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花きの価格設定型生産販売への転換(農業経営支援課・各農業改良普及センター) 宮崎県:平成29年度版宮崎県の農業普及活動

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Academic year: 2018

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   儲かる農業の実現

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1 活動のねらい

   担い手が減少する中で花きのマーケットに対する責任を果たすためには、一定程度規 模を拡大し、安定したロットを維持できる経営体を増やす必要があります。規模の大き い経営を行うには販売価格が安定していることが成功の重要な条件になります。近年は 需要が停滞し、実需者が余剰に仕入れることをせず必要なものしか購入しなくなってお り、いかにマーケットを知り、供給するかが問われています。

   そこで、マーケットのウォンツを捉え、実需者側との関係性を強め、産地自ら価格を 提案・設定した生産・販売構造への転換に向けたしくみづくりに取り組みました。

2 活動の経過又は普及の関わり

○ モノと人、人と人とのマッチング活動(平成 24 年∼)  ⑴ 価格設定に誘導しやすい価値の高いプロダクトの探索・導入

    価格設定型の生産販売のためには、価値の高いプロダクトが必要なことから、大消 費地で店舗のチェーン展開をしている実需者をターゲットに調査を重ね、流通の現状や 実需者のウォンツの把握につながる関係性の構築とプロダクトの探索を行いました。     さらに、花き種苗関連の民間企業と連携し、国内外の希少な品目、品種について優

先的に導入するしくみをつくり、キイチゴ「ベビーハンズ」等、複数品目を選定しました。  ⑵ 主要市場、実需者との合意形成(平成 25 年∼)

    産地、市場、実需者間での価格についての合意が形成されなければ価格設定型の生 産販売は成り立たないため、それぞれの品目の生産性や希少性等を根拠に産地側から 価格を提案し、合意形成を図りました。

 ⑶ 生産、販売、情報の一元化(平成 25 年∼)

    価格設定型を成功させるためには、大消費地を抱える主要市場だけでなく、各 JA が設定している重点市場においても同様の合意形成を図っていく必要があります。さ らに、マーケット側から取組がよく見え、販売交渉の相手が明確になるように、生 産、販売、情報の出入り口を一本化することが必要です。これらの体制を整えるため に JA 経済連や JA との協議を重ね、JA 経済連系統による生産、販売の一元化を図 りました。

 ⑷ 求められる品質・量を確保するための技術確立(平成 26 年∼)

    露地花き品目については、重点プロジェクト活動を通じ、8地域の普及指導員で施 肥体系の検討、防除暦、栽培暦の作成等について取り組み、基本技術を統一し、各地 域に適応させながら現地指導に取り組んでいます。

    また、施設花き品目については、産地ブランド発掘事業(国)を活用し、県内各地 域に実証ほを設置し、地域適応性や栽培技術の検討を行い、マーケット調査を重ねな がら産地化に向けた取組を進めました。

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○ 価格設定型生産の定着・波及のための活動(平成 28 年∼)  ⑴ 継続性の担保ための組織的な協議の場づくり

    この取組は、マーケットとの関係性を強化し、求めるものや変化にいち早く反応す ることでマーケットに対する影響力を維持することが必要です。そのために、関東東 北の主要市場、JA 経済連、県で構成される宮崎県京浜地区花き研究会に対して、現 地の取組について情報を提供し、マーケット創出に連携して取り組んでいます。

3 活動の成果

 ⑴ 普及指導員のマーケティング能力の向上

    価格設定型花きの導入を図るには、普及指導員 がマーケットと向き合うことがスタートであるた め、その重要性を体験することで、産地から提案 した価格での取引が可能であることや、既存品目 においても同様の視点で取り組む必要性について 認識が高まりました。

 ⑵ 新規品目の生産拡大

    キイチゴ「ベビーハンズ」を始まりに、JA 経済連等と連携し、価格設定型の枠組 みで可能なラナンキュラス PON-PON シリーズ等の新規品目について各地区の技術 員会が生産推進を進めてきたところ、平成 24 年には全く生産の無かった各品目が拡 大し、キイチゴについては、平成 28 年に県下一元生産販売の産地として栽培面積 9.8ha、販売額 31 百万円まで拡大しました。

    特にキイチゴについては、県内 10JA で生産され、最大需要期の母の日に出荷が 可能な産地としてマーケットの認識が高ま っています。

    これまでになかった新しい商品性に対 し、マーケットの反応は予想以上であり、 事前に市場と設定した価格での販売が実現 しています。マーケットのウォンツを捉え たプロダクトの投入の重要性が再確認され ました。  

4 今後の方向

   いずれの品目もスピードを重視し、技術的な検討と産地化推進を並行して進めたた め、まだまだ解決すべき技術的な課題が残されています。マーケットの必要な時期に必 要な量を供給できるように、技術的な改善と産地規模の拡大を進めていきます。

5 対象集団又は対象農家の声

   既存品目と組み合わせる品目として最適で経営的にも安定するので良い。

   価格が設定してあるのでおおよその販売額が想定でき、安心して生産に取り組める。  他県産地では取り組めない品目もあり、産地の優位性が得られる。

ベビーハンズのパンフレット

キイチゴの栽培面積の推移

103

662

978.4

933.4

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000

参照

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