学位研究 第
7
号 平成1
0年3
月 (研究 ノー ト ・資料)〔学位授与機構研究紀要〕
ウィスコンシン大学マジソン校の大学院学位の 種類及び取得要件について
Typesa ndRe qul r e me nt SOfGr a dua t eDe gr e esi nt he Uni ve r s l t yOfWi s cons i n‑ Ma di s on
舘 昭
A
ki r aTACHI
Re s e a r c h L ' nAc a de ml ' cDe gr e e s , No. 7( Ma r c h,1 9 98 )〔 t h ee s s a y / ma t e r i a
l〕Th eJ o u ma lo fNa t i o n a lI ns t i t u t i o nf o rAc a d e mi cDe g r e e s
ウィス コンシ ン大学 マ ジ ソン校 の大学 院学位 の 種類及 び取得 要件 について
舘 昭*
はじめに一課題 と対象
日本では大学院の量的,質的整備が課題 とな り,高度専門職業人養成課程の拡大
, 1
年制修 士課程や長期在学 コースの是非など,学位の種類や取得要件 についての議論が行 われている。 その際,アメリカの学位制度が参考 にされることが多いが,その一般的な姿 はつかみに くい。アメリカは連邦制国家であ り,教育権は連邦 には委譲 されず,連邦法による統一的な学位制度 が存在するわけではない。全米5
0
州がそれぞれに独 自の学位制度 を持ち,また全米規模で活動 する私立大学が存在するなど,私立機関の発達 も著 しい。そこで,その解明には,個別事例 に 当たることが必須の課題 となる。 また,大学院の概念や組織構造 には大学 ごとに個性があ り, この面か らも事例研究は欠かせない。本稿 は,この観点か らウィスコンシン大学マジソン校 を 選び,大学院レベルの学位の種類 とその取得要件 について調べた ものである。ウィスコンシン大学マジソン校
( Un i v e r s i t yo fWi s c o ns i n ‑ Ma d i s o n)
は1 8 48
年設立のウィスコ ンシン州立大学である。 当該大学 には農生命科学部,ビジネス学部,教育学部,工学部,人間 環境学部,ジャーナリズムマスコミ学部,法学部,文理学部,図書館情報学部,医学部,音楽 学部,看護学部,薬学部,社会福祉学部,獣医学部の1 5
の学部 と 「大学院」( Gr a d u a t eSc h o o
l) が置かれている。 これ らの うち,「大学院」 は,各学部 に置かれた大学院 レベル学位課程の総 括組織であ り,独 自の教員団( f u c u l t y)
を持つ ものではない。日本の大学院 との区別のために,ここでは他の拙稿 (舘
,1 9 9 4, p . 2 ,1 9 9 7, p. 6)
と同様 に 「大学院本部」 と訳すこととする。 なお, 大学院本部の他 に,法学部,医学部,獣医学部の3
学部が大学院学位 を授与 している。アメリカの学位制度 を理解するためには,大学内での学部,学科 と大学院の組織関係 を認識 してお くことが重要である。 その形態 は大学 ごとに様々であるが,その典型的なものは 「私立 研究大学型」,「公立研究大学型」,「私立修士大学型」,「公立修士大学型
」
として整理で きる。(拙稿 「アメリカの大学院組織
」
『学位研究』 第 6
号)本稿の対象であるウィスコンシン大学マ ジソン校 は公立研究大学型 に属する。 一般 に公立研究大学のほうが専 門分野の網羅性が高 く, また当該大学は公立研究大学型の中で も特 に広い範囲の学位課程 を有 している。さらに,カーネギー分類では相当規模の博士課程 をもつ大学 を研究大学 Ⅰ,研究大学 Ⅱ,悼 士授与大学 Ⅰ,博士授与大学 Ⅱに分けているが,当該大学はその中で も大学院の規模が大 きく
*学位授与機構審査研究部教授
‑95‑
研 究が活発 な 「研究大学
Ⅰ 」 ( Boye r ,1 99 4)
に分類 されてい る。 また,同校 の大学 院教育 は, 例 えば『 U.S.
