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修 士 学 位 論 文

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別紙様式1

修 士 学 位 論 文

施 設 で 生 活 す る思 春 期 肢 体 不 自由児 の

「 性 と生 」

平 成 欝 年7月8日 提 出

首都 大 学 東 京 大 学 院

人 間健 康 科 学研 究 科 博 士前 期 課 程 人 間健 康 科 学 専攻 看 護 科 学域 学修 番 号112894609

氏 名:伊 藤 正 恵

(指導 教 員 名1飯 村 直子 教 授)

(2)

要 旨

施 設 で 生 活 す る思 春 期 肢 体 不 自 由児 が 、 ど の よ うな 体 験 を 通 して ど の よ うに 自分 自身 の

「 性 と生 」 に っ い て 考 え て い た の か を 明 らか に す る こ と を 目的 に 本 研 究 を行 っ た 。 質 的 記 述 的 研 究 デ ザ イ ン を 用 い 、 思 春 期 に施 設 で 生 活 を して い た 身 体 に 障 が い を持 っ 成 人5名 に 半 構 成 的 面 接 を行 い 、 以 下6つ の テ ー マ が 見 い 出 され た 。1.待 ち に待 っ た 第 二 次 性 徴 を 迎 え、 障 が い を 抱 え て 大 人 に な る 自分 の 性 に つ い て 考 え た 。(1)第 二 次 性 徴 を大 き な成 長 と受 け と め た 上 で 、 自身 の 性 を ど う生 き る の か 考 え る よ うに な っ た 。(2)第 二 次 性 徴 に よ っ て 生 じ る身 体 的 変 化 や 周 囲 と の 距 離 感 の 変 化 に 戸 惑 っ て い た 。2.他 者 か ら身 体 的e医 療 的 ケ ア を受 け な け れ ば な ら な い 状 況 に差 恥 心 や 嫌 悪 感 を 抱 き 、 「 私 だ っ て 人 間 だ も ん 」 と 思 っ た 。3.障 が い と共 に 他 者 と集 団 生 活 を せ ざ る を 得 な い 自分 た ちへ の 大 人 の 対 応 が 納 得 で き な か っ た 。4.障 が い の あ る 自分 を 見 て い るr人 の 目が 怖 い 」 と思 っ た。5。 外 の 世 界 は怖 い け ど、 施 設 の 狭 い 世 界 だ け で な く も っ と世 の 中 を 知 りた か っ た 。6.障 が い を 持 っ て これ か ら ど う生 き て い こ うか と 自分 で考 え 、 自分 の ペ ー ス で 進 ん で い こ う と思 っ た 。

キ0ワ ー ド:性 と生 、 思 春 期 肢 体 不 自 由児 、而 施 設

Abstract Issuesan捜ChallengesontheSexuahtyofPhysicaHyDisaわ1eδAdolesce盤ceWhoLived inaRehab丑itationCenter

P耀pose:Thisstudyaim.edtoexplorehowthephysicallydisabledadolescencewholived inarehabilitationcenterthoughtovertheirsexualityandlivesthroughtheir experiences.

MethodsAqualitativeinductivestudywasemployedtocollectandanalyzethedata.

Thedatawereobtainedthroughsemistructuredinterviewswithfivephysically disabledpeoplewholivedinarehabilitationcenterduringadolescence.

Results:Theresultsshowedthefollowingregardingsexualityandlivesofphysically disabledadolescencewholivedinarehabilitationcenter1)Atthetimeinterviewees reachedadolescenceandfelthappytogetsecondarysexcharacteristics,theybeganto thinkabouttheirsexualityandtheirfuturewithinthecontextoftheirowndisabilities.

2)Theyfeltashamedandhatefulreceivingofphysicalandmedicalcarefromothers (sometimesoftheoppositesex)andfeltstrongly"EvenIamman/woman."3)Theycould notbesatisfiedwithadvicesfromadultsaroundthembecausetheythoughttheadults didnotunderstandthosewhohaddisabilitiesandalsolivedinagroup.4)Theyfelt uneasy,thinkingthaポ̀theeyesofothers'"werelookingatthembecausetheywere physicallydisabled.5)Althoughtheysawtheworldoutsideofthecenterasfrightening, theywantedtoknownotonlythesmallworldwithinthecenterbutalsothewiderworld outsideofit.6)Theydecidedtoprogressattheirownpacesbasedonhowtheywould makealivingwithgiventheirphysicaldisabilities.

Keywordsexuality,physicallydisabledadolescence,rehabilitationcenter

(3)

目次

亙.序 論

1.研 究 の 背 景 お よ び 動 機 ・ ・8・ ・ ・ …s・9鱒 ・u㊧ 鯨 ⑨"B日   ⑪1 2.用 語 の 定 義 … 一 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 一 一 …02

3.研 究 の 目 的 ・ ・0・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …0・ …Oa・ 一 ・ ・ ・ …2

4.研 究 の 意 義 ・ ・0・ ・ ・ …0・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …e・ ・ ・ ・ …2

H.文 献 検 討

1.性 と は …Q…0    〔0  ⑪   魯 卿 酸 ⑬ 〔       3

2.思 春 期 の 子 ど も の 唯 と 生 」

1)思 春 期 と はe・ ・8・0・ ・ …e・ ・ 一 ・ ・ ・ …s・ ・ …03 2)思 春 期 の 子 ど も の 第 二 次 性 徴 と 受 け と め ・ 一 一 ・ ・ ・ … 一 …3 3)思 春 期 か ら 青 年 期 に お け る 自 身 の 生 き 方 ・他 者 と の 生 き 方 ・ ・ … 一 ・4 3.施 設 で 生 活 す る 思 春 期 肢 体 不 自 由 児

1)肢 体 不 自 由 児 と 医 療 型 障 害 児 入 所 施 設 に つ い て ・ ・ ・ ・ ・ … 一 …5 2)思 春 期 の 発 達 と 「障 が い 」 ・ 「性 」 に つ い てs・4・ ・Q・ ・ …0・ ・P6 3)施 設 や 病 院 で 長 期 入 院 す る 思 春 期 の 子 ど も ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 一 ・ ・7

瞭.研 究 方 法

1.研 究 デ ザ イ ン ー ・ ・ 一 一 ・ 一 一 ・ ・ 一 ・ …s・ ・ ⑧ ・$  8

2。 研 究 参 加 者 及 び 募 集 方 法 一 ・ ・ …e・ … 一 ・ …0・ ・ 一 ・8

3.デ ー タ 収 集 方 法

1)デ ー タ 収 集 期 間 ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 一     ⑳ ⑩   ⑳ 働.醜   魯 笹9

2)デ ー タ 収 集 場 所 ・ 一 ・ ・ … 一 ・ ・ 一 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …9

3)デ ー タ 収 集 方 法 一 …8・ ・ ・ ・ …s‑・ ・ ・ ・ …0・ ・ 。g

4)イ ン タ ビ ュ ー 内 容 ・ ・ ・ ・ ・ ・ …W・ ・e・ ・ ・ …00‑・ ・Ag

5.デ ー タ 分 析 ・ ・ ・ …0・ …AO・ ・ ・ ・ …P・ ・e‑…e9

6.倫 理 的 配 慮 ・ ・ ・ ・ ・ … ⑧ ・ ・s・m・   〔 窃 面 ⑨     e樺   9

W.結 果

1.研 究 参 加 者 の 背 景 ・ ・‑e‑・0…0・ ・ … 一 ・s…‑10 2.デ ー タ 分 析 の 結 果 一 ・ 一 ・a・ ・ …e…eのs・ ・ ・ …0・10

1)待 ち に 待 っ た 第 二 次 性 微 を 迎 え 、 障 が い を 抱 え て 大 人 に な る 自 分 の r性 」 に つ い て 考 え た 。

(1)第 二 次 性 徴 を 大 き な 成 長 と 受 け と め た 上 で 、 自 身 の 唯 」 を

ど う 生 き る の か 考 え る よ う に な っ た 。 ・ ・e・ ・0・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …10 (2)第 二 次 性 徴 に よ っ て 生 じ る 身 体 的 変 化 や 周 囲 と の 距 離 に 戸 惑

っ て い た ◎ ・OsO・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …0・ ・ ・ ・ ・ ・ …a…11 2)他 者 か ら 身 体 的 ・ 医 療 的 ケ ア を 受 け な け れ ば な ら な い 状 況 に 差 恥 心

や 嫌 悪 感 を 抱 き 、 「私 だ っ て 人 間 だ も ん 」 と 思 っ た 。O・ ・ ・ … 一 …13

(4)

3)障 が い と 共 に 他 者 と 集 団 生 活 を せ ざ る を 得 な い 自 分 た ち へ の

大 人 の 対 応 が 納 得 で き な か っ た 。 ・ 一 ・ ・ 一 ・ ・ ・ ・ ・ …a・ 一 ・ ・14 4)障 が い の あ る 自 分 を 見 て い る 「 人 の 目 が 怖 い 」 と 思 っ た 。 ・ ・ ・ …se・15

5)外 の 世 界 は 怖 い け ど 、 施 設 の 狭 い 世 界 だ け で な く 、 も っ と

世 の 中 を 知 り た か っ た ◎ ・ ・ ・ ・ …sa・ ・ ・ ・ ・ … 一 …0・ ・16 6)障 が い を 持 っ て こ れ か ら ど う 生 き て い こ う か と 自 分 で 考 え 、

自 分 の ペ ー ス で 進 ん で い こ う と 思 っ た 。 ・0・ ・ ・ ・ ・ ・ … 一 ・ ・ 一 ・18

V、 考 察

1思 春 期 肢 体 不 自 由 児 が 施 設 の 中 で 向 か う 「 性 」

1)施 設 で 生 活 す る 思 春 期 肢 体 不 自 由 児 の 「 第 二 次 性 徴 」 の 受 け と めe・ …20 2)施 設 で 生 活 す る 思 春 期 肢 体 不 自 由 児 の 周 囲 と の 距 離 へ の 戸 惑 い ・ ・8‑・21 3)施 設 で 生 活 す る 思 春 期 肢 体 不 自 由 児 の 人 間 と し て の 尊 厳 ・ ・ ・ ・ ・ ・ …21 2施 設 で 生 活 す る 思 春 期 肢 体 不 自 由 児 の ア イ デ ン テ ィ テ ィ の 形 成

1)施 設 で 生 活 す る 思 春 期 肢 体 不 自 由 児 の 「 個 」 の ア イ デ ン テ ィ テ ィ の 形 成 ・ ・23 2)施 設 で 生 活 す る 思 春 期 肢 体 不 自 由 児 の 「 関 係 性 」 の ア イ デ ン テ ィ テ ィ の

形 成 ・ ・ ・ ・ ・ …0・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …a・ ・m…0・ …‑24

