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智山學報 第59 - 019佐々木 大樹「「仏頂尊勝母成就法」の研究」

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(1)

尊勝

成 就

研 究

木 大 樹

 

1

  は じめ に

 

如来

教経 典上 に登場 する 以

、 仏

頂尊

は重 要な位 置 を占め た

格 の ひ とつ であっ た。

 

仏頂 尊 と は、 仏の身体 的特徴で ある三十二相の随 一 頂上肉髻 相」 を

格 化 した仏の 総称で あ り、一字(金 輪)・

白傘

蓋 ・

勝 ・熾 盛 光

が よく知 られ て い る。

先行研 究

に よれ ば、

仏 頂尊

登場 す

文献

は、

漢訳経軌

で も

60

70

1) 、

付随

する

真言

陀羅尼

数多

。 その

真言

陀羅尼

、 中

ア に お 最 も

広範

信仰

さ れ の の ひ 「仏

尊 勝 陀羅 尼」 の 名を挙 げる こ とが で きる。

 筆

者は 、初 期 密教の 実 態 を解 明する端緒 と して仏 頂 尊に着 目し、近年で は

に 「仏 頂

尊勝

陀 羅尼」 に関する研

を重ね、 以下の

論文

発表

して きた。 1、 「仏頂尊勝陀羅尼の研 究 一立 を め ぐ 一 」     (『韓 国仏教 学 SEMINOR

10

号所 収

2005

12

月発 行)

2

、 「『仏頂尊 勝陀羅 尼経』 の研 究 一尊勝 陀羅尼系 資料関係性考察 す一 」     (『智 山学報

57

輯 ・密教理 趣の宇宙』 所収 :

2007

3

月発 行)

3

、 「尊勝 陀羅尼 分類考」   (『綜合佛教研 究所 年報

29

号所 収

2007

3

月発行)

4

、 「尊勝陀羅尼 成 立考」     (『真 言密教 と 日本文化 所収

2007

12

月発 行)

5

、「仏頂 尊勝 陀羅尼経 幢研 究」   (『智 山

58

輯所収

2008

3

月発行) 6、 「仏頂尊勝 陀羅尼の研 究」     (大正大学に提 出 した学位 請求論 文 :

2008

3

月学 位授 与)

(2)

智 山学報 第五十 九輯

7

、「漢訳尊 勝儀 軌研 究勝仏頂修瑜伽法軌儀 中心 と し   (『綜合 佛教研 究所 年報

31

号所 収

2009

3

月発行

8

、 「仏頂尊勝 陀 羅尼概観」   (『代密教 20 :2009

3

月発行 )

 

本稿

で は、 こ の

尊勝

陀 羅 尼の

継続

研 究 として、 『

Sadhanamala

』等の 成

就法集

収録

さ れる 「仏 頂

勝 母成 就 法」 を

り上げる こ と と した。

  2 

サ ー ダ ナマ ー ラ ー につ い て  『

Sadhanamala

成 就 法 鬘 :以下 SM )と は、 イ ン ドで信 仰 さ れ た様々な仏 ・

薩、

々 に関 す る成 就

(Sadhana)を集め た文 献で ある。 こ こ での 成 就

と は、 瑜伽 者が仏 ・

菩薩

i

想 し、

本尊

る こ

目的

と し を指 す。

 

SM

につ い て 、

狭義

には

A

. 

D

1100 前後

、 

Abhayakaraguputa

1084

11252

に よっ て

編 纂

さ れ た成

就 法 集

すが、 広

に は 、 それ 以前 に成立 し た 『

SadhanaSataka

就法集) 、 あるい は 『

Sadhanasamcaya

』(成就法集)を含 む もの と して理 解 さ れる。 本 稿に お い て、狭 義の 意 味で用い る ときは 『

SM

』 と し、 広 く成 就

法集

指す

ときには

SM

表記

して、

使

い 分 けるこ と と した。

 

SM

の写

は、 世界 中に

数多

く現

するが、 その内容は必 ずしも 一 な く、 写 本によっ て収 載さ れる成就 法の 数、 種 類、 配

列等

きく相 違

る と報 告 されてい る3) 。

 

従 来、

SM

の 成 立につ い て 、未 解明 な部 分が

か っ た が、 近

、 以 下の ご と く成 立の

が明らかに されつ つ あ る4) 。 【先行研 究にお ける

SM

の成 立史】

1

.師資相 承さ れて きた儀礼が文字化さ れて個別の成 就法が成立

2

.個 別の成就 法が集 成 されて、

SM

の原 形となる成就 法集 が成立 (72

(3)

      「仏 頂尊勝 母成就 法」 の研究 (々木)

 

SM

は時代の経 過 と ともに 、個々 の成就 法が漸

追 加 されて成立 し た 一群 の文 献 とい えよ う。

1924

年に

B

Bhattacharyya

8

種の 写 本に もとづ き、 校

訂本

Sadhanamala

(以下

SMB

)を 出

したが、 そこでの 成 就

数は

312

に及ん でい る。

 

尊勝成就 法

」 の

、 最

も古

成就法集

SadhanaSataka

』 には

1

類、

代 成 立の 『

Sadhanasamcaya

』 や

SMB

}こは

3

類が収

さ れ て お り、

成就法

漸次

さ れ た

み とるこ とがで きる。

 

3

 

勝 母

就法」 の種 類つ い て

 

SM

対応す

文献

は、

漢訳

には な

、 サ ン スク リッ ト ・チベ ッ ト

語資料

のみ が

現存

してい る。

O

サ ンス ク リッ ト語 1 ’

本稿

で は、 サ ン ス ク リッ ト

資料

として

本 まで は扱わず、

B

. 

Bhattacharyya

(4)

智 山学報五十九輯

校訂本

SMB

)に

るこ と と し た。

Skt

 

U

螂 avijayasadhanam Sadhanamala

SMB

 NQ

91

7)

Skt

 

rAryyQ

§

Pt

$avijayasadhana 』(

rsadhana

皿ala』

SMB

. N・.

211

)8)

Skt

 

rU

Pt

§avijayasadhana 』(rSadhanamala 』

SMB

. No .212)9)

○チベ ト語訳 ¥:

大 蔵

Derge

Taipei

. ed)には、 以下

5

収録

されて い る。

Tib

ODon

yod

 rdo −rje, 

Ba

−ri 訳

rr

 (東 北 No .

