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東京-世界舞台への挑戦

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目次

東京

世界舞台への挑戦

3

都市の評価指標

4

競争力の全容

12

リアルエステート

キャピタル フロー

15

未来の東京 -- 再生を遂げる都市(Resurgent City)

21

付録

脚注 

26

(3)

新たな世界都市勢力図

東京は名実ともに世界最大の経済規模を誇る 「スーパーシティ」「スーパーシティ」 である。 世界都市としての勢いは着実

に高まっており、 「アベノミクス」 政策、 更には2020年のオリンピック開催決定によって新たな原動力が

加わった。 しかし、 経済成長は重要ではあるが、 それのみが近代都市の成功につながるものではない。 都市の競争力は、 暮らしやすさ (Liveability)、 透明性 (Transparency)、 活力 (Resilience)、 グローバル 基準への適性 (Global Fluency) といった新たな尺度によって決定されている。 さらに、 これまで経験した こともない社会的変化やスマートシティに対する要求の変化が加わり、 都市が果たすべき課題は劇的に 変化した。 こうした背景のもと、 東京とその不動産市場における今後10年間の進化には大きな期待と複雑な課題 が伴う。 オリンピックによって東京が活気づき、 国際的な評価を向上させるだけではなく、 世界的な地位 を改善するという目標達成のためにも、 東京は都市としての構造、 ライフスタイル、 さらにはその独自性 にまで及ぶ多くの変化を受け容れる必要があるかもしれない。 ここでは世界都市としての東京の競争力をいくつかの面から検証する。 ここでは世界都市としての東京の競争力をいくつかの面から検証する。 I.I. 現在、 都市の競争力を示す数々の指標における東京の評価は?現在、 都市の競争力を示す数々の指標における東京の評価は? II. II. 東京の競争力は他の競合相手と比較してどうなのか? (特に他の 「スーパーシティ」 とされる東京の競争力は他の競合相手と比較してどうなのか? (特に他の 「スーパーシティ」 とされる ニューヨーク、 ロンドン、 パリ、 またアジア太平洋地域の競合相手である北京、 香港、 上海、 ニューヨーク、 ロンドン、 パリ、 またアジア太平洋地域の競合相手である北京、 香港、 上海、 ソウル、 シンガポール、 シドニー) それぞれの商業性における競争力は? ソウル、 シンガポール、 シドニー) それぞれの商業性における競争力は? III. III. 商業用不動産の投資市場は都市競争力に関して何を物語るのか?商業用不動産の投資市場は都市競争力に関して何を物語るのか? IV. IV. 今後の世界における東京の地位を左右するのは何なのか?今後の世界における東京の地位を左右するのは何なのか? また、 今後10 また、 今後10年間の成長の中で不動年間の成長の中で不動 産業界はどういった役割を果たすのか? 産業界はどういった役割を果たすのか?

「スーパーシティ」 の頭角

現在我々はかつて見たことのない都市の革命に直面している。今日、世界には1,600を超える大都市1 が存在し、 そこには22億人が居住している。 そしていずれの都市も世界を舞台にしのぎを削りあっ ている。 資本、 企業、人材をめぐる都市間競争は熾烈を極める。 ここ10年間に起きたグローバル化、 都市化、近代化が相まった結果、これまで無名だった多くの都市が世界の舞台に登場した。 これはまた、 東京、 ニューヨーク、 ロンドン、 パリ 東京、 ニューヨーク、 ロンドン、 パリの4都市を 「スーパーシティ」 としてのステータスへとさらに進化さ せることとなった。 この4都市は経済規模とその影響力、 奥深い企業基盤、 流動性の高い不動産投資 市場、 そして大規模かつ多様で優良な商業用不動産のストックにおいてトップクラスである。 この4都市は特に商業用不動産分野において依然巨大な経済規模を誇っているが、 現在はより小さ な都市がグローバルな繋がりやテクノロジーにより急ピッチで発展し、 革新的または創造的活動を育む 環境を整えることによってグローバルな地位を築き上げることが可能であり、 この4都市が現在の地位 を守るためにはスピード感と革新性を常に保つ必要がある。 1

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類い稀な東京の経済規模

東京の世界における競争力は、 基本的に世界で最も人口が多い都市としてのその稀有な経済スケール と密接な関係にある。 すなわち世界最大の経済規模と消費者市場である。 東京圏の経済規模は1.4兆 米ドル2を上回るとともに (スペインの経済規模相当)、 消費者の数は3,800万人にも及び、 市場規模 はニューヨーク、 ロンドン、パリのいずれをもはるかに上回る。 また、 同圏にはフォーブスグローバル企業 2,000社に名を連ねる企業が世界で最も多く存在する。 他に類を見ない東京の経済的地位 他に類を見ない東京の経済的地位3 出所 :JLL、UN、Oxford Economics、Forbes

