1.はじめに
2009年11月,集合住宅の床遮音設計法が改訂[1]さ れた。インピーダンス法による床衝撃音レベル予測 手法は,実物件での実測値を基に作られたもので,
旧計算式[2]の適用範囲は,コンクリートスラブ厚 100㎜~250㎜,スラブ面積10㎡~30㎡程度までとな っていた。その後,大型化したスパンへ対応させる ため,衝撃インピーダンス特性の見直しが井上ら[3]
によって提案され,当社もそれらを参考に改良安藤 式として運用してきた。建築学会による今回の改訂 では,基本は旧式と変わらないが,その後各社から 集められた実測値データを基に,20年前と比較して
大型化したスラブへの対応から,床スラブの振動性 状,スラブ端部の拘束度,受音室の音響特性に基づく 補正値に検討修正が加えられ,適用範囲は等価スラブ 厚150㎜~350㎜,スラブ面積25㎡~120㎡となった。
集合住宅の建設は,躯体工事の大部分が非工業化 の現場一品施工であり,同一プラン・同一仕様で施 工される住戸数の単位はきわめて少なく,さらに昭 和 50 年代までのようにプレハブ化した同一タイプ の住戸を何度も繰り返し造り続けるというようなこ とも行われなくなってきている。
従って,床遮音性能スペックを効率的にクリアす るためには,設計段階での精度の高い予測計算と確 キーワード:インピーダンス法/重量床衝撃音レベル/RC造スラブ Sound Insulation Performance of Concrete Slab in a Condominium
集合住宅の床遮音性能
要 旨
改訂されたインピーダンス法による重量床衝撃音レベル予測計算法が,実測値データとどのよう に対応しているのか。また,当社でこれまで採用してきた改良インピーダンス法による独自の計算 法とどう対応しているのか,等について実施工物件での実測値との比較検討を試みた。要求性能を 予測計算で求める確率を高めることによって,高品質でしかも無駄のない躯体スラブ設計を提供す るための一助としたい。
Abstract
The correspondence of the calculation method for heavyweight floor impact sound by the impedance method that was revised last year with the actually surveyed data was investigated. Moreover the comparison with our original calculation method based on improved impedance method that has been using until now was attempt. I hope this report would be helpful for an offer of high quality and beneficial design for floor slab by improving the precision of calculation for floor interception performance.
木田 寛治* 宮川 忠明* 野本 利英* 改訂インピーダンス法による重量床衝撃音レベル計算法の検証
by Kanji KIDA, Tadaaki MIYAGAWA and Toshihide NOMOTO Verification of heavyweight floor impact sound level calculation by impedance method
* 技術研究所環境研究室
表1 衝撃力周波数特性
備考 63Hz 125Hz 250Hz 500Hz
旧学会式 33 20 15 7
安藤式 37 23 18 10
新学会式 40 22 11.5 5.5
表2 共振によるインピーダンスレベル補正値
[A]安藤式
63Hz 125Hz 250Hz 500Hz
‑9 ‑9 ‑6 ‑3
‑12 ‑9 ‑6 ‑3
‑15 ‑9 ‑6 ‑3
[B]新学会式
63Hz 125Hz 250Hz 500Hz
0 0 0 0
‑1 0 0 0
‑2 0 0 0
‑3 0 0 0
‑6 ‑1 0 0
‑9 ‑2 0 0
‑12 ‑3 0 0
‑8 ‑5 ‑1 0
表3 受音室の吸音率
63Hz 125Hz 250Hz 500Hz
(竣 工 後) 安藤式 0.2 0.2 0.2 0.2
木質フローリング 0.09 0.12 0.11 0.11
カーペット 0.09 0.1 0.12 0.13
畳 0.08 0.14 0.14 0.14
表4 スラブ内振動減衰補正値ΔLd 63Hz 125Hz 250Hz 500Hz
‑1.2 ‑2.3 ‑4 ‑6
‑1.7 ‑2.9 ‑4.8 ‑6.8
