特 集/グ ローバル時 代の ビジネ ス リス ク
グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リス ク研 究 〔 報 告 〕
谷 野 本 浦 金 丹 橋 松 夫 次 郎 久
迫 晋 一 昌
枝 村 川 田 松 桐 行 藤
表 夫 勲 憲 樹 代 良 光 春
2001年 度 と2002年 度 に わ た っ て 、 経 営 学 部 の 専 任 教 員 で 構成 す る メ ンバ ー が 「ビ ジ ネ ス リ ス ク」 とい う一 つ の テ ー マ の も と に 集 い 、 そ れ ぞ れ の研 究 領 域 を起 点 に し て 研 究 活 動 を展 開 した 。 幸 い に して 、 大 学 奨 励 研 究(期 間2年)の ご 支 援 を い た だ
き制 約 が きわ め て 少 な い 形 で の ア ク テ ィ ビ テ ィ を 展 開 で きた の で 、 グ ロ ー バ ル 時 代 に重 大 化 、 深 刻 化 を 遂 げ て い る リス ク 問 題 に つ い て 或 る メ ンバ ー は 深 く掘 り下 げ 、 ま た 或 る メ ンバ ー達 は 分 野 横 断 的 な チ ー ム と して 調 査 に携 わ り、 と い う よ う に 多 彩 な ア プ ロ ー チ を行 う こ とが 可 能 で あ っ た 。
私 た ち の 活 動 経 過 で あ る が 、2001年4月 に 共 同 研 究 プ ロ ジ ェ ク トと して 発 足 した 後 、 同 年 度 は 合 計3回(5/9、7/11,11/14)の 研 究 打 ち 合 わ せ 、 研 究 発 表 会 を 持 ち 、 次 年 度(2002年 度)は 合 計2回(7/2、12/17)の 研 究 打 ち合 わ せ 、 研 究 発 表 会 を持 っ た 。 各 研 究 メ ンバ ー は そ れ ぞ れ の 専 門 分 野 に お い て リス ク マ ネ ジ メ ン ト
に か か わ る研 究 活 動 を進 め 、 更 に は そ れ ぞ れ が 協 力 す る 形 で フ ィー ル ドワ ー ク を含 め た 活 動 を展 開 し た 。 ま た 各 自 の研 究 と並 行 して 、 成 果 の 社 会 へ の フ ィ ー ドバ ッ ク
を期 して 市 民 大 学 講 座 に お け る講 演 を実 施 した 。
各 メ ンバ ー の 成 果 を網 羅 す る の は 冗 長 に 過 ぎる こ と も あ り、 こ こ で は 特 に 報 告 と して 取 り上 げ た い 、 も し くは 報 告 す べ き事 項 に 集 約 して 成 果 概 要 を掲 載 す る こ と に した 。
報 告 事 項 は 以 下 の 通 りで あ る 。
1.研 究 プ ロ ジ ェ ク トの 概 要 1‑1.プ ロ ジ ェ ク ト名 称 1‑2.研 究 目 的 、 内 容 及 び
1‑3.研 究 対 象 1‑4.期 間 1‑5.構 成 員
2.プ ロ ジ ェ ク ト メ ン バ ー の ア ク テ ィ ビ テ ィ 2‑1.社 会 的 貢 献
2‑2.主 要 研 究 報 告 2‑3.フ ィ ー ル ド調 査 3.今 後 に 向 け て
1.研 究 プ ロ ジ ェ ク トの 概 要
1‑1.プ ロ ジ ェ ク ト名 称
「グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リ ス ク 研 究 」
1‑2.研 究 目的 、 内 容 及 び 効 果
企 業 は 自 らの 力 で は コ ン トロ ー ル で き な い 実 に 数 多 くの 諸 力 に 立 ち 向 か い つ つ 、 企 業 目 的 達 成 と将 来 に 向 け た 発 展 を期 して い く行 動 を と る もの と、 従 来 、 暗 黙 裏 に 認 識 さ れ て き た 。 しか し、 現 今 、 社 会 経 済 環 境 は 量 ・質 ・時 間 的 に 変 化 が 著 し く、
結 果 と して 企 業 の 消 滅 や 破 綻 が こ こ そ こ に露 呈 して い る 。
本 研 究 に お い て は 、 企 業 が 将 来 の 不 確 実 性 、 即 ち リ ス ク に対 して 対 応 し、 ビ ジ ネ ス 環 境 に お い て 最 適 化 行 動 を と る こ と に 関 わ る 広 汎 な側 面 を解 明 す る こ と を 目 的 とす る 。
当 該 共 同 研 究 に お い て は リ ス ク概 念 の 整 理 と実 体 社 会 の 現 況 把 握 を 当 初 取 り組 む べ き内 容 と し、 そ の た め に各 メ ンバ ー が そ れ ぞ れ の 専 門 分 野 か ら ア プ ロ ー チ す る 。
文 献 研 究 、 フ ィ ー ル ドサ ー ベ イ な ど を そ れ ぞ れ に 計 画 ・実 施 し、 リス ク とい う も の の 多 様 で 分 化 した 様 々 な 捉 え られ 方 を確 認 し、 理 念 ・概 念 を探 り、 時 代 に 即 し た 各 分 野 で の 位 置 づ け を行 い 、 有 益 なimplicationを 得 る 活 動 を展 開 す る 。 そ れ と と も に 、 企 業 活 動 に伴 う現 実 的 リス ク を模 索 的 に探 求 し、 ま た 、 そ れ ら は グ ロ ー バ ル 時 代 の 中 で 必 然 的 に カ ン トリ ー リ ス ク と関 わ りあ う こ とか ら、 海 外 進 出 企 業 の 調 査 を 行 う な ど、 多 角 的 な研 究 を進 め る 。 そ して 、 広 い 意 味 で の リス ク マ ネ ジ メ ン ト概 念
を 構 造 的 に 解 明 す る と い う 目 標 を た ず さ え つ つ 、 各 研 究 者 が 社 会 へ の 成 果 発 表 も含 め て 研 究 を進 め る 。
特 集 ● グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リ ス ク 研 究 〔報 告 〕 具 体 的 な 研 究 内 容 で あ る が 、 主 た る 成 果 と して は 初 年 度(2001年 度)に お い て は リス ク構 造 の 体 系 化 、 ビ ジ ネ ス リ ス クの 意 味 づ け な ど の 諸 研 究 が 構 成 員 に よ っ て な さ れ 、 続 く次 年 度(2002年 度)に は 金 融 産 業 等 の リス ク基 準 問 題 や 、 少 子 高 齢 化 と 外 国 人 労 働 が もつ リス ク 次 元 の 解 明 、DBか ら解 明 す る 開 発 リ ス ク 、 ア ジ ア 地 域 が 持 つ 広 義 的 カ ン トリ ー リ ス ク な ど を は じめ とす る 多 彩 な 分 野 か らの リス ク研 究 を各
メ ンバ ー が 行 な っ た 。
1‑3.研 究 対 象
リ ス ク マ ネ ジ メ ン トの 視 点 か ら広 義 に捉 え た ビ ジ ネ ス リ ス ク に 関 わ る 事 象 及 び 分 野 全 般 を研 究 対 象 とす る
1‑4.期 間
[奨 励 研 究 援 助 対 象 期 間]
2001及 び2002年 度(2001.4.1‑2003.3.31)
1‑5.構 成 員
松 枝 迫 夫[2001、2002年 度]
行 川 一 郎[2001、2002年 度]
金 谷 良 夫[2001、2002年 度]
桐 村 晋 次[2001、2002年 度]
丹 野 勲[2001、2002年 度]
橋 本 光 憲[2001、2002年 度]
藤 田 昌 久[2002年 度]
松 浦 春 樹[2001、2002年 度]
※ 代 表
※ コ ー デ イ 不 一 タ ー (以 下 、 氏 名50音 順)
2.プ ロ ジ ェ ク トメ ン バ ー の ア ク テ ィ ビ テ ィ 2‑1.社 会的貢献
2002年 度 秋 期 神 奈 川 大学 公 開 講 座[平 塚 会 場]後 援 平 塚 市 に お け る市民 大 学 講 座 の 開催
2‑1‑1.プ ロ ジ ェ ク トとの 関係 お よ び経 緯