都市の評価指標

世界最大の商業用不動産市場

東京市場の総合的な卓越性は、 JLL Commercial Attraction Index 2014(都市の商業魅力度インデックス) で

も強調されている。 この指標は数々の変数4に基づき、 都市の経済力及び不動産力とそのステータスを 図るものである。 また、 この指標が他と異なるのは経済生産高、 人口、 企業数、 空港アクセスといった 社会経済やビジネス指標に加え、 主要不動産データ (投資総額、 商業用不動産ストック) も考慮の対象 としていることである。 東京はこの指標でトップに立ち、それに他の 「スーパーシティ」 が追随する。 しかし、現在、上海、北京、 香港、 ソウル、 シンガポール等のアジアの都市も上位に定着し、 それぞれの特性において激しい競争 を繰り広げている。

(5)

JLL Commercial Attraction Index

2014

JLL Commercial Attraction Index

2014

(都市の商業魅力度インデックス) 1 東京 2 ニューヨーク 3 ロンドン 4 パリ 5 ロサンゼルス 6 ソウル 7 シカゴ 8 上海 9 北京 10 ワシントンDC 11 モスクワ 12 香港 13 アトランタ 14 ダラス 15 シンガポール 16 サンパウロ 17 サンフランシスコ 18 ヒューストン 19 ジャカルタ 20 トロント 経済生産 経済生産 企業プレゼンス 企業プレゼンス 都市の接続性 都市の接続性 不動産ストック 不動産ストック 不動産投資額 不動産投資額 人口 人口 出所 :JLL 2014.10

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規模による大きな優位性

他の主要機関による都市競争力指標においても、 圧倒的な経済規模、 戦略的なビジネス拠点としての 存在について同様の結果が示されている。 いずれもグローバル経済における東京の役割の新たな方向 性を示している。 森記念財団による 「世界の都市総合力ランキング」 では東京の魅力は、その市場規模、 経済活力、 人的資本にあるとしている。 また、 グローバルな存在感を評価するAT Kearney Global Cities

Index では世界4位となっている。 そして、 高度化された金融サービスセクターの規模も東京の利点であ

ることが、Z / Yen Global Financial Centres Index にも示されている。

経済規模及び景況指標 経済規模及び景況指標5 出所 : 森記念財団、AT Kearny、 Z/Yen 1 ロンドン 2 ニューヨーク 3 パリ 4 東京東京 5 シンガポール 6 ソウル 7 アムステルダム 8 ベルリン 9 香港 10 ウィーン 11 フランクフルト 12 チューリッヒ 13 シドニー 14 北京 15 上海 16 ストックホルム 17 トロント 18 コペンハーゲン 19 マドリード 20 ロサンゼルス 森記念財団 世界の都市総合力ランキング 1 ニューヨーク 2 ロンドン 3 パリ 4 東京東京 5 香港 6 ロサンゼルス 7 シカゴ 8 北京 9 シンガポール 10 ワシントンDC 11 ブリュッセル 12 ソウル 13 トロント 14 シドニー 15 マドリード 16 ウィーン 17 モスクワ 18 上海 19 ベルリン 20 ブエノスアイレス AT Kearney Global Cities 1 ニューヨーク 2 ロンドン 3 香港 4 シンガポール 5 サンフランシスコ 6 東京東京 7 チューリッヒ 8 ソウル 9 ボストン 10 ワシントンDC 11 トロント 12 シカゴ 13 ジュネーブ 14 バンクーバー 15 ルクセンブルグ 16 フランクフルト 17 ドバイ 18 モントリオール 19 アブダビ 20 上海 Z/Yen

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単に規模の大きさ以外にも、 イノベーションに関する将来性、 創造性、 暮らしやすさ、 持続可能な環境 実現に向けて東京が潜在的な競争力を有することを示している。

•  東京の高度なテクノロジー、 研究開発力及び製造専門性が、 この大都市の信用力とダイナミズムの

源である。 テクノロジーに特化した大規模な労働力に加え、 調査研究主導の大学群によって、ロンドン やニューヨークよりも高い民間研究能力がもたらされており、IESE Cities in Motion Index6で最上位につ けている。

•  東京は世界中でその創造性を広く認識されている。 最近のAdobe7による調査では、 東京が 「世界で

最もクリエイティブな都市」 として、 グローバルなイノベーションと若者文化への貢献と影響力を評価 している。

•  東京は2thinknow Innovation Cities Index8において15位となっており、 これはその高い創造性を商品に

転換する能力の弱さを反映しているものと考えられる。 例えばOECD9によると、 都市のイノベーション 潜在能力を測る鍵となる特許申請数で、 東京は世界中のどの都市をも圧倒している。 しかし、 特許 がその半数しかないサンフランシスコの起業数は東京をはるかに上回っている。 10 6 5 3 $

イノベーション、 暮らしやすさ、 サステナビリティ

それでもなお各都市の使命は、 増え続ける各種指標において競争力を保つ事にある。 近代都市の競争 力を定義するものは変わりつつあり、広範にわたる特性によって決定される。ここには暮らしやすさ、 サス テナビリティと活力、 透明性、 人材及び技術力の層の厚さ等が含まれる。 競争力指標の変遷

2014

2012

/

13

比) 競争力指標の変遷

2014

2012

/

13

比)

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•  東京都と都知事が持つ巨大な投資能力によってもたらされた優れたインフラが、 ビジネス生産性に