‑2.2 ‑3.6 ‑5.6 ‑7.6 70<
71Hz~90Hz
スラブ面積㎡
<40 40~70 28Hz~35Hz 35Hz~45Hz 45Hz~56Hz 56Hz~71Hz 衝撃力レベル 20logFrms(dB)
新学会式 一次固有振動数
31.5Hz帯域 (45Hz)
63Hz帯域
一次固有振動数 14Hz~18Hz 18Hz~22Hz 22Hz~28Hz
かな施工が要求される。
本報では,新しい学会式[1](新学会式)および改良 安藤式と実測値の比較検討を行ったので,その結果 について報告する。
2.躯体スラブ重量床衝撃音レベル予測計算 2.1 インピーダンス法による予測計算
表1に衝撃力レベル,表2に共振によるインピーダ ンスレベル補正値,表3に受音室の吸音率補正値を示 す。
新学会式は,旧学会式と比較すると表1に示す衝撃 力レベルが63Hzで+7dBとなっているが,表2に示す 共振によるインピーダンスレベル補正値がマイナス になっているので,床衝撃音レベル計算結果として は従来式とほぼ同じ値になる。但し,新学会式は共 振 に よ る 補 正 値 の 周 波 数 帯 域 を 従 来 の1/1oct.か ら
1/3oct.に細分化して,精度を高める工夫をしている。
また,新たに表4に示すスラブ面積に応じた振動減 衰補正値が導入されたが,表3に示す受音室の吸音率 等の係数を加味すると,これも従来式とほぼ等しく なる。
2.2 RC造単板スラブの重量床衝撃音レベル 建物完成後に床衝撃音レベル測定を実施したもの について,計算式との比較検討を行った。
図1(Gマンション)は,躯体スラブ厚200㎜,
スラブ面積40 ㎡~44 ㎡。図2(Mマンション)は,
躯体スラブ厚230㎜,スラブ面積25㎡~31㎡。図 3(H マンション)は,躯体スラブ厚 270 ㎜~310
㎜,スラブ面積34 ㎡~62㎡で,新学会式の適用範 囲(等価スラブ厚 150 ㎜~350 ㎜,スラブ面積 25
㎡~120㎡)内であった。
直床でLH値決定周波数となる63Hzの値で実測値と 計算値を比較すると,図1では,安藤式は-1dB~+
4dB(1/4室で一致),新学会式は-1dB~+2dB(1
/4室で一致),図2では,安藤式は-2dB~+1dB(1
/4室で一致),新学会式は-2dB~+5dB(1/4室で 一致),図3では,安藤式は-2dB~+8dB(一致室ナ シ),新学会式は±0dB~+6dB(1/8室で一致)とな った。
図2(Mマンション)と図3(Hマンション)は,ア ウトフレーム構造で,図2(Mマンション)LDは大梁 から1.8m,図3(Hマンション)LDは大梁から1.8m
~2.2mそれぞれ外壁面が後退したプランとなってい る。計算上,外壁(RC壁)の床剛性への寄与は考 慮していない。
尚,図1~図6のグラフ横に添えたプランは,イン ピーダンス計算で梁とスラブとの拘束状況をシンプ ルに表すためデフォルメしており,実際のプランお よび縦横比をそのまま表してはいない。
2.3 ボイドスラブの重量床衝撃音レベル
図4(To住宅)515LDと 507LDは,ボイドスラ ブ厚 260 ㎜(等価スラブ厚 237 ㎜),スラブ面積 63 ㎡~66㎡,512LDはボイドスラブ厚300㎜(等 価スラブ厚266㎜)。図5(N住宅)は,ボイドス ラブ厚300㎜(等価スラブ厚269㎜),スラブ面積 92 ㎡~93 ㎡。図6(Ta 住宅)は,ボイドスラブ厚 250 ㎜(等価スラブ厚 231 ㎜),スラブ面積 55 ㎡
~73 ㎡で,RCスラブと同じく新学会式の適用範 囲内であった。
図1 計算値と実測値の比較(Gマンション)
学会式 73.1 56.7 47.1 45.7
実測値 73 55 51 46
204洋室 63 125 250 500 安藤式 75.2 62.6 53.7 42.3 学会式 73.8 57.2 47.5 45.9
実測値 75 58 52 48
L値グラフ(203洋室) 8.45㎡/40.0㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-50)
新学会式(LH-50) 安藤式(LH-53) L値グラフ(203LD) 11.8㎡/ 43.2㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-55)
安藤式(LH-54)
新学会式(LH-52)
L値グラフ(204洋室) 9.75㎡/42.3㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-52)
新学会式(LH-51) 安藤式(LH-52) L値グラフ(204LD) 18.4㎡/44.4㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-53)