ニュース ・ア ン ド ・ワール ド ・レポー ト』 の全米大学 院 ランキ ングで,専 門職 分野では,教育学部が6番,社会福祉学部 と獣医学部が9番,看護学部が10番,工学部が12
番 , 薬学部が1 6
番 ,音楽学部が20番 ,法学部が38番 にランクされてい る。 また学 問分野( ph. D. )
で は,社 会学が1番 ,政治科学 と心理学が9
番 , コンピュー タ科学,歴 史学及 び化学が1 0
番 , 生物科学が11番 ,数学 と経済学が1 2
番 ,物理学 と英語が1 7
番 ,地理学が19
番 にランクされ る( U. S. Ne ws ,1 9 9 7)な ど,高い社会的評価 を得 ている。
本稿では同校 における大学院学位 の種類 とその授与機 関の関係 を示 し,次 に大学院本部の規 定する学位取得 のための共通要件 を明 らかに した。また,学問学位 では英語学科 の修士学位 を, 専 門職学位 ではビジネス学部 の ビジネス管理修士 を例 に,取得要件 を詳述 した。 この調査 に当 たっては,当該大学の大学 院本部及 び各学部,学科 にその組織や学位要件等 について詳細 な資 料 の提供 をお願い し,協力 を得 た。記 して感謝 の意 を表する次第である。
1. 大学院学位の種類 と授与機関
ウィス コンシン大学マ ジソン校 の場合,大学院本部 の授与す る学位 の種類 は以下の
9
種類 で ある。○学芸修士
( Ma s t e ro f
Ar t s , M. A. )
○科学修士
( Ma s t e ro fSc i e nc e , M. S. )
○会計修士
( Ma s t e ro fAc c o un t a nc y, M. Ac c . )
○商経営修士
( Ma s t e ro fBus i ne s sAd mi ni s t r a t i o n, M. B. A. )
○音楽修士
( Ma s t e ro fMus i cM. M. )
○社会福祉科学修士
( Ma s t e ro fSc i e n c e ‑ Soc i a lWo r k, M. S. S. W. )
○美術修士
( Ma s t e ro fFi n e
Ar t s , M. F. A. )
○音楽芸術博士
( Do c t o ro fMus i c a l
A鵬, D. M. A. )
○哲学博士
( Do c t o ro fPhi l os o phy, Ph. D. )
当該大学で,大学院本部の他 に大学院学位 を授与す る機 関には,法,医,獣医の
3
学部があ り,法学部では以下の3
学位が授与 される。○法律博士
( Do c t o ro fLa w. ∫ . D. )
○法律修士
( Ma s t e ro fLa ws , LLM. )
○法学博士
( Doc t o ro Hu r i di c a lSc i e nc e , S. J . D. )
また,医学部,獣医学部ではそれぞれ以下の学位が授与 される。
○医学博士
( Do c t o ro fMe d i c i ne , M. D. )
○獣医学博士
( Do c t o ro fVe t e r ina r yMe di c i ne, D. V. M. )
が授与 される。大学院本部は学位 の授与権 を持 っているが, この組織 自体 は教育研究機関ではな く,実際 に
教育が行 われる大学院課程
( g r a dua t epr og r a ms )がそ こに置かれてい るわけで はない。実際 に
大学院課程が置かれ,教員 と学生が実在 しているのは学科( d e pa r t me nt s )である
。 つ ま り農生 命科学,商,教育,工,人間環境,ジャーナ リズムマスコ ミ,文理,図書館情報,音楽,看護 , 薬,社会福祉 の12
学部の諸学科 は各種 の大学院課程 を提供 し,その学位授与権 は大学院本部 に 委 ねている。 言い換 える と,各学科 に置かれた大学院学位課程 の総括機 関 として大学院本部が 存在 している。 これに対 して,法,医,獣医学部 では大学院課程 を置 くと共 に,学位授与の権 限 も持つ。なお,紘,医,獣医学部 にあって も,上記以外 の大学院課程 を置 く場合 には,その学位 の授 与権は大学院本部に属する。例 えば,法学部には 「哲学博士 ・法律副専攻
( ' Do c t o ro fPhi l os o p hy / Mi no ri nLa w) 」
と 「学芸修士 (法律制度)( Ma s t e ro f
Ar t si nLe ga lI ns t i t u t i o ns ) 」
の課程が置か れているが, これ らの学位 の授与権 限は大学 院本部 にある。 また,医学部 には,M.D.