必要な原動力となり、 「生活支援インフラ」 として人々の生活の質向上に寄与している。 Monocle の

Quality of Life10 (生活の質調査) では、 東京はコペンハーゲンに次いで

2位につけている

•  東京都は環境問題への対応では先駆者であり、 エネルギー問題と気候変動に対する政策を打ち出

して国内全体の指針を動かしてきた。 そういった政策が、Siemens の Asia Green Cities Index11において

東京をシンガポールに次いで2位の地位に据えている。

イノベーション、 暮らしやすさ、 サステナビリティ指標 イノベーション、 暮らしやすさ、 サステナビリティ指標

出所 :2Think Now、 IESE、 Monocle、Siemens

1 サンフランシスコ 2 ニューヨーク 3 ロンドン 4 ボストン 5 パリ 6 ウィーン 7 ミュンヘン 8 アムステルダム 9 コペンハーゲン 10 シアトル 11 トロント 12 ソウル 13 ベルリン 14 ロサンゼルス 15 東京東京 16 ストックホルム 17 シドニー 18 ハンブルク 19 リヨン 20 香港 2thinknow Innovation Cities 1 東京東京 2 ロンドン 3 ニューヨーク 4 チューリッヒ 5 パリ 6 ジュネーヴ 7 バーゼル 8 大阪 9 ソウル 10 オスロ 11 フィラデルフィア 12 ロサンゼルス 13 ダラス 14 コペンハーゲン 15 アイントホーフェン 16 アムステルダム 17 シドニー 18 ストックホルム 19 シカゴ 20 ボルチモア IESE Cities in Motion 1 コペンハーゲン 2 東京東京 3 メルボルン 4 ストックホルム 5 ヘルシンキ 6 ウィーン 7 チューリッヒ 8 ミュンヘン 9 京都 10 福岡 11 シドニー 12 オークランド 13 香港 14 ベルリン 15 バンクーバー 16 シンガポール 17 マドリード 18 パリ 19 アムステルダム 20 ハンブルク Monocle Quality of Life 1 シンガポール 2 東京東京 3 香港 4 大阪 5 ソウル 6 台北 7 横浜 8 バンコク 9 北京 10 デリー 11 広州 12 ジャカルタ 13 クアラルンプール 14 南京 15 上海 16 武漢 17 バンガロール 18 ハノイ 19 コルカタ 20 マニラ Siemens Asian Green City

(9)

課題への取組み

しかしながら、 東京が抱える課題も様々な指標によって明らかにされている。 東京は規模と都市力にお いて明らかに優れている反面、 その他いくつかの分野においての位置取りはやや不明瞭である。 例え ば、 他の 「スーパーシティ」 に比べ、事業展開の容易さでは劣っており、 さらに起業環境の脆弱さがそれ に拍車をかけている。 また、 東京の堅固なインフラと技術力が今後も世界水準を保ち続けるためには、 新たな更新サイクルが必要であろう。 そして、 アジアの他都市が有する地勢的な優位性により東京の ブランド力は一部衰退してきている。 しかしながら、課題のいくつかについては、既に取組みが始まっている。 •  : 東京は2020年のオリンピック招致に成功したことによって、 再び自信 を取り戻した。 オリンピックへの準備は他には見られない規模でなされ、 国際都市としての東京の ステータス向上に大きく貢献することになる。 さらに、多くの政府機関やその施策が日本ブランドの国際 展開を推進している。 特に注目されるのは、 東京の国際プロモーションキャンペーンによる 「クール ジャパン」 の推進である。 こういった国際的な活動は 「東京ビジョン2020プロジェクト」 によってさら に活発になるであろう。 •  : オリンピックに向けてのインフラ整備は、 オリンピック施設と都内の交通イン フラ強化によって都市の遺産 (レガシー) として残る。 計画中の交通網整備プロジェクトは、 都内、 特にオリンピック施設が集中する東京ベイエリアにおける交通アクセス向上をもたらす。     •  : 東京都の最大ビジョンは : 「東京を、 世界中から人材、 資本、 情報が集まるグローバルビジネスの場として 生まれ変わらせることで、 都市の活力をさらに高めてまいります」        東京都知事 舛添要一 12 その実現に向けて、 東京都はハード、 ソフトの両面から東京を 「バリアフリー」 にするとしている。 これは言語のバリアを取り除くことに始まり、 東京都の国家戦略特区においてビジネス展開を容易に し、 情報とコミュニケーションのインフラを強化する等、 幅広い分野に渡るものである。 •  : 現在東京では観光事業が急速に成長している。 日本を訪れる外国人観光客は、 年間 26% 増と記録的な伸びを示している。13 これにはいくつかの要素が絡んでおり、中国本土及びASEAN 諸国からの訪問客に対する観光ビザの審査基準の緩和、 海外からの旅行客に対する入国審査手続 きの効率化、LCC の拡張、 観光インフラの改善、 円安効果等が挙げられる。 政府は 「統合型リゾー ト=IR」 の導入やカジノ合法化も視野に、2020年までに外国人観光客を2倍に増やすことを目標に 掲げている。 •  : 東京は世界でも有数の商業都市であり、 小売店舗の集結規模も最大級である。 改善しつつある経済環境、 小売売上高の増大、 観光客の増加により都内の小売業界に活力が戻り、 新たに旗艦店を開設するリテーラーも多く見られる。