買.結 論

1.結 論 一 ・ 一 一 ⑬ ・ 一 一 ・ 一 一 一 ・ 一 ㊥ ・ ・ 一 ・ ・ 一 ・25

2.実 践 へ の 示 唆 ・ ・e・ …m… 一 ・ ・0・ ・ ⑧ ⑳ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …25

3,研 究 の 限 界 と 今 後 の 課 題0・ ・ ・ …0・ ・ ・ ・ …0… 一 …26

謝 辞e一 文 献 ・ ・ 資 料

資 料1 資 料2 資 料3 資 料4 資 料5 資 料6

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …26

・ ・ … ⑧ ・ 。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … ⑧27

研 究 施 設 に 提 出 し た 研 究 依 頼 文 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 一 ・ ・ ・ …31

研 究 対 象 者 紹 介 に 関 す る 同 意 書 一 ・ …0・8mO‑0・ 一 ・ ・34

研 究 参 加 候 補 者 へ の 研 究 参 加 依 頼 書a・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 一 ・s・35

施 設 側 か ら 研 究 参 加 候 補 者 へ の 手 紙 文0・ ・ …e・0‑・ 一 ・ ・37

研 究 参 加 ・協 力 に 関 す る 同 意 書 ・ ・s‑・ ・ 一 一 ・ ・ 一 ・ ・‑38

施 設 か ら の 紹 介 を 介 さ な い 研 究 参 加 候 補 者 へ の 参 加 依 頼 書 ・ …0・ ・39

(5)

1.序 論

1.研 究 の 背 景 及 び 動 機

思 春 期 は 、 体 と 心 が 大 き く成 長 す る時 期 で あ る。 性 ホ ル モ ン の 分 泌 に よ っ て 身 体 形 状 の 変 化 や 生 殖 機 能 の 成 熟 、そ して情 緒 へ の 影 響 も及 ぼす 「 第 二 次 性 徴 」が 生 じ(鍛 治,1.̀、

認 知 発 達 に よ り、 抽 象 的 か つ 多 面 的 な 物 の 見 方 や 、 考 え 方 が 出 来 る よ うに な る(P蓋 聡 就, 1騒戯/199)。 さ らに 、 「自分 と は何 か 」 を 闇 い 直 し、 友 人 や 様 々 な 人 間 関 係 を通 して 「自 我 同 一 性 」 を確 立 させ て い く と も言 わ れ(E盛k80簸,1%0/1970、 社 会 的 な発 達 も遂 げ て い く。 こ の よ う に思 春 期 は 、 「 第 二 次 性 徴 」 を は じめ とす る成 長 発 達 を 通 し、 自身 の 唯 」 や 「 人 生 」 を受 け と めつ つ 他 者 と の 関 係 の 中 で 生 き る 、 「 性 と生 」 を 育 む 重 要 な 時 期 と言 わ れ て い る。

現 在 、 日本 の 肢 体 不 自由 児 は5◎,loa人 と言 わ れ て い るが 、 そ の うち長 期 リハ ビ リや 家 庭 で の養 育 困 難 等 を理 由 に 医療 型 障 害 児 入 所 施 設 で 生 活 して い る 子 ど も が お り、全 国 に59か 所 の施 設 が あ る(全 国 肢 体 不 自 由児 施 設 運 営 協 議 会,鶉011)。 そ こ で 生 活 す る 思 春 期 の 子 ど

も は 、身 体 に 障 が い が あ る こ とや 施 設 生 活 そ の も の が 、「 第 二 次 性 徴 に伴 う心 身 の 受 け とめ 」 及 びr他 者 との 生 き 方 」 に大 き く影 響 す る と、 様 々 な 分 野 の 文 献 よ り推 測 され る。

例 え ば 、 医 学 や 福 祉 の 分 野 で は 、 思 春 期 の 急 激 な 成 長 は 障 が い の あ る身 体 に 負 荷 を も た らす 「か らだ の危 機 」 を 招 く こ とが 明 らか に され(申 鳩,2◎03;木 全,Q11)、 看 護 の 分 野 で は,肢 体 不 自 由児 の 「 障 が い 受 容 」 に 影 響 を 与 え る体 験 と して 、 健 常 者 との 比 較 や 、 公 共 機 関 で 塒 た せ る」 こ とへ の 遠 慮 とい っ た ネ ガ テ ィ ブ な 体 験 の 一 方 で 、 障 が い 理 解 が 進 み 、 補 助 具 に プ ラ ス イ メ ー ジ を持 つ 等 の ポ ジ テ ィ ブ な 体 験 もす る こ とが 言 わ れ て い る(仁 宮,若 林,村 上,赤 沢,2◎08)。 そ して 、児 童 福 祉 の 分 野 で は 、 家 庭 と離 れ た 場 所 で 生 活 を 続 け て き た 思 春 期 の 子 ど も は 、 自身 の 人 生 や 境 遇 を 振 り返 る 「 生 い 立 ち の 整 理 」 を 行 い 、 そ の 整 理 が 将 来 像 へ と繋 が る こ と(大 野,coos)や 、 施 設 の 特 徴 とな る 共 同 生 活 が 、董 恥 心 の発 達 に影 響 を 与 え る こ と(榊 原,藤 原,譲010)が 言 わ れ て い る。 しか し、 施 設 で 生 活 す る思 春 期 肢 体 不 自 由 児 の 「 性 」 に 関 す る 文 献 は 少 な く、 性 に 関 す る 体 験 記(小 山 内,

1995;牛 山,古 谷,道 木,吉 永,20◎8)や 、性 教 育 の 事 例 紹 介(岩 淵,任 海,永 野,2◎ ◎9) が わ ず か に存 在 す る の み で あ っ た 。

実 際 に研 究 者 は 、 思 春 期 肢 体 不 自 由 児 が 生 活 す る施 設 の ヂ 性 と生 」 の課 題 を 、 看 護 師 と して 子 ど も達 と 関 わ る 中 で 明 らか に し た(寺 本9×011)。 す な わ ち 「 性 と生Jの 課 題 とは 、 機 能 障 が い に よ っ て 月 経 や 射 精 の 対 処 が 上 手 く出 来 な い こ と、 プ ラ イ ベ ー トゾ ー ン(性 器

な ど水 着 で 隠 れ る 部 分)を 隠 せ る 十 分 な ス ペ0ス が な い 施 設 構 造 、 そ して 自 己 肯 定 感 の 低 い子 ど もや 他 者 と の 距 離 を 上 手 く保 て な い 子 ど も が 多 く生 活 して い る こ とで あ っ た(寺 本, 2Q11)。 そ こで 研 究 者 は 、 これ らの 課 題 を踏 ま え 、子 ど も達 と共 に 考 え共 に 生 き る力 を培 う

唯 と生 の 教 室 」を 実 施 し、こ の 教 室 の 評 価 を 目的 と した 聞 き 取 り調 査 を 実 施 した(寺 本, 露01慧)。そ の 結 果 、生 き る こ とへ の 肯 定 的 な気 持 ちが 表 出 され た 一 方 で 、 噛 分 が 嫌 い 」、「 人

間 関係 は 難 しい 」、 「 恋 愛 ・結 婚 ・出 産 が で き る の か 」 等 の 思 春 期 肢 体 不 自 由 児 の 複 雑 な 思

い を初 め て 聞 く こ とが 出 来 た(寺 本,譲01幻 。 しか し思 春 期 肢 体 不 自 由 児 が 、 どの よ うな 体

験 を 通 して 第 二 次 性 徴 で 変 化 す る 自身 の 障 が い を持 つ 身 体 と心 を 受 け とめ 、 他 者 との 関 係

性 の 中 で どの よ うに 生 き よ う と して い る の か 、 実 態 は 明 ら か に な っ て い な い 。

(6)

長 い 間 、 日本 社 会 を は じめ 、 「 性 」 を 語 る こ とが タ ブ ー 視 され て き た が 、 近 年 で は 、 「 人 間 は 自身 の 『性 』 を 生 涯 発 達 させ て い く存 在 で あ り、 自身 の認 識 した 『性 』 を踏 ま え 、 他 者 と の 関 係 の 中 で 生 き て い く」 との 考 え 方 が 世 界 的 潮 流 とな っ て い る(W◎ 撚A$s◎ ¢捻勧 簸 F◎ ≪f,1露 §)。そ して 我 が 国 に お い て も 、 腱 や か親 子21」 で は 思 春 期 の 課 題 を 掲 げ 、10代 の 自殺 や 人 工妊 娠 中絶 、 性 感 染 症 罹 患 の 減 少 を 目標 に 、命 や 性 に 関 す る教 育 の 普 及 や 相 談 窓 口体 制 の 強 化 等 、 「 性 」 と 「 生 」 を合 わ せ た 保 健 対 策 と健 康 教 育 が 全 国 的 に行 わ れ て い る(財 団 法 人 母 子 衛 生 研 究 会s露Ol3段)。

一 方 、r能 障 が い が あ る人 も性 的 な 存 在 で あ り、 性 の 健 康 が保 障 され るべ き で あ る 」 等 の 障 が い 者 に 対 す る 性 の 権 利 が 国 際 的 に承 認 され た の は ご く最 近 の こ とで あ り(外 務 省, 20◎6)、 日本 で は そ の 重 要 性 は お ろか 、思 春 期 肢 体 不 自 由児 が 性 を踏 ま え 生 き て い る存 在 で あ る とい う意 識 は 低 い 現 状 で あ る 。

近 年 、 障 が い の 重 複 化 、虐 待 や 養 育 困難 と い っ た 社 会 的 な 理 由 に よ り、 施 設 に入 所 す る 肢 体 不 自 由 児 が 増 加 して お り、さ らに 入 所 期 間 が 長 期 化 して い る(北 村,片 岡,中 俣,201Q)。

そ の よ うな 環 境 下 で 、 思 春 期 肢 体 不 自 由 児 が ど の よ うな 体 験 を 通 して 、 どの よ うに 牲 と 生 」 に つ い て 考 え て い た の か を 明 らか に す る こ と は 、 重 要 で あ る と考 え られ る。

2.用 語 の 定 義 C性 と生J

本 研 究 で は 、施 設 で 生 活 を す る思 春 期 肢 体 不 自 由児 に お い て 、 第 二 次 性 徴 で 変 化 す る 自 身 の 障 が い を 持 っ 身 体 と心 を 受 け と め 、 そ の 上 で 他 者 と の 生 き 方 を 自身 で 選 択 す る意 味 と

して 用 い る。

3,研 究 目的

施 設 で 生 活 を送 る 思 春 期 肢 体 不 自 由児 が 、 どの よ うな 体 験 を 通 して 、 ど の よ うに 自分 自 身 の 「 性 と生 」 に つ い て考 え て い た の か を 明 らか に す る。