とph. D.
の両方 を取得で きる課程があるが,前者 は医学部,後者 は大学院本部か ら授与 される。
2 . 大学院本部の課す最低要件
大学院本部 は全学の立場 か ら当該大学の大学院制度 の運営 に当たっているが,大学院課程 の 実際の運営 は各学部 に置かれた学科が基本 となってお り,学科 の設定す る課程 の種類 に応 じて 大学院本部の出す学位 に専攻名が付 される。 こうした学位授与 の構造か ら,当該大学 における 大学院学位 の取得要件 には,大学院本部 の課す最低共通要件 と,学科 の課す専攻 ごとの要件 の 両方が存在す る。
(1)入学要件
大学院本部の課す最低要件 について見 てみる と, まず入学の最低要件 として以下が課 されて いる。
○認知 された機 関で取得 した学士学位
( aba c he l o r . sd e g r e e)
○当該分野の基礎 として適切 な学士課程 での専攻あるいは同等 の証拠
○学士課程 の平均成績が
2. 7 5 ( 4. 0
満点法 による)以上この様 に,大学院本部では,入学者 に学士 の学位 ,学士課程 での一定の履修 と成績の
3
つの 要件 を課 している。この内,入学 に学士学位 を要求す ることは大学 院 として当然の ことである。大学院は原語ではグラデュエー ト ス クール,つ ま り 「グラデュエー ト
」 ‑
「卒業者」 の 「ス クール」 ‑
「学校」であ り,学士課程 の卒業が要件 となる。ただ し,学士課程 に在 学 の まま大学 院の勉 強 を開始 で きる
「 4
年生 一大学生 院入学制度」
( Adm i s s i o no ns e ni o r ‑ g r a du a t eba s i s )がある
。 この制度 は当該大学 の学生 だけに認め られる もの で,学士 の取得 に6
単位以内が足 りない とい う以外 はすべ ての入学要件 を満 た している学生が, 学士課程 と大学院課程 の履修 を並行 して行 える ものである。なお, この要件 は当然,法,医,獣医学部が出す学位 の課程 には適用 されず,各学部 はそれ
‑9 7‑
ぞれ独 自の要件 をもつ 。 例 えば医学部の医学博士
( M. D. )課程 の場合,その入学要件 に学士
の取得 は要求 されない。( 2)
入学後の取得要件次 に,入学後の要件 を一覧に した ものが,表
1
である。 なお,同校の学年歴は1
学期が16
週 間で構成 され,秋学期 と春学期か らなるセメスター制である。 また,修業期 間を要件 に加えて いるのは,大学院学位の取得 には,単 に授業科 目を履修するだけでな く,教員や同僚 と交流 し, 研究プロジェク トや会合 に参加 し,図書館や実験室,診療所 を活用 し,当該専門分野の能動的な貢献者 となることが必要だか らとしている。
表
1
ウィスコンシン大学マジソン校大学院の学位取得最低要件修士学位 博士学位
平均成績
( GPA)
平均成績( GPA)
3. 00 3. 00
他の成績要件 他の成績要件
大学院は,大学院生 として履修する (研究 大学院は,大学院生 として履修する (研究 単位 を除 く)すべての学業で,仮及第で より 単位 を除 く)すべての学業で,仮及第でよ り 高い成績が課 されている場合 を除 き,B以上 高い成績が課 されている場合 を除 き,B以上 の平均成績 を課する○ 未修了科 目は,次の在 の平均成績 を課する○ 未修了科 目は,次の在 籍学期の間に修了 しない場合は,不可 とみな 籍学期の間に修了 しない場合は,不可 とみな
される○ される○
仮及第規定 仮及第規定
大学院は,大学院授業科 目(
3 00
番以上,研 大学院は,大学院授業科 目(3 00
番以上,研 究単位 を含 まない)でBC,C
,D,Fまた
究単位 を含 まない)でBC,C
,D,Fまた
は未修了の成績 を取 った学生の記録 を定期的 は未修了の成績 を取った学生の記録 を定期的 に審査する○ この審査 によって,在籍継続で に審査するo この審査 によって,在籍継続で 仮及第 とするが,大学院を停学 にするかが決 仮及第 とするが,大学院を停学にするかが決定 されるo 走 される○
履修すべ き授業科 目 履修すべ き授業科 目
学科が決定 学科が決定
修得すべ き単位 修得すべ き単位
学科が決定 学科が決定
試験 試験
‑9 8‑
修士学位 博士学位
他の要,修業期間 他の要件,修業期間
・修士学位 には,少 な くとも
3 2
週 間の在学・ph. D.
