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海岸付近の樹木の付着塩分量について (1) 防潮林の潮風濾過効果: 沖縄地域学リポジトリ

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Academic year: 2021

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(1)

Title

海岸付近の樹木の付着塩分量について (1) 防潮林の

潮風濾過効果

Author(s)

幸喜, 善福

Citation

沖縄農業, 8(2): 61-63

Issue Date

1969-12

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/1102

Rights

沖縄農業研究会

(2)

海岸付近の樹木の付着塩分量について(1)

防潮林の潮風濾過効果

幸喜善福

(琉球大学農学部) ZenfukuKoki:TheChlorinedetentiononTreesofneartheSeashore(1)

Effectonsalt-ConsantrationofsaltywindnearCas"M"αe9"jsctj/bJjaJ・etGForst.

今回の調査対照樹木はすべてモクマオウ(Cas"αγj"zz c9zzjscが/bノノαJ:etG・Forst)とし,台風第9号襲来 後の1969年9月17日におこなった. なお,沖縄の年間最多風向は北東である. また,この原稿を粗稿のまま閲覧され,ご指導をいた だいた,琉球大学農学部教授砂川季昭博士ならびに調査 に協力していただいた砂防工学教室D学生諸君に謝意を 表する.

1.緒言

沖縄は海にかこまれ,しかも夏季には暴風が襲来し, 冬季には比較的強い季節風が吹<、それらの海風は多か れ少かれ塩分を含み海岸付近の農作物および樹木など多 方面に害をおよぼしている. そこで筆者は,海岸近くの弧立木や防潮沐前蕨や後稼 および林内の樹木にどの程度塩分が付着するかを知るた めに調査したので,報告することにした. 図-1富祖崎および外間防潮林位置図 、.. ~●。 L 胆 1K1日 lODL

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(3)

沖縄農業第8巻第2号(1969) 62 線によって示される1.とすると,風が障害物を越える 際には,空気の流線が隆起する結果圏によるものと考 察される. 富祖崎防潮;沐においては,後縁の樹木のほうが付着塩 分量が多くなっている.これは北東および北北東よりの 風が多くふいているようにみうけられ,防潮林に対して ななめ,あるいは平行風であること,また強風のときに は防潮林の直後で乱流を生ずることなどによって,付着 塩分量が増えたものと考えられる.ここでもまた個々の 樹木においては上方ほど付着塩分量は増加している. 外間防潮i木においても後縁の樹木のほうが増加してお り,特に北側測線上において顕著である.これは高さに よる差異とともに,ここでも北東および北よりの風が多 くふき,これは防潮体に対してななめ,あるいは平行風 になること.また前方の地物の影響などによるものと考 えられる.各測線上とも体内は少なく,下方のほうが増 えている傾向にあるが,これは下木が少なく風のふきぬ けによるものと考察されろ.ここでも各樹木においては 上方ほど付着塩分量が増加の傾向にある. また,沖縄(那覇)の月間最多風向を表-2に示した 表-1海岸付近のモクマオウの付着塩分量 弧立木(海岸線から3”)

H調査地

i)弧立木:佐敷村字新里,海岸線から約3籾のとこ ろにある弧立木で,その直後からサトウキビが作付けさ れていろ.また直前には高き1.80叩の護岸工が施工され ており,左右はススキが密生している.海岸線はNW~ SEの方向である. ii)富祖崎防潮木:佐敷村字富祖崎,防潮*D直前 には高さ1.50'"の護岸工がある.防潮沐は長さ約92柳, 幅約2~20碗で粗である.馬天港D対岸で入り江になっ ている.防潮:沐は海岸線に沿って造成されており,NE ~SWの方向である.また風は北東および北北東から多 くふいているようにみうけられる. iii)外間防潮体:佐敷村字外間,前方は比較的密な 防潮了沐であるが後方には粗なところもある.海岸線には 高さ1.70”の護岸工が施工されており,その直後の幅 10"程度と南側端は5~7年生の密な林で,その後方は 下木にアダンが点在してみうけられる程度で,比較的粗 の成休したモクマオウ林である.防潮林D長さは約380 池,幅約20~70池で海岸線に沿って設けられ,NNE~ SSWとN~Sの2方向である.ここも入り江になってお り,北東および北からの風が多いようにみうけられろ. 位置図を図-1に示した.