(10)

先入観の排除

主要都市の競争力指標における東京の位置づけはまた、 職住についての誤った先入観をも浮き彫り にしている。 「暮らしやすさ」 の指標では都民が大都市の恩恵を受けながらも、 多くの都市に見られる 都市荒廃、 犯罪、 公害等のマイナスに直面していないことを示している。 •  例えば、 今アジアの都市で問題になっており、 企業の立地選定や駐在員の配属を左右する大気汚 染問題に関しては、 東京はアジア圏で最も低い数値となっている。 • また、 東京圏の人口密度はアジアの他の都市よりも低い。 •  そして、 数々の物価指標においても、 もはや東京はビジネスを展開する上で最も費用のかかる都市 ではなくなっている。 プライムオフィスの賃料水準を比較しても、現在ロンドンや香港をはるかに下回っ ている。 東京についての先入観を排除する 東京についての先入観を排除する 大気汚染はアジアで最も低い数値 人口密度はアジアで最も低い水準 東京 東京 23 大阪 27 シンガポール 29 ジャカルタ 43 マニラ 47 チェンナイ 48 クアラルンプール 49 香港 50 バンコク 54 ソウル 64 広州 70 上海 81 バンガロール 90 天津 101 成都 111 北京 121 ムンバイ 132 コルカタ 148 デリー 198 クアラルンプール 3,400 東京 東京 4,400 天津 5,000 北京 5,100 広州 5,300 大阪 5,400 バンコク 6,100 上海 6,200 成都 8,100 バンガロール 8,200 ジャカルタ 9,600 チェンナイ 9,700 ソウル 10,100 シンガポール 10,500 デリー 11,600 コルカタ 12,400 マニラ 14,400 香港 25,700 ムンバイ 32,300 人口/1 ㎢ 出所:Demographica PM10 濃度

(11)

世界主要都市プライムオフィス賃料比較

世界主要都市プライムオフィス賃料比較

(12)

人材、 ビジネス、 資本をめぐる都市間の競争は熾烈だが、 以前のように膠着した都市ヒエラルキー (序 列) の時代とは異なり、 近代の都市主義 (アーバニズム) においては、 ある特性に関しては、 異なる 形で都市活動に反映されるものの、 全体としては一様に好影響を与える数々の要因があり、 都市を成功 に導く方法も多様化している。JLL City Competitiveness Cobwebs では、 各都市がこれらの要因 ・ 指標にお いてどのように機能しているかを判定し、 競争力の全容が示されている。 東京とその競合都市について、その比較測定指標は規模のみならず、都市間の接続性、企業プレゼンス、 教育とイノベーション、 不動産動向についての項目が含まれ、 クモの巣グラフとして視覚化された事に よって、 各都市の相対的な強みが明白となっている。 クモの巣グラフでは、4つの 「スーパーシティ」 は経済的多様性、 国際性に富んだ都市として各指標で 高い評価がなされており、 大きな 「真円」 に近い形となっている。 ・ ロンドン − 世界で最も国際的な都市のひとつであり、堅固な教育基盤が、グローバルな金融サービス 拠点としての地位を支え、また広く知られる開放された文化によって、イノベーション分野での評価が 高まっている。 ・ ニューヨーク − グローバルな商業と文化拠点であり、 その開放性に惹かれ世界中から多様な人材と 錚々たる研究基盤が集結する。 ・ パリ − 長年にわたる研究開発と技術の歴史を誇るが、 かつて教育と文化面で見られていた活気は、 近年の経済成長鈍化と、 他の 「スーパーシティ」 と比べて開放性に欠けるビジネス環境によって 若干相殺されている。 ・ 東京 − 世界で最も大規模な企業基盤、 金融市場、 研究開発機関を有する都市であり、 世界でもトップ クラスのインフラと教育機会を誇るが、 比較的不透明な市場とその閉鎖性が、 業務の容易さの分野で 低評価となっている。 アジア太平洋地域圏内での東京の競合都市は、 それぞれ独自の方向性を目指しており、 様々な強みと 弱みを持つ。 今日の都市ヒエラルキーにおいては、 成功への道はひとつではない。 ・ 上海 − 「スーパーシティ」 候補として成長している上海は、 中国本土の金融拠点であり、強力に国際 市場と投資に結びついている。 だが、 低い市場透明度が妨げとなっている。 ・ 北京 − 文化とビジネスの中心で、 サービス、 政策、 製造業の中心都市を目指す中、 金融サービス の拡大と教育分野における成長可能性が見られる。 ・ 香港 − 世界でも有数の金融拠点で、 多様なスキルを持つ人材とサービスに基づいた経済に支えられ ている。 また、 その市場の開放性と中国市場への入り口としての立場が強みとなっている。 ・ ソウル − 研究とテクノロジーを中心に据えた強固な企業基盤により、 世界で 「最もスマートな」 都市と なった。 ・ シンガポール − ビジネスフレンドリーであること、アジア圏の中心である立場を強調し、アジアへの資本 流入の増加を享受している。 それにより、 シンガポールはその方向性をグローバルな金融及び技術 研究拠点に求めている。 ・ シドニー − 国際的に重要な金融拠点であるとともに、 世界的にも知られる生活の質と、 高い市場透明 性に裏付けられた知識経済に支えられている。