本 プ ロ ジ ェ ク トの テ ー マ で あ る 「グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リ ス ク研 究 」 に つ い て の プ ロ ジ ェ ク トメ ンバ ー の 多 彩 な研 究 成 果 お よ び研 究 経 過 の 一 端 を広 く一 般 に公 開 す る こ と に よ っ て 、研 究 へ の 様 々 な 促 進 効 果 を 生 む と と も に社 会 に 資 す る こ と が で きる と い う複 合 的 、 多 重 的 な ア ウ トプ ッ ト創 出 を企 図 して 、 大 学 公 開 講 座 に お け
る市 民 へ の 講 演 を行 っ た 。
2‑1‑2.講 座 の紹 介
◆ 総 合 テ ー マ
「い ま 、 そ こ に あ る危 機 一 リ ス ク に つ い て さ ま ざ ま に語 ろ う一 」
◆ 全 体 概 要
今 日 ほ ど リ ス ク(risk)へ の 関 心 が 高 ま っ て い る 時 代 は な い 。 内外 諸 環 境 の 複 雑 化 と将 来 に 対 す る不 透 明 感 は 増 大 す る 一 方 だ 。 企 業 経 営 に お い て も危 機 管 理 の 重 要 性 が 強 調 され て い る。 だ が 実 は 、 不 確 実 さ の 高 ま りは 宿 命 的 な もの で あ り、 危 機 は 必 ず 到 来 し リス ク は 避 け 得 な い の で あ る 。 本 講 座 で は 、 研 究 プ ロ ジ ェ ク トの テ ー マ と
して ビ ジ ネ ス ・リス ク を研 究 す る メ ンバ ー た ち が 、 様 々 な立 場 と テ ー マ か ら現 代 の リ ス ク を取 り上 げ て 解 説 す る 。
◆ 日 程:2002.XO,5〜12.7各 土 曜 日13:30〜15:00
◆ 会 場:ひ ら つ か ス カ イ プ ラ ザ
◆ 受 講 料:全7回8,000円
◆ 定 員:100名
◆ 開講 講 座
①10月5日(松 枝 辿 夫)「 法律 的 リス クマ ネ ジ メ ン ト』
・講 師:松 枝 迫 夫 神 奈 川大 学 経 営 学 部 特任 教 授 専 門分 野:国 際 取 引 法 、 国 際法 務
主 要 著書:「 国際 取 引 法 一法 務 と契 約 の 実務 』 三 省 堂
「合 弁 会社 の法 律 実務 』 ダイ ヤ モ ン ド社
②10月12日(丹 野 勲)「 ア ジア での リス クマ ネ ジ メ ン ト』
・講 師:丹 野 勲 神 奈 川 大学 経 営 学 部教 授
専 門分 野:国 際経 営論 、地 域 研 究(ア ジアー オ セ アニ ア)
特 集 ● グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リ ス ク 研 究 〔報 告 〕
主要 著 書:『 国 際比 較 経 営論 』 同文 舘
『概 説 ベ トナ ム経 済』 有 斐 閣
③10月19日(行 川 一・郎)『 マ ー ケテ ィング を襲 う危 機 と好 機 』
・講 師:行 川 一郎 神 奈 川大 学 経営 学 部 教授 専 門分 野:マ ー ケテ ィ ン グ
主 要著 書:『 ビジ ネス の国 際 感覚 が 身 につ くキー ワー ド100』 中央 経 済社
『ISOI4000に 強 くな る本 』 泉 文 堂
④11月9日(橋 本 光 憲)「 海 外 で の失 敗 事例 か ら学 ぶ もの 』
・講 師:橋 本 光 憲 神 奈 川大 学 経営 学部 特 任 教授 専 門分野:国 際 経 営論 、金 融 機 関論
主 要 著書:『 米 国の 国 際交 渉 戦 略 』(監 修)中 央 経 済社
『英 文 ビジ ネス レ ター 文例 大 辞 典 』(主 幹)日 本 経 済新 聞社
⑤11月16日(藤 田 昌久)『 リス ク ・不 確 実 情 報 開示 と監 査 』
・講 師:藤 田昌久 神 奈 川大 学 経 営 学部 教 授 専 門分 野:会 計 学
主 要 著 書:「 会 計 デ ィス ク ロー ジ ャー 』 同文 舘
『財 務 会計 の展 開』 中央経 済社
⑥11月30日(桐 村 晋 次)『 少 子 化 社 会 と外 国人 労働 』
・講 師1桐 村 晋 次 神 奈 川大 学 経 営 学 部教 授
専 門分 野:経 営 環 境 論 、労 務 管 理 論 、 キ ャ リア発 達論 主 要 著 書:『 入材 育 成 の進 め方 』 日本経 済新 聞社
『人事 マ ン入 門』 日本 経 済新 聞社
⑦12月7日(松 浦 春 樹)「 ビ ジ ネスモ デル特 許 とその 問題 点 』
・講 師:松 浦春 樹 神 奈 川大 学 経 営 学 部教 授 専 門分 野:経 営 工 学 、 管理 工 学
主 要著 書:『 サ プ ラ イチ ェー ン・コ ラボ レー シ ョ ン』(監 訳)中 央経 済社
2‑1‑3.各 講 座 に お け る 講 義(講 演)レ ジ ュ メ
①10月5日(松 枝 迫 夫) 『法 律 的 リス クマ ネ ジ メ ン ト』
1.リ ス ク マ ネ ジ メ ン ト総 論 1。 リス ク とは
2.万 全 な リス ク対 策 は あ る か 一 ゼ ロ リス クの 問 題 一
3.リ ス ク の 不 安 と リス ク の 三 法 則 (1)リ ス ク は 常 に 新 し く生 まれ る (2)リ ス ク は益 々 巨 大 に な っ て ゆ く (3)リ ス ク対 策 は 常 に事 後 的 で あ る
H.法 律 的 リス ク マ ネ ジ メ ン ト 1.ビ ジ ネ ス 活 動 と リス ク の 予 防 2.PLと 訴 訟
3.労 務 管 理 一 セ ク シ ュ ア ル ハ ラ ス メ ン トー 4.経 営 責 任 一 コ ー ポ レ ー トガバ ナ ン スー 5.コ ン プ ラ イ ア ンス
米 国 型 と 日本 型(渋 沢 栄 一 の 儒 教 イ ズ ム)
※ 配 布 資 料:松 枝 迫 夫 「リス ク マ ネ ジ メ ン ト危 機 管 理 序 説 」 『神 奈 川 大 学 国 際 経 営 論 集 』 第23号 、2002、pp.58‑61。 な お 、 資 料 の 該 当 頁 で は ビ ジ ネ ス に 関 係 あ る リ ス ク を6分 類 〈① 製 造 、 ② 販 売 ・営 業 、 ③ 財 務 ・金 融 、 ④ 人 事 ・労 務 、 ⑤ 役 員 、 ⑥ 経 営 〉 して 説 明 して い る 。(掲 載 省 略)
②10月12日(丹 野 勲) 『ア ジ ア で の リス ク マ ネ ジ メ ン ト』
は じめ に 経 済 発展 とリス ク
特 集 ● グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リ ス ク研 究 〔報 告 〕 1.ミ ャ ン マ ー の 経 済 発 展 と カ ン ト リ ー リ ス ク
1.1.ミ ャ ン マ ー の 政 治 リ ス ク 1.2.ミ ャ ン マ ー の 経 済 リ ス ク 1.3.ミ ャ ン マ ー の 社 会 リ ス ク 1.4.ミ ャ ン マ ー の 企 業 経 営 リ ス ク
2.ベ トナ ム の 経 済 発 展 と カ ン トリ ー リス ク 2.1.ベ トナ ム掲 示 亜 の 現 状
2.2.ベ トナ ム の 国 有 企 業 改 革 問 題 2.3.外 資 に 依 存 した 経 済 発 展 戦 略 2.4.外 国 為 替 問 題
2.5.イ ン フ ラ 問 題
(Cf:丹 野 勲 「ミ ャ ンマ ー とベ トナ ム の 経 済 発 展 と制 度 、 カ ン トリー リ ス ク に 関 す る 一 考 察 」 「神 奈 川 大 学 国 際 経 営 論 集 』 第23号
、2002、pp.185‑217)
※ 配 付 資 料:「 ベ トナ ム ニ 輪 部 品 を輸 入 規 制 」 朝 日新 聞 、2002.9.14(朝 刊12面)
「二 輪 、 ベ トナ ム 生 産 停 止 」 日本 経 済 新 聞 、2002.9.19(朝 刊 企 業 総 合 面)
③10月19日(行 川 一 郎) 『マ ー ケ テ ィ ン グ を襲 う危 機 と好 機 』
◆ 最 近 起 こ っ た さ ま ざ ま な で き ご と
事 件(雪 印 牛 乳 食 中 毒 事 件/参 天 製 薬 脅 迫 事 件/日 本 ハ ム 食 肉 偽 装 事 件) トラ ブ ル と情 報 操 作(USJ、 東 電 、 ワ ー ル ドコ ム)
身 近 な危 険(セ クハ ラ?!/危 険 な 輸 入 野 菜/危 険 な痩 身 漢 方 薬) 世 界 的 危 機(9・11テ ロ 、 中 東 問 題)etc.
