産学研究活動の質的変化と大学意識の変化
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(2) b) 受託研究・共同研究の産学受入金額=当該年度. d) 理由のチェックポイントの内容や回答方法が一. の受入金額×全国立大学等における産学研究活動. 部相違するため、全体の回答総数に占める割合を. の占める割合(%). 用いる。. c) 奨学寄附金は、教育充実の目的や個人からのも のもあるが、本稿ではすべて企業から産学研究活. 表3 大学の意識変化(アンケート結果の分析から). 動のために受け入れたものと仮定。. 調査実施. (3)個別大学での事例分析. 分析対象. 産学官連携の理由. 企業の研究資金の提供がある(連携先 大企業) 5大学9学 企業の研究資金の提供がある(連携先 部の27 中堅・中小企業) 1997年4月 チェックポ 企業の実需に基づく情報を得られるか イント ら(連携先大企業) 地域社会への貢献になり大学のイメー ジが上がる 大学の研究成果を社会に還元すること が大学の使命と考えているから 5大学27 2002年1~ 学部の133 企業から研究資金が得られるから チェックポ 企業の実需に基づく社会ニーズ情報が 2月 イント 得られるから 企業の技術者・研究者が受け入れら れ、一緒に研究活動ができるから. 産学研究活動の質的変化を個別大学でみるために、横 国大での産学研究活動の受入推移を図3に示す。7大学 のケースと同様の傾向がみられ、共同研究の占める割合 の増加が著しいことがわかる。 図3 産学研究活動の制度別受入割合の推移 (横国大の事例). 割合 19%. 11%. 20% 15% 11%. 出所;日経産業消費研究所(1997,2002)を基に分析. 受入件数. 受入金額. 13%. 20%. 4.今後の研究の展開. 2% 3%. 本稿では産学研究活動の発展メカニズムを制度面で分. 2000年度 77%. 85%. 奨学寄附金. 受託研究. 共同研究. 奨学寄附金. 受託研究. 析し、その背景にある“大学の意識の変化”について考察 を行った。その結果、産学研究活動のために用いる制度. 共同研究. に変化が発生しており、研究内容が実質化している傾向. 17% 28% 2%. が読み取れる。その背景の一要因には、大学側の産学. 2002年度 4% 68%. 研究活動に対する意識変化が考えられる。. 81%. 奨学寄附金. 受託研究. 共同研究. 奨学寄附金. 受託研究. 今後は、“研究のアライアンス・アウトソーシングに関す. 共同研究. 以上から、企業は産学研究活動に対しより具体的成果. る企業戦略の変化”に焦点を充てた分析を行いたい。. を期待するようになり、用いる制度が変化し、研究内容が 実質化しているものとみることができる。. 参考文献 朝日新聞『大学ランキング 1997~2004 年度版』, 朝日新聞社, 1996~. 3.大学の意識変化. 2003.. 前項と同時期に、日経産業消費研究所が大学に対して. 科学技術政策研究所(NISTEP)『産学連携 1983-2001』, 文部科学省,. 行ったアンケート調査結果を基に、大学側の産学研究活. NISTEP, 第2研究グループ・研究振興局研究環境産業連携課技術. 動に対する意識変化をみるために、次に示す手法によっ. 移転推進室, 2003.. て分析する(表3参照)。この結果、1997年時点では「企業. 坂元耕三「産学連携の歴史と現状についての一考察」『横浜国立大学共. からの研究資金提供」との回答が最も多く、大企業と中. 同研究推進センター年報』第12 号, 2003, pp.44-49.. 堅・中小企業を併せると 30%を占める。他方、2002 年の. 坂元耕三,近藤正幸「産学共同研究に関する時系列分析及び企業特性別. 調査では、同趣旨の回答が 15%と減少し、「大学の研究. 分析」『開発技術』, Vol.10, 2004.. 成果を社会に還元することが大学の使命と考えているか. 澤田芳郎「社会組織イノベーションとしての産学連携-産学連携の三層. ら」との回答が最も多い。産学官連携の推進理由の順位. モデルの視点」『産学連携学会第1回大会講演予稿集』, 2003,. が逆転していることから、大学側に産学研究活動に対す. pp.63-64.. る意識の変化が生じているものとみることができる。. 日本経済新聞社, 日経産業消費研究所『日経地域情報-全国調査・大学. a) 前項の7大学のうち、調査回答がある5大学を分. が考える産学官連携と地域振興』, No.272, 1997.. 析の対象(回答は学部単位)。. 日本経済新聞社, 日経産業消費研究所『産学官連携と地域振興-産学官. b) 1997 年 4 月の調査では、産学官連携を推進する. 連携の現状と課題』, 日経産業消費研究所, 2002.. 理由について、9学部が 27 チェクポイントを回答。. 宮田由紀夫「アメリカにおける産学共同の展開」『大阪商業大学論集』, 大. c) 2002 年 1~2 月の調査では、同様に 27 学部が. 阪商業大学商経学会, 1999, pp.413-433.. 133 チェックポイントを回答。. 文部科学省『産学連携NOW』, 2003.. 2. −62−. 産学連携学会第2回大会講演予稿集(2004).
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