競争力の全容

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規模そして適応力が重要

不動産への資金の流れ (リアルエステート キャピタル フロー) は都市の健全性の目安であるととも に、投資資金のみならず企業や人材の面において国際的に魅力があるかどうかを量るものさしである。 最近の資金の流れの分析では、 世界の主要都市が圧倒的な強さを見せており、 わずか30都市が 世界の商業用不動産投資の半分を占めている。 アジア太平洋地域では、 上位7都市 (東京、 香港、 シンガポール、 ソウル、 上海、 シドニー、 北京) が地域の投資総額のほぼ60%15を占める。 「スーパーシティ」 の比重と影響は特に顕著であり、 ロンドン、 ニューヨーク、 東京、 パリで世界の投 資総額のほぼ5分の1を占めている。 不動産投資の観点からみると、 市場規模は当然に選択の幅、 流動性、 投資商品の多様性につながり、 そのどれもが不動産投資家にとって重要な要素である。 従って、 圧倒的な資本が世界のビジネス中心地に集中することになる。 上位

30

都市が商業用不動産投資額の

50

% を占める 上位

30

都市が商業用不動産投資額の

50

% を占める 商業用不動産直接投資額 2011年第 2 四半期 − 2014 年第 2 四半期 出所: JLL 2014 10億米ドル 1 ロンドンロンドン 97 2 ニューヨークニューヨーク 90 3 東京東京 54 4 パリパリ 52 5 ロサンゼルス 37 6 シカゴ 30 7 ワシントンDC 29 8 香港香港 27 9 シンガポールシンガポール 27 10 ソウルソウル 26 10億米ドル 11 上海上海 25 12 サンフランシスコ 23 13 ボストン 22 14 シドニーシドニー 22 15 ダラス 18 16 シアトル 17 17 トロント 16 18 ヒューストン 16 19 ストックホルム 15 20 モスクワ 15 10億米ドル 21 ミュンヘン 15 22 サンホゼ 14 23 北京北京 14 24 アトランタ 13 25 サンディエゴ 12 26 フランクフルト 12 27 デンバー 11 28 マイアミ 11 29 フェニックス 10 30 ベルリン 10 スーパーシティー アジア太平洋地域の主要都市

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東京は国際資本に対して閉鎖的であった

しかしながら、 グローバル化を示す特徴は開放性とグローバル寄与度であり、 またクロスボーダー不動 産投資を呼び込むこともひとつの指標である。 東京のクロスボーダー取引 (買主が海外資本の取引) の割合は明らかに他の 「スーパーシティ」 3都市をはるかに下回っている。 これまで東京は明らかに 海外資本に対して開放されておらず、 逆にこれは今後の潜在的成長性と、 さらなる海外投資家の寄与 可能性を示唆している。 クロスボーダー不動産取引 クロスボーダー不動産取引 海外投資家が購入した割合 2011年第 2 四半期 − 2014 年第 2 四半期 出所 :JLL 2014 ニューヨーク :900億ドル 北京 :140億ドル 上海 :250億ドル ロンドン :970億ドル 61% 39% 32% 68% 40% 60% 88% 12% クロスボーダー 国内

東京

東京

:

540

540

億ドル

億ドル

30% 70% 31% 69% 91% 9% 79% 21% 43% 57% パリ :520億ドル ソウル :260億ドル シドニー :220億ドル 香港 :270億ドル

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東京不動産市場の潜在力

東京不動産市場の潜在力は、 世界中の投資家から既に 認識されており、JLL Investment Intensity index16の結果から も明らかである。 ここでは投資総額のみならず経済規模に 対する額、 つまり投資集中度を評価しており、 東京は30位 に位置する。 その理由は、 国内における資金と需要の比重が大きいこと に加え、 日本でビジネスを行う際の障壁が考えられ、 特に競 合都市に比べて不動産市場の透明度が低いことに帰すると 思われる。 都市別投資集中度指標 都市別投資集中度指標 1 オスロ 2 ミュンヘン 3 ロンドン 4 ストックホルム 5 コペンハーゲン 6 シドニー 7 ワルシャワ 8 フランクフルト 9 ヨーテボリ 10 パリ 11 台北 12 エディンバラ 13 シンガポール 14 サンフランシスコ 15 香港 16 チューリッヒ 21 ニューヨーク 30 東京東京 商業用不動産直接投資額 2011年第 2 四半期− 2014 年第 2 四半期 出所 :JLL 2014 不動産投資額の GDP に対する割合

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不動産透明度と投資集中度

不動産透明度と投資集中度

New York TOKYO

London Paris Seoul Shanghai Beijing Washington DC Moscow Hong Kong Singapore Sao Paulo Toronto Jakarta Istanbul Sydney Bangkok Delhi Mumbai Frankfurt Kuala Lumpur Madrid Dubai OSAKA Amsterdam Stockholm Berlin Rome Rio de Janeiro Taipei Brussels Dublin Zurich Copenhagen Oslo