私 た ち の 身 の ま わ りで は 、 実 に い ろ い ろ な こ と が 日常 的 に発 生 して い る
「リス ク」 や 「危 機 」 とい う 言 葉 が か な り あ い ま い 、 か つ 広 義 に 使 わ れ て い る
†実 は 、 危 機 は ク ラ イ シ ス の こ と。 リス ク(危 険)と は 違 う
◆ リス ク とは
現 代 の1つ の 象 徴
イ コ ル
企 業 に とって不 連 続 な時代 一 現 代
種 々 の 事 態 へ の 呼 称 と して
⇒ 幅 広 く捉 え よ う
次 々 に 生 ま れ 、 巨 大 化 し 対 策 が 遅 れ る の が リス ク
cf=リ ス ク の 三 法 貝ll(第U亘J講 座 よ り)
《事 故 や 失 敗 の 発 生 原 因 》 偶 然
構 造 的 要 因(例):組 織 の 形 態 が 誘 因 行 動 に 起 因(例)=意 思 決 定 な ど の 誤 り 環 境 要 困(例)=社 会 シ ス テ ム
(法 律 、イ ンフラ未 整 備etc.)
◆ リス クが 及 ぼす もの
マ イ ナ ス 面 プ ラ ス 面 自社(当 事 者)
他 社/業 界 消 費 者 祉 会 一 般
0 0 0 0
?
△ 2 D
ライバ ルの失 敗 は 自社 の チ ャ ンス とい わ れ るが 、巻 き込 まれ た らば一蓮 托 生 危 機 が余 りに壊 滅 的 だ と失 地 回復 へ の 良 き教 訓 どこ ろで は無 くな る
今 まで の状 況 を根 本 的 に変 え る変化 も起 きうる(例:ロ イズの無 限責 任 中止) 世 界3位 の 日ハ ムの失 墜)
《リ ス ク 社 会 で 発 展 す る も の 》
リ ス ク マ ネ ジ メ ン ト と い う学 問 分 野 保 険 シ ス テ ム 不 毛 感 さ え漂 う現 実
◆ マ ーケ テ ィ ング に とって の危 機/好 機 とは?
危機 … … ビジ ネス 活動 が 社 会(消 費 者)に 及 ぼ した様 々 な被 害 好 機 … …市 場社 会 が そ こか ら得 た教 訓/社 会 の飛 躍 と成 長
特 集 ● グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リス ク研 究 〔報 告 〕
◆ マ ー ケ テ ィ ン グ で 注 目 さ れ て い る キ ー ワ ー ド コ ン プ ラ イ ア ン ス(compliance:法 律 の 順 守)
◆ ビ ジ ネ ス リ ス ク を マ ー ケ テ ィ ン グ の 視 点 か らみ る必 要 性 と は?
〈簿 鵬 郷 スク〉 両方噛 が不可欠なはずだか,
◆ ポ イ ン ト
・日本 企 業 につ い て
社 会 シス テ ム(民 主 化 の レベ ルな ど)の 成 長 ・発 展 に結 果 的 に寄 与 組織 運 営 上 の様 々 な変 化 を招 来(例:従 業 員 価値 観 変 化)
⇒ 「部 分 最 適 化」(=自 分達 だ け の話 で 済 ます)は もう不 可 能
・必 要 な認識
経 営 者 意 識 改 革 … … 問題 意 識 の 高 さが 必 要(例:会 社 は誰 の もの か) 組織 変革 構 造 の硬 直化 は企 業 の破 滅 を も招 来
法 制 の整 備 重 要課 題(時 代 に追 い つ いて い ない状 況 が あ る)
・ア プ ローチ の鍵 ス ピー ド 情 報伝 達
明確 ※な意 思 決 定 ※ 「適 切 」 は、 なか なか 困 難?
・対 応 の必 要性 と限界 の相 克
ゼ ロ リス クは無 理(cf:第1回 講座)
問題 解 決 困難 、あ るい は解 決/対 応 不 可 能 な リス ク もあ る
※配付 資 料:A4,2枚(掲 載省 略)
① 説 明用 補 助 資料(用 語 説 明)
② 事 例 解 説:日 本 の携 帯 電 話市 場 …危 機 と好 機 が次 々 に襲 った市 場 の好 例
④11月9日(橋 本 光 憲) 「海外 で の失 敗 事例 か ら学 ぶ もの』
ビジ ネス リ クの具 体 的事例
1.一 般 産 業
(!)ブ リジ ス トン
① フ ァ イ ア ス トン の 買 収 と労 働 争 議(1988‑1995)米 国
② タ イ ヤ 事 故 と大 量 リ コ ー ル(2000‑2002)米 国
(事 例)フ ァ イ ア ス トンの 買 収(3300億 円)は 高 い 買 い 物 で あ っ た 。 タ イ ヤ 事 故 の 再 発 に 対 す る情 報 管 理 は 欠 陥 を露 呈 した 。 ア メ リ カ で の 労 働 協 約 の 改 定 は せ っ か ち で あ っ た 。
(教 訓)米 国 で の 成 功 体 験 が マ イ ナ ス に働 い た 。 パ ー トナ ー で あ る フ ォ ー ドとの ズ レ は 大 き く問 題 で あ っ た 。
〔評 価=「 並 」 の 下 〕 (2)三 菱 自動 車
米 国 三 菱 自動 車 製 造(MMMA)の セ クハ ラ 問 題(1996‑1998)米 国
(事 例)男 女 差 別 問 題 で 窮 地 に立 た さ れ た 。 問 題 へ の 「初 動 」 の ミス 大 きい 。 (本 社 の 指 示 待 ち一 現 地 化 不 十 分)。 現 地 雇 用 の 習 慣 に 無 知 。 国 内 の リ コ ー ル 隠 蔽 事 件 に 見 る企 業 風 土 は企 業 統 治 の 欠 如 を 思 わ せ る 。
(教 訓)損 害 賠償 額 は セ クハ ラ 史 上 最 大(48億 円)。 社 長 の 度 重 な る 交 代 暦 あ り。
内 部 告 発(ク レ ー ム 隠 し)で 社 長 辞 任 へ 。 ダ イ ム ラ ー 傘 下(外 国 人 社 長) で の 再 建 へ と進 む 。
〔評 価=「 悪 い 」〕
(3)ヤ オハ ン
世 界 戦 略 の 夢 、 破 れ る(1971‑1997)中 国 、 他
(事 例)強 烈 な 海 外 志 向 が 急 成 長 を も た ら し た が 、 ブ レ ー キ が 利 か な くな っ た 。 中 国 の 歓 迎 ぶ り に 自 ら を過 大 評 価 、 「裸 の 王 様 」 に 。 売 り上 げ 至 上 主 義 に 走 り、 利 益 無 視 。 銀 行 と の付 き合 い 方 に も問 題(直 接 金 融 に 溺 れ る)。
(教 訓)財 務 内 容 が 悪 化 、97年 倒 産(負 債 総 額1600億 円)。 転 換 社 債 約400億 円 の 償 還 に応 じ ら れ ず 。 ジ ャ ス コ に 再 建 を委 ね た 。 宗 教 的 な 信 念 に 由 来 す る 楽 観 主 義 が つ ま ず きの 底 に 。
〔評 価=「 悪 い 」 の 下 〕 (4)ソ ニ ー
コ ロ ン ビ ァ 映 画 買 収 、 高 くつ い た 買 い 物 とそ の 教 訓(1989‑1994)米 国
(教 訓)コ ロ ン ビ ア ・ピ ク チ ャ ー ズ の 買 収(6640億 円 、 後 に ソ ニ ー ・ミ ュ ー ジ ッ ク ・エ ン タ テ イ ン メ ン トに)、 さ ら に 関 連 会 社 の 買 収(280億 円)は か な
特 集 ● グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リ ス ク研 究 〔報 告 〕 り高 くつ い た 買 い 物 だ っ た 。(ソ ニ ー は94・95年 度 に 損 失 計 上 ・償 却) (5)松 下 電 器
1600億 円 、 ドブ に 捨 て た授 業 料(MCAの 売 却)(1990‑1996)米 国
(教 訓)松 下 電 器 は 映 画 製 作 等 の 大 手MCAを 買 収(7800億 円)し た が 、5年 後 に 売 却(差 引 損 失1600億 円)。 ハ ー ドと ソ フ トの シ ナ ジ ー 効 果 と は 程 遠 い 結 果 に終 わ っ た 。