学位 では,9 6
週 間の在学が要求 され( 2
学期 の フル タイム学習,又 はそれ と同 るo( 6
セメスター学期のフルタイム学習, 等のパー トタイム学習)が要求 されるo 又 はそれ と同等 の フル タイム とパー ト夕・修士学位学生で
5
年以上欠席 した ものは, イム学習の組み合 わせ)が課 されるo 学 すべての在学実績週 を失 う○ 位取得のための最初の3 2
週 間の在学の後,・美術修士候補者 は,少 な くとも
6 4
週間の2
セメス ター学期分( 8‑1 2
大学院単位)の 在籍( 4
セメスター学期のフルタイム学習, フル タイムの学習が,秋 または春学期 に 又 はそれ と同等の フル タイム とパ ー ト夕 課 される場合があるoイム学習の組み合 わせ)が課 される○ 学 位取得のための最初の1セメスター学期分フル タイムの学習が,秋 または春学期 に
( 8‑1 3 2
週 間の在学の後,2
大学院単位)の課 される場合がある○ ・博士論文の公表が義務づけられるo
語学要件 語学要件
学科が決定 学科が決定
副専攻要件
大学院は通常
1
つのPh. D.
副専攻 を課すo (学 科基準 を見 よ)オプシ ョンA
副専攻の場合は 単一学科か ら最低を課す るンB
副専攻 はo オプシ ョン2
つ以上の学科か ら最低1
0単位 を課する○オプシ ョC
副専攻は主専攻以外1 2
単位 の1
つの専 門分野あるいは領域で,最低1 0
単 位 を課する○指導教員 指導教員
すべての大学院学生は指導教員 を持たなけ すべての大学院学生は指導教員 を持たなけ ればならないo指導教員 は大学院生の指導の ればならないo指導教員は大学院生の指導の 責任がある主専攻の学科の教員,あるいは委 責任がある主専攻の学科の教員,あるいは委 貞会である○ 指導教貝は一般 に論文の指導 に 員会である○ 指導教員は一般 に論文の指導に 当たるo 多 くの場合,入学時に指導教員が指 当たる○ 多 くの場合,入学時に指導教貝が指 名 される○ 初期段階の学習 には指導教員が当 名 される○ 初期段階の学習には指導教貞が当 たるが,最後は委員会が引 き受けることが多 たるが,最後は委員会が引 き受けることが多 いo学生は,指導教員 を失 うと,大学院を停 い○学生は,指導教員 を失 うと,大学院を停
学 となる○ 学 となるo
進捗状況確認 進捗状況確認
学生は,自分の学習の進捗状況 を確認する 学生は,自分の学習の進捗状況 を確認する ために,自分の学科の指導教員 と恒常的な形 ために, 自分の学科の指導教員 と恒常的な形
上述の表中に示 されているように,学位取得要件の内,修士及び博士の 「成績要件」,「仮及 第」,「修業期間」,「指導教員」,「進捗状況確認」 と,博士の 「試験」,「副専攻」 については大 学院本部の共通要件が課 されているが,修士及び博士の 「履修すべ き履修科 目」,「修得すべ き 単位」,「語学要件」 と修士の 「試験」 については,学科
( de pa r t me nt )又は課程 ( pr ogr a m)が
要件 を設定することとされている。以下では,文理学部の英語学科 を例 として,学科の設定する授与学位の種類 と取得要件 を 検討する。
‑9 9‑
3. 英語学科の大学院学位課程の種類 と取得要件
(1)課程の種類 と入学要件
英語学科では,大学院学位課程 として,
○学芸修士 (応用英語学)(
M. A. I NAPPLI EDENGLI SHLI NGUI STI CS)
○学芸修士 (文学)
(M. A. I NLI TERATURE)
○哲学博士 (言語及び言語学)(