3377

1000

年代後 半蔵訳 :『

Sadhanagataka

』 所収)lo)

Tib

 

Abhayakaragupta

, 

Tshul

khrims

 rgyal −mtshan 訳

r

Ψ

可・・幾 』

 

(東北

No

3248

1100

年前後蔵訳 :『

Sadhanagataka

』 所収)1ユ)

Tib

. 

Grags

pa

 rgyal −mtshan

rr

 (東 北 No ,

3580

1286

年 頃蔵訳 :『

Sadhanamala

』 所収 )Iz)

Tib

. 

Grags

−pa rgyal −mtshan 訳

r

・・

・躙 ・

 

(東北 No .

3601

1286

年 頃蔵訳 :『

Sadhanamala

』 所収)13>

Tib

. 

Grags

pa rgyal −mtshan 訳

r

鯏 』  (東北 No .

3602

1286

年 頃蔵訳 :『

Sadhanamala

』 所収)14)

 

私 見の ぶ範 囲で は、 「仏 頂

勝 母 成

就 法

」 は、 サ ン ス クリ ッ ト語

資料

3

、 チベ ッ ト訳

資料

5

を見 る こ とがで きる。

内容 的

1

〜 III

3

つ に分 類 するこ と がで き、

各資料

の 対 応 関係 を整理 する と

右表

のご とくに なる。

 

以 上の 資 料 以外 に も、同様の文 脈が、 『仏 頂

尊勝 陀

羅尼

』 の 中に見

け (74

(5)

仏頂 尊勝母 成就 法」 の研究 () られ るが、

SM

とは大 き く視 座が異 なる た め、 本 稿で は類 本 資料(lv 類)として扱 うこ と と した。 こ れ らの類 本 資

は、

想 法

を中心とす る

SM

とは異な り、 具

的な画 像

践が 中心と なっ てお り、 原初的 な 「

勝 母就 法」 の

が た を

の とも

え られ る。 この 点につ い ては、

の 「

5

仏 頂 尊勝 母 成就

の 成 立

試 論

」 に おい て

詳説す

る こ と としたい

SktTib

. 文体 内容

1

類  

0

 

0

散文 簡 潔

H

類  

0

散文 詳細 皿類     韻文 詳 細 ○

Ch

  法

天訳 『仏 説切如 来 鳥 瑟 膩 沙最勝 総 持

  (大正蔵

No

978

973

1001

年 漢訳)

Tib  

者不詳

rA

’qaq’・

IA

IN

’“’fieCNss’

9alVgsec

’・SK’

s

a’aRN ’

s

’aat 

TgKN

g41

’”’pa6N ’“ 』   (東北

No

595

;翻訳 年次 不詳)

4

 

仏頂 尊勝成 就 法」 の構成

諸本対

仏 頂 尊勝 成就

、 以 下の ご と く

3

つ に分 類

る こ とがで きる。

   

1

便

 

2

】字 輪観 ・本

尊観

布字観

 

3

結印

1

IV 類資料

、 内容 的に対 照整 理

る と下

の よ

になる。 類

Skt

Tib

Ch

. 【

1

】 【

2

】 【

3

1

類  

0

    一 一 ○ △

H

類  

0

一 ○ ○ ○ 皿類     一 ○ ○ ○ 工

V

類 一     一 ○  

(6)

智 山学報 第五十 九輯

 

全て の

料で一貫し て い る【

2

字輪観

本尊観

布字観

要 素が、 「仏 頂 尊 勝 母 成就

」 の 中

を なす もの とい えよ

。 ま

、 【

1

】 〜

3

つ い て諸

資料

違 と関

性 を明

に し、 その 上で

者の所 見を述べ い と思

 

1

前方便

 

本尊

頂尊

勝 母の 観 想に先 立つ

前方

便 (準 備)を

箇所

る。 こ こ で の

前方便

は、

SM

成 就 法の 共 通の 儀

i

則である 「七

種無

供養

」 を

提と して 構 成さ れて い る。 すな わ ち 、

1

。懺 悔、

2

,随

3

.三

帰依

4

依仏道

5

勧 請

6

.発 菩 提 心、

7

.回

を説 くの である。

 

前 方 便の 記 述が ある の は、

II

類 及び

III

類資料であ り、

1

類 資料で は 「前述 の

儀軌

によ る 」(pnrv・

ktavidhanena

)とする のみで具

的な言 及は見 られない 。

II

類 資 料

 持

め、

安楽

座にすわ り、四梵 住 (四無 量心)を

     修

習 する。 a

bhram

っ た

、 現 前 にあら ゆ

     

る仏 ・菩 薩 を想念 して、

供養

や懺

を行い 、「

Om

 

Sunyataj

 fiana・

     

vajrasvabhavat 皿 ako ’

ham

」(オーン、私は空 性の智 慧の金剛 性を自体          とする もの で ある)と誦 える (取 意)。

III

 

瑜 伽

は、

僧 院

心 地 場 所で 、 柔ら かい 座にすわ

     

り、

bhram 字

か ら

た れ る

線 に よっ て、 三世に

交 う

     

仏 を供 養 する と

想 する。 それ か ら、

違犯

に よ る

悪 を

懺 晦

し、

     

全て の

に随 喜 し、 三

に帰

し、

慈 悲心

をもっ て 、

菩提

心 を       修 習 すべ こ とが 説 か れ る (取意 )。

 

III類資料

に は、 

SM

の通 則で ある七

種供養法

が色 濃 く表れてい る。 

II

中には、 瑜 伽 者が 自身の 金

性 を

自覚

する た めの

真言

が説か れるが、 こ れ も

SM

成就法

通 して 出て くる真 言で ある。 こ の

真言

は、 い わゆる金 剛 頂 経 系の もの で あ り、 『秘

密集

会タン トラ』(

Srlguhyasamajatantra

)等

か れ る15) 。 (76 )

(7)

仏 頂尊勝成就 法研 究 (木)

 

前 方便

所は、

SM

に共 通 する作 法 ・

法 則

が 中 心 あ り 、 本

尊 種

子 「

bhram

い て、 仏 頂

勝 母に関わ る特 別な要

は見

け ら れ ない 。

 

2

 

字 輪 観 ・本尊

字観

 