4.研 究 の 意 義

本 研 究 に お い て 、 肢 体 不 自 由児 施 設 で 生 活 を して い る思 春 期 の 子 ど も の 「 性 と生 」 が 明 らか に な る こ と に よ る意 義 は 以 下 の 通 りで あ る。

1)施 設 で 生 活 を 送 る 肢 体 不 自 由児 が 、 自 ら の性 や 人 生(生)を 受 け と め 、 他 者 との よ り良 い 生 き 方 を 見 出 す た め の 援 助 につ い て 、 実 践 の 示 唆 を 得 る こ とが で き る 。

2)思 春 期 肢 体 不 自由 児 の 性 を 尊 重 し、 よ り良 い 他 者 との 生 き方 へ つ な げ る た め の 日常

的 に行 わ れ る 身 体 的 ケ ア に つ い て 考 え 、 実 践 す る こ とが 出 来 る。

(7)

H.文 献 検 討

本 研 究 を進 め る に あ た り、1.性 と は 、2.思 春 期 の 子 ど もの 「 性 と生 」、3.施 設 で 生 活 す る思 春 期 肢 体 不 自由 児 に 焦 点 を 当 て て 文 献 検 討 を 行 っ た 。

1.性 とは

性 に 関 連 す る言 葉 と して 、 「 セ ッ ク ス 」 「ジ ェ ン ダ ー 」 「 セ ク シ ュ ア リテ ィ 」 が あ る 。 セ ッ ク ス とは 、生 殖 に 関す る 生 物 学 的 に 規 定 され た 構 造 ・ 機 能 上 の 差 と言 わ れ(中 野,聾%)、

性 別a生 殖 ・性 交 等 を 含 む と考 え られ て い た 。 しか し、 社 会 学 や 心 理 学 の 分 野 か らは 、 ジ ェ ン ダ ー 、 す な わ ち構 造 や 機 能 に お け る性 差 だ け で な く、 生 育 過 程 で 社 会 的 ・文 化 的 に 作 られ た 性 別 ・性 役 割 が あ る こ とが 言 わ れ 、性 的 要 素 に含 ま れ る こ と に な っ た(上 瀬,露0璽0)。

そ して 、 セ ク シ ュ ア リテ ィ と は 、 セ ッ ク ス と ジ ェ ン ダ ー を 基 盤 に 現 れ る性 現 象 の 全 て(池 谷,1993)と 言 わ れ て お り0セ ッ ク ス ・ジ ェ ン ダ ー を基 盤 に 存 在 す る 人 間 同 士 が.性 衝 動

な ど に よ っ て 引 き付 け あ い 、 関 係 し合 い な が らそ れ ぞ れ が ス キ ン シ ップ や 灘 ミュ ニ ケ ー シ 藤 ン と して 表 現 す る こ とで あ る とい わ れ て い る。

人 間 の 性 は 、 「 個 人 の 身 体 ・心 理 ・社 会 ・文 化B歴 史 等 の 体 験 を 通 して性 的 な 存 在 と して の 個 人 の 考 え方 ・感 じ方 ・行 為 を 形 作 る も の で あ る」 とい うこ と が 、 数 々 の 「 性 」 の 定 義 の 中 で 共 通 に 言 われ て い る(W㈱ks,19$6/1996;W磁 δH餓1癒 窃 欝 鷺蜘 七 醜 潟00窯;

性 の健 康 世 界 学 会,2◎05)。 賃本 の 現 代 性 教 育 に 大 き な 影 響 を 与 え た 臆 癒 磯 ぬH(惣 鴨/

1972)は 「 人 間 の 身 体 の 一 部 と して の性 器 や 性 行 動 の 他 に 、他 者 との 人 間 的 な つ な が りや 愛 情 、 友 情 、 融 和 感 、 思 い や り、 包 容 力 な ど人 間 関係 に お け る祉 会 的 ・心 理 的 側 面 や そ の 背 景 に あ る生 育 環 境 な ど も全 て 含 ま れ る 」 と、 性 を 踏 ま え た 個 人 同 士 が 人 との 関 わ りの 中 で どの様 に 生 き て い くか が 、 人 間 の 性 を捉 え る 上 で 重 要 で あ る こ とを 述 べ て い る。

2.思 春 期 の 子 ど もの 「 性 と生 」 1),思 春 期 と は

思 春 期 と は 、 性 成 熟 の 開 始 か ら生 殖 機 能 が 発 揮 され る よ うに な る ま で の 身 体 的 な 変 化 を 伴 う時 期(P鋤 戯y)で あ り、 ま た 心 理 ・社 会 的 な 成 長 と性 成 熟 を包 含 した子 ど もか ら大 人 へ の 成 長 期 間(A認 醗c繊cの で あ る と 言 わ れ て い る(松 浦,露00馳W磁 δH¢a馳 0曙 鐡 麺就 沁灘9窯014)。 そ して 、 精 神 医 学 分 析 家 の 醗 ◎8(想 砿/欝7Dは 思 春 期 を 、 前 思 春 期(恥e麟 ◎1e$ce駕ε)・思 春 期 初 期(E躍 亙yad◎..)・ 思 春 期 中 期(A感 ◎1¢s¢ 磁e¢

騨o脚 の ・思 春 期 後 期(Latead.◎1e$ce鍛ce)・ 後 思 春 期(P◎就 滅 ◎1es総駕 の と5つ に分 け 、 思 春 期 初 期 〜 思 春 期 中期 が 思 春 期 の 心 身 の 発 達 を 遂 げ る 主 要 な 時 期 で あ る と定 義 して い る。

思 春 期 の 年 齢 につ い て は、 日本 産 婦 人 科 学 会@008)で は,8一 轡歳 頃 か ら 野 一18歳 頃 ま で と して い る が 、 思 春 期 の 身 体 的 発 達 と特 に 心 理 社 会 的 発 達 は 、 時 代 や 国 の 文 化 や 経 済 な ど に よ っ て 年 齢 幅 が 異 な り、 さ らに 、 子 ど も の健 康 状 態 に よ っ て 年 齢 区 分 が 異 な る こ と も言 わ れ て い る(松 浦,20◎9)。

2)思 春 期 の 子 ど もの 第 二 次 性 徴 と受 け と め

思 春 期 に な る と、 下 垂 体 か ら分 泌 され る性 腺 刺 激 ホ ル モ ン と性 腺 か ら分 泌 され る性 ス テ

(8)

ロ イ ドホ ル モ ン が 上 昇 し、 第 二 次 性 徴 を 発 現e成 熟 させ る。 男 子 は精 巣 容 量 の 増 大 か ら始 ま り、 陰 茎 増 大 、 陰 毛 発 生 と進 み(高 波,2004)、12歳 か ら13歳 に か け て60%以 上 の 男 児 が 精 通 し、15歳 に は90%の 男 児 が 射 精 を経 験 して い る こ とが 報 告 され て い る(財 団 法 人 日本 児 童 教 育 振 興 財 団 内 日本 性 教 育 協 会,2013)。 一 方 女 子 に お い て は 、10歳 前 後 よ り 乳 房 の 発 達 が 始 ま り、 陰 毛 発 生 、 や が て 初 経 とい っ た 性 成 熟 を 生 じ る と言 わ れ(斉 藤,木 村,2004)、 小 学 校6年 生 の 女 児 の60%が 陰 毛 の 発 生 を認 識 し、 中 学 校2年 生 で は88.3%

の 女 児 が 初 経 を 迎 え て い る との 実 態 が 明 らか に な っ て い る(東 京 都 幼 稚 園 ・小 ・中 ・高 ・ 心 障 性 教 育 研 究,2005)。 思 春 期 は 第 二 次 性 徴 の 発 育 に 伴 う不 安 や 悩 み を 少 な か らず 抱 え る

が 、 誰 に も相 談 で き ず 、 性 に 関 す る 心 理 的 葛 藤 を 起 こ しや す い と い わ れ て い る(石 走,松 尾,1)。 小 学 校4‑6年 生 対 象 に行 っ た 性 に 関 す る悩 み 調 査 で は 、男 子 の約13%が 変 声 、

11%に 性 器 の発 育 の個 人 差 に 対 す る 悩 み を 持 ち 、 全 体 的 に年 齢 が 低 い ほ ど悩 む 比 率 が 高 か っ た 。 女 子 は19%が 月 経 の 悩 み を持 ち 、胸 の 膨 らみ に 関 す る悩 み は4年 生 で12.1%で あ る が 、5・6年 で はs%へ 減 少 して い る。 しか し発 育 の 個 人 差 は 高 学 年 に な る ほ ど悩 む 比 率 が 上 が り、6年 生 で は22.7%の 女 子 が 悩 ん で い る こ と が 明 らか に な っ て い る(東 京 都 幼 稚 園 ・小 ・中 ・高a心 障 性 教 育 研 究,2002)。

第 二 次 性 徴 に 伴 い 、 性 的 関 心 が 高 ま る の も 思 春 期 の 特 徴 で あ る。 調 査 に よ る と、 性 的 興 味 を持 つ 子 ど も は 男 子14‑15歳 、 女 子14‑16歳 で 過 半 数 を 超 え て お り、性 の情 報 源 は友 人 や 先 輩 が 男 女 共 に圧 倒 的 に 多 く 、 年 齢 が 上 が る に つ れ 、 イ ン タ ー ネ ッ トや 雑 誌0ア ダル ト雑 誌 等 で 情 報 を得 て い る(財 団 法 人 日本 児 童 教 育 振 興 財 団 内 日本 性 教 育 協 会,2013)。

そ して 性 行 動 に伴 っ た 様 々 な課 題 も生 じて お り、平 成13年 度 よ りr健 や か親 子21」 な ど全 国 的 な 対 策 が 取 組 ま れ て い る。 そ の 結 果 、 思 春 期 の 子 ど も の 性 感 染 症 罹 患 率 は 、2000年 か らの8年 間 で 半 減 し(年 問3322件 の発 症)、 中 絶 率 は2000年 の12.1(人 口千 対)か ら、8 年 後 は7.6へ 減 少 、10代 の 出 産 件 数 も減 少 傾 向 で あ る(財 団 法 人 母 子 衛 生 研 究 会,i・)。

一 方 、 中 絶 を繰 り返 す 子 ど も や 若 年 で性 交 体 験 をす る 子 ど もの 背 景 に は 、 「中学 生 の 頃 の 家 庭 が 楽 し くな か っ た 」や 噛 傷 行 為(リ ス トカ ッ トな ど)の 経 験 が あ る 」 「 喫煙 習 慣 が あ る 」 とい っ た 場 合 が 多 く、 生 育 環 境 な ど も思 春 期 の 子 ど も の性 行 動 に 影 響 を 与 え て い る こ とが 明 ら か に な っ て い る 。 さ ら に 、 自 己 肯 定 感 の 低 さや 自 己 同 一 性 の 拡 散 に 関 係 し、 自殺 の 問 題 も生 じて い る。 「 健 や か 親 子21」 で対 策 が 行 わ れ て い る も、2000年 で は10〜14歳 代 で 1.1(人 口千 対)、15歳 一19歳 代 で6.4(人 口千 対)の 自殺 件 数 が 、8年 後 も 改 善 な く、15