(6)住 友 商 事
一 部 長 の 独 断 銅 取 引 で3000億 円 の 損 失(1995‑1996)ロ ン ドン
、 他
(教 訓)銅 の 簿 外 取 引 で2852億 円 の 損 失 。 ニ ュ ー ヨ ー ク の 民 事 訴 訟 の 和 解 に138 億 円 支 払 い 。 合 計3000億 円 が 会 社 の 損 害 と な っ た 。
(7)三 田 工 業
同 族 経 営 の 甘 さが 倒 産 に 一 京 セ ラ の 完 全 子 会 社 へ(1998‑2000)香 港 、 他 (教 訓)海 外 展 開 の 複 写 機 メ ー カ ー 。 前 社 長 が ワ ンマ ン経 営 、 粉 飾 決 算 で 特 別 背
任 一 会 計 監 査 人 に 贈 賄 。 約2000億 円 の 負 債 を抱 え て倒 産(う ち 海 外 子 会 社 へ の 保 証 債 務 約500億 円)。 債 権8割 カ ッ ト、 京 セ ラ の 完 全 子 会 社 に。
〔評 価=「 悪 い 」 の 下 〕
II.金 融 関 係
(1)邦 銀 の 国 際 業 務
オ ー バ ー プ レゼ ン ス は 昔 語 り(1987〜)世 界 各 地
(教 訓)バ ブ ル の 破 裂 の3年 前 、1987年 、 日本 の 銀 行 は 世 界 の 商 業 銀 行 の ベ ス ト 10の 中 、7行 を 占 め て い た 。 そ れ が2001年 で は3行 の み に。 邦 銀 の 国 際 業 務 の 退 潮 は 著 しい 。
(2)ア ル ゼ ン チ ン債 の 不 払 い
「サ ム ラ イ債 」(円 建 て 外 債)の 落 と し穴(2001〜)日 本
(教 訓)ア ル ゼ ンチ ン債 の 購 入 者 は 「国 債 」 とい う名 に 踊 ら さ れ た 。 不 払 い 額 は 1915億 円 。 自 治 体 が ら み で も34億 円 。 バ ブ ル の 後 遺 症 の 「欲 ボ ケ」 「リ ス ク に無 防 備 」 過 ぎた 。
(3)プ リ ン ス トン債 事 件
高 リ ス ク 運 用 で 損 失 、 後 日大 半 が 救 済 へ(1990?‑2002)日 本
(教 訓)ク レ ス ベ ー ル 証 券 東 京 支 店(自 己 破 産)が 窓 口 と な り、 プ リ ン ス トン債 (私 募 債)を 販 売 。 親 会 社 の 不 正 流 用 で 約1100億 円 が デ フ ォ ー ル トへ 。
英 銀HSBCの 買 収 ・肩 代 わ り に よ る賠 償 支 払 で 和 解 し た 。 日本 企 業51社 に870億 円 が 戻 る こ と に 。 バ ブ ル 時 代 の 「財 テ ク」 へ の 反 省 が 見 ら れ な い 。 ヤ ク ル ト元 副 社 長(国 税 局 出 身)は 多 額 の リベ ー ト(約5億3千 万 円)を 受 け取 っ て お り、 最 も悪 質 。
(4)大 和 銀 行 の お 粗 末
① 大 和 銀 行 ニ ユ ー ヨー ク事 件(1995‑‑1996)米 国 、 日本
② 大 和 銀 行 株 主 代 表 訴 訟(1995‑2001)日 本
(事 例)日 本 人 現 地 行 員 の 長 期 に わ た る 米 国 債 取 引 に よ る損 失(累 計1100億 円) を看 過 。 バ ッ ク オ フ ィス の 牽 制 不 在 。 対 応 、 後 手 に 回 る 。 株 主 代 表 訴 訟 は こ の 種 事 件 に対 す る役 員 の 責 任 を 問 う もの(2億5千 万 円 の 還 付 で 和 解)。 当 時 の ニ ュ ー ヨ ー ク支 店 長 は 罰 金 ・禁 固 処 分 へ 。
(教 訓)法 人 と して の 「共 同 謀 議 」 等 を 問 わ れ 、 司 法 取 引 に 応 じて 罰 金(約357 億 円)を 支 払 い 、 米 国 撤 退 へ 。 経 営 陣 も辞 任 へ 。 大 蔵 省 の 示 唆 が あ っ た
と は い え 、 米 国 法 制 へ の 対 応 は 「無 知 」 の 一 語 に尽 き る 。 本 体 の 経 営 を 危 う く して2001年 に あ さ ひ銀 行 と連 携 した が 、 メ ガ バ ン ク統 合 下 で は 将 来 は厳 しい も の が あ ろ う 。
〔評 価=「 悪 い 」 の 巾 〕 (5)山 一 証 券 の 退 場
四 大 証 券 の 一 角 、 崩 壊(1997‑1999)日 本 、 そ の 他
(事 例)日 銀 特 融(昭 和40年)に よ る 救 済 一 「負 の 遺 産 」 と して しか 残 らず 、 法 人 取 引 に偏 重 、 四 大 証 券 の 最 後 尾 よ り脱 却 で きず 。 バ ブ ル 崩 壊 後 の 損 失 隠 蔽(2646億 円)を 一 部 役 員 間 の み で 引 継 ぎ。 最 後 の 野 沢 社 長 は事 情 を 知 らず に 引 き受 け た 。 「海 外 資 産 の デ フ ォ ー ル トを避 け る 」 と の 当 局 方 針 に 基 づ き、 自主 廃 業 に追 い 込 まれ た 。
(教 訓)三 洋 証 券 、 北 海 道 拓 殖 銀 行 の 破 綻 が 起 こ り、 客 観 情 勢 も災 い した 。 社 員 の 相 当 部 分 が 新 設 の メ リ ル リ ンチ 日本 証 券 に 移 る 。 再 度 の 日銀 特 融(ピ ー ク 時1兆5千 億 円)は 約1100億 円 が 回 収 不 能 に。 全 体 に不 運 な側 面 も あ っ た 。
〔評 価=「 悪 い 」 の や や 上 〕 (6)ベ ア リ ン グ ズ 事 件
名 門 銀 行 を潰 した デ ィ ラ ー 。 影 響 は 日本 に も(1995)シ ン ガ ポ ー ル 、 英 国 、 日本 (教 訓)ニ ッ ク ・リ ー ソ ンが 口経225先 物 を主 に1300億 円 の 損 失 を 出 す 。
特 集● グ ロー バ ル時代 の ビジネス リス ク研 究 〔報告 〕 英 国 の プ ラ イ ベ ー ト ・バ ン カ ー(女 皇 様 の 銀 行 一 資 本 約700億 円)が 破 綻 。 ベ ア リ ン グ ズ 日本 証 券 に は 「貸 し債 」167億 円 、 預 か り証 券 等 約700 億 円 の 債 務 が あ っ た が 、 オ ラ ン ダINGの 救 済 に よ っ て 債 務 履 行 が 保 証 さ れ た 。
(7)エ ン ロ ン破 綻 の 余 波
グ ロ ー バ ル に広 が る リ ス ク が 目 の 当 た り に(2001〜)日 本
(教 訓)米 国 同 時 多 発 テ ロ(9・ll)が 引 き金 に な ら た 世 界 的 大 事 件 。 大 手 邦 銀 の 予 信 残 高(1千 億 円 規 模)の 一 部 は 損 失 に な る 見 通 し。 日本 の 個 人 保 有 を含 め た 投 資 信 託(MMF)が 元 本 割 れ(約2%)。 粉 飾 加 担 で 閉 鎖 の ア ン ダ ー セ ン の 提 携 先 ・朝 日 監 査 法 人 が 約30億 円 を 負 担 。 「連 鎖 倒 産 」 の ワ ー ル ドコ ム に も邦 銀 が 約400億 円 の 債 権 あ り。
m.結 論
海 外 で の 失 敗 事 例 は 多 額 の 損 失 に結 び つ く もの が 多 く、ビ ジ ネ ス リス ク そ の もの 。 倒 産 して な くて も 「企 業 統 治 」 に 問 題 あ る 事 例 が 多 く、 倒 産 企 業 で は 「経 営 倫 理 」 の 面 で も問 題 が 多 い 。 「企 業 評 価 」 に つ な が り、個 人 も安 閑 と して ら れ な い 時 代 だ 。
〔参 考 文 献 〕