瑜伽 者が、

子か ら

仏頂尊勝

母お よ び諸

眷属

(世 自在 ・金 剛手・四大 明王等) を生

させ る

を説 く箇所である。 また、 こ の

本尊

観想

と関

して、 その

身体

上 に

梵字

を配 置 する、 い わ ゆ る 「

布字観

」 も

せ て説かれて い る。   ○字 輪 観

 

前 方 便 と前 後 して諸

想し、 転 じて本

る、 い わゆる

字輪観

が説か れ る。

 

1

・−

III

記事

は ほ ぼ一

した もの であり、

蓮華

上の 月

に、 仏 頂 尊 勝 母 の

種子

で ある

bhrUrp 字

想 し、 変 じて仏

頂尊勝

母を生起 する こ とが 説か れてい る。 これ も

SM

に共通 する儀 礼

造で あ り、 『金 剛頂 経』 に由来 する もの で ある。 ○

本尊観

資料

間にお ける、

べ き

諸尊

有無

照 する と次 表の よ

にな る。

(8)

智 山学報 第五十九 ω 《

2

》 《

3

》 《

4

》 類 資料 仏 頂尊勝母 布 字観 両脇侍 四大 明王 浄居 天子 衆

1

類  

0

    ○ ○ 一 一 冖

1

類     ○ ○ ○ ○ ○ 皿類  

o

○ ○

O

○ 『 ]

V

類 @  ○ ○ ○ ○ ○

 

1

》 仏

頂尊勝

 

Uspi

$avijay2

  嚇

 

資料

共通 して 、 ま

中尊と して 仏頂 尊 勝 母を観想 すべ こ と を説 く。 当

成就法

に おい て

根幹

をな

す部

分ともい る。 こ の 仏 頂 尊勝 母は、 チ ベ ッ トで

長寿

の一

えられてお

永離

寿命増長

勝 陀 羅尼と

密接

な関わ りをもつ

女尊

られ る 。 ま

この 女

が、如 何なる過

を経て登

して

たのか を

らかに してお きたい

 

仏 頂

勝 陀羅尼が、

文献

上、 は じめ て登 場 して きたの は、

7

世紀 後

、 仏

陀波利等

によっ て漢訳 された一連の 『仏 頂

尊勝 陀羅尼経

』 に おい て であっ た。 こ れ らの

典では、 陀 羅尼の 読 誦が中心で あ り、

面上 は

な くとも

特 定

尊格

た気 配は見 え ない ユ6)。

 

しか し、 仏頂

勝 陀

尼が経 典 を離れ、 単 行 流

する時代に なる と、

え ば 『仏 頂

勝 加

験 陀

羅 尼

Stein

. 

No

.4378)の よ うに、 「

尊勝

王」 とい う尊格が登 場 し て き たの で あ る 17)。 こ れ と傾 向 を同 じくして 、

8

世 紀後 半 に 不 空や

善無畏

に よっ て撰せ ら れ た、 い わゆる

r

尊勝 儀軌

』 に おい て、 厂本 尊

勝 陀 羅

尼像

」 「

本尊尊勝仏 頂

が見られ る の である 18)。 こ の

尊勝

仏 頂が

如何

なる

尊格

る のか

判 然

とし ない が 、菩 提 流 志 572 − 727 )や不

705

774

)によ っ て漢訳 された一

字仏頂系

経典

、 さ らに 『

日経』

に お い て、 五仏

輪 王の 一 勝 仏 頂 」 「最 勝仏

」 と関連 する もの と推 測 され る19) 。 (

78

(9)

仏頂尊勝母成就法究 (佐々

 

経軌

上に

尊勝

像容

関す

られ ない が、 日

で は

根来寺

2°)

野 山

東塔

勝 仏 頂立 され た21) 。 その

像容

におい て

目す べ き点は、 イン ド ・チ ベ トとは異 な り、一面二臂の男 尊と された ことで あ る。

 

イン ドにお ける

尊勝仏頂

は、

10

紀 頃

よ り

立さ れ た が、 その

姿

は 三

・ 三

・八

女尊

と して

現さ れ た。 こ の

女尊化

の 問題につ い て、

先行研 究

で は、

女 性 名

詞 「

dharaPt

」 に

由 来

す る と

指 摘

さ れ て お り 22) 、 原 語 も 「

U

§

qlSavijaya

か ら 後 世

U

ptsavijaya

変 化 考 え れる。 本稿で は、 女 尊化 された尊勝 仏

を、

に 「仏 頂

尊勝

母」 と

ぶ こと と した い 。

 

SM

で は、 こ の

尊勝

母につ い て、 月

い 「

bhram

」 か ら出現 した、

女性

姿

であ り、

身体

く、 三面 ・三 眼 ・八

で、 様々 な荘 厳 具 を

け、 仏

(caitya )に

ると

い てい る。 また

II

資料

で は、 この 仏 頂尊勝 母の頭 頂 に、 毘 盧 遮那(

Vairocana

)の 宝冠を戴 くと も説か れて い る。

 

尊勝 母 の

姿

は、 日

で造 立 され た

勝仏頂と は全 く異なる もの であ り、 同じ く仏 頂

尊勝

陀 羅 尼を

起源

と し な が らも、

の過 程 におい て 、 全 く 別々 に成立 して きた もの

え られる。

 

以 上、 仏頂

勝 母の成立

情を明らかに した 上で、仏 頂 尊 勝母の 尊様、具 体 的には 三面 ・八臂の持 物 等につ い 、 諸

資料

述 を

照してい きたい 。

(10)

智 山学報第五 ○仏

頂尊

勝 母の三

類 資料 左 中央 右

Skt

  黒

k

τ$

pa

一 黄 plta

Tib

 

O

寿 一 爵噺

1

Tib  

黒 气『蔚 一 黄 雨増

Tib

 

O

好 一 軟寿

1

Skt

  青 面、 牙で 唇を押さえる nllamukha

dal

ロ$

trap

〔itava$‡abdhoSth亘珥

白面 sitavadana 黄面 Pエtamukha

Tib

 