|付JIii雰量巖:Bi葉ご瀞

採枝位置 (腕)

、、調査方法

各調査地とも高さによる付着塩分量に差異があるかを みるために選定木の上,中,下方から1枝条を採取して 広口ピンに入れて持ち帰り,Mohr法によって滴定した. ii)においては,防潮体の前縁iと後縁において差があ るかをみるために前禄と後縁の樹木から採枝した.iii) においては,海岸線にほぼ直角に南端の南側測線とそれ から約300”北側の北側測線およびそのほぼ中央に中側 線の三測線を設け,さらに各測線上を防潮;休前縁,林内 および後縁の樹木を選定して海岸側に面した枝条を採取 した.

鱗!

上(4池) 中(2.5籾) 下(2〃) 7.2 1.8 2.5 0.00215 0.00162 0.00150 富祖崎防潮沐前縁(海岸線から3m)

qOO1171

III1j1

”) 上(7 中(5 下(2 0.5231281446.59 6.0 4.0 3.0 〃) 0.298200 80.19 〃) 0.1704001121.53

Ⅳ、結果と考察

通称モクマオウの葉といわれる茎状葉を円筒形と見徹 して顕微鏡で直径を測定し,葉,、表面積を算出して付着 塩分量とともに表-1にまとめた.表-1から言えるこ とは,弧立木では樹木の上方ほど塩分が多く付着する. これは風速と飛塩量はQ=a+bvの関係式のように直 縁(2M) 後

柵11;!:茎

05洲''5M8

---- ̄ 上(7 中(4 下(2 JJJ 〃加加 029 ●●● 331 0.00670 0.00318 0.00338

(4)

幸喜:海岸付近の樹木と付着塩分量について 63 11) 外間防潮1ラボ」上側測線前縁(2〃z)

;lJi鰯|篤liil

林内(20〃)

雛1

------

l篭

0.00114 0.00118 0.00111 61.17 1.9 1.4 2.2 0.00502 0.00170 0.00049 49.96 231.11 体内(30籾) 後 縁(40w)

")|O136320

1w1ll:麓I

l上(5

1中(4 1下(2 282.91 213.42 210.53 0.00048 上(3m) 2.1 1.7 1.7 0.863360 0.43 2.0 0.00782 3.4 5.0 中(2”) 0.00072 011040 174.67 0.00579 0.00078 下(1”) 0.448720 195.16 0.00230 後縁(60") 表-2沖縄(那覇)の月間最多風向

|上(M)

'中(4刎

口下(25繩)

3.567040 3.765840 1.096240 687 ●●● 331 324.49 338.70 282.91 0.01099 0.01112 0.00381

□|□pLEL

|月

風向 風向 月月月月 1234 北 北 北北東 南 南南西 南南西 南 東 月月月月 5678 東 9月 10月 北 東 中測線前縁(2池) 北東 321 くくく 上中下 伽加加 jJJ 0.386240 0.823600 0.136320 228.86 504.67 164.72 2.0 4.7 1.9

0.001691

12月 北 東 0.00163 0.00083

V・摘要

1)佐敷村富祖崎および外間モクマオウ防潮沐におい て調査し,Mohr法によって滴定した. 2)まだ資料は少ないが,一応海岸近くの弧立木にお いては上方ほど多くの塩分が付着する. 3)防潮沐においては体内は一般に少ない.また前縁 と後縁においては主風向によって付着塩分量に大きな差 異が生ずるものと考えられる. 体内(40”) I上(5

1中(4

'下(2 腕) ") ”)

|鱗

305.07 183.06 212.37 2.8 1.4 1.6 0.00074 0.00133 0.00126 後縁(70醜)

引用文献

(1)幸喜善福・長沢喬1968.海岸付近の塩分量に ついて(1)-風速と空中塩分量.第22回日本休学 会九州支部大会講演集. (2)熊谷才蔵1956.静砂垣内部の空中塩素捕捉量の 水平並に垂直分布.九大演習休集報.No.7.

|蝋

上(5”) 中(4w) 下(2.5”) 2.7 1.6 1.4 0.00660 0.00453 0.00153 南側測線前縁(2籾)

■鰍鬮二)'1撹ii

l下〔Ⅷ)'0085200

162.61 106.58 99.64 0.00611 0.00120 0.00086 2.4 1.5 1.3

00852001

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