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ジェレミー・ベンサム 『高利擁護論』

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Academic year: 2021

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BENTHAM, Jeremy

本誌の表紙に使われた貴重書

Defence of Usury

Defence of Usury London, 1787 London, 1787

ジェレミー・ベンサム 『高利擁護論』

ジェレミー・ベンサム 『高利擁護論』

OFFICE INFORMATION

13  ジェレミー・ベンサム(1748-1832)は、イギリスの社会思想家・哲学者・法学者・経済学者で、ロンドンの 富裕な弁護士の家に生まれました。オックスフォード大学を出て暫くの間弁護士の仕事をしましたが、その 後はもっぱら哲学や社会科学の研究に没頭し、ウェストミンスターで著作活動を続けました。

 この『高利擁護論』はイギリス功利主義哲学の主導者であった彼の経済学上の第一著作ですが、本書は その初版本であり、1787年にロンドンで出版されました。彼はジョン・スチュアート・ミルやその父ジェイム ズ・ミルととともに「功利主義協会」を結成して独特の社会思想を説きました。その根底にある「最大多数 の最大幸福」(the greatest happiness for the greatest number)という概念は、「個人の幸福の総 計が社会全体の幸福であり、社会全体の幸福を最大化すべきである」ことを意味しています。

 ベンサムは経済学を道徳哲学の一部門であると考えましたが、彼の経済思想には実践的な性格が非常 に強く窺えます。彼は特にこの著作で利子公定の害を説き、一切の植民地を無益とし、国防上の配慮から というよりも国際平和の観点から自由貿易を強調しました。しかし、彼の立場は反面において自由一辺倒 ではなくして「富の所有の貧富の差がある時には、現実の割合が平等に近づけばそれだけ幸福の全体量は 増大する」と述べ、経済学上も無条件な自由放任主義に立つのではなく、貧富の度合いが大きくなるほど 政府の持つ役割は増大すると説明しています。

                    原寸  16.4X10.0cm   『洋書百選』(1972年本学図書館刊行)より抜粋、加筆

参照

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