‑19歳 は8 .3(人 口千対)で む しろ深 刻化 して い る。

3)思 春 期 か ら青 年 期 に お け る 自身 の 生 き 方 ・他 者 との 生 き 方

都 筑 ら は 、 教 育 学 の 立 場 か ら小 学 生 一 中 学 生 を 対 象 と した 学 校 適 応 と時 間 的 展 望 に っ い て の 調 査 研 究 に よ り、「 子 ど もに お け る 人 生 の捉 え 方 」を 明 らか に した(都 筑,2008;北 爪, 小 川,菅 野,2007)。 海 老 根(2010)は そ の 結 果 を 踏 ま え 、 「 青 年 期 にお け る 人 生 態 度 の 構 造 」 を 明 らか に す る 目的 で 、大 学 生 に 自 由記 述 式 質 問 用 紙 調 査 を行 っ た 。結 果 、小 学 生 は 、 学 年 が 上 が る に つ れ 、 勉 強 や 進 学 の ス トレス の 影 響 に よ り 「 将 来 へ の 希 望 」 や 「 計 画 性 」 が 低 く な り、 中学 生 に な る と 「 空 虚 感 」 が 増 加 して い く。 ま た 、 小 学 校6年 生 頃 よ り認 知 機 能 の 向 上 や 自 己評 価 が 可 能 に な る こ とで 、r将 来 目標 の 渇 望 」 が 上 昇 して い く。 「 将 来 へ の 希 望 」 や 「 計 画 性 」 は 、 子 ど も の 身 体 の 健 康 や 成 長 感 覚 、 周 囲 との 良 好 な 対 人 関 係 に よ

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っ て 強 ま る こ と も述 べ られ て い た(都 筑 露008)。 そ して 青 年 期 に な る に つ れ 、 人 生 を積 極 的 に 生 き る特 徴 と して 以 下 の 段 階 が 明 らか に な っ た 。 第!に 今 を 生 き 、 刹 那 的 な 態 度 を 含 ん だ 「 現 在 重 視 」 な 態 度 の 一 方 で 、 他 者 を 対 象 とす る の で は な く、 自 己成 長 や 目標 達 成 を 含 む 「 未 来 志 向 」 を持 つ とい うこ と。 第2に 、 現 在 の 自 己や これ ま で の 人 生 を 含 ん だ 「 人 生 に 対 す る 受 容 的 態 度 」 を持 ち な が ら も そ の 重 き は 自己 の 発 展 性 、 現 在 の 充 実 、 未 来 に 向 け て の 成 長 とい っ たr人 生 に 対 す る 能 動 的 態 度 」 に 特 徴 づ け られ る段 階 が 明 らか に な り、

自身 の 生 き方 は あ くま で も 自分 自身 の価 値 観 が影 響 す る こ と を述 べ て い る(海 老 根,露01◎)。

一 方 、 同 じ く教 育 学 者 の 山 田{200)は 、 自 己 や 他 者 と の 関係 や 強 さが どの よ う に大 学 生 の 進 路 選 択 に影 響 し た か を 分 析 し、 青 年 期 ア イ デ ン テ ィ テ ィ様 態 の 特 徴 を イ ン タ ビ ュ ー 調 査 よ り明 らか に した 。 「 個=自 分Jの ア イ デ ン テ ィテ ィは 自 己能 力 に 対 す る信 頼 感 を基 盤 に独 立 した 個 人 と して 存 在 す る方 向 へ 発 展 して い く。r関 係 性 瓢他 者 との 関係 」 に基 づ く ア イ デ ン テ ィ テ ィ は 、自 己 を 取 巻 く世 界 の 信 頼 感 を基 盤 に 、他 者 と関係 を 築 く能 力 を獲 得 し、

相 互 的 な 関係 を結 ぶ 方 向 へ と発 展 して い く特 徴 を持 つ こ とが 明 らか に され て い る。 「 個 」 と r関係 性 」 の バ ラ ン ス に よ っ て 対 人 関係 の あ り方 に 相 違 が み られ 、 自身 の 生 き 方 に は 他 者 との 関係 性 が 影 響 す る こ とが 示 され た(山 田,Boa$)。

性 を 踏 ま え た 他 者 と の 生 き 方 に お い て は 、 高 校 生 の 恋 愛 観 ・性 的 役 割 観 と家 族 形 成 意 欲 に 関 して の ア ン ケ ー ト調 査 や(齊 藤,星 山,内 山,近 藤,原,宮 原,鴛0玉3)、 大 学 生 の 将 来 設 計 と性 意 識 ・行 動 の質 問 紙 調 査 を行 っ た 研 究 が あ っ た(忠 津,高 見 梶 原,篇00§)。 高 校 生 に な る と、全 体 のM4が 恋 愛 す る こ とに 肯 定 的 で あ り、 そ の うち の32°/aが親 密 性(結 婚 意 識)や 家 族 形 成 意 欲 が 高 い こ とが 明 らか に な っ て い る。 こ の 結 果 に は男 女 差 や 性 交 経 験 に よ る有 意 差 は な くe思 春 期 の 発 達 課題 の 得 点 が 高 い ほ ど家 族 形 成 意 欲 の 問 に 正 の 関 連 が あ る こ と を示 した(齊 藤ら,窯0璽3)。

3.施 設 で 生 活 す る 思 春 期 肢 体 不 自 由児 の 特 徴 1)肢 体 不 自由 児 と 医療 型 障 害 児 入 所 施 設 に つ い て

肢 体 不 自 由 児 と は 、 生 ま れ つ き 又 は 出産 時 の 障 が い 、 あ る い は幼 い 時 の 病 気 や 事 故 な ど に よ り、 手 や 足 、 背 骨 な どの 運 動 機 能 に 不 自 由 が あ る 子 ど も と定 義 され て お り(社 会 福 祉 法 人 日本 肢 体 不 自由 児 協 会,1953)、 現 在 、肢 体 不 自 由 を もた らす 疾 患 と して 、脳 性 麻 痺 47.5%、 脊 髄 損 傷3%、 進 行 性 萎 縮 性 疾 患3%、 脳 挫 傷 や 脳 血 管 障 害2.4%、 そ の 他 不 明 は 20%以 上 と され て い る。 障 が い 原 因 と して は 、 出産 時 の 損 傷 が 窯&3%と 多 く、 次 に 先 天 性 を 含 む他 疾 患 が9.8%、 交 通 事 故 が2.4%、 そ の他 の 事 故 が3.0%と な っ て い るが 、最 近 の傾 向 と して 、虐 待 の 後 遺 症 が 含 ま れ る 「そ の 他 の 事 故 」 が 平 成13年 度 よ り8年 間 で1.5倍 に 増 加 して い る。 肢 体 不 自由 児 の61.7%が 障 害 者 手 帳!級 、 す な わ ち ヨ常 生活 が 極 度 に制 限 され る ・両 下 肢 の 全 廃 の 状 態 で あ り、 障 が い 程 度 が 低 く な る に つ れ 人 数 の 比 率 は 減 少 して い る(厚 生 労 働 省,207)。 そ の 為 、 排 泄 ・入 浴 ・衣 服 の 着 脱 な ど に 関 す る 日常 生 活 動 作 の 介 助 必 要 度 も、全 介 助 は 各 項 目そ れ ぞ れ6◎%程 度 、部 分 介 助 は10〜20%で あ り、肢 体 不 自 由児 が 日常 生 活 動 作 を 自 立 して 行 え る割 合 は 、20%弱 で あ る 。 ま た 、 外 出 は全 体 の70%が 介 助 を必 要 と して い る 状 況 で あ る。

現 在 、 医 療 型 障 害 児 入 所 施 設 で は 、 在 所 す る肢 体 不 自 由児 数 が 全 体 的 に 減 少 傾 向 で あ る

一 方 、親 の 養 育 困 難 や 被 虐 待 を 理 由 と した 入 所 児 童 の 割 合 は 増 加 し、 入 所 期 間 は 長 期 化 し

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て い る(北 村9片 岡,中 俣,2◎to)。 平 成16年 度 全 国 肢 体 不 自 由 児 施 設 調 査 で は 、施 設 入 所 期 閲 が5年 以 上 を 長 期 入 所 児 と した と こ ろ 、 約30%が 長 期 入 所 児 で あ り、 入 所 期 間3年 以 上 を含 め る と50%を 超 え て い た 。 しか し、 そ れ 以 降 に 行 わ れ た 入 所 期 聞調 査 は 見 当 た ら な い(全 国 肢 体 不 自由 児 施 設 運 営 協 議 会,2Q11)。 平 成18年 度 の 肢 体 不 自 由児 施 設 在 所 者 数 駄38亙 人 中 、8歳 〜18歳 の 子 ど もの 数 は1,376人 で あ り、 思 春 期 肢 体 不 自 由 児 は 半 数 以 上 を 占め て い る(厚 生 労 働 省,oar)。

2)思 春 期 の 発 達 とr障 が い 」・「 性 」 に つ い て

思 春 期 に な る と 、 身 体 に 障 が い を もつ 子 ど も は 拘 縮 の 進 行 や 疾 患 の 悪 化 な どが 生 じや す くな る 。申嶋 は 、 脳 性 麻 痺 児3歳 か ら20歳 以 上 の3◎8名 を 対 象 に.縦 断 的 に 調 査 を 行 っ た 。 結 果 、 娼%の 子 ど も に移 動 能 力 の 低 下 が 思 春 期 以 降 に 生 じて お り、 最 大 移 動 距 離 や 、 排 泄 の 自立 状 況 、側 奪 発 生 の 有 無 な ど が移 動 能 力 に影 響 を 与 え て い る こ とが 明 ら か に な っ た(中 嶋,20◎3>。 一 方 、経 済 的 自 立 に 関 して は 、バ リア フ リー や 社 会 制 度 の状 況 に よ っ て 大 い に 予 後 が 変 わ る こ と を示 唆 して い た(中 嶋,XOO3)。 こ の よ うな 自身 の 身 体 的 変 化 に 伴 い 、 思 春 期 肢 体 不 自由 児 は 、 外 出 の 不 自 由 さや 、健 常 者 と 自身 との 比 較 、 メ デ ィア で 取 り上 げ る 障 が い 者 に 関 す る 内 容 を 通 して 、 自身 の 障 が い を認 識 して い る こ と が 、 当 事 者 の イ ン タ ビ

