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権利 Copyrights 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア

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外国人のみた日本 カルチャー・ショック? NO、気 候ショック? YES! (カルチャー・ショック)

著者 German Kim, 岡 奈津子[訳]

権利 Copyrights 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア

経済研究所 / Institute of Developing

Economies, Japan External Trade Organization (IDE‑JETRO) http://www.ide.go.jp

雑誌名 アジ研ワールド・トレンド

巻 158

ページ 46‑46

発行年 2008‑11

出版者 日本貿易振興機構アジア経済研究所

URL http://hdl.handle.net/2344/00004894

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アジ研ワールド・トレンド No.58(2008. )― 

カ ル チ ャ ー ・ シ ョ ッ ク ? N O 、気候 シ ョ ッ ク ? Y E S !

ゲルマン・キム

カルチャー・ショック 外国人のみた日本

GermanKim 出身地:カザフスタン

所属:カザフ国立大学教授、同大学朝鮮研究センター所長 日本滞在:2008年6月~10月

 私が幕張本郷に住むようになってから早一〇〇日が過ぎた。私は映像を巻き戻すように記憶を遡り、客員研究員が必ず聞かれる「日本でどんなカルチャー・ショックを受けたか」という質問を自分に問うてみる。私はソビエト連邦で生まれ人生の大半をソ連時代に送った。ソ連では様々な民族が共に学び兵役を務め、地球全体の六分の一を占める領域で働き、休暇を楽しんだ。故に受けた教育、人生経験、さらに世界観という点でも、私は多文化的な人間である。 私が思うに、カルチャー・ショックを感じるのは伝統と民族文化が根強く、単一の言語が使われている国から来た人々ではないだろうか。そのような人たちは外国に行くと、自分とは違う文化や言語、生活習慣に免疫がないため常に居心地の悪い思いをする。彼らにとって新しい環境に慣れるのは容易ではない。ストレスや不安に悩まされ「ここでは何もかも自分の国とは違う」ということに苛立ちさえ感じる。 私が日本に来たのは今回が三回目だ。前回、前々回はいずれも短期の滞在ではあったが、三度目の訪日でカルチャー・ショックを経験するとは全く思っていなかった。来日して私はむしろ「カルチャー・ショック」なるものが存在しないことに驚いた。 私が住む幕張本郷は欧米の小さな町ならどこにでもありそうな閑静な住宅地で、そこに「日本らしさ」はほとんどない。アジ研は現代的なインフラが整った、見た目には日本文化の特徴を持たないコスモポリタンな地区にある。

 大多数のカザフスタン国民にとって日本は遠く、そこを訪れることができた人は少ない。しかしだからといって日本について何も知らないわけではない。日本文化や芸術はずいぶん前から「はやって」いるし、本屋には村上春樹や他の日本の作家の翻訳が置いてある。日本映画やアニメは若者の間で人気があり、アルマトゥ(訳注

カザフスタン最大の都市)では和食レストランやスシバーは珍しくない。子供用の店にはハローキティのコーナーがあり、トヨタ、ホンダ、スバルなどの日本車は、道路を走っている車の半分を優に超える。 にもかかわらず日本はいまなおもっともエキゾチックな国の一つだ。

日本については強固なステレオタイプができあがっているが、それがときには現実と異なることもある。例えばカザフスタンの人たちは、最先端のテクノロジーを誇る日本では、子供はみな自分のコンピュータを与えられインターネットを使っていると考えている。 ところが幕張のマンションでインターネットを申し込んだら、一カ月後に「接続不可」という回答が来たことには驚いた(それで別のマンションに引っ越さざるを得なくなった)。ほかにも意外だったのは、日本では現金払いが中心だということだ。クレジットカードはどこでも使えるというにはほど遠い。銀座の喫茶店ですら、カード払いを試してみたが失敗に終わった。 これとは逆に、我々が持つステレオタイプを現実が上まわることもある。典型例は日本人の礼儀正しさ、親切心、そして美意識である。どんな本や映画、万能のインターネットですら、これらを完全に描写することはできない。

 ところでショックといえば確かにあった。それは文化の違いに対してではなく気候についてだ。雨(水しぶきのような小雨から豪雨まで)、灼熱の太陽と蒸し風呂のような酷暑、大水と地震、雷と稲妻。これらすべてを経験したこの夏は、私たち夫婦にとって忘れがたいものとなった。今度は日本の友人や同僚たちから、我々が一冬を過ごすことになる北海道では厳しい寒さと雪だまりが待っているよ、と忠告されている。

(海外客員研究員/訳=岡奈津子)

参照

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