O

青 (面)、 牙 で 下唇を押す

紬 w 網

r

灯 白 ¶ 齋 敵寿

Skt

  劫 末の 雲の ようにく恐怖 面 pralayarnbhodhar6dbh 亘si

bhlmatlvratar

翕nan 巨卑 一 紫金の光明を現 じ て輝 く、 寂静なる左面劉

j

亘mb 亘nadaprabh 議

k

亘r亘m §…

intasavy

巨nan6jjva1 皿 類

Tib

  劫 末の 火 炎が雲の ご とく広 がる面 騨 月撫禰

禰 吶

兪月ヨ

rr

醗噸

  一 紫 金の 光明 を 具 えた寂 静な る右面 臭

耀

吶 噸

月’

Ch

@ 忿怒 相利牙青蓮華 色 圓 滿白色 善相金 色

W

Tib

  牙で 下唇 を押 す恐怖面で 、 青蓮 華色に輝 く 融 欄   嫡 q叩 璢

柔和で 白色

・ ¶w 寂静面は 金色に輝 く

揮 響气

 

資料

に おい て

現 は

なるもの の 、

中央

柔和

左面

黒 く忿 怒、

面は

金の ご と

く輝

寂静

面 とまとめ るこ とがで

る。

に八

持物

につ い て

げ たの で

い た だ きたい 。 (

80

(11)

仏 頂勝 母成就 法」 の研 究 (々木) 鹽 卩 島 漿 『

磊 蝋 襞 乎 面 該 『

姦   懸 麗 思 最 拭 韋 7 驫

嚶 潔 ピ r 竃 姻 浄 影

彰 rF 騨 米 蜘 蹂 ゆ 舸 坦 〕 颪 鯏 鼻 醇 ・ 啻 師 曇 憂 飆 細 囲   阻 篩 驟 ≧ 疑 憮 匠 鹹 農 ゆ 耙 騒 翻 懸 槨 瀞 靂 嫋 単 匠 隠 椶 継 輩 朧 囁 躱 斡 円 桿 欄 嚢 曲 鞭   , 』 Q . 耳 r に 島 疑 鋼 『

磊 略 黛 乎 瞳 ゜

  懸 麗 思 置 斌 靼 崢 馬 驫

  最 懸 鯉 ピ r 落 駅 謚 亨 蘿

『 屡 驫 崢 ≦ ゆ 赫 坦 魁 爿 胤 蟹 錯 ・ 蛭 脳 曇 「 霞 媚 細 囲   £ 白 目 の 壼 日 弖 霍 お   意 爵 弓 著 渠 建 e 溢 鯔 日 民 廼 磊   畷 薫 魯 巴 閥 o   囎     日 。5 器 蠶 信 頚 三

8

野 8 懸 蹕 面 甫 り 蒔 偶 彝 卜 β o 后 で ロ」 鵠 〉   鹽 椶 日 邸 蠧 ね。 超 日   鎚 2 ≦ 署 ヨ 囂 ロ 屈 冒 』 日 側   箪 勲 赫 母 り } 瀞 腆 鹽 日 湧 嘱 3 出   無 ◎ 望 の 縣 日 聖 配 鬘 訪   腰 觚 崢 『

譱   櫓 略 襞 想 診 『 ξ

  蘇 蹕 思 置 楓 鞄 野 艙 ゆ 訴 卿 驫

  置 懸 堽 き 渚 累   浄

μ ゐ 餐

雷 罘 嵎 躾 和 麹 ゆ 二 り 酒 褂 鯏 暴 田 h °5 岳 〉 薯 〉 韓 靂 剣 桓 囲

O

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℃ o お 冫   肺 壓 翼 O お 切 駅     国 口 一 ゜ 祠 函 』 噌 喟 ∈ 田   師 曇 器 で 口 写 d お 望 田 脚 麹 罘 囓 賺 ゆ ト 坦 月 藩 擬 鼠 国 貯 岳 葛 写 ‡ 直 醐 細 囲   戈 の 窪 「 『 訪 漿 鍵 ゆ 訴 肇

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O

ぬ 轟 耳 r 卩 診 饗 建 ゆ 訴 箏 ヲ

魂   鼠 蝋 蕪 謬 『 ぎ

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瞰 懸 堽 ピ r 落 累

S

ゆ ト 起 思 掛 欄 暴

・ 嘉 図 箕 釐 姻 細 囲

O

冷 目 賺 一 吋 至 塁 禺 疂 且   疑 瘻 ≦ 器 看 許 幽 鵞   冊 田 腰 o

石 ゑ 」 $ 懸 颶 思 匠 楓 卑 巴 崛 o ゆ 応 」 箕 日 巷 邸 お 〉   匠 踏 翼 巴 彊 累 。コ 毛 ヨ 倡 ヨ 田 ∈ で 巴 ≦ ゆ ゼ 坦 想 斟 橄 翼 田 冒 〉 鐔 裟 〉 注 蘆 姻 粗 囲

e

慈 ω 蹄 図 蕪 肝 川 職 旺

q

猷 旺

1

融 叶 圓 蕪 訃 旧 蕪 叶 11 甑 朴

1

醸 寞 細 黶 鼻 鞍

e

齟 目 帽 霪 靼

e

蟹 目 柳 鼻 鞄

ノ ゜ 丶

e

由 整 樹 堅 篳

(12)

智 山学 報第五十九輯

 

持 物につ い

資料

問で 異 同が見られ る が、

に注目 したい のは左

の 第一臂 と第二臂で ある。 右 表 を見て 明 らかなように、 (

A

1

類 と

II

類、 (

B

III

類 と

IV

類 とで 全 く

持物

逆転

してい るの で ある。

 

ll

世 紀にナーラ ン ダ (Nalamda )よ り出土 し、 カ ル カ ッ タの イ ン ド博 物

(In−

dian

 

Museum

)に所 蔵さ れ る

仏 頂

勝 母

単 尊像

で は 、 (

A

)の タイ プ と なっ て い る 24)。   しか し、 チ ベ ッ トで作 られ る単 尊 像は 25) 、 (

B

)の タイ プ が多 く、 筆 者が チ ベ トで 、 ネタン の

崖仏、パ ンコ ル寺 等の 仏 頂尊 勝 母 も同様の 姿で あ り、

SM

承過 程で

説が 生 じた もの と

測さ れ る。 第一臂 第二 資  料

A

弓 祈克 印に 羂索    

0

      B に羂索 弓        

 ○布字観

 