畑 村 洋 太 郎 『失 敗 学 の 法 則 』 文 芸 春 秋 、2002
杉 之 尾 孝 生 、 他 『失 敗 の 本 質 日本 軍 の 組織 論 的 研 究 』 ダ イ ヤ モ ン ド社 、1984(中 公 文 庫(1991)所 収)
江 夏 健 一 ・桑 名 義 晴 編 著 『理 論 とケ ー ス で 学 ぶ 国 際 ビ ジ ネ ス 』 同 文 館 、2001 飯 田 健 雄 『か く して 巨 大 損 失 は 海 外 で 生 まれ た 』 日本 評 論 社 、1998
※ 配付 資 料:各 種 図 表 類B42頁[◎ 各 事 例 の損 失 額 比 較 表 ◎ 邦 銀 の 活 動 状 況 図 ◎ 和 田一 夫 『ヤ オハ ン 失 敗 の教 訓 』 か ん き出版 の掲 載 図 表](掲 載省 略)
⑤11月16日(藤 田 昌 久) 『リス ク ・不 確 実 情 報 開 示 と監 査 』
1.リ ス ク の 意 義
2.リ ス ク の種 類
(1)危 険 、 障害 リス ク
① 法令 違 反
② 職 業倫 理 問 題
③ 不 正
④ セキ ュ リテ ィの突 破
⑤ 裁 判
⑥ 簿外 債 務
⑦ 予 測 で きな い損 害 (2)事 業機 会 リス ク
① 戦 略 的提 携
② ジ ョイ ン トベ ンチ ャー OM&A
●eBusiness
⑤ 連 結 納 税 ・持 株 会社
⑥ 技 術 革 新
⑦ 新 製 品
⑧ 顧 客 ニー一ズ の 変化 (3)不 確 実 性 リス ク
① 与 信 リス ク
② 外 国為 替
③ 株 式 市 場
④ 金利
⑤ 予 算 、計 画
⑥ 効 率 性
⑦ 内部 管 理
⑧ 品 質管 理
⑨ 原 価 管 理
特 集 ● グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リ ス ク 研 究 〔報 告 〕 3.コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス と リ ス ク マ ネ ジ メ ン ト
1企 業 価 値 の 向上l
T
コ ー ポ レ ー ト ・ カ バ ナ ン ス
↑
1リ ス ク マ ネ ジ メ ン トI
T
l内 部 監 査1
4.リ ス ク マ ネ ジ メ ン ト と 内 部 監 査
5.リ ス ク情 報 開 示 (1)経 緯
(2)最 近 の 動 向 (3)内 容 の 実 態 (4)ア メ リ カ の 状 況
※ 配 布 資 料(掲 載 省 略)
① リ ス ク ・不 確 実 性 の 開 示 と監 査:解 説B4,4頁 ② 銀 行 の 財 務 諸 表 の 監 査1.
銀 行 業 の 活 動 に伴 う リ ス ク 用 語 解 説(16テ ー マ)A3,1頁
⑥11月30日(桐 村 晋 次) 『少 子 化社 会 と外 国 人労 働 』
1.人 口 減 少 社 会 の 到 来
2.少 子 高 齢 化 と産 業 社 会
(1)我 々 を取 り巻 く環 境 の 変 化 グ ロ ー バ リゼ ー シ ョ ン 技 術 革 新
市 場 価値 経 済
労 働 力(生 産 年 齢 人 口)の 減 少 産 業 構造 と就 業 構 造 の推 移
高 学 歴化 と若 者 の就 労 観 の多様 化 (2)少 子 化 が我 が 国 に与 え る影 響
3.労 働 力不 足 の危倶 と外 国人 労働 者 (1)外 国 人労働 者 数 の推 移
(2)外 国人 労働 者 の受 け入 れ範 囲、 質 、量 (3)各 国 の外 国 人労働 者 の受 け入 れ状 況
4.「 日系 人 就 労 者 等 ア ン ケ ー ト調 査 結 果 」 概 要
5.地 域 社 会 と外 国 人労 働 者
※配 付 資料:各 種 図表 類A4,7頁 、A3,3頁
[◎ 出生 率 及 び合計 特 殊 出生 率 の年 次推 移表 ◎少 子 化 が我 が 国 に与 え る影 響(M.A)
◎ 年 齢3区 分 別 人 口 の推 移:中 位 推 計 表 ◎ 日本 の就 業 構 造 表 ◎ 大 学 ・短期 大 学 の 規 模 等 の推 移 表 ◎ 外 国 人 労働 者等 関連 の 図 表(6つ)◎ ア ジ ア諸 国 と 日本 の経 済 格 差 表](掲 載省 略)
⑦12月7日(松 浦 春 樹) 「ビ ジ ネ ス モ デ ル 特 許 とそ の 問 題 点 』
1.あ る シ ナ リ オ シ ナ リ オ1(国 内)
シナ リオ2(米 国)
息 子 が イ ン タ ー ネ ッ トを使 っ て 自分 で 商 売 を始 め 、 大 成 功 を 納 め 家 族 で 喜 ん で い た 。 と こ ろ が 突 然 、 特 許 権 侵 害 で 告 訴 さ れ 、 損 害 賠 償 を要 求 され た 。
娘 が ベ ンチ ャ ー ビ ジ ネ ス を始 め 国 内 で 成 功 し た 。 あ こ が れ の 米 国 に進 出 した と こ ろ で 、 特 許 権 侵 害 で 巨 額 の 損 害 賠 償
を要 求 さ れ た 。
特 集 ● グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リ ス ク研 究 〔報 告 〕 2.ビ ジ ネ ス モ デ ル と は
ビ ジ ネ ス ・メ ソ ッ ド=ビ ジ ネ ス の 方 法 (1)富 山 の 薬 売 り
(2)旧 財 閥
(3)パ ソ コ ンの 直 販
(4)シ ネ マ コ ン プ レ ッ ク ス(複 合 映 画 館)
(5)テ ー マ パ ー ク(独 自 の テ ー マ に基 づ く大 型 娯 楽 施 設)
3.特 許制 度 と ビジ ネス モ デ ル特 許
(1)特 許制 度 の 目的:1)研 究 開発 費用 の 回収 の保 証2)産 業 の発 展 (2)ビ ジ ネスモ デル特 許=日 本特 許庁 の見 解
4.ビ ジ ネス モ デ ル特 許 に対 す る批 判 (1)根 源 的批 判:産 業 の発 展 に有 害 だ
(2)米 国 の一 方 的 な プ ロパ テ ン ト(知 的所 有 権 を国 の生 産 力 と見 なす) 政 策 へ の警 戒:米 国 は技 術 貿 易 収 支 で 巨額 の 黒 字
5.ソ フ トウ ェ ア 特 許
日本:ビ ジ ネ ス モ デ ル特 許 は ソ フ トウ ェ ア特 許 の 一 部 で あ る との 立 場 米 国:広 く間 口 を と り判 例 を積 み 重 ね る 方 向
(ゴ ル フパ ッ ト方 法 、 性 格 判 定 方 法 、 神 話 の 世 界 を体 験 で きる 方 法)
6.ビ ジ ネ ス モ デ ル 特 許 の 例
(1)ア マ ゾ ン ・ ドッ ト ・コ ム 社 の ワ ン ク リ ッ ク特 許 米 国 特 許5948061 バ ー ンズ ・ア ン ド ・ノ ー ブ ル 杜 との 係 争 。 日本 で 拒 絶 査 定
(2)プ ラ イ ス ラ イ ン社 の 逆 オ ー ク シ ョ ン特 許 米 国 特 許5794207 1兆 円 の も う け 。 日本 で は未 登 録
(3)オ ー プ ン ・マ ー ケ ッ ト社 の シ ョ ッ ピ ン グ カ ー ト特 許 米 国 特 許5715314 日本 に は未 出 願 。
(4)凸 版 印 刷 の マ ピ オ ン特 許 特 許2756483
ア イ デ ァ ー つ 。 ま だ ま だ デ ー タ少 な い(た と え ば 八 王 子 市) (5)住 友 銀 行 の 振 込 処 理 シ ス テ ム 特 許3029421
三 井 住 友 銀 行 、 他 行 よ りラ イ セ ン ス料 を徴 収 す る 方 針 (6)ト ヨ タ 自動 車 の 部 品 納 入 指 示 装 置 特 許2956088
有 名 な トヨ タ の カ ンバ ン方 式 。 コ ン ピ ュ ー タ利 用 で 特 許 化 (7)木 下 株 式 会 社 の 葬 儀 方 法 特 許29!2597
要 は 映 写 装 置 か?