ph. D. ( WI THCONCENTRATI ON)m LANGUAGEAND LI NGUI STI CS)
○哲学博士 (文学)
(ph. D. ( W I THCONCENTRATI ON)N LI TERATURE)
の4
課程 を置いている。これ らの内,修士課程 については,入学者は通常の学士課程英語専攻 に相当する履修 をして いることが求め られる。 そうでない者 も入学が認め られることがあるが,この場合は指導教員 の要求する履修 を入学後 にするという 「条件つ き入学」 となる。 なお,以下で見るように,修 士課程の修了に通常,1年 を要する。 また, 博士課程の入学には,通常は当該専攻の修士学位 の取得が前提 になる。
以下では,修士課程の学位の取得要件 を詳述する
。 1
年制の修士課程 は,現在の 日本の制度 では存在 しない ものであ り,そのあ り方が注 目に値する。( 2)
学芸修士 (文学)この課程では,①
7
科 目の英語学科 目の定め られた履修,②外国語能力証明,③総合試験, の3
要件が課 されている。つ ま り, この学位の取得要件 には修士論文( t he s i s )は課 されてお
らず,代 わ りに総合試験
( c ompr e he ns i vee xa mi na t i on)がある。それぞれの要件 の詳細 は,以
下の通 りである。①英語学授業科 目要件
この課程では最低,文学
4
科 目,批評方法1
科 目,作文理論1
科 目,選択1
科 目の履修 を課 している。 (フルタイム学生は通常,秋学期 に4
科 目,春学期 に3
科 目を取る。) これらの履修 には,一定の条件及び要件がある。1.批評方法科 目英語723は,通常第
1
学期の内に,当該大学で履修する。2.
文学4
科 目の履修 は次のように配置 しなければならない。4
科 目のイギ リス及びアメリカ文学の科 目を履修する。 (英語の構造)及び英語330
(英語音 韻論), またはこれ らと同等の科 目を未履修 の場合 は,在籍第1
学期の内にこれ らの科 目を,B
以上の成績で修了する必要がある。2科 目は18 00
年以前の,そ して2
科 目は18 00
年以降の文 学 を中心 とする。 例 えば,「シェークス ピア」
と「1 8
世紀の小説」 (1 8 00
年以前の異 なる時代か ら2科 目),「ロマ ン派の詩」 と 「ガ‑ トルー ド・ス タイン」 ( 1 8 00
年以降の異 なる時代か ら2
科 目) 0
3.1
科 目は次の内か ら履修する。作文理論 (英語319)
,古英語( 320)
,言語学及び文学研究‑1 0 0‑
(英語3
3 9)
04.
選択科 目は大学院科 目で も,大学院 ・学士課程混合科 目の どちらで もよい。 これは,文学, 作文理論,英語,英語学,創作作文 (英語303‑3 07)のいずれで もよい。 もし,英語学科以外
の文学科 目の履修 を希望する場合は,学科の大学院委員会か ら非英語科 目で代替えする許可 を 登録に先立て受けなけらばならない。5.
もし適切 な分野への準備がで きていれば,これらの履修要件 を満たすために大学院セ ミナー を大学院授業科 目に代 えることができる。 加 えて,他で履修 した大学院の勉強をこれ らの要件 の一部 に用いることがで きる。 この単位 の繰 り入れやセ ミナーの履修 にはM. A.
候補者指導教 員の承認 を必要 とする。6.
大学院または学士課程の勉強でシェークスピア3
単位,チ ョウサーまたは ミル トン3単位 を 履修 していない場合は,その履修が要求 され,通常はその単位 は授業科 目履修要件21単位に使える。
7.