新学会式(LH-55) 安藤式(LH-57) 小梁無し, 2 辺が大梁に接している部屋
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm 端部4
端部2
端部1
端部3 X2
X2
X2 X4
X3X1
X1
X1
下室a m
下室bm
小梁無し, 2 辺が大梁に接している部屋
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm
端部2 端部4
端部1
端部3 X4 X4 X2 X4
X3X1 X1 X1
下室a m
下室bm
小梁無し, 2 辺が大梁に接している部屋
●S1
●S2
● S3
短辺a m
長辺bm
端部2 端部4
端部1
端部3 X4 X4 X2 X4
X3X1 X1 X1
下室a m
下室bm
小梁無し, 2 辺が大梁に接している部屋
● S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm 端部4
端部2
端部1
端部3 X2
X2
X2 X4
X3X1
X1
X1
下室a m
下室bm
L値グラフ(404LD) 14.6㎡/29.9㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB] 実測値(LH-57)
2009学会式(LH-59) 安藤式(LH-57)
L値グラフ(404洋室) 7.9㎡/24.8㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-52)
2009学会式(LH-50) 安藤式(LH-50) L値グラフ(403LD) 15.8㎡/29.0㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-53)
2009学会式(LH-58)
安藤式(LH-54)
L値グラフ(403洋室) 10.3㎡/25.2㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-54)
2009学会式(LH-52) 安藤式(LH-51)
●S1
●S2
●S3
長辺b m
短辺am 端部4
端部2
端部1
端部3-小梁 X2
X2
X2 X4
X3X1
X1X1
下室b m
下室am
梁と の距離
●S1
●S2
●S3
長辺b m
短辺am 端部4
端部2
端部1
端部3-小梁 X2
X2
X2 X4
X3X1
X1X1
下室b m
下室am
●S1
●S2
●S3
長辺b m
短辺am
端部2 端部4
端部1
端部3-小梁 X4 X4 X2 X4
X3X1 X1 X1
下室b m
下室am
梁との距離
●S1
●S2
●S3
長辺b m
短辺am
端部2 端部4
端部1
端部3-小梁 X4 X4 X2 X4
X3X1 X1 X1
下室b m
下室am
図2 計算値と実測値の比較(Mマンション)
図5(N住宅)LDは,アウトフレーム構造で,大 梁から1.8m外壁面が後退したプランとなっている。
尚,図4(To住宅)と図5(N住宅)はエスレンボ
イドスラブ床,図6(Ta住宅)はFR版ハーフPCa スラブ増し打ち床であった。
図3 計算値と実測値の比較(Hマンション)
L値グラフ(A301洋室)10.2㎡/42.5
㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35 20
30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB] 実測値(LH-47)
2009学会式(LH-46) 安藤式(LH-46) L値グラフ(A301LD)28.3㎡/53.1㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35 20
30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-47)
2009学会式(LH-51) 安藤式(LH-53)
L値グラフ(C801LD)15.8㎡/48.8㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35 20
30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-44) 2009学会式(LH-48) 安藤式(LH-49)
L値グラフ(C801洋室)9.6㎡/41.3㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35 20
30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-40)