仏 頂

勝 母の

尊様

が説か れ た

(*II類の み、全て の 眷属の尊 様を説 き終えた 後)、 下表の ごと く、 身体上 に梵

布字

すべ きこ とが説か れてい る。 類 資料 頭 頂 額 咽 喉 心 臓 臍 両  足

Skt

 

hurp

trarphr1h 一 ah

Tib

 

O

hU

tr盃卑

hr

h

a

1

Tib

 

h

亘卑 tr互rphr ユ 亘

h

Tib

  0

hU

Ptra

一 a a

Skt

  0「p tr盃rp 油

hurp

hrih

a「p 的 ∬ 類

Tib

  0「

p

trarp

a

hOrp

hr

晦 arp aり

Skt

  塔 内にある ・ trarp 議

hurp

hri

り a「

p

皿 類

Tib

  塔内にあ る o tr 

h

且rp

hrib

a

Ch

  (塔 ) 吽字 庵 字 阿字 怛 噴字 訖哩字 惡阿

W

Tib

  じた tra

hU

hrI

  的 (82

(13)

仏頂尊 勝母 成就法」 の研 究 (

 

布字

方法

につ い て、

料 間で著 しい 異 同が見

けら れる。

別 する な ら ば、 五

処布 字

説 く 1 類

、 七処

布字

を説 く

II

III

IV

類 との 二

に分類可

である。

漢訳資料@

説 く布字

は、

他伝

承と全 く異 なる もの であ り、その

伝承

伝播

過程

で 、

誤訳

問題

っ た もの と

推測

さ れ る。

 

また類 本 資 料

   

の み 、以上の 布 字 以 外 に、 擁 護の成 就 を期 して 「rak $a svaha 」 の

言 を加 える こ と、 さ ら に受持 者 自身の 名 前を挿 入 すべ こ と が 説か れて い る。

 

<<

2

>> 両

脇侍

 

右侍

 

世 自在

 

Lokegvara

 

zzq

”彎¶

 

 

金 剛手

 

Vajrapapi

 

SS

K

R

 

II

III

IV

類の

資料

で は、 中

頂尊勝

母 に

い で、

に世 自

、 左に金

剛手

観想

すべ きこ とを説 く。 これ ら両脇

に 関する記 事は、 簡 略であ り、 肌の色及び両

持 物につ い て言及さ れるの みであ る。

○世 自在

類 資料 尊 名 肌色 右手 左手

Skt

  世 自在

Loke

§vara 一 払子 C巨mara 紅 蓮padma

H

Tib

  世自在

「・ 白色 司

払 子 ζ閃q’ 蓮華 曙

Skt

  蓮華生

Kamala

(sa【

pbUta

) 一 払子 26) C盈皿ara 紅蓮華 padlna 皿 類

Tib

  蓮 華生

(ae “tgK ) 払 子 ζ隅

Ch

  観 自在 菩薩 白払 一

W

Tib

  持蓮華 鄲 (鰍  

(14)

智 山学報 第五十九輯 世

自在

につ い て、

料 問で ほ ぼ 一 致 して い る。

右手

に払

、 左

紅蓮華

を持つ こと か ら、観 自在 菩 薩と 同体の

え られ る。 ○ 金 剛

類 資料 尊  名 肌色 右手 左手

Skt

  金 剛手

Vajrap

i

青蓮華の花弁の ような黒

kuvalayadala

yama 払子 C互mara 青蓮華上の金 剛

kuvalayasthavajra

H

Tib

  金剛手 響

r

青 蓮華の花弁の ような 嬲 w

鞭 叩 樗 可 払子 ζ閃q7 青 蓮華上の金 剛 慰四 气幡

Skt

  金 剛 生

V

司rasa

b

且ta 一 払子 camara 金 剛 vajra 皿 類

Tib

  金剛生

(a」

ng4

『 ) 皿 払子 ζ姻 ’ 金剛

Ch

@ 金剛手菩薩 一 白払 一

W

Tib

  持金 剛

艦 一 白払

 

こ の金

剛手

につ い て、

III

類で は

左手

金剛

とする の に対 して、 

II

類 ではその 金

青蓮華

上 にある と記 して い る。 世 自在 同様、

料間の 異同は 比 較 的少ない が 、類 本 資料

 

の み無上瑜 伽

密 教

初仏 と され る

金 剛 (Vajradhara )の

を挙 げてお り注 意 を要 する。 《

3

》 四大 明王 東 方  不  動  

Acala

Kekara

斜視) 南

 

[rEac王

 

Takkiraja

西方 青 杖

NTIadapda

Mahabala

 II

III

IV 類

資料

で は、

中央

囲繞す

で、 四

大 明

(四忿怒金 剛)を配

する こ と を説 く。 い わ ゆ る、 『

Ni

§

pannayogavall

に登 場 する (

84

(15)

                            「仏 頂尊 勝母 成就 法 の研 究 (佐々木) 「十 忿 怒 尊」 か ら あ り 、 一般 的な 四 は な

西南 北の 四方に 配さ れる 27) 。

 II類

資料

に よっ て、 四大 明王の

徴 を挙 げる と以下の 通 りである。

 ○全 身青黒

く、 一

・三

左の

姿勢

を とる佐 足を前に出し右   足を後ろ に退 く、 矢を射る時の 姿勢)。

 

虎皮

の衣服 を

て 、

髻髪

い 上 げ、 八 匹の 蛇 (naga )の 瓔 珞 を 身につ け、

  雑

色の

花 弁

蓮華

と太陽に囲 まれて い る。

 

左手

は人

(祈 克 印)で羂

つ 。

 

また

III類資料

で は、 四

大 明

王につ い て 、 金 剛の ご とき雷 光 ・雷 音放 ち 眼は夏の

光線

のご と くであ り、

極悪者

奪 うも

の と

か れてい る。

 

それぞ れの 四大 明王は、

に右

持物

に よっ て 区別 されて い る。 〇四

明王 の

右手持物

類 資料 不  動 旺髻王 青 杖 大  力

Skt

  剣   aOga 鉤 ahk 胎 a 金 剛 vajra 杖

dapda

1

Tib

  剣 w

鉤 暫『w 理 杖 「創w 金 剛

Skt

  剣

krp

五ロa 鉤 a血

ku6a

金 剛 vajra 杖

dapda

皿 類

Tib

 