自律読書科 目( 799)は特別 な環境の下でのみ取得要件 を満たす もの として使 うことがで き,
担当教員 との合意の下に履修 され,M.A.
指導教員の承認 を必要 とする。8.
大学院本部要件 として,大学院の課業において全体 として3. OG. P. A
の維持が必要である。 も しこの全体 としてのG. P. A
が維持 されていれば,B
CまたはC
成績の科 目履修で もM. A.
授業科 目要件 にカウン トされる。 しか し, この科 目履修 はph.D.
の要件 にはカウン トされず, またph. D.
課程への進学要件は3.5 G. P. A
であることか ら,そうした成績の科 目があると博士課程の進 学の障害になる。 (博士課程‑進学で きるか どうかの決定 には,成績 を含 む全記録が,M.A.
読 験 とともに用いられる。)②外国語能力証明
英語以外の
1
言語の読解力 (「最低限能力」)の証明が要求 される。 もし,英語が母国語でな い場合は,その証明は簡単である。母国語の能力が要件 を満たすので,指導教員 にその事実 を 記録に記載 して もらえばすむ。それ以外の場合は,その証明は授業科 目の履修あるいは試験 に よる証拠 によって得 られる。 もし,過去5
年以内に,大学の第3
,第4
学期の読解科 目と等価 な外国語訓練 を, どの学期 もB
以上の成績で履修 しているならば,指導教員 に証明を求めるこ とがで きる。 そうでない場合は,第 1学期の内に,本大学で授業科 目を履修するか試験 を受け る必要がある。受験 にはあ らか じめ登録が必要であ り,料金は名 目程度である。加えて,イタ リア語 と ドイツ語学科は読解力修得のための特別科 目を開設 している0この言語能力証明は総合修士試験の受験 より前 に得 る必要がある。
(参総合試験
1.英語授業科 目履修要件 を満た し外国語能力証明を獲得すると,修士学位のための総合試験の 受験資格が得 られる。
2.M. A.
試験は,6時間の長 さで,おのおの3
時間の2
部 に別れ,歴史的に編纂 された60
項 目の 読書 リス トを基礎 に出題 される。 この リス トは基本的なものであるか ら,学生はその業績 を熟 知 していることが期待 され,特定の選択肢式の問題 に解答することがで きる。‑1 01‑
3.
当学科 においては,優等合格,合檎l,合格2
,末端合格の,4つの レベルの合格がある。 上位2
つの合格者はph. D.
課程への進学が許 される。 合格2レベルで も進学で きるが,1
年以内 に再度受験 して合格1
以上の評価 を受けなければ退学 となる。末端合格の場合は,当該学科で 英語専攻ph.D.
の学習継続は認め られない。すべての レベルの合格者 に英語専攻の学芸修士が授与 される。 合格の レベルは,大学院本部 には記録 されない。 (ただ,合格か不合格かだけが,記録 される。) このように, もし末端合格 の場合で も記録上は合格 としか記載 されないので,他の大学院の受験の障害になるようなこと はない。
4.
もし,不合格の場合,特 に許可 を受けることな く,2
回目の受験がで きる。3回目の受験 も で きるが,この場合 には学科の大学院委員会 と大学院本部の許可が必要 とされる。 大学院本部 は最後 に大学院英語授業科 目を履修 して5
年 した後での受験 を許 さない。5
年経過時点 までに 学位 を取得で きない と,すべての単位認定は失われる。‑回目が合格
2
の学生が再受験で きるのは1
回だけであ り第1
回目の受験か ら1 2
ケ月以内で なければならない。( 2)学芸修士 (
応用英語学)この課程では,①英語学授業科 目の定め られた履修
(8
科 目),②外国語能力証明,③総合 試験,の3
要件が課 される。 つ ま り,この学位 の取得要件 には修士論文( t h e s i s )
は課 されて お らず,代 わ りに総合試験( c o mp r e h e ns i v ee x a mi na t i o n)
がある。 それぞれの要件 の詳細 は, 以下の通 りである。①英語学授業科 目要件
この課程では英語学科 目の最低
8
科 目の履修 を課 している。 これ らの履修 には,一定の条件 及び要件がある。1.英語
3 2 9
(英語の構造)及び英語3 3 0
(英語音韻論),またはこれ らと同等の科 目を未履修の 場合は,在籍第1
学期の内にこれ らの科 目を,B
以上の成績で修了する必要がある。2.
