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磁気ヘッドの伝送特性

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Academic year: 2021

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(1)

近年.著 しい応用範囲の拡大がみ られる磁気記録の分野において.その性能に重要な役割 を果たすのが記録お よび再生‑ ッドである.とれ ら磁気ヘ ッドの特性向上には高透磁率の材 質.高効率の‑ ッド形状お よび高品質の‑ ツドを作る高度な技術が必要である. これまで, 材質 としてはパーマロイ,センダス トやフェライ トといった高透磁率のものが開発されてい る.また.効率に関するものとし七は‑ ッ ド形状 と効率の計算

( 1 )

, 磁気‑ ッドの記録お よび 再生効率の計算

( 2 )

,さらに薄膜‑ ッドの記録および再生効率(

3 )

等の報告がある.

ところが.磁気‑ ッドは伝送部品と考え られるにもかかわ らず,伝達関数あるいは伝送特 性について検討がなされていない.そ こで.本報では初めに磁気‑ ッドの磁気回路に対応す る等価電気回路を考えてその伝達関数を計算し, これ より磁気‑ッドの周波数帯域を広 くす る条件を示 している.次にパーマロイ磁気ヘッドと空心 コイルを用いて伝送特性を測定 し.

その結果 と上記の理論計算 との関係を調べたので報告する.

2 .

記録お よび再生へ

yドの伝達関数の計算

磁気‑ ッドの特性は コアの磁気特性だけでなく. コイルの直流抵抗や浮遊容量に依存する.

いま,記録

ッドのコイルを

1

つの回路素子と考え,入力電圧 Ⅵを加えるとき電圧降下の生 ずる原田を蔑 々のイソビーダ1/スで表わし.等価回路で表示す ると.図 1(a)となる.同図P) 紘‑ ッド空隙部を詳細に蓑あした等価回路である. コアの磁気抵抗がヒステ リシスをもつ場 合には, コアイ1/ピーダンスは抵抗分

r

を有する.同国のイ1/ビーダンスの意味は次のとお

りである.

Zl:

電源の内部インピーダンス

ーj xc:

コイルの線間浮遊容量インピーダンス

rd:

コイルの直流抵抗

Je:

コイルの リアクタンス

xb :

後部空隙の リアクタンス

xL :

漏れ リアクタンス

r+j x :

コアの鉄損イソti'‑ダンス

xo :

‑ ッド空隙付近の無効漏れ リアクタンス

(‑ 3 ^・ + xB+ xo) Xs:

空隙表面の有効 リアクタンス

* 昭和56 年 4

電子通信学会総合全国大会において一部発表

** 電気工学科助手

原稿受付 昭和5 8 年 9 月 26 日

(2)

64

( □)

長野工業高等専門学校紀要 ・第 1 4 号

( b) 図 1 記鐘‑ ツドの等価電気回路

E l :

有効磁束を発生するのに必要な電圧

Ⅵ :入力電圧

同図か ら周波数伝達関数を求めると,次式が得 られ る.

E l

r ( Z l +r d )( x

b

+ x

o

+x

s

+xL )

+

j l Eo

+

Xs・

j xs( r+j X)

r ( xo xc ェL

+

xb Zl r d+

+x s +xL )

( xo・xs・x) ( xL +普 +

xLZlrd

Jb . rc ) ] ‑j 〔 ̀ I 巾 o 巾 S )

I票+(ェ○+

Is ) EZ

l

各抵抗およびイl/ダクタンスが周波数に依存 しない と仮定 し,また

Z

lが純抵抗とする.読

( 1 )

式の右辺は複素角周波数

j

aIに関して,分子は

2

次.分母は

3

次の関数である.分母の大括 弧はそれぞれ 0次か ら3次の項を表わす.aIが小さい とき1次お くれ故分要素.aIが十分大 きいときは積分要素 とみなす ことがで きる.いま

,S‑j

alとおき

,ai ,b i ( i ‑

0

,1

, )を 定数 として,式(1)

E l a. S2 +al S V l b o ss +bl S2 +b 2 S+b 3

と表わす とき. この式が

S

に依存 しない定数 となる条件は

,b o ‑b 3 1 ‑

0

,ao /b l ‑a

l/b2である.

このとき

,E l /Vl ‑ao / b1 ‑/ al /b 2

となる.

b 0 ‑

0は高域の遮断周波数を大 きくする条件であ

,b 3 ‑

0は低域の 遮断周波数を 小さくす る条件である.式(

1 )

か ら

ao / bl ‑al / b 2

の条件を 吟味す ることは容易ではない. ゲイン

a. / bl ( ‑al / b2 )

を大きくし.か

つ b 0 ‑0 とするため

には.次のような条件が必要 となる.

(3)

(i) Z

l

rd

を小さくする.後者はコイルの直流抵抗分を小さくすれば よい.

(ii) x

o

xL

を小さくする.

(iii)

xs

xb

を大きくする.後者は後部空隙長を小 さくすることにあたる.

再生‑ ッド系の等価電気回路を同様に求めると図

2

のようになる.同国のインピーダンス の意味は図

1

と同様であるが.添字に

2

を付けて区別 した.

E 2

は再生‑ヅドに流入す る磁束 を発生するための起電力

, Z2

8ま負荷インピーダンスで

,V 2

は再生電圧である.図

2より. こ

の系の伝達関数を求めると.次式 となる.