Ho Chi Minh City Warsaw Prague Riyadh Helsinki Doha Macau R = 0.48 0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% 14% 16% 18% 1 2 3 4 投資集中度 : 商業用不動産直接投資額 (2011 年第 2 四半期 − 2014 年第2四半期) の GDP に対する割合 出所:JLL グローバル不動産透明度インデックス2014

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規制当局

不動産の規制当局による監視 及び早急な改善

共益費

テナントに対する共益費や建物 管理費の可視化−ビジネス促進 と建物の効率化への取組み

マーケットトラッキング

業界による市場ファンダメンタルズ データ (マーケットデータ) のトラッ キング−特にリテール、 インダスト リアル、 ホテルセクターにおいて

東京が直面する透明度への問題

JLL グローバル不動産透明度インデックス2014 17において、 東京は全世界の26位と透明度 「中高」 の カテゴリーの中では下位に位置し、 クアラルンプール、 ブダペスト、 プラハと並んでいる。 これは日本の伝統的な不動産商習慣を反映するものであり、 東京が目指す近代化を実現するためには、 いくつかの重要な点においての改善が必要である。 透明度改善が求められる分野 透明度改善が求められる分野 $

取引の開示

大手不動産所有者による取引価格 の完全開示及び一般アクセスの可 能化

グリーンビル

グリーンビルの経済的効果を 評価する指標 不動産に関するエネルギー消 費のベンチマーキング制度の 本格的導入 出所: JLL 2014

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最も透明度の高い不動産市場 最も透明度の高い不動産市場 各国の主要商業都市 出所 :JLL グローバル不動産透明度インデックス2014 不動産透明度 総合ランク2014 市場    総合スコア2014 高 1 ロンドン 1.25 2 ニューヨーク 1.34 3 シドニー 1.36 4 オークランド 1.44 5 パリ 1.52 6 トロント 1.52 7 アムステルダム 1.57 8 ダブリン 1.62 9 ヘルシンキ 1.69 中高 10 チューリッヒ 1.73 11 ストックホルム 1.79 12 フランクフルト 1.79 13 シンガポール 1.81 14 香港 1.87 15 ブリュッセル 1.92 16 コペンハーゲン 1.96 17 ワルシャワ 2.02 18 マドリード 2.05 19 オスロ 2.07 20 ヨハネスブルグ 2.09 21 ウィーン 2.10 22 ミラノ 2.10 23 リスボン 2.18 24 プラハ 2.20 25 ブダペスト 2.21 26 東京東京 2.22 27 クアラルンプール 2.27 28 サンパウロ 2.44

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2020

年に向けた東京のビジョン

トップの座を保つために東京は、 常に時代の波に適合して いかねばならない。 特に、 東京都の策定した 「2020年の 東京」 にも掲げられているとおり、 企業に優しい 「スマー トさ」、 サステナビリティ、 物理的 ・ 経済的強靭性に関わる 面において求められている。 東京再生に向けての取組み は、 主要12プロジェクトによって一部始まっている (下記 参照)。 これには、 既存建物の耐震化、 スマートシティの 制定、インフラ整備、十分なエネルギーの確保、アジアヘッド クォーターの誘致活動、 主要スポーツイベントや国際会議 の開催が含まれる。 東京ビジョン

2020

: 主要

12

プロジェクト 東京ビジョン

2020

: 主要

12

プロジェクト 1 耐震化100パーセントプロジェクト 2 木密地域不燃化10年プロジェクト 3 防災共助プロジェクト 4 東京産電力300万キロワット創出プロジェクト 5 スマートシティプロジェクト 6 水と緑のネットワーク実現プロジェクト 7 陸海空交通ネットワーク強化プロジェクト 8 アジアのヘッドクォータープロジェクト 9 東京の保育力強化プロジェクト 10 生涯現役プロジェクト 11 かわいい子には旅をさせよプロジェクト 12 四大スポーツクラスタープロジェクト 出所 : 東京都

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ビジネス競争力を高める経済特区

国家戦略特区の一環として、 都内のビジネス環境の改善と開放された都市を目指す数々の取組みが 進められている。 特区内では、 様々な優遇策 (税優遇策、 助成金等)、 規制緩和 (入国審査及び投 資手続きの簡素化)、 ビジネスと居住サポート (多言語での情報提供等) がとられる。

国家戦略特区

この区域 (東京都内9区を含む) は、 国際競争力を高め、 経済活動の拠点と して経済システムの構造改革を促すた めのものである。世界中から資金、人材、 企業を呼び込み、 新たな事業基盤を創 るとともに、 日本発の起業を推進するこ とを目的とする。 また、2020年開催の 東京オリンピック ・ パラリンピックを視野 に、 世界で最もビジネスのしやすい環 境を整備する、 という東京都のビジョン への取組みとも重なる。