要件である2 4
単位 (1授業科 目は3
単位)の内1 2
単位 は,中核科 目( c o r ec o u r s e s )
である英 語3 31
(英語方言),英語7 0 5
(応用英語学セ ミナー),英語7 08
(上級英語 シンタックス)及び 英語7 0 9
(上級英語音韻論) を取 らなければならない。3 .
残 りの1 2
単位(選択)は,TES OL
(通常 は英語3 3 2,3 3 3,3 3 4
,及び3 3 8 )
へ集中, または作文 理論あるいはTES OL
以外 の応用英語学分野への集 中を取 ることがで きる。 後者 を選択す る場 合 には,M.A.
候補者指導教員 に相談 して適切 な科 目を選択す る。 他 の選択可能な科 目には, 英語31 9
(作文理論),英語3 2 3
(英語の歴史),英語3 3 9
(言語学及び文学研究),英語71 8
(作 文過程 における言語 と認知),英語71 9
(文字 コミュニケーシ ョンの構造)がある。4.
自律読書科 目( 7 9 9)
は特別な環境の下でのみ取得要件 を満たす もの として使 うことがで き, 担当教員 との合意の下に履修 され,M.A.
指導教貝の承認 を必要 とする。5 .
大学院本部要件 として,大学院の課業 において全体 として3 . O G. P. A
の維持が必要である。②外国語能力証明
英語以外の 1言語の読解力
(
「最低限能力」)の証明が要求 される。 もし,英語が母国語でな い場合は,その証明は簡単である。 母国語の能力が要件 を満たすので,指導教員にその事実 を 記録 に記載 して もらえばすむ。それ以外の場合は,その証明は授業科 目の履修あるいは試験 に よる証拠 によって得 られる。 もし,過去5
年以内に,大学の第3
,第4
セメスター学期の読解 科 目と等価 な外国語訓練 を, どの学期 もB
以上の成績で履修 しているならば,指導教員 に証明 を求めることがで きる。 そうでない場合は,第1
学期の内に,本大学で授業科 目を履修するか 試験 を受ける必要がある。言語は,フランス語, ドイツ語,ロシア語,スペイン語の内の どれかでか ナればならない。
(もし適切 な理 由があれば, この
4
言語以外の言語の読解力の証拠の提示 を認めるよう指導教 員 に請願することがで きる。)試験 は定期的に実施 される。 受験 にはあ らか じめ登録が必要で あ り,料金は名 目程度である。 加えて, ドイツ語学科は読解力修得のための特別科 目を開設 し ている。どのような方法 を取ろうとも,通常の在籍の最初の
2
学期 あるいは大学院単位21単位修得の どちらか早い方でまでに,この要件 を満たさなければならない。(彰総合試験
1 .M. A.
試験 は,5時間半の長 さで,2部 に別れている。 第1
部は3
時間で,第2
部は2
時間 半である。 第1
部 は,( 1 )
現代英語のシンタックス,音韻論,方言の理解,( 2)
言語理論 か らな る。 典型的には,第1
部では言語的なデータが示 され,候補者 にそのデータの分析 を求める問 題が出題 される。 そうしたデータ指向の問題 に加 えて,通常,様 々な長 さと複雑 さの討論問題 が多数出題 され,候補者は理論的,あるいは歴史的な視点か らの処理が要求 される。試験 の第
2
部では,応用英語学の様 々な側面が扱 われる。 ここでは,(1)第二言語あるいは 外 国語 としての英語教育,( 2)
第一及び第二言語の習得,( 3)
対象/誤謬分析 における問題,論 点が扱われる。 場合 によっては,他の応用言語学の領域,例 えば文体論が出題 されることもあ る。試験の どちらの部のためにも,応用言語学読書 リス トが用意 されてお り,そこに候補者が熟 知 してお くべ き基本資料が示 されている。
2.