ュー 調 査 よ り明 らか に され て い た(仁 宮 ら,240)。

仁 宮 は 、 思 春 期 に お け る障 が い の 悪 化 を 「 折 り返 し地 点 」 と捉 え 、 思 春 期 の 肢 体 不 自 由 児 の 目常 生 活 動 作 に お い て 、 体 力 や 身 体 能 力 共 に 「 折 り返 し地 点 」 に い る子 ど も の 自尊 心 を 尊 重 し、 介 助 の タ イ ミ ン グ の 見 極 め や 、 褒 め て が ん ば りを認 め る な ど、 重 た く沈 み そ う な 子 ど も の 身 体 と気 持 ち を 支 え 続 け る こ との 重 要 性 を看 護 師 の ケ ア 場 面 の 参 加 観 察 に よ り 明 らか に した(仁 宮,2◎12)。

思 春 期 肢 体 不 自 由 児 の 「 性 」 に 関 して もい くつ か研 究 や 事 例 紹 介 が あ っ た。 オ ー ス トラ リア で は 、思 春 期 の脳 性 麻 痺 児 とそ の 家 族 が 求 め るqOLと は何 か を 明 らか に す るた め 、本 人 及 び 保 護 者 へ のイ ン タ ビ ュ ー 調 査 が 行 わ れ て い た 。 そ こで は 噛 立 と移 動 「 適 した 学 校 の 選 択 」 「 障 が い 受 容 」 とい っ た 身 体機 能 や 受 容 過 程 をQ◎Lの 指 標 と求 め る 以 外 に も、 「 親 密 性 と性 」 とい っ た 「 性2の 指 標 が 挙 が っ て い た(D鼠vise,2◎ ◎9)。実 際 のイ ン タ ビ ュ ー で は 「 子 ど もが 妊 娠 ・出産 を考 え た 時 の 対 応 が気 に な る 」 丁 性 の被 害 を受 け な い だ ろ うか 」 な ど と本 人 よ り もむ しろ 家 族 側 が 子 ど も の 性 と ど の よ うに 向 き 合 っ て い く か が 多 く語 られ て い た(D麟sε,Hoag)。 ま た 、 ア メ リカ の'̀は 二 分 脊 椎 症 の 思 春 期 女 性 に お け る 「 仲 間 関 係 を通 して の 経 験 」 を 明 らか に す る た めe一当事 者 へ の イ ン タ ビ ュ ー 調 査 を 行 い.「 仲 間 と の 関 係 に お い て の試 練 」 と して 、障 が い に伴 う偏 見 や 制 限 、デ0ト の 限 界 な ど とい っ た 「 他 者 と の 関係 」や 「 恋 愛 」に 関す る試 練 を 経 験 して い る こ とを 明 らか に した(R儀 瓢,⑳07)。

そ して 、 「 社 会 との 強 い 繋 が り」 に影 響 を 与 え る 経 験 と して 、健 常 者 と の 対 等 な 繋 が りや 、 障 が い者 と の 共 感 的 繋 が り と共 に 、 恋 愛 的 な繋 が り を持 つ こ と も 社 会 性 の 影 響 に 関 与 す る こ と が述 べ られ て い た(£ 礫x,2◎ ◎7}。

日本 で は 、 手 記 や 事 例 紹 介 で は 、 思 春 期 肢 体 不 自 由児 の様 々 な 「 障 が い 」 や 「 性 」 に 関 す る思 い が 述 べ られ て い た 。 思 春 期 で 脊 髄 損 傷 を患 っ た 女 性 は 、 「 車 い す で 初 め て外 に 出 る

とみ ん な に 白い 眼 で み られ.辛 か っ た 」(牛 山,古 谷,道 木,吉 永,震OG8)と 障 が い を 持 っ 前 後 の 自己 像 に葛 藤 を述 べ て い る 一 方 、 脳 性 麻 痺 を 持 つ 女 性 は 、 思 春 期 の 時 期 に 「 他 者 か

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ら の 冷 た い 視 線 を受 け 、 改 め て な ぜ 、 顔 が ゆ が む の だ ろ う ・なぜ 、 ま っ す ぐ 立 て な い の だ ろ う と気 付 き始 め た 」(小 山 内,露00鋤 、 「 鏡 を見 な け れ ば1自 分 も横 を歩 く友 人 の様 な快 活 な 女 の 子 に な っ た 気 分 に 浸 れ た(小 森,窯006)と 、 障 が い の受 け と め に つ い て の エ ピ ソー ドが い くつ か 述 べ られ て い る。 ま たe「(介 助 が 必 要 だ か ら こそ)お し りを思 い っ き り綺 麗 に 拭 い て くれ る 人 を 求 め …(略)」 、 「トイ レの(タ イ ミン グ を)計 算 し(中 略)… 介 助 を頼 む 難 し さが あ っ たjと 排 泄 の介 助 に 関 す る 悩 み や 、 「カ ー テ ン 璽枚 が プ ライ バ シ ー … 」 とプ

ラ イ バ シ ー に 関 す るエ ピ ソー ドも述 べ られ て い た(小 山 内4⑲%;小 山 内,2◎02)。

3)施 設 や 病 院 で 長 期 入 院 す る思 春 期 の 子 ど も

施 設 や 病 院 で 過 ごす 思 春 期 の 子 ど も の 生 活 に 関 す る 文 献 を調 べ た と こ ろ 、 慢 性 疾 患 で 入 院 申 の 思 春 期 の 子 ど も が認 識 す る 問題(前 田,藤 原,上 杉,杉 野,平 田,鴛 蟹 ◎)や 、 そ の 問 題 を解 決 す る た め の 支 援 に つ い て の 研 究 が され て い た(前 田,藤 原,杉 野,平 田4上 杉, 露0鋤 。 ま た 、施 設 で 生 活 を送 る 思 春 期 肢 体 不 自由 児 に つ い て は 、 施 設 生 活 の 体 験 や 自立 に 対 す る想 い を 述 べ た 手 記(小 山 内,聾 §5;小 山 内,2◎02)が あ っ た。

平 均 在 院 日数1か 月 よ り2年1か 月 ま で の慢 性 疾 患 を持 つ 賂 一18歳 の 思 春 期 の 子 ど も を 対 象 に イ ン タ ビ ュ ー 調 査 を行 な っ た 結 果 、 長 期 入 院 をす る 思 春 期 の 子 ど もが 認 識 す る 問 題 と して 、特 に異 性 看 護 師 へ の抵 抗 感 が 多 く表 出 され て い た(前 田 ら,勲GlO)。 ま た 、 治 療 や 症 状 に よ る心 身 の 苦 痛 や 、 疾 患 を持 ち な が ら こ れ か ら を生 き て い く将 来 へ の 不 安 、 さ ら に 入 院 生 活 に お け る 規 則 制 限 や 、 孤 独 感 、 維 持 発 展 し に くい 人 間 関係 、 気 持 ち を 理 解 して く れ な い看 護 師 な どが 問 題 と して 認 識 され て い た(前 田 ら,露0細 。 それ らの 問題 を解 決 す る た め に 、 慢 性 疾 患 を 持 つ 思 春 期 の子 ど も は 、 同 類 疾 患 を持 つ 患 児 同 士 の 情 報 交 換 や 、 同 性 看 護 師 に よ る 日常 的 ケ ア や 雑 談 を 望 み 、 症 状 軽 減 や 専 門 的 知 識 の 提 供 ・学 習 支 援 な どは 、 性 別 や 立 場 は 関 係 な く最 適 な 者 か ら の 支 援 を 得 た い とい っ た ニ ー ズ が あ る こ とが 明 らか に な っ た(前 田 ら4露01D。

長 期 間 に わ た り施 設 生 活 を お く る肢 体 不 自 由児 の 体 験 に つ い て 、 「 生 ま れ て 間 も な く施 設 に 預 け られ 、 家 族 の 冠 婚 葬 祭 に も 出 させ て も ら え な か っ た 」、 「 施 設 で は(常 時 介 助 を 必 要 とす るた め)看 護 師 や 保 育 士 の 顔 色 を うか が い な が らカ メ レオ ン の よ うに 生 き て い た 」 「 多 く の 障 が い 者 が 夢 や 自分 自身 の 感 情 や 怒 り を捨 て て 施 設 の 言 い な りで 暮 ら して い た 」 と、

脳 性 麻 痺 の 女 性 が 思 春 期 の 頃 を振 り返 っ て 、 相 談 者 に 宛 て た 手 紙 の 中 で 当 時 の 思 い を 語 っ て い た(小 山内,1鈴5)。 しか し、 同 時 に 「 施 設 は 社 会 に 出 るた め の トン ネ ル で あ りe入 生 の 階 段 と して 、 自分 な りの 自立 を 考 え る こ とが 大 事 で あ る 」 と述 べ て お り、 子 ど も 時 代 に 生 活 して い た 施 設 か ら 自分 な りの 自立 を 成 す た め に は 、「 精 神 を強 くす る 」懸 人 で 出 か け る」

噛 炊 ・社 会 の ル ー ル を 身 に 着 け る 」 こ とが 必 須 で あ り、 さ も な け れ ばe結 局 ボ ラ ンテ ィ ア や 介 助 ス タ ッ フ に 振 り回 され 、 自立 と は 言 え な い 生 活 を 送 る こ と に な る と1障 が い と共

に 自立 して 生 活 す る上 で の厳 し さ も 手 記 の 中 で 述 べ られ て い た(小 山 内,200露)。

以 上 よ り、 思 春 期 の 子 ど も は 、 「 第 二 次 性 徴 」 に よ っ て 変 化 す る 心 身 を認 識 し、 性 的 関 心

が 高 ま る と共 に 、 性 行 動 の 課 題 も生 じて い た。 ま た 、 自 己 の ア イ デ ン テ ィテ ィや 他 者 と の

生 き 方 は 、 学 力 や 自 己 能 力 と向 き 合 う こ と、 そ し て 学 校 や 周 囲 との 関係 に よ っ て 構 築 され

て お り、 恋 愛 や 結 婚 、 家 族 形 成 意 欲 も 、 思 春 期 の 発 達 課 題 の 獲 得 状 況 に影 響 す る こ と が 明

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らか に され て い た 。 一 方 で

、 施 設 で 生 活 す る思 春 期 肢 体 不 自 由児 の 「障 が い 」 に伴 う身 体 的 変 化 や 受 け と め は 、 明 らか に され 看 護 の 方 向 性 も示 唆 され て い る。 しか し、 「 第 二 次性 徴 」 を どの よ うに 受 け とめ 、 自身 の 障 が い や 施 設 で 生 活 す る境 遇 を どの よ うに 意 識 しな が ら、 「 個 」 の ア イ デ ン テ ィ テ ィ を形 成 し、 どの よ う に 「 他 者 と の 関 係 性 」 を 構築 して 人 生 を 目指 して い くの か は 明 ら か に な っ て い な い 。