O

剣 w 響 鉤 劉邸 杖 響 『金 剛

Ch

@ 剣 鉤 金 剛杵 金剛杖

W

Tib

  剣 w 動 鉤 劉周 杖 縄¶金 剛

 

てわ かる よ

に、 西

方青杖

東方大力

持物

で逆

られ る が、 それぞれの

性格

考慮

するな らば、

前者

後者

が金 剛 と

えるのが 妥 当で あろ

 

に《

4

》浄 居天衆 (

Suddhavasakayikadevaputra

:¶气w ¶獣績無

)で あるが、

II

類 及び

IV

類の 資料 に言 及 が あ り、 中央三尊の 上空で甘 露の瓶

を灌い で い ると説い て い る。

(16)

智山学報第五十 九輯

 

以 上、仏 頂

尊勝

母 ・世 自

・金

剛手

の三

、 四大 明王、 浄居 天衆 につ い て

れて き た が、 チベ ッ トには、 これ らの

SM

記事

を忠

再現

した タン カ も存

し、 『タン カの 世

界  

チベ ッ ト仏

教美術

入 門』 で

2

つ のパ タ ー るこ がで きる 28)。

 

3

 

・読 誦真 言

 

仏 頂

勝 母 及び諸 眷 属の観 想の

1

類 資料 で は真 言 読 誦 を説 き、

II

で は

せ て

結 印

方法

い てい る。   ○結   印

 

で ある。 虚 心 合掌 を作 り、人差 し指 を 曲げて両

親指

 

引 きつ け 、讃 嘆 (善 哉)を捧 げて か ら、三 つ の

OIp 字

を具 えた 陀羅尼 を一遍

 

誦 して、以後、印 なしで (真言が )誦 えられ るべ で ある 」

 

こ こ で

か れ る

は、 仏 陀

波利

訳に

代 表

さ れ る初

型 『仏

頂尊勝 陀

羅尼

』 に説 か れる

と同

の もの と

考 え

られる。 地

婆訶

羅 訳 『仏 頂 最 勝 陀 羅尼

』(大正蔵No .969 )か ら

当箇

を引 用

る と、

 

指按

二 拇

當於

心上稱 言

善哉

。 然

誦 此 陀羅尼呪29)。」

 

と、 近似 する

内容

が見られ る。 仏 頂

勝 陀羅 尼に関わる

は 、

世、仏 頂 尊 勝 母の成 就法に継承 されてい っ た こ とが わ かる。   ○ 真 言読 誦

 1類資料

で は

1 種

II

類の

資料

では

3

真言

えることを

指示す

る。

 

1

.心

真言

 

hrdayamantra

噺騨

 

0

bhr

i svaha

 

真 言 中の 「

bhr

と は 、 一 字仏 頂 ・一字金輪の 種 子 とし て有 名である が、 尊 勝仏 頂の 種 子で もある。

 後

世、

加句増広

さ れ た

仏頂 尊勝 陀

(乙類)で は、

初期

の 陀 羅 尼(甲類)に は見 ら れ ない

文脈

数多

られ るが 、 「

bhr

卿 」 もその ひ とつ で あ (

86

(17)

頂尊勝母 成就 法 の研 究 (佐々木) 類 資料

1

.心真言

2

.随 心真言

3

.鬘真言

Skt

  ○

Tib

 

O

1

Tib

 

Tib

  ○

Skt  

○ ○ ○ 1 類

Tib

  ○ ○ ○ る 30)

。 す なわ ち、 乙類 の 陀 羅 尼の 冒 頭 に、 「

Orp

 

bhram

 svaha 」 あ るい は

rbhrarp

 

bhmlp

 

bhram

とい っ た語

が増 広 されて い るの である。

 

また

1363

空訳 『

沙 毘左 野 陀 囃 尼正蔵 N・

979

)で は、 仏 頂 尊 勝 陀羅 尼の 直後 に 「庵部 嗅 應二 合

31)文 言

られ る

 

2

.随 心

 

upahrdayamantra

婦 奪

 

O

am ζ

tayurdade

 svaha 」

 

こ の 随心

は、

類 本資料   

(IV 類 )にも

か れてい る が、 

SM

との

箇所

で は な く、

尊勝護摩

場面

い ら れてい る。

な わち、 火 天 (agni )の 勧 請

、 火爐

に無量

寿

仏を

想 し て仏 頂

勝 陀 羅

を誦 え、

や五

で供

す る際に用い る真 言 と さ れ てい る。

  

 

阿彌

二合 那

娑囀

二 合

引」32)

   

Om

 amrita  ayurdade  svaha

 

こ の

真 言

も ま

空訳 『于 瑟 怩 沙 毘 左 野 陀羅 尼 N・.979)の 最

阿尾

諦 莎賀 曳也33)説 か れ

3

.華

真 言

 

malamantra 蚋

『w

Om

 amite  amitodbhave  amitacakrante (  amitavikirante )amitagatre

(  amitagate )

 

amitagamini

 

amitayurdade

 

gaganakirttikari

 

sarvvakle6a −

(18)

智 山学報 第五十 九輯

 

こ の 華 鬘真 言 も また 、類 本資

料   

IV

類)に

か れ るが、 同 じく

SM

との 対 応 箇所ではな く、 泥塔 を造る

面で、 浄 土 を

加持 す

真言

として

い ら れ て い る。

  

 

阿密二 合 帝引阿密 哩二 合帝 引 阿密 哩二合覩 捺 婆二 合吠 阿密 哩二合

   

尾 訖 爛二合帝引阿密 哩二 合

識引彌 禰去 阿 密 哩二 合

多 喩

二 合禰

識 識曩

   

二 合

哩引

二 合

吉梨

演羯 哩曳

娑囀

」34)

  

 

01p

 amrite  amritodbhave  amritavikrante  amritagate  amritagamini

     amrita 蕊

yurdate

 

gaganaklrtikare

 sarvakle §ak aya

karlye

 svaha 」

 

この 真 言

略で はある が、 い わゆ る 「阿 弥 陀

如来根 本

陀羅 尼

酷 似す る 内容を有す る もの であ る。 類 本

   

IV

類)で は、 こ の真 言を 「一

来 無 量

寿

持 法

Tib:一切 如来の無 量 寿と名 付ける 陀羅尼)と呼ん で お り、 無 量

寿

仏 (

Amitayus

)との密 接な関係が

わ れる。

 