(8)森 商 品 研 究 所 の オ ー トカ フ ェ 特 許2804933 装 置 ・機 器 を評 価 か?
・特 許 ア ク セ ス 方 法(無 料 で 全 文 を 閲 覧 で き る) 日 本 特 許 庁http://www.jpo.gojp/
米 国 米 国 特 許 庁http:〃www.uspt.gov/
7.お わ りに
(1)時 代 の 流 れ か:特 許 対 象 の 拡 大 の 歴 史
(2)米 国 へ の 競 争 上 の 対 応 をせ ざ る を得 な い:産 業 の 空 洞 化 現 象 が 日本 に も (3)小 企 業 が 大 企 業 と対 等 に:ク ロ ス ラ イ セ ン ス
(4)誰 で も発 明 家:営 業 マ ン、 経 理 マ ン… …
(5)日 本 型 の 可 能 性:ゲ ー ム機 、 コ ン ビニ 、 携 帯 、 自販 機 、 鉄 道 網 … …
◆ 手 軽 に 情 報 を仕 入 れ る た め に … …(今 回 の 講 座 で 参 考 に した もの)
*絵 と文 章 で わ か りや す い!
守 谷 一 雄 『図 解 雑 学 ビ ジ ネ ス モ デ ル 特 許 』 ナ ツ メ杜2002年10月¥1,300
*根 源 的 な 疑 問 を提 示
今 野 浩 『カ ー マ ー カ ー 特 許 と ソ フ トウ エ ア 数 学 は 特 許 に な る か 』 中 公 新 書 1995年12月¥680
*米 国 の 政 策 を 中 心 に
ヘ ン リ0幸 田 「ビ ジ ネ ス モ デ ル 特 許 』 日刊 工 業 新 聞 社2000年4月¥950
*マ ネ ジ メ ン トプ ロ 向 き
丹 羽 哲 夫 「ビ ジ ネ ス モ デ ル 構 築 マ ニ ュ ア ル&事 例 集 』 日本 能 率 協 会 マ ネ ジ メ ン ト セ ン タ ー2001年9月¥38,000
*特 許 全 般
竹 田和 彦 「特 許 が わ か る12章 第5版 』 ダ イ ヤ モ ン ド社2000年10月¥2,000
特 集 ● グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リ ス ク 研 究 〔報 告 〕 2‑2.主 要 研 究 報 告
プ ロ ジ ェ ク ト ・メ ンバ ー(50音 順)の 主 な研 究 業 績(神 奈 川 大 学 奨 励 研 究 関 係)
桐 村 晋 次
「若 年 層 の 意 識 の 変 化 と キ ャ リ ア 形 成 」 『神 奈 川 大 学 国 際 経 営 フ ォ ー ラ ム 』No.14、
20030
丹 野 勲
「東 南 ア ジ ア の 人 的 資 源 と 人 的 資 源 管 理 シ ス テ ム の 国 際 比 較 研 究 」 『神 奈 川 大 学 国 際 経 営 論 集 』 第22号 、2001.11。
「ミ ャ ンマ ー とベ トナ ム の 経 済 発 展 と制 度 、 カ ン トリ ー リス ク に 関 す る 一 考 察 」 「神 奈 川 大 学 国 際 経 営 論 集 』 第23号 、20023。
行 川 一 郎
「グ リ ー ン志 向 と企 業 」 東 急 総 合 研 究 所 報 『TRI‑VIEW』2001.8。
「21世 紀 の 諸 課 題 とマ ー ケ テ ィ ン グ ・マ ネ ジ メ ン ト」 「神 奈 川 大 学 国 際 経 営 論 集 』 第22号 、2001.11。
橋 本 光 憲
「銀 行 経 営 論 の 新 座 標 軸 」 『神 奈 川 大 学 国 際 経 営 論 集 』 第21号 、2001.11。
「一 般 企 業 ・金 融 業 に お け る企 業 評 価 に 向 け て」『国 際 経 営 フ ォー ラ ム 』No.13,2002.6.
「ビ ジ ネ ス リ ス ク ー 海 外 で の 失 敗 事 例 か ら学 ぶ も の(上)」 『神 奈 川 大 学 国 際 経 営 論 集 』 第24号 、2002.11。
「ビ ジ ネ ス リ ス ク ー 海 外 で の 失 敗 事 例 か ら学 ぶ も の(中)」 『神 奈 川 大 学 国 際 経 営 論 集 』 第25号 、2003.3。
藤 田 昌 久
「連 結 納 税 制 度 の 導 入 と 問 題 点 」 現 代 会 計 研 究 会 編 『現 代 会 計 研 究 』、 白桃 書 房 、 20020
「連 結 財 務 諸 表 に お け る支 配 お よ び 影 響 力 の 概 念 」 宇 南 山 英 夫 、 三 浦 敬 編 著 『会 計 デ ィ ス ク ロ ー ジ ャ ー一の 新 機i軸』、 東 京 経 済 情 報 出 版 、2002。
講 演 『グ ル ー プ経 営 の 会 計 と税 務 』2001年 度 神 奈 川 大 学 秋 期 公 開 講 座 、2001.10.17.
「リス ク ・不 確 実 情 報 開 示 と監 査 」 『国 際 経 営 フ ォ ー ラ ム』No.14、2003。
松 浦 春 樹
「豊 か な未 来 の た め に」 神 奈 川 大 学 図 書 館 季 報 『図 書 館 だ よ り』(特 集=社 会 の 豊 か さ とIT革 命)、2001.7。
監 訳 『サ プ ラ イ チ ェ ー ン ・コ ラ ボ レ ー シ ョ ン』 中 央 経 済 社 、2001。
翻 訳 『コ0ポ レ ー ト ・ベ ー ス ド ・マ ネ ジ メ ン ト』 同 友 館 、2003。
「ビ ジ ネ ス モ デ ル 特 許 一 トヨ タ生 産 方 式 を 中 心 に」 『神 奈 川 大 学 国 際 経 営 フ ォ ー ラ ム 』No.14、2003。
松 枝 辿 夫
「リス クマ ネ ジ メ ン ト 危 機 管 理 序 説 」 『神 奈 川 大 学 国 際 経 営 論 集 』 第23号,2002.3。
「リ ス ク ・危 機 管 理 論 の 展 開 」 『経 営 倫 理 』No.28、 経 営 倫 理 実 践 セ ン タ ー 、 2002.110
「リス ク ・危 機i管理 方 法 論 の 問 題 と提 言 」 『NBL』No.736、(株)商 事 法 務 、2002.5。
2‑3.フ ィー ル ド調 査
海 外 企 業 お よ び 海 外 進 出企 業 の ビ ジ ネ ス リス ク 、 カ ン トリ ー リス ク調 査
2‑3‑1.調 査 目的 及 び 概 要
本 研 究 に お い て は 、 企 業 が 将 来 の 不 確 実 性 す な わ ち リス ク に対 して 対 応 し、 ビ ジ ネ ス 環 境 で の 最 適 化 行 動 を探 索 す る こ と に 関 わ る 広 汎 な側 面 を解 明 す る こ と を 目 的 と して い る 。 初 年 度 は メ ンバ ー そ れ ぞ れ の 専 門 分 野 を 基 盤 に リス ク概 念 を 整 理 、 明 確 化 し、さ ら に企 業 の 環 境 リ ス ク に対 す る 行 動 の 分 析 枠 構 築 の た め の 活 動 を行 っ た 。 次 年 度 の 計 画 と して 、 実 体 と して の 社 会 の 有 効 な 構 造 解 明 に結 び つ く ビ ビ ッ ドな 手 が か りを得 る た め に フ ィ ー ル ドサ ー ベ イ を実 施 した 。
近 時 、 東 ア ジ ア 地 域 の 経 済 的 、 社 会 的 、 企 業 経 営 的 発 展 は め ざ ま し く実 地 調 査 は 有 効 で あ る 。 ま た 、 「世 界 の 工 場 」 と も い わ れ て い る 中 国 に お い て はWTO加 盟 に と も な い 、 リス ク認 識 が 極 め て 重 要 性 を持 つ フ ァ ク タ0と な っ て き た 。 そ の た め 、 現 地 企 業 、 進 出 企 業 な どへ の ヒ ア リ ン グ 作 業 を実 施 した もの で あ る 。
特 集 ● グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リ ス ク研 究 〔報 告 〕 2‑3‑2.研 究 調 査 チ ー ム と 構 成 員
《A班 》
担 当 者:◎ 丹 野 勲(◎ は 調 査 代 表 者) 調 査 国:ミ ャ ン マ ー 、 ベ ト ナ ム 調 査 日 禾呈:2002.9.19〜2002.9.22
《B班 》
担 当 者 ◎ 松 枝 迫 夫 、 藤 田 昌 久(◎ は 調 査 代 表 者) 調 査 国 中 国
調 査 地 深 堀 、 広 州