以 上 の こ とか ら 、 施 設 で 生 活 す る 思 春 期 肢 体 不 自 由 児 が どの よ うな 体 験 を 通 し、 どの よ うに 唯 と生 」 に つ い て 考 え て い た の か を 明 ら か に す る必 要 が あ る と考 え た 。

孤.研 究 方 法

1.研 究 デ ザ イ ン

イ ン タ ビ ュ ー に よ る 質 的 記 述 的 研 究

2.研 究 参 加 者 及 び 、 募 集 方 法

思 春 期 の 時 期 に 施 設 で 生 活 を して い た20歳 一30歳 の 身 体 に 障 が い を持 つ 男 女 で 、下 記 の 条 件 を満 た す 者 、 計5名 程 度 と した 。

1>入 所 して い た 時 期 に 援 助 者 か ら身 体 介 助 を受 け て い た 者 2>筆 談 を 含 め た 会 話 が 出 来 る者

3)イ ン タ ビ ュ ー 調 査 を依 頼 す る時 点 で 、 心 身 が 安 定 して い る者

本 研 究 で は 、 醗os(隠62/聡7Dの 思 春 期 の 定 義 に 、 山 本(2◎1ω が 当 て は め た 年 齢 区 分 を参 考 に し、 性 成 熟 が 始 ま る8一 騒歳(女 子)と10歳 頃(男 子)か ら 自我 同 一 性 が 確 立 しっ っ あ る と考 え る 弼 一 露0歳 の 期 聞 を 偲 春 期 」 と し、 自我 理 想 の確 立 や パ ー ソナ リテ

ィ の調 和 統 合 を達 成 して い く時 期 で あ る後 思 春 期(露0‑30歳)の 参加 者 に、 自身 の 思 春 期 を 振 り返 り、 語 っ て も らっ た 。

研 究 参 加 者 の 募 集 方 法 は 、 現 在 、 医療 型 障 害 児 入 所 施 設 に 通 所 して い る者 を紹 介 して も ら うか 、 施 設 で 研 究 者 が 主 催 した 「 性 と生 の 教 室 」 に以 前 か ら 関 わ っ て い た者 に 、 直 接 研 究 協 力 の依 頼 を した 。

研 究 参 加 者 の 紹 介 を 依 頼 す る場 合 に は 、 施 設 長 及 び 看 護 科 長 に研 究 の 趣 旨 、 方 法 や 倫 理 的 配 慮 を 記 載 し た 文 書(資 料1)と 口頭 に て 説 明 を 行 い 、 同 意 書(資 料2)を 取 り交 わ し た。 そ して 研 究 参 加 候 補 者 に は 、 施 設 か ら研 究 内 容 の 文 書(資 料3)(資 料4)を 渡 し、 同 意 が 得 られ る場 合 に は そ の 旨 を返 信 は が き も し く は 電 子 メ ー ル で 伝 え て も ら っ た 。 同 意 書 へ の署 名 は イ ン タ ビ ュ ー 当 日に 再 度 説 明 を行 い 、 署 名 して も ら っ た(資 料5)。

ま た 、研 究 者 が 面 識 の あ る研 究 参 加 候 補 者 に は 、 自宅 に 文 書(資 料6)を 直 接 送 付 し、

研 究 に 同意 す る場 合 は 、 紹 介 に よ る研 究 参 加 者 と 同様 の 手 続 き で行 っ た。

ど ち ら の募 集 方 法 に お い て も 、 研 究 参 加 者 の 意 向 を 最 優 先 した 日程 調 整 を行 いaイ ン タ

ビ ュ ー を 行 う前 に も必 ず 、 研 究 の 趣 旨 、 方 法 、 倫 理 的 配 慮 に つ い て 十 分 説 明 を行 い 、 参 加

者 の 同 意 を 得 て か ら行 っ た0

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3.デ ー タ 収 集 方 法 1)デ ー タ収 集 期 間 20B年5月 〜2014年1月

2)デ ー タ収 集 場 所

研 究 参 加 者 の 負 担 とな らな い 距 離 圏 内 に あ る会 議 室 も し くは 自宅 。 3)デ ー タ収 集 方 法

半 構 成 的 面 接 法 を 用 い た イ ン タ ビ ュー 調 査 を行 っ た 。 イ ン タ ビ ュ ー 時 間 は 、 約1時 間 と し、1回 を 原 則 と した。 イ ン タ ビ ュ ー 内 容 は 、 同 意 を得 てICレ コー ダ ー に録 音 し、録 音 の 承 諾 が得 られ な い 場 合 は メ モ を 取 る こ との 承 諾 を 得 た。参 加 者 の 属 性(年 齢 ・性 別 ・続 柄)、

イ ン タ ビ ュ ー 前 後 の 場 の 状 況 、研 究 者 の 思 い 、 気 に な っ た こ と も記 録 した 。 4)イ ン タ ビ ュ ー 内容

今 ま で 障 が い と共 に 生 き て き た 自身 の 人 生 を振 り返 り、 そ の 中 で 生 じた 「 性 と生 」 に 関 す る想 い や 体 験 に つ い て 、 以 下 の 内 容 を 中 心 に 自由 に語 っ て も ら っ た 。

(1)思 春 期 の 時 期 に 、 大 人 へ と変 化 す る体 や 障 が い を どの よ うに 受 け と め て い た の か (2)施 設 入 所 中 に 、 性 に 関 して どの よ うな 体 験 や 思 い を した の か

(3)施 設 退 所 後 か ら現 在 を 振 り返 り、 施 設 入 所 申 に ど の よ うな 性 に 関 す る ケ ア が必 要 で あ る と思 うか

4.デ ー タ分 析

得 られ た デ ー タ を基 に 逐 語 録 を 作 成 し、 思 春 期 の 時 期 に 施 設 で 生 活 を して い た 研 究 参 加 者 が 、 ど の よ うな 体 験 を し、 どの よ う に 自身 の 「 性 と 生 」 に つ い て 考 え て い た の か を 分 析 す る た め の 重 要 な 部 分 を 抜 き 出 し、 分 析 した 。 デ ー タ の 収 集 と分 析 は 並 行 して 実 施 し、 研 究 指 導 者 の 指 導 を受 け な が ら行 っ た 。 研 究 参 加 者 に も 、 分 析 内 容 の 確 認 を して も らっ た 。

5.倫 理 的 配 慮

1)自 身 の 障 が い や 性 、 生 い 立 ち に 関 す る質 問 内 容 を 聞 くた め 、 イ ン タ ビ ュ ー 中 に 思 い 出 し た く な い 体 験 を 回 想 させ て しま い 、 差 恥 心 や 不 快 感 を 伴 う可 能 性 が あ る。 あ ら か じめ イ ン タ ビ ュ ー 内容 を 記 載 の 上 、研 究 協 力 を 拒 否 す る権 利 ・研 究 途 中 にお け る 辞 退 す る権 利0 拒 否 や 辞 退 を して も不 利 益 は 一 切 生 じ な い こ と を 文 面 と 口頭 に て 説 明 を行 っ た。

2)研 究 に 同 意 が 得 られ た 場 合 に お い て も 、 イ ン タ ビ ュ ー 前 や 論 文 公 開 前 に 必 ず 拒 否 す る権 利 を 口頭 説 明 し本 人 の 同 意 を 得 た 。 対 象 者 を 紹 介 した施 設 に は参 加 の 有 無 は 知 らせ ず 、 拒 否 して も 、 施 設 サ ー ビ ス に は影 響 が な い 旨 を 施 設 に保 証 して も らい 、研 究 依 頼 文 書 に そ の 旨 を 記 載 した 。

3)プ ラ イ バ シ ー が 守 られ る場 所 で イ ン タ ビ ュ ー を 行 いb内 容 は 同 意 を 得 てICレ コー ダ ー に録 音 した 。 デ ー タ内容 は、 氏名 や個 人 が特 定 で き る内容 を全 て暗 号化 し、厳 重 に保 管

した 。 発 表 時 も匿 名 を徹 底 し、研 究 終 了 後 は 全 て のデ ー タ を 消 去 した 。

4)研 究 論 文 の公 開 方 法 は 、 参 加 者 の 同 意 を得 て修 士 論 文 と して 提 出 しsま た 関 連 の 学 会 で 発 表 を 行 うこ と を あ らか じ め説 明 し、 了 承 を 得 た 。

5)本 研 究 は 、 平 成25年 度 首都 大 学 東 京 荒 川 キ ャ ンパ ス 研 究 安 全 倫 理 委 員 会 の 承 認 を 得

て 行 っ た(承 認 番 号:13003)。

(14)

W.結 果

1.研 究 参 加 者 の 背 景

本 研 究 の 参 加 者 は 、 関 東 圏 内 に あ る 医 療 型 障 害 児 入 所 施 設 で 思 春 期 の 頃 に 生 活 して お り、

現 在 は 退 所 した5名 で あ っ た 。 参 加 者 の 詳 細 は 以 下 の 通 りで あ る。

Aさ ん:女 性 、20代 前 半 、 脊 髄 損 傷 後 遺 症 。

幼 少 期 よ り児 童 養 護 施 設 で12年 間 生 活 、 学 童 期 で 肢 体 不 自由 児 とな り、 そ の後 医 療 型 障 害 児 入 所 施 設 で6年 間 生 活 を送 る。

Bさ ん:男 性30代 前 半 、 脳 性 麻 痺 。

出 生 後3歳 ま で 乳 児 院 で 生 活 し、そ の 後 医 療 型 障 害 児 入 所 施 設 で15年 問 生 活 を 送 る 。

Cさ ん:女 性 、20代 前 半 、 脳 性 麻 痺 。

学 童 期 前 半 よ り医 療 型 障 害 児 入 所 施 設 で12年 間 生 活 を 送 る。

Dさ ん:男 性 、20代 前 半 、 脳 性 麻 痺 。

幼 少 期 よ り医 療 型 障 害 児 入 所 施 設 で15年 間 生 活 を 送 る。

Eさ ん1男 性 、20代 後 半 、 頭 部 外 傷 後 遺 症 。

学 童 期 前 半 よ り2か 所 の 医 療 型 障 害 児 入 所 施 設 で12年 間 生 活 を送 る。

2.デ ー タ 分 析 の 結 果

得 られ た デ ー タ を 分 析 した 結 果 、 施 設 で 生 活 す る 思 春 期 肢 体 不 自 由 児 の 「 性 と生 」 に つ い て6つ の テ ー マ が 見 出 だ され た 。 これ ら に つ い て 、 デ ー タ に 基 づ き な が ら記 述 す る(デ ー タ か らの 引 用 を 斜 字 体 で 示 す) 。