アジアヘッドクォーター特区

この区域 (東京都心と湾岸地域) では、 アジア地域の業務統括拠 点や研究開発拠点を誘致するこ とにより、 東京の国際競争力を向 上させるとしている。2016年まで にアジア地域の業務拠点または 研究開発拠点50社を含む、500社 以上の外国企業を誘致することを 目標に掲げている。

未来につながる成功に向けて

未来につながる成功とは、 積極的に変化の速度を利用しながら、 成長力を活用し対応することにある。 巧みに変化し続ける都市を分析するため、JLL は変化の速度を示す City Momentum Index18を発表した。

世界の新興都市を含む主要111都市について、 各都市の短期的な社会経済及び不動産市場の勢いを

評価し 「将来性」 の計測を加味している。 これは、 その都市が教育、 イノベーション、 サステナビリティ といった、 現在の成長を長期的に持続可能にする要素を備えているかを測るものである。

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東京の新たな活力

東 京 は、JLL City Momentum Index ではトップパフォーマーの一つであり、 「復活都市 (Resurgent Cities)」 のグループに属する。 これは 「アベノミクス」 政策の効果と2020年のオリンピック開催が拍 車をかけ、 新たな活力が生まれた結果である。 さらに、 東京には長期的な成功に必要とされる貴重 な支援環境、 例えば世界に通用する高等教育インフラ、 優れた研究基盤、 イノベーションに優れた 経済等が備わっている。

JLL City Momentum Index – 機運高まる東京 JLL City Momentum Index – 機運高まる東京

出所: JLL 2014 インキュベーター都市 インキュベーター都市 パリ、 ベルリン、 シカゴ、 アムステルダム、 コペンハーゲン、 シドニー ハイテク中心地 ハイテク中心地 サンフランシスコ、 サンホゼ、 オースティン、ボストン、ソウル、 トロント、 ミュンヘン 復活都市 復活都市 ドバイ、 ダブリン BRICS外 BRICS外 リマ、ジャカルタ、ボゴタ、 マニラ、 バンコク BRICS 近代都市 BRICS 近代都市 上海、 北京、 武漢、 成都、 天津、 深圳、 広州、 ムンバイ、 デリー 短期的機運 国際ゲートウェー 国際ゲートウェー ロンドン、 ニューヨーク、 香港、 シンガポール、 ロサンゼルス 長 期 的 機 運

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ダイナミズムを増す不動産市場

東京の経済活動の勢いは、 その不動産市場にも反映されている。 東京のオフィス市場は (2014年の 堅調な伸びに引き続き) 2015年に世界で最も高い価格上昇が見込まれる都市のひとつになっており、 再びロンドンやニューヨークと並んで世界で最も商業用不動産投資が活発な市場になるものと予想され ている。 主要都市プライムオフィス

2015

年価格上昇予想 主要都市プライムオフィス

2015

年価格上昇予想 + 10-20% + 5-10% + 0-5% - 0-5%ニューヨーク : ミッドタウン、 ロンドン : ウエストエンド、 パリ :CBD   各国貨幣による名目成長率 出所 :JLL 2014.10

賃料

東京 東京 北京 ロンドン*、 ニューヨーク シドニー、 サンフランシスコ、 ロサンゼルス、 シカゴ 香港、 シンガポール、 パリ* マドリード、 ソウル、ムンバイ、上海、 フランクフルト、 ワシントンDC サンパウロ モスクワ

価格

東京 東京 北京 ロンドン*、 ニューヨーク サンフランシスコ、 シドニー、 ロサンゼルス、 シカゴ、 マドリード、 ソウル パリ*、 ワシントン DC、 ムンバイ、 フランクフルト、 シンガポール、 上海、 香港 サンパウロ モスクワ - 5-10%

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東京の成功に不動産が担う役割

未来の東京の成功は、 国際社会からの評価を取戻し、 国際 ビジネスに係る制約に取組むことができるか否かにかかって おり、 不動産業界はそのうえで欠くことのできない役割を担っ ている。 ・   グローバル化への必須条件である不動産市場の透明度 を高めることにより、 ビジネスの効率化を促進し、 グロー バル企業を呼び込むこと。 ・   たとえ短期的に不動産市場の不均等化を招くことになっ ても、 労働に対する意識変化を反映し、 かつ東京が装い も新たに成長するために必要な商業用不動産ストックを 形成すること。 ・   「グリーンビル」 関連分野においてさらなる推進を図るこ とにより、 環境上好ましくなることはもちろん、 これを投資 家やテナント企業に対する重要なセールスポイントとする こと。 ・   そして、 時代の最先端を行く都市デザインとビジネスプラ クティスを通じて、 東京の国際都市としてのブランドとその 存在感を高めること。

東京−再生を遂げる都市 (

Resurgent City)

東京は強化すべき特性や取り組むべき課題を明らかにし、 これを実行・解決するための新たな政策と枠組みを策定した。 東京の不動産市場の活況はこれらの取組みを後押しすると ともに、 市場はもたらされる変化と改善を喜んで受け入れる ことだろう。JLL は、 東京が目指すグローバル都市の実現に 向けて、 積極的な援助を行っていくことを約束する。

