岡 監 第 6 0 号 平 成 1 9 年 5 月 8 日
請 求 人 氏 名 省 略
岡 山 市 監 査 委 員 広 瀬 慶 隆
同 石 川 敬 之
岡山市監査委員職務執行者 伏 見 源十郎
同 礒 谷 和 行
岡山市職員措置請求に係る監査の結果について(通知)
平成19 年3月13日付けで地方自 治法(昭和22年法律第67号 。以下「法」 という。)第242条第1項の規定に 基づき提出された岡山市職員措 置請求書につい て,監査し た結果を同条第4項の規定 により下記のとおり通知する。
記
第1 請求 の受付
1 請求 人の住所氏名 省略
2 請求 書の提出日
本件 請求書は,平成19年3月 13日に提出された。 3 請求 の要件審査
本件 請求は,法第242条所要 の法定要件を満たしているもの と認め,監査 を行う ものとした。
第2 請求 の要旨
請求 人が提出した「岡山市職員 措置請求書」による請求の要旨 は,次のとお りであ る。
03, 418,962円で買った が,同公園の整備を地権者が行 い,それを買 い取る という手法を採ったため, 岡山市が田のまま買い取って後 に直轄事業と して整 備した場合に比較して,岡 山市に少なくとも55,117 ,862円の 損害を 与えた。平成14年当時に は,公園整備計画には穝東町公 園はなかった
もので あり,その点からも不当で ある。その是正と必要な措置を 求める。
第3 監査 対象課及び関係人
1 監査 対象課 都市整備局公園 課 2 関 係 人 岡山市土地開発 公社
第4 請求 人への証拠の提出及び陳述 の機会の付与
1 法第 242条第6項の規定に基 づき,平成19年4月10日請 求人に対して 新たな 証拠の提出及び陳述の機会 を与えたところ,陳述として提 出された請求 書を読 み上げ,補足の陳述がなさ れるとともに新たな証拠として 「請求の要旨 の補足 」及び「不動産鑑定評価書 」が提出された。
2 補足 の陳述の概略は,次のとお りであった。
穝東 町公園用地を買い取るに当 たって,造成済地としての不動 産鑑定評価を
してい るが,造成前の田としての 不動産鑑定評価をしていないこ とは大変な問 題であ る。
3 請求 書に措置請求の対象となる 職員が明記されていなかったの で請求人に尋 ねたと ころ,岡山市長である旨確 認した。また,請求書に「事務 の執行の是正 と必要 な措置を求め監査を請求し ます。」とある部分 は,穝東町 公園用地が不当 に高く ,その適正な価格との差額 について損害補てんを求めると いう趣旨であ ること について確認した。
4 請求 人が陳述を行った際,法第 242条第7項の規定に基づき ,関係職員を 立ち会 わせた。
第5 監査 の実施
措置 請求書及び関係書類等を調 査し,平成19年4月10日に 関係職員の陳 述の聴 取を行った。また,関係人 調査を行い,合議により慎重に 監査した。
なお ,関係職員が陳述を行った 際,法第242条第7項の規定 に基づき,請 求人を 立ち会わせた。
第6 関係 職員(都市整備局公園課) の陳述 陳述 の概略は,次のとおりであ った。
地区と 位置付けられており,周辺 の5町内から公園整備の強い要 望があった。 その なかで基盤整備を地元が担 いたいとの強い思いがあり,こ のような手法 を採り 入れたものである。この手 法により,短期間で公園用地の 確保が可能と なり, 公園不足の解消に繋がり, 早期に地域の利用に供すること ができると判 断した 。
用地 購入に際しては不動産鑑定 士2者による評価を行い,公有 財産管理委員 会の承 認を得たものであり,適正 と考えている。
第7 監査 の結果及び判断
監査 の結果,平成18年7月3 1日に岡山市が岡山市土地開発 公社から穝東
町公園 用地を不当な価格で買い取 ったことにより,岡山市に損害 が発生したの で,そ の損害について市長に損害 賠償請求することを求めた本件 請求には理由 がない と判断した。
以下 ,その理由について述べる 。 1 確認 した事実
岡山 市土地開発公社が本件土地 について先行取得したのは平成 14年10月 11日 であり,その売買代金は2 03,418,962円である 。当時の登記 簿上の 地目は田であるが,現況は 造成済地である。
当時 の岡山市公園整備基本計画 の街区公園整備事業計画による と,街区公園 の整備 が急がれるブロックのうち 必要性の高いグループ名として 全部で6ブロ ックが 掲げられており,清水・藤 原光町・穝東町ブロックもその うちの1ブロ
ックと されている。
