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創造と構築 : 研究成果と今後の課題

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Academic year: 2022

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創造と構築 : 研究成果と今後の課題

著者 小西 潤子

雑誌名 技を媒介とした学びに熱中する子どもの育成プログ

ラム ; 2006

ページ 3‑4

発行年 2006‑03

出版者 静岡大学教育学部

URL http://hdl.handle.net/10297/7133

(2)

創 造 と構 築 研究成果 と今後の課題

小西   潤子

本プロジェク ト(以下、「技プ ロ」と称す

)に

おける技への さま ざまなアプ ローチについ て、「創造」を横軸、「構築」を縦軸に とつた図によつて整理 してみ るのもひ とつの方法で ある。「石の上にも三年」とい う言葉に示 され るよ うに、これまで一般 に技は構築性の高 さ によって評価 されてきた傾 向がある。確かに、積み重ねによって築 きあげ られた巧みのカ は魅力的であるが、それだけでは閉 じた体系で終わつて しま う。特に、技 を教育に持ち込 む場合には、子 どもの関心や学校現場の事情 に合わせて変換す るだけの創造性が大きく問 われ る。図1では、座標上で左か ら右 に向か うほ ど創造性が高 く、下か ら上に向か うほ ど 構築性が高い もの とした。 したがつて、 日標 となるのは、第1象限における創造性 と構築 性 の度合いがそれぞれ最 も高い地点 とい うことになる。そ して、そ こにあてはまるのが技

の 「実践」である。

では、スター ト地点である第

3象

限の創造性 と構築性の最 も低い箇所 には、何があては まるであろ うか?こ こでは、技の 「知識」をおいてみた。いかなる技であれ、先人が築き あげた知識の上に成 り立っているはずである。それは、学問的知識 の場合 も経験知の場合 もある。知識 に創造性 を加 えなが ら構築す ることを技の 「習得」 とし、第

2象

限に位置づ

けた。習得度は、言 うまでもな く低い ものか ら高い ものまで幅が広いため、大きな円で示 した。知識→習得は、技に限 らず あらゆる学習の基本であるが、「技プ ロ」の独 自性は習得 した技 を 「実践」す るところにある。いずれ を強調す るかはまちまちではあっても、本報 告書に掲載 された研究の多 くが、基本的には知識→習得→実践のプ ロセスを追つた もの と 見なせ るであろ う。

‑3‑

技の体系

/

習 得

実 践

コンセプト

``‐‐ T‐‐‐´

´

ヽ ・ ヽ. ̀イ  '

知 識

(3)

また、「知識」か ら創造性が高い新たな 「コンセプ ト」が生み出 され ることもある。その 場合、知識→ コンセプ ト→習得→実践のプロセスを追つた亜種だ といえる。 さらに、 コン セプ トに創造性 をカロえ、デザイ ンしてい くこともできる。た とえば、杉山による研究報告 は、知識→ コンセプ ト→デザインの構想 を明 らかに し、実践へ と向か うものである。 コン セプ ト→デザイ ンのプ ロセスは、実践の場か らは見えに くいのだが、創造性 を高めて奥行 きのある実践に結びつ けるためには大変重要である。ただ し、 このプ ロセスが実践 とどの よ うに関連 し、 どのよ うに活か され るかを明確 に してお く必要がある。

今後の課題 として、

 1つ

には教科横断的な活動内容 をどのよ うに して実現 してい くかが あげ られ る。可能性 としては、他教科で援用できる教材作 りがある。具体的には、技術科 で楽器 を製作 し、音楽科で演奏 を習得す ることな どが考 えられ る。 このよ うな場合、知識

→習得→実践 を複数の教科で平行 して相互 に横断す るだけではな く、 コンセプ ト→デザイ ンのプロセスを当該教科間で共有 してお く必要があろ う。 とい うのは、教科横断的な活動 のメ リッ トはその創造性の高 さにあると思われ るか らである。

さらにいえば、それぞれの研究活動が技プロの中で どの位置 を占めるのかを相互に理解 しなが ら、全体の見取 り図を作 ることも大きな課題 である。異なる学問的背景 をもつた研 究者か らなるプロジェク トの場合、共通認識 をもつ ことは大変難 しい。だか らといって、

プ ロジェク ト研究のために、異なる分野に関す る高度な専門性 を基礎か ら身につけること は不可能 といつてよいだろ う。その解決策の1案として、共通のテーマをもつた教科横断 的なワークシ ョップを企画運営す ることが考 えられ る。技を媒介 とす る実践 目標 を共有す ることで、相互理解が深 まるのではないだろ うか。

また、技プロメンバー をいかに して保持 ない し拡張 してい くかも、今後の課題 である。

今年度の技プ ロメンバーは、松永・小西・ 山下の呼びかけ人が個人的にあたることで募 つ た。 この方法でよかつたのか どうか議論 し、持続可能なプロジェク ト活動 を展開 していき たい と考 えている。

‑4‑

参照

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