調 査 企 業:中 国 企 業1社(電 子 部 品 関 連 メ ー カ ー)
日 中 合 弁 企 業2社(自 動 車 部 品 メ ー カ ー 、 家 電 メ ー カ ー) 調 査 日 程:2003.3.6〜2003.3.10
《C班 》
担 当 者 ◎ 桐 村 晋 次 、 金 谷 良 夫 、 行 川 一 郎(◎ は 調 査 代 表 者) 調 査 国 中 国
調 査 地 青 島 、 藩 陽
調 査 企 業:中 国 企 業1社(ShandongAnimalBy‑productsImport&Export Haiyuecompany)
日 中 合 弁 企 業1社(藩 陽 古 河 電 績) 調 査 日 程:2003.3.17〜2003.3.22
2‑3‑3.企 業 ヒ ア リ ン グ 用 フ ェ イ ス シ ー ト(B班 、C班 用)
危 機 管 理(リ ス ク マ ネ ジ メ ン ト)に つ い て の 質 問 事 項
1.貴 社 は危 機 管 理 に つ い て 関 心 を も っ て い らっ しゃ い ま す か 。 a.あ る
b.な い
c.わ か ら な い
2.危 機 管 理 に関 心 が あ る揚 合 、何 らかの具 体 的対 策(備 え、対応)を して い ます
か 。
a.あ る b.な い c.準 備 中 d.対 策 は 未 定
3.具 体 的対 策 が あ る場 合 、 た とえ ば下 記 の項 目の どれ に あ た ります か。(○ で囲 む) (1)〈 製 造 上 の 問題 〉
工 揚 の爆 発 、騒 音 、臭 気 の発 生 、廃 棄 物 の 流 出 原 料 供 給 ル ー トの確保
その他()
(2)〈 販 売 ・営業 上 の間 題 〉 欠 陥 商 品 の責 任 問 題(PL問 題) 市 場 不 況 に よる営 業 活 勤継 続 の 困難 代 金 回 収 上 の トラ ブル
取 引先 の倒 産 その他()
(3)〈 資 金 ・金 融 上 の 問題 〉 資 金 シ ョー ト、為替 相 揚 の変 動 担保 価 値 の下 落
その他()
(4)〈 労働 ・人事 の 問題 〉
労働 争 議 、 リス トラ、 人 員整 理
無 断 欠勤 、退 職 、従 業 員 の募 集 の 困難 男女 差 別 、 セ ク シュア ル ・ハ ラ ス メ ン ト 従 業 員 の不 正 の 防止
特 集● グローバル時代の ビジネス リスク研究 〔報告〕
その他()
(5)〈 経 営 全般 の 問題 〉
法規 の遵 守(コ ン プ ライ ア ン ス) 新規 投 資 事 業 の 困難
海外 進 出 の失 敗 、M&Aの 問題 機 密漏 洩 、 デ ー タ流 出 の防 止
米 国 な どで の訴 訟(特 許 権 ・商標 ・ブ ラン ドな ど工 業 所 有権 に つ い ての 紛争)
その他()
4.貴 社 に と っ て の 主 た る 「危 機 」 は何 か 、 お 聞 か せ 下 さい 。
あ り が と う ご ざ い ま した
2‑3‑4.調 査 報 告 概 要
《A班 》
ミ ャ ンマ 及 び ベ トナ ム の 経 済 発 展 と カ ン トリ ー リ ス ク に つ い て 、 政 治 ・経 済 ・社 会 ・企 業 経 営 各 リ ス ク に焦 点 をあ て た 単 独 現 地 調 査 を行 っ た 。
《B班 》
「成 果 報 告 」 1.調 査 概 要
研 究 課 題 「グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リス ク研 究 」 に 関 わ る ヒ ア リ ン グ 調 査 を 中 国 広 東 省 、 深 燗 、 広 州 に お い て 調 査 対 象 企 業3社 に 対 して 行 っ た 。
1社 が 中 国 の 企 業(こ の 会 杜 は 、 電 子 部 品 、 半 導 体 関 係 の メ ー カ ー で 売 上 高 も 中 国 で は 大 企 業 な み の 有 力 企 業 集 団 。 海 外 との 提 携 を希 望 して い る 。 最 近 ま で 国 営 企 業 で あ っ た が 、 最 近 上 場 す る に と も な い 民 営 化 した も の の 約3分 の1の 株 式 は 国 有 の ま ま 。 こ の 会 杜 を 仮 にA杜 と い う)。2社 が 日系 の 合 弁 企 業 で 、1杜 は 自動 車 部 品 メ ー カ ー で あ り(仮 にB杜 と い う)、 も う1社 は 家 電 製 品 の メ ー カ ー で あ る(仮 にC柔土とい う)。
危 機 管 理(ビ ジ ネ ス リス ク マ ネ ジ メ ン ト)に つ い て の 質 問 に対 す る 回答 の 要 旨 を 以 下 に ま とめ る 。企 業 サ イ ドの 秘 密 保 持 を希 望 す る意 向 が あ る の で 、実 名 は 避 け て 、 以 下 にA社(中 国 系)、B杜(日 系)、C杜(日 系)と して 説 明 す る 。
2.調 査 内 容
(A)危 機 管 理 に つ い て 関 心 を も っ て い る か ど う か に つ い て 、 日系 のB社 、C社 共 に 大 き な 関 心 を も っ て い る と明 確 に 答 え られ た が 、 中 国 国 有 企 業 系 のA社 は 余 り ビ ジ ネ ス リス ク と して は 関 心 を も っ て い な い よ う に思 わ れ た 。
(B)B杜 、C杜 共 に対 策 は と っ て い る と の こ と。
そ の 具 体 的 点 は次 の 通 りで あ る 。 (C)対 策 の 内 容
B社 、C社 と も製 造 会 杜 で あ る た め 、 原 料 供 給 に 支 障 が 出 な い よ う対 策 を と っ て い る 。 例 え ば 在 庫 を あ る程 度 余 裕 を も た せ る とか 、 日本 の 国 内 よ り原 材 料 や 部 分 を 輸 入 しな け れ ば な ら な い もの は 時 間 的 ゆ と り を 十 分 に み て 輸 入 す る 。 また 中 国 市 場
よ りの 調 達 先 に つ い て は 、 品 質 や 納 入 の 確 実 さ を信 頼 で き る か ど う か 十 分 調 査 し、
そ の よ う な 供 給 先 と取 引 して い る 。 こ の 取 引 先 の 選 定 が 一 番 重 要 な こ と と考 え て い る 。 販 売 上 のPLや 欠 陥 品 問 題 に つ い て は 、B杜 は 、 納 入 の た め 日系 の 総 販 売 会 杜 を 設 立 して そ こ へ 全 て 納 入 す る こ と に して い る の で 、 販 売 先 企 業 や 消 費 者 の 問 題 は 直 接 は 避 け る こ とが で き る。 も ち ろ ん 総 販 売 会 社 は こ れ に 十 分 の 対 策 を と る筈 。 ま た C杜 は 日本 へ の 製 品 輸 出 は3分 の1、 外 国 へ は3分 の1、 中 国 市 場 へ は3分 の1で 、 特 に これ ま で 大 き な 問 題 は な か っ た 。 しか し十 分 配 慮 して い る が 、 結 局 優 良 な 製 品
を作 る と い う こ と に尽 き る の で そ れ に努 力 して い る 。A杜 は 中 国 市 場 へ の 販 売 で あ る か ら、 余 り欠 陥 品 問 題 で 大 き な トラ ブ ル に な っ た こ とは な い との こ と。
資 金 面 に つ い て は 、 日系 企 業 は 本 杜 の 協 力 下 に あ る の で 余 り心 配 し な くて よ い 。B 杜 で は リス クヘ ッ ジ に つ い て も適 宜 手 を打 っ て い る 。
労 働 問 題 や 労 働 者 と の トラ ブ ル は相 当 あ り、 い ず れ も軽 視 で きな い 性 質 の もの で あ
特 集 ● グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リ ス ク 研 究 〔報 告 〕 る か ら、 小 さ な ク レ ー ム の 段 階 で 真 剣 に そ れ を汲 み 上 げ て 解 決 を計 る よ う に して い る 。 労 働 組 合(工 会 とい う)は あ る が 、 会 杜 側 と強 調 的 で あ る か ら、 大 き な 対 立 問 題 は な い 。 労 働 問 題 が 生 じた と き は 現 地 弁 護i士 に相 談 して 解 決 を計 っ て い る 。