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1 国連 「世界都市化予測2014」 人口 30 万人を超える都市対象

2 JLL による人口3,780 万人から成る東京圏 (国連定義による) の GDP (購買力平価)

3 国連及び国内統計局定義の各都市集合体データ

4 JLL の Commercial Attraction Index は 6 分野の加重点数に基づく −当該都市集合体の人口、GDP(PPP)、企業(Forbes 2000 社の本社及び収益)、 航空旅客数、 オフィスストック、 商業用不動産投資総額 (過去 3 年)

5 「世界の都市総合力ランキング、2014 年10月」 森記念財団 都市戦略研究所、 40 を超える都市の調査 AT Kearny Global Cities Index, 2014 84 都市の調査

Z/Yen Global Financial Centres Index 2014 年 9 月、 Z/Yen の Long Finance 出版 「Financial Centre Futures」 83 都市の 調査

6 IESE Cities in Motion, 2014 IESE Business School 出版 Telefonica, BBVA, Ferrovial, Schneider Electric, Argtel, Smart City

Expo World Congress 共同、135 都市の調査。 都市とその住民の将来持続性を評価

7 The State of Create Report, Adobe, 2012

8 2thinkknow Innovation Index, 2014 2thinknow 出版 「Innovation Cities Program」 445 都市の調査。 都市のイノベーション 経済潜在力評価 (文化資産、 インフラストラクチャー、 ネットワーク結合率)

9 OECD Metropolitan Database 主に欧州特許庁の世界特許統計データベースから構成された独自のデータ

10 Monocle Quality of Life Survey, July/August 2014 Monocle Magazine Issue 75, Volume 8 世界の住みやすい都市上位25都市 11 Siemens Asia Green Cities, Spring 2011 Economist Intelligence Unit (EIU)、 Siemens 主催。 アジアの主要 22 都市の調査 12 東京都知事舛添要一 平成26年第二回都議会定例会知事所信表明

13 「数字で見る観光2014年度版」 出展 : 日本観光振興協会 14 JLL City Competitiveness Cobwebs

JLL City Cobwebs は世界の上位100都市の経済と不動産景況を視覚的に表現したもので、 下記1211 の変数を 基に作られている。 都市の各変数が占める数値は上位100 都市の最大値に対するパーセンテージである。 要素 : 都市のGDP – 直近の予測年間生産高 (GDP) オフィス賃料動向– 直近の優良オフィス年間賃料変動率 不動産投資額– 過去3 年間の商業用不動産への直接投資額 (USD 換算) 投資集中度– 都市の GDP に対する商業用不動産への直接投資額 オフィスストック– 都市の合計オフィスストック (㎡) 不動産透明度– JLL のグローバル不動産透明度指標に基づく評価 教育– 都市に位置するトップクラスの大学の数および質に基づく評価 特許– 都市からの直近の年間特許申請数 (特許協力条約による) 企業プレゼンス– Forbes2,000 社の数と収益に基づく評価 都市間接続性– 都市の空港の航空旅客数 (出展 : 国際航空評議会) 人口– 都市圏の直近の人口 15 JLL は 500万米ドルを超える商業用不動産の直接投資を調査。 オフィス、 店舗、 インダストリアル、 ホテル、 複合 施設を含む。 開発案件、 住宅除く

16 JLL City Investment Intensity Index は都市圏の GDP(PPP) に対する商業用不動産の直接投資額 (過去 3 年にわたる) に基づく。 東京の指標は東京都を基準としている

17 JLL グローバル不動産透明度指標 2014 は不動産透明度の 5 要素を評価 – パフォーマンス測定、 市場ファンダメン

タルズデータ、 上場ビークルのガバナンス、 法規制、 取引プロセス。102 市場対象。 低いスコアは透明度の高い

不動産市場であることを示す。

18 JLL City Momentum Index (2014)は 111 都市を対象とする。 指標は、 社会経済機運の加重評価 (人口、 GDP、

空のアクセス、 企業拠点、FDI の推移)、 不動産機運 (テナント需要、 建設、 価格変動の推移−オフィスと店舗、

投資額と透明度)、及び長期的インキュベーター(大学の水準、テクニカル分野のスタートアップ、イノベーション能力) に基づく

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JLL Cities Researchについての詳細は、


www.jll.com/cities-research

をご覧ください

Explore and Compare 300 Cities

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COPYRIGHT © JONES LANG LASALLE IP, INC. 2014.

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河西 利信 河西 利信
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日本 オフィス 

Tokyo 本社 本社 100-0014  東京都千代田区永田町2-13-10 プルデンシャルタワー4F Tel : 03 5501 9200(代) 三番町オフィス 三番町オフィス 102-0075  東京都千代田区三番町5-7  精糖会館5F Tel : 03 5210 8400(代) Osaka 関西支社 関西支社 541-0053 大阪府大阪市中央区本町4 - 4-25 本町オルゴビル6F Tel : 06 6282 3777(代) Fukuoka Fukuoka 福岡オフィス 福岡オフィス 812-0011  福岡県福岡市博多区博多駅前2-20 -1  大博多ビル2F Tel : 092 471 6831(代)

参照

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