Title
海岸付近の空中塩分量について ガーゼ捕捉器の検討
Author(s)
幸喜, 善福
Citation
沖縄農業, 10(1・2): 41-43
Issue Date
1971-12
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/1136
Rights
沖縄農業研究会
海岸付近の空中塩分量について
ガーゼ捕捉器の検討
幸喜善福
(琉球大学農部学) ZenfukuKoki:Onthechlorinecontensinseawindofneartheseashore・ Examinationofcapturinginstrumentthechlorinecatchbygauze. 1.はじめに 海岸付近の空中塩分の主因は海水に端をはっし,その 塩分量を知ることは塩害防止の面からはもちろん,降雨 その他の面からも重要視されており,その測定にはいろ いろな方法が用いられているが,その一つであるガーゼ 捕捉器はガーゼの重ね枚数によって空気中の塩分捕捉量 に差異を生ずるものと考えられるのでその調査を行なっ た.2.調査地および調査方法
a・調査地 調査地は,海上からの風が海岸線に直角にふき,背後 のある区間には空気に乱流を生じさせるような構造物, その他のものがないことが必要で,今回の調査は与那原 海岸において行なった. なお,海岸線は北西に走行していろ. 図-1調査場所の位置図亀
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二・‐。.熟 □●■瀞
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1Kl南11 、。 山沖縄農業第10巻1.2号(1971) 42 一の傾向を示し,いずれの場合もろ紙が最も少なく,ガ ーゼ枠においては一重のものが最も多くの塩分を捕捉 b・調査方法 12番線針金でつくった28×28c柳の正方形枠に日本薬 局法のガーゼを一重,二重,三重およびろ紙をはったガ ーゼ枠を図一2のようにち木製の正方形枠に配列し, 風向に直角に2時間さらしたの捕捉した塩分量をモール 法の沈澱滴定法と電導度計によって測定した. また,木製の正方形枠を地上高1.70~2.9Mにすえつ けると同時にその上方と下方に小型ロピンソン風速計を 設置して風速を測定した.なお測定は,1971年4月23 日,5月28日,7月13日の三回行なった. 図-2ガーゼ枠の配列図
ガーゼ枠
木製枠
3.結果および考察 調査結果は表-1にまとめた.表-1によれば,捕捉 塩分量はモール法による値も電導度計による値もほぼ同 表-1捕捉塩分量 1971.4.23.pm、2:40~4:40 東.風速.上方4.26m/SCC・下方3.32m/SCC・平均3.79m/scc. 調査年月日 風向. ル法による値 電導度計による値 モー 51 捕捉塩分量 (mg) 比電導度(Jo6Q/c、) 1枚’2枚’3枚|ロ シ 1枚’2枚’3枚|ロシ篭|
川21
方段段方 23 3-067212.726 2.896811.5336 1.295×102 1.235×102 1.375×102 1.740×102 1.155×102 1.160×102 1.390×102 1.515×102 1.205×102 1.210×102 1.330×102 1.540×102 1.085×102 8.635×10 9.255×10 1.440×10 か 上上 らら 30672 2.8968113632 3-5784 3.237611.3632 か 上下 4.6008 3-9192117040 調査月日5月28日pm、2:15~4 風向南東風速上方 5.23m/scc15 下方4.59m/SCC.平均4.91m/scc. 万段段方 23 35784 32376 1.490×102 1.390×102 1.345×102 1.515×102 か 上上 30672 1.7040 1.400×102 1.495×102 1.405×102 1.530×102 1.335×102 1.355×102 1.360×102 1.675×102 1.005×102 1.095×102 1.025×102 1.280×102 3-4080 らら 34080 3.2376 1.5336 1.7040 1.7040 3-5784 3-0672 か 上下 32376 3.2376 3.4080 30672 調査月日 風向 束風速上方4.28m/scc.下方3.63m/scc.平均3.95m/sec、7月13日.pm、2:10~4:10鋼
方段段方 9.2016 8.6904 9.7128 9.7128 上上上下 8.1792 8.5200 8.6904 9.0312 7.32721 7.1568 7.3272 8.1792 2.900×102 2.970×102 3.505×102 3.860×102 1.725×102 1.785×102 2.340×102 3.235×102 1.195×102 1.120×102 1.455×102 1.640×102 1.210×102 1.170×102 1.110×102 1.185×102 から2 から3 /8-9”=
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2
3
ろ紙
2
3
ろ紙
ろ紙
1
2
3
3
ろ紙
1
2
幸喜:海岸付近の空中塩分量について,ガーゼ捕捉器の検討 43 し,次いで二重,三重とガーゼの重ね枚数を多くする にしたがって捕捉塩分量は減少する傾向にある.これは ガーゼの重ね枚数の少ないものほど風が通過しやすく, この場合,空気中の塩分は海上からの風によってはこば れてくるものでガーゼの重ね枚数の少ないものほど多く の風を通過させる結果捕捉塩分量が増えるものと考えら れろ. なお,同程度の風でも日によって空気中の塩分量に差 異があり,また木製の上方と下方における風速は,上方 が大であり,捕捉塩分量は逆に下方が多くなっていろ. これは汀線において5伽/SCC位の風では風速による影響 よりも落塩による影響の方が大きいことを意味するもの と解釈されろ. の傾向を示し,ガーゼの重ね枚数の少ないものほど多く の塩分を捕捉する傾向にあり,-重,二重,三重の順に 塩分量が多く,ろ紙が最も少ない. 3.汀線における風速が5机/SCC位で,1.20叩の木製 枠内における捕捉塩分量は下の方が多くなる傾向にあ る。 なお,本調査には安里光男,川満肇,伊礼俊充の三君 にご協力いただいた.記して謝意を表する. 参考文献 1.熊谷才蔵1956.静砂垣内部の空中塩素捕捉量の 水平並に垂直分布.九大演習林集報No.7:1~9 2.松岡広雄,樫山徳治1967.海岸防風林と砂地塩 分の関係(1).第78回日本林学講演集.319~320 3.玉手三棄寿,佐藤正,樫山徳治,高橋亀久松. 1957.雛形防風林試験報告(第3報).防風林によ る海風中の塩分減少効果に関する研究(1)