法 規 の コ ン プ ラ イ ア ン ス に つ い て は 、B杜 、C社 と も 中 国 で は 法 規 を尊 重 す る こ とは 最 も大 切 な こ と だ と認 識 して い る 。 万 一 何 か 中 国 内 で トラ ブ ル が 起 き た と き法 規 を守 っ て い な か っ た ら どの よ う な 不 利 益 を受 け る か 計 り知 れ な い の で コ ン プ ラ イ ア ン ス に は 注 意 を払 っ て い る。 杜 員 の 不 正 に対 して は 内 部 チ ェ ッ ク の 体 制 を と っ て い る。
工 業 所 有 権 等 の 問 題 で は 、B杜 は偽 ブ ラ ン ドの 被 害 は な い 。C社 は 偽 ブ ラ ン ド問 題 に悩 ま さ れ て い る 。 そ の た め ブ ラ ン ド侵 害 品 を ま ず 見 つ け 出 す とい う こ と に努 め て い る が 、 広 い 中 国 で 中 々実 効 が 上 が ら な い 。 しか し、 超 低 価 格 で 偽 ブ ラ ン ド品 が 作 ら れ て い る と い う こ とは 、 製 造 上 コ ス トダ ウ ンの 方 法 に 参 考 に な る面 も あ る と思 わ れ る の で 、 偽 物 の 製 造 ル ー トの 特 定 も副 次 的 な 効 果 が あ る よ う に 思 わ れ る 。
リ ス ク情 報 の 開 示 に つ い て の 姿 勢 と し て は 、 日系 企 業 のB社 、C社 に は 開 示 上 で 特 に 問 題 と な る リ ス ク は な い 。 中 国 で は 厚 生 福 利 の 準 備金 の 留 保 が 義 務 づ け られ て い る が 、 こ の 額 が 比 較 的 大 きい 負 担 と な っ て い る 。 中 国 系 のA杜 に と っ て は 、 リス ク 問 題 対 策 よ り、 広 く 日本 を含 め 海 外 の 先 進 技 術 を導 入 し、 合 弁 等 で 提 携 して行 き た い と の 強 い 希 望 が あ り、 日系 企 業 の 懸 念 す る よ う な リ ス クマ ネ ジ メ ン ト(危 機 管 理)の 問 題 は 今 は 左 程 痛 切 に は 感 じ られ て い な い よ う に思 わ れ た 。
《C班 》
「成 果 報 告 」 1.調 査 目 的
奨 励 プ ロ ジ ェ ク トの 一 環 と して 中 国 に お い て 企 業 の ヒ ア リ ン グ調 査 を実 施 した 。 当 調 査 を 企 図 した の は 、 中 国 がWTO加 盟 に と も な い い よ い よ ア ジ ア 地 域 の グ ロ ー バ ル 化 進 展 が 予 期 さ れ る一 方 、 い わ ゆ る 「世 界 の 工 場 化 」 とい う市 場 経 済 環 境 変 化 に 中 国 が 直 面 す る こ と に よ っ て 新 た な 諸 リ ス ク が 発 生 す る た め 、 そ れ ら を踏 ま え て 多 元 的 な リ ス ク 認 識 が き わ め て 重 要 と な っ て い き て い る か ら で あ る 。
2.調 査 概 要
(1)3/17、 中 国 山 東 省 の 青 島 に あ る 中 国 貿 易 商 社(2‑3‑2参 照)を 訪 問 した 。 貿 易 商 社 を選 定 した の は 、 従 来 、 社 会 主 義 の 枠 組 み の 中 で 行 わ れ て きた 貿 易 業 務 が ど の
よ う に 自 由 な 形 で 行 わ れ て い る か を知 り、 そ れ に と も な っ て 展 開 さ れ る 経 営 活 動 か ら どの よ う な リス ク が 発 生 し う る か に つ い て の 知 見 を得 る た め で あ る 。
同 社 は 国 営 企 業 で あ っ た或 る 輸 出 有 限 公 司 を ユ992年 に独 特 な 私 企 業 形 態 で グ ル ー プ 化 した 内 の 有 力 貿 易 商 社 で あ り、 欧 米 を 中 心 に 羽 毛 関 連 製 品 を扱 っ て い る 。 業 績 は きわ め て 順 調 で あ り、取 り扱 い 商 品 の 意 匠 、勤 務 して い る 労 働 者 、貿 易 関 連 業 務 、 グ ル ー プ企 業 連 携 等 に つ い て の リ ス ク 面 で の 格 別 の 課 題 は な い と い う こ とで あ っ た 。 市 場 成 果 が き わ め て 強 力 に後 押 し して の こ と と思 わ れ る。 ヒ ア リ ン グ で は ト ッ プ マ ネ ジ メ ン トは リス ク認 識 を 十 分 に備 え て お り、 市 場 経 済 構 造 の 違 い に か か わ ら ず リス ク に つ い て の 備 え は も は や 必 須 で あ る と考 え ら れ る 。
(2)3/20、 中 国 遼 寧 省 の 藩 陽 に あ る 日 中 合 弁 企 業(2‑3‑2参 照)を 訪 問 した 。1995 年 に発 足 し2002年 度 に 順 調 に 黒 字 転 換 した との こ とで あ る が 、 同 事 業 所 の 日本 人 ス
タ ッ フ か ら事 業 運 営 に 伴 っ て 様 々 に 発 生 す る リ ス ク に つ い て ヒ ア リ ン グ を 実 施 し た 。 基 本 的 に は 一 般 的 に どの 海 外 進 出 日本 企 業 、 合 弁 企 業 、 現 地 設 立 企 業 で も起 こ っ て い る こ と と され て い る 内 容 と重 な る 事 例 を 知 る こ と が で き た が 、 海 外 技 術 移 転 が もは や 宿 命 と も い え る状 況 に な っ て い る 日本 の 製 造 業 に と っ て どれ ほ ど多 様 な リ ス ク が あ る か を 具 体 的 に聴 く こ とが で き、 さ ら に は そ れ らは 解 決 可 能 で あ る こ と を
も知 る こ とが で き、 きわ め て有 益 で あ っ た 。
3.調 査 所 感
中 国 の経 済 面 での 自由化進 展 にあ わせ る形 で 成 長 す る中 国企 業 と、 日本企 業 の 海 外 事 業 展 開 に と もない 誕 生 して い った合 弁 企 業 とい う極 め て代 表 的か つ 象徴 的 な企 業 につ い て ヒア リ ング を実 施 で き、非 常 に有益 か つ 印象 深 い もの で あ っ た。
3.今 後 に 向 け て
ビ ジ ネ ス リ ス ク は 確 実 に 広 が り を見 せ て い る 。 リ ス ク の 種 類 、 発 生 す る 可 能 性 等 々 は 正 に増 大 の 一 途 を た ど っ て い る。 現 代 社 会 と リス ク とは 或 る 意 味 切 っ て も切 れ な い も の と な っ て き て い る 。 ビ ジ ネ ス リス ク と一 口 に 言 っ て も 、 そ れ が 関 る 範 囲 を含 め て 、 性 質 も 内 容 も実 に 多 様 か つ 多 彩 で あ り、研 究 者 の 立 場 か ら は 興 味 深 い 側 面 を も持 っ て い る 。 しか し解 決 困 難 な課 題 が 山積 して お り、 事 態 は 深 刻 化 しつ つ あ る 今 日 、 解 明 の た め の 広 汎 な ア プ ロ ー チ を 私 た ち研 究 者 は 進 め て 行 か ね ば な ら な
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特 集 ● グローバ ル時代 の ビジネス リス ク研 究 〔報告 〕 大 学 奨 励 研 究 の 援 助 期 間 終 了 後 も リス ク 問 題 に 強 い 関 心 を持 ち 、 自 ら の研 究 テ ー マ に 内 包 させ つ つ 継 続 して 取 り組 ん で 行 きた い 。
◇ 付 記:本 稿 は グ ロ ー バ ル 時 代 の ビ ジ ネ ス リス ク研 究(神 奈 川 大 学 奨 励 研 究)の 報 告 文 で あ り、 行 川 一 郎(コ ー デ ィ ネ ー タ ー)が 編 集 を お こ な っ た 。