V 2

E 2 l

r

2

駕 誓 . 晋

.jlx2・

r2 rO・ 3 2 12L巾 2 3 x 2 2 b O' x 2 0 x 2 b r2+ jx2

+

r, I l l. rZ d+ r誓 ・ o l z d+ r Z d土, o J z L+ rZ dJ,+ rz dEZ 。+ r誓 。+ rz Jt b+ T, Il o

Zd 2 b Z2

・ 箸 H x2320

+

32 0 x2 L等

2L

巾 2 32 0・ x2( x2 Lx2 霊 032 d)

・ rHI IL I

w

' 12 0 12 d' I zb lz L3 '{ ; : tb)' rZ d( ェ2 IZ b' 32 0 31 b' 3 z o IZ L) ]

‑j F 2x2 霊 , 誓 2 J ・ x2 エ" ' x; : :L' 32 0 x 2 L]

Z2

を純抵抗 とすると.上式は次のように表わされる.

V2 aOS+

a l

E

2

l b o

SS

+

blS2

+ b 空 s

+

b8

aIが大きいとき2次お くれ微分要素 となることがわかる

.a

Jが小さいとき上式のゲイン特 性は,対数 目盛で表示すると図

3

となる.読(4)が定数 となる条件は.

. b o ‑b 1 ‑0 ,a o / b 2 ‑al /

b3である. これが成立するためには, 記録‑ッドで 与えた条件のほかに

. Z2

を大 きくす る こと及

r2を小さくすること,すなわち,負荷イt/ビーダンスを大 きくすること及び コア特 性の損失分を少なくす ることが必要 となる.

(4)

6 6

長野工業高等専門学校紀要 ・第

1 4 号

q l / Co b

3

ノ b2 W

図 2

再生ヘッドの等価電気回路

図 3 式( 3 )

の低周波銃域のゲイン特性

3.記 録 お よび 再 生 ヘ ッ ドの 伝 送 特 性 の 測 定 結 果

パーマロイ コアよりなる記録 ・再生‑ ッドと空心 コイルを用いて, ゲインと位相の周波数 特性,すなわち

Bo de

線図を測定 し前節の計算結果 と比較すると,次のようなことがいえる.

4 ( a )

は‑ ッ ドコイルを駆動 し,空隙表面に配置 した

2 0 0

回巻 きの空心 コイルの誘起電圧 Elのゲインと位相差を求めた もので,記録‑ ッドの伝送特性を よく表わ している.

4

(切は逆に空心 コイルを駆動 し.‑ ッドコイルの誘起電EEを調べたもので,再生‑ ッ ド の伝送特性を よく表わ している.特に,低周波領域の特性は,前節の説明とよく一致 してい ることがわか る.

4

(o)は同一の磁気‑ッ ドを対向させた場合であ り,図

4( a )

,0))と同様に

2

つのコイル間 の磁気結合を伴 う回路である.空心 コイルのもつ電気抵抗の影響や磁束分布の相違のために,

4

(o)は図

4(

a)と0))の重ね合

わせに なって いな い. しか し,同図は磁気記録系の うち で.記録‑ ッ ドと再生‑ ッド なる信号伝送路における伝送 特性を標準化 して表わ してい るとみなせる.周波数 と共に ゲインも位相 もかな り複雑に 変化 しているが, これは.図

1

や図2に示す各素子が周波 数依存性を有 しているため と 考え られる. このパーマ ロイ コアよりなる記錠 ・再生‑ ッ ド系 の帯域幅 (ゲインが平担 な周波数飯域において, これ より

±3d B

の範囲にある周波 数領域 とす る) は

,2 0 0 Hz 〜 2 0 KHz

である.同様に, フェ ライ ト消去‑ ッドを

2

個対向

岨義

e= El

/ ‑ ‑ 2 q 0 O

′ ‑ ‑ 8 6 l 0 0 O 一 班 V 1 ‑㌧

J/‑

‑ /

/

/ ∠E l / V l I l k 1 0 k l o ok

f

( Hz)

∠V2/E2

′ / / ハ 、

/E2

1 0 0 1 k l Ok 1 0 0k

f

(Hz)

図4パーマロイコアよりなる記録‑ヅド及び再 生‑ヅドの伝送特性

︻q p ] T ^

J

T j o ︻q p J N山 \ Z ^ 0 nU 0 2 山「 ⊂U

(5)

はパカス状出力が得 られ る理 由が判明 した.

1 0 0 1 k 1 0k

f

(Hz)

4 .

と が

本報では,伝送系 とみなされ る磁気‑ ッ ドが どのような伝達関数あるいは伝送特性を有す るかを調べるために,理論計算 と測定を行 った.記録‑ ッ ドの特性向上のためには次のよう な条件が必要 となる. コア部については.無効漏れ磁束を少な くす るために有効透磁率を大 きくす ることと後部空隙長を小 さくす る.また. コイル部については.直流抵抗分を小 さ く し,線間浮遊容量を小さ くする必要がある.再生‑ ッ ドについては,記録‑ ッ ドに与え られ た条件のほかに,負荷インピーダンスを小 さくす ることとコア特性の損失分を少な くす るこ

とが必要である.

今後.デ ィジタル記録の普及につれて.デ ィジタル信号電圧を入力とす る伝送特性が より 重要な意味を もつ ものと思われ る.

5.

( 1 )

三浦,池田 :信学技執

MR7

5

Jl,( 1 97

6J )

,p. l l ‑1 7.

( 2 )

松本,森迫'宮崎 :昭和

5 5

年度信学信越支部大会

'( 1 9 8 0 ‑1 0) ,p. 3 6.

( 3 )

金井,紙中,能智,野村 :

Nat i o nalTe c hni c alRe p o

r

t ,( 1 97 9 ‑1 0) ,Vol .25 ,No.5,p. 1 0 06 ‑

1 01 5.

参照

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