こ こで とりあ げた 「随心

真 言 、 仏 頂 尊 勝 に関係 する 真 言 ・陀 羅 尼 中に は35> 「amrta語 が よ く見

け られる。 この 「amrta 」 とは 、 『マ ハ ー ー ラ タ』 『ラーマ ヤ ナ』

に説か れ る

有名

創造神話

乳海

攪拌

」 におい て、 不 死の

寿命

を与える霊 薬 と され た もの で ある。   仏頂 尊勝 陀羅 尼の功 徳は 、永離 悪 趣と寿 命 増 長の

2

集 約さ れるが 、特 に

世、

寿命

増 長が強

調

さ れ、 「amrta 」 ある い は 「無 量

寿

仏」 とい

う要素

と 結び付い て い っ た もの と

えられ る。

 

そ れ を証 明する よ

に、 類 本

資料   

Iv

類)で は、 無 量寿 仏が仏

頂 尊勝陀

羅 尼 を説 く内 容 となっ て お り、 また

II

類 ・

IV

類の

SM

資料

では

頂 尊勝

母の

右第

に、

寿

(無量 光)が

す る蓮

を持つ と説か れて い る。 チベ ッ トにおい て、無 量 寿仏を中心 とし て 、仏頂 尊 勝 母 ・ターラー よ り成る長寿 三

信仰

があるこ とか らも、 その 関

密接

さが

わ れ る。  

5

  仏 頂 尊勝 母 成 就 法の成立試 論

 

以上、 「仏

頂尊 勝

母成

就 法

」 の

1

II

III

類資料

、 及び

IV

類(類 本 資 料)に つ い て、 その

容 を比

対 照 して きたが、

然 解 決され て い ない 問題がある。 (

88

(19)

尊勝成就 法 の研究 (佐々 ) それ は、

SM

の 成 就

中になぜ仏 頂 尊 勝 陀羅 尼が説か れ な かっ た か とい

問 題であ り、 また仏 頂

勝 陀羅 尼 と仏 頂

勝 母が如 何な る

関係

にあるの か とい

疑問で あ る。

 

こ れ らの問題を

える上 で重 要 な示

えて くれるの が、

類本資料   

の存

で ある。 類

本資料 

は、

天 によっ て

973

1001 年

され た も で あ り、当成就 法 中、 より

い 内

有す

資料

えられ るもの で ある。

 

こ れ らの 類 本 資料 を仔 細に読み通

によ り、

別の成

就法

が、

如何

SM

の 成就 法 集に摂 取 さ れ たのか、 その具 体的 な展 開を知る こ とが で きた。 以下、 「

頂尊勝

母成

就法

」 の成 立つ い 、 試 論を述べ たい と思 う。

 先

若 干 触

れ た よ

に、

1

II

III

類 資 料

で は 、 共 通 して 仏 頂 尊 勝 母 が 「

仏塔

caitya )に

する」 と説 くが、 こ れに関連 する重 要 な記 述が、 類

本資料

@ 

(lv 類)中に 「最上塔廟 之

」(司

欷斡鞠

)と し か れ

 

塔 廟 之法 或 以金 銀爲

塔琉璃爲塔

鉢訥摩

囃 識

寶爲

塔。 乃

 

至種 種珍 寶 之 塔。 如 法 莊

高 十二

指安

蓮華座。 於塔四面 安護 世四 天 王

 

以手 執

。 於

彼塔前安帝

釋天主以

手執

弓。

安 淨居 天 子 手執

 

香等

。 於 塔

在 菩薩。 右安 金 剛手 菩 薩。

各執

白佛。

塔儀如

是。

 

復次

別 畫 蓮華。 周 圍書 此 一

膩沙最勝總持

安在塔 内

 

rq

筆鞠ミ

1

爺 執 曲

51

r

51

 

54

.eq「

51

軍 研 閃

邸諏 烟

ぺ職

咢嘸 矧

 

1

w ・・

K・

aj

r

尉 姻

菊 1

r

懸 ぐ

1

r

¶齲

貸騨

wl

气・噺 ・

Yf

kr

・・可

w

r 輔 簡

鄭 ¶

糊 箋

r

Sl

 

9k

’… c・

19N

’… 「例

1

梱 殉

r

鯛 糊

w

r

1气

禰 r

欄 黼

智噛

訂 眠 q

r

1

a

’ミ尺 ・蚋

繍 期

・ 司

和 1軸

r

r

榊 卸

1

(20)

智 山学報 第五十 九輯 和 訳 :「この

儀 軌

が、

上の

儀 軌

る。 こ れ か ら正 し く説 く。 黄

    

サ ファ イアーや

やル ビ ー

々な鉱石 に よっ て造 られ た十二 指量

    

(の高 さの)を紅 蓮 華の 上 に安 置 する。 その (塔の)四面に、

     る 四世 間守 護 (四 天 王 )が い る。 華 と焼 香 と名香 を手にする浄居天 子衆

    

や 、傘 蓋 を手にするイン ドラ シ ャ クラの 天

子衆

が い る。 そ して (塔の)

    右

両面

に は、

白払 を手

にする

持蓮華

持金剛

の 二 人 がい る。 こ

   

の よ

儀軌

に よっ て 、

紅蓮華

き なさい 。 “       W

    

切如 来の

頂尊

勝” と

名付

ける陀羅尼 を記 し、 かの舎 利の心 要と して、

    名香

ぜ た

をそ そ ぎ、

い 香 りの華に よっ て供 養 し、 一

    

大 供養 と しな さい。」

 

SM

の 「仏頂

勝 母 成 就

」 で は、 仏 頂 尊 勝 母 を

・金 剛

・四

明 王等の 諸 眷属 が

る と説 くの に対 して 、

類本資料   

で は、

同様

図 なが ら も、

仏塔

中心

えるとこ ろが

大 き く相違

してい る。

 

その仏 塔 と は、

に よれば 、書 写 した仏 頂尊 勝 陀羅 尼 を

安置

した場 所 で あり、 さ ら に資料

 

に よれ ば、 その 書写 した陀羅尼 こそ が 、「

舎利

の心 要」 (ミ尺r可 §

る と られ 。 す な わ ち、 仏

安置

さ れ た 仏頂

尊勝 陀羅

尼 を

仏舎利

立て、 その

仏舎利

こそが、 「仏

頂尊勝

母」 とい

う女

を出生 する

源泉

に なっ て い る もの と

えられ る

 

