状化リスクダミー ×ln沿岸距離 液状化リスクダミー ×ln沿岸距離×沿岸2km 圏内ダミー 液状化リスクダミー ×ln沿岸距離×沿岸4 km圏内ダミー 係数 標準誤差 係数 標準誤差 係数 標準誤差 1983 0.1639 ** 0.0667 -0.0336 0.0343 -0.0697 ** 0.0297 1984 0.2396 *** 0.0672 0.0018 0.0358 -0.0543 * 0.0287 1985 0.3840 *** 0.0677 0.0605 0.0375 -0.0326 0.0282 1986 0.7203 *** 0.0633 0.2145 *** 0.0332 0.0990 *** 0.0287 1987 0.6068 *** 0.0652 0.2327 *** 0.0356 0.1244 *** 0.0237 1988 0.3748 *** 0.0766 0.1393 *** 0.0379 0.0916 *** 0.0228 1989 0.2234 *** 0.0740 0.0504 0.0364 0.0301 0.0224 1990 0.2883 *** 0.0720 0.0621 * 0.0360 0.0278 0.0223 1991 0.3164 *** 0.0689 0.0767 ** 0.0348 0.0315 0.0229 1992 0.2363 *** 0.0698 0.0615 * 0.0354 0.0104 0.0230 1993 0.1496 ** 0.0658 0.0410 0.0341 0.0034 0.0232 1994 0.0567 0.0658 0.0121 0.0341 -0.0153 0.0230 1995 0.0036 0.0658 -0.0139 0.0341 -0.0532 ** 0.0230 1996 -0.0283 0.0656 -0.0313 0.0341 -0.0744 *** 0.0230 1997 -0.0306 0.0631 -0.0344 0.0331 -0.0774 *** 0.0229 1998 -0.0126 0.0630 -0.0305 0.0330 -0.0768 *** 0.0229 1999 0.0448 0.0666 -0.0287 0.0365 -0.0635 *** 0.0241 2000 0.0665 0.0654 -0.0435 0.0362 -0.0606 ** 0.0243 2001 0.0931 0.0695 -0.0388 0.0368 -0.0610 ** 0.0245 2002 0.1251 * 0.0695 -0.0307 0.0369 -0.0592 ** 0.0245 2003 0.1701 ** 0.0695 -0.0195 0.0369 -0.0584 ** 0.0247 2004 0.1855 *** 0.0696 -0.0249 0.0363 -0.0535 ** 0.0246 2005 0.2015 *** 0.0705 -0.0288 0.0373 -0.0491 ** 0.0249 2006 0.2794 *** 0.0712 -0.0349 0.0382 -0.0442 * 0.0268 2007 0.3320 *** 0.0759 -0.0266 0.0405 -0.0300 0.0271 2008 0.3380 *** 0.0755 -0.0092 0.0397 -0.0264 0.0271 2009 0.3141 *** 0.0757 -0.0219 0.0401 -0.0331 0.0271 2010 0.3218 *** 0.0757 -0.0200 0.0401 -0.0313 0.0271 2011 0.3327 *** 0.0759 -0.0129 0.0403 -0.0305 0.0271 ***,**,*は、それぞれ有意水準1%,5%,10%を満たしていることを示す

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16 表3-8 数式3-2の地価関数による推定結果5(各年ダミーとの交差項) 西暦 液状化リスクダミー ×ln標高 液状化リスクダミー ×ln標高×沿岸2km 圏 内ダミー 液状化リスクダミー ×ln標高×沿岸4km 圏 内ダミー 係数 標準誤差 係数 標準誤差 係数 標準誤差 1983 0.0501 0.0684 0.2476 0.1660 0.5738 *** 0.1663 1984 0.0600 0.0685 0.3080 * 0.1578 0.5515 *** 0.1639 1985 0.0475 0.0685 0.2218 0.1617 0.5390 *** 0.1613 1986 0.0839 0.0695 -0.1011 0.1677 0.2311 0.1803 1987 0.0707 0.0699 -0.2045 0.1713 0.0582 0.1467 1988 0.0261 0.0703 -0.1379 0.1701 -0.0364 0.1392 1989 -0.0511 0.0682 0.0283 0.1578 0.0423 0.1408 1990 -0.1065 0.0684 0.0885 0.1565 0.1092 0.1410 1991 -0.0844 0.0696 0.0328 0.1383 0.1002 0.1466 1992 -0.0556 0.0693 -0.0002 0.1393 0.1489 0.1470 1993 -0.0192 0.0555 -0.0789 0.1292 0.1010 0.1535 1994 -0.0147 0.0556 -0.0004 0.1292 0.1356 0.1531 1995 -0.0399 0.0555 0.0932 0.1292 0.3090 ** 0.1531 1996 -0.0625 0.0555 0.1610 0.1285 0.3973 *** 0.1530 1997 -0.0766 0.0552 0.1506 0.1276 0.3945 *** 0.1529 1998 -0.0801 0.0552 0.1438 0.1276 0.4049 *** 0.1529 1999 -0.0762 0.0573 0.2164 0.1363 0.4165 ** 0.1656 2000 -0.0734 0.0605 0.2590 * 0.1376 0.4405 *** 0.1721 2001 -0.0889 0.0607 0.2689 * 0.1379 0.4571 *** 0.1722 2002 -0.1016 * 0.0607 0.2740 ** 0.1379 0.4609 *** 0.1722 2003 -0.1132 * 0.0606 0.2811 ** 0.1379 0.4717 *** 0.1726 2004 -0.1215 ** 0.0608 0.3138 ** 0.1363 0.4620 *** 0.1723 2005 -0.1234 ** 0.0609 0.3195 ** 0.1362 0.4579 *** 0.1726 2006 -0.1565 *** 0.0610 0.4197 *** 0.1541 0.4452 ** 0.1864 2007 -0.1537 ** 0.0622 0.3921 ** 0.1567 0.4121 ** 0.1866 2008 -0.1554 ** 0.0621 0.3220 ** 0.1548 0.4046 ** 0.1866 2009 -0.1607 *** 0.0621 0.3671 ** 0.1488 0.4037 ** 0.1866 2010 -0.1727 *** 0.0622 0.3755 ** 0.1488 0.3848 ** 0.1866 2011 -0.1788 *** 0.0622 0.3654 ** 0.1490 0.4220 ** 0.1866 ***,**,*は、それぞれ有意水準1%,5%,10%を満たしていることを示す

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