学芸修士 (文学)で示 した,③1
,③3
,③4
。4. ビジネス学部の大学院学位課程の種類 と取得要件
(1)課程の種類 と入学要件
ビジネス学部では,大学院学位課程 として,
○ ビジネス管理修士
( Ma s t e rofBus i ne s sAdmi ni s t r a t i on, MBA)
○科学修士 (保険数理科学)
(Ma s t e rofSc i e nc ei nAc t ua r i a lSc i e nc e)
○科学修士 (ビジネス)
(Ma s t e rofSc i e nc ei nBus i nes s , MS)
‑1 0 3‑
○会計修士
( Ma s t e ro fAc c o u nt a nc y, MAc c)
○学芸修士
( Ma s t e ro f
Ar t si nBus i ne s s , MA)
○哲学博士
(ph. D. )
これ らの内,哲学博士 には会計
( Ac c o unt i ng)
,保 険数理科学( Ac t ua da lSc i e nc e )
, ビジネス 統計( Bus i ne s sSt a t i s t ic s )
,財務 ・投資及 び銀行業務 (I nve s t me nta ndBa nki ng),国際 ビジネス ( I nt e ma t i o na lBus i ne s s
),管理及 び人的資源( Ma na ge me nta ndHu ma nRe s o ur c e s )
,マーケテ イ ング( Ma r k e t i ng)
,運営及 び情報管理( Ope r a t i o nsa ndl nf bm a t i o nMa na ge me nt )
,不動産及 び都 市経 済( Re a lEs t a t ea ndUr ba nLa ndEc o nomi c s )
,危機管理及 び保 険( Ri s kMa na ge me nta nd l ns u r a nc e)の専攻分野があ る
。ここでは,表
2
は ビジネス管理修士( MBA)の履修 要件 について詳述 した ものである。
表2 ビジネス管理修士 (MBA)の履修要件
授業科 目 科 目番号 単位数
第第
1
学年財務会計1
学期7 00 3
管理経済
7 01 3
マーケテ イング
7 02 3
組織行動
7 03 3
中級統計
第会社財務
2
学期7 705 0 4
又 は7773 3
運営管理
706 3
国際的観点
707 3
管理会計
708 3
意思決定 システム
709 73 0 3
合計 (第
1
学年)第第
2
学年政治的、法 的、倫理 的環境3
学期3 3 0
革新及 び技術管理
731 723 3
専攻選択
第
4
ビジネス戦略及 び政策学期6 3
専攻選択
9
参 考 文 献
<英文>
Boy e r ,Eme s t
L.ACl a s s i f i c a t i o no fI ns t i t ut i o nso fHi g he rEd uc a t i o n.TheCa me gi eFo unda t i o nf o rt h e Adva n c e me ntofTe a c hi ng,1 99 4.
Ame r i c a nl sBe s tGr a dua t eSc hoo l s . U. S. Ne wsa ndWo r l dRe po
rt ,1 99 7.
Ca t a l ogsofUni ve r s i t yofWi s c o ns i n‑ Ma di s on GL l a du a t ePT O gT a m S血 En gl L I s h, De c e mbe t l 1 990・
GL l a du a t eSc hoo lCat a l o g1 99 4‑ 1 996 GJ l a du a t eSc hoo lBu l l e t i t 71 992‑ 94
LawatWJ ' s c o ns L ' n:UnL ' v e T S l ' t y o fWL ' s c o ns l ' n‑ Ma d L ' s o n
TheRut z H l e O fMe d i c l ' L 7 e . ・TheUnl ' v e T S l E yo fWl ‑ s c o ns i nMe d l ' c a lSc hoo l
<邦文>
舘昭 「アメリカの大学院の制度 と組織
」
『高等教育研究紀要』第14
号,1 99 4
年。舘昭 「アメリカの大学院組織
」
『学位研究』第6
号,1 997
年。ー1 0 5
‑〔 ABSTRACT〕
Type sa ndRe qul r e me nt SO fGr a dua t eDe g r e e si nt he Uni ve r s l t yOfWi s c o ns i n‑ Ma di s o n
A