2009学会式(LH-40) 安藤式(LH-44)
L値グラフ(D803LD)19.3㎡/61.5㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35 20
30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-47)
2009学会式(LH-49) 安藤式(LH-52)
L値グラフ(D803洋室)12.6㎡/42.1
㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35 20
30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-39)
2009学会式(LH-41) 安藤式(LH-44) L値グラフ(E601LD)10.6㎡/50.6㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35 20
30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-46)
2009学会式(LH-49) 安藤式(LH-51)
L値グラフ(E601洋室)9.1㎡/33.6㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35 20
30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-49)
2009学会式(LH-51)
安藤式(LH-47)
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm 端部4
端部2
端部1
端部3 X2
X2
X2 X4
X3X1
X1
X1
下室a m
下室bm梁との距離
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm 端部4
端部2
端部1
端部3 X2
X2
X2 X4
X3X1
X1X1
下室a m
下室bm
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm
端部2 端部4
端部1
端部3 X4 X4 X2 X4
X3X1 X1 X1
下室a m
下室bm梁との距離
●S1
●S2
●S3
長辺b m
短辺am 端部4
端部2
端部1
端部3-小梁 X2
X2
X2 X4
X3X1
X1X1
下室b m
下室am
●S1
●S2
●S3
長辺b m
短辺am 端部2
端部4
端部1-小梁 端部3
X2 X2 X2 X4
X3X1 X1 X1
下室b m
下室am梁との距離
●S1
●S2
●S3
長辺b m
短辺am
端部2 端部4
端部1
端部3-小梁 X4 X4 X2 X4
X3X1 X1 X1
下室b m
下室am
●S1
●S2
●S3
長辺b m
短辺am 端部2
端部4
端部1-小梁 端部3
X2 X2 X2 X4
X3X1 X1 X1
下室b m
下室am梁との距離
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm 端部4
端部2
端部1
端部3 X2
X2
X2 X4
X3X1
X1X1
下室a m
下室bm
51.0 39.7
42.5 40.3
48 39
L値グラフ(302LD)26.0㎡/93.4㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-55)
2009学会式(LH-51) 安藤式(LH-56)
L値グラフ(302洋室)10.2㎡/92.2㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB] 実測値(LH-48)
2009学会式(LH-48) 安藤式(LH-51)
L値グラフ(314LD)13.4㎡/92.2㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
実測値(LH-54)
2009学会式(LH-51) 安藤式(LH-57)
小梁無し, 1 辺が大梁に接している部屋
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm
端部2 端部4
端部1
端部3 X4 X4 X2 X4
X3X1 X1 X1
下室a m
下室bm梁との距離
小梁無し, 1 辺が大梁に接している部屋
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm
端部2 端部4
端部1
端部3 X4 X4 X2 X4
X3X1 X1 X1
下室a m
下室bm梁との距離
小梁無し, 2 辺が大梁に接している部屋
