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DC パルスプラズマ CVD 法を用いたダイヤモンドライクカーボン膜の作製

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Academic year: 2021

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平成 28 年度 卒業研究論文要旨

DC パルスプラズマ CVD 法を用いたダイヤモンドライクカーボン膜の作製

高知工科大学 プラズマ応用研究室 学籍番号 1191002 長野 駿 1.背景・目的

ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜はダイヤモ ンドのような特性や特徴を持ったカーボン膜の総称 であり、ダイヤモンド結合である sp

3

炭素結合とグラ ファイト結合である sp

2

炭素結合の二面性を持った カーボン膜である。DLC 膜の中でも最も高硬度な ta- C 膜の代表的な成膜方法である FCVA 法においては成 膜範囲の狭さやコストが高いなどのデメリットを抱 えており、プラズマ CVD による ta-C 膜の作製が実現 すれば更なる DLC 膜の工業応用が期待される。そこ で本研究では、DC パルスプラズマ CVD 法により更な る高硬度の DLC 膜を作製することを目的とする。

2.新旧 DC パルス制御回路の性能比較

本研究の DLC 膜の作製には DC パルスプラズマ CVD 法を用いており、DC 電源の電圧、ファンクションジ ェネレータの周波数・Duty 比に対応した入力に応じ たパルスを出力する DC パルス制御回路を用いる必要 がある。

今回は、従来の DLC よりも高硬度な DLC の作製を 目指すべく新しい DC パルス制御回路を導入した。こ の新しい DC パルス制御回路は従来の DC パルス制御 回路と比較し、高周波(1〜500kHz)での動作、効率の 向上を目指したものである。 P

o

を出力電力、 P

i

を入 力電力とし、効率 Efficiency = ( P

o

/P

i

)×100 を求め、

効率比較をした。比較結果を図 1 に示す。また、 OPC

が 30kHz 以上の値を取れていないのは高周波に対応

していないためである。

図 1.新旧 DC パルス制御回路効率比較 図 1 から見て取れるように新しい DC パルス制御

回路は約 20%前後の効率の向上を図ることができ

た。また高周波帯での動作も安定しており、

500kHz までの動作を確認することができた。

3.C

2

H

2

ガスを用いての DLC 膜の作製

DLC 膜の原料ガスとしてアセチレン(C

2

H

2

)を使 用し、成膜実験を行った。アセチレンは炭化水素ガ スであり水素含有量が比較的低い(50atm%)ことか ら、高硬度膜の作製が期待出来る。そこで 4 インチ Si ウェハ 1/4 カット基板に DLC 膜の成膜を行っ た。C

2

H

2

60sccm に、合成圧力 15Pa、成膜時間 10 分、基板温度 RT、放電電圧 800V、放電電流 20mA、Duty 比 50%で、周波数を 10〜400kHz で 可変させ DLC 膜の作製を行った。作製した膜を顕 微ラマン分光器にて分析し、ガウス関数スペクトル を用いたカーブフィッティングによりピーク分離を 行った結果を図 2 に示す。

図2 DLCラマンスペクトルのピーク分離(100kHz)

1301cm

-1

付近に六員環炭素の欠陥を表す D ピー ク、1520cm

-1

付近に規則的な六員環炭素の振動に起 因する G ピークがそれぞれ確認できた。また、高 周波においては I(D)/I(G)比が従来の DLC 膜(2〜4 程度)から約 0.5 と下がったことから、アモルファ ス化の増加傾向が見られるということが確認でき た。

4. まとめ

本研究では新旧 DC パルス制御回路の効率比較、

アセチレンガスを用いた DLC 膜の作製を行った。

新 DC パルス制御回路は高周波に対応しているた め、従来の DLC 膜から膜質が向上し、アモルファ ス化が進んだという評価結果が得られた。

参考文献

[1] Y.Yasuoka, Development of DC pulse plasma CVD system with minimum chamber volume and control of substrate temperature(2016) [2]畠山 力三, 飯塚 哲, 金子 俊郎 プラズマ理工学基礎(朝倉書店 2011年)

参照

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