不動 産鑑定評価書は,不動産鑑 定業者である財団法人日本不動 産研究所及び 株式会 社山下不動産鑑定事務所か ら平成14年8月26日付けで 提出されてい る。両 者ともに地目については現 況造成済地として鑑定を行い, 1平方メート ル当た り正常価格を,それぞれ7 2,900円と72,500円 としている。 この結 果を受けて,岡山市はその 中庸値である1平方メートル当 たり価格を, 72, 700円として,公園用地 の実測面積2,798.06㎡ について20 3,4 18,962円と決定して いる。
平成 14年8月29日付けで, 公園建設課長は岡山市公有財産 管理委員会に 対し, 本件土地について1平方メ ートル当たり単価72,700 円,総額20
, , 。
3 418 962円での岡山市土地開発 公社による先行取得を提案して いる 平成1 4年9月4日付けで,岡山 市公有財産管理委員会から,原 案どおりの承 認があ った旨の回答がされている 。
(仮称)穝東町公園整備事業として穝東町二丁目390番8面 積2,798. 06㎡ を203,418,962 円で岡山市土地開発公社が平成 15年3月3 1日ま でに取得すること,平成1 9年3月31日までに岡山市が 再取得するこ と,岡 山市の再取得価格について は,岡山市土地開発公社の業務 方法書の定め るとこ ろによることなどである。
平成 14年10月11日付けで ,岡山市土地開発公社は地権者 と本件土地に ついて 売買契約を締結している。 その概要は次のとおりである。
本件 土地を(仮称)穝東町公園 整備事業用地として買収する。 売買代金は2
03, 418,962円とする。 所有権は売買契約締結と同時に 岡山市土地開 発公社 に移転する。所有権移転登 記は嘱託登記の方法により岡山 市土地開発公 社が行 うことなどである。
その 後,岡山市土地開発公社か らの使用許可により公園として 暫定供用が開 始され ている。
平成 18年7月31日付けで, 岡山市と岡山市土地開発公社の 間で本件土地 につい て売買契約が締結された。 その概要は次のとおりである。
岡山 市は本件土地を穝東町公園 整備事業用地として買収する。 売買代金は総
額20 7,341,078円とす る。内訳は,土地代金203, 418,96
, , , , , , , ,
2円 利息 2 196 5 52円 諸 経費80 000円 事務費1 645 564 円である。所有権は売買契 約締結と同時に岡山市に移転す ることなどで ある。
2 公園 整備基本計画にない公園で あったかどうかに関する判断
平成 14年10月11日に本件 土地を造成済地として岡山市土 地開発公社に 先行取 得させたことが公園整備基 本計画にないものであったかど うかについて 判断す る。
平成 14年2月に決定された岡 山市公園整備基本計画の街区公 園整備事業計 画によ ると,街区公園の整備が急 がれるブロックのうち必要性の 高いグループ 名とし て6ブロックが掲げられて おり,清水・藤原光町・穝東町 ブロックもそ
のうち の1ブロックとされている 。
同計 画には抽象的に街区公園整 備の必要性が高い地区として同 ブロックが掲 げられ ているのであり,同ブロッ ク内の具体の土地について公園 整備の具体の 計画が なかったことについては当 然のことであり,これをもって 公園整備計画 になか った公園を整備したとはい えない。
3 造成 前の田として不動産鑑定評 価していないことが不当または 違法であるか どうか に関する判断
穝東 町公園整備事業は,地元か らの要望により地元がアクセス 道路も含めて
れた事 業である。岡山市が田のま ま買い取り,造成を直轄事業で 進めると,所 有者の 異なるアクセス道路用地の 確保が確実に行えるかどうか不 安があり,仮 に街区 公園本体の整備ができたと してもアクセス道路が確保でき なくては全く 意義を もたない事業となるという 判断により,地元が整備したも のを買い取る という 方式が採用されている。
事業 完成の確実性を重視し,ア クセス道路の完成,そして岡山 市への所有権 移転を 確認してから街区公園用地 の買収という手法を採用したこ とに不合理は ない。
また ,買収のため不動産鑑定評 価書を2者から提出させている 。これは,岡 山市土 地評価要綱及び公共事業用 地取得に伴う土地鑑定評価及び 不動産鑑定業 者選定 に関する内規に従ったもの である。そこでは本件土地につ いて造成済地 として の鑑定がなされているが, 鑑定評価の時点における現況に より鑑定され たもの であり,ここにも不合理は ない。
4 結論
穝東 町公園整備事業について, 同公園の整備を地権者が行い, それを買い取