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm
端部2 端部4
端部1
端部3 X4 X4 X2 X4
X3X1 X1 X1
下室a m
下室bm
図4 計算値と実測値の比較(To住宅)
L値グラフ(515LD) 14.1㎡/65.5㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
躯体実測値(LH-55)
2009学会式(LH-53) 安藤式(LH-55) 仕上実測値(LH-60)
L値グラフ(512LD) 19.8㎡/78.3㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
躯体実測値(LH-54)
2009学会式(LH-50) 安藤式(LH-54) 仕上実測値(LH-60)
L値グラフ(507LD) 13.3㎡/62.7㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
躯体実測値(LH-56)
2009学会式(LH-53) 安藤式(LH-55) 仕上実測値(LH-60)
小梁無し, 2 辺が大梁に接している部屋
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm
端部2 端部4
端部1
端部3 X4 X4 X4 X2
X3X1 X1 X1
下室a m
下室bm
小梁無し, 2 辺が大梁に接している部屋
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm
端部2 端部4
端部1
端部3 X4 X4 X4 X2
X3X1 X1 X1
下室a m
下室bm
小梁無し, 2 辺が大梁に接している部屋
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm 端部4
端部2
端部1
端部3 X2
X2
X2 X4
X3X1
X1X1
下室a m
下室bm
図5 計算値と実測値の比較(N住宅)
図4(To住宅)の63Hz帯域で躯体スラブ実測と 計算値を比較すると,安藤式は-1dB~±0dB(2
/3室で一致),新学会式は-4dB~-2dB(一致 室ナシ)となり,学会式は実測値より低めの値と なった。
木質フローリング乾式二重床施工後の実測値は,
躯体スラブ実測値より+4dB~+6dBとなり,L 値で1ランク悪い結果となった。
学会式による値は,二重床仕上げ後の遮音性能 低下量も考慮するとほぼ妥当な数値になる。
図5(N住 宅 ) の63Hz帯 域 で は , 安 藤 式 は + 1dB~+3dB(一致室ナシ),新学会式は-4dB~
±0dB(1/3室で一致)となり,学会式は実測値 より小さめ(危険側)の値となった。
図7 LH値比較(RCスラブ)
計算値と実測値の比較(RCスラブ)
35 40 45 50 55 60
35 40 45 50 55 60
直張り仕上げ床実測値[L数]
計算値[L数]
G安藤式 G学会式 M安藤式 M学会式 H安藤式 H学会式 図6 計算値と実測値の比較(Ta住宅)
L値グラフ(56C1、601LD)19.5㎡/55.0㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
躯体実測値(LH-47)
2009学会式(LH-50) 安藤式(LH-52)
仕上実測値(LH-44)
L値グラフ(56C2、602LD)17.3㎡/55.0㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
躯体実測値(LH-52)
2009学会式(LH-51)
安藤式(LH-51) 仕上実測値(LH-52)
L値グラフ(72A、606LD)12.8㎡/72.5㎡
L-65 L-60 L-55 L-50 L-45 L-40 L-35
20 30 40 50 60 70 80 90
63 125 250 500 1k 2k 4k オクターブバンド中心周波数[Hz]
床衝撃音レベル[dB]
躯体実測値(LH-49)
2009学会式(LH-49) 安藤式(LH-52)
仕上実測値(LH-46)
小梁無し, 2 辺が大梁に接している部屋
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm 端部4
端部2
端部1
端部3 X2
X2
X2 X4
X3X1
X1X1
下室a m
下室bm
小梁無し, 3 辺が大梁に接している部屋
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm
端部2 端部4
端部1
端部3 X4 X4 X4 X2
X3X1 X1 X1
下室a m
下室bm
