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腸内細菌は宿主の健康そして疾患感受性と密接に関係 2

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Academic year: 2021

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 ヒトの腸内には約100兆個、1,200種の細菌が生息している。これら細菌叢は、遺伝子や免疫等の 宿主のシグナル(情報)を生活環境や食事(栄養)等の因子と結び付けるシグナル伝達のハブとして機能 している事が近年、明らかになって来た。そして子宮内に菌が存在し胎児の腸管も菌を有する事が判 明し、従来の医学概念が根本的に修正され、ヒトの健康および疾患感受性が妊娠前を含む出生前の母 体の腸内細菌との関連まで明らかになりつつある。

1.新生児期の腸内細菌

1)健常児胎児の腸管に菌が存在するが、種々の多様で多量の細菌群に曝露されるのは出産時であ る。成熟新生児の糞便中に最初に出現するのは、通性嫌気性菌のEnterobacteriaceae, Enterococci, Staphylococci等であるが、1週間前後で偏性嫌気性菌のBifidobacterium, Bacteroidesが優位を占める 様になり定着する。Bifidobacteriumは、宿主の免疫発達・促進、腸管の解剖、機能的発達に重要な 役割を果たす。

2)帝王切開(帝切)児、未熟児医学的適応の帝切率は10〜15%とされているが、近年、世界的に 30%を越える国が増加し本邦も20%超で過適応overuseの現状である。帝切児は産道を通過しない 為、膣内優勢菌であるLactobacillusそして有益菌の代表であるBifidobacterium, Bacteroides等を母 体から獲得する機会を逸し、医療従事者や医療環境から悪玉菌等を獲得する。帝切児の腸内細菌は、

Lactobacillus, Bifidobacteriumの菌数とその種類が少なく、毒性を有するC.perfringenが多い。未熟 児は帝切で娩出、NICUに収容され、抗菌剤を経静・経口的に長期投与される例が多く、腸内細菌は 成熟帝切児より悪条件下にある。

2.乳児期の腸内細菌母乳栄養児では生後3ヶ月頃までにBifidobacterium優位の菌叢になり、生後 6ヶ月頃にピークに達した後、離乳食導入により、他の菌群も増え、人工栄養児の菌構成との違いは 少なくなる。

3.腸内細菌叢の菌構成の異常(dysbiosis)と生活習慣病等の発症リスク前述の如く、帝切児や未熟 児の腸内細菌叢は異常(dysbiosis)を呈するが、この異常は児の将来の肥満や生活習慣病そしてアレ ルギー、免疫性疾患発症のハイリスクとなる事が、動物実験、ヒトの疫学的そして臨床医学的研究か ら明らかになって来ている。

 発表に際しては、演者らのデータを中心に文献的データも参考に、上述の事項に言及する予定である。

ミニシンポジウム

2 小児疾患と腸内細菌

腸内細菌は宿主の健康そして疾患感受性と密接に関係

山城 雄一郎

順天堂大学大学院 プロバイオティクス研究講座

MSY2-2

The 64th Annual Meeting of the Japanese Society of Child Health 107

ミニシンポジウム

Presented by Medical*Online

参照

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