こ の類 本

 

  (

lv

類)が説 く、 仏 頂 尊勝 母 と陀羅 尼の 関係 性こそ が、 最 も原 初 的 な 厂仏頂 尊 勝 母 成就

を伝 え あ る

さ れ る 。 しか し、 こ の 成就

SM

り込ま れる と、 金

枠組

み によ り、 以 下の ような

改変

が な さ れ、

に見 る

SM

中の成 就

になっ た もの と

えられ る。

1)類本資料@ 

は、

書写

した

陀羅尼

か ら仏

頂尊勝母

が出生

る と

くの

 

し、

SM

で は仏 頂

尊勝

母 と陀羅 尼 を切 り

し、 代わ りに

bhritrp

  か ら現 出する もの とした。 (

90

(21)

仏 頂尊勝 母成就 法 の研 究 (佐々木) (

2

類本資料@

 

で は、 仏 頂 尊 勝 母お よび その

眷属

を浄

描 く

就法

 

とするの に対 して 、

SM

で は仏

頂尊

勝 母 を瑜伽

るこ とを

く36) 。 (

3

)類 本

資料   

では、

(陀羅尼 塔)の

で 、 十五 日間

日、『仏 頂 尊   勝 陀羅尼経』 を一千 遍読 誦 する こ とに より(千種供養)、夜 明 け頃に現れ

 

る仏頂

勝 母か ら成 就 を与 えられ る と説 く37) 。 そ れ に対 して

SM

中に

 

は、 こ の ような陀

信仰

を中心と した

具体 的

かつ

現 世利益 的

述   は見られ ない

4

SM

II

資料

で は、 仏

頂尊勝 母

頭 頂

に、

毘盧 遮

那 (

Vair

・cana )の 宝

 

冠がある と

くが、

資料   

で は全 く

れ られ て い ない 38)。

 

以 上 を踏 まえ、類 本 資料

@ 

SM

ま た 「仏 頂

勝 母 成 就 法 変 遷 を辿っ てい く と、 下 図の ごと く

2

つ の経 路を想 定

る ことが可

 

6

  結    論

 

当論 文の 前

で は、 厂仏頂 尊勝 母 成 就 法」 につ い て

資料

間で

何なる異 同 が あ るのか を仔 細に比 較対 照 した。

論文

後半

で は、 その対 照 成 果 を踏 まえ、 原 初 的 な成

就法

が たを

伝 え

る と

え られ る

類 本資料@ 

を中

に、

SM

との関

係性

・相 違 性につ い て

検討

えた。

 

その

果、 原 初の 「仏 頂

勝母成 就

」 は、 金 剛頂 系の 枠 組みの 中に摂取、

(22)

智 山学報 第五十 九輯 改

さ れて、

SM

られ る瑜 伽

観想

心 とした成

就法

へ と

変化

した こ と が

明した。

 

本稿

果は

々 たる もの で あるが、 個 別の成 就 法の 追 求 が、

SM

の 解 明に資 する こ と になれ ば

い で ある。

 最後

に、

過去

拙論

果 を

、 仏 頂

尊勝

陀羅 尼の

資料

及び信 仰 が、

如何

に変

してい っ たの か、 その概 要 を示 し結び に したい と思

7

世紀 〜

  

1

仏頂 尊勝 陀羅尼の読誦 ・書写を中心 とした信仰

      

 

Cf

 

仏 陀 波 利 訳等の初 期 型 「

8

9

  

…仏頂尊勝陀羅尼の単行流布と

      

i

 

Cf

. 「加 句霊験 仏頂 尊勝 陀羅尼加 字具足 本

10

〜 :仏 頂尊勝陀羅尼 を納め た 仏塔の信 仰

      

i

 

Cf

. 法天訳等の後期型 「          …

      

i

仏頂尊 勝陀 羅尼の女 尊化 (仏 頂尊勝母)

      

 

Cf

. 法 天訳 等の後期 型 「仏頂 尊勝 陀羅尼経

11

世紀〜  :成就法 集における 「仏頂 尊勝 母成就法」 の摂 取変容

      }

Cf

. 

rSadhan

。m 狙 等の 蹴 法集 [補記] 

2009

10

3

ユ日、日本密教 学 会 第

42

回学術 大 会に おい て、那須 真裕 美先 生が 「

r

起法Pratiyasamutpada −gatha 』 と銘文資料」 と題 して非常に興味

表 をさ れ た。

 

同発表の 大 意 は、 「縁起法頌」 が、

身舎

と して仏塔に納入 され、 後世 さらに 「orpsvaha が付 加 さ 陀羅尼 化 ・心 呪化 さ い っ た とい うもの である。 工布 査布撰 『造像量 度 経続 補 八 に よ れば、仏頂 尊 勝 陀羅尼 も、法 身舎 利の ひ とつ にえ られ てお り、 筆者が今回本文で論 じた 「仏 頂尊勝 陀羅尼」 を 「無嚼 閃

」 と して仏塔に納め るこ と と深 く関連 す る ように思 わ れ た。  後 世に展 開した陀羅尼と仏塔 ・舎 利の 関係につ い て、 今 後 、資料を広 げ検 討をし て い きと 思

92

参照

関連したドキュメント

第一章 ブッダの涅槃と葬儀 第二章 舎利八分伝説の検証 第三章 仏塔の原語 第四章 仏塔の起源 第五章 仏塔の構造と供養法 第六章 仏舎利塔以前の仏塔 第二部

   ︵大阪讐學會雑誌第十五巻第七號︶

大谷 和子 株式会社日本総合研究所 執行役員 垣内 秀介 東京大学大学院法学政治学研究科 教授 北澤 一樹 英知法律事務所

このように、このWの姿を捉えることを通して、「子どもが生き、自ら願いを形成し実現しよう

子どもが、例えば、あるものを作りたい、という願いを形成し実現しようとする。子どもは、そ

〔追記〕  校正の段階で、山﨑俊恵「刑事訴訟法判例研究」

第1条

建築基準法施行令(昭和 25 年政令第 338 号)第 130 条の 4 第 5 号に規定する施設で国土交通大臣が指定する施設. 情報通信施設 情報通信 イ 電気通信事業法(昭和