1)待 ち に 待 っ た 第 二 次 性 徴 を 迎 え 、 障 が い を抱 え て 大 人 に な る 自分 の 「 性 」 に つ い て 考 え た 。

(1)第 二 次 性 徴 を 大 き な 成 長 と受 け と め た 上 で 、 自分 のr性 」 を ど う生 き る の か 考 え る よ うに な っ た 。

思 春 期 は 、 第 二 次 性 徴 の 出 現 に 対 す る戸 惑 い や 不 安 を 誰 に も話 せ ず 、 心 理 的 葛 藤 を起 こ しや す い 時 期 で あ る とい わ れ て い る 。 ま た 肢 体 不 自 由 児 に と っ て 、 思 春 期 は 急 激 な 体 の 変 化 に伴 い 、 筋 ・骨 格 の 変 形 や 拘 縮 、 痙 攣 の 続 発 な ど、 障 が い の 悪 化 を生 じる と も言 わ れ て い る。 こ の よ うな 危 機 的 状 況 が推 測 され る時 期 に も 関 わ らず 、 施 設 で 生 活 す る 思 春 期 肢 体 不 自 由児 は 、 自身 の 第 二 次 性 徴 を待 ち に待 っ た 気 持 ち で 迎 え 、 そ れ を き っ か け に 、 障 が い を 抱 え た 自身 が 、 どの よ うに 自 らの 唯 」 と 向 き 合 っ て 生 き て い く か 考 え て い た。

、 蟹醐 は 、 鋤 が つ の で き で、 一 番 動 ガ る騨 っ て癖0た 。 偬i躍盈 疹劃 冒で堂 ま海 で 〃、

る の てジ い つ デ)クぐな る の か な 、 い つ鋤 つ ぐの か な 、 とか 想 っ でi待 っ でい た!擶 置 ち、

汐分 ぽ い つ な ん だ ろ ク と.齢 、 つ つ …、綴 汐 体 に 男 継 が あ つ で、年 ま が ρ た ん で ナ よ。 ピ そ の 羨 子 を児 で}て フ お 施 る 階 遍 り の つ来 るん・ だ79の つ来 るん だ ろ ラ9あ 〜 きた!き た!き た ノき た 〜!あ 〜 や っ と き た よ 〜!ご 掬 な 〃、 か ぞん っ てO

Bさ ん は 早 産 で 生 ま れ 、脳 性 麻 痺 とな っ た 。 噛 分 は(他 者 よ り)小 さ いJ、 「(他者 が 出来

10

(15)

る こ とが)自 分 に は 出 来 な い 」 等 を 常 に 意 識 しつ っ 思 春 期 ま で 生 き て き た 為 、 施 設 で 共 同 生 活 す る 年 上 の 障 が い 児 が 大 人 び て い く第 二 次 性 徴 を 目の 当 りに し、 「自分 に も早 く来 な い か な 」 と憧 れ を抱 い て い た。 そ してBさ ん は 待 ち に待 っ た 第 二 次 性 徴 を 迎 え 、 憧 れ て い た 変 化 す な わ ち 、 急 激 に 成 長 す る背 丈 や 筋 肉 の 増 量 に よ っ て 少 しで も動 き や す く な っ た 自身 の 体 を実 感 しa同 時 に 精 通 に よ っ て 自身 の 新 た な 成 長 に 大 き な 喜 び を感 じて い た 。

しか しBさ ん は 、 生 殖 機 能 が 成 熟 した 一 方 で 自身 の 生 い 立 ちや 障 が い を振 り返 り、 性 に つ い て 自 ら考 え 、行 動 を し よ うと思 っ て い た 。

群 な 中 難 の 碍 か ら ズ子 ど もな い ら な ρ なゾ つ で ρ ラβ分 の考 壇 が あ っ た。 …蒙 族 が い な ρ 、 鷹 が い を持 つ β分 が 塚 護 庭/な ん で寿 … つ ご ま を イ メ ー ジ で き な か っ た …ガ キ鎌 た らお しま い だ ろ クな 爾 っ てし β分 が そ の 子 を ど ラ ナ 彪 な婆 いか 、 螢 ろ ナ〜 ご乙 で も豊 分 でな そ の塗 工 颪 課 なG'L.・‑o

Bさ ん は 幼 少 か ら家 を離 れ 、施 設 で 生 活 して い た 為 、自分 が 家 族 を持 つ こ と を イ メ ー ジ で き ず 、 「 家 族 を持 つ こ とや 結 婚 す る こ とは 考 え な い ほ うが 楽 だ な」 と思 っ て い た 。 ま た 、 障 が い に よ っ て 自 由 に 動 く こ と が で き な い 自分 に は 、 ア ル バ イ ト等 で お 金 を 稼 ぐ こ と も難 し

く、 さ ら に い ざ とい う時 に 頼 れ る家 族 も い な い 。 経 済 面 や 生 活 環 境 面 を 考 慮 して も、 自分 は 妊 娠 に 対 し て 責 任 が 取 れ な い こ と を 痛 感 し、性 交 時 に は 必 ず 避 妊 す る こ とを 考 えて い た 。

女 性 で 脳 性 麻 痺 のCさ ん は 、 月 経 初 来 に 対 す る気 持 ち を 、 伊 や った ぜ ノノ み た いな もの ま,驚 き ま爾 方 あ っ たノ と述 べ て い た 。Cさ ん はr保 健 体 育 」で 月 経 に つ い て 学 び 、施 設 で は 月 経 が 先 に発 来 した 友 人 が 、 ナ プ キ ン を 一 生 懸 命 に装 着 す る 姿 を 見 て い た。 実 際 にCさ ん が 初 経 を迎 え た 時 は 、 嬉 し さ反 面 、 「な ん で 血 が 出 る?」 との 驚 き も あ っ た が 、 「 早 くオ ム ツ履 い て 均 と友 人 が 、 うま くナ プ キ ン装 着 が 出 来 な か っ たcさ ん に オ ム ツ を 履 かせ て くれ た 。 そ してcさ ん は 味 まか に 纏 痴3ン 動 るん で、褒 初 は 戸 惑 った 。 動 な い よ

ラに ナ る 〜 ごな 鰐 癩 ジノ が)た箏 ノX,床 κ辮 ≪)嚢 い で...a

と 、 施 設 職 員 や 友 入 と共 に 月 経 時 の 対 処 を して い た 。 脳 性 麻 痺 は 姿 勢 保 持 、 及 び 股 関 節 の 運 動 制 限 が 伴 う。 ま た 、 麻 痺 に よ っ て は 上 肢 の 運 動 制 限 も生 じ る為 、 実 際 にCさ ん は シ 躊 一 ツ の 着 脱 や eナ プ キ ン装 着 に 多 く の 時 間 を費 や して い た 。結 果 、毎 回 月 経 血 が床 に 垂 れ 、 そ の 都 度 ス トレス を感 じて い た。 そ こ でCさ ん は 障 が い を抱 えつ つ 、 月 経 と上 手 に 付 き合 っ て い くた め に は ど う した らい い の か を 施 設 職 員 や 友 人 に相 談 し、 試 行 錯 誤 の 上 、 自身 に あ っ た 対 処 方 法 を 見 っ け る こ とが で き た 。

ま たcさ ん は 、 自立 や お 洒 落 をす る女 性 と して 、 月 経 時 に どの よ うな ス キル が 必 要 な の か も考 え て い た 。

オ ム ソ な ナ プ キ ン よ ク蕩 〃》乙、 緻 も少 な 嬬 彪 設 を4繋 乙 で か らは 葺分 で貿 わ な き ゃ

〃》プな ρ、 お 瀦 らナ プ キ ン の方 が 乙や ナ 嬬

cさ ん は施 設 退 所 後 の 生 活 を 見 据 え 、オ ム ツ よ りナ プ キ ン の 方 が 経 済 的 で あ る 理 由か らナ プ キ ン が使 え る こ と を 目標 に して い た 。 ま た 、 オ ム ツ は ナ プ キ ン よ りか さ ば り、 服 の ライ ン に響 い て し ま う。 お 洒 落 をす る 女 性 と して 生 き て い く為 に も、 オ ム ツ で は な くナ プ キ ン を 装 着 す る こ とに は 大 き な 意 味 が あ っ た 。

(2)第 二 次 性 徴 に よ っ て 生 じる 身 体 的 変 化 や 周 囲 との 距 離 に 戸 惑 っ て い た 。

第 二 次 性 徴 を 大 き な成 長 と受 け と めa自 分 の 「 性 」 に つ い て 考 え る場 合 も あ る一 方 で 、

(16)

第 二 次 性 徴 に よ っ て 生 じ る身 体 的 変 化 や 周 囲 と の 距 離 に 戸 惑 う思 春 期 肢 体 不 自由 児 も い た 。 中途 障 が い のAさ ん は 、 脊 髄 損 傷 に な っ た 自身 の 身 体 に 月 経 が 発 来 し、複 雑 な 気 持 ち を 抱 い て い た 。

二 次 盤 徴 に 薦肱 で な 、 あ 〜侮 が 膨 らん で ぎ た な 、 あ 〜 毛、 が童 え で き た な っ で、 そ の ぐ ら 嬬6ダ 座 が 葵 てフ な ん で ナプ キ ン な ん・ で つ げ る の9ど ラぜr今 ま で と同 じノ オ ム ソ で い 〃、

じや ん 、 ナプ 串 ン な ん でρ らな い っ8っ た 。

小 学 校 高 学 年 で 脊 髄 損 傷 とな っ たAさ ん は 、 尿 意 や 便 意 を感 じる こ とが 出 来 な くな り、

常 時 オ ム ツ を装 着 す る こ と と な っ た 。 車 い す 生 活 に な っ た こ とや 、 排 泄 機 能 が 遮 断 され た こ とに シ ョ ッ ク を 受 け て い たAさ ん は 、 第 二 次 性 徴 を 迎 え て も 関 心 は 薄 く、 待 ちわ び る ど こ ろ で は な か っ た 。 む しろ 、 他 者 と違 う 自身 の 身 体 に 困 惑 や 苛 立 ち を 覚 え て お り、 「 オ ム ツ が 必 要 な 自分 に は 、(み ん な が 使 う)ナ プ キ ン な ん て 無 意 味 だ 」 とナ プ キ ン装 着 を受 け 入 れ られ な か っ た。 しか し、 月 経 時 に ナ プ キ ン を 使 う こ と は学 校 の 授 業 や 施 設 の年 上 児 の 様 子 か ら知 っ て お り、 い つ か 自分 もナ プ キ ン を 装 着 して み た い との 思 い か ら、 ん ・ 本 当 ぱ ピナ プ