小梁無し, 2 辺が大梁に接している部屋
●S1
●S2
●S3
短辺a m
長辺bm
端部2 端部4
端部1
端部3 X4 X4 X2 X4
X3X1 X1 X1
下室a m
下室bm
3.計算値と実測値のLH値比較 3.1 RC造単板スラブのLH値
直張り床(または躯体スラブ素面)のLH値を比較 すると,図7に示したように,安藤式は-3dB~+6dB の範囲にあり,5/17室で実測値より低くなり,2室 で±0となった。
新学会式は-2dB~+5dBの範囲にあり,5/17室で 実測値より低くなり,2室で±0となった。
2物 件 で 「 安 藤 式 > 新 学 会 式 」 と な り ,1物 件 で
「安藤式<新学会式」となった。共振によるインピ ーダンスレベル補正値の周波数帯域を細分化した新 学会式のほうが若干精度が高いようである。
3.2 ボイドスラブのLH値
図8に示したように,躯体スラブのLH値を比較す ると,安藤式は-1dB~+5dBの範囲にあり,2/9室 で実測値より低くなり,2室で±0となった。
新学会式は-4dB~+3dBの範囲にあり,6/9室で 実測値より低くなり,2室で±0となった。
サンプル数が少ないが,安藤式はほぼ安全側の計 算結果となり,新学会式は2/3が実測値より低く,
やや危険側の計算結果となった。
図6(Ta住宅)はFR版ハーフPCaスラブであった。
計算値にプレストレススラブの補正値+3dBを加え,
63Hz帯 域 で 比 較 す る と , 安 藤 式 は +3dB~ +11dB
(一致室ナシ),新学会式は+3dB~+11dB(一致室 ナシ)となった。エスレンボイドスラブと異なり,
実測値は125Hz帯域で遮音等級が決まっており,遮音 等級で比較すると,安藤式は-1dB~+4dB,新学会 式は±0dB~+3dB(1/3室で一致)となり,ほぼ満 足できる結果となった。
ボイドスラブの学会式による値は,二重床仕上げ 後の遮音性能低下量(1ランク,5dB程度)も考慮 に入れるとすればほぼ妥当な数値になる。
4.まとめ
インピーダンス法による重量床衝撃音レベル計算 方法の学会推奨式が改訂されたのに伴い,安藤式と の相違点検証も含め,最近の当社施工物件で計算値 と実測値の比較検討を行った。
RC造単板スラブの場合,躯体スラブ厚200㎜~
310㎜,スラブ面積25㎡~62㎡のサンプル16室データ からの比較であったが,仕上げ前躯体スラブのLH値 で比較すると,安藤式は-3dB~+6dBの範囲で,約 30%の室で実測値より低く,12%の室で実測値と一 致した。
新学会式は-2dB~+5dBの範囲で,同じく30%の 室で実測値より低く,12%の室で実測値と一致した。
安藤式,新学会式のどちらを使ってもほぼ同じ結 果となり,大スパン厚肉スラブへの対応も良いこと が確認できた。
ボイドスラブは,躯体スラブ厚250㎜~300㎜(等 価スラブ厚231㎜~269㎜),スラブ面積55㎡~93㎡ のサンプル9室データからの比較であったが,躯体ス ラブのLH値を比較すると,安藤式は-1dB~+5dB の範囲で,約20%の室で実測値より低く,20%の室 で実測値と一致した。
新学会式は-4dB~+3dBの範囲で,約67%の室で 実測値より低く,20%の室で実測値と一致した。
安藤式はほぼ安全側の計算結果となったが,新学 会式は2/3が実測値より低く,やや危険側の計算結 果となった。
実測値には,施工誤差に加えて測定誤差も含まれ ている。最近の集合住宅は木質フローリング二重床 が多く採用されており,仕上げ完了後の性能をすべ て安全側で予測するのはさらに困難である。
従って,計算式は設計目標値に対する検討資料と いう位置づけとしておきたい。
参考文献
[1] 日 本 建 築 学 会 : 建 物 の 床 衝 撃 音 防 止 設 計 , 2009.11
[2] 日本建築学会:建物の遮音設計資料,1988.8 [3] 日本音響材料協会:音響技術,No.101,1998.3 [4] 坂口紳一,井上勝夫,木田寛治:200㎜厚PCa
スラブのインピーダンス特性について,日本建築 学 会 大 会 学 術 講 演 梗 概 集, D-1,pp.155-156, 1997.9
[5] 木田寛治,井上勝夫,坂口紳一:PCスラブの 固有振動数とインピーダンス特性,日本建築学会 大会学術講演梗概集,D-1,pp.45-46,1996.9
[6] 木田寛治,芦村昌士,宮川忠明:集合住宅の遮 音性能,安藤建設技術研究所報,Vol.4,pp.7-13, 1998.10
図8 LH値比較(ボイドスラブ)
計算値と実測値の比較(ボイドスラブ)
35 40 45 50 55 60
35 40 45 50 55 60
躯体スラブ実測値[L数]
躯体スラブ計算値[L数]
To安藤式 To学会式 N安藤式 N学会式 Ta安藤式 Ta学会式