キ ンソ 麓 ρた か っ た ん だ 丈ノ との 気 持 ち も 同 時 に抱 い て い た 。

一 方 、 脳 性 麻 痺 のDさ ん は 、 他 者 に べ た べ た と接 触 す る ス キ ン シ ップ を 求 め 、 ス トレス を 解 消 して い た が 、 自身 の 身 体 が 大 人 び て く る に つ れ 変 化 す る周 囲 の 対 応 に 複 雑 な 思 い を 抱 く よ うに な っ た 。

霧 蕩 の 手 彷 し τ、 ぞ 虎 で溝 の 手 彷 を 乙で,も ク ー飼 手 赫 乙 で ρ る。 ま た歪 んoや った ら r今 憂 らノ 手 彷 ナ る ご ま もあ る、 か ら、 大 変 だ う た よ。 ぞ ラ い っ た こ 、 とが ズ み レズ だ わ た。

脳 性 麻 痺 の 子 ど もは 、 成 長 に 合 わ せ た 複 数 回 の 手 術 と術 後 の リハ ビ リを 受 け な くて は な ら な い 。 ま た 手 術 か ら回 復 して も、 関 節 可 動 域 や 筋 力 の維 持 、 姿 勢 保 持 の為 に 日々 リハ ビ リを 続 け て い く。 幼 少 期 か ら続 く この 現 状 にDさ ん は ス トレス を感 じて い た。

,厳乙 〃環 境 の 中 働 少 鰐 なジ が建 た のん だ ン プど 、6羅 〆 ご/鵠1が 建6魂 な か っ た。 大 き ぐ な る κ つカ 、6ズ み ンズ が ン 轟 ご遊 る と 詳 わ物 た。 … 掌 授 に澱 っ で てンt仮 ス ノ を蕃 き胚 む よ ジ な ミズ を 乙.た〃、 身 の廼7〃の こ ま を 葺分 でや ら な き や い グ な ぐな っ た ク 乙 で … ぞ 乙 で ズ み レヌ が た ま る と 窪 糞 に 超 ナ1かカ クに 、 β 熱 汐に,汐 分 か ら 〔 女 繧 の獺 に0や 轟 にノ 行 っ ちゃ っ で 〃、 る … 身 分 がンtき ぐな る と、 今 ご の拶 で ぐ っ つ い ちゃ ラ ご 、 とな ρ い グ ど、 外 に 超 た 碍》こちよ っ と変 〜 ご、 療わ れ ちや った クだ2か っ で い ラ、 蓑 嬢 で,注 煮 さ面 た。

幼 少 期 に 家 族 に 甘 え る こ と が 出 来 な か っ たDさ ん は 、 施 設 の 女 性 職 員 に抱 き し めて も ら う こ と で 安 心 を 得 て い た。 しか し、 年 齢 と と も に そ の よ うな ス キ ン シ ッ プ を 続 け る こ と は 難 し く な り、Dさ ん は ス トレス を 解 消 す る方 法 が 分 か ら な い ま ま 、 思 春 期 を 迎 え て い た 。 思 春 期 に な る と、 治 療 へ の 苦 痛 だ け で な く、 生 活 や 友 人 関係 な ど様 々 な ス トレス を 感 じる よ うに な り、Dさ ん は 幼 少 期 と同 様 、 友 人 や 女 性 職 員 に 対 して 、 す り寄 る、 体 を触 る等 の ス キ ン シ ップ で 安 心 を得 よ う と して い た 。 一 方 周 囲 の 人 々 は 、 大 人 に な り社 会 で 生 き て い くDさ ん の こ と を 思 い 、ス キ ン シ ップ 行 為 に 対 して 注 意 を し、距 離 を と る よ うに して い た 。 ま カ クか ら雛 変 〆 ご、 療わ轟 た ク 乙た カ)ら,羅 を艀 め な ρ よ ラ〆 こした。 β分 が デ テっ た ら ま た ぐっ つ}や ラ。 また ぐ っつ}で 変 に.蟹わ 物 で注 彦 ざ 宛 で 乙ま ラ、 ぞ也 な蕨 罵

Dさ ん は 、 大 人 の身 体 に な っ た 自分 が 今 ま で と 同様 に ス キ ン シ ップ を 求 め る こ とで 、 周 囲 か ら 「 変 」 に 思 わ れ て しま う こ と を認 識 し て い た 。 しか し ど う して もス キ ン シ ップ を 求 め て しま うの で 、 意 識 的 に他 者 と距 離 を 置 い て 生 活 す る よ うに して い た。

12

(17)

2)他 者 か ら身 体 的 ・医 療 的 ケ ア を 受 け な け れ ば な らな い 状 況 に差 恥 心 や 嫌 悪 感 を抱 き 、 r私 だ っ て人 聞 だ もん 」 と思 っ た 。

異 性 を 意 識 し差 恥 心 が 高 ま る思 春 期 の 時 期 に 、 施 設 で 生 活 す る 思 春 期 肢 体 不 自 由 児 は 、 自身 の 障 が い に伴 っ た 身 体 的 ・医 療 的 ケ ア を他 者 か ら 日常 的 に受 け な くて は な らな か っ た 。

脊 髄 損 傷 後 遺 症 のAさ ん は 、 排 泄 ケ ア へ の 強 い 嫌 悪 感 を 抱 い て い た。

6導 尿 がン コ ン プ レ ソ ク ヌ だ わ た。 ズ え っ!何 でそ ん な動 『 に 萱 スカ る の9ノ っ 蔦 … ペ ソ 障 ご材 を お い で寄 久 か、 か っ で、ノ警、 か っ び ら げ る じや ん 、それ が 蕨 で蕨 て0… 座 謬ぎも蕨 で、〃グ でそ ん な 所/ごス カ る の9ノ み た い 〆 ご、 蟹 った 。

Aさ ん は 、今 ま で 自立 して い た 排 泄 行 動 か ら一 転 、尿 意 や 便 意 を感 じて 自身 で 排 泄 す る こ とが 出 来 な くな り、 定 期 的 な 導 尿 や 座 薬 挿 入 が 必 要 とな っ た 。 排 泄 は 人 と して 生 き る 上 で 最 も プ ラ イ ベ ー トな行 為 で あ る。 しか しAさ ん は 、 自身 の性 器 を居 住 空 間 で さ らけ 出 し、

自 ら尿 道 口や 肛 門 に 管 や 薬 を 入 れ 排 出 す る こ と を余 儀 な く され た 。 そ れ は 、 そ れ ま でAさ ん が 経 験 し て い た 排 泄 行 為 とあ ま りに もか け 離 れ て お り、 導 尿 や 挿 肛 して い る 自分 自 身 の 姿 に 対 す る嫌 悪 感 を抱 い て い た 。

さ らにAさ ん は 、 専 門病 院 で 定 期 的 な排 尿 機 能 検 査 を受 け な け れ ば な らな か っ た 。 搬 の 傭 を 診 る囎 だ か ら ち ょ ラ ど お 乙っ こ を 乙 で の る所 を レン みグ ン で援 ら な き や い グ な い。 ノtがず ら一 っ で の つ ば い 〃、で、 す ゲ ー蕨 な 想 い 乙た 。 当 碍 ま だぞ ク い クの 詳 え な 〃、 碍 だ よ ね。 あ っ ちな 医 疲 存 為 。 分 か っ で る グ ど 、 気 持 ち、悪 い もの な 気 浮 ち、 悪 い 乙、 蕨 な もの 〆 嫌

排 尿 行 為 を 複 数 の他 者 に 見 せ な けれ ば な らな か っ た こ の 体 験 は 、Aさ ん に 強 い 嫌 悪 感 や 恐 怖 を 抱 か せ た 。 さ らに そ の 不 快 な 思 い を 当 時 は 誰 か に伝 え る こ と も で きず 、Aさ ん は 、 ルを"

か ら今 で6産 娚ス 鐸 とか デ テグ な 〃ソ と、成 人 に な っ た 現 在 も こ の体 験 の 影 響 を語 っ て い る。

こ の よ うに 、 自身 の 障 が い に よ っ て 嫌 悪 感 や 差 恥 心 を 抱 く体 験 を して き たAさ ん は 、 他 者 か ら受 け る医 療 的 ケ ア に つ い て 、 医 癬 テ為 ま し τや っ で 〃、 るス 〆 鎌 蔦 …歴 罫 、 と し でや らノτる のが 蕨 …私 だ っ てス 跨 だ もん 一ソ と述 べ て い た。Aさ ん は 、医療 行 為 や 仕 事 と して ケ ア され る の で は な く、 協 だ っ てス 燗 だ'らんノ と、 「 人 間 」 と して 接 して も らい た か っ た。

こ の よ うな思 い か ら、Aさ ん は 自身 の 医 療 的 ケ ア を 行 う看 護 師 を ズこ のス な大 丈芙 、 こ のス ぽ大 丈宍0や な 〃、 っ で ジ ャ ソ ジ し て」 い た 。 そ の 基 準 と して 、 喫 盤 な 単彪 に疏 、 同 盤 で も 気 が 評 せ るノtoや な 〃、 と 一プ と 、Aさ ん は 、 「(自身 が)気 の 許 せ る 人 」 を見 極 め て 、 自身 の 医 療 的 ケ ア を 依 頼 して い た 。

み ん・ な 、 が の る と こ ろ で 〔 聾 ・ £・ 臓 が 〃ゾ蟹のソ みイ 玩 介動 や るノtとか も〃、 た0や ん 、 ぞ ん なス 〆 ご 僧 分 の クア をノ や っ で も ら い た ぐな 〃、!あ と、 餅 健 事 介4勿 乙 で でpの ま わ ク を拭 か な いノt… ろ蛋 〃》 や クノ じや な い9摺 手 の立 拶 に な っ た 碍 〆 ご、 私 が ら 乙餅 さ ぜ らカ る立 拶 だ わ た ら、 々 の周 クそ の 撚 蹴 い でぽ 乙 い …薬 を孕 毘 な ん か で飲 ま ぜ な 〃、でぽ しい。

Aさ ん の 「 気 の 許 せ る人 」 と は 、 「 思 い や り」 を持 っ て ケ ア す る 人 の こ とで あ っ た 。 そ し

て 、 施 設 で 共 に 生 活 して い る重 度 心 身 障 が い 児 の 排 泄 介 助 や 食 事 介 助 の 様 子 か ら、 み ん な

の 前 で 排 泄 介 助 を す る 人 や 食 事 中 に 口の 周 りを 拭 か な い 人 、牛 乳 で 薬 を 飲 ま せ る 人 に は 、A

さ ん は 、 自分 の ケ ア をや っ て も らい た くな い と語 っ て い た 。 そ して 、 自身 の 気 持 ち を 言 語

化 で き な い 子 ど も の 立 場 に 立 っ て ケ ア をす る人 を 「 気 の 許 せ る 人 」、ケ ア して も ら っ て も 「 大

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